【発明の詳細な説明】
新規なトロンビンインヒビター
本発明は新規なカルボアミジン及び複素環式アミジン、それらの製造並びにそ
れらのトロンビンインヒビターとしての使用に関するものである。
トロンビンはセリンプロテアーゼ群に属しそして血液凝固カスケードでターミ
ナル酵素として中心的な役割を演じる。内因性及び外因性の両凝固カスケードに
よって、プロトロンビンから幾つかの増幅段階を経由してトロンビンが産生され
る。次いで、フィブリノーゲンからフィブリンへのトロンビン触媒開裂によって
血液凝固及び血小板凝集が開始され、これは順次、血小板第3因子及び血液凝固
XIII因子並びに全シリーズの非常に活性のメデイエイタの結合のために、トロ
ンビンの形成が高められる。
トロンビンの形成と作用は、白色動脈血栓と赤色静脈血栓の両者の産生におけ
る中心的事象であるので、医薬品の潜在的に有効な攻撃点である。トロンビンイ
ンヒビターは、ヘパリンとは対照的に、遊離トロンビン及び血小板と結合したト
ロンビンの作用を完全に、補因子と関係なく、同時に阻止することができる。こ
れらは、経皮経内腔冠状血管形成(PTCA)及び溶解後の急性相の血栓塞栓症
を防止することができ、そ
して体外循環(心肺機械、血液透析)において抗凝固剤として作用することがで
きる。これらはまた、例えば外科手術後の血栓予防のために一般的に使用するこ
とができる。
合成アルギニン誘導体はプロテアーゼトロンビンの活性セリン残基と相互作用
してトロンビンの酵素活性に影響を与えることが知られている。N末端アミノ酸
がD体であるPhe−Pro−Argに基づくペプチドは特に有益であることが証明さ
れている。D−Phe−Pro−Argイソプロピルエステルは競合的トロンビンイン
ヒビターであると記載されている(C.Mattson等、Folia Haematol、109(
1983年)43〜51)。
C末端アルギニンからアルデヒドへの誘導体化によって阻止効果が高められる
。それ故、ヘミアセタールの形態の「活性」セリンのヒドロキシル基と結合でき
る多数のアルギナールが記載されている(EP 185 390、479 489、526 877、54
2 525;WO 93/15756、93/18060)。
ペプチドケトン、フッ素化アルキルケトン及びケトエステル、ホウ酸誘導体、
リン酸エステル並びにα‐ケトカルボキサミドのトロンビン阻止活性はこのセリ
ンとの相互作用によって同様に説明することができる(EP 118 280、195 212
、362 002、364 344、410 411、471 651、589 741、293 881、503 203、504 064
、530 167;WO 92/07869、94/08941)。
DE 31 08 810及びWO 93/11152はω-アミノアルキルグアニジンジペプチ
ドを記載している。
ジェイ.オレクシスジン(J.Oleksyszyn)等によってJ.Med.Chem.37
(1994年)226〜231に記載されたジフェニル 4−アミジノフェニルグリシンホス
ホネートペプチドは他のセリンプロテアーゼに関して不適切な選択性を有する不
可逆的なトロンビンインヒビターである。
WO 94/29336及びWO 95/23609はトロンビンインヒビターとしてベンジルア
ミジンを記載している。
本発明は式I:
の化合物及びそれらの生理学的に寛容される酸との塩並びにそれらの立体異性体
に関するものであり、そして上記式において置換基は以下の意味を有している:
R1はH、C1-4−アルキルであり;
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、
R18O−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−C
O−、R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH、C1-4−アルキル、フェニ
ル−C1-4-アルキル又はフェニルである)又はCF3−CO−、C2F5−CO−
又はC1-4−アルキル−O
−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは1、2、3又は4であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3
−アルキル、C1-12−アルキル−CO−、アリール−CO−、アリール−C1-4
−アルキル−CO−、R19OOC−C1-6−アルキル−CO−、HO3S−C1-3
−アルキル−CO−、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又は
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっておりそしてH、C1-6−
アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキ
ル及びR19−NH−CO−C1-4−アルキルであり、そしてR20とR21は一緒に
なって−(CH2)3-6−基であることもできる)又はR19−O−であり、
R4はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、又はR19OOC−
C1-4−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)であり、
R5はH、C1-4−アルキル又はベンジルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチ
レン基が−O−、−S−又はN−C1-4−アルキルで置換されていることができ
る)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3−、C1-4−アルコキシ、F−又はCl
−基の同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)、
アダマンチル、ノルボルニル−、1−デカリニル−、1−テトラリニル−、2−
テトラリニル、1−インダニル、2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1
つ又は両芳香族環がモノ置換されていることができる)、ジフェニルメチル(こ
れは1つ又は両環がモノ置換されていることができる)、ジシクロヘキシルメチ
ル、フェニル−C(CH3)2−、フェニル−CH(CH2−CH2−OR19)−、
C1-4−アルキル−C≡C−、アリール−C≡C−、(CH3)3Si−、R19−S
−CH2−、
R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH、C1-4−
アルキル、フェニル、ベンジル又はC1-4−アルキル−CO−であり、R23はH
、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル、フェニル又はベンジルでありそし
てR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル、フェニル又はベンジル
である)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R19NH−CO−C1-4−
アルキル、R20R21N−CO−、HO3S−C1-4−アルキル、HO3S−C1-4−
アルキル−CO−、5−(1H)−テトラゾリル−CH2−若しくは(R19O)2OP
−CH2−又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基であり、
R8はフェニル(これはF、Cl、C1-3−アルキル、C1-3−アルキル−O−、
HO−又はCF3−基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることが
できる)、
C3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル及び/
又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレン基が
−O−、−S−又はN−C1-4−アルキルで置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキル、C5-8−シクロアルキル又はフ
ェニル(これは1から3個のF、Cl、C1-3−アルキル、C1-3−アルキル−O
−、HO−又はCF3で置換されていることができる)であり、そしてR26はH
であるか又はR25について述べた意味のうちの1つを有している)、
又はR22O−CH2−、アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テ
トラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、2−インダニル、C1-4−ア
ルキル−C≡C、アリール−C≡C、(CH3)3Si又はジベンゾスベリル(これ
は1つ又は両芳香族環がモノ置換されていることができる)であり、
R9はH、C1-4−アルキル、アリール又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)、
Bは
であり、これらの式において置換基R10、R11及びR12並びにp、q、r及びY
は以下の意味を有している:
pは0又は1であり、
qは1又は2であり、
rは1、2、3、4又は5であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル、オキソ又は
C1-4−アルコキシ基を有することができる)、
−CH2−S−、−CH2−SO−、−CH2−O−、−CH=CH−又はプロピ
レン基(その際、これらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−
アルキル基を有することができるか又はCH2基が−O−、−S−若しくは−S
O−で置換されていること
ができる)であり、
R10はH、C1-4−アルキル又はフェニルであり、
R11はH、C1-4−アルキル、C3-8−シクロアルキル、フェニル又はベンジル
であり、
R12はH、C1-6−アルキル、C3-8−シクロアルキル、フェニル又はベンジル
である、
Dは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
R13、R14及びR15は同一又は異なっていることができ、そしてH、NO2、
F、Cl、Br、I、C3-6−シクロアルキル、R30−O−、R30OOC−、R30
−NH−、R30−CO−NH−(式中、R30はH、C16−アルキル、C3-6−シ
クロアルキル、ベンジル又はフェニルである)であるか或いは
R13とR14は一緒になって鎖−CH2−CH2−CH2−CH2−、−CH2−C
H2−CH2−、−O−CH2−O−又は−CH=CH−CH=CH−であり、
R16はH、F、Cl、C1-4−アルキル、フェニル−C1-2−アルキル、フェニ
ル、R31OOC−(R31はH、C1-4−アルキル、フェニル又はベンジルである
)、R31−NH−、R31−O−又はR31OOC−CH2−O−であり、
R17はH、F、Cl、C1-4−アルキル、フェニル−C1-2−アルキル、フェニ
ル、R31OOC−、R31−NH−、R31−O−又はR31OOC−CH2−O−で
あり、
R29はH又はC1-4−アルキル、C1-4−アルコキシ、C1-4−アルコキシ−C
Oであり、
Xは=CH−又は=N−である。
好ましい化合物は次のIaからIiの群のものである:
Ia:
この式において、置換基R並びにA及びBは以下の意味を有している:
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル及びフェニル-C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−、
R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)、CF3
−CO−又はC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−
アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又はR20R21N
−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキル
、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル又はR19
−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒になって
−(CH2)3-6−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−
アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−ア
ルキル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基であり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−ア
ルキルであり、そしてR23及びR24はH、C14−アルキル、HO−C1-3−アル
キル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であ
り、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる);
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有することができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を有する
ことができるか又は−CH2−基が−O−で置換されていることができる)であ
り、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである;
R13、R14及びR15は同一又は異なっていることができ;
H、R30−O−又はR30OOC−(式中、R30はH、C1-6−アルキル及びC3-6
−シクロアルキルである)であり、そしてR13とR14は一緒になって鎖−CH2
−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−O−CH2−O−又は
−CH=CH−CH=CH−を形成し、その際R13、R14及びR15の全てが水素
であることはない。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Iaは置換基R並びにA及びBが以下の意味を有するもの
である:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3−であり、
R6はC5-8−シクロアルキル−(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アル
キル及び/又はCH3O−基で置換されていることができ、そして1個のメチレ
ン
基が−O−で置換されていることができる)又はフェニル(これはF、Cl、CH3
−又はCH3O−基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることがで
きる)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブ
チル、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル
、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(
CH3)3Si−であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル−(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アル
キル及び/又はCH3O−基で置換されていることができ、そして1個のメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)又はフェニル(これはF、Cl、C
H3−又はCH3O−基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることが
できる)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−
ブチル、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチ
ル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は
(CH3)3Si−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である;
R13はH、HO、CH3O−、EtO−、(CH3)2CH−O−、Cl、Br又は
Iであり、
R14はH、HO、CH3O−又はClであり、
R15はH、HO、CH3O−又はClであり、
その際R13、R14及びR15の全てが水素であることはない。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Ib:
この式において、置換基R、フラグメントA及びB並びにXは以下の意味を有
している:
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−、
R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH及びC1-4−アルキルである)又は
CF3−CO−及びC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19は好ましくはH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3
S−C1-3−アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−
アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキ
ル、R19−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒
になって−(CH2)3-6−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチ
レン基が−O−で置換されていることができる)又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−
アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−ア
ルキル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F−又はCl−
基の同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基であり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−
アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C14−アルキル、HO−C1-3−ア
ルキル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F−又はCl−
基の同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であ
り、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有すること
ができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を有する
ことができるか又は−CH2−基が−O−で置換されていることができる)であ
り、
R11はH又はC3-6−シクロアルキル−であり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである;
R16はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31OOC−(式中、R31はH又はC1 -4
−アルキルである)、R31−O−であり、
R17はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31OOC−又はR31−O−(式中、
R31はH又はC1-4−アルキルである)であり、
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Iは置換基R、フラグメントA及びB並びにXが以下の意
味を有するものである:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3−
又はCH3O−基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができ
る)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル
、イソプロピル、tert−ブチル、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノ
キシメチル、アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル
、2−テトラリニル又は(CH3)3Si−であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3−
又はCH3O−基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができ
る)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチ
ル、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、
ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(C
H3)3Si−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である;
R16はHであり、
R17はHであり、
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Ic:
この式において、置換基R並びにフラグメントA及びBは以下の意味を有して
いる:
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル及びフェニル−C1-4−アルキル、R18
O−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−
、R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH及びC1-4−アルキルである)、C
F3−CO−又はC2F5−
CO−であり、
Aは
であり、これらの式において、
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19は好ましくはH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3
S−C1-3−アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又は
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっておりそしてH、C1-6−
アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキ
ル、R19−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒にな
って−(CH2)3-6−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有
することができ、そして1個又はそれより多いメチレン基が−O−で置換されて
いることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−
テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、2−インダニル、ジベンゾ
スベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換されていることができる)、ジフ
ェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されていることができる)、ジシク
ロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C≡C−、R2 2
O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−アルキルであり、そしてR23
及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル又はフェニルである)
、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル−CO−、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基で
あり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は
4個までのC1-4−アルキル及び/又はCH3O基を有することができ、そして1
個又はそれより多いメチレン基が−O−、−S−又はN−C1-4−アルキルで置
換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニ
ル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、2−インダニル、
ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換されていることができ
る)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されていることができる
)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C≡
C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−アルキルであり、
そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル又はフェニ
ルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる);
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有すること
ができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を有する
ことができるか又は−CH2−基が−O−で置換されていることができる)であ
り、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル及びC5-6−シクロアルキルである;
R16はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31−OOC−(式中、R31はH又は
C1-4−アルキルである)、又はR31−O−であり、
R17はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31−OOC−、R31−O−(式中、
R31はH又はC1-4−アルキルである)である。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Icは置換基R並びにフラグメントA及びBが以下の意味
を有するものである:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において、
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3−であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ネ
オペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノルボ
ルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3)3S
i−であり、
R7はH、C1-6−アルキル又はR19OOC−C1-4−アルキルであり、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ネ
オペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノルボ
ルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3)3S
