JPH1187669A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法

Info

Publication number
JPH1187669A
JPH1187669A JP15955598A JP15955598A JPH1187669A JP H1187669 A JPH1187669 A JP H1187669A JP 15955598 A JP15955598 A JP 15955598A JP 15955598 A JP15955598 A JP 15955598A JP H1187669 A JPH1187669 A JP H1187669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
forming
manufacturing
oxide film
semiconductor substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15955598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3458711B2 (ja
Inventor
Shoichi Yamauchi
庄一 山内
Jun Sakakibara
純 榊原
Masaki Matsui
正樹 松井
Kunihiro Onoda
邦広 小野田
Hisazumi Oshima
大島  久純
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP15955598A priority Critical patent/JP3458711B2/ja
Publication of JPH1187669A publication Critical patent/JPH1187669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3458711B2 publication Critical patent/JP3458711B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持基板と単結晶シリコン薄膜との間の絶縁
膜中にパターン構造体を設ける場合に、両者の平坦性を
確保して貼り合わせの密着性を良くする。 【解決手段】 支持基板となるシリコン基板に酸化膜を
形成してこれに凹部を設ける。多結晶シリコン膜を形成
して研磨することで凹部内に埋込電極パターンを形成す
る。この上から多結晶シリコン膜を形成し、研磨により
平坦にしてから熱酸化することにより埋込電極パターン
を絶縁膜中に設ける。半導体層用基板としてのシリコン
基板には酸化膜を形成した上でイオン注入を行なって剥
離用のイオン注入層を形成する。両者を貼り合わせて熱
処理を行なうことによりイオン注入層部分で剥離し、剥
離面を処理することによりSOI基板を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持基板に絶縁膜
を介して半導体層を形成した半導体基板において、その
絶縁膜中に埋込電極パターンを有するパターン構造体を
形成した半導体基板の製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】支持基板上に絶縁膜を
介して素子形成用の単結晶の半導体層を形成してなる半
導体基板としては、例えば、半導体層としてシリコン単
結晶を設ける構成のSOI(Silicon On Insulator)基
板がある。これは、支持基板となるシリコン基板上に絶
縁膜としての酸化膜を形成した上に半導体層としての単
結晶シリコン薄膜を形成した構造を有するもので、この
ような半導体基板を用いて形成されたMOSトランジス
タは、その構造上、寄生容量が低減できるなどの理由に
より半導体集積回路の高速,低消費電力動作が可能であ
る。
【0003】このようなSOI構造を有する半導体基板
の形成方法としては、従来より種々の方法があるが、そ
のひとつとして貼り合わせ法がある。これは、絶縁膜を
形成した支持基板に対して、素子形成用の半導体層を形
成するための単結晶シリコン基板を貼り合わせ、この
後、貼り合わせた単結晶シリコン基板を裏面側から所定
厚さまで研削および研磨をしたり、あるいは特開平5−
211128号公報に開示されているような方法で剥離
することにより、支持基板側に所望の厚さの単結晶シリ
コン薄膜を残すようにして半導体層を形成するものであ
る。
【0004】また、上述のようなSOI構造を有する半
導体基板としては、表面に形成する単結晶シリコン薄膜
をあらかじめ島状に分離した状態にして酸化膜上に形成
した構成のものがある。この場合には、その製造工程上
の都合から、貼り合わせを行なう基板の面が凹凸を有す
る構造となるため、このような凹凸が発生する場合でも
貼り合わせを確実に行なえるようにした方法として、特
開平1−302837号公報に示される方法がある。
【0005】これは、シリコン基板の表面の所定領域に
凹部を形成し、続いてそのシリコン基板上に酸化膜を形
成すると共に多結晶シリコン膜を形成し、その多結晶シ
リコン膜の表面を平坦にすべく研磨を行い、この後、支
持基板としてのもう一枚のシリコン基板と貼り合わせ、
選択研磨を行うことによりSOI構造を有する半導体基
板を形成するものであり、これにより、均一な膜厚の単
結晶シリコン薄膜を0.1μm程度まで薄く形成するこ
とができるようになる。
【0006】ところで、近年では、このようなSOI構
造をとる半導体基板を利用して形成する素子として、半
導体層の下層に位置する酸化膜中にあらかじめ電極パタ
ーンを埋込形成した構成のものが考えられており、この
ような構成の半導体基板を提供することにより、基板表
面の半導体層中に形成した素子に対して埋込電極に印加
する電圧を変化させることにより表面側に設けるゲート
の動作しきい値電圧を変更設定することができるように
したものがある。
【0007】そこで、上記構造の半導体基板を前述の製
造方法にしたがって形成することを考えてみる。図20
および図21はその製造工程の各段階における模式的断
面を示すもので、以下に簡単に説明する。まず、SOI
層を形成するための単結晶シリコン基板1の表面に所定
の位置に、形成しようとするSOI層の厚さ寸法に対応
する深さの凹部2をフォトリソグラフィ処理にてエッチ
ングにより形成し(図20(a)参照)、続いて、全面
に酸化膜3を形成する(同図(b)参照)。
【0008】次に、酸化膜3上に全面に多結晶シリコン
膜を形成した後、フォトリソグラフィ処理によりエッチ
ングを行って埋込電極パターン4を形成する(同図
(c)参照)。この後、再び酸化膜5を形成して埋込電
極パターン4を覆うようにして絶縁状態にパターン構造
体を形成する(同図(d)参照)。続いて、多結晶シリ
コン膜6を全面に形成し(同図(e)参照)、表面に残
った段差を解消するように、研磨処理をおこなって平坦
化する(図21(a)参照)。
【0009】この後、多結晶シリコン膜6を形成した単
結晶シリコン基板1と支持基板となる単結晶シリコン基
板7とを親水処理を行ってから貼り合わせ、両者を熱処
理によって密着状態に形成する(同図(b)参照)。続
いて、単結晶シリコン基板1を裏面側から研磨していく
ことにより、酸化膜3を露出させるようにする(同図
(c)参照)。これにより、単結晶シリコン薄膜8を酸
化膜3の凹部3a内に充填した状態に島状にして形成す
ることができる。
【0010】しかしながら、このように、単結晶シリコ
ン基板1に、複雑な段差構造を有するパターン構造体を
形成している場合には、上述した製造方法(特開平1−
302837号公報に示される方法)では、貼り合わせ
を行う面として、平滑な接合面を形成しにくくなるとい
う問題がある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、貼り合わせを行なう基板の面として、
複雑で段差を有するパターン構造体を持つ半導体基板を
形成する場合においても、平滑な接合面を容易に形成す
ることができるようにした半導体基板の製造方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、支持基板上にパターン構造体を形成し、この上に半
導体層を形成すべく半導体層用基板を貼り合わせて剥離
することにより半導体基板を製造する。すなわち、パタ
ーン構造体形成工程において、支持基板上にパターン構
造体を形成する一方で、イオン注入層形成工程におい
て、半導体層を形成するための半導体層用基板の所定深
さに剥離用のイオン注入層を形成する。次に、貼り合わ
せ工程において、支持基板における前記パターン構造体
の形成面と半導体層用基板とを貼り合わせる。この状態
から、半導体形成工程において、支持基板及び半導体層
用基板に対して貼り合わせ状態で熱処理を施して、その
半導体層用基板を前記イオン注入層部分で剥離すること
により、支持基板側のパターン構造体上に前記半導体層
を有した半導体基板を形成する。
【0013】これにより、特殊な構造である埋込電極パ
ターンを有するパターン構造体を設けた半導体基板を形
成する場合においても、そのパターン構造体を半導体層
を得るための半導体層用基板側に形成せず、支持基板側
に形成するので、埋込電極パターンの形成に起因して発
生する貼り合わせ前の段差を抑制可能になり、貼り合わ
せに適した平坦且つ平滑な接合面を簡単な工程を経るこ
とにより形成可能になる。
【0014】請求項2の発明によれば、支持基板に形成
される前記パターン構造体が、絶縁膜中に埋込電極用材
料を選択的に配置した電極パターンからなるものであっ
た場合に、埋込電極パターン形成工程において、支持基
板の絶縁膜中に埋込電極用材料を選択的に配置した埋込
電極パターンが設けられ、この支持基板における構造体
形成面と半導体層用基板とを貼り合わせる貼り合わせ工
程の前の段階で、必要に応じて支持基板側の表面を平坦
化するという平坦化処理工程が行われる。この結果、貼
り合わせに適した平坦且つ平滑な接合面を簡単な工程を
経るだけで形成できるようになる。
【0015】請求項3記載の発明のように、埋込電極を
絶縁分離する前記絶縁膜を、膜厚均一性の高い熱酸化膜
もしくはCVD酸化膜により形成する構成とした場合に
は、加工精度の確保が容易になる。
【0016】請求項4の発明によれば、埋込電極パター
ン形成工程では、酸化膜形成工程において支持基板に酸
化膜を形成し、続く埋込電極用凹部形成工程で、酸化膜
に埋込電極パターンに対応した凹部を形成し、電極埋込
工程にて、この凹部に埋込電極材料を埋め込むように設
けるので、平坦化処理の前の段階で表面の段差を少なく
