JP3158534B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP3158534B2 JP24856991A JP24856991A JP3158534B2 JP 3158534 B2 JP3158534 B2 JP 3158534B2 JP 24856991 A JP24856991 A JP 24856991A JP 24856991 A JP24856991 A JP 24856991A JP 3158534 B2 JP3158534 B2 JP 3158534B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラトランジス
タを有する半導体集積回路に関し、特に内部素子の静電
破壊強度を向上した半導体集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バイポーラトランジスタを有する
半導体集積回路(以後ICと称する。)の内部素子静電
破壊保護対策としては、各種信号の入出力端子にはIC
の最高電位端子および最低電位端子に対し、保護ダイオ
ードを接続する。
【0003】すなわち、図4に示すように内部回路1か
ら接続される入出力端子2には最高電位端子3に対して
保護ダイオード4−1が、最低電位端子5に対して保護
ダイオード4−2が接続される。さらに、バイポーラト
ランジスタを有するICにおいては、内部回路1に使用
されるトランジスタ類も保護ダイオード4−1,4−2
と同様な接合を有しているため、内部回路1内に静電パ
スルートが生じないよう、各ピン間の内部回路における
接合数,シリースに接続される抵抗値を考慮する必要が
ある。このような構成,考慮を行なうことで、ICのピ
ン間に印加される静電気パルスは保護ダイオードを介し
て放電され、内部回路が保護される。
【0004】また最高電位端子3と最低電位端子との
間はバイポーラトランジスタを有するICの構造上、最
高電位はN型半導体領域にバイアスされ、最低電位は基
板領域であるP型半導体領域にバイアスされ、これら領
域は隣あい、接合を形成しているため、保護ダイオード
6が接続してあることと等価である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電保護方法によっては最近のプロセスの微細化,最速
化のため、各デバイスの接合領域の縮小化による接合強
度低下、配線幅縮小化による配線インピーダンスの増
加、基板となるP型半導体領域の不純物濃度低下による
基板領域の増加等の要因により、破壊強度の低下が著る
しい。
【0006】とりわけ、入出力端子2を正,最低電位端
子5を負として印加される静電気パルスの放電ルート
が、対最低電位用の保護ダイオード4−2を通らず、保
護ダイオード4−1と最高電位端子とを介し内部回路1
を通って最低電位端子5に達する場合と、入出力端子2
を負,最高電位端子3を正として印加される静電気パル
スの放電ルートが、対最高電位用の保護ダイオード4−
1を通らず、最高電位端子3から内部回路1と最低電位
端子5とを介し、次に保護ダイオード4−2を通って、
入出力端子2に達する場合が多く、その際内部回路の接
合部が破壊されることになる。
【0007】これらは、上述した理由から、保護ダイオ
ード4−1,4−2のブレークダウンする静電パスルー
トのインピーダンス増加であることが主要因であるが、
最高電位端子3と最低電位端子5との間に存在するP型
基板領域と、最高電位にバイアスされたN型半導体領域
からなるる保護ダイオード6が有効に動作せず、内部回
路のいずれかの接合を介して静電パスルートが生じてし
まうことが問題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
は、半導体基板上に、バイポーラトランジスタを形成し
て種々の回路を構成し、バイポーラトランジスタのコレ
クタ電極が回路の最高電位配線領域に、バイポーラトラ
ンジスタのエミッタ電極が回路の最低電位配線領域にそ
れぞれ接続され、バイポーラトランジスタのベース電極
とエミッタ電極間に抵抗素子が接続され、バイポーラト
ランジスタが回路の保護ダイオードとして構成されてい
る半導体集積回路において、半導体基板上に、第1導電
型の高濃度不純物領域を有し、第1導電型の高濃度不純
物領域の上部には第1導電型のエピタキシャル層が存在
し、第1導電型のエピタキシャル層の上面から拡散して
形成された第2導電型の不純物領域をベースとし、第1
導電型のエピタキシャル層上に形成された第1導電型の
高濃度不純物領域をコレクタとし、第2導電型の不純物
領域内に形成された第1導電型の高濃度不純物領域をエ
ミッタとするバイポーラトランジスタと、第2導電型の
不純物領域内の一部に形成された拡散抵抗領域とを具備
し、拡散抵抗領域の抵抗端子の一端がバイポーラトラン
ジスタのベース電極と共用するように形成され、拡散抵
抗のもう一方の抵抗端子は、バイポーラトランジスタ7
のエミッタ電極と配線にて接続されている。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0010】図1は本発明の半導体集積回路の参考例の
構成図である。バイポーラトランジスタを使用して構成
されている内部回路1の最高電位は配線にて最高電位端
子3、最低電位は配線にて最低電位端子5に接続され
る。
【0011】内部回路1の入出力部は配線にて入出力端
子3に接続されるが、本図では入出力端子は1つのみ図
示している。
【0012】このような構成のICにおいて静電保護対
策として、入出力端子2と最高電位端子3との間には、
例えばN型エピタキシャル層をカソード,NPNトラン
ジスタのベース領域として形成されるP型拡散層をアノ
ードとするいわゆるCBダイオードと呼ぶ保護ダイオー
ド4−1を接続する。また、入出力端子2と最低電位端
