JPH11502410A - 補酵素還元システムにより安定化されている試薬 - Google Patents

補酵素還元システムにより安定化されている試薬

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者中の目的物質の酵素反応による定量法のための試薬であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択された酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定化されていることを特徴とする試薬に関する。また、本発明においては、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中の目的物質を酵素反応によって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択した酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包含することを特徴とする方法が開示される。更に、本発明においては、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ、アンモニア及び尿素の定量法のための試薬が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 補酵素還元システムにより安定化されている試薬 本発明は、体液試料中の目的物質の酵素反応による定量法のための試薬に関す る。具体的には、本発明は、反応後の試料中に存在する酸化された補酵素の量が 、試料中の目的物質の濃度に相当する定量法のための試薬に関する。更に本発明 は、目的物質の定量法に関する。 本発明の試薬によって定量が可能な目的物質はトランスアミナーゼ類、アンモ ニア、尿素、乳酸デヒドロゲナーゼ、トリグリセリド類及びサリチル酸等である 。 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは心臓、肝臓、赤血球及び骨格筋に高 濃度で存在する酵素であり、以下のような反応を触媒する: 肝細胞の破壊を生じる様々な肝臓病、例として、特に肝炎は、血清中のアスパ ラギン酸アミノトランスフェラーゼ濃度の上昇を伴う事が知られている。アスパ ラギン酸アミノトランスフェラーゼ濃度の上昇は、心筋梗塞の発症後及び筋疾患 にも見られる。 アラニンアミノトランスフェラーゼも肝臓に高濃度で存在 する酵素である。心臓、腎臓及び骨格筋にも存在するが、肝臓の場合ほど高濃度 ではない。アラニンアミノトランスフェラーゼは以下の反応を触媒する: 血清中のアラニンアミノトランスフェラーゼ濃度は通常、肝臓病、特に肝炎に よって上昇する。 酵素、特に体液試料中のトランスアミナーゼ類、アスパラギン酸アミノトラン スフェラーゼ及びアラニンアミノトランスフェラーゼの間接的定量を行なうには 、試料を含まない“ブランク(Blank)”の測定値と、定量の対象である酵 素によって、この酵素と関連のある目的物質を変換した後の試料との測定値の比 較を必要とする場合もある。 目的物質を酵素反応により変換するためには、基質特異的な酵素(ここではト ランスアミナーゼ類)を、目的とする酵素の定量に用いる事が知られている酵素 基質と反応せしめる。そして、ブランクに対して、反応混合物の組成に生じる変 化を、吸光度の変化を測定する様々な方法を用いて計測することが可能である。 吸光度の変化は試料中に存在するトランスアミナーゼ類の量に直接対応している 。 比色定量法などの従来の方法は目的物質の定量法として適切であると認められ ているが、トランスアミナーゼ類の定量 においては、酵素反応を用いる分析法の方が遥かに正確であり、信頼性も高く、 従来の方法よりも簡便である。 試料中に存在するトランスアミナーゼ類を定量するための一般的な方法として は、酵素の連鎖反応を用いる、動力学的手法に基づく方法が挙げられる。 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の場合、ASTにより生 成されたオキサロ酢酸は、分析用の系に加えられているリンゴ酸デヒドロゲナー ゼ(MDH)によってリンゴ酸に変換される。この反応は、補酵素であるニコチ ンアミドアデニンジヌクレオチドの酸化反応(NADHがNAD+になる)を伴 い、この酸化反応は波長340nmにおける吸光度を分光光度計によって測定す ることにより追跡することができる。従って、上記の反応は、通常、以下に示す 連鎖反応によって進行する: 三番目の反応は、患者より得られた試料中に高濃度に含有されている可能性のあ るピルビン酸を除去するために必要である。以下の理論に基づき、試薬中に高濃 度の乳酸デヒドロゲ ナーゼ(LDH)が加えられている。即ち、患者より得られた試料中に高濃度の ピルビン酸が存在した場合、NADHとLDHにより試料中のピルビン酸は、目 的とする反応を妨害することのない乳酸に速やかに変換される。副反応を省くた めに試薬に添加されるLDHは、不純物の混入を招くことにより、試薬の安定性 に影響を与える。 アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の定量の場合、乳酸デヒドロゲ ナーゼを含む反応混合物を用いることにより、ALTにより生成されるピルビン 酸は乳酸に変換される。この反応は、補酵素NADHをNAD+に酸化する反応 を伴うため、やはり反応の進行を波長340nmにおける吸光度を分光光度計を 用いて測定することにより追跡することが可能である。従って、定量用試薬を用 いた際の連鎖反応は以下のように進行する: ALTの測定法は、試薬に加えるべき酵素がただ一種、すなわちLDHしか必 要としない以外は(ASTの場合はLDHとMDHの2種が必要とされる点で異 なる)、AST定量 用試薬と同様の理論及び方法論を用いる。従って、ALT定量用試薬に混入する 不純物は、AST定量用試薬に混入する不純物よりも少量となるため、一般的に 、試薬の再構成後の貯蔵寿命(shelf life)はAST定量用試薬より も若干長くできると考えられる。 どちらの試薬の場合も、NAD+の生成速度は、元々試料中に存在するトラン スアミナーゼ濃度に対応する。 尿素は、蛋白の異化により生じる主要な窒素含有代謝産物であり、肝臓に存在 する酵素によって合成され、主に腎臓を経て排出される。血清中の尿素濃度の上 昇は腎機能の不全、肝臓病、食生活の変化、うっ血性心不全、糖尿病及び感染症 の結果であることも考えられる。 ヒトの血清及び尿中の尿素の定量には、直接法又は間接法を用いることができ る。尿素の直接定量法においては、通常、各種のフィアロン反応(Fearon reaction)の変法を用いる。この反応系においては、ジアセチルが尿 素と反応して540nmに強い吸収を示す発色体であるジアジン(chromo gen diazine)を生成するので、その吸光度を分光光度計により測定 することができる。ヒトの血清及び尿に存在する尿素の定量法として最も一般的 な方法は、一組の連鎖酵素反応系を用いて間接的に尿素を測定する方法である。 反応系の第1の酵素であるウレアーゼは、尿素をアンモニウムイオンと重炭酸イ オンに変換する。反応系 の第2の酵素であるグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GLDH)はNADHとア ンモニウムイオンからNAD+とグルタミン酸を生成する。この第2反応では、 NADHがNAD+へ変換されるので、波長340nmにおける吸光度を分光光 度計で測定することにより追跡できる。又、アンモニウムイオンを電位差測定法 又は電気伝導度測定法によって測定することも可能である。 従って、一般的な尿素の定量法は以下に示す反応プロセスにより行われる: NADHのNAD+への変換に伴って生じる、340nmにおける吸光度の低 下は、元の試料中に存在していた尿素濃度に比例する。 体内を循環するアンモニアの発生源は主に消化管である。アンモニアは肝臓で 代謝され、クレブス−ヘンセライト経路(Krebs−Henseleit c ycle)によって尿素に変換される。ヒト血清中のアンモニア濃度の上昇は、 重度の肝臓障害と関連する場合が非常に多い。高アンモニア血症は中枢神経系に 対して毒性を示す。 ヒト血清中のアンモニアの定量法としては、グルタミン酸 デヒドロゲナーゼによる1段階の酵素反応を用いて直接測定するのが最も一般的 である。この反応では、アンモニア、α−ケトグルタル酸及びNADH(又はN ADPH)をグルタミン酸とNAD+(又はNADP+)に変換し、この反応を3 40nmにおける吸光度を分光光度計を用いて測定する。試料中のアンモニア濃 度の測定は一般的に以下の反応式により行う: NADPHのNADP+への変換は340nmにおける吸光度の低下として測 定され、この測定値は患者より得られた試料中のアンモニア濃度に比例する。 上記したように、従来のトランスアミナーゼ定量用試薬は再構成後の保存安定 性に劣っていた。