JPH1174468A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JPH1174468A
JPH1174468A JP23403197A JP23403197A JPH1174468A JP H1174468 A JPH1174468 A JP H1174468A JP 23403197 A JP23403197 A JP 23403197A JP 23403197 A JP23403197 A JP 23403197A JP H1174468 A JPH1174468 A JP H1174468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impurity region
terminal
protection
transistor
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP23403197A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyasu Yano
元康 矢野
Kozo Motai
浩三 馬渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP23403197A priority Critical patent/JPH1174468A/ja
Publication of JPH1174468A publication Critical patent/JPH1174468A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】電源電圧または共通電圧の何れか一方が開放状
態となった場合、内部回路を静電気等の大振幅ノイズか
ら有効に保護できない。 【解決手段】半導体回路100と、当該内部回路100
の電源電圧の供給端子VCCと共通電圧の供給端子VCOM
の何れか一方にコレクタが接続され、他方にベースが接
続され、信号端子Aにエミッタが接続され、信号端子A
に印加された大振幅電圧から内部回路100を保護する
保護トランジスタ(例えば、寄生トランジスタTR+
とを有する。好ましくは、保護トランジスタTR+ のコ
レクタが接続された一方の供給端子(例えば、VCOM
と、信号端子Aとの間に接続された保護ダイオード(例
えば、Di- )を有する。さらに、ベースとコレクタの
接続関係を逆にした負保護トランジスタを付加すること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気等の尖頭ノ
イズ(サージ)から内部回路を保護する機能を備えた半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路の静電強度の測
定基準には、端子に印加される電圧の種類(正負)によ
り、次表に示す4通りのモードがある。
【0003】
【表1】最高電位(例えば、電源電圧VCC)を基準と
した正電圧 最高電位を基準とした負電圧 最低電位(例えば、接地電位GNDまたは共通電位V
EE)を基準とした正電圧 最低電位を基準とした負電圧
【0004】このような各種モードで印加される静電気
から内部回路を保護する保護素子としては、図7に示す
ように、正電圧に対する保護を担うダイオード(正保護
ダイオード)Di+ と、負電圧に対する保護を担うダイ
オード(負ダイオード)Di- とがペアで用いられるこ
とが一般的である。
【0005】正保護ダイオードDi+ は、そのアノード
が保護対象である回路100の信号端子Aに接続され、
カソードが電源電圧VCCの供給端子に接続されている。
また、負保護ダイオードDi- は、そのアノードが内部
回路100の共通電圧VCOM(GND又はVEE)の供
給端子に接続され、カソードが前記信号端子Aに接続さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
正負の保護ダイオードは、電源電圧VCCの供給端子また
は共通電圧VCOM の供給端子の何れかが開放状態にある
と、十分に保護機能を果たせないといった課題があっ
た。
【0007】図7において、電源電圧VCCの供給端子が
接続状態で共通電圧VCOM の供給端子が開放状態にある
場合、信号端子Aに正のノイズが印加され、この端子A
の電位が電源電圧VCCから、正保護ダイオードDi+
構成するpn接合のビルトインポテンシャルエネルギー
で決まる順電圧(forward voltage) Vf だけ高くなる
と、正保護ダイオードDi+ が順方向に機能して電源電
圧供給線に電流を流すため内部回路100はノイズから
保護される。しかし、この場合にノイズが負だと、共通
