JPH11186186A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法

Info

Publication number
JPH11186186A
JPH11186186A JP34915197A JP34915197A JPH11186186A JP H11186186 A JPH11186186 A JP H11186186A JP 34915197 A JP34915197 A JP 34915197A JP 34915197 A JP34915197 A JP 34915197A JP H11186186 A JPH11186186 A JP H11186186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
ion implantation
manufacturing
forming step
ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34915197A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoki Asai
昭喜 浅井
Takuya Sasaya
卓也 笹谷
Takeshi Shiotani
武司 塩谷
Shoichi Yamauchi
庄一 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP34915197A priority Critical patent/JPH11186186A/ja
Priority to US09/066,971 priority patent/US6191007B1/en
Publication of JPH11186186A publication Critical patent/JPH11186186A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン構造を設ける場合でも、1回のイオ
ン注入によって均一な深さに平坦性の良い剥離用のイオ
ン注入層を形成できるようにする。 【解決手段】 シリコン基板18に酸化膜14aを形成
し、パターン部材としての多結晶シリコン膜15をパタ
ーニングする。酸化膜14bで全面を覆ってパターン構
造16を形成する。多結晶シリコン膜15がない領域
に、イオン注入調整部材として成膜した多結晶シリコン
膜19をパターニングする。面内全体でイオン注入に対
する阻止能が同等となるようにした状態でイオン注入を
行なう。イオン注入層20は略平面内に均一に形成され
る。支持基板12と貼り合わせて剥離を行なって半導体
層17を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持基板上に絶縁
状態でパターン構造を設けると共に表面に素子形成用の
半導体層を設けた構成の半導体基板の製造方法に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】支持基板上に絶縁膜を
介して素子形成用の半導体層を形成してなる半導体基板
としては、例えば、半導体層として単結晶シリコン薄膜
を設ける構成のSOI(Silicon On Insulator)基板が
ある。これは、支持基板となるシリコン基板上に酸化膜
が形成され、その上に単結晶シリコン薄膜が形成された
構造を有するもので、このような半導体基板を用いるこ
とにより、支持基板との絶縁分離工程を別途に実施する
必要がなくなり、分離性能が良く、高い集積度で単結晶
シリコン薄膜に素子を形成して集積回路を形成すること
ができるものである。
【0003】この場合、SOI基板に設けている単結晶
シリコン薄膜の製造方法としては、従来より種々の方法
があるが、その中で以下の3段階の工程を経て製造する
ようにした半導体薄膜製造技術が特開平5−21112
8号に開示されている。以下に、その製造方法について
簡単に説明する。
【0004】まず、第1段階として、半導体基板中に水
素ガスもしくは希ガスをイオン化して所定のエネルギー
で加速して注入することにより、半導体基板の表面から
所定深さに注入イオンが分布するようにしてイオン注入
層を形成する。次に、第2段階として、この半導体基板
1のイオン注入をした側の面に、少なくとも1つの剛性
材料から形成された支持基板を貼り合わせなどの方法に
より結合させる。この場合、支持基板は、半導体製の基
板を用いることが可能で最終的にSOI基板を形成させ
るという点では、酸化膜のような絶縁膜を成膜させた状
態としておくことが望ましい。
【0005】次に、第3段階として、半導体基板および
支持基板を結合させた状態で熱処理を施すことにより、
イオン注入層に形成されるマイクロボイド(微小気泡)
部分を境界として半導体基板と薄膜部分とが分離するよ
うに剥離させ、これにより支持基板上に絶縁膜を介して
単結晶シリコン薄膜が接着された構造のSOI基板が形
成される。
【0006】実際には、この剥離された面には、数nm
程度の凹凸が存在するため、この剥離面に化学的機械的
研磨(CMP)法により研磨処理を行なって単結晶シリ
コン薄膜の表面を平坦に仕上げると共に、所定膜厚(例
えば、0.1μm)となるように調整してSOI基板と
して形成されるものである。
【0007】ところで、これらの技術は、上述したよう
に、単一材料で形成されたもので表面が平坦な半導体基
板の場合や、あるいは半導体基板に一様に多種の材料を
積層した多層膜構造を持った構成の場合などにおいては
適しているが、例えば、半導体基板の表面に部分的に複
数の積層材料を配置したパターン構造を形成した場合
や、あるいは、半導体基板の表面に段差を設けた場合な
どにおいては、次のような不具合が発生する。
【0008】すなわち、図10に示すように、上述のよ
うなパターン構造1を形成した半導体基板2では、その
表面からイオン注入を行なうと、パターン材料3の相違
や段差などによるパターン構造1の影響を受けて、半導
体基板2内へのイオンの注入の深さdが面内の位置によ
って異なるようになる。例えば、パターン材料3が設け
られている領域Aではイオン注入領域4aの深さが浅
く、パターン材料3が設けられていない領域Bではイオ
ン注入領域4bの深さが深くなる。この結果、支持基板
を貼り合わせた状態で剥離工程を実施すると、パターン
構造の影響を受けたイオン注入層4a,4bの各面に沿
った形状に剥離が起こるため、剥離された面がイオン注
入層の段差に対応した段差を有する状態となる。
【0009】したがって、剥離時に得られる単結晶シリ
コン薄膜の表面は、段差を有する面となる。このように
得られた剥離面を研磨工程により平坦化することは不可