i−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である;
R16はHであり、
R17はHである。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Id:
この式において、置換基R、A、B及びXは以下の意味を有している:
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル及びフェニル−C1-4−アルキル、R18
O−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−
、R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH及びC1-4−アルキルである)又
はCF3−CO−及びC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において、
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19は好ましくはH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3
S−C1-3−アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又は
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっておりそしてH、C1-6−
アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキ
ル、R19−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒にな
って−(CH2)3-6−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−
、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−アルキルであり、そし
てR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル又はフェニルで
ある)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル−CO−、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基で
あり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フ
ェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−
(式中、R22はH又はC1-4−アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4
−アルキル、HO−C1-3−アルキル又はフェニルである)であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有すること
ができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を有する
ことができるか又はCH2基が−O−で置換されていることができる)であり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである;
R16はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31−OOC−(式中、R31はH又は
C1-4−アルキルである)又はR31−O−であり、
R17はH、F、Cl、C1-4−アルキル、R31−OOC−又はR31−O−であり
、その際、R16及びR17が共にH又は共にFであることはなく、そしてR31はH
又はC1-4−アルキルである、
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Idは置換基R、A、B及びXが以下の意味を有するもの
である:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において、
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ネ
オペンチル、tert−ブ
トキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニ
ル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3)3Si−であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ネ
オペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノルボ
ルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3)3S
i−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である;
R16はH、Cl、C1-4−アルキル又はCH3Oであり、
R17はH、Cl、C1-4−アルキル又はCH3Oであり、その際、R16及びR17
が共にHであることはない、
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Ie:
この式において、置換基R、フラグメントA及びB並びにXは以下の意味を有
している:
a)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル-C1-4−アルキル、R18O−
CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−、
R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)又は
CF3−CO−若しくはC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−
アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、又はベンジル−OOC−、
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6
−アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アル
キル及びR19−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒
になって−(CH2)3-6−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−
アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個若しくはそれより多いC
H2基が−O−で置換されている)、又はフェニル(これはC1-4−アルキル、CF3
、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の同一又は異なる2又は3個の基で置換さ
れている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシ
ルメチル、ジベンゾスベリル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C
≡C−、Me3Si、又はR22O-C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−ア
ルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル又はフェニルである
)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル−CO−、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基で
あり、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個若しくはそれより多いC
H2基が−O−で置換されている)、又はフェニル(これはC1-4−アルキル、CF3
、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の同一又は異なる2又は3個の基で置換さ
れている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシ
ルメチル、ジベンゾスベリル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C
≡C−、Me3Si又はR22O−C(R23R24)−であり、
R9はC1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9は、
式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることができる
)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位に
ヒドロキシル又はC1-4−アルコキシ基を有することができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を有する
ことができるか又は1個のCH2基が−O−で置換されていることができる)で
あり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである;
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
a)で示された特に好ましい化合物Ieは置換基R、フラグメントA及びB並
びにXが以下の意味を有するものである:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、R20R21
N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキ
ル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基であ
る)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個のCH2基が−O−で置換
されている)、又は
フェニル(これはCH3、CF3、CH3O、F又はCl基の同一又は異なる2又は
3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、Me3Si又はtert−ブト
キシメチルであり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有
しており、そして/又は1個のCH2基が−O−で置換されている)、又は
フェニル(これはCH3、CF3、CH3O、F又はCl基の同一又は異なる2又は
3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、Me3Si又はtert−ブト
キシメチルであり、
R9はC1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9は、
式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることができる
)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である;
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaは好ましくはL体であるか、
或いは
上記化合物Ieにおいて、置換基R、フラグメントA及びB並びにXは以下の意
味を有している:
b)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−、
R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH及びC1-4−アルキルである)、又は
CF3−CO−及びC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19は好ましくはH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3
S−C1-3−アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又は
R20R21N−CO−(R20
及びR21は同一又は異なっておりそしてH、C1-6−アルキル、アリール、ア
リール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル、R19−NH−CO−
C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)3-6−基で
ある)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(これは4個までのC1-4−アルキル及び/又はC
H3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が−O−で置換
されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル
、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、2−インダニル、ジ
ベンゾスベリル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C≡C−又はR2 2
O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−アルキルであり、そしてR23
及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−アルキル又はフェニルである)
、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキル、C5-8−シクロアルキル又はフ
ェニル(これらは1から3個のF、Cl、C1-3−アルキル、C1-3−アルキル−
O−、HO又はCF3で置換されていることができる)であり、そしてR26はH
であるか又はR25について述べた意味の1つを有する)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル−CO−、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基で
あり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチ
レン基が−O−で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキル、C6-8−シクロアルキル又はフ
ェニル(これはF、Cl、C1-3−アルキル、C1-3−アルキル−O−、HO又はC
F3基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、又はR22
O−CH2−(式中、R22は上記した意味を有している)である)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は
両芳香族環がモノ置換されていることができる)であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルであり(R9
は、式IIcに従って、環
の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることができる)、
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はC1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキル−であり、
Yは−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その
際、これらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素原子にC1-4−アルキル
基を有することができるか又はCH2基が−O−で置換されていることができる
)である、
Xは=CH−又は=N−である。
特に好ましい化合物Ieはb)で詳記したものであり、その際、置換基R並び
にA及びBは以下の意味を有している:
R2はH−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR2 0
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−
基である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ネ
オペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノルボ
ルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3)3S
i−であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる
)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル
、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノ
ルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3
)3Si−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yは−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基である
;
Xは=CH−又は=N−である。
構造IIIaは好ましくはL体である。
If:
この式において、置換基R並びにA及びBは以下の意味を有している:
a)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18
O−CO−CO−、R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH、C1-4−アルキ
ル、フェニル−C1-4−アルキル又はフェニルである)、又はCF3−CO−、C2
F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−
アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6
−アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アル
キル又はR19−NH−CO−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒
になって−(CH2)4-5−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個若しくはそれより多い−
CH2基が−O−で置換されている)、又はフェニル(これはC1-4−アルキル、C
F3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の同一又は異なる2又は3個の基で置換
されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシ
ルメチル、、ジベンゾスベリル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−
C≡C−、Me3Si又はR22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−ア
ルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル又はフェニルである
)であり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−
CO−、R19OOC−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−
、R20R21N−CO−、HO3S−C1-4−アルキル−CO−、及び天然又は非天
然胆汁酸のアシル基であり、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個若しくはそれより多い
−CH2基が−O−で置換されている)、又はフェニル(これはC1-4−アルキル
、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の同一又は異なる2又は3個の基で
置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシ
ルメチル、ジベンゾスベリル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4−アルキル−C
≡C−又はMe3Siであり、
R9はC1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルであり(R9は、
式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることができる
)、
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有すること
ができる)、
−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その際、こ
れらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素原子にC1-4−アルキル基を有
することができるか又は1個の−CH2−基が−O−で置換されていることがで
きる)であり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Ifは、a)で示されそして置換基R並びにフラグメント
A及びBが以下の意味を有するものである:
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC
−C1-6−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−
C1-3−アルキル、
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6
−アルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5
−基である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個のCH2基が−O−で置換
されている)、又は
フェニル(これはCH3、CF3、CH3O、F又はCl基の同一又は異なる2又は
3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、Me3Si−又はtert−ブ
トキシメチルであり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有しており、そして/又は1個のCH2基が−O−で置換
されている)、又は
フェニル(これはCH3、CF3、CH3O、F又はCl基の同一又は異なる2又は
3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、Me3Si−又はtert−ブ
トキシメチルであり、
R9はC1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9は、
式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることができる
)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O
−又はプロピレン基である。
構造IIIaは好ましくはL体であるか、
或いは
上記化合物において、置換基R並びにフラグメントA及びBは以下の意味を有
している:
b)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18O−CO−CO−、
R18−NH−CO−CO−(式中、R18はH及びC1-4−アルキルである)、又
はCF3−CO−及びC2F5−CO−であり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1- 6
−アルキル(R19は好ましくはH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3
S−C1-3−アルキル、C1-7−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−、又は
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっておりそしてH、C1-6−
アルキル、アリール、アリール−C1-4−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキ
ル、R19−NH−CO
−C1-4−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-4−アルキルであり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R6はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−
アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−ア
ルキル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルでありそしてR26はH又はC1-6
−アルキルである)であ
り、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル、R19OOC−C1-4−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、H
O3S−C1-4−アルキル−CO−、又は天然若しくは非天然胆汁酸のアシル基で
あり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基を有することができ、そして1個又はそれより多いメチレ
ン基が−O−で置換されていることができる)、又はアダマンチル、ノルボルニ
ル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル、1−インダニル、
2−インダニル、ジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環がモノ置換され
ていることができる)、ジフェニルメチル(これは1つ又は両環がモノ置換されて
いることができる)、ジシクロヘキシルメチル、フェニル−C(CH3)2−、C1-4
−アルキル−C≡C−、R22O−C(R23R24)−(式中、R22はH又はC1-4−
アルキルであり、そしてR23及びR24はH、C1-4−アルキル、HO−C1-3−ア
ルキル又はフェニルである)、
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる3個までの基で置換されていることができる)、
R25R26CH−(式中、R25はC1-6−アルキルであ
りそしてR26はH又はC1-6−アルキルである)であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yは−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基(その
際、これらにより得られる環は3及び/又は4位の炭素にC1-4−アルキル基を
有することができるか又は−CH2基が−O−で置換されていることができる)
であり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルである。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
b)で示された特に好ましい化合物Ifは、置換基R、フラグメントA及びB
並びにXが以下の意味を有するものである:
b)
R2はHであり、
Aは
であり、これらの式において置換基は以下の意味を有している:
mは0又は1であり、
nは2又は3であり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-6−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なって
おり、そしてH、C1-6−アルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一
緒になって−(CH2)4-5−基である)であり、
R4はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基
