JPH1187068A - 有機el素子およびその製造方法 - Google Patents

有機el素子およびその製造方法

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JPH1187068A
JPH1187068A JP10169202A JP16920298A JPH1187068A JP H1187068 A JPH1187068 A JP H1187068A JP 10169202 A JP10169202 A JP 10169202A JP 16920298 A JP16920298 A JP 16920298A JP H1187068 A JPH1187068 A JP H1187068A
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organic
layer
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aluminum
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JP10169202A
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Kenji Nakatani
賢司 中谷
Yasunaga Kagaya
康永 加賀谷
Mitsufumi Kodama
光文 小玉
Osamu Onizuka
理 鬼塚
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Original Assignee
TDK Corp
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    • HELECTRICITY
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    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
    • H05B33/28Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode of translucent electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホール注入電極と有機層界面での成膜性、密
着性、膜物性を改善し、長寿命、高輝度、高効率、高表
示品質であって、リーク電流やダークスポットの発生を
抑制可能な有機EL素子を実現する。 【解決手段】 ホール注入電極であるITO電極22
と、電子注入電極25と、これらの電極間に設けられた
1種以上の有機層23,24とを有し、前記ITO電極
が(111)配向性をもつ有機EL素子とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物を用い
た有機EL素子に関し、さらに詳細には、発光層にホー
ル(正孔)を供給するホール注入電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究されて
いる。これは、ホール注入電極上にトリフェニルジアミ
ン(TPD)などのホール輸送材料を蒸着により薄膜と
し、さらにアルミキノリノール錯体(Alq3 )などの
蛍光物質を発光層として積層し、さらにMgなどの仕事
関数の小さな金属電極(電子注入電極)を形成した基本
構成を有する素子で、10V前後の電圧で数100から
数10,000cd/m2ときわめて高い輝度が得られるこ
とで注目されている。
【0003】このような有機EL素子のホール注入電極
として用いられる材料は、発光層やホール注入輸送層等
へホールを多く注入するものが有効であると考えられて
いる。また、通常基板側から発光光を取り出す構成とす
ることが多く、透明な導電性材料であることが必要であ
る。
【0004】このような透明電極として、ITO(錫ド
ープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジ
ウム)、ZnO、SnO2 、In23 等が知られてい
る。中でもITO電極は、90%以上の可視光透過率
と、10Ω/□以下のシート抵抗を併せ持つ透明電極と
して、液晶ディスプレイ(LCD)、調光ガラス、太陽
電池等の透明電極として幅広く使用されており、有機E
L素子のホール注入電極としても有望視されている。
【0005】ところで、有機EL素子は時間の経過と共
に素子が劣化する傾向にあり、素子の劣化をいかに防止
するかが重要な課題である。素子を劣化させる要因とし
ては種々の原因が考えられるが、電極と有機層間等の膜
界面での劣化が、素子寿命や発光特性に与える影響は大
きく、この膜界面での物性の改質が重要な課題である。
また、リーク電流による異常発光現象やダークスポット
と称する非発光領域の発生・拡大現象等を防止する必要
もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホー
ル注入電極と有機層界面での成膜性、密着性、膜物性を
改善し、長寿命、高輝度、高効率、高表示品質の有機E
L素子を実現することである。
【0007】また、リーク電流やダークスポットの発生