能ではないが、その剥離面に初期的に残っている段差
は、研磨によって最終的に残す単結晶シリコン薄膜の膜
厚(例えば、研磨段階では0.2μm程度)に比べて何
倍もの寸法となる場合があり、これを研磨処理により平
坦化することは困難であると共に、単結晶シリコン薄膜
を平行度を保ちながら膜厚を精度良く制御するように研
磨処理することが非常に難しく、結果的にコスト高にな
るという不具合がある。
【0010】換言すれば、半導体基板上に段差が生じて
いる状態でイオン注入工程を実施して剥離面となる欠陥
層領域を形成して剥離を行なうには、面内に注入された
イオン注入材料の注入深さがパターン構造により異なる
ため、剥離面を平坦にすることは困難となり、実用的に
は採用できないものとなるのである。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、貼り合わせを行なう支持基板側に、成
膜工程やエッチング工程等によりパターン構造を形成し
た基板についてそのパターン形成部分の、全体もしくは
一部の薄膜を所望の膜厚で剥離させる場合に剥離面の平
坦性を確保した状態で支持基板に接合させることにより
SOI基板のような半導体基板を形成することができる
ようにした半導体基板の製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、半導体層用基板にパターン構造を設けた状態でイオ
ン注入層を形成する際に、調整材料形成工程を実施し
て、パターン構造の表面にイオン注入調整材料を設ける
ことにより、パターン部材によりイオン注入するイオン
種が阻止される度合いに対応してパターン部材が配置さ
れていない領域の同イオン種の阻止される度合いを同程
度とするので、1回のイオン注入を行なうことにより均
一な深さにイオン注入層を形成することができるように
なり、後の剥離工程により得られる剥離面の平坦化の精
度を向上させることができるようになり、半導体層を精
度良く形成することができるようになる。
【0013】請求項2の発明によれば、調整材料形成工
程において、イオン注入調整材料として、パターン構造
のパターン材料のイオン阻止能と同等のイオン阻止能を
有する材料を用い、これをパターン構造とは電気的に分
離された状態に設けることにより、イオン注入時には半
導体層用基板内に侵入するイオンの深さを均一にして略
同一平面内にイオン注入層を形成することができるよう
になる。
【0014】請求項3の発明によれば、パターン構造が
パターン部材を配設して段差を有する形状に設けられた
構成の場合に、調整材料形成工程において、パターン部
材による段差を解消させるようにイオン注入調整材料を
形成するので、パターン部材と同等のイオン阻止能を有
するイオン注入調整材料を配設して全面に渡って同じイ
オン阻止能となるようにすることができ、これによっ
て、イオン注入により侵入するイオン種の深さ寸法を同
じにすることができるようになり、略同一平面内にイオ
ン注入層を形成することができるようになる。
【0015】請求項4の発明によれば、調整材料形成工
程において、イオン注入調整材料をパターン部材による
段差が解消するように設けた状態で且つパターン構造の
面よりも全面に所定膜厚だけ積層した状態に設けるの
で、全面に渡ってイオン注入に対する阻止能が影響する
分が均等に増えるだけであるので、上述同様にして、イ
オン注入により侵入するイオン種の深さ寸法を同じにす
ることができるようになり、略同一平面内にイオン注入
層を形成することができるようになる。
【0016】請求項5の発明によれば、調整材料形成工
程は、イオン注入調整材料として多結晶シリコンを用い
てパターン構造と電気的に絶縁された状態で形成するの
で、シリコン系の材料を基板あるいはパターン材料とし
て用いる場合には、同系統の材料であることから、加工
性やイオン阻止能などの点から取扱いや膜厚の設定が行
ない易く製造工程を複雑化することなく実施することが
できるようになる。
【0017】請求項6の発明によれば、調整材料形成工
程を多結晶シリコン膜形成工程および研磨工程により行
なうようにし、多結晶シリコン膜形成工程では、半導体
層用基板に対してパターン構造が形成された面側に多結
晶シリコン膜を全面に形成し、続く研磨工程では、多結
晶シリコン膜を研磨処理を行なって前記段差を解消する
ことにより、イオン阻止能を全面に渡って均一となるよ
うにイオン注入調整材料を形成することができるように
なる。
【0018】請求項7の発明によれば、イオン注入層形
成工程を実施した後に,多結晶シリコン膜形成工程によ
り、調整材料形成工程において形成した多結晶シリコン
膜の表面に多結晶シリコン膜を所定膜厚で形成し、この
多結晶シリコン膜の面に支持基板を貼り合わせるので、
貼り合わせの面を均質な面とすることができ、接着性の
向上を図ることができるようになる。
【0019】請求項8の発明によれば、研磨工程におい
て多結晶シリコン膜を研磨する際にその研磨処理を多結
晶シリコン膜が全面に所定膜厚が残存する状態で停止す
るので、請求項6の発明と同様の作用効果を得ることが
できるようになる。
【0020】請求項9の発明によれば、調整材料形成工
程では、パターン構造のパターン材料のイオン阻止能よ
りも小さい阻止能を有するイオン注入調整材料を用いて
いるので、イオン注入の深さの制御をそのイオン注入調
整材料の膜厚の制御により細かく設定することができ、
例えば、パターン部材の厚さ寸法が比較的薄い場合に
は、そのイオン注入調整材料をそれほど厚く形成するこ
となくイオン注入の侵入深さの調整を精度良く行なうこ
とができるようになる。
【0021】請求項10の発明によれば、調整材料形成
工程においては、イオン注入調整材料としてフォトレジ
スト膜を用いるので、特別な工程を設けることなく、通
常のフォトリソグラフィ処理を行なうことにより簡単に
調整することができるようになる。
【0022】請求項11の発明によれば、調整材料形成
工程では、パターン構造のパターン材料のイオン阻止能
よりも大きい阻止能を有するイオン注入調整材料を用い
ているので、イオン注入の深さの制御のために形成する
膜厚をパターン部材の膜厚よりも薄くすることができる
ようになり、膜形成に要する時間を短縮することがで
き、例えば、パターン部材の膜厚が厚い場合には特に時
間の短縮効果が大きくなる。
【0023】請求項12の発明によれば、調整材料形成
工程においては、イオン注入調整材料として高融点金属
膜を用いるので、簡単にイオン阻止能の高い材料を形成
することができるようになる。
【0024】請求項13および14の発明によれば、調
整材料形成工程においては、パターン構造を形成した面
に全面にイオン注入調整材料を形成し、前記パターン材