電圧VCOM の供給端子が開放状態にあるため負の保護ダ
イオードDi- は機能できず、これら正負のダイオード
接続では保護回路100を負ノイズから保護できない。
【0008】一方、上記とは逆に共通電圧VCOM の供給
端子が接続状態で電源電圧VCCの供給端子が開放状態に
ある場合、信号端子Aに負のノイズが印加され、この端
子Aの電位が電源電圧VCOM から前記順電圧Vf だけ下
がると、負保護ダイオードDi- が順方向に機能して共
通電圧供給線に電流を流すため内部回路100はノイズ
から保護される。しかし、この場合にノイズが正だと、
電源電圧VCCの供給端子が開放状態にあるため正の保護
ダイオードDi+ は機能できず、これら正負のダイオー
ド接続では保護回路100を負ノイズから保護できな
い。
【0009】すなわち、VCC又はVCOM の一方側が開放
状態にあるときは、正保護ダイオードDi+ は、先に示
した4通りの静電強度の測定基準のうちのモードにし
か有効でなく、負保護ダイオードDi- はのモードに
しか有効でない。このため、例えば正負の保護ダイオー
ドを内部回路の入力段に内蔵しているICを、導電性の
梱包容器から外したりICソケットから抜き差しする際
に、上記した図7の保護ダイオード対は静電破壊に対し
有効に機能しない。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、その目的は、電源電圧または共通電圧の何れか一方
が開放状態となっても、内部回路を静電気等の大振幅ノ
イズから有効に保護する保護素子を備えた半導体装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明の半導
体装置では、VCC又はVCOM の少なくとも一方側に保護
トランジスタを接続させる構成とした。すなわち、本発
明の半導体装置は、内部回路と、当該内部回路の電源電
圧の供給端子と共通電圧の供給端子の何れか一方にコレ
クタが接続され、他方にベースが接続され、前記内部回
路の信号端子にエミッタが接続され、前記信号端子に印
加された大振幅電圧から前記内部回路を保護する保護ト
ランジスタとを有することを特徴とする。好ましくは、
前記保護トランジスタのコレクタが接続された前記一方
の供給端子と、前記信号端子との間に接続された保護ダ
イオードを更に有する。また、前記保護トランジスタの
ベースが接続された前記他方の供給端子と、前記信号端
子との間に接続された保護ダイオードを有し、前記保護
トランジスタとして、前記保護ダイードをエミッタとベ
ース間のダイオードとして含む寄生トランジスタを用い
るとよい。
【0012】具体的に正ノイズに有効な本発明の半導体
装置は、第1導電型の半導体基板と、当該半導体基板に
形成された第2導電型の第1の不純物領域と、当該第1
の不純物領域に形成された第1導電型の第2の不純物領
域とを有し、前記保護ダイオードが、前記第1および第
2の不純物領域から構成され、前記保護トランジスタの
ベースが前記第1の不純物領域、エミッタが前記第2の
不純物領域、コレクタが半導体基板領域からそれぞれ構
成されている。また、負ノイズに有効な本発明の半導体
装置は、第1導電型の半導体基板と、当該半導体基板に
形成された第2導電型の第1の不純物領域と、当該第1
の不純物領域と第1導電型の素子分離層を挟んで離間す
る第2導電型の第2の不純物領域とを有し、前記保護ダ
イオードが、前記第2の不純物領域と半導体基板領域と
から構成され、前記保護トランジスタのベースが前記半
導体基板領域、エミッタが前記第2の不純物領域、コレ
クタが前記第1の不純物領域からそれぞれ構成されてい
る。
【0013】さらに、正負双方のノイズに有効な、本発
明の半導体装置は、内部回路と、当該内部回路の共通電
圧の供給端子にコレクタが接続され、前記内部回路の電
源電圧の供給端子にベースが接続され、前記内部回路の
信号端子にエミッタが接続され、前記信号端子に印加さ
れた正の大振幅電圧から前記内部回路を保護する第1の
保護トランジスタと、前記共通電圧の供給端子にベース
が接続され、前記電源電圧の供給端子にコレクタが接続
され、前記第1の保護トランジスタとエミッタが共通に
接続され、前記信号端子に印加された負の大振幅電圧か
ら前記内部回路を保護する第2の保護トランジスタとを
有することを特徴とする。
【0014】このように構成される本発明の半導体装置
において、保護トランジスタは、そのベース側が接続状
態でコレクタ側が開放のときは、従来の保護ダイオード
として機能する。このため、前記〔表1〕に示す4つの
モードのうち、またはのノイズから内部回路を保護
できる。一方、コレクタ側が接続状態でベース側が開放
のときは、保護トランジスタは瞬間的にトランジスタ動