するようにして平坦化の精度の向上を図ることができ
る。
【0017】請求項5の発明によれば、上述の酸化膜形
成工程では、支持基板を熱酸化することにより形成する
ので、酸化膜の質を上質のものとすることができるよう
になる。
【0018】請求項6の発明によれば、前述の埋込電極
用凹部形成工程では、1回のエッチング処理により所定
深さ寸法まで酸化膜をエッチングして凹部を形成するの
で、簡単な処理工程を行うことにより凹部の形成を行う
ことができる。
【0019】請求項7の発明によれば、前述の埋込電極
用凹部形成工程では、埋込電極パターンの形状で一度酸
化膜をエッチングにより剥離して下地の支持基板の面を
露出させ、この後、再び全面に酸化膜を形成することに
より酸化膜中に凹部を形成するので、処理工程は増える
が凹部の深さ寸法や凹部の底面部の酸化膜の厚さ寸法を
精度良く形成することができるようになる。
【0020】請求項8の発明によれば、上述の電極埋込
工程においては、埋込電極膜形成工程により、埋込電極
パターン用の凹部が形成された酸化膜上に全面に埋込電
極用材料の膜を形成し、続いて研磨工程により、形成さ
れた埋込電極用材料の膜を研磨することにより酸化膜の
面が露出するまで、つまり酸化膜の凹部内にのみ埋込電
極材料を残す状態とすることにより埋込電極パターンを
形成することができるようになる。
【0021】請求項9の発明によれば、上述の埋込電極
膜形成工程においては、多結晶シリコン膜を埋込電極材
料の膜として形成するので、これに不純物を導入するこ
とにより埋込電極パターンとしての機能を果たすことが
できると共に、続く研磨工程における加工性も良く、し
かも、形成された半導体基板の半導体層に素子形成のた
めの製造工程を行う際にも金属などを用いた埋込電極材
料と異なり、耐温度特性に優れるため、製造工程の自由
度を低下させることがない。
【0022】請求項9の発明によれば、上述の埋込電極
材料の膜としての多結晶シリコン膜を形成する際には、
CVD法を用いてあらかじめ不純物をドープした多結晶
シリコン膜を形成するので、不純物導入の処理工程が簡
単になると共にそのドープ量の制御も簡単になる。
【0023】請求項11の発明によれば、埋込電極材料
の膜としてタングステン,銅,アルミニウムなどの金属
材料を用いるので、埋込電極として抵抗の小さい電気的
特性に優れた素子を形成することができるようになる。
【0024】請求項12の発明によれば、前述の平坦化
処理工程においては、平坦化処理膜形成工程により、パ
ターン構造体を形成した支持基板上に平坦化処理用膜を
形成し、続く研磨処理工程により、平坦化処理用膜を研
磨することにより平坦な表面に形成するので、簡単な処
理工程を経ることにより平坦化した状態に形成すること
ができるようになる。
【0025】請求項13の発明によれば、上述の平坦化
処理膜形成工程においては、平坦化処理用膜として多結
晶シリコン膜を形成し、研磨処理工程の後に実施する熱
酸化工程で、研磨により平坦化された多結晶シリコン膜
を熱酸化することによりシリコン酸化膜として形成して
平坦化処理を行うので、研磨工程においては研磨特性の
良い多結晶シリコン膜を研磨することができ、加工性の
向上を図ることができる。
【0026】請求項14の発明によれば、平坦化処理膜
形成工程では、BPSG,PSG,SOGなどの熱流動
性を有する平坦化処理膜を用いるので、下地に段差が存
在する場合でも、平坦化処理膜を形成することにより、
簡単に表面を平坦化することができるようになる。
【0027】請求項15の発明によれば、埋込導体パタ
ーンを形成した後に全面に絶縁性を有する多結晶シリコ
ン膜を形成した状態とし、この多結晶シリコン膜を熱酸
化処理工程にて所定膜厚分だけ熱酸化して表層部を酸化
膜にすると共に残った部分を多結晶シリコン膜の状態と
するので、熱酸化処理を過剰に行なうことに起因して埋
込電極パターン部分とそうでない部分とに応じて酸化膜
の表面に凹凸が形成されてしまう不具合を未然に防止し
て平坦な状態に形成することができる。
【0028】請求項16の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、酸化膜形成工程により支持基板
に酸化膜を形成し、埋込電極用凹部形成工程にて酸化膜
に埋込電極パターン用の凹部を形成し、さらに、多結晶
シリコン膜形成工程にて、凹部が形成された酸化膜上に
全面に埋込電極材料としての多結晶シリコン膜が形成さ
れ、この後、研磨工程により多結晶シリコン膜を酸化膜
の表面から所定の膜厚だけ残した厚さ寸法まで研磨する
と共に、熱酸化工程により、多結晶シリコン膜を熱酸化
して凹部内に多結晶シリコン膜を埋込電極パターンとし
て残した状態に形成するので、多結晶シリコン膜の形成
工程および研磨工程を1回で済ませることができるよう
になり、処理工程数を少なくすることができるようにな
る。
【0029】請求項17の発明によれば、多結晶シリコ
ン膜として不純物をドープした状態に形成するので、埋
込電極を形成したときにその抵抗値を低くすることがで
き、素子を形成したときに電気的特性に優れたものを製
作することができる。
【0030】請求項18の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、酸化膜形成工程にて支持基板上
に酸化膜を形成し、埋込電極パターン形成工程にて酸化
膜上に埋込電極パターンを形成し、平坦化処理用膜形成
工程にて全面に平坦化処理用膜を形成し、この後、研磨
工程にて所定膜厚まで表面を平坦化しながら研磨して表
面を滑らかに仕上げるので、処理工程数を少なくして形
成することができるようになる。
【0031】請求項19の発明によれば、上記製造方法
において、平坦化処理用膜形成工程においては、平坦化
処理用膜として酸化膜を形成するので、動作特性として
安定な特性を得ることができる半導体基板を提供するこ
とができる。
【0032】請求項20の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、支持基板上に絶縁状態で設けた
埋込電極用膜に選択的に不純物を導入することにより埋
込電極パターンを形成するので、その状態で埋込電極パ
ターンを平坦な状態のまま形成することができるように
なる。そして、イオン注入層形成工程を経てイオン注入
層を形成した半導体層用基板に対して、上述のようにし
て形成した支持基板を貼り合わせ工程にて貼り合わせる
と、その支持基板は貼り合わせるべき面が平坦な状態に
形成されているので、半導体層用基板との密着性が良好
な状態で貼り合わせることができ、この後、剥離工程お
よび剥離面処理工程を経て支持基板の埋込電極パターン
を形成した部分の上に絶縁した状態で半導体層を形成す
ることができるようになる。
【0033】請求項21の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、埋込電極用膜として多結晶シリ
コン膜を形成するので、不純物を導入することにより簡
単に埋込電極として使用することができると共に、半導
体基板を形成した後に、半導体層に素子を形成するため
の処理工程を実施する際に、熱処理の温度による制約を
受けるのを低減することができ、加工の自由度を高くす
ることができる。
【0034】請求項22の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、支持基板上に酸化膜を介して形
成した多結晶シリコン膜にイオン注入法により選択的に
不純物を導入して埋込電極パターンを形成するので、特
殊な工程を採用することなく簡単に多結晶シリコン膜に
不純物を導入して埋込電極パターンを形成することがで
きるようになる。
【0035】請求項23の発明によれば、パターン構造
体形成工程においては、支持基板上に酸化膜を介して形
成した多結晶シリコン膜に酸化膜をパターニングして形
成すると共に、そのパターニングされた酸化膜の開口部
を介して不純物を選択的に拡散させることにより埋込電
極パターンを形成するので、酸化膜をマスク材として多
結晶シリコン膜中に不純物を導入することができ、これ
によって、特殊な工程を採用することなく簡単に埋込電
極パターンを形成することができる。
【0036】請求項24の発明によれば、イオン注入層
形成工程においては、酸化膜形成工程により半導体層用
基板に酸化膜を形成し、イオン注入工程により半導体層
用基板の酸化膜を形成した面からイオン注入を行なって
半導体層用基板中に剥離用のイオン注入層を形成するの
で、イオン注入を行う際に発生するダメージや重金属な
どによる汚染が半導体層用基板に及ぶのを極力防止し
て、形成しようとする半導体層の膜質を向上させること
ができる。
【0037】請求項25の発明によれば、多結晶シリコ
ン膜を形成した状態でその表面を研磨することにより平
滑化するので、貼り合わせの工程においてはその密着性
の向上を図ることができるようになる。
【0038】請求項26の発明によれば、酸化膜形成工
程においては、半導体層用基板を熱酸化することにより
酸化膜を形成するので、緻密で良質な酸化膜を形成する
ことができ、この後のイオン注入工程を経て支持基板と
貼り合わせる際においても、この熱酸化による酸化膜を
設けたままの状態として行うことができ、半導体層の下
層に設ける絶縁膜としてそのまま利用することができ
る。
【0039】請求項27の発明によれば、イオン注入工
程に続いて、酸化膜剥離工程を設けて酸化膜をエッチン
グ処理により除去することにより、イオン注入工程にお
いて受けたダメージや重金属による汚染の生じている酸
化膜を除去した状態で半導体基板の製造を行うことがで
きるようになる。
【0040】請求項28の発明によれば、上記した酸化
膜剥離工程に続いて、再酸化膜形成工程を設けて半導体
層用基板の前記エッチング処理された表面に再度酸化膜
を形成するので、貼り合わせ工程を実施する際にイオン
注入により受けたダメージや重金属による汚染をなくし
た状態の良質な酸化膜を設けた状態で行うことができる
ようになる。
【0041】請求項29の発明によれば、前述したイオ
ン注入工程に続いて、酸化膜エッチング工程を設けて酸
化膜をエッチング処理によりその表層部を除去するの
で、イオン注入工程で受けたダメージや重金属による汚
染を大きく受けた表層部あるいはその近傍の領域の酸化
膜を除去しながら、その一部を残した状態とするので、
実質的に処理工程を簡単にすることができると共に、酸
化膜を熱酸化により形成している場合には良質な状態の
酸化膜を部分的に残した状態で半導体層用基板として支
持基板と貼り合わせを行うことができるようになる。
【0042】請求項30の発明によれば、剥離工程にお
いて第1の熱処理により400〜600℃に加熱するこ