が−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3
又はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる
)、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イソプロピル、tert−ブチル
、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アダマンチル、ノ
ルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラリニル又は(CH3
)3Si−であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−又はR19OOC−C1-4−アルキルであり
、
R6はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキル
及び/又はCH3O基で置換されていることができ、そして1個のメチレン基が
−O−で置換されていることができる)、又はフェニル(これはF、Cl、CH3又
はCH3O基の同一又は異なる1から3個の基で置換されていることができる)、
ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、イ
ソプロピル、tert−ブチル、ネオペンチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシ
メチル、アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2
−テトラリニル又は(CH3)3Si−であり、
R9はH、C1-4−アルキル、フェニル又はC5-6−シクロアルキルである(R9
は、式IIcに従って、環の1及び2位を除く全ての位置の置換基であることがで
きる)。
構造IIaからIIcは好ましくはD体である。
Bは
であり、この式において、
Yは−CH=CH−、−CH2−S−、−CH2−O−又はプロピレン基である
。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Ig:
この式において、置換基R及びYの官能基は以下の
意味を有している:
a)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18−NH−CO−CO
−(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)、又はCF3−CO−若しくはC2
F5−CO−であり、
R3はR19OOC−C1-4−アルキル(R19はH−、C1-4−アルキル、ベンジル
である)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20R21N−CO−(R20及びR21
は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキル、アリール、アリール−
C1-2−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基で
ある)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-2−アルキルであり、
R6はH、C1-12−アルキルであり、そして
Yは−CH2−、−CH2−CH2−又は−CH2−CH2−CH2−である。
Yを含有するアミノ酸は好ましくはL体である。
a)で示された特に好ましい化合物はIg、置換基R及びYの官能基が以下の
意味を有するものである:
a)
R2はHであり、
R3はR19OOC−C1-4−アルキル(R19はH−、
C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20R2 1
N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキ
ル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基であ
る)であり、
R4はHであり、
R6はH、C1-4−アルキルであり、そして
Yは−CH2−、−CH2−CH2−又は−CH2−CH2−CH2−である。
Yを含有するアミノ酸は好ましくはL体であるか、或いは
上記化合物Igにおいて、置換基R及びYは以下の意味を有している:
b)
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18−NH−CO−CO
−(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)、又はCF3−CO−若しくはC2
F5−CO−であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-2−アルキル、R19OOC−C1- 4
−アルキル(R19はH−、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3
−アルキル、C1-4−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−又はR20R21N
−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキ
ル、アリール、アリール−C1-2−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒に
なって−(CH2)4-5−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-2−アルキルであり、
R6はH、C1-12−アルキルであり、そして
Yはエチレン基(その際、これから得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4
−アルコキシ基を有している)、又は−CH2−S−、−CH2−O−、−CH=
CH−又はプロピレン基(この基の1個のCH2基は−O−又は−S−で置換さ
れている)である。
Yを含有するアミノ酸は好ましくはL体である。
b)で示された特に好ましい化合物はIg、置換基R及びYの官能基が以下の
意味を有するものである:
R2はHであり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-4−アルキル(R19
はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又は
R20R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6
−アルキル、アリール又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−
(CH2)4-5−基である)であり、
R4はH、C1-12−アルキル又はアリール−C1-2−アルキルであり、
R6はH、C1-4−アルキルであり、そして
Yは−CH2−S−、−CH2−O−又は−CH=CH−である。
Yを含有するアミノ酸は好ましくはL体である。
Ih:
この式において、置換基R及びBは以下の意味を有している:
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニルC1-4−アルキル、R18O−
CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18−NH−CO−CO−
(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)、又はCF3−CO−若しくはC2
F5−CO−であり、
R3はH、C1-12−アルキル、アリール−C1-2−アルキル、R19OOC−C1- 4
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−
アルキル、C1-4−アルキル−OOC−、ベンジル−OOC−又はR20R21N−
CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−アルキル、
アリール、アリール−C1-2−アルキルであるか或いはR20とR21は一緒になっ
て−(CH2)4-5−基である)であり、
R4はC1-12−アルキル又はアリール−C1-2−アルキルであり、
R5はC1-4−アルキルであり、
R6はH、C1-12−アルキルである。
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル又はC5-6−シクロアルキルであり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有することができる)、
−CH2−S−、−CH2−O−、−CH=CH−又はプロピレン基(ここで、1
個の−CH2−基は−O−又は−S−で置換されていることができる)である。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Iaは、置換基R及びBが以下の意味を有するものである
:
R2はHであり、
R3はH、C1-6−アルキル、ベンジル、R19OOC−C1-4−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)、HO3S−C1-3−アルキル、又はR20
R21N−CO−(R20及びR21は同一又は異なっており、そしてH、C1-6−ア
ルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(CH2)4-5−基
である)であり、
R4はHであり、
R5はCH3であり、
R6はH、C1-4−アルキルである。
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH2−S−、−CH2−O−、−CH=CH
−又はプロピレン基である。
構造IIIaは好ましくはL体である。
Ii:
この式において、置換基R、フラグメントB及びmは以下の意味を有している
:
mは0、1であり、
R2はH、C1-4−アルキル、フェニル、フェニル−C1-4−アルキル、R18O
−CH2−、R18−CO−、R18−O−CH2−CO−、R18−NH−CO−CO
−(式中、R18はH又はC1-4−アルキルである)、又はCF3−CO−若しくはC2
F5−CO−であり、
R5はH又はC1-4−アルキルであり、
R7はH、C1-12−アルキル、C1-20−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4
−アルキル(R19はH、C1-4−アルキル、ベンジルである)、R19OOC−C1-4
−アルキル−CO−、R20R21N−CO−、HO3S−C1-4−アルキル、及び天
然又は非天然胆汁酸のアシル基(R20、R21は同一又は異なっており、そしてH
、C1-6−アルキル又はベンジルであるか或いはR20とR21は一緒になって−(C
H2)4-5−基である)であり、
R8はC3-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのC1-4−アルキ
ル及び/又はCH3O基を有しておりそして/又は1個若しくはそれより多いメ
チレン基が−O−で置換されている)又は
フェニル(これはC1-4−アルキル、CF3、C1-4−アルコキシ、F又はCl基の
同一又は異なる2又は3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、1−インダニル、2−インダニル、(CH3)3Si−、ジフェニルメチル
、ジシクロヘキシルメチル又はジベンゾスベリル(これは1つ又は両芳香族環が
モノ置換されていることができる)であり、
Bは
であり、これらの式において、
qは1又は2であり、
rは3又は4であり、
Yはメチレン基、
エチレン基(その際、これにより得られる環は4位にヒドロキシル又はC1-4−
アルコキシ基を有すること
ができる)、
−CH2−S−、−CH2−O−、−CH=CH−又はプロピレン基(ここで、1
個の−CH2基は−O−又は−S−で置換されていることができる)であり、
R11はH又はC3-6−シクロアルキルであり、
R12はH、C1-6−アルキル、C5-6−シクロアルキルである。
構造IIIaからIIIfは好ましくはL体である。
特に好ましい化合物Iiは、置換基R及びフラグメントBが以下の意味を有す
るものである:
R2はHであり、
R5はH又はCH3であり、
R7はH、C1-6−アルキル−CO−、R19OOC−C1-4−アルキル(R19は
H、C1-4−アルキル、ベンジルである)であり、
R8はC5-8−シクロアルキル(ここで、脂肪族環は4個までのCH3及び/又は
CH3O基で置換されており、そして/又は1個のメチレン基が−O−で置換さ
れている)、又は
フェニル(これはCH3、CF3、CH3O、F又はCl基の同一又は異なる2又は
3個の基で置換されている)、
アダマンチル、ノルボルニル、1−デカリニル、1−テトラリニル、2−テトラ
リニル、ジフェニルメチル、ジシクロヘキシルメチル、Me3Si又はtert−ブト
キシメチルであり、
Bは
であり、この式において、
Yはメチレン基、エチレン基、−CH2−S−、−CH2−O−、−CH=CH
−又はプロピレン基である。
構造IIIaは好ましくはL体である。
上記で使用した用語「アルキル」は直鎖及び分枝炭素骨格を言う。アリールは
モノ又はジ環式体であることができる炭素環式及び複素環式芳香族系を意味する
。
本発明の好ましい構造は次のものである:
略語表:
AIBN: アゾビスイソブチロニトリル
Ac: アセチル
Ala: アラニン
am: アミジノ
4−amb: 4−アミジノベンジル
Asp: アスパラギン酸
Aze: アゼチジンカルボン酸
Bn: ベンジル
Boc: tert−ブチロキシカルボニル
Bu: ブチル
Cbz: ベンジロキシカルボニル
Cha: シクロヘキシルアラニン
Chea: シクロヘプチルアラニン
Chg: シクロヘキシルグリシン
Cog: シクロオクチルグリシン
Cpa: シクロペンチルアラニン
Cpg: シクロペンチルグリシン
(シクロ)Leu: 1−アミノシクロペンタン−1−
カルボン酸
TLC: 薄層クロマトグラフィー
DCC: ジシクロヘキシルカルボジイミド
Dch: ジシクロヘキシルアラニン
Dcha: ジシクロヘキシルアミン
DCM: ジクロロメタン
DMF: ジメチルホルムアミド
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
Dpa: ジフェニルアラニン
Et: エチル
Eq: 当量
Gly: グリシン
ham: ヒドロキシアミジノ
HOSucc: ヒドロキシスクシンイミド
HPLC: 高性能液体クロマトグラフィー
Hyac: ヒドロキシアセチル
Hyp: ヒドロキシプロリン
Hypr: 2−ヒドロキシプロピオニル
2−Ind: 2−ジヒドロインドールカルボン
酸
iPr: イソプロピル
Leu: ロイシン
Me: メチル
MPLC: 中位圧力液体クロマトグラフィー
MTBE: メチル tert−ブチルエーテル
napme: ナフチルメチル
NBS: N−ブロモスクシンイミド
Oxp: オキサプロリン(1,3−オキサゾ
リジン−4−カルボン酸)
Ph: フェニル
Phe: フェニルアラニン
2Phi: 2−パーヒドロインドールカルボ
ン酸
Pic: ピペコリン酸
pico: ピコリル
pim: ピペリジニルメチル
PPA: 無水プロパンホスホン酸
Pro: プロリン
py: ピリジン
5−pym: 5−ピリミジルメチル
2−pym: 2−ピリミジルメチル
Pyr: 3,4−デヒドロプロリン
RT: 室温
t: 第三級
tBu: 第三級ブチル
tert: 第三級
TBAB: テトラブチルアンモニウムブロミ
ド
TEA: トリエチルアミン
TFA: トリフルオロ酢酸
TFFA: 無水トリフルオロ酢酸
Thia: チアプロリン(1,3−チアゾリ
ジン−4−カルボン酸)
Thpa: 4−テトラヒドロピラニルアラニ
ン
Thpg: 4−テトラヒドロピラニルグリシ
ン
1Tic: 1−テトラヒドロイソキノリンカ
ルボン酸
3Tic: 3−テトラヒドロイソキノリンカ
ルボン酸
Z: ベンジロキシカルボニル
本発明は更に、次の式:
(式中、A、B、X、R1、R2、R13、R14、R15、R16及びR17は上記した意
味を有しており、そしてEは
である)
の化合物に関するものであり、そして上記式において式VI、X、XI及びXIIの
アミジノ官能基はモノ保護又はジ保護形態であることができる。
保護された形態に特に適する保護基はCbz及びBoc基である。
化合物Iを製造するために新規な中間体が使用されそしてこれらの中間体はセ
リンプロテアーゼインヒビターを合成するのに有益な形成ブロックである。
式XIV:
(式中、Dは上記した意味を有している)の構造フラグメントは新規でありそし
てセリンプロテアーゼインヒビター、そして特にトロンビンインヒビターの構成
成分として有益である。
式Iの化合物はそのものとしてか又は生理学的に寛容される酸との塩の形態で
存在することができる。このような酸の例は、塩酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、
リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、ギ酸、マレイン酸、フマール酸、コハク酸、
ヒドロキシコハク酸、硫酸、グルタル酸、アスパラギン酸、ピルビン酸、安息香
酸、グルクロン酸、シュウ酸、アスコルビン酸及びアセチルグリシンである。
これら新規化合物は、深静脈血栓症、肺塞栓症、心
筋又は脳梗塞及び不安定狭心症のようなトロンビン依存性血栓塞栓症の治療法及
び予防法にそして散在性血管内凝固(DIC)の治療法にも使用することができ
る。これら化合物は更に、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナー
ゼ、t−PA、APSAC及び再潅流時間を短縮しそして再閉塞時間を延長する
他のプラスミノーゲンアクチベーターのような血栓溶解剤との組合せ療法にも適
している。
他の使用領域は、経皮経内腔冠状血管形成後のトロンビン依存性初期再閉塞及
び後期再発狭窄症の予防、平滑筋細胞のトロンビン誘導性増殖の予防、CNSに
おける活性トロンビンの蓄積(例えば、アルツハイマー病)の予防、腫瘍の制御
並びに腫瘍細胞の癒着及び転移につながるメカニズムの予防である。
これら化合物の特別の利点は、これらが経口投与後でも有効なことである。
本発明による化合物は慣用の方法で経口的又は非経口的(皮下、静脈内、筋肉
内、腹腔内、直腸的)に投与することができる。鼻咽頭空間から蒸気又はスプレ
ーで投与することもできる。
投与量は患者の年齢、状態及び体重並びに投与様式に依存する。概して、1人
当たりの活性成分の1日投与量は経口投与で約10〜2000mgそして非経口投与で約
1〜200mgである。この投与量は2から4回の単回投与量でか又はデポー形態とし
て1日1回投与することが
できる。
これらの新規化合物は慣用の固形又は液状製薬形態で、例えば非被覆又は(フ
ィルム)被覆錠剤、カプセル、散剤、顆粒、坐剤、溶液、軟膏、クリーム又はス
プレーとして使用することができる。これらは慣用の方法で製造される。活性成
分はこの目的のためには、錠剤結合剤、充填剤、保存剤、錠剤崩壊剤、流れ調節
剤、可塑剤、湿潤化剤、分散剤、乳化剤、溶媒、放出遅延化剤、抗酸化剤及び/
又は推進剤ガスのような慣用の製薬助剤と混合することができる(H.Sucker等
:Pharmazeutische Technologie,Thieme-Verlag、シュツットガルト、1978
年参照)。この方法で得られる投与形態は通常0.1から99重量%までの活性成分を
含有している。
実験の部:
式Iの化合物は、スキーム1及び2で示されるように、N末端を保護したα-
アミノ酸又はα-ヒドロキシカルボン酸A-OH、α-アミノ酸B-OH及び形成ブ
ロックH2N-C(R1R2)-Eから出発して製造することができる。この目的のた
めには、保護基とカップリング化学の古典的な方法が使用される。
形成ブロックA-OH、B-OH及びH2N-C(R1R2)-Eのカップリング後に
基R3及びR4又はR7を択一的に導入して、Aから保護基を開裂した後にA-B-
N
-C(R1R2)-Eを得ることができるか或いは基R3及びR4又はR7は最初から
A-OHの構成成分である。
スキーム1
スキーム2
上記スキームにおいて、Wは慣用のN末端保護基の1つ(好ましくはBoc又はC
bz)であり、そしてW’はメチル、エチル、tert-ブチル又はベンジルである。
保護基の導入及び除去に必要なカップリング反応及び慣用の反応はペプチド化
学の標準的な条件下で実施される(M.Bodanszky、A.Bodanszky「ペプチド
合成のプラクチス」、第2版、Springer Verlag、ハイデルベルグ、1994年参
照)。
Boc保護基は、ジオキサン/HCl又はTFA/DCMを使用して除去され、
そしてCbz保護基は水素化分解又はHFを用いて除去される。エステル官能基の
加水分解はアルコール性溶媒中又はジオキサン/水中でLiOHを用いて行われ
る。t-ブチルエステルはTFAを用いて開裂される。
N末端アルキル基(R3及びR4参照)は還元的アルキル化又は直接的N-アル
キル化によって導入される。
アルカノイル基(R7参照)は標準的なカップリング反応又はエステル化反応
によって導入される。
アミジノ官能基はニトリル官能基から幾つかの方法によって調製することがで
きる。
1つの方法は古典的なピンナー(Pinner)合成(R.Boder、D.G.Neils
on、Chem.Rev.61(1961年)179)又は中間体としてイミノチオエステル塩を
経由する修正ピンナー合成(H.Vieweg等 Pharmazie 39(1984年)、226)であ
る。シアノ基にヒドロキシルアミンを付加して得られるN-ヒドロキシアミジン
を、アルコール性溶媒中ラネーニッケル又はPd/Cで触媒的に水素添加しても
同様にアミジンが生じる(B.J.Broughton等 J.Med.Chem.18(1975年)、
1117)ので、この触媒的水素添加は医薬活性の化合物の合成に特に有益である。
これらの反応は、通常次の移動相を使用してTLCで確認した:
A. DCM/MeOH 95:5
B. DCM/MeOH 9:1
C. DCM/MeOH 8:2
D. DCM/MeOH/50% HOAc 40:10:5
E. DCM/MeOH/50% HOAc 35:15:5
カラムクロマトグラフィーによる分離に言及する場合、これらの分離は上記し
た移動相を使用するシリカゲルでの分離である。
逆相HPLC分離はアセトニトリル/水及びHOAc緩衝液を用いて実施した
。
出発化合物は以下の方法で製造することができる:
アミノ酸の一般的且つ特異的な合成については文献中に非常に多様な可能性を
入手することができる。これらの要約は、なかんずく、フーベン-バイル(Hoube
n-Weyl)、E16d巻/パート1、406頁以下で提供されている。
頻繁に使用されるプリカーサーはN-(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエ
ステル、ジエチルアセトアミドマロネート及びエチルイソシアノアセテートであ
った。
種々のグリシン及びアラニン誘導体は、例えば、エチルイソシアノアセテート
及び適当なケトン又はアル
、J.Flossdorf、M.-R.Kula、Chem.Ber.108(1975年)3079参照)。
Boc-シクロオクチルグリシン、Boc-2-ノルボルニルグリシン、Boc-アダマ
ンチルアラニン、Boc-γメチルシクロヘキシルアラニン及びBoc-(4-Me)シク
ロヘキシルグリシンは、エチルイソシアノアセテートとそれぞれのカルボニル化
合物、シクロオクタノン
、2-ノルボルナノン、1-ホルミルアダマンタン、1-ホルミル-1-メチルシク
ロヘキサン及び4-メチルシクロヘキサノンから出発し、次の一般的な方法によ
って、対応するエチル2-ホルミルアミノアクリレート
Liebigs Ann.Chem.(1977年)1174):
エチル2-ホルミルアミノアクリレートの一般的な合成方法
THF50ml中エチルイソシアノアセテート100mmolの溶液を、THF 150
ml中のカリウムtert-ブトキシド100mmolに0〜−10℃で滴下して加える。15分後
、THF 50ml中の適当なカルボニル化合物100mmolを同じ温度で添加し、反応混
合物を徐々にRTに上げ、そして溶媒をロータリーエバポレーターで留去する。
残渣を水50ml、酢酸100ml及びDCM 100mlと混合し、そして生成物をDCMで
抽出する。DCM相をNa2SO4で乾燥し、そして溶媒をロータリーエバポレー
ターで留去する。得られた生成物は殆ど純粋であり、そして、必要な場合、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:エチル/石油エーテル混合物)で更
に精製することができる。
エチル2-ホルミルアミノアクリレートから出発してアミノ酸ヒドロクロリドを
得る一般的な方法
エチル2-ホルミルアミノアクリレート100mmolを、氷酢酸200ml中のPd/C(
10%)/水素を用いて変換が完了するまで水素添加する。次に、触媒をろ過し、
酢酸をロータリーエバポレーターでできるだけ留去し、そして残渣を50%濃塩酸
200ml中で5時間還流する。塩酸をロータリーエバポレーターで留去し、そして
生成物を減圧下50℃で乾燥し、そしてエーテルで数回洗浄する。ヒドロクロリド
は僅かに着色した結晶として得られる。
シクロオクタノン18.9g(150mmol)から出発して25.0gのシクロオクチルグ
リシンヒドロクロリドが得られた。2-ノルボルナノン16.5g(150mmol)から出
発して26.6gの2-ノルボルニルグリシンヒドロクロリドが得られた。1-ホルミ
ルアダマンタン19.7g(120mmol)から出発して26.0gのアダマンチルアラニン
ヒドロクロリドが得られた。1-ホルミル-1-メチルシクロヘキサン12.6g(100m
mol)から出発して16.6gのγ-メチルシクロヘキシルアラニンヒドロクロリドが
得られた。4-メチルシクロヘキサノン16.8g(150mmol)から出発して25.9gの
4-メチルシクロヘキシルグリシンヒドロクロリドが得られた。
アミノ酸のヒドロクロリドは、各々の場合にジ-tert-ブチルジカーボネートを
水/ジオキサン中で使用する慣用の方法によってBoc-保護形態に変換し、そし
て引き続き酢酸エチル/ヘキサン混合物から再結晶す
るか又はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エー
テル混合物)で精製した。
N-tert-ブチロキシカルボニル-(D)-α-メチル-シクロヘキシルアラニン
Boc-(D)-α-メチル-Phe-OH 3.4g(12.2mmol)を、MeOH 100ml中で10
barの水素下5%Rh/Al2O3250mgの存在下50℃で24時間水素添加した。ろ過し
そして溶媒を除去して、Boc-(D)-α-メチル-Cha-OH 2.8gが得られた。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 12(非常に幅広いシグナル、COOH);
1.7〜0.8(25H); 1.35(s,Boc),1.30(s,Me)
Boc-トリメチルシリルアラニンの製造
この製造はN-(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエステルとトリメチルシ
リルメチルヨージドから、ビー.バイトマン(B.Weidmann)、Chimica 46(19
92年)312によって記載されたような光学活性形態とラセミ形態の両方で行った
。
N-tert-ブチロキシ-(D,L)-トリメチルシリルアラニン
THF 35ml中のN-(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエステル5.67g(21
.1mol)を標準的な条件
下でLDAのTHF溶液で脱プロトン化した。これに、THF 10ml中のトリメ
チルシリルメチルヨージド5.0g(23.4mmol)を−70℃で滴下して加え、そして
反応混合物を徐々にRTに上げた。仕上げ作業によってN-(ジフェニルメチレン
)トリメチルシリルアラニンエチルエステル7.2gが得られ、そしてこれをそれ以
上精製しないで0.5N HClで開裂した。得られたヒドロクロリドをNaHCO3
溶液でトリメチルシリルアラニンエチルエステル3.4gに変換し、そして慣用の
条件下でジ-tert-ブチルジカーボネートを用いてBoc-保護化合物にほぼ定量的
に変換した。このエチルエステルをメタノール中の希水酸化ナトリウム溶液で加
水分解し、得られた塩を希塩酸でプロトン化し、そしてこの生成物を酢酸エチル
/エーテル(1:1)で抽出した。Boc-トリメチルシリルアラニン4.0gが得ら
れた。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 〜12(非常に幅広いシグナル、COOH
); 7.00(d,1H,NH),1.35(s,9H,3CH3),0.95(d,2H,CH2)
Boc-N-シクロプロピルグリシンは、N-シクロプロピルグリシンエチルエス
テル、エチルブロモアセテート及びシクロプロピルアミンから製造し(J.W.