作する。すなわち、信号端子に印加されるノイズの正負
に応じて保護トランジスタのベースとエミッタ間のダイ
オードが順バイアスされダイオードが動作すると、ベー
スとエミッタ間にベース電流が僅かに流れただけで、ベ
ース電流のhfe倍(通常、50〜200倍)のコレクタ
電流が流れ、このため瞬間的にノイズがコレクタ側で接
続状態にある供給線を介して除去される。このため、前
記〔表1〕に示す4つのモードのうち、またはのノ
イズから内部回路を保護できる。
【0015】このような保護トランジスタの働きによっ
て、保護トランジスタのベースを電源電圧側に接続させ
た場合は、前記〔表1〕のとの正ノイズを共に除去
でき、さらに共通電圧側に負保護ダイオードを付加する
との負ノイズを加えた3モードのノイズ除去が可能と
なる。同様に、保護トランジスタのベースを共通電圧側
に接続させた場合は、前記〔表1〕のとの負ノイズ
を共に除去でき、さらに電源電圧側に正保護ダイオード
を付加するとの正ノイズを加えた3モードのノイズ除
去が可能となる。そして、電源電圧側と共通電圧側とも
に保護トランジスタを接続させた場合にあっては、前記
〔表1〕の〜の全てのノイズ除去が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置
を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】第1実施形態 図1は、本実施形態に係る半導体装置の要部を示す回路
図である。また、図2(a)は正ノイズ除去用保護トラ
ンジスタの概略構成を示す平面図、図2(b)は図2
(a)のII−II線に沿った断面図である。
【0018】図1に示すように、当該半導体装置の内部
回路100には、電源電圧VCCの供給端子(以下、VCC
端子)、信号端子A、共通電圧VCOM の供給端子(以
下、VCOM 端子)が設けられている。各端子間には、P
NPトランジスタTR+ が接続されている。トランジス
タTR+ は、そのベースがVCC端子に接続され、エミッ
タが信号端子Aに接続され、コレクタがVCOM 端子に接
続されている。このPNPトランジスタTR+ は、後述
するように従来の正保護ダイオードDi+ を形成したと
きに、この正保護ダイオードDi+ をベースとエミッタ
間のダイオードとして含み、半導体基板との間に寄生的
に発生するトランジスタで、正のノイズ除去を担うもの
である。このベースを最高電位(VCC)に接続させたト
ランジスタを、本発明では正保護トランジスタと称す
る。一方、VCOM 端子と信号端子Aとの間には、従来と
同様な負保護ダイオードDi- が接続されている。負保
護ダイオードDi- のアノードがVCOM 端子に接続さ
れ、カソードが信号端子Aに接続されている。
【0019】正保護トランジスタ部分を断面で示すと、
例えば図2(b)に示すように、p型の半導体基板1内
の表面側にn型の不純物領域2(例えば、イオン注入等
による不純物拡散領域、又はエピタキシャル成長層)が
設けられ、このn型不純物領域2と基板1との間には、
n型不純物が高濃度に導入されたn+ 埋め込み領域4が
形成されている。n型不純物領域2には、p+ 素子分離
領域6が、n型不純物領域2の表面から基板1に達し、
かつ上面視でn+ 埋め込み領域4周囲を囲む枠状に形成
されている。また、p+ 素子分離領域6の外側に離間し
て、基板1への電圧印加端子として機能する基板取出層
8が、同じくn型不純物領域2の表面から基板1にかけ
て形成されている。p+ 素子分離領域6に囲まれたn型
不純物領域2内の表面側には、p型不純物領域10が形
成されている。
【0020】正保護ダイオードDi+ は、n型不純物領
域2とp型不純物領域10により構成されている。この
正保護ダイオードDi+ と基板1とによって、前記した
正保護トランジスタTR+ が寄生的に形成されている。
正保護トランジスタTR+ は、そのベース領域がn型不
純物領域2、エミッタ領域がp型不純物領域10、コレ
クタ領域が基板1からなる。n型不純物領域2はVCC
子に、p型不純物領域10は端子Aにそれぞれ接続さ
れ、基板1に対しては基板取出層8(基板コンタクト)
から電圧(VCOM )が印加可能となっている。
【0021】このような構成の半導体装置について、V
CC端子およびVCOM 端子が共に接続状態にある場合で、
正又は負の大振幅ノイズが信号端子Aに印加されたとき
は、従来と同様に正負保護ダイオードDi+ 又はDi-
が有効に機能し、正負を問わずノイズ除去が可能であ
る。
【0022】一方、VCC端子が開放状態にありVCOM
接続状態にある場合では、正のノイズが信号端子Aに印
加されると、端子Aの電位がベース(n型不純物領域
2)の電位からVfだけ上がった時点で、順バイアスさ