とにより剥離を行なって支持基板側に半導体層を形成
し、第2の熱処理により形成した半導体層を支持基板に
強固に接着された状態とするように形成することができ
る。
【0043】請求項31の発明によれば、剥離面処理工
程においては、剥離面を研削および研磨する処理工程を
含んでいるので、剥離面を平坦化および平滑化すること
ができるようになる。
【0044】請求項32の発明によれば、剥離工程の熱
処理を酸素雰囲気中で行なうことにより剥離面に酸化膜
を形成するので、剥離時に生ずる表面の凹凸を緩和した
りあるいは剥離面近傍に残る欠陥領域を除去することが
でき、このように形成された酸化膜は続く剥離面処理工
程においてフッ酸などのウェットエッチング処理によっ
て簡単に除去することができるので、研磨除去する厚さ
寸法を大幅に少なくすることができると共に、研磨工程
の所要時間も短縮化することもできるようになる。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて図1ないし図8を参照しながら説明する。図2は本
発明の製造方法を用いて形成する半導体基板であるSO
I(SiliconOn Insulator)基板11の模式的な断面を
示すもので、支持基板としての単結晶シリコン基板12
上に絶縁状態でパターン構造体13が形成された構成、
すなわち、絶縁膜としてのシリコン酸化膜14の内部に
埋込電極パターン15が絶縁状態で埋込形成された構成
のパターン構造体13として設けられており、この上に
半導体層としての単結晶シリコン膜16が形成されてい
る。
【0046】この場合、シリコン酸化膜14は、内部に
設けた埋込電極パターン15の厚さ寸法(例えば350
nm程度)に、下地の単結晶シリコン基板12との間の
絶縁を図るための膜厚(例えば100nm程度)および
埋込電極パターン15のためのゲート酸化膜となる部分
の膜厚(例えば100nm程度)を加えた分の厚さ寸法
として550nm程度の膜厚に形成されている。また、
半導体層としての単結晶シリコン膜16の膜厚は、0.
1〜数μm程度に形成されている。
【0047】さて、上述のようにして形成されているS
OI基板11は、例えば、図3に示すような半導体素子
21に用いられる。すなわち、この半導体素子21は、
SOI基板11の単結晶シリコン膜16を絶縁分離する
ことにより島状に形成した素子形成領域に、例えば不純
物を拡散することによりチャンネル領域22を形成す
る。この上にゲート酸化膜23aを形成すると共にゲー
ト電極24を形成し、全体を酸化膜23で覆うようにし
た後、チャンネル領域22のソース端子25、ドレイン
端子26およびゲート電極24にアルミニウムなどの金
属電極27を形成して、他の部分に保護膜28を形成す
る。
【0048】さらには、シリコン酸化膜14中に埋込形
成されている埋込電極パターン15には図示しない他の
部分からオーミック接触をとって外部から電圧を印加可
能に形成されている。そして、このような半導体素子2
1を形成することにより、チャンネル領域22が絶縁分
離された良質の素子を形成できると共に、埋込電極パタ
ーン15を利用してバックゲートとしての機能を付加し
た構成とすることができ、これによって、ゲート電極2
4に印加する制御電圧のしきい値を変化させることがで
き、素子の制御特性の向上を図ることができるものであ
る。
【0049】さて、次に、上述したような構造のSOI
基板11の製造方法について図1,図4ないし図8も参
照して説明する。図1はSOI基板11の製造工程を概
略的に示すもので、以下、この製造工程にしたがって説
明する。
【0050】全体の概略的な流れとしては、支持基板と
しての単結晶シリコン基板12側にはパターン構造体形
成工程(P1〜P7)によりパターン構造体13として
の埋込電極パターン15を形成しておき、イオン注入層
形成工程(P8〜P10)により半導体層用基板である
単結晶シリコン基板31にイオン注入層36を形成し、
これらのシリコン基板12,31を貼り合わせ工程(P
11)にて貼り合わせた後に、剥離工程(P12)およ
び剥離面処理工程(P13)を経て半導体層としての単
結晶シリコン薄膜16を形成する。
【0051】(1)パターン構造体形成工程 (a)酸化膜形成工程(P1) さて、まず、パターン構造体形成工程においては、酸化
膜形成工程P1にて単結晶シリコン基板12の表面に、
例えば熱酸化やCVD法などの方法によりシリコン酸化
膜14aを形成する(図4(a)参照)。この場合、単
結晶シリコン基板12は、例えば、シリコンの単結晶基
板にP形不純物を導入して比抵抗値ρを5〜10Ωcm
程度としたものを用いている。
【0052】この場合、酸化膜形成工程P1では、加工
精度を確保するために、熱酸化やCVD法などの方法に
よって膜厚均一性の高いシリコン酸化膜14aを形成す
るようにしている。なお、ここで形成するシリコン酸化
膜14aの膜厚については、後述するように、下部の絶
縁膜として必要な膜厚100nm程度に埋込電極パター
ン15として必要な膜厚350nm程度を加えただけの
膜厚として、例えば450nm程度に設定されている。
【0053】(b)埋込電極用凹部形成工程(P2) 次に、埋込電極用凹部形成工程P2にて、シリコン酸化
膜14aの所定位置に埋込電極パターン15を形成する
ための凹部32を形成する(図4(b)参照)。この場
合、凹部32の形成には、フォトリソグラフィ処理によ
って所定形状にパターニングし、CFガス等を用い
たドライエッチングまたはフッ酸系のエッチング液を用
いたウェットエッチングによって所定深さ(350nm
程度)までエッチングを行なって止めることにより、底
面部に100nm程度の膜厚のシリコン酸化膜14aを
残すようにする。
【0054】(c)多結晶シリコン膜形成工程(P3) 次に、多結晶シリコン膜形成工程P3にて、全面に埋込
電極材料としての多結晶シリコン膜33を所定の膜厚
(例えば、0.1μm〜数μmで、好ましくは1μm程
度。少なくとも、凹部32の深さ寸法よりも厚く形成す
る)でLPCVD法などを用いて形成する(図4(c)
参照)。この場合、多結晶シリコン膜33には、あらか
じめ不純物をドープした状態で形成する。これにより、
埋込電極用の凹部32内に多結晶シリコン33を充填し
た状態とすることができる。
【0055】なお、上述のように、多結晶シリコン膜3
3に不純物をドープした状態でCVD法により形成する
場合においては、次のようにすることもできる。すなわ
ち、まず、埋込電極用の凹部32内に充填する分の多結
晶シリコン膜33の成膜時には不純物をドープした状態
で成膜を行ない、続いて、不純物をドープしない(ノン
ドープ)多結晶シリコン膜を形成する。
【0056】このとき、不純物をドープして形成する多
結晶シリコンの膜厚は、凹部32の開口部分の寸法が深
さ寸法よりも2倍以上大きい場合には凹部32の深さ寸
法以上であり、深さ寸法が開口部の寸法よりも大きい場
合でも開口部の幅の半分以上に設定することにより凹部
32内に多結晶シリコンを充填することができる。これ
は、多結晶シリコン膜33のうちの実質的に埋込電極パ
ターン15として使用するのは凹部32内に充填された
部分だけであるからであり、このように、不純物をドー
プした多結晶シリコン膜とノンドープの多結晶シリコン
膜とを形成することは、不純物をドープした多結晶シリ
コン膜だけで形成する場合に比べて、形成に要する時間
を短縮することができる。
【0057】また、多結晶シリコン膜33に不純物を導
入する方法としては、他に、ノンドープで多結晶シリコ
ン膜33を形成しておき、この後、熱拡散により不純物
を導入したり、あるいはイオン注入法により不純物を導
入するなどの一般的な方法が考えられる。
【0058】(d)研磨工程(P4) 次に、研磨工程P4にて、多結晶シリコン膜33を化学
的機械的研磨(CMP)法によっていわゆる選択研磨を
おこなって凹部32内に充填された多結晶シリコンのみ
を残す状態とする(図5(a)参照)。この場合、研磨
を進めていくうちに、シリコン酸化膜14aの面が露出
するようになると、多結晶シリコンと研磨速度が異なる
ことから、研磨により発生する熱量が大きくなって温度
変化の度合いが大きくなる。これを研磨布の温度変化と
して検出することにより、シリコン酸化膜14aの表面
まで多結晶シリコン膜33が研磨されたことを検出する
ことができるようになる。
【0059】なお、上述の場合において、いわゆるディ
ッシング(dishing )と呼ばれる現象が起こることがあ
る。これは、例えば図8に示すように、多結晶シリコン
および酸化膜のように研磨速度が異なる材質の面を同時
に研磨したときに、研磨速度が速い多結晶シリコンの方
が深く研磨されてしまうことにより、材質の異なる境界
部分で段差Gを生じてしまうという現象である。したが
って、このままの状態では微視的にみると平坦性が損な
われているので、別途に平坦化処理を行なう必要があ
る。
【0060】上述の場合に、研磨工程を実施することに
代えて、ドライエッチング処理により多結晶シリコン膜
33をエッチバックして埋込電極パターン15を形成す
ることもできる。あるいは、途中まで平坦化のために研
磨を行ない、その後、ドライエッチング処理によって多
結晶シリコン膜33をエッチバックして凹部32内に残
すことにより埋込電極パターン15を形成するようにし
ても良い。
【0061】(e)多結晶シリコン膜形成工程(P5) 次に、多結晶シリコン膜形成工程P5にて、全面に多結
晶シリコン膜34をLPCVD法などによって全面に形
成する(図5(b)参照)。この場合、形成しようとす
る多結晶シリコン膜34の膜厚は、例えば、埋込電極パ
ターン15のゲート酸化膜(例えば膜厚100nm)に
相当する部分となることを想定して設定する。これによ
り、上述した埋込電極パターン15を形成するために研
磨した面に生じていた段差Gは凹部32内に多結晶シリ
コンが充填された後に、研磨工程P6を行なうことで解
消される。なお、この工程においては、多結晶シリコン
膜34を形成することとしているが、これに限らず、例
えばアモルファスシリコンの膜を形成することにより段
差Gを解消することもできる。
【0062】(f)研磨工程(P6) 続いて、研磨工程P6では、形成した多結晶シリコン膜
34の表面を研磨することにより平坦化する(同じく、
図5(b)参照)。
【0063】(g)熱酸化工程(P7) 上述のようにして多結晶シリコン膜34を平坦化した
後、熱酸化工程P7により、多結晶シリコン膜34を酸
化して下地のシリコン酸化膜14aと一体となるように
シリコン酸化膜14を形成する(図5(c)参照)。こ
の場合、シリコン酸化膜14は、最終的に埋込酸化膜と
してデバイス動作に大きく影響するため、高い膜厚均一
