JP2015004640A - 光ケーブル用スロットの反転角測定装置 - Google Patents

光ケーブル用スロットの反転角測定装置 Download PDF

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【課題】スロットの反転位置の間隔が一定ではない光ケーブル用スロットの反転角度を高精度に検出することができるようにする。【解決手段】光ケーブル用スロットの反転角測定装置は、スロットに係合してそのスロットの撚りに応じて回転する目板を有し、光ケーブル用スロットの走行に応じて回転する目板の回転量からスロットの反転角度を測定するスロット反転角測定手段31と、目板の回転による慣性力と大きさが同一で向きが逆の慣性力を発生させる慣性力消滅手段43と、光ケーブル用スロットの走行路の前後方向に、慣性力消滅手段43の位置を移動させる制御を行う位置制御手段と、を備える。位置制御手段は、スロットの撚り方向が互いに反対方向に反転する二つの反転位置が、スロット反転角測定手段31と慣性力消滅手段43とをそれぞれ同時に通過する位置に、慣性力消滅手段43の位置を移動させる。【選択図】図5

Description

本発明は、略円筒形状の外表面に光ファイバを収納するスロットが反転しながら長手方向に連続形成される光ケーブル用スロットにおけるスロットの反転角度を測定する光ケーブル用スロットの反転角測定装置に関する。
光ファイバケーブルは、ポリエチレン製の光ケーブル用スロット(スペーサともいう)の外周に多条に形成された各スロット(溝)にそれぞれ複数本の光ファイバ心線を収容したものである。スロットは、中間後分岐(スロットに収容されている光ファイバ心線をスロットから取り出して分岐処理する)を可能にするため、その撚り方向を反転させながら長手方向に連続形成されている。
図6は、光ケーブル用スロット3のスロット3aが反転する様子を示す図で、スロット3aの反転するピッチが一定である従来一般的なスロット形状を示すものである。図において、図6(A)は光ケーブル用スロット3の側面図、図6(B)は図6(A)のB−B断面図、図6(C)は図6(A)のC−C断面図、図6(D)は図6(A)のD−D断面図である。なお、理解を容易にするために、図6(B)〜図6(D)では、スロットにテープ型光ファイバ5が収容されたテープスロット型光ファイバケーブル1としての断面を示している。光ファイバケーブル1は、抗張力体9の周囲に押出成型された光ケーブル用スロット3のスロット3aにテープ型光ファイバ5が収容され、その周囲に上巻きテープ7が巻回され、外被8が押出被覆成型されている。
図6(A)において、C−C断面の位置P1はスロット3aの撚り方向が反転する反転位置と他の反転位置との間の中間位置である。位置P1から隣接する左側の反転位置(中立位置)であるB−B断面の位置P2までの離間距離、及び位置P1から隣接する右側の反転位置(中立位置)であるD−D断面の位置P3までの離間距離はいずれもLで等しい。
位置P2では、位置P1と比較して、スロット3aの位置が反時計方向に角度θ1だけ撚れている。また、位置P3では、位置P1と比較して、スロット3aの位置が時計方向に角度θ1だけ撚れている。
即ち、位置P2と位置P3とでは、スロット3aの位置が反転しており、図6(A)において、位置P2から位置P3までの離間距離2Lが、スロット3aの向きが反転する半周期ピッチとなっている。
光ケーブル用スロット3のスロット3aは、図6(A)に示した半周期ピッチ毎に、スロット3aの向きが反転する。このときのスロットの移動角度2θ1をスロットの反転角度と呼ぶ。
スロットの反転角度は、テープスロット型光ファイバケーブル1の伝送特性に大きく影響する。そこで従来より、光ケーブル用スロット3の製造工程において、スロットの反転角度の測定が行われている。
スロットの反転角度の測定に関して、特許文献1には、目板によってスロットの反転角度を測定する技術が開示されている。図7は、特許文献1に記載された光ケーブル用スロットのスロット反転角の測定装置を示す図である。このスロット測定装置41には、スロット反転角測定機構31が備えられ、光ケーブル用スロット3の走行経路上の定位置で光ケーブル用スロット3に装着されてスロット3aの撚りに応じて回転する目板33の回転量からスロットの反転角度を検出する。