を抑制しうる有機EL素子を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、有機EL
素子の膜界面での物性の改質について研究を重ねた結
果、ITO透明電極の配向面に注目し、ITO薄膜の主
な配向面が(222)である薄膜が、膜界面での劣化が
少ないことを見いだした。また、基板と、この基板上に
成膜されたITO薄膜の表面粗さをある範囲内に規制す
ることにより、リーク電流やダークスポットの発生を効
果的に抑制しうることを見いだした。
【0009】すなわち、上記目的は、以下の(1)〜
(6)の構成により達成される。 (1) ホール注入電極であるITO電極と、電子注入
電極と、これらの電極間に設けられた1種以上の有機層
とを有し、前記ITO電極が(111)配向性をもつ有
機EL素子。 (2) θ/2θ法によるX線回折で(400)/(2
22)の回折強度比が0.6以下である上記(1)の有
機EL素子。 (3) θ/2θ法によるX線回折で(400)/(2
22)の積分強度比が0.5以下である上記(1)また
は(2)の有機EL素子。 (4) 基板の平均表面粗さRa ≦10nm、最大表面粗
さRmax ≦50nmである上記(1)〜(3)のいずれか
の有機EL素子。 (5) ITO電極の平均表面粗さRa ≦10nm、最大
表面粗さRmax ≦50nmである上記(1)〜(4)のい
ずれかの有機EL素子。 (6) 基板温度10〜150℃でITO電極を成膜し
た後、100〜450℃で加熱処理を行う有機EL素子
の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。本発明の有機EL素子は、ホール注
入電極であるITO電極と、電子注入電極と、これらの
電極間に設けられた1種以上の有機層とを有し、前記I
TO電極の主配向は(111)である。このように、主
配向を(111)とすることにより、ホール注入電極と
有機層との膜界面の物性が改善され、発光特性や素子寿
命、表示・発光品質が向上する。
【0011】本発明のITO電極は、主配向面として
(222)が検出されればよく、この他の配向として
(400)、(211)、(411)等が前記主配向よ
り少ないレベルで検出されてもよい。主配向は、θ/2
θ法によるX線回折強度の(400)/(222)比
は、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.5以
下、特に0.4〜0.1が好ましい。θ/2θ法による
X線回折での(400)/(222)の積分強度比は、
好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下、特
に0.3〜0.1の範囲が好ましい。
【0012】ITOでは、通常In2 3 とSnO2
を化学量論組成で含有するが、酸素量は多少これから偏
倚していてもよい。InOX ・SnOY とすると、Xは
1.0〜2.0、Yは1.6〜2.4の範囲が好まし
い。In2 3 に対しSnO2の混合比は、1〜20wt
%が好ましく、さらには5〜12wt%が好ましい。IT
O薄膜中のグレインサイズとしては、特に規制されるも
のではないが、通常、0.001〜1μm 程度である。
【0013】このようなITO透明陽電極の厚さは、ホ
ール注入を十分行える一定以上の厚さを有すれば良く、
好ましくは10〜500nm、さらには50〜300nmの
範囲が好ましい。また、その上限は特に制限はないが、
あまり厚いと剥離などの心配が生じる。厚さが薄すぎる
と、製造時の膜強度やホール輸送能力の点で問題があ
る。
【0014】このITO透明陽電極層は蒸着法等によっ
ても形成できるが、好ましくはスパッタ法により形成す
ることが好ましい。ITO透明電極の形成にスパッタ法
を用いる場合、好ましくはIn2 3 にSnO2 をドー
プしたターゲットを用いたDCスパッタ、あるいはRF
スパッタ法により形成することが好ましい。スパッタ法
によりITO透明電極を成膜した場合、蒸着により成膜
したものより発光輝度の経時変化が少ない。その投入電
力としては、好ましくは0.1〜10W/cm2、より好
ましくは0.1〜4W/cm2 の範囲である。特にDCス
パッタ装置の電力としては、好ましくは0.1〜10W
/cm2 、特に0.2〜7W/cm2 の範囲である。また、
成膜レートは2〜100nm/min 、特に5〜50nm/mi
n の範囲が好ましい。
【0015】スパッタガスとしては特に限定するもので
はなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。また、
これらのガスに、O2 を20%以下含有していてもよ
い。このようなスパッタガスのスパッタ時における圧力
としては、通常0.1〜20Pa程度でよい。
【0016】成膜時の基板温度としては、好ましくは1
0〜150℃、特に20〜100℃の範囲が好ましい。
基板温度が高すぎると成膜時に結晶成長が促進され(2
22)配向が形成されにくい。
【0017】ITO電極の主配向を(222)とするた
め、ITO薄膜成膜後に加熱処理を行うことが好まし
い。加熱処理を行うことにより、(222)配向の結晶
を得ることができる。加熱処理の温度としては、好まし
くは100〜450℃、より好ましくは150〜300
℃の範囲が好ましく、その処理時間は、好ましくは0.