性が得られる熱酸化法により形成したり、あるいは熱酸
化後にCVD法により所望の膜厚となるように厚膜化す
ることが可能である。これにより、シリコン酸化膜14
内に埋込電極パターン15を設ける構成のパターン構造
体13を表面を平坦化した状態で形成することができる
ようになる。なお、この場合においては、酸化により形
成される酸化膜の厚さは100nm程度となるように設
定されている。
【0064】(2)イオン注入層形成工程 (h)酸化膜形成工程(P8) 一方、半導体層用基板である単結晶シリコン基板31に
対しては、まず酸化膜形成工程P8にて、基板表面にシ
リコン酸化膜35を形成する(図6(a)参照)。これ
は、次のイオン注入工程P9においてイオン注入を行な
うときに、シリコン基板31中への重金属混入などによ
る汚染を防止するためのもので、例えば熱酸化法によっ
て単結晶シリコン基板31を酸化することによりシリコ
ン酸化膜35を形成する。なお、このシリコン酸化膜3
5は、熱酸化法以外にも、CVD法などによって形成す
ることができる。
【0065】(i)イオン注入工程(P9) 次に、イオン注入工程P9にて、シリコン酸化膜35を
介して水素イオン(プロトン)あるいは希ガスのイオン
を所定深さに所定量だけ注入し(図6(b)参照)、イ
オン注入層36を形成する。この場合、イオン注入量
は、1×1016atoms/cm以上とし、好ましくは
5×1016 atoms/cm以上とする。また、加速電
圧は、形成したい単結晶シリコン薄膜16の膜厚に応じ
てイオン注入層36を形成するように決定する。
【0066】また、この段階で、単結晶シリコン薄膜1
6となる部分31aに、必要に応じて不純物を導入して
おくことができる。これは、最終的に剥離した状態とは
上下が反対となっているので、この面から不純物を導入
すると、出来上がりのSOI基板11においては単結晶
シリコン薄膜16の底面側の不純物濃度を高くするよう
に形成できる利点がある。
【0067】(j)表面処理工程(P10) 次に、表面処理工程P10により、シリコン酸化膜35
を化学的にエッチングする(図6(c)参照)。具体的
には、フッ酸系のエッチング液でウェットエッチング処
理によりシリコン酸化膜35を除去する。この場合、シ
リコン酸化膜35をCVD法などにより堆積させて形成
している場合には、エッチングにより全部除去しても良
いし、あるいは、シリコン酸化膜35を単結晶シリコン
基板31を熱酸化することにより形成している場合に
は、全部除去するのではなく単結晶シリコン基板31の
表面にシリコン酸化膜35を残すようにして部分的に除
去するようにエッチング処理をしても良い。さらには、
シリコン酸化膜35をエッチングすることなくそのまま
残した状態で次の工程に進んだり、あるいは、全部エッ
チングにより除去した後に、再度熱酸化法あるいはCV
D法などの方法によりシリコン酸化膜を表面に形成する
と良い。
【0068】つまり、シリコン酸化膜35を熱酸化によ
り形成している場合には、そのシリコン酸化膜35をS
OI基板11の絶縁膜として利用することも有効であ
り、この理由から、そのまま残して次の工程に進める
か、あるいは、全部除去するのではなく単結晶シリコン
基板31の表面に少し残した状態にエッチングすること
ができる。一方、シリコン酸化膜35をCVD法などに
より堆積させて形成している場合には、イオン注入工程
P9においてイオン注入のダメージや重金属による汚染
を受けている部分を除去すべくエッチングにより全部除
去したり、あるいは、除去した後に再度酸化膜を熱酸化
法あるいはCVD法などにより形成することが効果的で
ある。
【0069】(3)貼り合わせ工程(P11) 次に、上述のようにして形成した単結晶シリコン基板1
1および31の両基板に対して、親水化処理を行った上
で貼り合わせる(図7(a)参照)。親水化処理は、例
えば、硫酸(HSO)と過酸化水素水(H
とを4:1で混合した溶液中で90℃〜120℃の保持
した状態で洗浄を行った後、純水洗浄を順次行い、スピ
ン乾燥により基板表面に吸着する水分量を制御した状態
として両者を貼り合わせて密着させる。これにより、2
枚の単結晶シリコン基板11,31はそれぞれの表面に
形成されたシラノール基、及び表面に吸着した水分子の
水素結合によって接着される (4)剥離工程(P12) この後、貼り合わせた単結晶シリコン基板11,31を
2段階に分けて熱処理を行う。すなわち、第1の熱処理
では、400℃〜600℃の範囲で、例えば500℃程
度で熱処理を行うことにより、単結晶シリコン基板31
に形成しているイオン注入層36の部分つまり水素の高
濃度領域層部分に、欠陥が集中形成されて単結晶シリコ
ン基板31の薄膜部分31aが分離するようにして剥離
し、接着面では脱水縮合反応が生じて両者の接着強度が
高くなる。これによって、単結晶シリコン基板11側に
単結晶シリコン薄膜16を接着した状態に形成してSO
I基板11の構造を形成することができる。
【0070】次に、第2の熱処理では、貼り合わせた単
結晶シリコン薄膜16のシリコン酸化膜14への密着度
を高めるために、さらに高温で熱処理を行う。この第2
の熱処理の処理温度は、例えば、1000℃〜1200
℃程度の範囲で、好ましくは1100℃程度で行う。こ
れにより、接着面では、脱水縮合反応が生じて両者はよ
り強固な状態で接合されるようになる。
【0071】なお、上述の熱処理工程においては、窒素
雰囲気あるいは酸素雰囲気中で熱処理を行うことが好ま
しい。そして、酸素雰囲気中で第2の熱処理を行う場合
には、その熱処理中に剥離面の単結晶シリコン薄膜16
部分に同時にシリコン酸化膜が形成されることになる。
【0072】(5)剥離面処理工程(P13) 上述のようにして剥離された単結晶シリコン薄膜16の
表面には、剥離時に生じた凹凸が数nm〜数十nmの微
小な段差として残っており、ここにはイオン注入工程P
9でイオン注入層36を形成する際に発生している欠陥
層が残存しており、このまま使用することができる場合
には、この剥離面処理工程P13を実施するまでもな
く、SOI基板11として用いることができるが、通
常、単結晶シリコン薄膜16に半導体素子を形成しよう
とする場合には、このような剥離面の表面処理をする必
要がある。
【0073】そこで、この剥離面処理工程P13では、
剥離面に残っている僅かな凹凸(段差)部分および欠陥
層を研磨により除去すると共に、単結晶シリコン薄膜1
6を所定の膜厚となるように研磨し、これによって最終
的な仕上げ表面とする。
【0074】また、前述した剥離工程P12において、
第2の熱処理を酸素雰囲気中で行なった場合には、剥離
面の表面にシリコン酸化膜が形成されているが、このよ
うな場合には、表面に形成されているシリコン酸化膜を
フッ酸を用いたウェットエッチング処理などにより除去
した後に、研磨を行なうようにする。なお、上述の場合
において、表面にシリコン酸化膜が形成される過程にお
いては、剥離面に残った凹凸や欠陥領域が酸化によって
消費されることにより解消されていくので、エッチング
処理工程が追加されるが、研磨での除去量を小さくする
ことができるため、単結晶シリコン薄膜16の膜厚の均
一性を向上させることができる利点がある。
【0075】ここで、図1中に示したように、請求項1
記載の発明でいうパターン構造体形成工程は、酸化膜形
成工程P1、埋込電極用凹部形成工程P2、多結晶シリ
コン膜形成工程P3、研磨工程P4、多結晶シリコン膜
形成工程P5、研磨工程P6、熱酸化工程P7によって
構成され、同じくイオン注入層形成工程は、酸化膜形成
工程P8、イオン注入工程P9、表面処理工程P10に
よって構成され、同じく半導体層形成工程は、剥離工程
P12、剥離面処理工程P13によって構成されるもの
である。尚、請求項1記載の発明でいう貼り合わせ工程
は、貼り合わせ工程P11により構成される。
【0076】この場合、上記パターン構造体形成工程
は、必ずしも上記各工程P1〜P7のような方法で行う
必要はなく、要は、最終的に単結晶シリコン基板12上
に、表面が平坦な状態のパターン構造体13を備えた構
造を得ることができれば良いものである。上記イオン注
入層形成工程においても、例えば表面処理工程P10は
必要に応じて行えば良く、また、酸化膜形成工程P8に
おいて、他の材質からなる汚染保護膜を形成するなどの
構成としても良いものである。さらに、上記半導体層形
成工程においても、剥離面処理工程P13は必要に応じ
て行えば良いものである。
【0077】また、図1中に示したように、請求項2記
載の発明でいう埋込電極パターン形成工程は、上述の各
工程P1、P2、P3、P4によって構成され、同じく
平坦化処理工程は、上述の各工程P5、P6、P7によ
って構成されるものであるが、これら埋込電極パターン
形成工程及び平坦化処理工程も、必ずしも上記各工程P
1〜P4或いはP5〜P7のような方法で行う必要はな
いものである。
【0078】このような本実施形態によれば、支持基板
としての単結晶シリコン基板11側に、シリコン酸化膜
14中に埋込電極パターン15を設けたパターン構造体
を形成することで、特殊な構造である埋込電極パターン
15を設けた半導体基板を製作する場合でも簡単な工程
を経ることにより貼り合わせ前の段差を抑制したものと
して貼り合わせに適した状態とすることができる。
【0079】また、本実施形態によれば、埋込電極パタ
ーン15の段差を解消するために、シリコン酸化膜14
aに凹部32を形成し、多結晶シリコン膜33を形成し
て研磨により埋込電極パターン15を形成し、この上に
多結晶シリコン膜34を形成して研磨することにより平
坦化し、熱酸化により多結晶シリコン膜34をシリコン
酸化膜に変化させるようにしたので、埋込電極パターン
15をシリコン酸化膜14中に設けた構造を平坦且つ平
滑な状態に形成することができる。さらに、埋込電極パ
ターン15を絶縁分離するためのシリコン酸化膜14
が、膜厚均一性の高い熱酸化膜もしくはCVD酸化膜と
して構成されているから、加工精度の確保が容易になる
という利点も出てくる。
【0080】(第2の実施形態)図9は、本発明の第2
の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるとこ
ろは、埋込電極用凹部形成工程P2における凹部32の
形成の方法である。すなわち、まず、シリコン酸化膜1
4aを形成した単結晶シリコン基板12に対して、フォ
トリソグラフィ処理により埋込電極パターン15に対応
した形状にフォトレジスト37を塗布形成する(同図
(a)参照)。
【0081】次に、フォトレジスト37によりパターニ
ングされて露出しているシリコン酸化膜14aをエッチ
ング処理により除去し、単結晶シリコン基板12の面が