目板33は、光ケーブル用スロット3を挿通させる円板部の内周にスロット3aに係合する不図示のピンを設けることで、円板中心に、光ケーブル用スロット3の断面形状に相似のスペーサ挿通穴33cが形成される。目板33は、光ケーブル用スロット3がスペーサ挿通穴33cを通過する際に、スロット3aの撚りに応じて回転する。目板33の回転は、図示しないギヤに伝達され、そのギヤの回転量を図示しないロータリーエンコーダによって検出することで、スロットの反転角度2θ1が検出される。
また、スロット反転角測定機構31の目板33には、スロット3aの撚りが反転する際に、目板33の慣性重量によって、それまでの回転を維持しようとする慣性力(回転モーメント)が働く。この慣性力によって目板33の回転量が大きくなってしまうと、スロット反転角測定機構31により検出した反転角度の信頼性を損なう。この慣性力を相殺して消滅させるために、慣性力消滅機構43が装備される。慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31と同一の構成で、スロット反転角測定機構31からスロット3aの撚りの半周期ピッチ分の距離2Lだけずらして配置されている。
そのため、慣性力消滅機構43の目板33Aが装着されている位置におけるスロット3aの撚りは、スロット反転角測定機構31の目板33が装着されている位置におけるスロット3aの撚りに対して反転した撚りになっている。
従って、図7に示すように、慣性力消滅機構43における目板33Aには、スロット反転角測定機構31の目板33に作用する慣性力M1と大きさが同一で、向きが逆の慣性力M2が発生し、スロット反転角測定機構31の目板33が発生する慣性力M1を相殺する。
これにより、目板33が発生する慣性力で光ケーブル用スロット3に捩り変形が生じることを防止することができ、スロット3aの反転角度を検出することができる。
特開2010−102114号公報 特開2006−214824号公報
上記のように特許文献1のスロット測定装置では、スロットの反転角度を測定するために使用する目板の慣性力を消滅させるために、その目板と同じ慣性力を逆方向に発生させる慣性力消滅機構43が備えられる。そして慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構からスロットの撚りの半周期ピッチ分の距離だけずらして配置されている。
上記の特許文献1のスロット測定装置は、光ケーブル用スロットのスロットが一定周期で反転し、スロットの反転するピッチが一定である光ケーブル用スロットに対して好適に適用することができる。
これに対して近年、周期が大きく異なる二つのSZ状曲線を重ね合せた曲線を合成してスロットを形成した光ケーブル用スロットが用いられている。このスロットの曲線は“SZ on SZ”とも言われる。以下SZ on SZとして説明する。
スロットの反転角が一定ピッチの光ケーブル用スロットを用いたテープスロット型光ファイバケーブルでは、各スロットは、スロット断面内でその平均位置を中心に反転角の範囲内を左右に往復変動している。このケーブルをドラムに巻いたとき、平均位置がドラムの胴面側にあるスロットではスロット長は圧縮され、平均位置がその反対側にあるスロットではスロット長は伸長される傾向がある。このため、スロットに収容される光ファイバの受ける歪もスロット毎に異なり、その結果伝送特性もスロットにより異なる傾向を生じて問題となる可能性がある。
これに対して、周期が大きく異なる二つのSZ状曲線を重ね合せた曲線に沿って設けられたスロットによって、全ての光ファイバの歪量や内部応力が同等となるようなSZ on SZのスロットが使用される。特許文献2には、このようなSZ on SZのスロット形状が開示されている。このスロット形状によれば、光ケーブル用スロットの長手方向で一つ飛ばしの反転箇所(例えば隣接する反転箇所)を結ぶ最短連結仮想線が、光ケーブル用スロットの表面において、緩やかなSZ状曲線(例えば正弦波状曲線)を描くようにスロットが形成されている。
これにより、各スロットがドラム巻きに関して同等の関係に置かれるため、ドラム巻きの際の歪み量や内部応力が平均化され、伝送損失のばらつき等を防止して、収容されている光ファイバの品質を維持することができるとされる。