Skiles等、J.Med.Chem.35(1992年)641と同様
にして)そしてその後標準的な条件下でBoc-保護形態に変換し、次いでMeOH
/2N NaOHで加水分解し、そして最後に1N HClで酸性化した。
Boc-スベリルグリシンは文献の方法(O.P.Goel等 Tetrahedron Lett.34
(1993年)953)に類似した方法で合成した。
アダマンチルグリシンもワイ.エヌ.ベロコン(Y.N.Belokon)等のZhu.
Org.Khi、21(1985年)1327の方法で製造することができる。
Boc-(3-Ph)-Pro-OHは、ジェイ.ワイ.エル.チャング(J.Y.L.Chung
)等(J.Org.Chem.55(1990年)270)の方法に類似した方法で合成した。
Boc-1-テトラリニルグリシンの製造
Boc-1-テトラリニルグリシンは、1,2-ジヒドロナフタレンから出発し、そし
てこれを先ずHBrで1-テトラリルブロミドに変換して製造した(J.Med.Ch
em.37(1994年)1586と同様にして)。次に、このブロミドをジエチルアセトア
ミドマロネートと反応させ、そして加水分解開裂後に得られたα-アミノ酸を標
準的な条件下でBoc-保護形態に変換した。もう1つの考えられる製造はイー.ラ
イマン(E.Reimann)及びディ.ボス(D.Voss)(Arch.Pharm 310(197
7年)102)によって記載されている。
Boc-シクロロイシンの製造
Boc-シクロロイシンはイー.シー.ヨルゲンセン(E.C.Jorgensen)(J.
Med.Chem.14(1971年)904)の方法で製造した。
Boc-1-(D,L)-Tic-OHの製造
Boc-1-(D,L)Tic-OHはアール.ティ.シューマン(R.T.Shuman)等(
J.Med.Chem.36(1993年)314)の方法で製造した。
Boc-(D,L)-Dch-OHの製造
Boc-(D,L)-Dpa-OH(1mmol)をMeOH 12ml中で触媒量の5%Rh/Al2
O3を一緒に用いて5barで水素添加した。ろ過しそして減圧下で溶媒を除去し
て生成物を定量的な収量で得た。
4-イソプロピルシクロヘキシルグリシン及び3,3-ジメチルシクロヘキシルグ
リシンの製造
これらのアミノ酸は、エイチ.-ジェイ.プレトリウ
J.Flossdorf)及びエム.クラ(M.Kula)(Chem.Ber.108(1975年)30
79)の方法によって、ケトン4-イソプロピルシクロヘキサノン及び3,3-ジメ
チルシクロヘキサノンをエチルイソシアノアセテートと反応させて製造した。
Boc-(D,L)-(3,4,5-(MeO)3)Phe-OHはN-(ジフェニルメチレン)グリシ
ンエチルエステルをトリメトキシベンジルクロリドでアルキル化し、続いてBoc
保護基を導入しそしてエステルを加水分解して製造した。
Boc-D,L-Chea-OHの製造
シクロヘプチルメタノールとメタンスルホニルクロリドから製造したシクロヘ
プチルメチルメタンスルホネート4.0g(19.39mmol)を、N-(ジフェニルメチレ
ン)グリシンエチルエステル4.9g(18.47mmol)、乾燥微細粉末の炭酸カリウム8.9
g(64.65mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド1g(3mmol)と一緒
に乾燥アセトニトリル50ml中不活性ガス雰囲気下で10時間還流した。次に、炭酸
カリウムをろ過し、ろ液を蒸発乾固し、そして粗製生成物は直ちに、エタノール
40ml中2N塩酸20mlを用いてRTで1.5時間撹拌して加水分解した。この反応溶
液を希釈し、そしてその後酸性領域で酢酸エチルでベンゾフェノンを抽出し、そ
して続いてアルカリ性領域(pH=9)でDCMでH-D,L-Chea-OEtを抽出
し、そしてこの溶液を硫酸マグネシウムで乾燥しそしてロータリーエバポレータ
ーで留去した。収量: 3.7g、理論量のほぼ95%。
Boc-D,L-Chea-OHへの変換は、Boc-D,L-C
hea-OC2H5そしてその後のエステル加水分解を経由する慣用の方法で行った。
4-テトラヒドロピラニルグリシンの製造
(a)5-(4-テトラヒドロピラニル)ヒダントイン
4-ホルミルテトラヒドロピラン90g(0.774mol)を重亜硫酸ナトリウム84.6g
(0.813mol)の水(250ml)溶液に滴下して加えた。次に、この混合物をエタノ
ール500mlで希釈し、そして20℃で、炭酸アンモニウム300g及びシアン化カリウ
ム100gを加えた。この反応混合物を50℃で5時間そしてRTで一夜撹拌した。
仕上げ作業ではエタノールを減圧下で除去した。生成物は、濃塩酸で水性相を
酸性化した後、無色結晶の形態で沈殿した。ヒダントイン141gが得られた。
(b)4-テトラヒドロピラニルグリシン
上記で製造したヒダントイン10g(54.3mmol)を、165℃のオートクレーブ中
自然発生圧下で水130ml中の水酸化バリウム25.7g(81.5mmol)と共に5時間加
熱した。得られた懸濁液をドライアイスで50℃で中和した。20℃に冷却した後、
混合物を濃硫酸で酸性化し、そして硫酸バリウムの沈殿をろ過した。水溶液をア
ンモニアで中和し、そして放置して結晶化させた。4-テトラヒドロピラニルグリ
シン5.3gが得られた。
(c)Boc-4-テトラヒドロピラニルグリシン
4-テトラヒドロピラニルグリシン3.20g(20.1mmol)は、慣用の方法でジ-ter
t-ブチルジカーボネート4.39g(20.1mmol)を用いてBoc-保護化した。仕上げ
作業によってBoc-4-テトラヒドロピラニルグリシン4.8gが得られた。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm))〜12.5(幅広いシグナル,1H,COOH
),7.05(d,1H,NH),3.9〜3.7(3H,CH及び2つの各CH2から1H),3.3
〜3.1(2H,2つの各CH2から1H),1.85(m,1H,CH),1.5〜1.2(13H,2
CH2及びBoc)
N-tert-ブチロキシカルボニル-(D,L)-4-テトラヒドロピラニルアラニン
4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン(DE 9242 33 430参照)をPBr3と
反応させて製造した4-ブロモメチルテトラヒドロピランと、DMF中NaHで予
め脱プロトン化したジエチルアセトアミドマロネートをジエチルアセトアミド(
4-テトラヒドロピラニルメチル)マロネートに変換し、そしてその後このエステ
ルとアセチル基を6N HCl及び氷酢酸で100℃で加水分解し同時に脱カルボニ
ル化して、4-テトラヒドロピラニルアラニンヒドロクロリドを得た。
アミノ基を文献から知られている方法でBoc基で保護した。粗製生成物を酢酸
エチル中にとり、0.5N NaOHで抽出し、水性相を1N HClで酸性化し、そ
して生成物をDCMで抽出した。Na2SO4で乾燥した後、溶媒を完全に除去し
た。純粋なN-tert-ブチロキシカルボニル-(D,L)-4-テトラヒドロピラニルア
ラニンが得られた。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 〜12.5(幅広いシグナル,1H,COO
H),7.10(d,1H,NH),3.95(m,1H),3.80(m,2H,2つの各CH2基か
ら1H),3.20(m,2H,2つの各CH2基から1H),1.75〜1.0(16H,3×CH2
,CH及びBoc)。
ヒドロキシ酢酸誘導体はエス.バジャスズ(S.Bajusz)(WO 93/18060)
の方法に類似した方法によるか又は対応するメチルアセテート誘導体から出発し
てデービス試薬(F.A.Davis、L.C.Vishwakarma、J.M.Billmers、J.
Org.Chem.49(1984年)3241)を使用するα-ヒドロキシル化によって製造し
た。
H2N-C(R1R2)-D’形成ブロックは次の方法で製造した:
1.6-シアノ-3-ピコリルアミンの製造:
(a)6-シアノ-3-ピコリルアジド
DCM 20mlに溶解したTFAA 14.5g(0.07mol)を、6-シアノ-3-ピコリル
アルコール8.8g(0.07mol)及びTEA 6.9gのDCM(200ml)溶液に室温で滴
下して加え、そしてその後この混合物を2時間撹拌した。DCMを留去した後の
残渣をトルエンとDMSO(50ml)の混合物に溶解し、NaN311.2g(0.17mol
)及びTBAB 0.7gを加え、そしてこの混合物をRTで一夜撹拌した。
反応混合物を水300ml中に注ぎ、そしてエーテルで数回抽出した。Na2SO4で
乾燥しそして減圧下で溶媒を除去した後、黄色を帯びた結晶6.8gが残っており
そしてこれをそれ以上精製しないで次の反応で使用した。
(b)6-シアノ-3-ピコリルアミン
(a)で得られた化合物をTHF 45ml及び水1.2mlに溶解し、そして撹拌し乍
ら、トリフェニルホスフィン11.2gを分割して加えた。反応混合物をRTで一夜
放置した。
溶媒を留去した後、残渣をエーテル100ml中にとり、沈殿したトリフェニルホ
スフィンオキシドを吸引ろ過し、そしてろ液はエーテル性塩酸でpH2に調整し
た。沈殿したヒドロクロリドを吸引ろ過し、エーテル
で洗浄し、そしてトルエン及び熱イソプロパノールで連続的に消化した。ヒドロ
クロリド4.7gが単離され、融点は253〜256℃(分解)であった。
2.5-アミノメチル-2-シアノピリミジンの製造
(a)2-メチルチオ-5-ヒドロキシカルボニルピリミジン
2-メチルチオ-5-エトキシカルボニルピリミジン1Eqをジオキサンに溶解し、
そして2N LiOH 2Eqを添加した後一夜撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除
去し、そして残渣をEtOHに溶解した。化学量論的量のエーテル性HClを添加
した後、溶液を再度蒸発乾固した。未だ存在していた水をトルエンと共に1回共
沸乾燥させて除去した。
(b)2-メチルチオ-5-ヒドロキシメチルピリミジン
2.(a)で得られた酸をエイ.アイ.マイヤーズ(A.I.Meyers)等(Org.S
ynth.Coll.VII巻、530)の方法でアルコールに還元した。収率:40%。
FAB-MS(M+)=156
(c)2-メチルチオ-5-アミノメチルピリミジン
得られたアルコールは、上記したようにしてアミンに変換しそしてヒドロクロ
リドとして単離した。
収率: 30%。FAB-MS(M+)=155
(d)N-Boc-5-アミノメチル-2-メチルチオピリミジン
5-アミノメチル-2-メチルチオピリミジンヒドロクロリドを、標準的な条件(
M.Bodanszky、A.Bodanszkyの「ペプチド合成のプラクチス」、第2版、Spr
inger Verlag、ハイデルベルグ、1994年参照)下Boc基で保護した。収率: 73
%。
FAB-MS(M+)=255
(e)N-Boc-5-アミノメチル-2-メチルスルホニルピリミジン
N-Boc-5-アミノメチル-2-メチルチオピリミジン1Eqを70〜80℃で酢酸中
に入れた。次に、H2O2(50%の濃度)2.5Eqを徐々に滴下して加えた。プリカー
サーの変換が完了した後、反応混合物を3分の1の量にまで濃縮しそして水中に
注いだ。沈殿した固形物をろ過しそしてデシケーター中五酸化リンで乾燥した。
収率: 37%。FAB-MS(M+)=283
(f)N-Boc-5-アミノメチル-2-シアノピリミジン
N-Boc-5-アミノメチル-2-メチルスルホニルピリミジン1EqをDMFに溶解
し、そして還流装置中に入れた。KCN 2Eq及び触媒量の18-クラウン-6を
添加した後、反応混合物を60℃で4時間撹拌した。次に、懸濁液を濃縮しそして
水200ml中に注いだ。沈殿した固形物を吸引ろ過しそして酢酸エチルに溶解した
。溶液を水及び飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥しそしてロータリーエバポレータ
ーで留去した。N-Boc-5-アミノメチル-2-シアノピリミジンはそれ以上精製し
ないで次の反応で粗製生成物として使用した。収率: 46%。
(g)5-アミノメチル-2-シアノピリミジンヒドロクロリド
N-Boc-5-アミノメチル-2-シアノピリミジン1EqをRTでジオキサン中に入
れ、そしてジオキサン/HCl(5M)を添加した後RTで3時間撹拌した。プ
リカーサーの変換が完了した(TLCで確認: 移動相A)後、反応混合物を濃縮
しそしてエーテル中に注いだ。沈殿した固形物を吸引ろ過し、MeOHに再度溶
解し、そしてエーテル中に注いだ。生成物を吸引ろ過し、そして高度の真空下で
乾燥して理論的収量の89%の5-アミノメチル-2-シアノピリミジンヒドロクロリ
ドを得た。FAB-MS(M+)=134
3.4-アミノメチル-3-メトキシベンゾニトリルの製造
(a)3-ニトロ-4-メチルベンゾニトリル
発煙硝酸1Lにp-トルオニトリル399g(2.56mol)を−10℃で90分かけて添
加した。添加1時間後、この混合物を氷/H2O 2.5Lに注ぐと固形物が沈殿し
そしてこれを吸引フィルター漏斗で取り出し、そして水で中性のpHになるまで
洗浄した。生成物の収量は363g(88%)であった。1H-NMR(CDCl3; δ(p
pm)): 8.3(d,1H); 7.8(dd,1H); 7.5(dd,1H); 2.7(s,3H)
(b)3-アミノ-4-メチルベンゾニトリル:
3-ニトロ-4-メチルベンゾニトリル120gをEtOH1.2Lに懸濁し、そしてPd
/C(10%)7gの存在下RTで水素50Lを用いて水素添加した。セライトで触
媒を除去した後溶媒を除去して純粋な生成物95g(97%)を得た。1H-NMR(
DMSO-d6; δ(ppm)): 7.1(dd,1H); 6.90(d,1H); 6.85(dd,1H); 5.35
(s,2H,NH2); 2.15(s,3H)
(c)3-ヒドロキシ-4-メチルベンゾニトリル:
NaNO249.2g(0.72mol)の水(217ml)溶液を、6N HCl 1.8L中の3-ア
ミノ-4-メチルベンゾニトリル85g(0.72mol)に0〜5℃で30分かけて滴下して
加えた。次に、この混合物を0〜5℃で更に30分間そしてその後沸点で1時間撹
拌した。溶液を冷却し
た後、生成物を酢酸エチルで抽出することができそして、これからフェノレート
を氷冷5N NaOHで抽出した。次に、水性相を6N HClでpH3に酸性化し
、そして生成物を酢酸エチルで抽出した。フェノール41g(43%)が得られた。1
H-NMR(DMSO-d6; δ(ppm)): 10.3(s,OH); 7.25(dd,1H); 7.15(
d,1H); 7.1(dd,1H); 2.20(s,3H)
(d)3-メトキシ-4-メチルベンゾニトリル:
DMF 30mlに溶解した3-ヒドロキシ-4-メチルベンゾニトリル15g(0.11mol
)を、NaH 0.11mol及びDMF 30mlの懸濁液に滴下して加え、そしてこの混合
物を、更にH2の発生が観察されなくなるまで撹拌した。次に、ヨウ化メチル10.