露出する状態とし、この後、フォトレジスト37を剥離
する(同図(b)参照)。次に、単結晶シリコン基板1
2が露出している部分を覆うように再びシリコン酸化膜
14bを全面に所定膜厚だけ形成し、これによって埋込
電極用の凹部32を形成する(同図(c)参照)。
【0082】なお、この実施形態においては、初めに形
成するシリコン酸化膜14aの膜厚を、凹部32の深さ
寸法に相当する膜厚例えば350nm程度に設定するこ
とにより、最終的に形成される凹部32の深さ寸法を第
1の実施形態と同様の寸法とすることができる。
【0083】このような第2の実施形態によれば、埋込
電極用凹部32の形成にあたって、対応する部分のシリ
コン酸化膜14aを一旦剥離した後に再び酸化膜を形成
することにより設けるので、凹部32内の底面部のシリ
コン酸化膜14bの膜厚の制御性が高くなると共に、凹
部32の深さ寸法も正確に設定したものとすることがで
きる。
【0084】(第3の実施形態)図10は、本発明の第
3の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なると
ころは、埋込電極用の多結晶シリコン33を形成した
(P3)後、2回目の研磨工程P6に至るまでの処理工
程の違いである。すなわち、この実施形態においては、
多結晶シリコン膜33を形成した(図10(a)参照)
後に、研磨工程においてはシリコン酸化膜14aが露出
するまで行なわず、表面が平坦化された後は、シリコン
酸化膜14aの上に所定膜厚だけ残した状態で研磨を終
了するのである(同図(b)参照)。これは、第1の実
施形態における図5(b)に示す状態と同等の状態であ
る。
【0085】そして、この後、多結晶シリコン膜33を
酸化して下地のシリコン酸化膜14aと一体となるよう
にシリコン酸化膜14を形成する(図10(c)参
照)。これにより、シリコン酸化膜14内に埋込電極パ
ターン15を設ける構成のパターン構造体13を表面を
平坦化した状態で形成することができるようになる。
【0086】このような第3の実施形態によれば、多結
晶シリコン膜33の研磨厚さの制御が技術的に難しくな
る点はあるものの、埋込電極パターン15の形成を簡略
化した工程処理を経ることにより形成することができる
ようになる。
【0087】(第4の実施形態)図11および図12
は、本発明の第4の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、埋込電極パターンを形成するパ
ターン構造体形成工程であり、以下異なる部分について
説明する。すなわち、この実施形態においては、パター
ン形成工程は図11に示す工程の流れで行なわれる。
【0088】まず、酸化膜形成工程S1では、支持基板
としての単結晶シリコン基板12上に前述同様にしてシ
リコン酸化膜14aを形成し、この後、埋込電極パター
ン形成工程S2において、埋込電極材料の膜としての多
結晶シリコン膜をシリコン酸化膜14aの表面に全面に
形成し、フォトリソグラフィ処理でエッチングすること
によりパターニングして埋込電極パターン15を形成す
る(同図(b)参照)。
【0089】次に、酸化膜形成工程S3により、埋込電
極パターン15の上から全面に所定膜厚のシリコン酸化
膜14cを形成し(同図(c)参照)、シリコン酸化膜
14aと一体となるようにして埋込電極パターン15を
埋込形成した状態とする。この後、研磨工程S4によ
り、シリコン酸化膜14cを所定膜厚となるまで研磨す
る(同図(d)参照)。これにより、埋込電極パターン
15部分により発生した表面の段差を解消して平坦化を
行ない、パターン構造体13を形成する。
【0090】このような第4の実施形態によれば、埋込
電極パターン15を平坦なシリコン酸化膜14a上にパ
ターニングして形成できるので厚さの制御性が向上する
と共に、その後形成するシリコン酸化膜14cを研磨す
ることにより全体を平坦化するので、パターン構造体形
成のための処理工程を簡単にすることができる。
【0091】なお、この実施形態においては、研磨工程
S4で研磨する際に、研磨ストッパとなるものがないの
で、所定の膜厚となった時点を判定するのに、例えば研
磨に要する時間をあらかじめ計測しておくことにより研
磨処理を停止することができるが、膜厚を直接測定して
いるわけではないので技術的には制御性の点で難しさが
ある。そこで、シリコン酸化膜14c中に、あらかじめ
研磨ストッパとなるようになものを埋込形成しておけ
ば、所望の膜厚となった時点で正確に研磨処理を終了さ
せることができるようになる。
【0092】(第5の実施形態)図13および図14
は、本発明の第5の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、埋込電極パターンを形成するパ
ターン構造体形成工程であり、以下異なる部分について
説明する。すなわち、この実施形態においては、パター
ン構造体形成工程は図13に示す工程の流れで行なわれ
る。
【0093】まず、酸化膜形成工程R1では、支持基板
としての単結晶シリコン基板12上に前述同様にしてシ
リコン酸化膜14aを形成し、この後、埋込電極パター
ン形成工程R2において、第1の実施形態あるいは第2
の実施形態と同様にしてシリコン酸化膜14aの凹部3
2内に埋込電極材料の膜としての多結晶シリコン膜を埋
込形成して埋込電極パターン15を形成する(図14
(a)参照)。
【0094】この場合、凹部32内に埋込電極パターン
15を埋込形成した状態では、研磨工程を経ていること
により、表面に段差が発生していることが予想される。
そこで、次の平坦化処理膜形成工程R3において、表面
に平坦化処理膜としてBPSG(Boron-doped Phosphor
Silicate Glass )やPSG(Phosphor Silicate Glas
s )あるいはSOG(Spin On Glass )などの熱流動性
のある材質を用いた平坦化処理膜38を形成する(同図
(b)参照)。
【0095】これにより、埋込電極パターン15を絶縁
膜中に埋め込んだ状態で表面を平坦化したパターン構造
体13を形成することができる。この後、半導体層用基
板としての単結晶シリコン基板31と貼り合わせ工程に
て貼り合わせを行なうと共に、剥離工程,剥離面処理工
程を経てSOI基板11を形成する。
【0096】このような第5の実施形態によっても第1
の実施形態と同様の効果を得ることができるようにな
る。また、絶縁膜としての平坦化処理膜38は、研磨工
程を経ることがないので、膜厚の制御性については良好
となる。
【0097】この場合において、貼り合わせを行なう相
手の単結晶シリコン基板31については、表面に形成し
ているシリコン酸化膜35を全部剥離しないで一部を残
した状態とするかあるいはエッチング処理をしないでそ
のまま残した状態とすることが好ましい。これは、SO
I基板11として形成した場合に、単結晶シリコン薄膜
16の下地となる絶縁膜の質として、上述した平坦化処
理膜38を直接配置するよりも、熱酸化などにより形成
した良質なシリコン酸化膜35を配設した方が特性が良
好となることが予想されるからである。
【0098】(第6の実施形態)図15および図16
は、本発明の第6の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、埋込電極パターンを形成するパ
ターン構造体形成工程であり、以下異なる部分について
説明する。すなわち、この実施形態においては、パター
ン構造体形成工程は図15に示す工程の流れで行なわれ
る。
【0099】まず、酸化膜形成工程T1では、支持基板
としての単結晶シリコン基板12上に前述同様にしてシ
リコン酸化膜14aを形成し、この後、埋込電極パター
ン形成工程T2において、第1の実施形態あるいは第2
の実施形態と同様にしてシリコン酸化膜14aの凹部3
2内に埋込電極材料の膜としての多結晶シリコン膜を埋
込形成して埋込電極パターン15を形成する(図16
(a)参照)。
【0100】この場合、凹部32内に埋込電極パターン
15を埋込形成した状態では、研磨工程を経ていること
により、上述したと同様に、表面に段差が発生している
ことが予想される。次に、多結晶シリコン膜形成工程T
3にてその表面にノンドープの多結晶シリコン膜39を
LPCVD法などの方法により所定膜厚で形成する(同
図(b)参照)。
【0101】続いて、熱酸化処理工程T4にて、多結晶
シリコン膜39を熱酸化させる(同図(c)参照)。こ
の場合、熱酸化により形成するシリコン酸化膜40の厚
さは、多結晶シリコン膜39の全部ではなく、半分の膜
厚程度として多結晶シリコン膜39を一部残すようにす
る。そして、このとき、埋込電極パターン15を形成す
る多結晶シリコン中にはあらかじめ電極として機能させ
るために不純物が導入されているので、熱酸化の過程で
その埋込電極パターン15中の不純物が多結晶シリコン
膜39側に固相拡散していくようになる。
【0102】これによって、埋込電極パターンとして、
下層に位置する多結晶シリコン膜と不純物が拡散するこ
とにより他の部分よりも低抵抗となって埋込電極パター
ンの一部として機能するようになる部分とを積層した状
態の埋込電極パターン41が形成されることになる。ま
た、このとき、多結晶シリコン膜39のうちの不純物が
固相拡散された部分以外の領域についてはノンドープの
ままの状態つまり不純物が拡散されていないことによ
り、高抵抗に保持されており、電気的にはほとんど導通
しない絶縁体として機能させることができる。
【0103】なお、この場合において、多結晶シリコン
膜39の状態で表面に発生している凹凸に対して、研磨
処理を行なうことで解消して平坦化した後、熱酸化工程
T4を行なうことによって表面のシリコン酸化膜40に
発生する凹凸を平坦にすることができ、続く貼り合わせ
工程での密着性を良好にすることができる。また、熱酸
化処理工程T4の後、表面のシリコン酸化膜40に発生
している凹凸は、必要に応じてリフロー処理あるいは研
磨処理をすることによって平坦化することもできる。
【0104】このような第6の実施形態によれば、埋込
電極パターン15をシリコン酸化膜14aの凹部32内
に形成した状態で、多結晶シリコン膜39を形成した後
に、熱酸化をしながら残す部分に不純物を固相拡散させ
るようにしたので、成膜した多結晶シリコン膜39全体
を酸化させる方法の場合に比べて、埋込電極パターン1
5部分まで熱酸化が進んでしまった場合に発生する表面
の凹凸の可能性をなくして、確実に平坦な状態に形成す
ることができるようになる。
【0105】(第7の実施形態)図17および図18
は、本発明の第7の実施形態を示すもので、第1の実施
形態と異なるところは、埋込電極パターンを形成するパ
ターン構造体形成工程であり、以下異なる部分について