上記のようなSZ on SZのスロット形状をもつ光ケーブル用スロットの反転角を、図7に示すようなスロット測定装置で測定する場合、スロットの撚りの周期が一定ではないため、慣性力消滅機構により正確に慣性力を消滅させることができず、測定誤差が生じる。すなわち、スロットが一定周期で反転する場合には、慣性力消滅機構は、反転角測定手段に対してスロットの撚りの反周期ピッチ分だけずらして配置することで、反転角測定手段により発生する慣性力を同じ大きさで逆向きの慣性力によって相殺し、消滅させることができた。しかしながら、SZ on SZのスロット形状の場合、反転位置の間隔が一定ではないため、慣性力消滅機構によって反転角測定手段の慣性力を常に消滅させることはできず、測定誤差が生じてしまう。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、スロットの反転位置の間隔が一定ではない光ケーブル用スロットの反転角度を高精度に検出することができるようにした光ケーブル用スロットの反転角度測定装置の提供を目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による光ケーブル用スロットの反転角測定装置は、撚り方向が間隔をおいて反転するスロットを備える光ケーブル用スロットの反転角を測定する光ケーブル用スロットの反転角測定装置であって、光ケーブル用スロットのスロットに係合してスロットの撚りに応じて回転する目板を有し、光ケーブル用スロットの走行に応じて回転する目板の回転量からスロットの反転角度を測定するスロット反転角測定機構と、スロット反転角測定機構に生じる慣性力と大きさが同一で向きが逆の慣性力を発生させる慣性力消滅機構と、光ケーブル用スロットの走行路の前後方向に、慣性力消滅機構の位置を移動させる制御を行う位置制御手段と、を備えている。そして位置制御手段は、スロットの撚り方向が互いに反対方向に反転する二つの反転位置が、スロット反転角測定機構と慣性力消滅機構とをそれぞれ同時に通過する位置に、慣性力消滅機構の位置を移動させる。
本発明によれば、スロットの反転位置の間隔が一定ではない光ケーブル用スロットの反転角度を高精度に検出することができるようにした光ケーブル用スロットの反転角度測定装置及び測定方法を提供することができる。
本発明に係る光ケーブル用スロットのスロット測定装置を用いた光ケーブル用スロットの製造装置を示す図である。 スロット反転角測定機構の構成例を示す図である。 慣性力の影響によって増加する反転角度検出手段の目板の回転量を説明する図である。 SZ on SZによるスロットの軌跡を説明する図である。 慣性力消滅機構の移動制御を説明する図である。 光ケーブル用スロットのスロットが一定周期で反転する様子を示す図である。 特許文献1に記載された光ケーブル用スロットのスロット反転角の測定装置を示す図である。
以下、本発明に係る光ケーブル用スロットのスロット測定装置及び測定方法の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る光ケーブル用スロットのスロット測定装置を用いた光ケーブル用スロットの製造装置を示す図である。光ケーブル用スロットの製造装置は、鋼撚線または鋼線による抗張力体9を巻いたリール11から抗張力体9を繰り出す。繰り出された抗張力体9はキャプスタン13により引き取られ、一対の押出機14,15に送り込まれる。一対の押出機14,15のうち、上流側の押出機14は抗張力体9の外周に接着剤を塗布する。また、下流の押出機15は、抗張力体9の周囲にポリエチレン樹脂を被服する。上流側の押出機14が塗布する接着剤は、下流の押出機15が被覆するポリエチレン樹脂層の接着強度を向上させる。
下流の押出機15には、抗張力体9に被覆されたポリエチレン樹脂層を、光ケーブル用スロット3の断面形状に押出成型するダイス15aが取り付けられている。ダイス15aにより所定の断面形状に成型された押出成型品17は、冷却装置18により冷却されて、所定断面形状の光ケーブル用スロット3に仕上げられる。押出機15に取り付けられたダイス15aは、所定のタイミングで回転方向を反転しながら回転することにより、所定形状のスロットが形成される。ここでは、短周期のSZ状曲線とそれよりも長周期のSZ状曲線が合成されたSZ on SZのスロットを形成するものとする。
冷却装置18で冷却された光ケーブル用スロットは、キャプスタン21で引き取られ、ダンサーロール23で張力が調整されながら、リール25に巻き取られる。