6ml(0.17mol)を滴下して加え、そしてこの混合物をRTで1時間撹拌した。こ
の溶液を氷水中に注ぎ、そして生成物をエーテル/酢酸エチル(7:1)で抽出し
た。溶媒を除去した後、生成物は徐々に結晶化し始めた。生成物14.8g(89%)
が得られた。1H-NMR(CDCl3; δ(ppm)): 7.2(m,2H); 7.02(s,1H);
3.85(s,3H); 2.25(s,3H)
(e)4-ブロモメチル-3-メトキシベンゾニトリル:
3-メトキシ-4-メチルベンゾニトリル14.7g(0.1mol)を1,2-ジクロロエタン2
10mlに溶解し、触媒量の
AIBNの存在下82℃で、NBS 19.1g(0.11mol)を分割して用いて1時間か
けて臭素化し、そして添加が完了した後混合物を82℃で更に30分間撹拌した。n
-ヘプタンを添加した後、沈殿したスクシンイミドを除去し、そして溶媒を除去
した。生成物は、少量のプリカーサーのほかに、対応する痕跡量のベンザルブロ
ミドも含有していた。1
H-NMR(DMSO-d6; δ(ppm)): 7.60(dd,1H); 7.50(d,1H); 7.40(dd
,1H); 4.68(s,2H); 3.96(s,3H)
(f)4-フタールイミドメチル-3-メトキシベンゾニトリル:
DMF 125mlに溶解した4-ブロモメチル-3-メトキシベンゾニトリル24.4g(1
08mol)及びフタールイミドカリウム20.0gをRTで24時間、そしてその後50℃
で1時間撹拌した。この混合物を水中に注ぐと、生成物が固形物として沈殿した
。生成物21.5g(68%)が得られた。1H-NMR(DMSO-d6; δ(ppm)): 7.9
(m,4H); 7.5(d,1H); 7.35〜7.25(m,2H); 7.78(s,2H); 3.92(s,3
H)
(g)4-アミノメチル-3-メトキシベンゾニトリル:
THF 290mlに溶解した4-フタールイミドメチル-3-メトキシベンゾニトリル2
1.2g(73mmol)にヒドラ
ジンヒドレート10.6mlを加え、そしてこの混合物をRTで20時間撹拌した。次に
、2N HCl 180mlを滴下して加え、そして1.5時間後に溶媒を完全に除去した
。残渣をMTBE中にとり、1N HClで抽出し、2N NaOHでpH 9〜10
に調整し、そしてDCMで抽出した。生成物8.0g(68%)が得られた。1H-N
MR(DMSO-d6; δ(ppm)): 7.55(dd,1H); 7.40(dd,1H); 7.37(d,1H)
; 3.85(s,3H); 3.70(s,2H); 2.5〜1.6(NH2)。
4.4-アミノメチル-3-エトキシベンゾニトリルの製造:
(a)3-エトキシ-4-メチルベンゾニトリル
4-メチル-3-ヒドロキシベンゾニトリル10g(75mmol)をDMF 100ml中1Eq
のNaHで脱プロトン化し、そしてその後ヨードエタン112mmolを用いて酸素をエ
チル化した。生成物8.8gが得られた。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 7.4〜7.25(3H),4.10(q,2H),2.22
(s,3H),1.35(t,3H)
(b)4-ブロモメチル-3-エトキシベンゾニトリル
製造はNBSを用いて例3.(e)と同じようにして行った。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 7.59(1H),7.50(1H),7.40(1H),4.65
(s,2H),4.20(q,2H),1.35(t,3H)
(c)4-アミノメチル-3-エトキシベンゾニトリルヒドロクロリド
合成は例3.(f)と同じようにして対応するフタールイミドの段階を経由して
行い、そして例3.(g)と同じようにしてヒドラジンで開裂しそしてHClで処理
してヒドロクロリド生成物を得た。(a)のプリカーサー10gから出発して生成
物5.1gが得られた。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.5(幅広いシグナル、NH3 +),7.65〜7.
45(3H),4.18(q,2H),4.05(s,2H),
1.38(t,3H)
5.4-アミノメチル-3-ベンジロキシベンゾニトリルの製造:
(a)3-ベンジロキシ-4-ヒドロキシメチルベンゾニトリル
4-ホルミル-3-ヒドロキシベンゾニトリル(Liebigs Ann.Chem.(1982年
)1836)33.1gは、臭化ベンジル及びK2CO3をそれぞれ1Eq用いてOをベン
ジル化し、そして仕上げ作業後、MeOH/THF(2
:3)100ml中でNaBH4を用いて−10℃から0℃で還元してアルコールを得た
。22.4gが得られた。この生成物はDCM/石油エーテルから結晶化することが
できた。1
H-NMR(CDCl3,δ(ppm)): 7.48(1H),7.40〜7.3(5H),7.20(1H),7.0
8(1H),5.05(s,2H),4.75(s,2H),2.85(1H,OH)
(b)3-ベンジロキシ-4-ブロモメチルベンゾニトリル:
CBr47.9g(24mmol)及びPPh36.3g(24mmol)を有するTHF 40mlに、(
a)のアルコール4.3g(18mmol)を30分かけて分割して添加して置換に付した
。この反応混合物をRTで20時間撹拌した。生成物はカラムクロマトグラフィー
(移動相: t-ブチルメチルエーテル/石油エーテル 2:1)で精製した。4.6
gが得られた。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 7.70〜7.25(8H),5.30(s,2H),4.70(
s,2H)
(c)4-アミノメチル-3-ベンジロキシベンゾニトリル
合成は例3.(f)と同じようにして対応するフタールイミドの段階を経由して
行った。例3.(g)と同じようにしてヒドラジン開裂を実施した。遊離アミンは
、最初に製造されたヒドロクロリドからpH9〜10で生成され、そして水溶液か
らエーテルで抽出した。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 7.65〜7.25(8H),5.20(s,2H),3.80(
s,2H),約3.0(幅広いシグナル,NH2)
6.4-アミノメチル-3-ヨードベンゾニトリルの製造:
(a)3-ヨード-4-メチルベンゾニトリル
3-アミノ-4-メチルベンゾニトリルヒドロクロリド(例3.(b))25.3g(0.1
5mol)をザントマイヤー反応で生成物22.1gに変換した。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.30(1H),7.78(1H),7.50(1H),2.45
(3H)
(b)4-ブロモメチル-3-ヨードベンゾニトリル
製造はNBSを用いて例3.(e)と同じようにして行った。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.38(1H),7.89(1H),7.77(1H),4.78
(2H)
(c)4-アミノメチル-3-ヨードベンゾニトリルヒドロクロリド
MeOH/THF(1:1)200ml中の4-ブロモメ
チル-3-ヨードベンゾニトリル12.1g(37.6mmol)を濃アンモニア溶液/MeOH
(NH3で飽和)(1:1)200mlに徐々に滴下して加え、同時にNH3を反応混
合物中に通過させた。温度は50℃に維持した。4時間後、溶媒を除去し、そして
生成物をDCM中にとり、乾燥しそしてエーテル性HClで沈殿させた。4-アミ
ノメチル-3-ヨードベンゾニトリルヒドロクロリド8.6gを得た。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.8(幅広いシグナル,NH3 +),8.43(1
H),7.98(1H),7.70(1H),4.13(2H)
7.4-アミノメチル-2-メトキシベンゾニトリルの製造:
(a)2-メトキシ-4-メチルベンゾニトリル
4-メチルサリチルアルデヒド(J.C.S.Perkin I(1980年)1862)10.7g
(78.6mmol)を、DMF 40ml中でK2CO313gの存在下MeI 5.8mlでメチル
化した。この反応混合物を氷水中に注ぎ、そして生成物(11.5g)はエーテルで
抽出した。このアルデヒドをシンセシス(Synthesis)(1978年)11の方法に類
似した方法でニトリルに変換した。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 7.60(d,1H),7.05(s,1H),6.90(d
,1H),3.90(s,3
H),2.40(s,3H)
(b)4-ブロモメチル-2-メトキシベンゾニトリル
4-メチル-2-メトキシベンゾニトリル4.6g(31.3mmol)を触媒量のアゾビスイ
ソブチロニトリルの存在下1,2-ジクロロエタン60ml中でN-ブロモスクシンイミ
ド34.7mmolを用いて還流下で臭素化した。生成物2.5gが得られた。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)):7.75(d,1H),7.35(s,幅広い,1H)
,7.15(d,幅広い,1H),4.73(s,2H),3.95(s,3H)
(c)4-アミノメチル-2-メトキシベンゾニトリル
(b)のブロミド2.5gをMeOH 10ml中に入れ、そして濃アンモニア/MeO
H(1:1)38mlを滴下して添加中にNH3を通過させた。2時間後、溶媒を除
去し、生成物をDCM中にとって水で洗浄し、そして有機相をNa2SO4で乾燥
した。生成物はエーテル性HClでヒドロクロリドとして沈殿させた。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm) ): 8.6(幅広いシグナル,NH3 +),7.79(
1H),7.55(1H),7.20(1H),4.10(s,2H),3.93(s,3H)
8.4-アミノメチル-2-ベンジロキシベンゾニトリルの製造:
(a)2-ベンジロキシ-4-ヒドロキシメチルベンゾニトリル
DCM中BBr31mol溶液41ml(41mmol)をDCM 100ml中の2-メトキシ-4-メ
チルベンゾニトリル(例7(a))5.5g(37.4mmol)に0℃で滴下して加え、
そしてこの混合物を0℃で1時間そしてRTで更に2日間撹拌した。混合物を10
%濃度のアンモニア溶液中に注ぎ、そして2-ヒドロキシ-4-メチルベンゾニトリ
ルをDCMで抽出した。ホルミル基はLiebigs Ann.Chem.(1982年)1836の
方法によってメチル基から生成させ、そして4-ホルミル-2-ヒドロキシベンゾニ
トリルを、例5.(a)と同じようにして2-ベンジロキシ-4-ヒドロキシメチルベン
ゾニトリル2.1gに変換した。
(b)4-アミノメチル-2-ベンジロキシベンゾニトリル
(a)のベンジルアルコール2.1g(8.8mmol)を、CBr4及びPPh3を用いて
例5.(b)と同じようにして2-ベンジロキシ-4-ブロモメチルベンゾニトリル2.2
gに変換した。例3.(f)及び3.(g)と同じようにしてフタールイミドの段階を
経由してベンジルアミンを合成して、4-アミノメチル-2-ベンジロキシベンゾニ
トリルを得た。
9.4-アミノメチル-2-クロロベンゾニトリルの製造:
4-メチル-2-ニトロアニリン11.75g(77.2mmol)は、慣用の方法でザントマイ
ヤー反応に付してジアゾ化しそしてNaCN及びCUSO4で置換して粗製の4-メ
チル-2-ニトロベンゾニトリルを得た。1
H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.25(1H),8.05(1H),7.80(1H),2.50
(3H)
ニトロ基を、例3.(b)と同じようにして水素添加し、そして得られた2-アミ
ノ-4-メチルベンゾニトリルをもう1回ザントマイヤー反応に付して、2-クロロ-
4-メチルベンゾニトリルを得た。その後の反応で、4-ブロモメチル-2-クロロベ
ンゾニトリル、2クロロ-4-フタールイミドメチルベンゾニトリルを得、そして
最終的に4-アミノメチル-2-クロロベンゾニトリルが例3.(e)、3.(f)及び3.