1〜3時間、より好ましくは0.3〜1時間が好まし
い。処理雰囲気としては、大気、窒素、酸素、水素添加
窒素雰囲気等が好ましい。
【0018】本発明においては、基板の表面粗さを所定
の値以下とすることが好ましい。基板表面の粗さを所定
の値以下に規制することにより、リーク電流の発生や、
ダークスポットと称する非発光部分の発生、成長を抑制
することができる。
【0019】基板材料としては、ガラスや石英、樹脂等
の透明ないし半透明材料を用いることが好ましい。なか
でも、安価で、入手しやすく、光透過性やその他の物性
面で優れたガラス基板が好ましい。ガラス基板は、アル
カリガラスと、無アルカリガラスとに大別できる。アル
カリガラスは、安価であり、入手が容易なためコスト的
メリットが大きいが、アルカリ金属酸化物を13〜14
%程度含有し、これらのアルカリ金属からの汚染を防止
する対策が必要であること、耐熱性に劣る等の欠点を有
する。一方、無アルカリガラスは、アルカリ金属の汚染
の心配がなく、ある程度の耐熱性を有するが、比較的高
価である。
【0020】アルカリガラスとしては、例えばSiO
2 :72wt%、Al23 :2wt%、CaO:8wt%、
MgO:4wt%、Na2O:13.5wt%の組成のソー
ダ石灰ガラス等が知られており、無アルカリガラスとし
ては、例えばSiO2 :49wt%、Al23 :10wt
%、B23 :15wt%、BaO:25wt%の組成のホ
ウケイ酸(7059)ガラスや、SiO2 :53wt%、
Al23 :11wt%、B23 :11wt%、CaO:2
wt%、MgO:2wt%、BaO:15wt%、ZnO:6
wt%の組成のホウケイ酸(AN)ガラス、SiO2 :5
4wt%、Al23:14wt%、B23 :15wt%、M
gO:25wt%の組成のホウケイ酸(NA−40)ガラ
ス等が知られている。
【0021】これらのガラス基板の表面粗さとしては、
平均表面粗さRa ≦10nm、最大表面粗さRmax ≦50
nmが好ましい。特に、アルカリガラスを用いた基板で
は、平均表面粗さRa ≦10nm、最大表面粗さRmax ≦
50nm、無アルカリガラスを用いた基板では、平均表面
粗さRa ≦5、最大表面粗さRmax ≦20nmが好まし
い。その下限値としては特に規制されるものではない
が、通常、平均表面粗さRa≧0.1nm、最大表面粗さ
Rmax ≧0.5nm程度である。
【0022】ガラス基板の表面粗さを上記範囲内に調整
する方法としては、ダイヤモンド、酸化セリウム等を用
いた鏡面研磨等すればよい。
【0023】なお、アルカリガラスを用いる場合、基板
からのアルカリ金属成分等による汚染を防止するため、
基板上にSiO2 等のバリア層を形成した後、ITO電
極を形成するようにするとよい。バリア層は蒸着法、ス
パッタ法等で形成することができ、その膜厚としては、
5〜50nm程度が好ましい。なお、バリア層を形成する
場合、アルカリガラスは、平均表面粗さRa ≦10nm、
最大表面粗さRmax ≦50nm程度でよい。
【0024】上記表面粗さの範囲の基板に成膜されたI
TO電極層の表面粗さは、平均表面粗さRa ≦10nm、
特にRa ≦5nm、最大表面粗さRmax ≦50nm、特にR
max≦30nmが好ましい。
【0025】本発明で製造される有機EL発光素子は、
基板上にホール注入電極と、その上に電子注入電極を有
する。これらの電極に挟まれて、それぞれ少なくとも1
層の電荷輸送層および発光層を有し、さらに最上層とし
て保護電極を有する。なお、電荷輸送層は省略可能であ
る。そして、電子注入電極は、蒸着、スパッタ法等、好
ましくはスパッタ法で成膜される仕事関数の小さい金
属、化合物または合金で構成され、ホール注入電極は、
上記構成からなる。
【0026】成膜される電子注入電極の構成材料として
は、電子注入を効果的に行う低仕事関数の物質が好まし
く、例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、C
a、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Z
r、Cs、Er、Eu、Ga、Hf、Nd、Rb、S
c、Sm、Ta、Y、Yb等の金属元素単体、あるい
は、BaO、BaS、CaO、HfC、LaB6、Mg
O、MoC、NbC、PbS、SrO、TaC、Th
C、ThO2、ThS、TiC、TiN、UC、UN、
UO2、W2C、Y23、ZrC、ZrN、ZrO2等の
化合物を用いると良い。または安定性を向上させるため
には、金属元素を含む2成分、3成分の合金系を用いる
ことが好ましい。合金系としては、例えばAl・Ca
(Ca:0.01〜20at%、特に5〜20at%)、A
l・In(In:1〜10at%)、Al・Li(Li:
0.01〜14at%、特に0.3〜14at%未満)等の
アルミニウム系合金やIn・Mg(Mg:50〜80at
%)等が好ましい。これらの中でも、特にAl単体やA
l・Li(Li:0.4〜6.5(ただし6.5を含ま
ず)at%)または(Li:6.5〜14at%)等のアル
ミニウム系合金が圧縮応力が発生しにくく好ましい。し
たがって、スパッタターゲットとしては、通常このよう
な電子注入電極構成金属、合金を用いる。これらの仕事
関数は4.5eV以下であり、特に仕事関数が4.0eV以
下の金属、合金が好ましい。
【0027】電子注入電極の成膜にスパッタ法を用いる
ことにより、成膜された電子注入電極膜は、蒸着の場合
と比較して、スパッタされる原子や原子団が比較的高い
運動エネルギーを有するため、表面マイグレーション効
果が働き、有機層界面での密着性が向上する。また、プ
レスパッタを行うことで、真空中で表面酸化物層を除去
したり、逆スパッタにより有機層界面に吸着した水分や
酸素を除去できるので、クリーンな電極−有機層界面や
電極を形成でき、その結果、高品位で安定した有機EL
素子ができる。ターゲットとしては前記組成範囲の合金
や、金属単独でも良く、これらに加えて添加成分のター
ゲットを用いても良い。さらに、蒸気圧の大きく異なる
材料の混合物をターゲットとして用いても、生成する膜
とターゲットとの組成のズレは少なく、蒸着法のように
蒸気圧等による使用材料の制限もない。また、蒸着法に
比較して材料を長時間供給する必要がなく、膜厚や膜質
の均一性に優れ、生産性の点で有利である。
【0028】スパッタ法により形成された電子注入電極
は緻密な膜なので、粗な蒸着膜に比較して膜中への水分
の進入が非常に少なく、化学的安定性が高く、長寿命の
有機EL素子が得られる。
【0029】スパッタ時のスパッタガスの圧力は、好ま
しくは0.1〜5Paの範囲が好ましく、この範囲でスパ
ッタガスの圧力を調節することにより、前記範囲のLi
濃度のAlLi合金を容易に得ることができる。また、