料の有無によって生ずるイオン注入深さの差を吸収する
ようにしたので、パターン部材の形状に対応してイオン
注入調整材料を配設形成する必要がなくなり、フォトリ
ソグラフィ処理の工程を無くして工程を簡単にすること
ができる。この場合において、パターン部材の膜厚が薄
い場合には、イオン注入調整材料の形成膜厚も比較的薄
く設定することができ、膜形成の時間を短縮することが
できるようになる。
【0025】請求項14の発明によれば、調整材料形成
工程においては、イオン注入調整材料として注入イオン
に対する阻止能がパターン材料の阻止能よりも高い材料
を用いるので、パターン材料の膜厚に対してイオン注入
調整材料の膜厚も比較的薄く設定することができるよう
になる。
【0026】請求項15の発明によれば、調整材料形成
工程においては、イオン注入調整材料としてフォトレジ
ストに金属フィラーを混合した材料を用いるので、通常
のフォトリソグラフィ処理によりイオン注入調整材料を
形成することができ、工程を簡単にすることができるよ
うになる。
【0027】請求項16の発明によれば、半導体層用基
板のパターン構造を形成した面と反対側の面からイオン
注入層を形成するためのイオン注入を行なうので、パタ
ーン構造の影響を受けることなく簡単にイオン注入層を
均一な深さに形成することができる。なお、この場合に
おいて、イオン注入は、半導体層用基板の裏面側から行
なうことでパターン構造を形成した側の所定深さの領域
にイオン注入層を形成するのであるから、上述した各発
明に対してかなり大きいエネルギーで注入イオンを加速
する必要があり、半導体層用基板の厚さを薄くした状態
で使用することが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態について図1ないし図4を参照しなが
ら説明する。図2は、本発明でいうところの半導体基板
であるSOI基板11を模式的断面で示すもので、その
構造は、支持基板としてのベースシリコン基板12上に
多結晶シリコン膜13が形成され、その上に酸化シリコ
ンなどの絶縁膜14および多結晶シリコン膜15からな
るパターン部材が配設されたパターン構造16が形成さ
れ、さらに、その上に素子形成用の半導体層としての単
結晶シリコン薄膜17が形成されている。
【0029】この場合、本実施形態におけるSOI基板
11は、例えば、単結晶シリコン薄膜17中に素子形成
工程を経てFETなどの素子が形成されたときに、その
FETに対してパターン構造16の絶縁膜14中に形成
された単結晶シリコン膜15からなるパターン部材を埋
込電極として使用する構造の素子を形成するのに適して
いる。さらに、このようなFET以外の素子を形成する
ことができ、種々の素子を形成した集積回路を設けるこ
とができるものである。
【0030】次に、上記構成のSOI基板11を製造す
る方法について図1,図3,図4も参照して説明する。
すなわち、図1はSOI基板11を製造する場合の全体
の工程の流れを概略的に示しており、図3および図4は
それらの各過程の工程に対応した状態を模式的な断面で
示したものである。
【0031】まず、上述したパターン構造16を形成す
るためのパターン構造形成工程として、半導体層用基板
である単結晶シリコン基板18に対して、酸化膜形成工
程P1,埋込パターン形成工程P2,酸化膜形成工程P
3を順次行なう。酸化膜形成工程P1においては、単結
晶シリコン基板18の表面に酸化膜14aを形成する
(図3(a)参照)。
【0032】この場合、酸化膜14aは、熱酸化あるい
はCVDなどの方法により形成することができるもの
で、膜厚は、例えば100nm程度である。また、この
酸化膜14aは、特に、熱酸化により形成する場合に
は、埋込パターンとしての多結晶シリコン膜15による
電気的制御を行なう場合のゲート酸化膜として良質なも
のとして提供することができる。
【0033】次に、埋込パターン形成工程P2において
は、埋込電極となる埋込パターンを形成するために、多
結晶シリコン膜15をCVD法などにより積層形成して
フォトリソグラフィ処理を行なうことによりパターニン
グする(同図(b)参照)。このとき、多結晶シリコン
膜15は、例えば350nm程度の膜厚で形成し、必要
に応じて膜形成と同時あるいは膜形成後に不純物を導入
して抵抗値を調整する。また、パターニングに際して
は、ドライエッチングあるいはウェットエッチングなど
の方法を用いることができる。
【0034】続く酸化膜形成工程P3においては、CV
D法などにより酸化膜14bを例えば膜厚100nm程
度で積層形成する(同図(c)参照)。これにより、単
結晶シリコン基板18上に酸化膜14a,14bにより
電気的に絶縁された状態としてパターニングされた多結
晶シリコン膜15が形成され、これによりパターン構造
16が形成される。
【0035】次に、イオン注入調整材料としての多結晶
シリコン膜13を形成するための調整材料形成工程を、
多結晶シリコン膜形成工程P4および研磨工程P5に分
けて実施する。多結晶シリコン膜形成工程P4では、パ
ターン構造16の上に全面に渡って多結晶シリコン膜1
9をCVD法などにより形成する。この場合、多結晶シ
リコン膜19の膜厚としては、パターン構造16の段差
の寸法以上が必要で、続く研磨工程P5との関係を考慮
して適切な厚さ寸法に設定する。
【0036】研磨工程P5では、多結晶シリコン膜19
を研磨してその膜厚が多結晶シリコン膜15と等しくな
るようにする。これは、図3(e)にも示すように、酸
化膜14bが全面に形成されているので、その酸化膜1
4bを研磨ストッパとして研磨処理を行なうことにより
得ることができる。
【0037】これにより、単結晶シリコン基板18の面
内でほぼ全域に渡って酸化膜14a,14bが同じ膜厚
分だけ形成されると共に、多結晶シリコン膜15または
19により同じ膜厚分だけ形成されたことになる。な
お、図示のように、多結晶シリコン膜15と19との境
界部分には酸化膜14a,14bのみが存在する狭い領
域が形成されることになるが、これは、酸化膜14a,
14bの膜厚分の狭い範囲であるから、実質的には次工
程のイオン注入層形成工程P6では支障のない程度のこ
とである。
【0038】さて、イオン注入層形成工程P6において
は、単結晶シリコン基板18に対して上述のように形成
したパターン構造16および多結晶シリコン膜19の面
側からイオン注入を行なって剥離用のイオン注入層20
を所定深さに形成する(図4(a)参照)。この場合、
注入するイオン種は、例えば、水素イオン(プロトン)
や希ガスのイオンを用い、これを侵入深さに対応した所
定の加速エネルギーで加速して注入する。また、注入量
(ドーズ量)は、1×1016〜1×1017atoms/cm