このような試薬、特に1液型試薬の安定性は、冷蔵状態におい て最大でも1ヶ月程度である。この不安定性の原因は試薬中の成分の劣化及び溶 液中でのNADHの不安定性によると考えられる。溶液中のNADHの不安定性 の主な原因は、試薬に含まれる酵素、即ち、AST定量用試薬の場合はLDHと MDH、ALT定量用試薬の場合はLDHの存在と直接関連している。試薬に含 まれている酵素である市販のMDH及びLDHは、動物起源 の酵素であっても、微生物起源の酵素であっても、最終的に再構成された後のN ADHの安定性に影響を与える不純物を含み、更には試薬そのものの安定性に影 響を与える。このような不純物は通常、低濃度のAST及びALTのような測定 の対象となる酵素や、NADHオキシダーゼであって、これらはいずれも試薬中 のNADHの酸化を開始させる。 NADHは溶液中、特に酸性の溶媒において急速に分解するため、試薬のpH もNADHの不安定性に影響を与える。大部分のトランスアミナーゼ定量試薬は pH7.3から8.0の範囲内に調製されている。試薬のアルカリ性が強いほど 、溶液中のNADHの安定性は向上する。 更に、アンモニア定量用試薬及び尿素定量用試薬も安定性に問題があり、一液 型試薬の冷蔵下における一般的な安定保存期間は、アンモニア定量用試薬の場合 は最大1ヶ月、尿素定量用試薬の場合は最大2ヶ月である。この不安定性の原因 は、試薬中の成分の劣化、溶液中のNADH又はNADPHの不安定性、並びに 粉末状の試薬を再構成する際に用いる水に含まれるアンモニア等に起因すると考 えられる。 溶液中のNADH又はNADPHの不安定性の主な原因は、試薬に含まれる酵 素の存在と直接関係している。NADH及びNADPHは溶液中、特に酸性の溶 媒中で急速に分解されるため、試薬のpHもNADH又はNADPHの不安定性 に影響すると考えられる。 通常、アンモニア定量用試薬には、患者の血清試料中に存在する乳酸デヒドロ ゲナーゼによる検査反応の妨害を克服する目的で(NADHよりも好ましくは) NADPHが用いられる。患者の血清試料中に存在する乳酸デヒドロゲナーゼ及 びピルビン酸は以下に示す反応式に従ってNADHと特異的に反応する: 市販のグルタミン酸デヒドロゲナーゼに含まれる、アンモニア定量用試薬中の NADPHの酸化を開始する不純物によって、やはり溶液中のNADPHの安定 性も影響を受ける。同様に、市販のウレアーゼ及びグルタミン酸デヒドロゲナー ゼに含まれる不純物は、尿素定量用試薬中に存在するNADHの酸化反応を開始 する。 溶液中のNADH及びNADPHの安定性に関する上記の問題点を克服するた めの一つの方法は、使用の直前に還元された補酵素を溶液中で発生させる方法で ある。 上記のような方法の一つがF.Hoffmann La Roche AGに よる豪州特許願AU−A−61906/90に開示されており、その方法は、血 清中の重炭酸及びアンモニアを測定するための特定の酵素反応系に関するもので ある。この開示においては、目的物質、基質及び特定の酵素に よる酸化反応と同時又はその反応開始以前にin situで還元された補酵素 を発生させる。反応混合物中に酸化された補酵素の還元を可能とする酵素と酵素 基質を含むことにより、上記の方法は達成される。F.Hoffmann La Roche AGに開示され、好ましく用いられる反応を以下に示す: 上記反応によって、還元されたニコチンアミドジヌクレオチドが得られる。 このNADHの発生させるための反応に伴う問題点は、1液型試薬の調製が不 可能な点にある。 F.Hoffmann La Roche AGは試薬を2本のバイアルに分 けて調製することにより、上記の問題点の一部を克服した。アンモニア定量試薬 の場合、第1試薬はNADP+及びG−6−Pからなり、第2試薬はα−ケトグ ルタル酸、G−6−P−DH及びGLDHからなる。測定反応は以下のように進 行する: 式中、(A)及び(B)は選択的な、同一の工程を示す。 しかし、この検査試薬にも問題点は残る。2本の試薬バイアルが必要であるた め費用、説明書及び廃棄物が嵩む以外に、非常に厳密な量のグルコース−6−リ ン酸が必要であり、更には特定の分析装置を用いて測定しなければならない。2 種の試薬を合一した途端に、グルコース−6−リン酸を消費しながらNAD+か らNADHが発生する。従って、2種の試薬の混合後、直ちに試薬を使用しなか った場合、グルコース−6−リン酸がすべて消費され、混合された試薬の安定性 に 多大な影響を与える。試薬中に不正確又は過剰な量のグルコース−6−リン酸が 存在する場合、反応を行なうための保温時間が重要になる。測定結果は、実際よ りも低い吸光度変化となり、全体としては不正確な結果しか得られない。 目的物質の定量に関わる問題点の解決方法の一つが、既にModrovich による米国特許4、394、449号に開示されている。この方法においては、 基質と酵素の組み合わせを用い、還元された補酵素をRocheによる解決策と 同様の方法によって発生するが、下記の式に従い、グルコース−6−リン酸はグ ルコースより生成される: その後、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの存在下でNAD+は生成さ れたグルコース−6−リン酸と反応し、NADHを発生する。Modrovic hの組成には、NADHが酸化又は分解された場合、試薬中のNAD+がNAD Hの再生を補うように、NADHとNAD+の両方が含まれている。この試薬も 二液型に調製されている。 既に、Klose et alの米国特許第4、019、961号の発明がそ の他の選択肢として提供されている。この発明は、様々の個別の反応工程及びN ADH再生酵素システ ムを用いる。このシステムには、複数の反応工程及び分離工程を必要とするため に生じる信頼性の低下と、検査に時間がかかるという障害がある。更に、この試 薬システムはリン酸化が可能な基質にのみ適している。 上記した発明に用いられている、NADH及びNADPHの発生機構に関する 一般的な問題点は、 で表わされる反応においては、一液型試薬を調製し、一工程で反応を行なうこと が不可能な点にある。試薬に患者より得られた血清試料を添加すると、以下の2 つの反応が同時に起る: (a) NADH(又はNADPH)がNAD+(又はNADP+)に変換される 際に吸光度が減少し、 (b) NADH(又はNADPH)がNAD+(又はNADP+)より発生する 際に吸光度が上昇する。 この2つの反応は同等の反応速度で起るため、測定値として得られる吸光度の変 化は実際よりも低い値となり、不正確な結果しか得ることができない。 従って、本発明の一つの目的は、従来の、補酵素の酸化を用いる酵素反応によ る血清中の目的物質の定量法の問題点、特に、試薬に含まれる成分に由来する物 質及び試薬に含まれない物質の試薬への混入に伴う問題点を実質的に克服した試 薬を提供することにある。本発明の他の一つの目的は、患者試料中の目的物質濃 度の改良された定量法であって、従来の方法における問題点、すなわち定量値の 決定要因である補酵素の早過ぎる酸化、並びに試薬の分解を最小限にとどめるた め多液型試薬の形で提供しなければならない点を改良した定量法が提供される。 本発明の他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者中の 目的物質の酵素反応による定量法のための試薬であって、該試薬の保存中ずっと 通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択された酵素と基質 の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定 化されていることを特徴とする試薬が提供される。 本発明の更に他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者 中のトランスアミナーゼの酵素反応による定量法のための試薬であって、該試薬 の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択さ れた酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸 化に対して安定化されていることを特徴 とする試薬が提供される。 本発明の更に他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者 中のアスパラギン酸トランスアミナーゼの酵素反応による定量法のための試薬で あって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめ るように選択された酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによ って該試薬が酸化に対して安定化されていることを特徴とする試薬が提供される 。 