JP2021153130A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
半導体装置101は、ESD保護素子として用いられるサイリスタを備えた半導体集積回路である。図7および図8では、半導体集積回路のうちサイリスタが形成されているサイリスタ領域のみが示されている。
サイリスタ102は、p型半導体基板111の第1主面111A側の表層部に形成されたn型ウェル領域112を含む。また、サイリスタ102は、n型ウェル領域112の表層部に形成されたn型ベース領域113およびp型エミッタ領域114を含む。n型ベース領域113のn型不純物濃度は、n型ウェル領域112のn型不純物濃度よりも高い。
n型ベース領域113およびp型エミッタ領域114は、アノード端子121に電気的に接続される。n型エミッタ領域115およびp型ベース領域116は、カソード端子122に電気的に接続される。
また、p型エミッタ領域114とp型ベース領域116pとの間に、pnp型の第2寄生トランジスタ104が形成される。第2寄生トランジスタ104は、p型エミッタ領域114をエミッタとし、n型ウェル領域112をベースとし、p型半導体基板111をコレクタとするpnp型トランジスタである。
アノード端子121は、図示しない所定のパッドに接続される。カソード端子122は接地される。前記所定のパッドにプラスサージ電圧が印加されると、第2寄生トランジスタ104がオンする。そして、第2寄生トランジスタ104のコレクタ電流が第1寄生トランジスタ103のベース電流となり、第1寄生トランジスタ103がオンする。これにより、サージ電圧がカソード端子122に接続された接地配線に放電される。
本発明の目的は、逆方向の電流能力を向上させることができるサイリスタを備えた半導体装置を提供することにある。
この発明の実施形態では、前記n型エミッタ領域は、平面視において、前記n型ウェル領域と前記p型ベース領域との間に配置されている。
この発明の実施形態では、前記n型ウェル領域は、平面視四角形状であり、前記p型ベース領域は、平面視において、四角環状であり、前記n型ウェル領域の4つの辺にそれぞれ対向する4つの枠部を有している。
この発明の実施形態では、前記n型エミッタ領域は、平面視において、前記p型ベース領域の外側領域に配置されている。
この発明の実施形態では、平面視において、前記p型ベース領域の4つの枠部と、それに対向する前記n型ウェル領域の4つの辺との間隔が、5μm以内である。
図1は、この発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成を説明するための図解的な平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。
半導体装置1は、ESD保護素子として用いられるサイリスタを備えた半導体集積回路である。図1および図2では、半導体集積回路のうちサイリスタが形成されているサイリスタ領域のみが示されている。
サイリスタ2は、p型半導体基板11の第1主面11A側の表層部に形成されたn型ウェル領域12を含む。n型ウェル領域12は、第1主面11Aの法線方向から見た平面視において、X方向に平行な2つの辺とY方向に平行な2つの辺とを有し、Y方向に長い四角形状である。平面視において、n型ウェル領域12のX方向長さA1は、例えば30μm程度であり、n型ウェル領域12のY方向長さA2は、例えば90μm程度である。
n型ベース領域13は、平面視において、Y方向に長い短冊状(四角形状)である。p型エミッタ領域14は、平面視において、Y方向に長い短冊状(四角形状)であり、n型ベース領域13に対して−X方向側に間隔をおいて形成されている。n型ベース領域13およびp型エミッタ領域14のY方向長さは、例えば80μm程度であり、X方向長さは、例えば、2μm程度である。
平面視において、これらの枠部31,33,34とn型ウェル領域12の対向する辺との間隔は、5μm以下であることが好ましい。この理由は、前記間隔が5μm以下であれば、後述する第2寄生ダイオード8(図2参照)の順方向の電流能力を高くできるからである。寄生ダイオードの順方向の電流能力とは、寄生ダイオードの順方向(アノードからカソードに向かう方向)に電流を流す能力をいう。
n型ベース領域13およびp型エミッタ領域14は、アノード端子21に電気的に接続される。n型エミッタ領域15およびp型ベース領域16は、カソード端子22に電気的に接続される。
第1寄生トランジスタ3のベースは、第1基板寄生抵抗Rs1を介して、p型ベース領域16に接続されている。第1寄生トランジスタ3のコレクタは、n型ウェル寄生抵抗Rn1を介して、n型ベース領域13に接続されている。
サイリスタ2は、第1〜第3寄生トランジスタ3〜5、第1および第2寄生ダイオード6,7、第1、第2、第3基板寄生抵抗Rs1,Rs2,Rs3ならびにn型ウェル寄生抵抗Rn1を含んでいる。
第2寄生トランジスタ4のコレクタと第1寄生トランジスタ3のベースとの接続点は、第1基板寄生抵抗Rs1を介して、カソード端子22に接続されている。第1寄生トランジスタ3のコレクタは、第2寄生トランジスタ4のベースとn型ウェル寄生抵抗Rn1との接続点に接続されている。第1寄生トランジスタ3のエミッタは、カソード端子22に接続されている。
第1寄生ダイオード7のアノードは、第2基板寄生抵抗Rs2を介してカソード端子22に接続されている。第1寄生ダイオード7のカソードは、アノード端子21に接続されている。第2寄生ダイオード8のアノードは、第3基板寄生抵抗Rs3を介してカソード端子22に接続されている。第2寄生ダイオード8のカソードは、アノード端子21に接続されている。