れたn型不純物領域2とp型不純物領域10からなるp
n接合が電流を流し始め、正保護ダイオードDi+ が導
通する。この電流は寄生保護トランジスタTR+ のベー
ス電流であり、これが僅かでも流れると、寄生保護トラ
ンジスタTR+ のエミッタ(p型不純物領域10)から
コレクタ(基板1)に向けてベース電流のhfe倍の大き
な電流が流れる。このため、ノイズによる電流が図1の
内部回路100に流れることを有効に防止できる。この
とき、信号端子Aから基板1に流れ込もうとするホール
のうち、その一部が図2のn+ 埋め込み領域4で再結合
するが、その再結合する電荷量を抑えてコレクタ電流に
寄与する電荷量を増やす必要がある場合には、n+ 埋め
込み領域4と素子分離領域6との距離xを一定量確保す
る必要がある。コレクタ電流が十分な場合には、n+
め込み領域4と素子分離領域6とを接触させてもよい。
【0023】これに対し、VCC端子が開放状態にありV
COM が接続状態にある場合の負のノイズ、及び、逆にV
CC端子が接続状態にありVCOM が開放状態にある場合の
正のノイズは、従来と同様に正負保護ダイオードDi+
又はDi- が有効に機能し、ノイズ除去が可能である。
【0024】なお、本発明では、基板取出層8を省略
し、基板裏面から電圧印加する構成としてもよい。上述
したノイズ除去の効果を得るために、本例における基板
取出層8は、寄生保護トランジスタTR+ が機能した際
に、基板1に流れ込む電流と基板抵抗によって基板1自
身の電位が上昇しないように、出来るだけ正保護ダイオ
ードDi+ の近傍に設ける必要がある。また、n+ 埋め
込み領域4はダイオード特性を向上するために設けた
が、省略も可能である。
【0025】以上述べてきた本実施形態の半導体装置で
は、VCC端子およびVCOM 端子が共に接続状態にある場
合では先の〔表1〕に示す4モード全てのノイズが除去
でき、VCC端子またはVCOM 端子の何れかが開放状態に
ある場合でも、〔表1〕中の,およびの3モード
のノイズは除去可能である。本発明では負保護ダイオー
ドDi- の省略も可能であるが、この場合に除去可能な
ノイズはとの2モードとなる。
【0026】第2実施形態 本実施形態は、負ノイズを除去するのに、NPN型のバ
イポーラ寄生トランジスタを用いた場合である。図3
は、本実施形態に係る半導体装置の要部を示す回路図で
ある。また、図4(a)は負ノイズに対する保護トラン
ジスタ(NPN型のバイポーラ寄生トランジスタ)の概
略構成を示す平面図、図4(b)は図4(a)のIII −
III 線に沿った断面図である。
【0027】図3に示す本実施形態の半導体装置では、
内部回路100の各端子に、NPNトランジスタTR-
が接続されている。トランジスタTR- は、そのベース
がVCOM 端子に接続され、エミッタが信号端子Aに接続
され、コレクタがVCC端子に接続されている。このNP
NトランジスタTR- は、後述するように従来の負保護
ダイオードDi- を形成したときに、この負保護ダイオ
ードDi- をベースとエミッタ間のダイオードとして含
み、半導体基板との間に寄生的に発生するトランジスタ
で、負のノイズ除去を担うものである。このベースを最
低電位(VCOM)に接続させたトランジスタを、本発明
では負保護トランジスタと称する。一方、VCC端子と信
号端子Aとの間には、従来と同様な正保護ダイオードD
+ が接続されている。正保護ダイオードDi+ のアノ
ードが信号端子Aに接続され、カソードがVCC端子に接
続されている。
【0028】負保護トランジスタ部分を断面で例示する
図4中、符号1はp型半導体基板、6はp+ 素子分離領
域を示し、これらは先の第1実施形態と共通である。ま
た、2a,2bは、第1実施形態のn型不純物領域に該
当する。本実施形態では、p+ 素子分離領域6が枠状に
形成されることにより枠内外で領域を電気的に分離し、
枠内のn型不純物領域2aと基板1とにより負保護ダイ
オードDi- を構成している。この負保護ダイオードD
- と、p+ 素子分離領域6による枠外側のn型不純物
領域2bとによって、前記負保護トランジスタTR-
寄生的に形成されている。負保護トランジスタTR
- は、そのベース領域が基板1、エミッタ領域がn型不
純物領域2a、コレクタ領域がn型不純物領域2bから
なる。n型不純物領域2aと2b内の表面側には、それ
ぞれ高濃度にn型不純物が導入されたエミッタ取出領域
12とコレクタ取出領域14が設けられている。このエ
ミッタ取出領域12は信号端子Aに、コレクタ取出領域
14はVCC端子にそれぞれ接続され、基板1には共通電
圧VCOM が印加可能となっている。
【0029】このような構成の半導体装置について、V
CC端子およびVCOM 端子が共に接続状態にある場合、従