リール25に巻き取られた光ケーブル用スロット3は、運搬装置により図示しない次工程の設備に搬送される。次工程では、スロットの内部に光ファイバテープ心線が挿入され、上巻きテープが巻回されてさらにポリエチレン樹脂による外被が被覆成型されることでテープスロット型光ファイバケーブルが製造される。製造されたテープスロット型光ケーブルは所定の検査工程を経て出荷される。
上記のスロット製造装置において、スロット測定装置41は、キャプスタン21から繰り出される光ケーブル用スロット3の走行部分に取り付けられている。スロット測定装置41は、スロット反転角測定機構31と、慣性力消滅機構43とを備える。
スロット反転角測定機構31は、光ケーブル用スロット3に形成されているスロット3aの撚りに応じて回転する目板の回転量から、スロット3aの反転角度を検出する。また、慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31の目板の回転による慣性力と大きさが同一で向きが逆の慣性力を発生することにより、スロット反転角測定機構31で発生する慣性力を消滅させて正確な反転角測定を可能とする。
図2は、スロット反転角測定機構31の構成例を示す図で、図2(A)は、スロット反転角測定機構31を構成する要素の配置関係を斜め前方から見た状態で説明するための図、図2(B)は、スロット反転角測定機構31の構成を上方から見たときの配置構成を説明する図である。
スロット反転角測定機構31には、光ケーブル用スロット3の走行路上の定位置で光ケーブル用スロット3に装着されてスロット3aの撚りに応じて回転する目板33が備えられる。
目板33は、光ケーブル用スロット3を挿通させる円板部の内周にスロット3aに係合する不図示のピンを設けることで、円板中心に、光ケーブル用スロット3の断面形状に相似のスペーサ挿通穴33cが形成される。目板33は、光ケーブル用スロット3がスペーサ挿通穴33cを通過する際に、スロット3aの撚りに応じて回転する。
目板33は、目板33と一体の第1ギヤ34と共に回転自在に支持されていて、目板33の回転量は、第1ギヤ34を介して第1ギヤ34に噛合した第2ギヤ36に伝達される。目板33と第1ギヤとを接続する回転軸は、軸受40により支持されている。
第2ギヤ36は、第1ギヤ34と同一のギヤであって、第1ギヤ34に噛合する定位置に回転軸により回転自在に支持されている。回転軸は軸受39で支持されている。回転軸の軸端には、第2ギヤ36の回転量を検出する角度検出装置(ロータリーエンコーダ)38が装備されている。従って、目板33の回転量は、第1ギヤ34を介して第2ギヤ36に伝達されて、角度検出装置38により検出される。
図3は、慣性力の影響によって増加する反転角度検出手段の目板の回転量を説明する図である。スロットの任意の反転位置間における反転角度をθaとする。スロット反転角測定機構31で光ケーブル用スロット3に係合する目板33には、光ケーブル用スロット3に形成されたスロットに応じて反転角度θaに相当する回転が生じる。このとき、スロット3aの撚りが反転する際に、目板33を含む検出系全体の慣性重量によってそれまでの回転を維持しようとする慣性力(回転力)Fが働く。この慣性力Fは、光ケーブル用スロット3の走行速度が高速になるほど大きくなり、光ケーブル用スロット3の走行速度が一定以上の高速になると、光ケーブル用スロット3の剛性を超える大きさになってしまい、スロット3aの反転位置に達したときに、光ケーブル用スロット3に捩り変形を与えて、目板33に更にθbの回転を与えてしまう。
光ケーブル用スロット3の走行速度が一定以上の高速の場合には、この慣性力Fによって増加する目板33の回転量が無視できない大きさになってしまい、スロット反転角測定機構31の測定精度の信頼性が損なわれる。慣性力Fは以下の式で表すことができる。
慣性力F[N]=反転トルクτ[N・m]/光ケーブル用スロットの半径r[m]
反転トルクτ[N・m]=イナーシャJ[kg・m]×角速度ω・(dω/dt)[rad/S
角速度ω=(2πV/L)(A/2)sin(2πV/Lt)
(V:線速[m/min]、A:反転角[rad]、L:ピッチ[m])