程度の範囲で好ましくは5×1016atoms/cm
程度である。
【0039】また、これによってパターン構造16が形
成されていても、多結晶シリコン膜15が形成されてい
る領域と、多結晶シリコン膜19が形成されている領域
とでイオン注入層20は単結晶シリコン基板18内で略
同じ深さに面内で均一に形成されるようになる。これ
は、イオン注入するイオン(例えば水素イオン)が打ち
込まれて単結晶シリコン基板18に達するまでに、多結
晶シリコン膜15および酸化膜14a,14bにより阻
止される程度(阻止能)と、多結晶シリコン膜19およ
び酸化膜14a,14bにより阻止される程度(阻止
能)とが、それぞれ同じ膜厚に設定したことにより同程
度とすることができるからである。
【0040】さらに、前述したように、多結晶シリコン
膜15と19との境界部分には酸化膜14a,14bの
みが存在する狭い領域が形成されているが、これは、酸
化膜14a,14bの膜厚分の狭い範囲であるから、多
結晶シリコン膜15および19の両者に注入されたイオ
ンでそれらの境界部分がほぼ連続した状態となるように
イオン注入層20が形成されるので、後の剥離工程P1
0において剥離処理に支障を来すことはない。
【0041】次に、多結晶シリコン膜形成工程P7にお
いて、平坦化処理膜として全面に渡って所定膜厚で多結
晶シリコン膜21を形成する。この後、研磨工程P8に
おいて多結晶シリコン膜21の表面を研磨し、次工程の
貼り合わせ工程P9で貼り合わせ可能な程度まで平坦な
面となるまで仕上げる(同図(b)参照)。なお、この
多結晶シリコン膜形成工程P7および研磨工程P8は、
イオン注入層形成工程P6の実施前に形成したパターン
構造16に多結晶シリコン膜19を形成した状態の面が
十分に平坦で貼り合わせ可能な面として仕上げられてい
る場合には、省略することができる。また、イオン注入
層20は、同図(b)に示した状態すなわち、多結晶シ
リコン膜21を形成した状態でイオン注入を行って形成
することもできる。
【0042】貼り合わせ工程P9では、上述のようにし
てパターン構造16等を形成した単結晶シリコン基板1
8に支持基板としての単結晶シリコン基板12を親水化
処理を行なった上で貼り合わせる(同図(c)参照)。
親水化処理としては、例えば、硫酸(HSO)と過
酸化水素水(H)とを4:1で混合した溶液中で
90℃〜120℃に保持した状態で洗浄を行なった後、
純水洗浄を順次行ない、スピン乾燥により基板表面に吸
着する水分量を制御した状態とする処理で、この状態と
して両者を貼り合わせて密着させる。これにより、2枚
の単結晶シリコン基板12,18はそれぞれの表面に形
成されたシラノール基および表面に吸着した水分子の水
素結合によって接着される。
【0043】続いて、剥離工程P10では、貼り合わせ
た単結晶シリコン基板12および18を2段階に分けて
熱処理を行なう。すなわち、第1の熱処理では、400
℃/600℃の範囲(イオン種が水素イオンの場合に対
応する)で、例えば500℃程度で熱処理を行なうこと
により、単結晶シリコン基板18に形成しているイオン
注入層20の部分つまり水素の高濃度領域部分に欠陥が
集中形成されるようにしてその薄膜部分が分離するよう
にして剥離させる。また、この熱処理によって、貼り合
わせを行なった接着面では脱水縮合反応が生じて両者の
接着強度が高くなる。これによって、支持基板としての
単結晶シリコン基板12側に単結晶シリコン薄膜17を
接着した状態に形成してSOI基板11の構造を形成す
ることができる。
【0044】次に、第2の熱処理では、貼り合わせによ
り形成した単結晶シリコン薄膜17の酸化膜14への密
着度を高めるために、さらに高温で熱処理をおこなう。
この第2の熱処理においては、例えば、1000℃〜1
200℃程度の温度の範囲で、好ましくは1100℃程
度で行なう。これにより、接着面では脱水縮合反応が生
じてより強固な状態で接合されるようになる。
【0045】なお、上述の熱処理工程においては、窒素
雰囲気あるいは酸素雰囲気中で熱処理を行なうことが好
ましい。この場合において、酸素雰囲気中で第2の熱処
理を行なう場合には、その熱処理中に剥離面の単結晶シ
リコン薄膜17部分に同時に酸化膜が形成されることに
なる。
【0046】研磨工程P11においては、単結晶シリコ
ン薄膜17の表面つまり剥離面に残存している凹凸によ
り形成された数nm〜数十nmの微小な段差を平坦化す
るために研磨処理を行なう。この研磨処理では、化学的
機械的研磨(CMP)法を用いて表面を平坦化すると共
に単結晶シリコン薄膜17の膜厚が所望の膜厚となるよ
うに仕上げる。
【0047】なお、前述した剥離工程P10の第2の熱
処理において酸素雰囲気中で行なった場合には剥離面の
表面に酸化膜が形成されているので、研磨処理に先だっ
てその酸化膜をフッ酸などのエッチング処理によって除
去する。なお、このように酸化膜を形成するのは、剥離
面に残った凹凸を熱酸化を行なうことによって酸化膜内
部に吸収して解消させることができるので、研磨による
負担を軽減することができるからである。
【0048】このような本実施形態によれば、イオン注
入を行なう単結晶シリコン基板18の表面にパターン構
造16を形成する場合でも、イオン注入による阻止能を
調整するイオン注入調整材料として多結晶シリコン膜1
9を必要な領域に設けることにより、1回のイオン注入
を行なうだけで均一な深さにイオン注入層20を形成す
ることができるようになる。
【0049】また、イオン注入調整材料として多結晶シ
リコン膜19を用いることで、パターン部材の多結晶シ
リコン15と同じ材料としているので、多結晶シリコン
膜19の厚さを多結晶シリコン15と同じ膜厚に設定す
ることで上述の目的を達成することができるので、その
膜厚の設定の際に、研磨処理を行なって酸化膜14bが
露出する時点で停止すれば良いので、酸化膜14bをス
トッパとした選択研磨を行なうことにより簡単に設定す
ることができるようになる。
【0050】(第2の実施形態)図5は本発明の第2の
実施形態を示すもので、以下第1の実施形態と異なる部
分について説明する。すなわち、この実施形態において
は、第1の実施形態において多結晶シリコン膜形成工程
P4でイオン注入調整材料として形成した多結晶シリコ
ン膜19に対して、次の研磨工程P5において酸化膜1
4bをストッパとして研磨していることに代えて、酸化
膜14bの面が露出する前つまり、多結晶シリコン膜1
9を全面に所定膜厚だけ残した状態で研磨を停止するよ
うにしたところである。
【0051】すなわち、図5(a)に示すように、多結
晶シリコン膜形成工程P4において、パターン構造16
により発生している段差を吸収可能な程度の膜厚で多結