来と同様に正負保護ダイオードDi+ 又はDi- が有効
に機能し、正負を問わずノイズ除去が可能である。
【0030】一方、VCOM 端子が開放状態にありVCC
子が接続状態にある場合で、負のノイズが信号端子Aに
印加されると、端子Aの電位がベース(基板1)の電位
からVfだけ下がった時点で、順バイアスされた基板1
とn型不純物領域2aとからなるpn接合が電流を流し
始め、負保護ダイオードDi- が導通する。この電流は
寄生トランジスタTR- のベース電流であり、これが僅
かでも流れると、基板1を介して寄生トランジスタTR
- のコレクタ(n型不純物領域2b)からエミッタ(n
型不純物領域2a)に向けてベース電流のhfe倍の大き
な電流が流れる。このため、ノイズによる電流が図3の
内部回路100に流れることを有効に防止できる。
【0031】これに対し、VCOM 端子が開放状態にあり
CC端子が接続状態にある場合の正のノイズ、及び、逆
にVCOM 端子が接続状態にありVCC端子が開放状態にあ
る場合の負のノイズは、従来と同様に正負保護ダイオー
ドDi+ 又はDi- が有効に機能し、ノイズ除去が可能
である。
【0032】以上述べてきた本実施形態の半導体装置で
は、VCC端子およびVCOM 端子が共に接続状態にある場
合では先の〔表1〕に示す4モード全てのノイズが除去
できるほか、VCC端子またはVCOM 端子の何れかが開放
状態にある場合でも、〔表1〕中の,およびの3
モードのノイズは除去可能である。本発明では正保護ダ
イオードDi+ の省略も可能であるが、この場合に除去
できるノイズはとの2モードのみとなる。
【0033】第3実施形態 本実施形態は、正ノイズ、負ノイズ双方を除去するの
に、PNP型とNPN型の2つのバイポーラ寄生トラン
ジスタを用いた場合である。図5は、本実施形態に係る
半導体装置の要部を示す回路図である。また、図6
(a)は正または負のノイズに対する保護トランジスタ
(PNP型およびNPN型のバイポーラ寄生トランジス
タ)の概略構成を示す平面図、図6(b)は図6(a)
のIV−IV線に沿った断面図である。
【0034】図5に示す本実施形態の半導体装置では、
内部回路100の各端子に、正ノイズの除去を担うPN
P型の正保護トランジスタTR+ と、負ノイズの除去を
担うNPN型の負保護トランジスタTR- が共に接続さ
れている。保護トランジスタTR+ ,TR- の接続関係
は、第1または第2実施形態と同様である。両保護トラ
ンジスタTR+ ,TR- は、保護ダイオードDi+ ,D
- に対し寄生的に、即ち正保護トランジスタTR+
正保護ダイオードDi+ と同時に一体に形成され、負保
護トランジスタTR- は負保護ダイオードDi- と同時
に一体に形成される。
【0035】図6(b)に示す断面構造は、第1実施形
態の基板取出層8、第2実施形態のコレクタ取出領域1
4を省略した上で、その省略部分に他方の保護ダイオー
ド形成部分を配置させた構成となっている。したがっ
て、図6の各構成、即ちp型半導体基板1、n型不純物
領域2aおよび2b、n+ 埋め込み領域4、p+ 素子分
離領域6、p型不純物領域10、エミッタ取出領域12
は、既に記述した第1または第2実施形態と同じであ
る。また、各構成により形成される保護ダイオードと保
護トランジスタの構成、接続関係も先の実施形態とであ
り、これらの構成(各領域、素子、端子等)および接続
関係の詳細な説明は省略する。
【0036】このような構成の半導体装置について、V
CC端子およびVCOM 端子が共に接続状態にある場合、従
来と同様に正負保護ダイオードDi+ 又はDi- が有効
に機能し、正負を問わずノイズ除去が可能である。
【0037】VCOM 端子とVCC端子の何れか一方が開放
状態にある場合のノイズ除去動作については、先の2つ
の実施形態でそれぞれ記述した。本実施形態の場合、正
保護トランジスタTR+ と負保護トランジスタTR-
機能が重畳され、従来除去不可能であったVCC端子を開
放としたときの正ノイズ、VCOM 端子を開放としたとき
の負ノイズの両方が除去可能である。もちろん、正負保
護ダイオードDi+ 又はDi- が機能することにより除
去されるノイズ、即ちVCC端子が開放状態にあるときの
負ノイズ、VCOM 端子が開放状態にあるときの正ノイズ
についても有効に除去される。この結果、VCC端子およ
びVCOM 端子が共に接続状態にある場合のほか、その両
端子の何れか一方が開放状態となっても、先の〔表1〕
に示す4モード全てのノイズが除去できる。
【0038】また、先に述べたように、本実施形態で
は、第1実施形態の基板取出層8を省略し、第2実施形
態のコレクタ取出領域14を省略した上で、その省略部