成膜中にスパッタガスの圧力を、前記範囲内で変化させ
ることにより、上記Li濃度勾配を有する電子注入電極
を容易に得ることができる。
【0030】スパッタガスは、通常のスパッタ装置に使
用される不活性ガスや、反応性スパッタではこれに加え
てN2、H2、O2、C24、NH3等の反応性ガスが使用
可能である。
【0031】スパッタ法としてはRF電源を用いた高周
波スパッタ法等も可能であるが、成膜レートの制御が容
易であり、有機EL素子構造体へのダメージを少なくす
るためにはDCスパッタ法を用いることが好ましい。D
Cスパッタ装置の電力としては、好ましくは0.1〜1
0W/cm2、特に0.5〜7W/cm2の範囲である。ま
た、成膜レートは5〜100nm/min 、特に10〜50
nm/min の範囲が好ましい。
【0032】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、
好ましくは1nm以上、より好ましくは3nm以上とすれば
よい。また、その上限値には特に制限はないが、通常膜
厚は1〜500nm、好ましくは3〜500nm程度とすれ
ばよい。
【0033】本発明の有機EL素子は、電子注入電極の
上、つまり有機層と反対側には保護電極を設けてもよ
い。保護電極を設けることにより、電子注入電極が外気
や水分等から保護され、構成薄膜の劣化が防止され、電
子注入効率が安定し、素子寿命が飛躍的に向上する。ま
た、この保護電極は、非常に低抵抗であり、電子注入電
極の抵抗が高い場合には配線電極としての機能も有す
る。この保護電極は、Al、Alおよび遷移金属(ただ
しTiを除く)、Tiまたは窒化チタン(TiN)のい
ずれか1種または2種以上を含有し、これらを単独で用
いた場合、それぞれ保護電極中に少なくとも、Al:9
0〜100at%、Ti:90〜100at%、TiN:9
0〜100 mol%程度含有されていることが好ましい。
また、2種以上用いるときの混合比は任意であるが、A
lとTiの混合では、Tiの含有量は10at%以下が好
ましい。また、これらを単独で含有する層を積層しても
よい。特にAl、Alおよび遷移金属は、後述の配線電
極として用いた場合、良好な効果が得られ、TiNは耐
腐食性が高く、封止膜としての効果が大きい。TiN
は、その化学量論組成から10%程度偏倚していてもよ
い。さらに、Alおよび遷移金属の合金は、遷移金属、
特にMg,Sc,Nb,Zr,Hf,Nd,Ta,C
u,Si,Cr,Mo,Mn,Ni,Pd,Pt,W等
を、好ましくはこれらの総計が10at%以下、特に5at
%以下、特に2at%以下含有していてもよい。遷移金属
の含有量は少ないほど、配線材として機能させた場合の
薄膜抵抗は下げられる。
【0034】保護電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらに100nm以上、特に100〜1000nmの範
囲が好ましい。保護電極層が薄すぎると、上記の効果が
得られず、また、保護電極層の段差被覆性が低くなって
しまい、端子電極との接続が十分ではなくなる。一方、
保護電極層が厚すぎると、保護電極層の応力が大きくな
るため、ダークスポットの成長速度が高くなってしま
う。なお、配線電極として機能させる場合の厚さは、電
子注入電極の膜厚が薄いために膜抵抗が高く、これを補
う場合には、通常100〜500nm 程度、その他の配
線電極として機能される場合には100〜300nm程度
である。
【0035】電子注入電極と保護電極とを併せた全体の
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。
【0036】本発明により製造される有機EL発光素子
の構成例を図1に示す。図1に示されるEL素子は、基
板21上に、ホール注入電極22、ホール注入・輸送層
23、発光および電子注入輸送層24、電子注入電極2
5、保護電極26を順次有する。
【0037】本発明の有機EL素子は、図示例に限ら
ず、種々の構成とすることができ、例えば発光層を単独
で設け、この発光層と電子注入電極との間に電子注入輸
送層を介在させた構造とすることもできる。また、必要
に応じ、ホール注入・輸送層と発光層とを混合しても良
い。
【0038】ホール注入電極、電子注入電極は前述のよ
うに成膜し、発光層等の有機物層は真空蒸着等により成
膜することができるが、これらの膜のそれぞれは、必要
に応じてマスク蒸着または膜形成後にエッチングなどの
方法によってパターニングでき、これによって、所望の
発光パターンを得ることができる。さらには、基板上に
薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、そのパターンに
応じて各膜を形成することでそのまま表示および駆動パ
ターンとすることもできる。
【0039】電極成膜後に、前記保護電極に加えて、S
iOX 等の無機材料、テフロン、塩素を含むフッ化炭素
重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよ
い。保護膜は透明でも不透明であってもよく、保護膜の
厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は前記した
反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着法
等により形成すればよい。
【0040】さらに、素子の有機層や電極の酸化を防ぐ
ために素子上に封止層を形成することが好ましい。封止
層は、湿気の侵入を防ぐために市販の低吸湿性の光硬化
性接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、架
橋エチレン−酢酸ビニル共重合体接着剤シート等の接着
性樹脂層を用いて、ガラス板等の封止板を接着し密封す
る。ガラス板以外にも金属板、プラスチック板等を用い
ることもできる。
【0041】次に、本発明のEL素子に設けられる有機
物層について述べる。発光層は、ホール(正孔)および
電子の注入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再
結合により励起子を生成させる機能を有する。発光層に
は比較的電子的にニュートラルな化合物を用いることが
好ましい。
【0042】ホール注入輸送層は、ホール注入電極から
のホールの注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送
する機能および電子を妨げる機能を有し、電子注入輸送
層は、電子注入電極からの電子の注入を容易にする機
能、電子を安定に輸送する機能およびホールを妨げる機
能を有するものであり、これらの層は、発光層に注入さ
れるホールや電子を増大・閉じこめさせ、再結合領域を
最適化させ、発光効率を改善する。
【0043】発光層の厚さ、ホール注入輸送層の厚さお
よび電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法
によっても異なるが、通常、5〜500nm程度、特に1
0〜300nmとすることが好ましい。
【0044】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれ
ばよい。ホールもしくは電子の、各々の注入層と輸送層
を分ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以上
とするのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さ
の上限は、通常、注入層で500nm程度、輸送層で50
0nm程度である。このような膜厚については注入輸送層
を2層設けるときも同じである。
【0045】本発明の有機EL素子の発光層には発光機
能を有する化合物である蛍光性物質を含有させる。この
ような蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−26
4692号公報に開示されているような化合物、例えば
キナクリドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物か
ら選択される少なくとも1種が挙げられる。また、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリノ
ールないしその誘導体を配位子とする金属錯体色素など
のキノリン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アント
ラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘
導体等が挙げられる。さらには、特願平6−11056
9号のフェニルアントラセン誘導体、特願平6−114
456号のテトラアリールエテン誘導体等を用いること
ができる。
【0046】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0047】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0048】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]、等がある。
【0049】また、8−キノリノールないしその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0050】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0051】このほかのホスト物質としては、特願平6
−110569号に記載のフェニルアントラセン誘導体
や特願平6−114456号に記載のテトラアリールエ
テン誘導体なども好ましい。
【0052】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
【0053】また、必要に応じて発光層は、少なくとも
一種以上のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種以
上の電子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ま
しく、この混合層中にドーパントを含有させることが好
ましい。このような混合層における化合物の含有量は、
0.01〜20wt% 、さらには0.1〜15wt% とする
ことが好ましい。
【0054】混合層では、キャリアのホッピング伝導パ
スができるため、各キャリアは極性的に優勢な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こり難くなり、有
機化合物がダメージを受け難くなり、素子寿命がのびる
という利点があるが、前述のドーパントをこのような混
合層に含有させることにより、混合層自体のもつ発光波
長特性を変化させることができ、発光波長を長波長に移
行させることができるとともに、発光強度を高め、かつ
素子の安定性を向上させることができる。
【0055】混合層に用いられるホール注入輸送性化合
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
注入輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物
の中から選択すればよい。なかでも、ホール注入輸送層
用の化合物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、
例えばホール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導
体、さらにはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持
つアミン誘導体を用いるのが好ましい。
【0056】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3 )を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
【0057】この場合の混合比は、それぞれのキャリア
移動度とキャリア濃度を考慮する事で決定するが、一般
的には、ホール注入輸送性化合物の化合物/電子注入輸
送機能を有する化合物の重量比が、1/99〜99/
1、さらには10/90〜90/10、特には20/8
0〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
【0058】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚みから、有機化合物層の膜厚未満とすることが好
ましく、具体的には1〜85nmとすることが好ましく、
さらに5〜60nm、特に5〜50nmとすることが好まし
い。
【0059】また、混合層の形成方法としては、異なる
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは樹脂バインダー中に分散させて
コーティングすることにより、発光層を所定の厚さに形
成する。
【0060】また、ホール注入輸送層には、例えば、特
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジジン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用すると
きは別層にして積層したり、混合したりすればよい。
【0061】ホール注入輸送層をホール注入層とホール
輸送層とに分けて積層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、ホール注入電極(ITO等)側
からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の層の順に積
層することが好ましい。またホール注入電極表面には薄
膜性の良好な化合物を用いることが好ましい。このよう
な積層順については、ホール注入輸送層を2層以上設け
るときも同様である。このような積層順とすることによ
って、駆動電圧が低下し、電流リークの発生やダークス
ポットの発生・成長を防ぐことができる。また、素子化
する場合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い
膜も、均一かつピンホールフリーとすることができるた
め、ホール注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可
視部に吸収をもつような化合物を用いても、発光色の色
調変化や再吸収による効率の低下を防ぐことができる。
ホール注入輸送層は、発光層等と同様に上記の化合物を
蒸着することにより形成することができる。
【0062】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム
(Alq3 )等の8−キノリノールなしいその誘導体を
配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導
体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニ
ルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用い
ることができる。電子注入輸送層は発光層を兼ねたもの
であってもよく、このような場合はトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。電
子注入輸送層の形成は発光層と同様に蒸着等によればよ
い。
【0063】電子注入輸送層を電子注入層と電子輸送層
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については電子注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。
【0064】基板に色フィルター膜や蛍光性物質を含む
色変換膜、あるいは誘電体反射膜を用いて発光色をコン
トロールしてもよい。
【0065】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機ELの発光する光に合わせてカラーフィルターの特
性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すればよ
い。
【0066】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0067】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0068】蛍光変換フィルター膜は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0069】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロ等も含
む)ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水素系化合物
・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・クマリン系
化合物等を用いればよい。
【0070】バインダーは基本的に蛍光を消光しないよ
うな材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷等
で微細なパターニングが出来るようなものが好ましい。
また、ITOの成膜時にダメージを受けないような材料
が好ましい。
【0071】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要の無い場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0072】ホール注入輸送層、発光層および電子注入
輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから真
空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用いた
場合、アモルファス状態または結晶粒径が0.1μm 以
下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.1μm を超
えていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を高
くしなければならなくなり、電荷の注入効率も著しく低
下する。
【0073】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの成長・発生を抑えたりするこ
とができる。
【0074】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0075】本発明の有機EL素子は、直流駆動、パル
ス駆動とすることも、交流駆動とすることもできる。印
加電圧は、通常、2〜30V 程度とされる。
【0076】
【実施例】以下、本発明の具体的実験例、実施例を比較
例とともに示し、本発明をさらに詳細に説明する。 <実験例1>コーニング社製(7059)ガラス基板を
成膜室内にセットして、3.5×10-4Paまで減圧し
た。ITO(SnO2 :10wt%)をターゲットとし
て、スパッタガスにAr+O2 (Ar+O2 に対しO
2 :10%、O2 分圧9.3×10-2Pa)を用い、スパ
ッタ時の圧力4.0×10-1Pa、DCスパッタ電力31
5W(315V 、1.0A )にて、ITO薄膜を100
nmの厚さに成膜した。成膜時の基板温度は室温(25
℃)であった。得られたITO薄膜の組成を調べたとこ
ろ、In23 :89.8wt%、SnO2 :10.2wt
%であった。さらに、このITO薄膜を大気雰囲気下、
300℃で1時間加熱処理を行った。得られたサンプル
1のITO薄膜について、θ/2θ法によりX線回折測
定を行った。測定条件として、XRD管電圧40kV、管
電流400mAで、θ軸角度:0.50度、走査範囲(2
θ)20.0°〜70.0°サンプリング幅0.05
°、走査速度4.000 deg/min ,発散スリット0.
15mm、散乱スリット4.00mm、受光スリット4.0
0mmとした。結果を図2に示す。図2から明らかなよう
に、(222)面の配向を示す30°付近に強いピーク
が観測された。また、得られた(222)面の回折強
度、(400)面の回折強度、(400)/(222)
面の回折強度比、(222)面の積分強度、(400)
面の積分強度、(400)/(222)面の積分強度比
を表1に示す。
【0077】<実験例2>実験例1と同様にして、コー
ニング社製(7059)ガラス基板上に、ITO薄膜
(In23 :89.6wt%、SnO2 :10.4wt
%)を100nmの厚さに成膜した。さらに、このITO
薄膜を窒素雰囲気下、300℃で1時間加熱処理を行っ
た。得られたサンプル2のITO薄膜について、実験例
1と同様にしてX線回折を行った。結果を図3に示す。
図3から明らかなように、(222)面の配向を示す3
0°付近に強いピークが観測された。また、得られた
(222)面の回折強度、(400)面の回折強度、
(400)/(222)面の回折強度比、(222)面
の積分強度、(400)面の積分強度、(400)/
(222)面の積分強度比を表1に示す。
【0078】<実験例3>コーニング社製(7059)
ガラス基板を成膜室内にセットし、1.3×10-3Paま
で減圧した。ITO(SnO2 :10wt%)をターゲッ
トとして、スパッタガスにAr+O2 (流量比=10
0:1)を用い、スパッタ時の圧力3.1×10-1Pa、
DCスパッタ電力1.7kWにて、ITO薄膜を100
nmの厚さに成膜した。成膜時の基板温度は300℃であ
った。得られたITO薄膜の組成を調べたところ、In
23 :90.2wt%、SnO2 :9.8wt%であっ
た。加熱処理を行うことなく得られたサンプル3のIT
O薄膜を、実験例1と同様にしてX線回折を行った。結
果を図4に示す。図4から明らかなように、(222)
面の配向を示す30°付近に強いピークが観測された。
また、得られた(222)面の回折強度、(400)面
の回折強度、(400)/(222)面の回折強度比、
(222)面の積分強度、(400)面の積分強度、
(400)/(222)面の積分強度比を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】<実施例1>コーニング社製(7059)
ガラス基板上に、実験例1と同様にしてスパッタ法にて
サンプル1のITO透明電極(ホール注入電極)を成膜
した。このときガラス基板の表面粗さは、平均表面粗さ
Ra ≦0.68nm、最大表面粗さRmax ≦2.0nmであ
り、成膜されたITO透明電極の表面粗さは、平均表面
粗さRa ≦0.74nm、最大表面粗さRmax ≦5.6nm
であった。得られたITO透明電極を、一画素2mm角サ
イズで5×2ドットにパターニングし、次いで中性洗
剤、アセトン、エタノールを用いて超音波洗浄し、煮沸
エタノール中から引き上げて乾燥した。次いで、表面を
UV/O3 洗浄した後、真空蒸着装置の基板ホルダーに
固定して、槽内を1×10-4Pa以下まで減圧した。4,
4’,4”−トリス(−N−(3−メチルフェニル)−
N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下、m−
MTDATA)を蒸着速度0.1nm/sec.で40nmの厚
さに蒸着し、ホール注入層とし、次いで減圧状態を保っ
たまま、N,N’−ジフェニル−N,N’−m−トリル
−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル(以下、
TPD)を蒸着速度0.1nm/sec.で35nmの厚さに蒸
着し、ホール輸送層とした。さらに、減圧を保ったま
ま、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、
Alq3 )を蒸着速度0.1nm/sec.で50nmの厚さに
蒸着して、電子注入輸送・発光層とした。次いで減圧を
保ったまま、MgAgを共蒸着(2元蒸着)で重量比M
g:Ag=10:1にて200nmの厚さに成膜し、電子
注入電極とした。次いで、蒸着源をAlに代えAl保護
電極を200nmの厚さに成膜した。最後に、接着剤を用
いてガラス封止板を接着し、密封した。
【0081】得られた有機EL素子に直流電圧を印加
し、10mA/cm2 の定電流密度で連続駆動させた。初期
には、8.0V 、620cd/m2 の緑色(発光極大波長
λmax=530nm)の発光が観測された。輝度の半減時
間は2000時間で、その間の駆動電圧の上昇は2.8
Vであった。この間、大きさが100μm を超えるダー
クスポットの発生および成長は確認されなかった。
【0082】同様にして得た有機EL素子10サンプル
について、各画素全てのダイオード特性(リーク電流の
有無)を評価した。評価基準として、逆方向の絶縁抵抗
値が300MΩ以上のものを良品とした。その結果、良
品率100%と優れた結果が得られた。
【0083】<実施例2>実施例1において、ITO透
明電極を実験例2のサンプル2と同様なものとした他は
実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0084】得られた有機EL素子について、実施例1
と同様にして評価したところ、ほぼ同等の結果が得られ
た。
【0085】<比較例1>実施例1において、ITO透
明電極を実験例3のサンプル3と同様なものとした他は
実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0086】得られた有機EL素子に直流電圧を印加
し、10mA/cm2 の定電流密度で連続駆動させた。初期
には、7.9V 、600cd/m2 の緑色(発光極大波長
λmax=530nm)の発光が観測された。輝度の半減時
間は162時間で、その間の駆動電圧の上昇は1.0V
であった。この間に大きさが100μm を超えるダーク
スポットの発生および成長が確認された。
【0087】また、同様にして得た有機EL素子10サ
ンプルについて、各画素全てのダイオード特性(リーク
電流の有無)を評価した。評価基準として、逆方向の絶
縁抵抗値が300MΩ以上のものを良品とした。その結
果、良品率50%と各実施例のサンプルと比較して不良
品が著しく増加した。
【0088】<実施例3>実施例1において、ガラス基
板をコーニング7059から、シリカコートが施された
アルカリガラスであるソーダライムガラスに替えた他は
実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。このと
き用いた基板の表面粗さは、平均表面粗さRa ≦1.4
nm、最大表面粗さRmax ≦13nmであり、基板上に成膜
されたITO透明電極の表面粗さは、平均表面粗さRa
≦2.1nm、最大表面粗さRmax ≦20nmであった。
【0089】得られた有機EL素子を実施例1と同様に
評価したところ、駆動電圧、発光輝度等の発光特性はほ
ぼ同様な結果が得られたが、駆動1500時間後に、大
きさが100μm を超えるダークスポットの発生および
成長が確認された。また、実施例1と同様にしてリーク
電流の有無を調べたところ、良品率98%であった。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ホール注
入電極と有機層界面での成膜性、密着性、膜物性を改善
し、長寿命、高輝度、高効率、高表示品質の有機EL素
子を実現できる。また、リーク電流やダークスポットの
発生を抑制可能な有機EL素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子の構成例を示す概念図である。
【図2】サンプル1のITO薄膜について、θ/2θ法
によるX線回折測定の結果を示した図である。
【図3】サンプル2のITO薄膜について、θ/2θ法
によるX線回折測定の結果を示した図である。
【図4】サンプル3のITO薄膜について、θ/2θ法
によるX線回折測定の結果を示した図である。
【符号の説明】
21 基板 22 ホール注入電極 23 ホール注入・輸送層 24 発光層 25 電子注入電極 26 保護電極
フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 理 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホール注入電極であるITO電極と、電
    子注入電極と、これらの電極間に設けられた1種以上の
    有機層とを有し、前記ITO電極が(111)配向性を
    もつ有機EL素子。
  2. 【請求項2】 θ/2θ法によるX線回折で(400)
    /(222)の回折強度比が0.6以下である請求項1
    の有機EL素子。
  3. 【請求項3】 θ/2θ法によるX線回折で(400)
    /(222)の積分強度比が0.5以下である請求項1
    または2の有機EL素子。
  4. 【請求項4】 基板の平均表面粗さRa ≦10nm、最大
    表面粗さRmax ≦50nmである請求項1〜3のいずれか
    の有機EL素子。
  5. 【請求項5】 ITO電極の平均表面粗さRa ≦10n
    m、最大表面粗さRmax ≦50nmである請求項1〜4の
    いずれかの有機EL素子。
  6. 【請求項6】 基板温度10〜150℃でITO電極を
    成膜した後、100〜450℃で加熱処理を行う有機E
    L素子の製造方法。
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