(g)と同じようにして生じた。
10.6-カルバモイル-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドの製造:
5-シアノピリジン-2-カルボキサミド(Chem.Ber.117(1984年)1259)67
g(0.46mol)を水性メタノール(1:1)1Lに懸濁し、そして濃HCl 84.7m
l
(1.9当量)、10%濃度のPd/C 21.4gを加え、そして室温で5時間振とうした
容器中で水素添加を実施した(H2取り込み: 23.2L; 理論量: 22.3L)。生成
物は水素添加中に溶解した(そして触媒は灰色から黒色に変化した)。TLC(
CH2Cl2/MeOH 9/1、NH3飽和)によって出発物質は痕跡量にすぎないこ
とが明らかになった。
触媒を吸引ろ過しそして水で洗浄し、そしてろ液を減圧下で、最後にトルエン
及びエタノールを加えて、留去した。
湿った残渣を約400mlのMeOH中で短時間還流し、氷浴中で約30分間冷却して
撹拌した後、吸引ろ過しそしてメチルt-ブチルエーテルで洗浄した。
ジヒドロクロリド78g(76.5%)を白色結晶として単離した;融点>260℃。
実施例1
3-フェニル-(D)-ラクチルプロリン p-アミジノベンジルアミド アセテート:
(a)3-フェニル-(D)-ラクチルプロリン p-シアノベンジルアミド:
O-テトラヒドロピラニル-3-フェニル-(D)-乳酸(WO 93/18060)5.5g(20
.4mmol)をDMF 30mlに溶解し、そしてN-(p-シアノベンジル)プロリンア
ミド5.4g(20.4mmol)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール3.3g(20.4mmol)、D
IPEA 3.0g及びジシクロヘキシルカルボジイミド4.33g(20.6mmol)を連続
して添加した。この混合物をRTで48時間撹拌した。沈殿した尿素を吸引ろ過し
、そしてその後溶媒を減圧下で実質的に除去し、残渣に水50mlを加え、そして酢
酸エチルで抽出した。水及びNaHCO3溶液で洗浄しそしてNa2SO4で乾燥し
た後、酢酸エチルを留去し、そして残っている油状残渣をメタノールに溶解しそ
してp-トルエンスルホン酸でpH2に調整した。この溶液をRTで6時間放置
した。次に、メタノールを留去し、残渣を酢酸エチル中にとり、そしてこの溶液
を水、5%濃度のクエン酸及びNaHCO3溶液で洗浄した。Na2SO4で乾燥し
そして溶媒を留去した後に得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:
塩化メチレン/アセトン/メタノール、45/5/2)で精製した。白色結晶2.5g
を得、そしてこれは、エーテル/ヘキサン混合物から結晶化した後108〜110℃で
融解した。
(b)3-フェニル-(D)-ラクチルプロリン p-アミジノベンジルアミドアセテー
ト:
上記化合物2.0g及びトリエチルアミン3mlをピリジン30mlに溶解し、0℃で
H2Sで飽和し、そしてRTで一夜放置した。TLC確認(CH2Cl2/MeOH
、9/1)によってチオアミドへの変換が完了したことが示された。単離するため
に、ピリジンを減圧下で実質的に留去し、そして残渣を酢酸エチル250ml中にと
り、そして塩水、5%濃度のクエン酸及びNaHCO3溶液で洗浄した。乾燥しそ
して溶媒を留去すると無晶形のチオアミド2.3gが得られた。
このチオアミドをアセトン40mlに溶解し、そしてヨウ化メチル4mlを添加した
後、RTで6時間放置した。溶媒を除去し、そしてその後無晶形残渣を乾燥エー
テルと共に撹拌しそして続いて乾燥した。メチルS-メチルチオイミデートヒド
ロヨージドをエタノール50mlに溶解し、10%濃度の酢酸アンモニウム溶液15ml
を加え、そしてこの混合物を60℃で3時間加熱した。単離するために、溶媒を除
去し、残渣をCH2Cl2100mlに溶解し、不溶性の構成成分をろ過し、そしてその
後CH2Cl2を留去した。酢酸エチル/ジエチルエーテル混合物で消化すると可
溶性の不純物が除去された。残っているヨージド/アセテートの塩混合物をアセ
トン/水(3/2)に溶解し、そしてIRAアセテートイオン交換体を使用して
純粋なアセテートに変換し、そして続いてカラムクロマトグラフィー(溶出液:
塩化メチレン/メタノール/50%濃度の酢酸40/10/1.5)で精製した。溶出液
を除去した後、純粋なフラクションを凍結乾燥した。白色粉末1.1gが残存した
。融点185〜187℃、FAB-MS:394(M+)。
実施例2
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリル
アミド:
(a)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-シアノ-3-ピ
コリルアミド:
イソブチルクロロホルメート2.25gをO-テトラヒドロピラニル-(D)-2-シク
ロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン(WO 93/18060)4.4g(13mmol)
及びN-メチルモルホリン1.6gのDMF(25ml)溶液に−15℃で滴下して加えた
。10分後、2-シアノ-5-(アミノメチル)ピリジンヒドロクロリド(WO 95/35
309)2.2g(13mmol)のDMF(20ml)及びCH2Cl2(70ml)溶液並びにトリ
エチルアミン3.5gを滴下して加え、そしてその後この反応混合物を1時間撹拌
し、この間に温度は−15℃から0℃に上昇した。
水150mlを加えた後、酢酸エチルで数回抽出し、そして酢酸エチル相を水、5
%濃度のNaHCO3及び5%濃度のクエン酸溶液で洗浄してNa2SO4で乾燥し
、そして酢酸エチルを留去した。残っている油状残渣をメタノールに溶解し、p
-トルエンスルホン酸でpH2に調整し、そしてRTで6時間放置した。
メタノールを留去した後の残渣を酢酸エチル中にとり、水、5%濃度のクエン
酸及びNaHCO3溶液で洗
浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を留去した後に得られた残渣をカラム
クロマトグラフィー(溶出液:塩化メチレン/アセトン/メタノール45/5/2)
で精製した。白色の無晶形粉末3.0g(理論値の62%)が単離された;FAB-M
S(M+H+): 371。
(b)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-アミジノ-3-ピ
コリルアミドアセテート:
この化合物は(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-シア
ノ-3-ピコリルアミドアセテート2.55gから実施例1と同じようにして製造した
。(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリ
ルアミドアセテート0.99gが白色の無晶形粉末として得られた;FAB-MS(M
+H+): 388
実施例3
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン p-アミジノベンジルア
ミドアセテート:
(a)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン p-シアノベンジ
ルアミド:
(D)-2-シクロヘキシル-2-テトラヒドロピラニロキシ酢酸(WO 93/18060)
4.9g(20.4mmol)をD
MF 30mlに溶解し、そしてN-(p-シアノベンジル)プロリンアミド5.4g(20.4
mmol)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール3.3g(20.4mmol)、DIPEA 3.0g
及びジシクロヘキシルカルボジイミド4.33g(20.6mmol)を連続して加えた。こ
の混合物をRTで48時間撹拌した。沈殿した尿素を吸引ろ過し、そしてその後溶
媒を減圧下で実質的に除去し、残渣に水50mlを加え、そして酢酸エチルで抽出し
た。水及びNaHCO3溶液で洗浄しそしてNa2SO4で乾燥した後、酢酸エチル
を留去し、そして残っている油状残渣をメタノールに溶解しそしてp-トルエン
スルホン酸でpH2に調整した。この溶液をRTで6時間放置した。次に、メタ
ノールを留去し、残渣を酢酸エチル中にとり、そしてこの溶液を水、5%濃度の
クエン酸及びNaHCO3溶液で洗浄した。Na2SO4で乾燥しそして溶媒を留去
した後に得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:塩化メチレン/ア
セトン/メタノール、45/5/2)で精製した。白色の無晶形粉末2.5gが得られ
た;FAB-MS(M+H+): 370。
(b)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン p-アミジノベン
ジルアミドアセテート:
アミジンの形成は実施例1bと同じようにして行った。凍結乾燥してアセテー
トの白色結晶を得た。融点216〜218℃;FAB-MS(M+H+): 387。
実施例4
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 2-メトキシ4アミジノ
ベンジルアミドアセテート:
これは実施例3と同じようにして(D)-2-シクロヘキシル-2-テトラヒドロピラ
ニロキシ酢酸をN-(4-シアノ-2-メトキシ-ベンジル)プロリンアミド(WO 95
/35309)と反応させることによって白色の無晶形粉末として得られた;FAB-
MS(M+H+): 417。
実施例5
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルアゼチジン-2-カルボン酸 4-アミ
ジノベンジルアミド:
(a)メチル(D)-2-シクロヘキシル-2-テトラヒドロピラニロキシアセチル-ア
ゼチジン-2-カルボキシレート:
塩化ピバロイル2.0ml(16.2mmol)を、トルエン25ml及びDMF5ml中の(D)-
2-シクロヘキシル-2-テトラヒドロピラニロキシ酢酸3.92g(16.2mmol)及びト
リエチルアミン2.26ml(16.2mmol)の溶液に氷中で冷却し乍ら滴下して加え、そ
して30分間撹拌した後、メチル アゼチジン-2-カルボキシレートヒドロクロリド
2.5g(16.2mmol)とトリエチルアミン2.26ml(16mmo
l)のDMF 25ml中混合物を滴下して加えた。この混合物を一夜撹拌し、この間
に温度はRTに上昇し、そして水で希釈してトルエンで数回抽出した。合わせた
トルエン相を5%濃度のKHSO4、10%濃度のNa2CO3及び塩化ナトリウム溶
液で洗浄した後、溶媒を留去し、そして残っている淡黄色の油状物をそれ以上精
製しないで加水分解した。
(b)(D)-2-シクロヘキシル-2-テトラヒドロピラニロキシアセチルアゼチジン
-2-カルボン酸:
メチルエステル(段階a)をTHF 50mlに溶解し、LiOH 5gの水(50ml
)溶液を加え、そしてこの混合物をRTで一夜撹拌した。THFを留去した後、
水性相をKHSO4溶液で酸性化し、そして酢酸エチルで数回抽出した。合わせ
た酢酸エチル相を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そしてその後蒸発乾固し
た。白色結晶4.1g(理論値の78%)が単離された;
FAB-MS(M+H+): 326。
(c)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルアゼチジン-2-カルボン酸
p-シアノベンジルアミド:
p-シアノベンジルアミンヒドロクロリド2.1g(12.5mmol)と段階(b)で単
離されたカルボン酸4.1g(12.5mmol)のCH2CH270ml中懸濁液にジイソプ
ロピルエチルアミン8.12g、そしてその後無水プロパンホスホン酸(酢酸エチル
中50%濃度の溶液)11ml(15mmol)を−5℃で滴下して加えた。この混合物を
、温度を20℃まで上昇させ乍ら、2時間撹拌した。有機相を水、5%濃度のNa
HCO3及び5%濃度のクエン酸溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして蒸発
乾固した。
残っている油状残渣をメタノールに溶解し、p-トルエンスルホン酸でpH2
に調整し、そしてRTで6時間放置した。次に、メタノールを留去し、そして残
渣を酢酸エチル中にとり、そして水、5%濃度のクエン酸及びNaHCO3溶液で
洗浄した。Na2SO4で乾燥しそして溶媒を留去した後に得られた残渣をカラム
クロマトグラフィー(溶出液:塩化メチレン/アセトン/メタノール45/5/2)
で精製した。白色の無晶形粉末3.7g(82%)が単離された;
FAB-MS(M+H+): 357。
(d)(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルアゼチジン-2-カルボン酸
p-アミジノベンジルアミドアセテート:
アミジンの形成は実施例1bと同じようにして行った。凍結乾燥してアセテー
トの白色無晶形粉末を得た;FAB-MS(M+H+): 374。
実施例6
(D,L)-2-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチル)-2ヒドロキシアセチル-プロリ
ン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
(a)メチル(1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチル)グリコレート:
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチルグリコール酸(Chem.Ber.117(1984年
)332〜325)4.12g(20mmol)を乾燥メタノール30mlに溶解した。濃H2SO44
滴を加え、そしてこの混合物を3時間還流した。メタノールを減圧下RTで留去
し、そして残渣をCH2Cl2中にとり、そしてNaHCO3溶液及び水で中性にな
るまで洗浄した。Na2SO4で乾燥しそして溶媒を留去した後、メチルエステル
が無色の油状物として定量的収量で得られた。
(b)O-テトラヒドロピラニル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチルグリコール
酸:
上記のメチルエステルをCH2Cl220mlに溶解し、そして撹拌し乍ら、ジヒド
ロピラン2ml(22mmol)及び酢酸エチル中10%の濃度の塩酸溶液0.3mlを滴下し
て加えた。一夜放置した後、混合物を塩化メチレンで希釈しそしてNaHCO3溶
液及び水で中性になるまで洗浄し、そして溶媒をRTで留去した。
上記の残渣をメタノール40mlに溶解し、1N LiOH溶液20mlを添加し、この
混合物をRTで一夜放置し、そしてその後メタノールをRTで実質的に留去した
。僅かに濁った溶液をCH2Cl2で抽出し、冷却し乍ら、1M KHSO4溶液で
pH3に調整し、そしてCH2Cl2で数回抽出した。合わせたCH2Cl2抽出物を
水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そしてRTで留去した。油状残渣を次の段階
で直接反応させた。
(c)N-(6-シアノ-3-ピコリル)プロリンアミド:
2-シアノ-5-アミノメチルピリジンヒドロクロリド(WO 95/35309)25.3g(
0.15mmol)をBoc-Pro-OH 32.5g(0.15mol)のCH2Cl2(500ml)溶液に加
えた。−5℃でジイソプロピルエチルアミン97g(0.75mol)を添加することに
よって清明な溶液が得られ、そしてその後酢酸エチル中50%の濃度の無水プロパ
ンホスホン酸溶液150mlを滴下して加えた。この混合物を2時間撹拌し、そして
この間に温度は20℃に上昇した。有機相を水、5%濃度のNaHCO3及び5%濃
度のクエン酸溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして蒸発乾固した。無色の
油状物40g(81%)が残存していた。
36g(0.11mol)をイソプロパノール400mlに溶解し、そしてRTでHCl(20
g)のイソプロパノール(150ml)溶液を加えた。この溶液を50℃で5時間加熱
し
、この間に白色の沈殿が分離しそして冷却後にこれを吸引ろ過し、そして冷イソ
プロパノールでそして最後にジイソプロピルエーテルで酸がなくなるまで洗浄し
た。ヒドロクロリド19.8gが単離された、融点226〜228℃(分解);TLC: C
H2Cl2/MeOH/50%濃度の酢酸、85/15/2。
(d)段階b及びcの化合物を実施例3aと同じようにしてカップリングさせ、
そして1bの方法によってアミジンに変換した。アセテートが白色の無晶形粉末
として得られた;
FAB-MS(M+H+): 436。
実施例7
(D,L)-2-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチル)-2ヒドロキシアセチル-プロリ
ン 4-アミジノベンジルアミド:
上記化合物は、実施例6と同じようにして、O-テトラヒドロピラニル-1,2,3,
4-テトラヒドロ-1-ナフチルプロリンアミドヒドロクロリド(WO 95/35309)
をカップリングさせ、続いて保護基を除去し、そしてアミジンに変換して製造し
た。このアセテートは凍結乾燥後白色の無晶形粉末の形態であった; FAB-M
S(M+H+): 435。
実施例8
(D)-2-シクロヘキシル-2-アセトキシアセチルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリル
アミド:
(a)(D)-2-シクロヘキシル-2-アセトキシアセチルプロリン 6-シアノ-3-ピコ
リルアミド:
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチルプロリン 6-シアノ-3-ピコリル
アミド(製造については実施例1a参照)3.7g(10mmol)、トリエチルアミン1.5
g(15mmol)及びDMAP 30mgをCH2Cl230mlに溶解し、そして冷却し乍ら、
無水酢酸1.1g(11mmol)を添加した。反応混合物をRTで一夜放置し、そして
その後水、5%濃度のクエン酸及び5%濃度のNaHCO3溶液で洗浄し、Na2S
O4で乾燥し、そして蒸発乾固した。残っている残渣はそれ以上精製しないで次
の反応に使用した;
FAB-MS(M+H+): 413。
(b)アミジンの形成
アミジンの形成は実施例1bと同じようにして行った。凍結乾燥後、アセテー
トが白色の無晶形粉末の形態で単離された;
FAB-MS(M+H+): 430。
実施例9
(D)-2-シクロヘキシル-2-アセトキシアセチルプロリン 4-アミジノベンジルア
ミド:
この化合物は、実施例8と同じようにして、(D)-2-シクロヘキシル-2-アセト
キシアセチルプロリン 6-シアノ-3-ピコリルアミドとN-(4-シアノベンジル)プ
ロリンアミドヒドロクロリド(WO 95/35309)との反応及びそれに続くアミド
化(段階8a)によって白色の無晶形アセテートとして単離された;
FAB-MS(M+H+): 429。
実施例10
(D)-2-シクロヘキシル-2-ヘキサノイロキシアセチルプロリン 4-アミジノベン
ジルアミド:
この化合物は、実施例8と同じようにして、(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロ
キシアセチルプロリン p-シアノベンジルアミドと塩化ヘキサノイルとの反応、
その後のアミド化によって得られた。アセテート:白色の無晶形粉末; FAB-
MS(M+H+): 468。
実施例11
O-ヒドロキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセチル
プロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
(a)メチル O-t-ブトキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒド
ロキシアセテート:
メチル(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシアセテート(WO 93/18060)1.
7gを、鉱物油不含のNaH 480mg(鉱物油中55%の分散液、10mmol)のDMF
20ml中撹拌懸濁液に加えた。
気体発生が終了した後、t-ブチルブロモアセテート1.95g(10mmol)のDM
F(2ml)溶液を滴下して加え、そしてこの混合物を一夜撹拌した。
反応生成物を水中に注ぎそしてエーテルで数回抽出し、合わせたエーテル抽出
物を水で洗浄してNa2SO4で乾燥し、そしてエーテルを留去した。残っている
油状残渣をカラムクロマトグラフィー(エーテル/n-ヘキサン 1/1)で精製し
た; 収率: 80%。
(b)O-t-ブトキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシ酢
酸:
上記のエステルを実施例6bと同じようにして1N LiOHで加水分解した。
粗製の酸をこの後のカップリングで直接使用した。
(c)O-t-ブトキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシア
セチル-プロリン 6-シアノ-3-ピコリルアミド:
上記の酸を実施例2aと同じようしてN-(6-シアノ
-3-ピコリル)プロリンアミドヒドロクロリドとカップリングさせた(段階6c
)。白色の無晶形粉末; FAB-MS(M+H+): 485。
(d)O-t-ブトキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシ
アセチル-プロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
アミジンへの変換は1bと同じようにして行った。白色の無晶形粉末; FAB
-MS(M+H+): 502。
(e)O-ヒドロキシカルボニルメチル-(D)-2-シクロヘキシル-2-ヒドロキシア
セチル-プロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
上記のt-ブチルエステルをトリフルオロ酢酸に溶解し、そしてRTで一夜放
置した。トリフルオロ酢酸を減圧下20℃で留去し、最後にトルエンを添加して留
去し、そして残渣をエーテルで処理して白色の結晶性粉末を得た。これを、メタ
ノール/濃NH3溶出液(50/2)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーで遊離
ベタインに変換し、そして溶出液を除去した後、凍結乾燥した。白色の無晶形粉
末; FAB-MS(M+H+): 446。
実施例12
3-シクロヘキシル-(D)-ラクチルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
この化合物は、実施例3aと同じようにしてO-テトラヒドロピラニル-3-シク
ロヘキシル-(D)-乳酸(WO 93/18060)をN-(6-シアノ-3-ピコリル)プロリン
アミド(実施例6c)と反応させ、続いて1bと同じようにしてアミジンを形成
させて得た。白色の無晶形粉末; FAB-MS(M+H+): 402。
実施例13
3-シクロヘキシル-(D)-ラクチルプロリン 4-アミジノベンジルアミドアセテー
ト:
(a)3-シクロヘキシル-(D)-ラクチルプロリン 4-シアノベンジルアミド:
O-テトラヒドロピラニル-3-シクロヘキシル-(D)-乳酸(WO 93/18060)3.