説明する。すなわち、この実施形態においては、パター
ン構造体形成工程は図17に示す工程の流れで行なわれ
る。
【0106】まず、酸化膜形成工程Q1では、支持基板
としての単結晶シリコン基板12上に、シリコン酸化膜
42を熱酸化あるいはCVD法などにより形成する(図
18(a)参照)。この後、多結晶シリコン膜形成工程
Q2において、シリコン酸化膜42の面に所定膜厚の多
結晶シリコン膜43をLPCVD法などにより全面に形
成する(同図(b)参照)。この場合、多結晶シリコン
膜43はノンドープあるいはp形,n形のいずれかの不
純物が導入された状態で形成し、その膜厚は例えば0.
1μmから数μmまでの範囲で、形成しようとする埋込
電極パターンの膜厚に対応して形成する。このとき、多
結晶シリコン膜43の表面を研磨により平滑な状態に仕
上げておくことが好ましい。
【0107】次に、酸化膜形成工程Q3にて、さらにこ
の上にシリコン酸化膜44を所定膜厚(例えば、数十n
mから数百nm程度の膜厚)で形成する(同図(c)参
照)。なお、この場合には、シリコン酸化膜44を多結
晶シリコン膜43を熱酸化させることにより形成するこ
ともできるし、あるいはCVD法などにより堆積させて
形成することもできる。
【0108】続いて、埋込電極部不純物導入工程Q4で
は、シリコン酸化膜44上にフォトリソグラフィ処理に
よってレジスト膜45を所定の形状に形成し(同図
(d)参照)、これによって、埋込電極パターンに対応
する部分に開口部45aを形成する。そして、この後、
レジスト膜45をマスクとして不純物をイオン注入法に
より注入し、選択的に不純物を多結晶シリコン膜43中
に導入して埋込導体パターン46を形成する(同図
(e)参照)。
【0109】ここで、注入するイオンは、多結晶シリコ
ン膜43がノンドープの場合には所定の形の不純物元素
とし、不純物が導入されている場合にはその導電形(p
形あるいはn形)に応じて反対となる不純物元素(n形
あるいはp形の不純物)を導入する。また、注入量は、
多結晶シリコン膜43の抵抗率が十分に低くなる程度
で、例えば、3×1015atoms /cm以上の高濃度で
あることが望ましい。
【0110】上述の工程中、イオン注入に対して、シリ
コン酸化膜44はイオン注入によるダメージや汚染が多
結晶シリコン膜43に及ぶのを防止する機能を果たして
いる。そして、この後、レジスト膜45を剥離すること
により、単結晶シリコン基板12上にパターン構造体4
7が形成される。
【0111】このような第7の実施形態によれば、支持
基板としての単結晶シリコン基板12上にシリコン酸化
膜42,多結晶シリコン膜43およびシリコン酸化膜4
4を順次積層し、多結晶シリコン膜43中に選択的に不
純物を導入することにより埋込電極パターン46を形成
するので、貼り合わせを行なう場合の表面に段差や凹凸
が発生しないようにして形成することができるようにな
り、簡単かつ確実に埋込電極パターン46を形成するこ
とができる。
【0112】なお、上述の場合に、レジスト膜45をイ
オン注入のマスク材として用いたが、これに代えて、シ
リコン酸化膜44をパターニングすることによりマスク
材として機能させることもできる。この場合には、マス
ク材として機能するようにシリコン酸化膜44の膜厚を
設定する必要がある。
【0113】(第8の実施形態)図19は、本発明の第
8の実施形態を示すもので、第7の実施形態と異なると
ころは、不純物の導入方法である。すなわち、上記実施
形態におけるシリコン酸化膜44に代えて、不純物導入
時にマスク材として機能する程度の膜厚を有するシリコ
ン酸化膜48を多結晶シリコン膜43の熱酸化あるいは
CVD法などにより形成し、これをフォトリソグラフィ
処理によって埋込電極パターン46に対応する部分をエ
ッチング処理により除去して開口部48aを形成するよ
うにパターニングする(図19(a)参照)。このエッ
チング処理は、例えば、フッ酸溶液を用いたウェットエ
ッチングやあるいはCFガスなどを用いたドライエッ
チングにより行なうことができる。
【0114】この後、埋込電極部不純物導入工程Q4で
は、シリコン酸化膜48に形成された開口部48aを介
して不純物を多結晶シリコン膜43中に導入する。これ
は、例えば、多結晶シリコン膜43がノンドープの場合
かあるいはp形に形成されている場合には、リンデポジ
ション処理すなわちHPOガス雰囲気中で熱処理す
ることにより多結晶シリコン膜43の表面から不純物
(リン)を導入(拡散)することにより抵抗率を低下さ
せて埋込電極パターン46を形成するのである。
【0115】また、多結晶シリコン膜43がn形に形成
されている場合やノンドープの場合には、p形の不純物
を同様して内部に導入することにより埋込電極パターン
46を形成することができる。
【0116】この後、マスク材として利用したシリコン
酸化膜48は、エッチング処理によって剥離され、再び
熱酸化法あるいはCVD法などによって表面にシリコン
酸化膜を形成することにより埋込電極パターン46を内
部に備え表面が平坦化されたパターン構造体47を形成
する。このような第8の実施形態によれば、第7の実施
形態と同様にして埋込電極パターン46を内部に形成し
た状態のパターン構造体47を形成することができるよ
うになる。
【0117】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。埋込電
極材料は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タング
ステン(W)などの金属材料を用いることもできる。特
に、タングステンは、高融点材料であるから、後加工で
熱処理をする場合にも温度の制約を少なくすることがで
きるので使い勝手が良い。パターン構造体は、内層配線
などの他の回路要素を含んでなるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す製造工程の概略
的な説明図
【図2】SOI基板の模式的断面図
【図3】SOI基板を利用して形成した半導体素子の模
式的断面図
【図4】SOI基板の製造工程を示す模式的断面図(そ
の1)
【図5】SOI基板の製造工程を示す模式的断面図(そ
の2)
【図6】SOI基板の製造工程を示す模式的断面図(そ
の3)
【図7】SOI基板の製造工程を示す模式的断面図(そ
の4)
【図8】研磨後に発生する段差を説明する模式的断面図
【図9】本発明の第2の実施形態を示す製造工程の模式
的断面図
【図10】本発明の第3の実施形態を示す図9相当図
【図11】本発明の第4の実施形態を示す製造工程の概
略的な説明図
【図12】図9相当図
【図13】本発明の第5の実施形態を示す図11相当図
【図14】図9相当図
【図15】本発明の第6の実施形態を示す図11相当図
【図16】図9相当図
【図17】本発明の第7の実施形態を示す図11相当図
【図18】図9相当図
【図19】本発明の第8の実施形態を示す図9相当図
【図20】従来例を示す図4相当図(その1)
【図21】図4相当図(その2)
【符号の説明】
11はSOI基板(半導体基板)、12は単結晶シリコ
ン基板(支持基板)、13はパターン構造体、14はシ
リコン酸化膜(絶縁膜)、15は埋込電極パターン、1
6は単結晶シリコン薄膜(半導体層)、21は半導体素
子、22はチャンネル領域、23はシリコン酸化膜、2
4はゲート電極、31は単結晶シリコン基板(半導体層
用基板)、32は埋込電極用凹部、33,34は多結晶
シリコン膜、35はシリコン酸化膜、36はイオン注入
層、37はフォトレジスト、38は平坦化処理膜、39
は多結晶シリコン膜、40はシリコン酸化膜、41は埋
込電極パターン、42,44はシリコン酸化膜、43は
多結晶シリコン膜、45フォトレジスト、46は埋込電
極パターン、47はパターン構造体、48はシリコン酸
化膜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野田 邦広 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 大島 久純 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板(12)上に形成されたパター
    ン構造体(13)上に半導体層(16)を設けてなる半
    導体基板の製造方法であって、 前記支持基板(12)上にパターン構造体(13)を形
    成するパターン構造体形成工程(P1〜P7)と、 前記半導体層(16)を形成するための半導体層用基板
    (31)の所定深さに剥離用のイオン注入層(36)を
    形成するイオン注入層形成工程(P8〜P10)と、 前記支持基板(12)の構造体形成面と半導体層用基板
    (31)とを貼り合わせる貼り合わせ工程(P11)
    と、 前記支持基板(12)及び半導体層用基板(31)に対
    して貼り合わせ状態で熱処理を施して、前記イオン注入
    層(36)部分で剥離することにより前記支持基板(1
    2)側のパターン構造体(13)上に前記半導体層(1
    6)を形成する半導体層形成工程(P12〜P13)と
    を備えたことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
    において、 支持基板(12)に形成されるパターン構造体(13)
    は、絶縁膜(14)中に埋込電極用材料を選択的に配置
    した電極パターンからなるものであり、 前記支持基板(12)上に形成する絶縁膜(14)中に
    埋込電極用材料を選択的に配置した埋込電極パターン
    (15)を設ける埋込電極パターン形成工程(P1〜P
    4,S1〜S2,R1〜R2,T1〜T2)と、 前記半導体層用基板との貼り合わせ工程(P11)の前
    の段階で、必要に応じて前記支持基板(12)側の表面
    を平坦化する平坦化処理工程(P5〜P7,S3〜S
    4,R3,T3〜T4)とからなることを特徴とする半
    導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体基板の製造方法
    において、 埋込電極を絶縁分離する前記絶縁膜(14)は、膜厚均
    一性の高い熱酸化膜もしくはCVD酸化膜により形成さ
    れるものであることをを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記埋込電極パターン形成工程(P1〜P4,S1〜S
    2,R1〜R2,T1〜T2)は、 前記支持基板(12)上に酸化膜(14a)を形成する
    酸化膜形成工程(P1,S1,R1,T1)と、 この酸化膜形成工程(P1,S1,R1,T1)で形成