スロット測定装置41には、上記のスロット反転角測定機構31の目板33に発生する慣性力を消滅させるための慣性力消滅機構43が設けられる。慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31と同一構成を成している。例えば従来例として説明した図2に示すように、スロット反転角測定機構31の第1ギヤ34及び第2ギヤ36と、慣性力消滅機構43のギヤとに生じる慣性力が互いに相殺されるものと考えれば、慣性力消滅機構43の目板33Aと、スロット反転角測定機構31の目板33とが同一のものであると言い換えることもできる。
慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31に対して逆向きの慣性力を発生させることにより、スロット反転角測定機構31に生じる慣性力を消滅させることができる。慣性力消滅機構43をスロット反転角測定機構31と同一構成にすることで、設備を効率的に設計することができる。
本発明に係る実施形態では、検査対象の光ケーブル用スロットとして、その長軸方向におけるスロットの反転位置の間隔が一定ではない光ケーブル用スロットを用いる。このような光ケーブル用スロットは、例えば周期が大きく異なる二つのSZ状曲線を重ね合せた曲線に沿ってスロットを形成したSZ on SZによるスロットを有している。
図4は、SZ on SZによるスロットの軌跡を説明する図である。
SZ状曲線は、撚り方向を周期的に反転させてなるもので、隣り合う反転部間の移行部が、光ケーブル用スロットの外周面の展開平面上において周期的に変化する軌跡を描くように形成されている。SZ on SZによるスロットは、周期が大きく異なる二つのSZ状曲線を使用し、これら二つのSZ状曲線を重ね合わせて合成した曲線に沿ってスロットが形成される。
図4(A)に示すように、相対的に短周期のSZ状曲線Sと、長周期のSZ状曲線Lとを合成して合成曲線Mを生成し、この合成曲線Mに沿ってスロットを構成する。合成曲線Mは、短周期SZ状曲線Sの反転角と長周期SZ状曲線Lとの反転角が加算された反転角を有する。
図4(B)は、図4(A)における反転部Bにおける挙動を拡大して示している。図4(B)に示すように、反転部Bでは、一定周期で反転する短周期のSZ状曲線Sの反転部Spに対して、短周期のSZ状曲線Sに長周期のSZ状曲線Lが合成された合成曲線Mの反転部Mpが長手方向にずれる。すなわち、合成曲線Mは、スロットの撚り方向が一定の周期で反転せず、反転部間の長手方向の間隔が変化する。
上記のようなSZ on Szによるスロットでは、スロット反転角測定機構31の目板33の慣性力を消滅させるために、スロット反転角測定機構31に対して一定の距離(例えば短周期SZ状曲線の撚りの反周期ピッチ)だけ離して慣性力消滅機構43を固定して配置した場合、SZ on SZでは反転位置間の間隔が一定ではないため、スロット反転角測定機構31の慣性力を常に消滅させることができない。
このため、本発明係る実施形態では、慣性力消滅機構43を光ケーブル用スロット3の搬送方向に沿って前後に移動可能に設定し、スロット反転角測定機構31と慣性力消滅機構43とでスロットの反転位置が常に一致するように慣性力消滅機構43の位置を動的に制御する。
図5は、慣性力消滅機構の移動制御を説明する図である。ここでは説明のためにスロット反転角測定機構31の目板33と、慣性力消滅機構43の目板33Aとを図示するが、スロット反転角測定機構31は、図2に示すようにギヤ34,36や角度検出装置38ともにユニット化され、慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31の慣性力を消滅させるためにスロット反転角測定機構31と同じ構成を有しているものとする。
そして慣性力消滅機構43は、その目板33Aを含むユニット全体が光ケーブル用スロット3の走行路に沿って前後(矢印T方向)に移動可能に設置される。このために、例えば慣性力消滅機構43を図示しないテーブル上に載置し、光ケーブル用スロット3の走行路に沿って前後に移動可能にそのテーブルをセットする。そしてテーブルの移動を制御する制御プロセッサを備えた制御手段と、制御手段の制御に従ってテーブルを駆動させる駆動手段(いずれも図示せず)を設ける。本発明の位置制御手段は、これら制御手段と駆動手段とにより実現される。