本発明の更に他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者 中のアラニントランスアミナーゼの酵素反応による定量法のための試薬であって 、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるよう に選択された酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該 試薬が酸化に対して安定化されていることを特徴とする試薬が提供される。 本発明の更に他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定することを含む、患者 中の尿素の酵素反応による定量法のための試薬であって、該試薬の保存中ずっと 通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択された酵素と基質 の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定 化されていることを特徴とする試薬が提供される。 本発明の更に他の1つの目的は、補酵素の酸化度を測定す ることを含む、患者中のアンモニアの酵素反応による定量法のための試薬であっ て、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるよ うに選択された酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって 該試薬が酸化に対して安定化されていることを特徴とする試薬が提供される。 好ましくは、補酵素還元システムは酵素と基質を包含し、該酵素は該基質に対 して不完全な特異性を有するため、反応速度が減少する。 本発明の試薬は一液型試薬として調製されるのが好ましい。 本願明細書において、選択された酵素と基質の組み合わせに対して用いられる “不完全な特異性”とは、選択された基質が、選択された酵素の本来の基質では ないため、この基質に対する酵素の特異性が、酵素の本来の基質に対する特異性 と比較して100%未満であることを意味する。 本発明は、お互いに対して不完全な特異性しか示さない酵素と基質を反応させ た場合、補酵素の還元速度は著しく遅いという発見に基づくものである。補酵素 の還元反応を遅くすることにより、定量用試薬の必須成分を1本の保存用バイア ル中に調製することが可能となり、低濃度の連続的な補酵素の還元反応により、 汚染に対して安定化される。還元反応速度を遅くすることにより、目的物質の測 定に影響を与えることなく、NADH又はNADPHの再生が可能となる。補酵 素の再生は試薬を使用しない間に起こり、その再生速度は再生システムに用いら れる酵素と基質の組み合わせの性質及びそれぞれの濃度を制御することにより、 厳密に調整することが可能である。 本発明の更なる態様の一つとして、補酵素の酸化度を測定することを含む、患 者中の目的物質の酵素反応による定量法のための試薬であって、該試薬の保存中 ずっと通して該補酵素の連続的な再生が340nmで0.01〜0.9mABS /分の範囲内の速度で起きているように選択された酵素と基質の組み合わせを包 含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定化されていること を特徴とする試薬が提供される。 本発明の上記態様における好ましい再生速度は、室温(18〜25℃)、34 0nmで0.05〜0.9mAbs/分であり、さらに好ましくは0.01〜0 .4mAbs/分である。 本発明の好ましい態様においては、補酵素還元システムの酵素と基質の特異性 は、好ましくは等モル基準で100%未満、より好ましくは50%未満、更に好 ましくは10%未満である。最適な条件としては、等モル基準の交差反応性が5 %未満である酵素と基質の組み合わせを用いることができる。 本発明の試薬に用いられる補酵素は、還元されたニコチンアミドアデニンジヌ クレオチド(NADH)及び還元された ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)であるが、ニコチ ンアミドヒポキサンチンジヌクレオチドリン酸又はチオNADH等の補酵素のア ナログも用いることのできる。 驚くべきことに、本発明の試薬の更に有利な点は、特にアンモニア定量用試薬 及び尿素定量用試薬として用いることができることである。尿素定量用試薬又は アンモニア定量用試薬のNADH及び/又はNADPH濃度は、粉末状の試薬を 再構成する際に用いられる水によって混入する不純物としてのアンモニアによっ て減少する。同様に、空気中のアンモニアも時間とともに液状の尿素/アンモニ ア定量用試薬に溶解し、NADH及び/又はNADPH濃度を減少させる。アン モニア定量用試薬及び尿素定量用試薬に存在する不純物としてのアンモニアは、 尿素及びアンモニアの定量を不正確にするだけでなく、GLDHの存在下で、α −ケトグルタル酸とNADHの反応が試料の添加以前に開始されてしまうことを 意味する。その結果、NADH又はNADPH濃度は減少し、試料中のアンモニ ア及び尿素の定量に誤りが生じる。しかしながら、本発明においては、混在する アンモニアの除去、更にはNADH又はNADPHの再生を可能とすることによ り、患者試料中のアンモニア及び尿素の正確な定量を可能とする。 血清試料中のトランスアミナーゼ定量用試薬の補酵素還元システムに用いられ る好ましい酵素は、グルコース−6−リ ン酸デヒドロゲナーゼ(G−6−P−DH)又はグルコースデヒドロゲナーゼで ある。 血清試料中の尿素又はアンモニア定量用試薬の補酵素還元システムに用いられ る酵素は、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G−6−P−DH)又は グルコースデヒドロゲナーゼである。 ギ酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、ロイシンデヒドロゲ ナーゼ、L−アラニンデヒドロゲナーゼ、3α−ヒドロキシステロイドデヒドロ ゲナーゼ、L−乳酸デヒドロゲナーゼ(Lactobacillus sp.由 来)又はグリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ等の酵素も適切である。ト ランスアミナーゼ定量用試薬並びにアンモニア及び尿素定量用試薬に用いられる 酵素としては、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼが好ましい。この酵素 は、Leuconostoc mesenteroidesBacillus stearothermophilusZymomonas mobilu 又は酵母のような適切な材料より得ることができる。 上記の酵素は、微生物より抽出された酵素が好ましい。微生物由来の酵素を試 薬に用いることにより、NADHオキシダーゼ及びプロテアーゼのような、従来 試薬の安定性に深刻な影響を与えていた生体由来の不純物の混入が最小限に押さ えられることが見出された。更に、微生物由来の酵素は熱安 定性を有するため、試薬溶液の長期保存安定性を向上するという利点がある。 最も好ましいグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの材料はLeucon ostoc Mesenteroidesである。Bacillus stea rothermophilus 又はZymomonas mobilus由来の グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼを使用した場合、反応速度が遅い。ま た、酵母より抽出されたグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼはNADP+ に特異的な酵素であるため、この酵素を使用する際には、補酵素NADPHをN ADHの代わりに用いらければならない。本発明の試薬に存在するグルコース− 6−リン酸デヒドロゲナーゼの適切な量は、希望する再生時間により異なる。A ST定量用試薬において好ましい量は2000U/Lであるが、この値は時間と ともに生じる濃度の低下を考慮した値である。ALT定量用試薬において好まし い量は2000U/Lである。尿素定量用試薬において好ましい量は2000U /Lであり、アンモニア定量用試薬において好ましい量は3500U/Lである 。 補酵素還元システムにおいて、お互いに対して不完全な特異性を示す酵素と基 質を選択しなければならないという観点から、本発明の試薬に用いられる適切な 基質はリボース−5−リン酸、グルコース−1−リン酸、6−フォスフォグルコ ン酸、2−デオキシグルコース−6−リン酸、2−デオキシ −2−フルオログルコース、デオキシ−2−クロログルコース−6−リン酸、2 −デオキシ−2、2−ジフルオログルコース−6−リン酸、2−O−メチルグル コース−6−リン酸、マンノース−6−リン酸、グルコサミン−6−リン酸、3 −デオキシグルコース−6−リン酸、3−デオキシ−3−フルオログルコース− 6−リン酸、3−O−メチルグルコース−6−リン酸、アロース−6−リン酸、 アフロース−6−リン酸、4−デオキシ−4−フルオログルコース−6−リン酸 、ガラクトース−6−リン酸、5−チオグルコース−6−リン酸、ホスホン酸ア ナログ、グルコース−6−スタレート、β−D−グルコース、D−ガラクトース 、2−デオキシグルコース、アラビノース、キシロース、1−ソルボース、D− マンノース、D−フルクトース、D−ラクトース、D−ソルビトール、D−マン ニトール、サッカロース、イノシトール及びマルトースである。 