    された前記酸化膜(14a)に埋込電極パターン用の凹
    部(32)を形成する埋込電極用凹部形成工程(P2)
    と、 前記埋込電極パターン用の凹部(32)内に埋込電極材
    料(33)を埋め込むように設ける電極埋込工程(P
    3,P4)とからなることを特徴とする半導体基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記酸化膜形成工程(P1,S1,R1,T1)は、前
    記支持基板(12)を熱酸化することにより前記酸化膜
    (14a)を形成することを特徴とする半導体基板の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記埋込電極用凹部形成工程(P2)は、前記酸化膜
    (14a)を前記埋込電極パターンの形状で所定深さま
    でエッチングすることにより前記凹部(32)を形成す
    ることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4または5に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記埋込電極用凹部形成工程(P2)は、前記酸化膜
    (14a)を前記埋込電極パターンの形状でエッチング
    剥離した後、所定膜厚の酸化膜(14b)を全面に形成
    することにより前記凹部(32)を形成することを特徴
    とする半導体基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし7のいずれかに記載の半
    導体基板の製造方法において、 前記電極埋込工程(P3,P4)は、 前記埋込電極パターン用の凹部(32)が形成された酸
    化膜(14a)上に全面に埋込電極用材料の膜(33)
    を形成する埋込電極膜形成工程(P3)と、 この埋込電極膜形成工程(P3)で形成された埋込電極
    用材料の膜(33)を研磨することにより前記凹部(3
    2)内にのみ埋込電極材料(33)を残す状態にして埋
    込電極パターン(15)を形成する研磨工程(P4)と
    からなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記埋込電極膜形成工程(P3)は、前記埋込電極材料
    の膜(33)として多結晶シリコン膜(33)を形成す
    ることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記埋込電極膜形成工程(P3)は、CVD法を用いて
    不純物をドープした多結晶シリコン膜(33)を形成す
    ることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記埋込電極膜形成工程は、前記埋込電極材料の膜とし
    てタングステン,銅,アルミニウムなどの金属材料によ
    る膜を形成することを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項2ないし11のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記平坦化処理工程(P5〜P7,S3〜S4)は、 前記パターン構造体(13)を形成した前記支持基板
    (12)上に平坦化処理用膜(34,14c)を形成す
    る平坦化処理膜形成工程(P5,S3)と、 前記平坦化処理用膜(34)面を研磨することにより平
    坦な表面に形成する研磨処理工程(P6,S4)とを含
    んでなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記平坦化処理膜形成工程(P5〜P7)においては、
    前記平坦化処理用膜(34)として多結晶シリコン膜
    (34)を形成し、 前記研磨処理工程(P6)の後に、研磨により平坦化さ
    れた多結晶シリコン膜(34)を熱酸化することにより
    シリコン酸化膜(14)として形成する熱酸化工程(P
    7)を行なうことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項2ないし11のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記平坦化処理膜形成工程(R3)においては、BPS
    G,PSG,SOGなどの熱流動性を有する平坦化処理
    膜(38)を形成することにより表面を平坦化すること
    を特徴とする半導体基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項2ないし11のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記平坦化処理工程(T3〜T4)は、 前記パターン構造体(13)を形成した前記支持基板
    (12)上に絶縁性を有する多結晶シリコン膜(39)
    を形成する多結晶シリコン膜形成工程(T3)と、 こ
    の多結晶シリコン膜(39)を研磨することにより平坦
    化する研磨処理工程と、 この多結晶シリコン膜(39)を所定膜厚分だけ熱酸化
    して表層部をシリコン酸化膜(40)にする熱酸化処理
    工程(T4)とを含んでなることを特徴とする半導体基
    板の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記パターン構造体形成工程(P1〜P4,P7)は、 前記支持基板(12)上に酸化膜(42)を形成する酸
    化膜形成工程(P1)と、 この酸化膜形成工程(P1)で形成された前記酸化膜
    (42)に埋込電極パターン用の凹部(32)を形成す
    る埋込電極用凹部形成工程(P2)と、 前記埋込電極パターン用の凹部(32)が形成された酸
    化膜(14a)上に全面に埋込電極材料として多結晶シ
    リコン膜(33)を形成する多結晶シリコン膜形成工程
    (P3)と、 この多結晶シリコン膜形成工程(P3)で形成された多
    結晶シリコン膜(33)を研磨することによりその多結
    晶シリコン膜(33)を前記酸化膜(14a)の表面か
    ら所定の膜厚だけ残した状態にする研磨工程(P4)
    と、 この研磨工程(P4)により前記酸化膜(14a)の表
    面に残された前記多結晶シリコン膜(33)を熱酸化し
    て前記凹部(32)内に多結晶シリコン膜(33)を埋
    込電極パターン(15)として残した状態に形成する熱
    酸化工程(P7)とからなることを特徴とする半導体基
    板の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記多結晶シリコン膜形成工程(P3)においては、前
    記多結晶シリコン膜(33)を、不純物をドープした状
    態に形成することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記パターン構造体形成工程(S1〜S4)は、 前記支持基板(12)に酸化膜(14a)を形成する酸
    化膜形成工程(S1)と、 この酸化膜形成工程(S1)で形成された前記酸化膜
    (14a)上に埋込電極材料膜を設けて埋込電極パター
    ン(15)を形成する埋込電極パターン形成工程(S
    2)と、 前記埋込電極パターン(15)の上から全面に平坦化処
    理用膜(14c)を形成する平坦化処理用膜形成工程
    (S3)と、 この平坦化処理用膜(14c)を所定膜厚まで研磨する
    ことにより表面を平坦化する研磨工程(S4)とからな
    ることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記平坦化処理用膜形成工程(S3)は、平坦化処理用
    膜(14c)として酸化膜(14c)を形成することを
    特徴とする半導体基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 支持基板(12)上に絶縁状態で設け
    た埋込電極用膜(43)に選択的に不純物を導入して埋
    込電極パターン(47)を形成するパターン構造体形成
    工程(Q1〜Q4)と、 半導体層(16)を形成するための半導体層用基板(3
    1)の所定深さに剥離用のイオン注入層(36)を形成
    するイオン注入層形成工程(P8〜P10)と、 前記パターン構造体(47)を形成した支持基板(1
    2)と前記イオン注入層(36)を形成した半導体層用
    基板(31)とを貼り合わせる貼り合わせ工程(P1
    1)と、 前記支持基板(12)と半導体層用基板(31)とを貼
    り合わせた状態で熱処理を行なって前記イオン注入層
    (36)部分で剥離することにより前記支持基板(1
    2)側に前記半導体層(16)を形成する剥離工程(P
    12)と、 この剥離工程(P12)により得られた前記半導体層
    (16)の剥離面を表面処理する剥離面処理工程(P1
    3)とを備えたことを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記パターン構造体形成工程(Q1〜Q4)において
    は、前記埋込電極用膜(43)として多結晶シリコン膜
    (43)を形成することを特徴とする半導体基板の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記パターン構造体形成工程(Q1〜Q4)は、前記支
    持基板(12)上に酸化膜(42)を介して形成した前
    記多結晶シリコン膜(43)にイオン注入法により選択
    的に不純物を導入して前記埋込電極パターン(46)を
    形成することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記パターン構造体形成工程(Q1〜Q4)は、前記支
    持基板(12)上に酸化膜(42)を介して形成した前
    記多結晶シリコン膜(43)に酸化膜(48)をパター
    ニングして形成すると共に、そのパターニングされた酸
    化膜(48)の開口部(48a)を介して不純物を選択
    的に拡散させることにより前記埋込電極パターン(4
    6)を形成することを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 請求項21ないし23のいずれかに記