以上のような構成の半導体装置1において、アノード端子21は、図示しない所定のパッドに接続される。カソード端子22は接地される。
さらに、この実施形態では、前記所定のパッドにプラスサージ電圧が印加された場合、pnp型の第3寄生トランジスタ5がオンするため、アノード端子21から第3寄生トランジスタ5を介して、カソード端子22に電流が流れる。これにより、サージ電圧がカソード端子22に接続された接地線に、より効果的に放電される。
この実施形態では、サイリスタ2は、図7および図8に示される従来例と同様な第1寄生ダイオード7の他、第2寄生ダイオード8を有している。このため、従来例に比べて、逆方向(カソード端子22からアノード端子21に向かう方向)の電流能力を向上することができる。
具体的には、寄生ダイオードの順方向の電流能力は、pn接合部の面積が大きいほど高くなる。より具体的には、平面視において、n型ウェル領域12(従来例では112)とp型ベース領域16(従来例では116)との間のpn接合部の長さが長いほど、寄生ダイオード6(従来例では105)の電流能力が高くなる。
図4において、前述の図1の各部に対応する部分には、図1と同じ符号を付して示す。図5において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
第2実施形態では、平面視において、p型ベース領域16の第2枠部32は、n型エミッタ領域15よりもn型ウェル領域12側に配置されている点において、第1実施形態と異なっている。言い換えれば、n型エミッタ領域15は、平面視において、p型ベース領域16の外側に配置されている。
図6は、サイリスタ2をESD保護素子として使用する半導体集積回路40の構成例を示す電気回路図である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の実施形態で実施することもできる。前述の実施形態では、n型ウェル領域12の平面視形状は、四角形状であるが、n型ウェル領域12の平面視形状は任意であり、円形状、楕円形状等であってもよい。
また、前述の実施形態では、n型ベース領域13、p型エミッタ領域14およびn型エミッタ領域15の平面視形状は短冊状であるが、これらの領域の平面視形状は任意であり、円形状、楕円形状等であってもよい。
2 サイリスタ
3 第1寄生トランジスタ
4 第2寄生トランジスタ
5 第3寄生トランジス
6 寄生ダイオード
7 第1寄生ダイオード
8 第2寄生ダイオード
11 p型半導体基板
11A 第1主面
11B 第2主面
12 n型ウェル領域
13 n型ベース領域
14 p型エミッタ領域
15 n型エミッタ領域
16 p型ベース領域
16A 第1部分
16B 第2部分
21 アノード端子21
22 カソード端子
31 第1枠部
32 第2枠部
33 第3枠部
34 第4枠部
Claims (8)
- p型半導体層と、
前記p型半導体層の表層部に形成されたn型ウェル領域と、
前記n型ウェル領域の表層部に形成されかつ前記n型ウェル領域よりもn型不純物濃度が高いn型ベース領域と、
前記n型ウェル領域の表層部に、前記n型ベース領域から離隔して形成されたp型エミッタ領域と、
前記p型半導体層の表層部に、前記n型ウェル領域から離間して形成されたn型エミッタ領域と、
前記p型半導体層の表層部に、平面視において、前記n型ウェル領域を取り囲むように形成されかつ前記p型半導体層よりもp型不純物濃度が高いp型ベース領域とを含み、
前記n型ベース領域およびp型エミッタ領域が第1端子に電気的に接続され、
前記n型エミッタ領域および前記p型ベース領域が第2端子に電気的に接続される、半導体装置。 - 前記n型エミッタ領域は、平面視において、前記n型ウェル領域と前記p型ベース領域との間に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記n型ウェル領域は、平面視四角形状であり、
前記p型ベース領域は、平面視において、四角環状であり、前記n型ウェル領域の4つの辺にそれぞれ対向する4つの枠部を有している、請求項2に記載の半導体装置。 - 平面視において、前記p型ベース領域のうちの少なくとも3つの枠部と、それに対向する前記n型ウェル領域の3つの辺との間隔が、5μm以内である、請求項3に記載の半導体装置。
- 前記n型エミッタ領域は、平面視において、前記p型ベース領域の外側領域に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記n型ウェル領域は、平面視四角形状であり、
前記p型ベース領域は、平面視において、四角環状であり、前記n型ウェル領域の4つの辺にそれぞれ対向する4つの枠部を有している、請求項5に記載の半導体装置。 - 平面視において、前記p型ベース領域の4つの枠部と、それに対向する前記n型ウェル領域の4つの辺との間隔が、5μm以内である、請求項6に記載の半導体装置。
- 前記p型エミッタ領域のp型不純物濃度は、前記p型半導体層のp型不純物濃度よりも高く、
前記n型エミッタ領域のn型不純物濃度は、前記n型ウェル領域のn型不純物濃度よりも高い、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
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