子5との間には、例えばN型エピタキシャル層をカソー
ド,P型基板領域をアノードとするいわゆるC−Sub
ダイオードと呼ぶ保護ダイオード4−2を接続する。
【0013】さらに最高電位端子3には、内部トランジ
スタ内に形成されるNPNトランジスタと、まったく同
一の構造を有するNPNトランジスタのコレクタ電極を
接続し、最低電位端子5にはNPNトランジスタのエ
ミッタ電極を接続する。また、NPNトランジスタ
ベース電極,エミッタ電極間には、100Ω〜1kΩ程
度の抵抗を接続する。このような構成とすることで、
コレクタ電極側を正,エミッタ電極側を負とする電圧を
印加すると、このトランジスタのベース・エミッタ間
に接続した状態でのコレクタ・エミッタ間ブレークダウ
ン電圧BVCER 以上の電圧に達した時点でこのトランジ
スタはブレークダウンし、エミッタ電極側を正,コレク
タ電極側を負とする電圧を印加すると、エミッタ電極と
ベース電極間に接続された抵抗素子を介して、ベース・
コレクタ間接合が順方向のためクランプする。従ってN
PNトランジスタと抵抗により、最高電位端子3と
最低電位端子5との間には、従来の寄生的に存在してい
た保護ダイオードと並列に、そのダイオードよりも低い
ブレークダウン電圧を有する保護ダイオードを接続した
ことになる。
【0014】次に本発明の実施例を説明する。図2に示
すように、参考例で述べた構成と同様に入出力端子2と
最高電位端子3および最低電位端子5との間に保護ダイ
オード4−1,4−2を接続し、最高電位端子3と最低
電位端子5との間には、寄生的に接続される保護ダイオ
ード6と並列に、NPNダイオード7と抵抗値100〜
1kΩ程度の拡散抵抗8を接続する。
【0015】この時、前述の抵抗8はNPNトランジス
タ7のコレクタ領域内であるN型エピタキシャル層内に
形成し、ひとつの保護ダイオード9として素子形成をす
る。
【0016】図3(a),(b)は、この保護ダイオー
ド9の平面図および等価回路であり、例えばP型基板1
0上に、高濃度N型領域11を形成し、その上部にはN
型エピタキシャル層12が存在し、その上面から拡散し
て形成されたP型領域13をベースとし、N型エピタキ
シャル層12上に形成された高濃度N型領域14をコレ
クタとし、前記P型領域13内に形成された高濃度N型
領域15をエミッタとするNPNトランジスタ7と、前
記P型領域13と同時に形成され、その一端がベース電
極16と共用するように拡散抵抗17を形成し、前記拡
散抵抗17のもう一方の抵抗端子18は、前記NPNト
ランジスタ7のエミッタ電極19と配線20にて接続す
る。
【0017】このような構造とすることで、(b)に示
すような等価回路となり、この複合素子が保護ダイオー
ド9として動作するため、実施例1よりも小さな面積で
同等の効果を得ることが可能である。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は従来N型半
導体領域と、P型基板領域との間に寄生的に存在するダ
イオードに加えて、回路の最高電位端子と最低電位端子
との間に、バイポーラトランジスタと抵抗とからなる保
護ダイオードを接続したことにより、内部回路よりもイ
ンピーダンスが低くブレークダウン電圧が低い最高電位
と最低電位との間の静電パスルートが形成できたので、
ICの静電破壊強度が向上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の構成図。
【図2】実施例の構成図。
【図3】図2に示した保護ダイオードの平面図および等
価回路図。
【図4】従来のICの静電破壊対策を示した構成図。
【符号の説明】
1 内部回路 2 入出力端子 3 最高電位端子 4−1,4−2,6,9 保護ダイオード 5 最低電位端子 7 NPNトランジスタ 8 抵抗 10 P型基板 11,14,15 高濃度N型領域 12 N型エピタキシャル層 13 P型領域 16 ベース電極 17 拡散抵抗 18 抵抗端子 19 エミッタ電極 20 配線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、バイポーラトランジス
    タを形成して種々の回路を構成し、前記バイポーラトラ
    ンジスタのコレクタ電極が前記回路の最高電位配線領域
    に、前記バイポーラトランジスタのエミッタ電極が前記
    回路の最低電位配線領域にそれぞれ接続され、前記バイ
    ポーラトランジスタのベース電極とエミッタ電極間に抵
    抗素子が接続され、前記バイポーラトランジスタが前記
    回路の保護ダイオードとして構成されている半導体集積
    回路において、前記半導体基板上に、第1導電型の高濃
    度不純物領域を有し、前記第1導電型の高濃度不純物領
    域の上部には第1導電型のエピタキシャル層が存在し、
    前記第1導電型のエピタキシャル層の上面から拡散して
    形成された第2導電型の不純物領域をベースとし、前記
    第1導電型のエピタキシャル層上に形成された第1導電
    型の高濃度不純物領域をコレクタとし、前記第2導電型
    の不純物領域内に形成された第1導電型の高濃度不純物
    領域をエミッタとするバイポーラトランジスタと、前記
    第2導電型の不純物領域内の一部に形成された拡散抵抗
    領域とを具備し、前記拡散抵抗領域の抵抗端子の一端が
    前記バイポーラトランジスタのベース電極と共用するよ
    うに形成され、前記拡散抵抗のもう一方の抵抗端子は、
    前記バイポーラトランジスタ7のエミッタ電極と配線に
    接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
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