分に他のベースとエミッタ間のダイオード部分を配置さ
せていることから、先の2つの実施形態より性能を向上
させながら占有面積をほぼ同じにできるといった利点が
ある。本実施形態の保護トランジスタは、対基板との寄
生トランジスタであることから、従来の保護ダイオード
に比べて占有面積の増大が殆どない。すなわち、本実施
形態によって、占有面積の増大なしに、VCCまたはV
COM の一方側開放モードで印加される静電気等のノイズ
が除去可能となった。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
半導体装置では、ノイズ除去素子として従来のダイオー
ドに代えてトランジスタを用いることにより、電源電圧
の供給端子、共通電圧の供給端子の何れか一方が開放状
態で印加される静電気等の大振幅ノイズを、接続状態に
ある他方の端子側に逃がすことができる。すなわち、電
源電圧側が開放のときの正のノイズ、及び共通電圧側が
開放のときの負のノイズが共に除去可能となった。これ
に加え、一つのトランジスタと従来の保護ダイオードと
の組み合わせによって、電源電圧側が開放のときの負の
ノイズ、又は共通電圧側が開放のときの正のノイズも除
去可能であり、この場合は4モード中、3モードのノイ
ズ除去が可能となる。さらに、互いに逆導電型のトラン
ジスタを対で用いることとすれば、4モード全ての片側
開放ノイズが除去可能となる。
【0040】上記ノイズ除去効果に優れるトランジスタ
として、保護ダイオードと基板との間に形成される寄生
トランジスタを積極的に用いると、従来の保護ダイオー
ドのみの場合と比較しても、保護回路の占有面積は殆ど
増大せず、コスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部
を示す回路図である。
【図2】図2(a)は正ノイズに対する保護トランジス
タ(PNP型のバイポーラ寄生トランジスタ)の概略構
成を示す平面図、図2(b)は図2(a)のII−II線に
沿った断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部
を示す回路図である。
【図4】図4(a)は負ノイズに対する保護トランジス
タ(NPN型のバイポーラ寄生トランジスタ)の概略構
成を示す平面図、図4(b)は図4(a)のIII −III
線に沿った断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の要部
を示す回路図である。
【図6】図6(a)は正または負のノイズに対する保護
トランジスタ(PNP型およびNPN型のバイポーラ寄
生トランジスタ)の概略構成を示す平面図、図6(b)
は図6(a)のIV−IV線に沿った断面図である。
【図7】従来の保護素子としてのダイオード対を内部回
路の各端子間に接続させた回路図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2,2a,2b…n型不純物領域、4
…n+ 埋め込み領域、6…p+ 素子分離領域、8…基板
取出層、10…p型不純物領域、12…エミッタ取出領
域、14…コレクタ取出層、Di+ …正保護ダイオー
ド、Di- …負保護ダイオード、TR+ …正保護トラン
ジスタ(第1の保護トランジスタ)、TR- …負保護ト
ランジスタ(第2の保護トランジスタ)、VCC…電源電
圧の供給端子、VCOM …共通電圧の供給端子、A…信号
端子。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部回路と、 当該内部回路の電源電圧の供給端子と共通電圧の供給端
    子の何れか一方にコレクタが接続され、他方にベースが
    接続され、前記内部回路の信号端子にエミッタが接続さ
    れ、前記信号端子に印加された大振幅電圧から前記内部
    回路を保護する保護トランジスタとを有する半導体装
    置。
  2. 【請求項2】前記保護トランジスタのベースが接続され
    た前記他方の供給端子と、前記信号端子との間に接続さ
    れた保護ダイオードを有し、 前記保護トランジスタは、前記保護ダイードをエミッタ
    とベース間のダイオードとして含む寄生トランジスタで
    ある請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記保護トランジスタのコレクタが接続さ
    れた前記一方の供給端子と、前記信号端子との間に接続
    された保護ダイオードを更に有する請求項1に記載の半
    導体装置。
  4. 【請求項4】前記保護トランジスタのコレクタが接続さ
    れた前記一方の供給端子と、前記信号端子との間に接続
    された保護ダイオードを更に有する請求項2に記載の半