晶シリコン膜19を全面に渡って形成し、次に、研磨工
程P5では、多結晶シリコン膜19の研磨の停止を酸化
膜14bを研磨ストッパとした研磨ではなく、酸化膜1
4bの表面に達する前に多結晶シリコン膜19を所定膜
厚Dだけ残存した状態で研磨を停止する(同図(b)参
照)。
【0052】この場合、研磨により多結晶シリコン膜1
9を膜厚Dだけ残存させるためには、ストッパとしての
材料を用いないことから、具体的には研磨時間を調整す
ることにより膜厚を制御することになるが、この制御を
精度良く行なうことができることが前提となるものであ
る。
【0053】そして、この状態でイオン注入層形成工程
P6を実施する。この場合においては、多結晶シリコン
膜19が残存している分だけ注入するイオンの注入深さ
が浅くなるため、この膜厚Dを考慮して注入深さ寸法を
設定する必要がある。なお、多結晶シリコン膜19を全
面に渡って膜厚Dだけ厚くなるように残しているので、
第1の実施形態における図4(a)の状態に対して、パ
ターン構造16のパターンの存在の有無にかかわらず全
面に渡って同等に多結晶シリコン膜19が存在すること
になる。
【0054】したがって、イオン注入に対する調整を行
なうという点では第1の実施形態と全く同様に作用させ
ることができる。すなわち、イオン注入層形成工程P6
を実施する場合においては、1回のイオン注入を全面に
行なうことで単結晶シリコン基板18の内部の所定深さ
に面内で均一にイオン注入層20を形成することができ
る。
【0055】そして、多結晶シリコン膜19の表面が研
磨により十分に平坦に形成されているので、その表面に
支持基板としての単結晶シリコン基板2を貼り合わせる
ことができるので、第1の実施形態における多結晶シリ
コン膜形成工程P7およびこれに続く研磨工程P8を省
略することができる。したがって、この後、貼り合わせ
工程P9に移行して以下第1の実施形態と同様にして工
程を進めることにより半導体基板11を得ることができ
るようになる。
【0056】このような第2の実施形態によれば、イオ
ン注入調整材料としての多結晶シリコン膜19の研磨を
全面に渡って所定膜厚残存させるようにして停止させる
ので、1回のイオン注入によりイオン注入層20を均一
で平坦に形成することができると共に、貼り合わせに対
する平坦度を確保した状態としているので、平坦化処理
膜を形成するための工程を経ることなく貼り合わせ工程
P9に移行することができるようになる。これにより、
工程を簡略化することができ、引いてはコスト低減を行
なうことができるようになる。
【0057】(第3の実施形態)図6は本発明の第3の
実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところ
は、イオン注入調整材料として高融点金属材料を用いた
ところである。一般に、高融点金属材料はイオン注入に
対する阻止能はシリコン等の半導体よりも高いので、多
結晶シリコンにより形成されたパターン構造16のパタ
ーン部材に対して同等の阻止能を持たせるために形成す
べき膜厚をパターン部材の膜厚よりも薄く設定すること
ができる。
【0058】すなわち、調整材料形成工程では、パター
ン構造16のうちのパターン部材である多結晶シリコン
膜15が配設されていない凹部となる領域に対応して、
高融点金属材料としてのタングステンシリサイド膜21
を所定膜厚で形成する。これによって、多結晶シリコン
膜15を通過するイオンの阻止能とタングステンシリサ
イド膜21を通過するイオンの阻止能を同等とすること
ができ、第1の実施形態と同様にして、1回のイオン注
入を行なうことにより、単結晶シリコン基板18の所定
深さに均一で平坦なイオン注入層20を形成することが
できるようになる。
【0059】このような第3の実施形態によっても第1
の実施形態と同様の効果を得ることができると共に、膜
厚形成のための所要時間を短くすることができ、工程の
時間短縮をすることができるようになる。
【0060】(第4の実施形態)図7は本発明の第4の
実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところ
は、イオン注入調整材料としてフォトレジストを用いた
ところである。フォトレジストは、イオン注入に対する
阻止能はシリコン等の半導体よりも低いので、多結晶シ
リコンにより形成されたパターン構造16のパターン部
材に対して同等の阻止能を持たせるために形成すべき膜
厚をパターン部材の膜厚よりも厚く設定する必要があ
る。
【0061】しかし、その反面、フォトレジスト膜は所
定の膜厚に簡単に塗布することができると共に、そのパ
ターニングについても本来的に実施しやすいものである
から、フォトレジストの膜厚を所望の厚さに調整するこ
とによりイオン注入に対する阻止能の度合いの設定を精
度良く行なえるようになる。
【0062】図7において、調整材料形成工程では、パ
ターン構造16のうちのパターン部材である多結晶シリ
コン膜15が配設されていない凹部となる領域に対応し
て、フォトレジストを所定条件で塗布してパターニング
することによりフォトレジスト膜22を所定膜厚で形成
する。これによって、多結晶シリコン膜15を通過する
イオンの阻止能とフォトレジスト膜22を通過するイオ
ンの阻止能を同等とすることができ、第1の実施形態と
同様にして、1回のイオン注入を行なうことにより単結
晶シリコン基板18の所定深さに均一で平坦なイオン注
入層20を形成することができるようになる。
【0063】このような第4の実施形態によっても第1
の実施形態と同様の効果を得ることができると共に、イ
オン注入調整部材の形成のための工程を簡単にすること
ができ、工程の時間短縮をすることができるようにな
る。そして、特に、パターン構造16のパターン部材と
ししての多結晶シリコン膜15の膜厚が厚くない場合に
は、形成するフォトレジスト膜22の膜厚も過大な厚さ
寸法とならないので、容易に適用することができるもの
である。
【0064】(第5の実施形態)図8は本発明の第5の
実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところ
は、イオン注入調整部材をパターン構造16の全面に渡
って形成することで調整を行なうようにしたところであ
る。すなわち、この実施形態においては、上記した各実
施例におけるようなイオン注入調整部材をパターン構造
16のパターンに対応させて設けるのではなく、図8に
示すように、イオン注入に対する阻止能が高い材料とし
て金属入りのフォトレジスト膜23を全面に比較的厚く
形成している。
【0065】これにより、フォトレジスト膜23による
イオンの阻止能が非常に大きくなるので、その下層に位