NADHを好ましい補酵素として用いる場合、好ましい酵素と基質の組み合わ せはグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G−6−P−DH)とD−グル コースである。グルコース−6−リン酸(G−6−P)とG−6−P−DHの間 の特異性を基準として、酵素であるG−6−P−DHと選択した基質の反応速度 が50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満である基質が 、D−グルコースの代わりとして好ましい。やはりこの場合も、必要な再生速度 という観点から本発明の試薬に用いる最も適切なD−グルコースの量は、約10 0mmol/Lであるが、約1000mmol/Lまで使用することが可能であ る。高濃度で用いる場合は、D−グルコースの試薬に対する溶解度が問題となる 。 好ましい組み合わせであるD−グルコースとグルコース−6−リン酸デヒドロ ゲナーゼを用いた場合、リン酸カリウムイオンをリン酸二カリウムとして試薬の 組成に加えてもよい。目的とする再生速度に応じて適切なリン酸イオン濃度は異 なる。しかし、例えば、D−グルコースの濃度が約100mmol/L(しかし 、20〜200mmol/Lの範囲内であればよい)の場合、それに対するグル コース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの濃度は約2000U/L(しかし、50 0〜3500mmol/Lの範囲内であればよい)であり、適切なリン酸イオン 濃度は2.0mmol/Lから20mmol/Lの範囲内である。リン酸イオン 濃度の上昇は再生速度を上昇する。好ましいリン酸イオン添加量は、AST定量 用試薬で約10mmol/L、ALT定量用試薬で約5mmolである。尿素定 量用試薬の場合は5mmolであり、アンモニア定量用用試薬でも5mmolで ある。 D−グルコースとグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼからなる好ましい 組み合わせが用いられた場合、又は遊離したリン酸イオンが存在しない系におい ては、リン酸イオンを試薬に添加することは必須である。具体的には、グルコー ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼの存在下で、遊離したリン酸イオンはD−グル コースと非特異的な複合体を形成することにより、再生反応を開始する。 D−グルコースとG−6−P−DHの組み合わせの代わりに、下記の反応に従 ってグルコースデヒドロゲナーゼ(GLD)を好ましく用いることもできる。 (上記反応において、D−グルコースは反応性が100%の基質である。) 酵素としてグルコースデヒドロゲナーゼを使用する場合、補酵素NADの還元 には、下記の基質を用いることが好ましい。これらの基質の反応性をD−グルコ ースと比較したときの相対的な反応性は、次の通りである。 基質 相対的反応性 キシロース 8.9% L−ソルボース 0.3% D−マンノース 2.4% D−フルクトース 0.8% D−ガラクトース 0.1% D−ラクトース 1.2% D−ソルビトール 0.1% イノシトール 0.2% マルトース 3.9% (上記の値は、本来の基質である1β−D−グルコースの存在下でのグルコー スデヒドロゲナーゼの反応速度に対する反応速度の比を表す。) また、酵素としてグリセロールデヒドロゲナーゼ(GLY.DH)を使用する 場合、下記の反応: において、下記の基質を用いることが適当である。これらの基質の反応性をグリ セロールに対する反応性(100%)と比較した相対的な反応性は、次の通りで ある。 基質 相対的反応性 グリセロール−α− モノクロロヒドリン 48.5% エチレングリコール 7.8% 2,3−ブタンジオール 52.6% また、酵素としてロイシンデヒドロゲナーゼ(L.D)を使用する場合、下記 の反応: において、下記の基質を用いることが適当である。これらの基質の反応性をL− ロイシンに対する反応性(100%)と 比較した相対的な反応性は、次の通りである。 基質 相対的反応性 L−バリン 74% L−イソロイシン 58% L−ノルバリン 41% L−ノルロイシン 10% L−メチオニン 0.6% L−システイン 0.3% ロイシンデヒドロゲナーゼを使用する上記の反応と同様の反応系において、酵 素としてL−アラニンデヒドロゲナーゼ(A.D)を使用する場合、下記の基質 を用いることが適当である。これらの基質の反応性をL−アラニンに対する反応 性(100%)と比較した相対的な反応性は、次の通りである。 基質 相対的反応性 L−セリン 5% また、酵素として、3α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(H.DH )を下記の基質と組み合わせて使用してもよい。また、コール酸に対するその反 応性も示す。 基質 相対的反応性 リトコール酸 96% エチオコール酸 60% 下記の反応において、酵素としてLactobacillus sp.由来のL−乳酸デヒドロ ゲナーゼ(LDH)を使用する場合、 下記の基質を用いることが適当である。これらの基質の反応性を、L−乳酸に対 する反応性と比較した相対的な反応性は、次の通りである。 基質 相対的反応性 2−オキソグルタル酸 0.09% オキサロ酢酸 36% 例えば、NADP+が酵母由来の補酵素である場合、下記の基質/酵素の組み合 わせが好ましい。 G−6−P−DH/ガラクトース−6−P 25% G−6−P−DH/ 18% 2−デオキシグルコース−6−P G−6−P−DH/グルコサミン−6−P 2% 上記の右側の数値は、G−6−P−DH/G−6−Pの組み合わせにおける反応 性に対する相対的な反応性を表す。 また、補酵素としてNADP+を使用し、酵素と基質の組み合わせとしてグリ セロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ とジヒドロキシアセトンリン酸を組み合わせることも可能である。 本願明細書の序文で述べたように、血清中に存在するASTの濃度を測定する ために用いられる本発明の試薬において必要とされる成分は乳酸デヒドロゲナー ゼ、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、リンゴ酸デヒ ドロゲナーゼ(MDH)、アスパラギン酸及び2−オキソグルタル酸である。A LT定量用試薬においては、リンゴ酸デヒドロゲナーゼは必要なく、アスパラギ ン酸の代りにL−アラニンが必要である。尿素定量用試薬においては、上記成分 の他にウレアーゼとα−ケトグルタル酸が必要であり、アンモニア定量用試薬に おいても、α−ケトグルタル酸が上記成分の他に必要である。 アスパラギン酸は、ナトリウム塩及びカリウム塩のような様々なアスパラギン 酸塩として入手可能である。本発明に用いられるアスパラギン酸は、ナトリウム 塩よりも溶解度が高く、水和の程度が少ないと考えられるカリウム塩が好ましい 。本発明に用いることが可能なアスパラギン酸の濃度範囲は180〜240mm ol/Lである。最も好ましい濃度は200mmol/Lであり、この濃度はI FCCにより推奨されている濃度である。 本発明の定量用試薬にとって好ましい2−オキソグルタル酸濃度は約1〜15 mmol/Lであるが、2−オキソグル タル酸は340nmの光を吸収するので、高濃度の2−オキソグルタル酸は、N ADHに基づく吸光度に対して、高いバックグラウンド値となるので、試薬に用 いることのできるNADHの量を制限することになる。従って、試薬に含まれる 2−オキソグルタル酸の濃度を押さえることにより、大部分の分光光度計で本発 明の試薬を用いた測定が可能となる。AST定量用試薬及びALT定量用試薬に 用いられる2−オキソグルタル酸濃度は好ましくは12mmol/Lであり、や はりこの値もIFCCに推奨されている値である。尿素定量用試薬及びアンモニ ア定量用試薬に用いられる2−オキソグルタル酸濃度は好ましくは7.5mmo l/Lである。 ALT定量用試薬中に存在するアラニンの量は、アラニンの溶解度によりある 程度決定される。具体的には、好ましいアラニン濃度の範囲は200〜500m mol/Lであるが、この範囲の上限に近い値においては顕著な酵素活性の増加 は見られない。アラニンの溶解度に基づく最も好ましいアラニン濃度は400m M/Lである。 