3g(13mmol)及びN-メチル-モルホリン1.6gのDMF(25ml)溶液に−15℃で
イソブチルクロロホルメート2.25gを滴下して加えた。10分後、N-(4-シアノベ
ンジル)プロリンアミドヒドロクロリド3.5g(13mmol)のDMF(20ml)及びC
H2Cl2(70ml)溶液並びにトリエチルアミン3.5gを滴下して加えた。次に、反
応混合物を1時間撹拌し、この間温度は−20℃から0℃に上昇し、そして続いて
これを水100ml中に注いだ。1aと同じようにして
更に仕上げ作業を実施した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって白色
の粉末2.7gが単離され、そしてこれはエーテル/ヘキサン混合物から結晶化さ
せた後、122℃で融解した。
(b)アミジンへの変換を1bと同じようにして行った。このアセテートは136
〜140℃で融解した; FAB-MS(M+H+): 401。
実施例14
3-シクロヘキシル-(D)-ラクチルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミ
ド:
実施例1と同じようにして、O-テトラヒドロピラニル-3-シクロヘキシル-(D
)-ラクチルプロリンを4-アミノメチル-3-メトキシベンゾニトリル(WO 95/35
309)と反応させ、そしてそれに続いてアミジンに変換した。凍結乾燥後、アセ
テートが白色の無晶形粉末として単離された; FAB-MS(M+H+): 431。
実施例15
3,3-ジフェニル-(D,L)-ラクチルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例1と同じようにして、O-テトラヒドロピラニル-3,3-ジフェニル-(D,
L)-ラクチルプロリンを
2-シアノ-5-アミノメチルピリジンヒドロクロリド(WO 95/35309)と反応さ
せ、そしてそれに続いてアミジンに変換した。アセテート: 白色の無晶形粉末、
FAB-MS(M+H+): 472。
実施例16
3,3-ジフェニル-(D,L)-ラクチルプロリン 4-アミジノベンジルアミド アセテ
ート:
実施例1と同じようにして、O-テトラヒドロピラニル-3,3-ジフェニル-(D,
L)-ラクチルプロリンをp-シアノベンジルアミンと反応させ、そしてそれに続
いてアミジンに変換した。このアセテートのジアステレオマー混合物は99〜106
℃で融解した;
FAB-MS(M+H+): 471。
実施例17
(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 6-アミジノ3-ピコリルアミド:
(a)Boc-(D)-Cha-Pro-OH
Boc-(D)-Cha-OH 30.7g(0.113mol)及びHPro-OCH3HCl 18.7g(0.
113mol)をCH2Cl2300ml中に懸濁し、そしてジイソプロピルエチルアミン58.3
g(0.45mol)を滴下して加えて溶解した。−15℃に冷却した後、無水プロパン
ホスホン酸(酢酸エ
チル中50%濃度の溶液)113ml(0.147mol)を滴下して加え、そしてこの混合物
をRTで1時間撹拌した。
水200mlを添加した後有機相を分離しそしてK2CO3水溶液、0.5N塩酸及び5
%濃度のNaHCO3溶液で洗浄した。Na2SO4で乾燥した後、溶媒を留去し、
そして油状残渣(42g)をエタノール400mlに溶解し、1N NaOH 120mlと混
合し、そしてRTで2時間撹拌した。
アルコールを留去し、そしてその後水性相を水で希釈しそしてメチル tert-ブ
チルエーテルで数回抽出した。水性相をKHSO4溶液で酸性化し、そしてCH2
Cl2で3回抽出した。乾燥し、そして塩化メチレンを留去した後、油状残渣をジ
イソプロピルエーテル/n-ヘキサン(1/3)から結晶化した。白色の結晶29g
が単離された。
(b)Boc-(D)-Cha-Pro-NH-3-(6-CN)-pico:
Boc-(D)-Cha-Pro-OH 27.6g(0.075mol)及び6-シアノ-3-ピコリルアミ
ンヒドロクロリド12.7g(0.075mol)をCH2Cl2300ml中に懸濁し、そしてジイソ
プロピルエチルアミン47g(0.364mol)を添加した。次に、−10℃で無水プロパ
ンホスホン酸(酢酸エチル中50%濃度の溶液)66mlを滴下して加え、この混合物
をRTで1時間撹拌し、水200mlを添加し、そしてCH2Cl2相を分離した。有機
相を0.1N水酸化ナトリ
ウム溶液及び水で洗浄し、そしてその後乾燥し、そして溶媒を留去した。残渣を
酢酸エチル100ml中にとると、急速に結晶化が始まり、そしてn-ヘキサン150ml
を添加して完了させた。吸引ろ過しそして乾燥すると白色結晶32.4g(理論値の
89%)が単離された。
(c)Boc-(D)-Cha-Pro-NH-3-(6-am)-pico:
ヒドロキシルアミンヒドロクロリド1.15g(16.5mmol)をエタノール5ml中に
懸濁し、25%濃度のアンモニア溶液1.2gを添加し、そしてこの混合物を10分間
撹拌した。エタノール45mlを添加した後に沈殿した塩を吸引ろ過し、そしてこの
溶液に上記の化合物(段階c)3.18g(6.6mmol)を加えた。ヒドロキシアミジ
ン化合物が短時間後に分離し、そして30分間撹拌した後に吸引ろ過し、そして少
量の冷水及びエタノールで洗浄した。残渣のエタノール湿潤物をエタノール40ml
及び氷酢酸8mlに溶解し、10% Pd/C 250mgを添加し、そして約50℃で水素
添加を実施した。5時間後、TLC(CH2Cl2/MeOH/50%濃度の酢酸、20
/5/1)は検出可能な出発物質を示さなかった。
触媒は、セライト層を通して吸引ろ過して除去し、そしてその後溶媒を留去し
、そして留去終了頃にトルエンを添加した。アセトン50mlを添加した後、アミジ
ンアセテートを結晶化させ、そしてろ取した。白色結晶、FAB-MS(M+H+)
: 501。
(d)H-(D)-Cha-Pro-NH-3-(6-am)-pico:
Boc基は、標準的な条件下でc)の化合物から除去した。ジヒドロクロリド:
白色結晶、FAB-MS(M+H+):401。
実施例18
(D)-シクロヘキシルグリシルアゼチジン-2-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリル
アミド:
上記方法に類似した方法によって、Boc-(D)-シクロヘキシルグリシンをメチ
ルアゼチジン-2-カルボキシレートヒドロクロリドとカップリングさせ、LiOH
で加水分解して遊離のジペプチド酸とし、そして6-シアノ-3-ピコリルアミンヒ
ドロクロリドと再度カップリングさせた。シアノ基にヒドロキシルアミンを付加
させ、ジオキサン/HCl又はCF3COOH/CH2Cl2中のラネーニッケル又
はPd/Cを用いてN-ヒドロキシアミンに触媒的に水素添加して表題化合物に導
いた。ジヒドロクロリドが白色粉末として得られた;FAB-MS(M+H+): 37
3。
実施例19
(D)-シクロヘキシルグリシルピペリジン-2-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリル
アミド:
Boc-(D)-シクロヘキシルグリシンとメチル(L)-
ピペリジン-2-カルボキシレートヒドロクロリドから出発して、上記方法によっ
て必要な生成物が得られた。アセテート: 白色の無晶形粉末; FAB-MS(M+
H+): 401。
実施例20
H-(D)-(O-tert-ブチル)セリルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例17と同じようにして、Z-Ser(tBu)-OHをH-Pro-OCH3・HC
lとカップリングさせてジペプチド Z-Ser(tBu)-Pro-OCH3を得、エステル
を加水分解し、6-シアノ-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドとカップリングさ
せてZ-Ser(tBu)-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得、そしてシアノ基を、ヒド
ロキシアミジン段階を経て、アミジンに変換した。この水素添加によって同時に
Z保護基が除去された。
H-(D)-Ser(tBu)-Pro-NH-3-(6-am)-picoジヒドロクロリドを白色の無晶
形粉末として得た。FAB-MS(M+H+): 391。
実施例21
(D)-シクロヘキシルグリシルヒドロキシプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミ
ド:
(a)Fmoc-Hyp(tBu)-OH 2.5g、3-アミノメチ
ル-6-シアノ-ピリジンジヒドロクロリド0.9g及びDIPEA 4.7mlを0℃でD
CM 20ml中に入れた。次に、PPA(酢酸エチル中50%の濃度)5mlを添加
しそして反応混合物を0℃で1時間撹拌した。次に、温度を18時間かけてRTに
上昇させた。仕上げ作業では、反応混合物を酢酸エチル100mlで希釈し、そして
有機相をNaHSO4水溶液(20%の濃度)で5回、飽和NaHCO3溶液で5回、
そしてNaCl溶液で1回抽出した。有機相を乾燥し、そして減圧下で濃縮した。
粗製生成物2.2gが残っており、そしてこれをそれ以上精製しないで次の反応に
使用した。
(b)Fmoc-Hyp(tBu)-NH-3-(6-CN)-pico 2.2gをDMF 38.8ml及びジエ
チルアミン4.2mlに溶解し、そしてRTで2時間放置した。次に、この溶液を減
圧下で濃縮した。粗製生成物H-Hyp(tBu)-NH-3-(6-CN)-pico(1.3g)は
それ以上仕上げ作業をしないで次の反応に使用した。
(c)H-Hyp(tBu)-NH-3-(6-CN)-pico 1.3gをDIPEA 3.9ml及びBoc
-(D)-Chg-OH 1gと一緒に0℃で塩化メチレン20ml中に入れた。次に、PP
A(酢酸エチル中50%の濃度)4mlを添加しそして反応混合物を0℃で1時間
撹拌した。次に、温度を18時間かけてRTに上昇させた。仕上げ作業では、反
応混合物を酢酸エチル100mlで希釈し、そして有機相をNaHSO4水溶液(20%
の濃度)で5回、飽和NaHCO3溶液で5回、そしてNaCl溶液で1回抽出し
た。有機相を乾燥しそして減圧下で濃縮した。粗製生成物Boc-(D)-Chg-Hyp(
tBu)-NH-3-(6-CN)-pico 2.4gが残っており、そしてこれをそれ以上精製し
ないで次の反応に使用した。
(d)上記の粗製生成物2.4gをピリジン14ml及びトリエチルアミン6.4mlに溶解
した。この溶液にH2Sを30分間通した。溶液をRTで18時間放置した。次に、
反応混合物を5%濃度のクエン酸1Lに加え、そして沈殿した生成物をろ取した
。次に、水性相を塩化メチレンで2回抽出した。ろ取した生成物を塩化メチレン
に溶解しそして有機抽出相と合わせた。次に、合わせた生成物相を20%濃度のN
aHSO4水溶液で1回及び1N HClで1回抽出し、そして乾燥した。有機相を
減圧下で濃縮した。粗製チオアミドの残渣をアセトン14mlに溶解し、そしてヨー
ドメタン2.4mlを添加した後RTで18時間撹拌した。次に、反応混合物をロータ
リーエバポレーターで濃縮した。残渣を無水のMeOH 5.5mlに溶解し、そして
NH4OAcのメタノール溶液5.5mlを添加した後RTで18時間撹拌した。仕上げ
作業では、反応混合物を減圧下で濃縮して塩化メチレン中にとり、そして有機相
を水で洗浄した。有機相を
硫酸マグネシウムで乾燥し、そしてその後溶媒を減圧下で除去した。残渣を少量
のMeOHに溶解しそしてその後ジイソプロピルエーテル中で沈殿させた。沈殿
生成物をろ取した。
(e)保護基を除去するために、生成物をジオキサン/HCl中RTで18時間撹
拌し、反応混合物を減圧下で濃縮し、そして残っている生成物を水中にとって凍
結乾燥した。63mgが残っていた。
FAB-MS(M+): 460。
実施例22
H-(D,L)-シクロヘプチルアラニルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例17と同じようにして、Boc-(D,L)-Chea-OH(製造については上
記参照)をH-Pro-OCH3・HClとカップリングさせてジペプチドBoc-(D,
L)-Cha-Pro-OCH3を得、このエステルを加水分解し、6-シアノ-3-ピコリル
アミンジヒドロクロリドとのカップリングを行ってBoc-(D,L)-Chea-Pro-N
H-3-(6-CN)-picoを得、そしてシアノ基を、ヒドロキシアミジン段階を経て、
アミジンに変換した。Boc保護基はHClで除去した。
H-(D,L)-Chea-Pro-NH-3-(6-am)-picoジヒドロクロリドが白色粉末とし
て得られた。FAB-MS
(M+H+): 415。
実施例23
(D)-(α-メチル)シクロヘキシルアラニルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミ
ド:
(a)H-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミド:
ジイソプロピルエチルアミン100ml及び 6-カルバモイル-3-ピコリルアミンジ
ヒドロクロリド(実施例10のプリカーサーの製造参照)30g(133.8mmol)を
DCM 300ml中のBoc-Pro-OH 28.8g(133.8mmol)に−5℃で加えた。次に
、DCM 100ml中のPPA(50%濃度の酢酸エチル溶液)100mlを1時間かけて
−5℃で滴下して加え、そしてこの混合物を0℃で更に2時間撹拌した。混合物
を0.5N水酸化ナトリウム溶液、KHSO4溶液そしてその後水で洗浄し、そして
有機相をNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去してBoc-Pro 6-カルバモイル-3-ピ
コリルアミド44.4gが得られた。
Boc-保護化合物30g(86mmol)をイソプロパノール370mlに溶解し、そしてH
Cl(イソプロパノール性HCl)430mlを50℃で添加して保護基を開裂した。H-
Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミドヒドロクロリド28gが得られた。
1H-NMR(DMSO−d6,δ(ppm): 10.35(m
,1H); 9.65(t,1H); 8.70〜8.55(2H); 8.38(1H); 8.20(1H); 8.10(1H);
7.88(1H); 4.50(d,2H); 4.30(m,1H); 3.30〜3.10(2H); 2.37(m,1H)
; 2.00〜1.80(3H)。
(b)(D)-(α-メチル)シクロヘキシルアラニルプロリン(6-アミジノ)-3-ピコ
リルアミド:
Boc-(D)-(α-メチル)-Cha-OH 2.20g(7.7mmol)及びH-Pro 6-カルバモ
イル-3-ピコリルアミドヒドロクロリド2.19g(7.7mmol)のDCM(60ml)溶液
にジイソプロピルエチルアミン5.00gそしてその後PPA(酢酸エチル中50%
濃度の溶液)6.7ml(9.2mmol)を−5℃で滴下して加えた。この混合物を2時間
撹拌し、この間に温度は−5℃から20℃に上昇した。有機相を5%濃度のNaH
CO3、50%濃度のクエン酸溶液及び水で洗浄し、Na2SO4で乾燥しそして蒸発
乾固した。Boc-(D)-(α-メチル)-Cha-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミ
ド2.98gが得られた。
DCM 50ml及びジイソプロピルエチルアミン2.4ml中0℃でカルバモイル誘導
体2.9g(5.6mmol)を無水トリフルオロ酢酸0.9mlと反応させて対応するニトリ
ルを得た。2時間後、溶媒を除去すると固形物2.7gが残っていた。これをDC
M/MeOH(1:1)50ml中で、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド375mg(5.