置するパターン構造16のパターン部材としての多結晶
シリコン膜15の有無の差によるイオンの阻止能の大き
さが誤差の範囲程度となり、結局、このままで高い加速
エネルギーで加速してイオン注入を行なうことにより、
パターン構造16に影響されることなく、単結晶シリコ
ン基盤18の内部に均一で平坦なイオン注入層20を形
成することができるようになる。
【0066】したがって、このような金属入りのフォト
レジスト膜23を形成することで、パターニングを行な
うことなく1回のイオン注入を行なうだけでイオン注入
層20を形成することができ、注入の加速エネルギーが
大きくなることを除いて、形成工程が非常に簡単になる
という効果が得られる。
【0067】(第6の実施形態)図9は本発明の第6の
実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところ
は、イオン注入調整部材としては特に何も設けることな
く、イオン注入工程を実施する。ただし、イオン注入を
行なう面が単結晶シリコン基板18のパターン構造16
を形成していない平坦な面側から行なうという点で第1
の実施形態とは異なる。
【0068】この場合、図9に示すように、単結晶シリ
コン基板18の表面と裏面との平行度を精度良く維持し
ていれば、裏面側から高い加速エネルギーでイオン注入
を行なうことにより、パターン構造16の近傍の内部に
イオン注入層20を形成することができるようになる。
そして、この場合において、裏面からイオン注入を行な
うので、パターン構造16によるイオンの阻止能の差の
影響を受けることがなく、前述の各実施形態におけるよ
うにイオン注入調整材料を設けることなくそのままイオ
ン注入層形成工程を実施することができるようになる。
【0069】なお、上述の場合においては、形成しよう
とするイオン注入層20の位置がパターン構造16に極
近い領域であるから、単結晶シリコン基板18の略全厚
さ寸法に匹敵する深さにイオンを打ち込む必要がある。
このことは、例えば、単結晶シリコン基板18の厚さ寸
法を数百μm程度と仮定しても、パターン構造16側か
ら打ち込む場合の加速エネルギーと比較してかなりの程
度の加速エネルギーを要するから、現在の技術では特殊
な装置が必要となるが、他の点においては問題はないの
で、このようなイオン注入が可能であれば工程を簡単化
することができるものである。また、この様にして実施
するイオン注入は、第1の実施形態における研磨工程P
8の後(図4(b)参照)や、あるいは、貼り合わせ工
程P9の後(同図(c)参照)に実施することもでき
る。
【0070】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。イオン
注入調整材料としては、第1の実施形態において多結晶
シリコン膜19を用いたが、これに類するものとしてア
モルファスシリコン膜を形成しても良いし、あるいは、
酸化膜を用いることもできるし、その他のイオン注入に
対する阻止能を有する材料を用いることができる。
【0071】平坦化処理膜としての多結晶シリコン膜2
1は、必要に応じて設ければ良く、貼り合わせに必要な
平坦度が確保されていれば特に設ける必要はない。ま
た、設ける場合には、多結晶シリコン膜に限らず、他
に、PSG,BPSGなどの酸化膜を平坦化処理膜とし
て用いることもできる。
【0072】半導体層用基板は、単結晶シリコン基板1
8以外に、基板上にエピタキシャル層を設けたものを用
いてイオン注入層を形成したり、あるいは多孔質シリコ
ンの上にエピタキシャル層を形成したものを用いて、多
孔質シリコン膜部分にイオン注入層を形成することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略的な製造工
程の説明図
【図2】SOI基板の模式的な縦断側面図
【図3】SOI基板の各製造工程における模式的な縦断
側面図(その1)
【図4】SOI基板の各製造工程における模式的な縦断
側面図(その2)
【図5】本発明の第2の実施形態を示す図3相当図
【図6】本発明の第3の実施形態を示すイオン注入工程
での模式的な縦断側面図
【図7】本発明の第4の実施形態を示す図6相当図
【図8】本発明の第5の実施形態を示す図6相当図
【図9】本発明の第6の実施形態を示す図6相当図
【図10】従来例を示す図6相当図
【符号の説明】
11はSOI基板(半導体基板)、12は単結晶シリコ
ン基板(支持基板)、13は多結晶シリコン膜、14
a,14bは酸化膜、15は多結晶シリコン膜(パター
ン部材)、16はパターン構造、17は単結晶シリコン
薄膜(半導体層)、18は単結晶シリコン基板(半導体
層用基板)、19は多結晶シリコン膜(イオン注入調整
材料)、20はイオン注入層、21は高融点金属膜(イ
オン注入調整材料)、22はフォトレジスト膜(イオン
注入調整材料)、23は金属入りフォトレジスト膜(イ
オン注入調整材料)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 庄一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層用基板にパターン部材を設けた
    パターン構造を形成すると共にそのパターン構造を形成
    した面側に剥離用のイオン注入層を形成し、支持基板と
    貼り合わせを行なって剥離を行なうことで支持基板上に
    パターン構造および半導体層を設ける半導体基板の製造
    方法において、 前記半導体層用基板の前記パターン構造を形成した面側
    から前記イオン注入層を形成するためのイオン注入を行
    なう場合にそのイオン注入層形成工程に先だって、前記
    パターン構造のパターン部材により前記イオン注入する
    イオン種が阻止される度合いに対応して前記パターン部
    材が配置されていない領域の同イオン種の阻止される度
    合いを同程度とするようにイオン注入調整材料を設ける
    調整材料形成工程を行なうことを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記調整材料形成工程においては、前記パターン構造の
    パターン材料のイオン阻止能と同等のイオン阻止能を有
    する材料を前記イオン注入調整材料として用いて前記パ
    ターン構造とは電気的に分離された状態に設けることを
    特徴とする半導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記調整材料形成工程は、前記パターン構造が前記パタ
    ーン部材により段差が形成された状態として設けられて
    いる場合には、前記イオン注入調整材料をその段差を解