定量用試薬中の補酵素の濃度は以下の要因によって変化する: ・ 測定に必要な直線性 ・ 使用する波長 ・ 検査試料と試薬の容量比 ・ 分析装置に用いられる分光系 一般的に、試料の容量を増加することにより、測定感度は上 昇するが、測定値の直線性は低下する。一方、試料の容量を減少することにより 測定値の直線性を上昇するが、測定感度は低下する。 吸光度測定に用いられる好ましい波長は320〜400nmであり、試料中の 補酵素の濃度は吸光度が2.0Aを超えないように調整することが好ましい。本 発明に用いられる最も好ましい波長は340nmである。 本発明に用いられるMDHとしては、試薬中に不純物の混入を防ぐ目的と共に 、優れた熱安定性を有する微生物由来のMDHが好ましい。本発明に用いられる MDHの濃度は200〜800U/Lであり、好ましい濃度は250U/Lであ る。 AST定量用試薬において、LDHは試料中のピルビン酸を除去する。AST 定量用試薬に含まれるLDHの濃度は、試料と試薬の比が1:10の時に、1. 0mmol/Lの試料中のピルビン酸を1分間で除去するようなLDHの濃度が 好ましい。このような条件を満たす濃度は約2000U/Lである。 ALT定量用試薬において、LDHは以下の2つの反応に関与する:(i)A LT測定のための2段階の酵素反応及び(ii)試料中に含まれるピルビン酸の 除去。ALT定量用試薬に含まれるLDHの濃度は、AST定量用試薬の場合と 同様に、1.0mmol/Lの試料中のピルビン酸を1分間 で除去するような濃度が用いられる。反応開始1分後には、試料中のピルビン酸 による影響を受けることなく、目的とする反応を測定することができる。試料中 のピルビン酸の除去に必要なLDHの最小濃度は約1500U/Lであると見出 された。ALT定量用試薬中に含まれるLDHの好ましい濃度は約2000U/ Lである。 尿素定量用試薬において、動力学的見地から、pH8.5の条件下において律 速酵素とならないために必要とされる最小ウレアーゼ活性は約5000U/Lで ある。長期保存における安定性を高める目的で、尿素定量用試薬は上記の値を超 える量のウレアーゼを含んでいても構わない。 尿素定量用試薬とアンモニア定量用試薬における目的物質定量の好ましい方法 は動力学的原理に基づいた方法である。定量用試薬の組成物中でグルタミン酸デ ヒドロゲナーゼ(GLDH)は律速酵素なので、試薬中に含まれているGLDH の活性量が直線性のある測定結果を得るために非常に重要である。要求されるG LDH活性量は試薬系のpHによっても変化する。好適なGLDH活性は250-I0 000U/Lの範囲間で変化する。動物由来の市販GLDH製剤は通常不安定であり 、NADHオキシダーゼ活性の高い混入物を含有し易いので、微生物由来の酵素 が最も好ましい。尿素定量用試薬の好ましいGLDH活性は、pH8.50で、 約500U/Lであり、アンモニア定量用試薬の好ましいGLDH活性は、pH8. 50で、約8500U/Lである。 本発明の試薬は、補酵素還元システムや目的物質濃度の測定に必要なその他の 必須の基質と酵素に加えて、保存剤、キレート剤、表面活性剤、蛋白質分解酵素 阻害剤、緩衝剤、補足因子、抗菌剤等の、安定性促進機能を示し、かつ本発明の 特徴に影響を与えない成分を含有することができる。 緩衝剤は、主に、選ばれたpHで、最小限の2価のカチオンとしか結合せずに 良好な緩衝能力を持つことを第一の基準として選ばれる。AST定量用試薬とA LT定量用試薬のpHと緩衝系は、トランスアミナーゼ類の測定についての国際 臨床化学連合(IFCC)の勧告に従って選択される。大ま かな基準は、ある緩衝剤のpKaが選ばれたpHから±1.0pH単位以内であれ ばその緩衝剤は有効であると考えるというものである。本発明の試薬の好ましい pHは、30℃で7〜9である。アスパラギン酸トランスアミナーゼの至適触媒 活性は、30℃でpHが約7.0〜8.2において見られる。AST定量用試薬の最適 なpHは20℃で約8.1±0.1であるが、その理由は、このpHの範囲内ではNA DHが安定であるからである。ALT定量用試薬では、最高触媒活性は、20℃ で約7.3〜7.9のpH内に見られる。ALT定量用試薬の最も好ましいpHは20 ℃で約7.7である。ここに述べた好ましいpHにおいては、至適酵素活性と、酵 素や補酵素の溶液中の安定性とが両立する。これより低いpHでは補酵素の分解 が増加する。 尿素定量用試薬に用いられる緩衝剤系としては、pHが7.5〜9.5の範囲内での Tris緩衝液が使用可能と考えられるが、好ましくはpH8.50のTris緩衝 液である。緩衝剤濃度としては20〜200mMの範囲内のTrisが使用可能 であるが、効果的な緩衝能を持つ好ましい緩衝剤濃度は100mMである。この 試薬系では、pHが7.5-8.5の範囲で有効な緩衝能力を示す広範囲な他の緩衝剤 が使用できる。 アンモニア定量用試薬に用いられる緩衝剤系としては、TrisがpH7.5〜9 .5の範囲内のいずれでも使用可能と考えられるが、好ましくはpH8.50〜9.0の Tris緩衝液であ る。緩衝剤濃度としては20〜200mMの範囲内のTrisが使用可能である が、効果的な緩衝能力を持つ好ましい緩衝剤濃度は100mMである。 AST定量用試薬及びALT定量用試薬に適した緩衝剤の例は、HEPES、 4-モルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)、2-[トリス(ヒドロキシメチル )メチルアミノ]-1-エタンスルホン酸(TES)、ジメタノールアミン等のG OOD緩衝剤、トリシン、バイシン、TEA及びTAPS、TAPSO及びPO PSOである。本発明で用いられる好ましい緩衝剤はTRISであり、そのTR ISの濃度は好ましくは30〜150mmol/L、より好ましくは約70〜1 00mmol/Lであり、約80mmol/Lが最も好ましい。緩衝剤濃度が高 くなるに従い、AST活性の阻害は大きくなる。リン酸緩衝剤は、NADHの分 解速度を増大させ、ピリドキサール-5-リン酸(P−5−P)とトランスアミナ ーゼのアポ酵素との会合を阻害するように思われる点に注目されたい。試験に用 いられる試料は、所望により、脱イオン水や食塩水のような適当な希釈剤で希釈 してもよい。アンモニア定量用試薬と尿素定量用試薬としては、上記したAST 定量用試薬及びALT定量用試薬に適した緩衝剤に加えて、GOOD緩衝剤、C APSO、CHES、AMPSOが挙げられる。 保存剤としては、アジ化ナトリウム(NaN3)、ヒドロ キシ安息香酸、ゲンタミシン、チモール及びメチルイソチアゾロンベーリンガー マンハイム社製の水銀非含有保存剤類などが好適である。保存剤の適当な添加量 は、2〜8℃で保存した時、少なくとも6〜8ヶ月は保存剤としての機能を保持 し、試薬中に存在する酵素の活性を阻害することのない量である。この基準を満 たす適当な範囲は、0.1〜1.0g/Lである。 EDTA、EGTA、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸 (HEDTA)等のような多種類のキレート剤が非特異的な安定剤としても好適 である。本発明のAST定量用試薬及びALT定量用試薬において、EDTAは 、2−オキソグルタル酸を安定化するために約2.0−10.0mmol/Lの 濃度で好適に使用されてきた。この化合物は四ナトリウム塩としてもカリウム塩 としても入手できるが、本発明で使用するには二ナトリウム塩が好ましい。尿素 定量用試薬及びアンモニア定量用試薬においては、EDTAは0.2mMから1 0mMの範囲で用いられる。特に好ましいEDTAの濃度は1mMである。 酵素安定剤も本発明の試薬に添加することができる。好ましい安定剤はプロテ アーゼ(蛋白質分解酵素)を含有しないウシ血清アルブミンである。そのほかの 好適な例は、ウシγ−グロブリン、N−アセチルシステイン及びグリセリンであ る。 所望により適当な消泡剤を添加することができる。使用できる界面活性剤の例 は、両性イオン性の界面活性剤及び非イオン性の界面活性剤であり、試薬中に存 在する酵素を阻害しない量で使用される。 本発明の他の態様として、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中 の目的物質を酵素反応によって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬 であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならし めるように選択した酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによ って該試薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包含することを 特徴とする方法が提供される。 