    導体装置。
  5. 【請求項5】第1導電型の半導体基板と、 当該半導体基板に形成された第2導電型の第1の不純物
    領域と、 当該第1の不純物領域に形成された第1導電型の第2の
    不純物領域とを有し、 前記保護ダイオードが、前記第1および第2の不純物領
    域から構成され、 前記保護トランジスタのベースが前記第1の不純物領
    域、エミッタが前記第2の不純物領域、コレクタが半導
    体基板領域からそれぞれ構成されている請求項2に記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】第1導電型の半導体基板と、 当該半導体基板に形成された第2導電型の第1の不純物
    領域と、 当該第1の不純物領域と第1導電型の素子分離層を挟ん
    で離間する第2導電型の第2の不純物領域とを有し、 前記保護ダイオードが、前記第2の不純物領域と半導体
    基板領域とから構成され、 前記保護トランジスタのベースが前記半導体基板領域、
    エミッタが前記第2の不純物領域、コレクタが前記第1
    の不純物領域からそれぞれ構成されている請求項2に記
    載の半導体装置。
  7. 【請求項7】内部回路と、 当該内部回路の共通電圧の供給端子にコレクタが接続さ
    れ、前記内部回路の電源電圧の供給端子にベースが接続
    され、前記内部回路の信号端子にエミッタが接続され、
    前記信号端子に印加された正の大振幅電圧から前記内部
    回路を保護する第1の保護トランジスタと、 前記共通電圧の供給端子にベースが接続され、前記電源
    電圧の供給端子にコレクタが接続され、前記第1の保護
    トランジスタとエミッタが共通に接続され、前記信号端
    子に印加された負の大振幅電圧から前記内部回路を保護
    する第2の保護トランジスタとを有する半導体装置。
  8. 【請求項8】前記信号入力端子にアノードが接続され、
    前記電源電圧の供給線にカソードが接続された正保護ダ
    イオードと、 前記共通電圧の供給線にアノードが接続され、前記信号
    端子にカソードが接続された負保護ダイオードとを有
    し、 前記第1および第2の保護トランジスタは、それぞれ前
    記正保護ダイードまたは前記負保護ダイオードを、エミ
    ッタとベース間のダイオードとして含む寄生トランジス
    タである請求項7に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】第1導電型の半導体基板と、 当該半導体基板に形成された第2導電型の第1の不純物
    領域と、 当該第1の不純物領域と第1導電型の素子分離層を挟ん
    で離間する第2導電型の第2の不純物領域と、 前記第1の不純物領域内に形成された第1導電型の第3
    の不純物領域とを有し、 前記正保護ダイオードが、前記第1および第3の不純物
    領域から構成され、 前記負保護ダイオードが、前記第2の不純物領域と半導
    体基板領域とから構成され、 前記第1の保護トランジスタのベースが前記第1の不純
    物領域、エミッタが前記第3の不純物領域、コレクタが
    前記半導体基板領域からそれぞれ構成され、 前記第2の保護トランジスタのベースが前記半導体基板
    領域、エミッタが前記第2の不純物領域、コレクタが前
    記第1の不純物領域からそれぞれ構成されている請求項
    8に記載の半導体装置。
JP23403197A 1997-08-29 1997-08-29 半導体装置 Abandoned JPH1174468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23403197A JPH1174468A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23403197A JPH1174468A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1174468A true JPH1174468A (ja) 1999-03-16

Family

ID=16964484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23403197A Abandoned JPH1174468A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1174468A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0529535A2 (en) * 1991-08-23 1993-03-03 Eastman Kodak Company Electronic data and drive circuit for thermal printer