    消させるように形成することを特徴とする半導体基板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料を前
    記段差が解消するように設けた状態で且つ前記パターン
    構造の面よりも全面に所定膜厚だけ積層された状態に設
    けられることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の半
    導体基板の製造方法において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料とし
    て多結晶シリコンを用いて前記パターン構造と電気的に
    絶縁された状態で形成されることを特徴とする半導体基
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記調整材料形成工程は、 前記半導体層用基板に対して前記パターン構造が形成さ
    れた面側に多結晶シリコン膜を全面に形成する多結晶シ
    リコン膜形成工程と、 この多結晶シリコン膜形成工程により形成された前記多
    結晶シリコン膜を研磨処理を行なって前記段差を解消す
    る研磨工程とを設けていることを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記イオン注入層形成工程の後に前記調整材料形成工程
    において形成した前記多結晶シリコン膜の表面に、多結
    晶シリコン膜を所定膜厚で形成する多結晶シリコン形成
    工程を設け、 この多結晶シリコン形成工程を経て前記支持基板との貼
    り合わせを行なうことを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の半導体基板の
    製造方法において、 前記研磨工程においては、前記多結晶シリコン膜を研磨
    する際に多結晶シリコン膜が全面に所定膜厚が残存する
    ように研磨処理を行なうことを特徴とする半導体基板の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
    において、 前記調整材料形成工程は、前記パターン構造のパターン
    材料のイオン阻止能よりも小さい阻止能を有するイオン
    注入調整材料を用いていることを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料とし
    てフォトレジスト膜を用いることを特徴とする半導体基
    板の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記調整材料形成工程は、前記パターン構造のパターン
    材料のイオン阻止能よりも大きい阻止能を有するイオン
    注入調整材料を用いていることを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料とし
    て高融点金属膜を用いることを特徴とする半導体基板の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の半導体基板の製造方
    法において、 前記調整材料形成工程は、前記パターン構造を形成した
    面に全面に前記イオン注入調整材料を形成し、前記パタ
    ーン材料の有無によって生ずるイオン注入深さの差を吸
    収するようにしたことを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料とし
    て注入イオンに対する阻止能が前記パターン材料の阻止
    能よりも高い材料を用いることを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の半導体基板の製造
    方法において、 前記調整材料形成工程は、前記イオン注入調整材料とし
    てフォトレジストに金属フィラーを混合した材料を用い
    ることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 半導体層用基板にパターン部材を設け
    たパターン構造を形成すると共にそのパターン構造を形
    成した面側に剥離用のイオン注入層を形成し、支持基板
    と貼り合わせを行なって剥離を行なうことで支持基板上
    にパターン構造および半導体層を設ける半導体基板の製
    造方法において、 前記半導体層用基板の前記パターン構造を形成した面と
    反対側の面から前記イオン注入層を形成するためのイオ
    ン注入を行なうことを特徴とする半導体基板の製造方
    法。
JP34915197A 1997-04-28 1997-12-18 半導体基板の製造方法 Pending JPH11186186A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34915197A JPH11186186A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 半導体基板の製造方法
US09/066,971 US6191007B1 (en) 1997-04-28 1998-04-28 Method for manufacturing a semiconductor substrate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34915197A JPH11186186A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 半導体基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11186186A true JPH11186186A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18401827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34915197A Pending JPH11186186A (ja) 1997-04-28 1997-12-18 半導体基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11186186A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004515920A (ja) * 2000-12-08 2004-05-27 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 気体種の導入を含む薄膜製造方法