制御手段は、SZ on SZのスロットの反転位置に合わせて、慣性力消滅機構43の位置を移動させ、スロット反転角測定機構31の目板33でスロットが反転するときに、慣性力消滅機構43の目板33Aでもスロットが逆方向に反転するように制御する。つまり、制御手段は、光ケーブル用スロット3のスロットの撚り方向が互いに反対方向に反転する二つの反転位置が、スロット反転角測定機構31と慣性力消滅機構43とをそれぞれ同時に通過する位置に、慣性力消滅機構43を移動させる。これにより、スロット反転角測定機構31の目板33と、慣性力消滅機構43の目板33Aとが逆方向に回転し、スロット反転角測定機構31で発生する慣性力を確実に消滅させることができる。これにより、スロットの反転角を高精度に測定することができるようになる。
制御手段は、スロットの軌跡形状が設定されていれば、スロット反転角測定機構31の目板の回転方向に基づいて反転位置の通過タイミングを検知し、その通過タイミングに同期させて慣性力消滅機構43の位置を動的に制御することができる。
あるいは制御手段は、ダイスの回転を制御する制御信号に基づき、慣性力消滅機構43の位置を制御するようにしてもよい。例えば、ダイスからスロット反転角測定機構31までの距離が既知であり、スロットの軌跡形状が設定されていれば、制御手段は、ダイスの反転タイミングとライン速度とに基づいてスロット反転角測定機構31における反転位置の通過タイミングを演算し、スロットの軌跡形状に合わせて慣性力消滅機構43の位置を動的に制御する。
すなわち、位置制御手段は、スロット反転角測定機構31を通過するスロットの反転タイミングと、測定対象とする光ケーブル用スロット3のスロット形状とに基づいて、慣性力消滅機構43の位置を移動させることができる。
上記の構成により、スロットの反転位置の間隔が一定ではない光ケーブル用スロットの反転角を検出する際に、スロット反転角測定機構31に生じる慣性力を適切に消滅させることができ、慣性力により生じる光ケーブル用スロットの捩り変形を抑え、スロットの反転角を高精度に検出することができるようになる。
従って、光ケーブル用スロットの走行速度を一定以上に高速化した場合でも、目板の慣性力の影響で検出精度が低下することがなく、スロットの反転角を高精度に検出することができ、光ケーブル用スロットの生産性を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、慣性力消滅機構43として、スロット反転角測定機構31と同一構成のものを使用してスロットの反転角度の測定を行うようにしているが、慣性力消滅機構43は、スロット反転角測定機構31の目板33が発生する慣性力を相殺できればよく、具体的な構成は、スロット反転角測定機構31と同一の構成に限らない。例えば、図6に示した構成において、ギヤ34,36や角度検出装置38などは省略し、代わりにこれら省略する部材による慣性重量を加算した大型の目板を使用するようにしてもよい。
1…光ファイバケーブル、3…光ケーブル用スロット、3a…スロット、5…テープ型光ファイバ、7…テープ、8…外被、9…抗張力体、11…リール、13…キャプスタン、14,15…押出機、15a…ダイス、17…押出成型品、18…冷却装置、21…キャプスタン、23…ダンサーロール、25…リール、31…スロット反転角測定機構、33…目板、33A…目板、33c…スペーサ挿通穴、34…ギヤ、36…ギヤ、38…角度検出装置、39…軸受、40…軸受、41…スロット測定装置、43…慣性力消滅機構。

Claims (1)

  1. 撚り方向が間隔をおいて反転するスロットを備える光ケーブル用スロットの反転角を測定する光ケーブル用スロットの反転角測定装置であって、
    前記光ケーブル用スロットのスロットに係合して該スロットの撚りに応じて回転する目板を有し、前記光ケーブル用スロットの走行に応じて回転する前記目板の回転量から前記スロットの反転角度を測定するスロット反転角測定機構と、
    該スロット反転角測定機構に生じる慣性力と大きさが同一で向きが逆の慣性力を発生させる慣性力消滅機構と、
    前記光ケーブル用スロットの走行路の前後方向に、前記慣性力消滅機構の位置を移動させる制御を行う位置制御手段と、を備え、
    前記位置制御手段は、前記スロットの撚り方向が互いに反対方向に反転する二つの反転位置が、前記スロット反転角測定機構と前記慣性力消滅機構とをそれぞれ同時に通過する位置に、前記慣性力消滅機構の位置を移動させる、光ケーブル用スロットの反転角測定装置。
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