また、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中のトランスアミナー ゼを酵素反応によって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬であって 、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるよう に選択した酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試 薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包含することを特徴とす る方法が提供される。 また、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中のアスパラギン酸ア ミノトランスフェラーゼを酵素反応によって定量する方法において、該補酵素を 包含する試薬であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を 可能とならしめるように選択した酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元 システムによって該試薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包 含することを特徴とする方法が提供される。 また、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中のアラニンアミノト ランスフェラーゼを酵素反応によって定量する方法において、該補酵素を包含す る試薬であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能と ならしめるように選択した酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システ ムによって該試薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包含する ことを特徴とする方法が提供される。 また、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中の尿素を酵素反応に よって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬であって、該試薬の保存 中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択した酵素 と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対し て安定化されている試薬を用いることを包含することを特徴とする方法が提供さ れる。 また、補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中のアンモニアを酵素 反応によって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬であって、該試薬 の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択し た酵素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化 に対して安定化されている試薬を用いることを包含することを特徴とする方法が 提供される。 本発明の方法においては、酵素と基質の組み合わせにおいて、基質に対する酵 素の特異性が不完全であることによって、酵素と基質の反応速度は遅いものであ る。 本発明の好ましい態様において、補酵素還元システムに含まれる酵素と基質の 組み合わせにおける互いの特異性は、酵素の本来の基質に対する特異性を100 %とした場合、50%未満であることが好ましく、更には10%未満であること が好ましい。より好ましくは、酵素と基質の組み合わせにおける互いの特異性は 5%未満であることが好ましく、約2%であることが最も望ましい。 補酵素、基質及び酵素は、本発明の試薬に関する上記の説明どおり、定量すべ き目的物質に応じて適宜に選択される。本発明のこの態様において、目的物質の 定量測定に用いられる補酵素還元システムの成分として好ましいものは、NAD H、G−6−P−DHおよびD−グルコースであり、次のような補酵素再生反応 を起こす。 D−グルコースに対するG−6−P−DHの基質特異性が低いため、この補酵 素再生反応の速度は遅く、従って目的物 質の定量に関わる主反応と競合しない。 好適な実施態様 本発明の1つの好ましい態様によれば、ALT定量用試薬は、本質的に下記の 成分で構成される: また、好ましくは、TRIS緩衝液、TRIS−HCl、エチレンジアミン四 酢酸二ナトリウム、ウシ血清アルブミン及びアジ化ナトリウムを含んでもよい。 本発明における処方によるALT定量用試薬は、下記の通りである。 特に、本発明における処方による好ましいALT定量用試薬は、下記の通りで ある。 本発明の1つの好ましい態様によれば、AST定量用試薬は、本質的に下記の 成分で構成される: また、好ましくは、TRIS緩衝液、TRIS−HCl、エチレンジアミン四 酢酸二ナトリウム、ウシ血清アルブミン及びアジ化ナトリウムを含んでもよい。 本発明における処方によるAST定量用試薬は、下記の通りである。 特に、本発明における処方による好ましいAST定量用試薬は、下記の通りで ある。 本発明の1つの好ましい態様によれば、尿素定量用試薬は、本質的に下記の成 分で構成される: 本発明における処方による尿素定量用試薬は、下記の通りである。 特に、本発明における処方による好ましい尿素定量用試薬 は、下記の通りである。 本発明の1つの好ましい態様によれば、アンモニア定量用試薬は、本質的に下 記の成分で構成される: また、好ましくは、TRIS緩衝液、TRIS−HCl、エチレンジアミン四 酢酸二ナトリウム、ADP−K、ウシ血清アルブミン及びアジ化ナトリウムを含 んでもよい。 本発明における処方によるアンモニア定量用試薬は、下記の通りである。 特に、本発明における処方による好ましい尿素定量用試薬は、下記の通りであ る。 本発明の試薬は、一液型の形態で調製することが好ましいが、二液型の形態で 調製することもできる。補酵素の再生に関する成分は、1本のバイアルのみに配 合されればよい。特に、IFCCは、ALT定量用試薬及びAST定量用試薬に ついて、組成の内、2−オキソグルタル酸を他の成分とは別にして調製すること を奨励している。試薬A(2−オキソグルタル酸を含んでいない)を、患者から 採取したサンプルと共に5〜10分間インキュベートし、副反応を全て完結させ た後、2−オキソグルタル酸を加えて主反応を開始することができる。2−オキ ソグルタル酸が存在することによって、副反応の間にAST及びALTが不活性 化しないよう保護するので、主反応の開始成分として、2−オキソグルタル酸の 代わりにアスパラギン酸又はアラニンを同様にして使用することもできる。適合 しない酵素と基質の組み合わせで構成される再生システムは、二液型の成分のう ちのNADHを含む方へ導入するべきである。二液型試薬の場合、試料の存在下 でP−5−Pを血清に添加することによって、インキュベーションの間にアポ酵 素が活性化されるので、P−5−Pで完全に飽和された状態で血清中のAST及 びALTの全触媒活性濃度を測定できる。従って、組成中にP−5−Pが含まれ ることが奨励される。二液型試薬に使用するP−5−P濃度は、約80−120 μmol/Lが好ましく、100μmol/Lがより好ましい。 実施例1 本発明における処方による4種類の定量用試薬の安定性を、下記のように試験 した。 処方: AST定量用試薬: ALT定量用試薬: 保存条件: 蓋をして冷蔵(2〜8℃)する。 分光光度測定パラメータ(機種:Shimadzu PC2101): ・反応温度 37℃ ・サンプル:試薬(体積比) 1:10〜1:25 ・波長 340nm ・キュベットの光路長 1cm 測定の遅滞時間(lag phase)はおよそ1分以下で、測定時間は遅滞時間後から 3分以内である。 これらの分光光度測定パラメータは、下記の値を求める際に用いた: ・340nmでの試薬の初期吸光度 ・20℃での再生速度(単位:Abs/min)。 コントロール標準の測定値を求めるために、コバス・ミラ(Cobas Mira)を使 用した。 下記の結果が得られた。 下記の表(表10A及び表10B)より、AST定量用試薬とALT定量用試 薬の両方について、7ヶ月に渡り、定量用試薬としての機能が保持されているこ とが分かる。各試験において、血清中のAST及びALT濃度の高いものと低い ものについて、新たに調製した試薬と、8℃で各々の期間保存した試薬の両方を 使用した。 上記の結果から、補酵素再生式AST定量用試薬及びALT定量用試薬は、蓋 をして2〜8℃で保存した場合、少なくとも6〜7ヶ月は安定であることが分か る。試薬が機能するためには、初期の吸光度が1.0Aでなければならない。7 ヶ月後も、まだ試薬の吸光度は少なくとも1.0Aとなる。 表10A及び表10Bの結果より、保存前の新しい試薬によるコントロール血 清の測定値と、8℃で29週間にわたって保存した試薬の測定値との間に、顕著 な差異がないことが明らかである。