WO2006075444A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Sharp Kabushiki Kaisha 半導体装置の製造方法、及び半導体装置
WO2007102248A1 (ja) * 2006-03-08 2007-09-13 Sharp Kabushiki Kaisha 半導体装置及びその製造方法
JP2008262764A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Toyota Motor Corp 半導体装置の製造方法とそれに用いるアブソーバ
JP2009076883A (ja) * 2007-08-24 2009-04-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2010232509A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Oki Semiconductor Co Ltd 光半導体および光半導体の製造方法
US8288184B2 (en) 2007-12-18 2012-10-16 Sharp Kabushiki Kaisha Production method of semiconductor device and semiconductor device

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004515920A (ja) * 2000-12-08 2004-05-27 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 気体種の導入を含む薄膜製造方法
WO2006075444A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Sharp Kabushiki Kaisha 半導体装置の製造方法、及び半導体装置
JPWO2006075444A1 (ja) * 2005-01-12 2008-06-12 シャープ株式会社 半導体装置の製造方法、及び半導体装置
KR100865365B1 (ko) 2005-01-12 2008-10-24 샤프 가부시키가이샤 반도체 장치의 제조방법 및 반도체 장치
US7829400B2 (en) 2005-01-12 2010-11-09 Sharp Kabushiki Kaisha Semiconductor device fabrication method and semiconductor device
WO2007102248A1 (ja) * 2006-03-08 2007-09-13 Sharp Kabushiki Kaisha 半導体装置及びその製造方法
US8008205B2 (en) 2006-03-08 2011-08-30 Sharp Kabushiki Kaisha Methods for producing a semiconductor device having planarization films
JP2008262764A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Toyota Motor Corp 半導体装置の製造方法とそれに用いるアブソーバ
JP2009076883A (ja) * 2007-08-24 2009-04-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
US8288184B2 (en) 2007-12-18 2012-10-16 Sharp Kabushiki Kaisha Production method of semiconductor device and semiconductor device
JP2010232509A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Oki Semiconductor Co Ltd 光半導体および光半導体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3395661B2 (ja) Soiウエーハの製造方法
JP3037934B2 (ja) 半導体材料薄膜の製造のための改良型スマート・カット・プロセス
JPH1145862A (ja) 半導体基板の製造方法
WO2007102248A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2000183157A (ja) Soiウェ―ハの製造方法
JPH098124A (ja) 絶縁分離基板及びその製造方法
JPH11121310A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH11186186A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH1174208A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH1174209A (ja) 半導体基板の製造方法
JP2976929B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH11145481A (ja) 半導体基板およびその製造方法
JPH10125881A (ja) 張り合わせsoi基板、その作製方法及びそれに形成されたmosトランジスター
JP2011216897A (ja) 半導体装置
JPH05235007A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH1197654A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH11111839A (ja) 半導体基板およびその製造方法
JP2004096044A (ja) 基板及びその製造方法
JP4214567B2 (ja) 圧力センサ用半導体基板の製造方法
JPH0521764A (ja) 半導体基板の製造方法
JP3371756B2 (ja) 半導体基板の製造方法
JPH10308354A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH09213916A (ja) Soi基板の製造方法
JPH10335254A (ja) 半導体基板の製造方法
JPH05267665A (ja) 薄膜トランジスタ