US6385116B2 (en) 2000-03-01 2002-05-07 Nec Corporation Semiconductor integrated device
JP2011066244A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Seiko Instruments Inc 静電気保護用半導体装置
JP2017118704A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 アルパイン株式会社 過電圧保護装置
US10291020B2 (en) 2015-12-24 2019-05-14 Alpine Electronics, Inc. Overvoltage protection device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0529535A2 (en) * 1991-08-23 1993-03-03 Eastman Kodak Company Electronic data and drive circuit for thermal printer
EP0529535A3 (en) * 1991-08-23 1993-07-28 Eastman Kodak Company Electronic data and drive circuit for thermal printer
US6385116B2 (en) 2000-03-01 2002-05-07 Nec Corporation Semiconductor integrated device
JP2011066244A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Seiko Instruments Inc 静電気保護用半導体装置
JP2017118704A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 アルパイン株式会社 過電圧保護装置
US10291020B2 (en) 2015-12-24 2019-05-14 Alpine Electronics, Inc. Overvoltage protection device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3342918B2 (ja) 集積回路における静電的放電に対してパッドを保護するためのダイオード構造
JPH0758289A (ja) 半導体装置
JPH10209377A (ja) 静電気保護回路
JPH06177330A (ja) 半導体装置
US6215135B1 (en) Integrated circuit provided with ESD protection means
JPH1174468A (ja) 半導体装置
JP2003060059A (ja) 保護回路および保護素子
JPH05503400A (ja) Piso静電的放電保護デバイス
JP3459532B2 (ja) 半導体集積回路およびその製造方法
JP3018417B2 (ja) 集積回路用保護装置
US5627715A (en) Circuit construction for protective biasing
JP3158534B2 (ja) 半導体集積回路
JPS6146989B2 (ja)
JP3059906B2 (ja) 半導体集積回路
US20070217104A1 (en) Input protection circuit
JPH08306872A (ja) Mos入力保護回路
JP2021153130A (ja) 半導体装置
JP2599037B2 (ja) 半導体集積回路
US6624502B2 (en) Method and device for limiting the substrate potential in junction isolated integrated circuits
JPS6123353A (ja) 過電圧保護素子
JPH07288925A (ja) 入力保護回路
JPS6337644A (ja) 半導体集積回路装置
JPH01239877A (ja) 集積回路の静電対策構造
JP2542533Y2 (ja) サージ吸収回路
JPH03108726A (ja) 過電流制限型半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20050728