また、表11A及び表11Bの結果より、補 酵素再生技術を導入したAST定量用試薬及びALT定量用試薬は、8℃で31 週間の保存の後もまだ、試験結果が直線性を示し得る。 本発明で用いる再生システムを導入することによって、蓋をして2〜8℃で1 ヶ月から、2〜8℃で少なくとも6〜8ヶ月間保存した、血清中のAST及びA LT定量用試薬の、再構成後の安定性が増加した。 実施例2 尿素定量用試薬は、処方中のNADH濃度を0.33mMとしたこと及び試薬 のうちの一方についてD−グルコースの濃度を20mMに下げたことを除き、表 5Bに示す成分により調製した。従って、処方された試薬のpHは8.5であっ た。コントロールとして従来の処方の尿素定量用試薬を用い た。各試薬には、不純物として0.15mM(最終濃度)のアンモニアを混入し た。この濃度のアンモニアは、各々の試薬においてNADPH 0.15mM( 340nmにおける吸光度単位0.93に相当)を消費するのに十分である。反 応完了後(即ち、試薬処方中のアンモニアの除去後)、島津製作所製分光光度計 を用い、20℃で340nmにおける種々の溶液(密封キュベット中)の吸光度 を測定した。 図1に示した結果は、アンモニア0.15mM混入後の本発明の尿素定量用試 薬におけるNAD+からNADHへの経時的な再生を示している。 図1において、 パネルAは、従来の尿素定量用試薬におけるNADH再生を示している。 パネルBは、リン酸ナトリウム5mM、G−6−PDH2000U/L及びD −グルコース20mMを含有する尿素定量用試薬におけるNADHの再生を示し ている。 パネルCは、リン酸カリウム5mM,G−6−PDH 2000U/L及びD −グルコース100mMを含有する尿素定量用試薬におけるNADHの再生を示 している。 従来の試薬では、試薬にアンモニアを混入させた後、20℃で48時間経過し ても、消費されたNADHは全く再生されなかった。 同一時間経過後、D−グルコース20mMを含有する本発 明の尿素定量用試薬は、0.23吸光度単位,即ち0.04mMのNADHが再 生された。 48時間経過後、D−グルコース100mMを含有する本発明の尿素定量用試 薬は、0.70吸光度単位、即ち0.11mMのNADHが再生された。 これらの結果は、前記の尿素定量用試薬が、アンモニアの混入による試薬中の NADHの消費を克服する能力を有することを示している。 各々の尿素定量用試薬におけるNADH再生の最大速度を、表12に示す。従 来の尿素定量用試薬においては、混入した アンモニアの除去により、吸光度は経時的に緩やかに減少したが、本発明の処方 においては、NADHの再生速度は試薬中のD−グルコースの濃度の増加に伴っ て増加した。 試薬のpH値が8.0〜9.3の範囲となるよう、TRIS/TRIS−HC l緩衝液の比率(緩衝液の全濃度100mM)を種々変更したことを除いて、ア ンモニア定量用試薬を、上記表6Bに示すような成分を用いて調製した。また、 アンモニア定量用試薬におけるNADPHの最終濃度0.2mMとした。また、 コントロール用のアンモニア定量用試薬として、D−グルコース,リン酸カリウ ム及びG−6−PDHを加えない溶液も調製した。試薬には、アンモニア0.1 mM(最終濃度)を混入した。この濃度のアンモニアの混入は、各々の試薬にお いて0.1mMのNADPH(340nmにおける吸光度単位0.62に相当) を消費するのに十分である。反応完了後(即ち、試薬処方中のアンモニアの除去 後)、島津製作所製分光光度計を用い、20℃で340nmにおける種々の溶液 (密封キュベット中)の吸光度を測定した。 図2に示した結果は、アンモニア0.1mM混入後の、本発明の、pH8.0 〜9.3の間のアンモニア定量用試薬におけるNADP+からのNADPHへの 経時的な再生を示している。 NADPHの再生は、アンモニア混入後、20℃、24時 間以内に完了した。各々のアンモニア定量用試薬におけるNADPH還元の最大 速度を表13に示す。pH8.0である従来のアンモニア定量用試薬においては 、溶液の吸光度は0.6〜0.65の間にとどまり、しかも徐々に減少した。本 発明の処方では、全てのpH値においてNADPHの再生速度はほとんど同一で あった。NADPHの再生速度が最大となるのはpH8.50の試薬であった。 これらの結果は、前記のアンモニア定量用試薬が、アンモニアの混入による試 薬中のNADPHの消費を克服する能力を有することを明確に示している。 実施例3 アンモニア及び尿素定量用試薬中のNAD(P)H損失速度 A 尿素定量用試薬 尿素定量用試薬は、表5Bに示すような処方により調製したが、以下のような 点を変更した。 NADHの最終濃度を、0.25mMとした。尿素定量用試薬のpH値は、T RIS/TRIS−HClの混合比を変えることにより調整した(緩衝液濃度1 00mM)。コントロール用尿素定量用試薬として、D−グルコース、リン酸塩 及びG−6−PDHを加えない溶液も調製した。 20±2℃で、密閉されたキュベットで保存された試薬のサンプル溶液の34 0nmにおける吸光度をモニターした。 20±2℃で一定時間モニターした、尿素定量用試薬の340nmにおける吸 光度の減少を、表14に示す。 補酵素還元システムが存在するか否かに関わらず、pH8.5の試薬溶液と比 較して、pH8.0の試薬溶液の吸光度はより急速に減少することが明白である 。しかし、本発明の処方においては、試薬の吸光度の減少速度も又、かなり低下 した。言い換えれば、pHを高め、補酵素還元システムを導入することにより、 尿素定量用試薬中のNADPHの消失速度をかなり下げる事ができる。 試薬のpHを8.5以上に上げることにより、NADHの 安定性は向上するが、試薬中の市販のウレアーゼやグルタミン酸デヒドロゲナー ゼの安定性や活性が低下してゆくことに注意すべきである。従って、十分な酵素 活性や安定性を維持しつつ、適切なNADHの安定性を確保するためには、適切 な試薬のpHを選択する必要がある。このことから、試薬の処方はおよそpH8 .5が好ましい。 B アンモニア定量用試薬 アンモニア定量用試薬は、表6Bに示すような処方により調製したが、以下の ような点を変更した。 NADPHの最終濃度を、0.2mMとした。アンモニア定量用試薬のpH値 は、TRIS/TRIS−HClの混合比を変えることにより調整した(緩衝液 濃度100mM)。コントロール用アンモニア定量用試薬として、D−グルコー ス、リン酸塩及びG−6−PDHを加えない溶液も調製した。 20±2℃で、密閉されたキュベットで保存された試薬のサンプル溶液の34 0nmにおける吸光度をモニターした。 20±2℃で一定時間モニターしたアンモニア定量用試薬の340nmにおけ る吸光度の減少を、表15に示す。 補酵素還元システムが存在するか否かに関わらず、pHの低下に伴い、溶液の 吸光度がより急速に減少することは明白である。しかし、本発明の処方において は、試液の吸光度の減少速度も又、かなり低下した。言い換えれば、pHを高め 、補酵素還元システムを導入することにより、アンモニア定量用試薬中のNAD PHの消失速度をかなり下げる事ができる。 試薬のpHを上げることにより、NADPHの安定性は向上するが、pHを8 .5以上に上げると試薬中の市販のグルタミン酸デヒドロゲナーゼの安定性や活 性が低下してゆくことに注意すべきである。従って、十分な酵素活性や安定性を 維持しつつ、適切なNADPHの安定性を確保するためには、適切な試薬のpH を選択する必要がある。このことから、試薬の処方はpH8.5−9.5が好ま しい。 実施例4 アンモニアおよび尿素試薬の機能性 A 尿素定量用試薬 尿素定量用試薬は、表5Bにまとめた組成に従い、D−グルコース、リン酸塩 およびG−6−PDHを含有する試薬及び含有しない試薬をそれぞれ調製した。 しかし、いずれの試薬構成においても、NADHの最終的濃度は0.25mMと した。試薬を用いた際に測定値の直線性を、Verichem Level が 正常値のサンプルと異常値のサンプルを 比較した。測定は下記特定のパラメーターを用いて行なわれた。 反応温度 : 37℃ 試料と試薬の容量比 : 1:100 波長 : 340nm 表16に示した結果から、本発明の尿素定量用試薬は、pH8.50において 、試検に用いられた最も高い尿素値を示する試料(Verichem leve l E,37.4mMの尿素)においても測定値は直線性を示し、特定の試料濃 度における測定値の変動は5%以内であることがわかった。更に、本発明の尿素 定量用試薬は、正常値のサンプルおよび異常値のサンプルのいずれの測定におい ても、測定値の変差は誤差範囲内であった。 B アンモニア試薬 アンモニア試薬は表6Bにまとめた組成に従い、D−グルコース、リン酸塩お よびG−6−PDHを含有する試薬及び含有しない試薬をそれぞれ調製した。試 薬を用いた際に得ら COBAS MIRATM で測定した結果と比較した。測定は下記特定のパラ メーターを用いて行なわれた。 