    載の半導体基板の製造方法において、 前記パターン構造体形成工程(Q1〜Q4)は、前記多
    結晶シリコン膜(43)を形成した後にその表面を研磨
    することにより平滑化する処理を含んでなることを特徴
    とする半導体基板の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項1ないし24のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記イオン注入層形成工程(P8〜P10)は、 前記半導体層用基板(31)に酸化膜(14a)を形成
    する酸化膜形成工程(P8)と、 前記半導体層用基板(31)の前記酸化膜(14a)を
    形成した面からイオン注入を行なって前記剥離用のイオ
    ン注入層(36)を形成するイオン注入工程(P9)と
    からなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記酸化膜形成工程(P8)は、前記半導体層用基板
    (31)を熱酸化することにより前記酸化膜(14a)
    を形成することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項25または65に記載の半導体
    基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P9)に続いて、前記酸化膜(1
    4a)をエッチング処理により除去する表面処理工程
    (P10)を設けたことを特徴とする半導体基板の製造
    方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記表面処理工程(P10)に続いて、前記半導体層用
    基板(31)の前記エッチング処理された表面に再度酸
    化膜を形成する再酸化膜形成工程を設けたことを特徴と
    する半導体基板の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項25または26に記載の半導体
    基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P9)に続いて、前記酸化膜(1
    4a)をエッチング処理によりその表層部を除去する酸
    化膜エッチング工程を設けたことを特徴とする半導体基
    板の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし29のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記剥離工程(P12)においては、400〜600℃
    で行なう剥離のための第1の熱処理と、1000℃以上
    で行なう貼り合わせを強固にするための第2の熱処理と
    を含んでなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項1ないし30のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記剥離面処理工程(P13)においては、前記剥離面
    を研削および研磨する処理工程を含んでなることを特徴
    とする半導体基板の製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項1ないし31のいずれかに記載
    の半導体基板の製造方法において、 前記剥離工程(P12)においては、酸素雰囲気中で熱
    処理を行なうことにより剥離面に熱酸化膜を形成し、 前記剥離面処理工程(P13)においては、剥離面に形
    成されている熱酸化膜をエッチングにより剥離する処理
    およびその後の研磨処理を含んでいることを特徴とする
    半導体基板の製造方法。
JP15955598A 1997-07-15 1998-06-08 半導体基板の製造方法 Expired - Fee Related JP3458711B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15955598A JP3458711B2 (ja) 1997-07-15 1998-06-08 半導体基板の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-189745 1997-07-15
JP18974597 1997-07-15
JP15955598A JP3458711B2 (ja) 1997-07-15 1998-06-08 半導体基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1187669A true JPH1187669A (ja) 1999-03-30
JP3458711B2 JP3458711B2 (ja) 2003-10-20

Family

ID=26486312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15955598A Expired - Fee Related JP3458711B2 (ja) 1997-07-15 1998-06-08 半導体基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3458711B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340477A (ja) * 1999-06-01 2000-12-08 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 接合ウェーハの製造方法
JP2001093789A (ja) * 1999-09-27 2001-04-06 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 貼り合せsoiウェーハの製造方法
KR100989614B1 (ko) 2007-11-24 2010-10-26 동화제네라이트 주식회사 매립전극 발광다이오드 및 그 제조방법
JP2012199762A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Murata Mfg Co Ltd 圧電デバイスの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340477A (ja) * 1999-06-01 2000-12-08 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 接合ウェーハの製造方法
JP2001093789A (ja) * 1999-09-27 2001-04-06 Komatsu Electronic Metals Co Ltd 貼り合せsoiウェーハの製造方法
JP4547056B2 (ja) * 1999-09-27 2010-09-22 Sumco Techxiv株式会社 貼り合せsoiウェーハの製造方法
KR100989614B1 (ko) 2007-11-24 2010-10-26 동화제네라이트 주식회사 매립전극 발광다이오드 및 그 제조방법
JP2012199762A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Murata Mfg Co Ltd 圧電デバイスの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3458711B2 (ja) 2003-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3764401B2 (ja) 半導体装置の製造方法
TWI279859B (en) Method of manufacturing a semiconductor device, and a semiconductor substrate
JPH118295A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH11340317A (ja) 分離構造形成方法
JPH1174208A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH1187669A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH11111839A (ja) 半導体基板およびその製造方法
JPH11145481A (ja) 半導体基板およびその製造方法
JPH04209534A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH11186186A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH04186746A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH1197654A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH0562463B2 (ja)
JPH06177239A (ja) トレンチ素子分離構造の製造方法
JP2586422B2 (ja) 誘電体分離型複合集積回路装置の製造方法
KR100286776B1 (ko) 실리콘 온 인슐레이터 웨이퍼의 제조방법
JP3053009B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2001144273A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH08191138A (ja) Soi基板の製造方法
JPH10308354A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH1174343A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH11103034A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH10335254A (ja) 半導体基板の製造方法
JP2003324199A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS5810835A (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees