JPH084038B2 - 透明導電性薄膜 - Google Patents

透明導電性薄膜

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JPH084038B2
JPH084038B2 JP62036078A JP3607887A JPH084038B2 JP H084038 B2 JPH084038 B2 JP H084038B2 JP 62036078 A JP62036078 A JP 62036078A JP 3607887 A JP3607887 A JP 3607887A JP H084038 B2 JPH084038 B2 JP H084038B2
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JP
Japan
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thin film
orientation
pattern
etching
ito
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JP62036078A
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JPS63202890A (ja
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富造 松岡
光之 米沢
洋介 藤田
惇 阿部
隆夫 任田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインジウム、スズ混晶酸化物よりなる透明導
電性薄膜(以下ITO薄膜と略記する)に関し、平板状デ
ィスプレイ、たとえばエレクトロルミネッセントディス
プレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよ
びエレクトロクロミックディスプレイ等の電極として広
く利用されるものである。
従来の技術 ITO薄膜は通常、インジウムとスズの合金(スズ約10
重量%)をターゲットにし、直流マグネトロン活性スパ
ッター法により製造される。
これにより、10-4Ω・cm台の電気抵抗率と光波長500n
m付近において、90%以上の光透過率のITO薄膜が得られ
る。かかる特性を持つITO薄膜をデバイスに組込む場
合、フォトリソグラフィ技術を用いてエッチングして微
細加工を行う。この時たとえば直線的なレジストパター
ンのエッジに沿ったITOパターンエッジがなめらかな直
線状のものとはならず、凸凹の多い乱れたギザギザのエ
ッジになることが住々にしてあった。
発明が解決しようとする問題点 本発明はフォトリソグラフィ技術でITOの微細加工を
行う場合、住々にして生ずるエッチング後のITOのパタ
ーンエッジの乱れ(エッチングむら)を無くそうとする
ものである。
問題点を解決するための手段 基板面に平行に(222)または(400)面のみが50%以
上の割合で結晶配向し、かつ粒子の大きさが250〜400Å
の範囲であることを特徴とするインジウム、スズ混晶酸
化物により透明導電性薄膜を構成する。
作用 ITO薄膜のエッチング後のパターンエッジの乱れは、
詳細な検討の結果、薄膜のマイクロストラクチャーに大
きく帰因することが判った。すなわち、薄膜の粒子の結
晶学的な配向性と粒子の大きさに左右される。本発明は
この両者を特定することにより、ITOパターンエッジの
乱れを解決した。
ITO薄膜の粒子配向性と粒子の大きさを特定すること
により、薄膜の適度なエッチングスピードと場所による
エッチングスピードの均一化を図ることができ、むらの
ない均一な形状のITOパターンエッジを形成できた。
実 施 例 まず3種類のITO薄膜サンプルについて、本発明の基
本となる粒子の配向性と粒子の大きさについて説明す
る。3サンプルとも10重量%のスズを含むインジウム、
スズ、合金ターゲットを用い、基板温度(200℃)、基
板−ターゲット距離(60mm)は共通であるが、ガス圧、
酸素混合比およびパワーの条件を各サンプルで変え、直
流マグネトロン活性スパッター法で作成した。膜厚はす
べて1200Åである。
薄膜のX線回析パターンを図に示した。第1図〜第3
図は各々異るサンプルについての結果を示す。これらの
X線回析パターンの(222)ピークからその半値幅を測
定し、まず粒径を求めた。
半値幅βは(222)ピークを変形ローレンツ近似して
得た値β′に、同時に測定したシリコン粉末の半値幅0.
1゜の補正を加え(1)式(ウオーレンの補正式)によ
り求めた。
粒径dは(1)式のβを用い、(2)式(シェーラーの
式)より計算した。
λ:X線波長 1.54Å θ:(222)ピーク回析角2θの1/2 計算結果を第1表に示した。
サンプルNo.は図のX線回析パターンのNo.と対応してい
る。次に図の回析パターンのピーク強度から(222),
(400)および(440)面の配向度を求めた。ITO薄膜は
ほとんどこれらの面の単独あるいは混った状態で基板面
に対し平行に配向している。といわけ(222)と(400)
面の配向性が強い。配向度QIIは(3)式に示したロッ
トゲーリングの式を用いて計算した。
ここでΣI,ΣI゜は今着目している面の意味でΣ
はその面と同等な面を加算することを意味する。
hklは面指数である。
はサンプルの、I゜は粉末(ランダム状態)のX線
反射強度である。ランダム状態の反射強度ははASTMカー
ドより求めた。
で定義されるQIを導入すると、QIより大きいかどうかが配向度目安になる。大きいと配向
度はプラスになり着目している面は配向しているが、小
さいとマイナスになってむしろランダム状態よりも配向
していない。第2表に配向度の計算結果を示した。
同様にサンプルNo.は図のX線回析パターンのNo.と対応
している。表中空欄はQIより小さいところである。
最後に薄膜のデポジション後の表面平坦性と、エッチ
ングパターンのエッジの性状について走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察し、上記マイクロストラクチャーの結果
と対比した。
エッチングはレジストパターンを形成後、HI+H3PO2
エッチング液を用いて行った。
3種のサンプルについて、以上説明した方法で求めた
前記粒径と配向度と共に、薄膜表面の平坦性およびエッ
チングパターンのエッジの性状を第3表にまとめた。
表においてサンプルNo.1は(222)ピークがブロード
で、その結果粒径が細い。すなわちX線パターンを見て
も判るように、全体の反射強度が弱く結晶性が良くな
い。配向度も(222)面が相対的に大きいが(440)面も
基板に平行に配向している。このITO薄膜は表面にあら
かじめ小さなくぼみが多く見られ、表面平坦性に難があ
った。エッチング後のパターンエッジもエッチングスピ
ードが速すぎるため、オーバーエッチになり易く、かつ
エッジの乱れも部分的に見られた。
No.2のサンプルは結晶性は良いが、(222)面と(40
0)面の2種類の面が基板表面に同じような割合で中程
度に配向している。この様な薄膜は表面の平坦性は良か
ったが、エッチング後のパターンのエッジは場所により
エッチングスピードのむらがあって凸凹のある乱れたエ
ッジになった。
サンプルNo.3は結晶性が良く、粒子が比較的大きい。
更に(222)面のみが基板表面に平行に配向している。
この薄膜は薄膜表面の平坦性が良く、かつ一面のみ配向
しているため場所によるエッチングスピードのむらがな
く均一にエッチングされるためパターンエッジがきれい
で直線的であった。
以上3種のITO薄膜サンプルについて詳しく説明した
が、他に更に製膜条件を変えて作製したITO薄膜につい
て同様に測定し、統計的に調べて以下の結果を得た。も
ちろん抵抗率と光透過率に関しては最初に記した使用可
能な範囲の特性を持つものであるが、一面のみの配向は
エッチングスピードの場所によるむらを無くし、パター
ンエッジの凸凹を生じないために不可欠であることが判
った。それも50%以上の配向度の時完全であった。この
時(222)面のみの配向でもよいし、(400)面のみの配
向でもよい。一般に高速の形成速度の時は(400)配向
が強まる。しかし一面のみの配向膜の作成は粒子が大き
くなると困難で、400Å以下におさえなくてはならな
い。すなわち400Åより大きくなると2つ以上の面が基
板表面に平行に配向する傾向が強い。粒子が250Åより
小さくて、結晶性の悪いものはたとえ一面の配向度が相
当大きいものでも、エッチングスピードが大きく、オー
バーエッチし易く、コントロールが難しい。また局所的
にパターンエッジの乱れも見られ、かつ表面の平坦性も
一般に悪い。
以上の結果をまとめて、ITO薄膜の特にディスプレイ
デバイスに適するマイクロストラクチャーとして、(22
2)または(400)面のみが基板表面に平行に50%以上の
配向度で配向し、かつ粒径が250以上400Å以下のものが
最適であることが明らかになった。この特定されたマイ
クロストラクチャーを持つITO薄膜は微細加工性に優れ
ている。
発明の効果 本発明で特定されたマイクロストラクチャーを持つIT
O薄膜を用いると、フォトリソグラフィ技術でエッチン
グし微細加工を施す時に、優れたパタニング性を有し、
高い歩留りで、レジストパターンに忠実な、乱れのない
きれいな形状のITOパターンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、ITO薄膜のX線回析パターンを示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 惇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 任田 隆夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板面に平行に(222)または(400)面の
    みが50%以上の割合で結晶配向し、かつ粒子の大きさが
    250〜400Åの範囲であるインジウム、スズ混晶酸化物よ
    りなる透明導電性薄膜。
JP62036078A 1987-02-19 1987-02-19 透明導電性薄膜 Expired - Lifetime JPH084038B2 (ja)

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JP62036078A JPH084038B2 (ja) 1987-02-19 1987-02-19 透明導電性薄膜

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JPS63202890A JPS63202890A (ja) 1988-08-22
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4759143B2 (ja) * 1999-02-24 2011-08-31 帝人株式会社 透明導電積層体、その製造方法及びそれを用いた表示素子

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