反応温度 : 37℃ 試料と試薬の容量比 : 1:10 波長 : 340nm 表17に示した結果から本発明のアンモニア定量用試薬は、pH8.50にお いて、試検に用いられた最も高いアンモニア値を示す試料(1200μMのアン モニア)においても測定値は直線性を示し、特定の試料濃度における測定値の変 動は5%以内であった。 実施例5 尿素定量用試薬は、下記の処方に従って二液型に調製することができる。混合 試薬を得るために必要なA液試薬とB液試薬の添加の相対量は、A液:B液とし て5:1である。尿素定量用試薬A液 尿素定量用試薬B液 アンモニア定量用試薬、二液型 アンモニア定量用試薬は、下記の処方に従って二液型に調製することができる 。 混合試薬を得るために必要なA液試薬とB液試薬の添加の相対量は、A液:B 液として5:1である。ここで提供する処方例においては、NADHがNADP Hの代りに用いられている。従って、主分析反応の開始の前に、干渉患者試料中 のピルビン酸を除去する目的でLDHがA液に含まれている。アンモニア定量用試薬A液 アンモニア定量用試薬B液 本発明の試薬と方法の他の主要な優位性は、試薬の最も好ましい形態が一液型 試薬であることであり、それにより保存場所を減らし、かつ従来の試薬における 在庫に関する問題を解消することができる点である。さらに、本発明の試薬は様 々な測定方法に適応することができる。 本発明の試薬と方法において、補酵素の再生を遅らせるために用いることが可 能な非特異的な基質と酵素の組み合わせはぼう大に存在することを認識しなけれ ばならない。ここに記載したもの以外にも商品として入手できないものや法外に 高価なものがある。 また、本発明はAST、ALT、アンモニアおよび尿素以外の目的物質、たと えばLDH(ピルビン酸を乳酸に変換する)、トリグリセリド類、およびサリチ ル酸の定量に用いられる試薬の安定化に適応可能である。本発明は、本明細書中 の例示によって、AST、ALT、アンモニアおよび尿素の定量用試薬及び定量 方法として制限されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG ,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK, EE,ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG ,UZ,VN (72)発明者 ジェンセン,ウェイン オーストラリア国、ブイアイシー 3168、 クレイトン、1860 プリンセス ハイウェ イ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.補酵素の酸化度を測定することを含む、患者中の目的物質の酵素反応による 定量法のための試薬であって、該試薬の保存中ずっと通して該補酵素の連続的な 再生を可能とならしめるように選択された酵素と基質の組み合わせを包含する補 酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定化されていることを特徴と する試薬。 2.該連続的な再生が18〜25℃で0.01〜0.9mAbs/分の範囲内の 速度で起きていることを特徴とする請求項1に記載の試薬。 3.該補酵素還元システムが酵素と基質を包含し、該酵素が該基質に対して不完 全な特異性を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の試薬。 4.該酵素と基質の組み合わせがグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼとD −グルコースとの組み合わせであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに 記載の試薬。 5.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で50%未満であることを特徴 とする請求項3又は4に記載の試薬。 6.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で10%未満であることを特徴 とする請求項3〜5のいずれかに記載の試薬。 7.該目的物質がトランスアミナーゼであることを特徴とする請求項1〜6のい ずれかに記載の試薬。 8.該トランスアミナーゼがアスパラギン酸トランスアミナーゼであることを特 徴とする請求項7に記載の試薬。 9.該トランスアミナーゼがアラニントランスアミナーゼであることを特徴とす る請求項7に記載の試薬。 10.該目的物質が尿素であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載 の試薬。 11.該目的物質がアンモニアであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか に記載の試薬。 12.補酵素の酸化度を測定することを含む、患者中の目的物質の酵素反応によ る定量法のための試薬であって、該試薬は1液型試薬であり、且つ、保存中ずっ と通して該補酵素の 連続的な再生を可能とならしめるように選択された酵素と基質の組み合わせを包 含する補酵素還元システムによって該試薬が酸化に対して安定化されていること を特徴とする試薬。 13.該連続的な再生が18〜25℃で0.01〜0.9mAbs/分の範囲内 の速度で起きていることを特徴とする請求項12に記載の試薬。 14.該補酵素還元システムが酵素と基質を包含し、該酵素が該基質に対して不 完全な特異性を示していることを特徴とする請求項12又は13に記載の試薬。 15.該酵素と基質の組み合わせがグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼと D−グルコースとの組み合わせであることを特徴とする請求項12〜14のいず れかに記載の試薬。 16.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で50%未満であることを特 徴とする請求項14又は15に記載の試薬。 17.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で10%未満であることを特 徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の試薬。 18.該目的物質がトランスアミナーゼであることを特徴とする請求項12〜1 7のいずれかに記載の試薬。 19.該トランスアミナーゼがアスパラギン酸トランスアミナーゼであることを 特徴とする請求項12〜17のいずれかに記載の試薬。 20.該トランスアミナーゼがアラニントランスアミナーゼであることを特徴と する請求項12〜17のいずれかに記載の試薬。 21.該目的物質が尿素であることを特徴とする請求項12〜17のいずれかに 記載の試薬。 22.該目的物質がアンモニアであることを特徴とする請求項12〜17のいず れかに記載の試薬。 23.補酵素の酸化度を測定することを含む、体液試料中の目的物質を酵素反応 によって定量する方法において、該補酵素を包含する試薬であって、該試薬の保 存中ずっと通して該補酵素の連続的な再生を可能とならしめるように選択した酵 素と基質の組み合わせを包含する補酵素還元システムによっ て該試薬が酸化に対して安定化されている試薬を用いることを包含することを特 徴とする方法。 24.該連続的な再生が18〜25℃で0.01〜0.9mAbs/分の範囲内 の速度で起きていることを特徴とする請求項23に記載の方法。 25.該補酵素還元システムが酵素と基質を包含し、該酵素が該基質に対して不 完全な特異性を有していることを特徴とする請求項23又は24に記載の方法。 26.該酵素と基質の組み合わせがグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼと D−グルコースとの組み合わせであることを特徴とする請求項23〜25のいず れかに記載の方法。 27.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で50%未満であることを特 徴とする請求項25又は26に記載の方法。 28.該酵素の該基質に対する特異性が等モル基準で10%未満であることを特 徴とする請求項25〜27のいずれかに記載の方法。 29.該目的物質がトランスアミナーゼであることを特徴とする請求項23〜2 8のいずれかに記載の試薬。 30.該目的物質がアスパラギン酸トランスアミナーゼであることを特徴とする 請求項23〜28のいずれかに記載の試薬。 31.該目的物質がアラニントランスアミナーゼであることを特徴とする請求項 23〜28のいずれかに記載の試薬。 32.該目的物質が尿素であることを特徴とする請求項23〜28のいずれかに 記載の試薬。 33.該目的物質がアンモニアであることを特徴とする請求項23〜28のいず れかに記載の試薬。
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