4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン3.7mlと共に4
0℃で5時間撹拌した。溶媒を除去し、得られたヒドロキシアミジン誘導体をD
CM中にとり、そして有機相を10%濃度の重炭酸ナトリウム溶液及び水で洗浄し
、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去して固形物2.61gを得、そしてこれ
をMeOH 50ml及び酢酸1モル当量中でラネーニッケル200mgを用いて理論的に
必要な量の水素が取り込まれるまで水素添加した。この間、温度は全体として20
℃から40℃までに保持した。次に、触媒をろ去し、そして溶媒をロータリーエバ
ポレーターで除去した。
この生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相: DCM/20%M
eOH/3.5%HOAc(50%濃度))で精製してBoc-(D)-(α-メチル)Cha-P
ro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドヒドロアセテート(HPLC純度: 96.8%)1.
53gを得た;
FAB-MS(M+H+): 515。
Boc保護基はイソプロパノール性HCl(5当量のHCl)中50℃で除去した。
H-(D)-(α-メチル)-Cha-Pro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリ
ド1.41mgが得られた;
FAB-MS(M+H+): 415。
実施例24
(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)グリシルプロリ
ン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例23と同じようにして、H-(D,L)-Thpg-OH 2.70g(10.4mmol)及
びH-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミドヒドロクロリド2.96g(10.4mmol
)からBoc-(D,L)-Thpg-Pro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドヒドロアセテー
ト(HPLC純度:95%)1.60gを得た;FAB-MS(M+H+): 489。Boc保
護基の開裂によって、H-(D,L)-Thpg-Pro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジ
ヒドロクロリド1.33gが得られた; FAB-MS(M+H+): 389。
実施例25
(D,L)-2-ノルボルニルグリシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例17と同じようにして、Boc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-OH(製
造については上記参照)をH-Pro-OCH3・HClとカップリングさせてジペプ
チド Boc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro-OCH3を得、このエステルを
加水分解し、6-シアノ-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドとのカップリングを
実施してBoc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得
、そしてシアノ基を、ヒドロキシアミジン段階を経て、アミジンに変換した。H
ClでBoc保護基を除去してH-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro-NH-3-(6-
am)-picoジヒドロクロ
リドを白色の無晶形粉末として得た。FAB-MS(M+H+): 399。
実施例26
(D,L)-1-アダマンチルグリシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例17と同じようにして、Boc-(D,L)-(1-アダマンチル)Gly-OH(製
造については上記参照)をH-Pro-OCH3・HClとカップリングさせてジペプ
チド Boc-(D,L)-(1-アダマンチル)Gly-Pro-OCH3を得、このエステルを
加水分解し、6-シアノ-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドとのカップリングを
実施してBoc-(D,L)-(1-アダマンチル)Gly-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得
、そしてシアノ基を、ヒドロキシアミジン段階を経て、アミジンに変換した。H
ClでBoc保護基を除去してH-(D,L)-(1-アダマンチル)Gly-Pro-NH-3-(6
-am)-picoジヒドロクロリドを白色の無晶形粉末として得た。FAB-MS(M+
H+):439。
実施例27
H-(D,L)-1-テトラリニルグリシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例17と同じようにして、Boc-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-OH(
製造については上記参照)
をH-Pro-OCH3・HClとカップリングさせてジペプチド Boc-(D,L)-(1-テ
トラリニル)Gly-Pro-OCH3を得、このエステルを加水分解し、6-シアノ-3-
ピコリルアミンジヒドロクロリドとのカップリングを実施してBoc-(D,L)-(1-
テトラリニル)Gly-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得、そしてシアノ基を、ヒド
ロキシアミジン段階を経て、アミジンに変換した。HClでBoc保護基を除去し
てH-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-Pro-NH-3-(6-am)-picoジヒドロクロリ
ドを白色の固形物質として得た。FABMS(M+H+): 435。
実施例28
(D,L)-(トリメチルシリル)アラニルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド
:
実施例23と同じようにして、Boc-(D,L)-(トリエチルシリル)Ala-OH
1.88g(7.2mmol)及びH-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミドヒドロクロリ
ド2.05g(7.2mmol)からBoc-(D,L)-(トリメチルシリル)Ala-Pro 6-アミジ
ノ-3-ピコリルアミドヒドロアセテート1.45gが1:1のジアステレオマー混合
物として得られ、純度は96%(HPLC)であった; FAB-MS(M+H+): 49
1。
Boc保護基を開裂して、H-(D,L)-(トリメチルシリル)Ala-Pro 6-アミジ
ノ-3-ピコリルアミドジヒ
ドロクロリド1.22gを得た;FAB-MS(M+H+): 391。
実施例29
(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)フェニルアラニルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリ
ルアミド:
実施例17と同じようにして、Boc-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)Phe-OH
(製造については上記参照)及びH-Pro-Me・HClを使用してジペプチド Boc
-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)Phe-Pro-OCH3を製造し、このエステルを加
水分解し、6-シアノ-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドとのカップリングを実
施してBoc-(D,L)-(3,4,5-(OCH3)3)Phe-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得
、そしてシアノ基を、ヒドロキシアミジン段階を経て、アミジンに変換した。B
oc保護基はHClで除去した。
H-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)Phe-Pro-NH-3-(6-am)-picoジヒドロク
ロリドが白色の無晶形粉末として得られた。
FAB-MS(M+H+): 485。
実施例30
(D,L)-(3-フェニル)プロリルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例23と同じようにして、Boc-(D,L)-(3-フ
ェニル)Pro-OH(J.Org Chem.55(1990年)270に記載されたトランス-
アミノ酸を使用した)1.50g(5.1mmol)及びH-Pro-(6-カルバモイル)-3-ピコ
リルアミドヒドロクロリド1.45g(5.1mmol)からBoc-(D,L)-(3-フェニル)P
ro-Pro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドヒドロアセテート1.01gが得られ、純度
は98%(HPLC)であった; FAB-MS(M+H+): 521。
Boc保護基を開裂してH-(D,L)-(3-フェニル)Pro-Pro 6-アミジノ-3-ピコ
リルアミドジヒドロクロリド0.92gを得た;
FAB-MS(M+H+): 421。
実施例31
(D,L)-(4-メチル)ピペコリルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例23と同じようにして、トランス-(D,L)-(4-メチル)-Pic-OH(文
献: Biochem.Biophys.Res.Commun.(1981年)440)1.50g(6.2mmol)及
びH-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミドヒドロクロリド1.76g(6.2mmol)
からBoc-(D,L)-(4-メチル)Pic-Pro 6-アミジノ-3-ピコリルアミドヒドロア
セテート 1.08gが得られ、純度は95%(HPLC)であった;
FAB-MS(M+H+): 473。
Boc保護基を開裂してH-(D,L)-(4-メチル)Pic-Pro 6-アミジノ-3-ピコリ
ルアミドジヒドロクロリド0.90gを得た;
FAB-MS(M+H+): 373。
実施例32
(D)-シクロヘキシルアラニル-3,4-デヒドロプロリン 6-アミジノ-3-ピコリル
アミド:
(a)Boc-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-pico:
Boc-Pyr-OH 5.0g(23.4mmol)を6-カルバモイル-3-ピコリルアミンジヒ
ドロクロリド5.25g及びジイソプロピルエチルアミン32.1ml(187mmol)と一緒
にCH2Cl250ml中に懸濁し、そして0〜5℃で撹拌し乍ら、無水プロパンホス
ホン酸(酢酸エチル中50%濃度の溶液)23.5mlを滴下して加えた。次に、この混
合物をRTで一夜撹拌した。この溶液をCH2Cl2で150mlに希釈し、20%濃度の
重硫酸ナトリウム溶液及び5%濃度のクエン酸溶液でジイソプロピルエチルアミ
ンがTLCで検出されなくなるまで連続して抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、
そしてロータリーエバポレーターで濃縮した。次に、水性相をCH2Cl2で3回
逆抽出し、そして有機相を乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、そして
上記の生成物と一緒にしてそれ以上精製しないで次の反応に使用した。プロ
パンホスホン酸も副次的成分として存在していた。
(b)H-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-picoヒドロクロリド:
上記の粗製生成物をCH2Cl2100mlに溶解し、そしてエーテル中5Mの塩酸10
mlを添加した後、RTで2時間撹拌した(TLCで確認)。減圧下でトルエンを
用いて濃縮及び共沸を完了した後、粗製生成物をエタノール200mlから再結晶し
た。これにより生成物5.03gが得られ、そして母液の濃縮後さらに0.3gが得ら
れた(理論値の80.4%)。元素分折によってこの生成物はモノヒドロクロリドの
形態であることが示された。
(c)Boc-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-pico:
Boc-(D)-Cha-OH 5.06g(18.66mmol)をH-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-p
icoヒドロクロリド5.28g(18.66mmol)及びジイソプロピルエチルアミン9.55ml
(56mmol)と一緒にCH2Cl275ml中で撹拌し、そして0〜5℃で、無水プロパン
ホスホン酸(酢酸エチル中50%濃度の溶液)18.6mlを滴下して加えた。次に、こ
の混合物をRTで一夜撹拌し、そしてこの間に沈殿が折出した。沈殿を吸引ろ過
し、そして溶液を各回25mlの5%濃度のクエン酸で5回抽出し(TLCでジイ
ソプロピルエチルアミンは有機相に残っていないことが示された)そしてその後
飽和重炭酸ナトリウム溶液で数回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧
下で濃縮した。プロパンホスホン酸の副生成物を最少限にするために、残渣を酢
酸エチル中にとり、飽和NaHCO3溶液で数回抽出し、そしてその後硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、そしてロータリーエバポレーターで濃縮した。生成物7.0gが固
形泡状物として得られた(理論値の75%)。
(d)Boc-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-pico:
Boc-(D)Cha-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-pico 7.0g(14mmol)をジイソプ
ロピルエチルアミン9.5ml(56mmol)と一緒にCH2Cl2100mlに溶解して0〜5
℃に冷却し、そして無水トリフルオロ酢酸3.5ml(25.2mmol)を滴下して加えた。
RTで2時間撹拌した後、プリカーサーは完全に変換された。次にこの溶液を、
20%濃度の硫酸ナトリウム溶液で3回、飽和重炭酸ナトリウム溶液で3回そして
飽和塩化ナトリウム溶液で1回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そしてロータ
リーエバポレーターで濃縮した。収量: 6.6g(理論値の98%)。
(e)H-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-am)-pico:
Boc-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-picoのニト
リル官能基は、実施例93(c〜e)と同じようにして、H2Sを用いてチオア
ミドに、ヨウ化メチルを用いてイミノチオメチルエステルに、そして引き続き酢
酸アンモニウムを用いてアミジンに変換した。Boc保護基は塩化メチレン中エー
テル性塩酸で除去した。
FAB-MS(M+H+):398。
実施例33
(D)-シクロヘキシルグリコール-(N-シクロプロピル)グリシン 6-アミジノ-3
-ピコリルアミド:
(a)H-(N-シクロプロピル)Gly 6-カルバモイル-3-ピコリルアミド:
実施例23(a)と同じようにして、Boc-(N-シクロプロピル)Gly-OH 12
.5g(58mmol)を6-カルバモイル-3-ピコリルアミンジヒドロクロリド13.0g(5
8mmol)と反応させて、H-(N-シクロプロピル)Gly 6-カルバモイル-3-ピコリ
ルアミドヒドロクロリド11.3gを得た; (FAB-MS)(M+H+): 249。
(b)H-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)Gly 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例23(b)と同じようにして、H-(N-シクロプロピル)Gly 6-カルバ
モイル-3-ピコリルアミドヒドロクロリド2.5g(8.8mmol)及びBoc-(D)-Chg
-OH 2.3g(8.8mmol)からBoc-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)Gly 6-アミ
ジノ-3-ピコリルアミドヒドロアセテート1.88gが得られた; FAB-MS(M+
H+): 487。
Boc保護基を除去して、H-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)Gly 6-アミジノ-
3-ピコリルアミドジヒドロクロリド1.73gを得た;
FAB-MS(M+H+): 387。
実施例34
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 4-アミジノ-1-ナフチルメチルアミド
ジヒドロクロリド:
1-アジドメチル-4-シアノナフタレン:
1-ブロモメチル-4-シアノナフタレン(M.J.S.Dewar、P.J.Grisdale
、J.Amer.Chem.Soc. 84(1962年)3541)24.6g(0.1mol)をジメチル
ホルムアミド100mlに溶解し、アジ化ナトリウム98g(0.15mol)を添加し、そし
てこの混合物をRTで一夜撹拌した。
水100ml及び酢酸エチル/メチル t-ブチルエーテル混合物(1/1)100mlを
添加した後、有機相を分離し、水で2回洗浄しそしてMgSO4で乾燥し、そし
て溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色を帯びた粗製生成物はそれ以上精製
しないで次の反応に使用し
た。
1-アミノメチル-4-シアノナフタレンヒドロクロリド:
THF 30mlに溶解した上記アジドを、トリフェニルホスフィン26.2g(1mol
)のTHF(70ml)溶液に10℃で徐々に滴下して加えた(窒素発生)。添加完了
後に、水2.75ml(0.15mol)を滴下して加え、そして反応混合物をRTで一夜撹
拌した。溶媒を除去した後の残渣を希塩酸中にとり、不溶性成分を吸引ろ過し、
そしてろ液をトルエンで数回洗浄してトリフェニルホスフィンオキシドを完全に
除去した。酸の相は、1N NaOHでpH9に調整し、そしてその後酢酸エチル
で数回抽出し、合わせた酢酸エチル相をMgSO4で乾燥しそして初期容量の約
2分の1に減少させた後、エーテル性塩酸溶液で酸性化した。吸引ろ過しそして
乾燥するとヒドロクロリド19.5g(理論値の87%)が単離された。白色の結晶、
融点>240℃。
Boc-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 4-アミジノ-1-ナフチルメチルアミ
ドアセテート:
Boc-(D)シクロヘキシルグリシンとプロリンメチルエステルとの反応及びそ
れに続く加水分解によって製造したBoc(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン
を 1-アミノメチル-4-シアノナフタレンヒドロクロリ
ドと一般的な方法2でカップリングさせ、そしてその後、一般的な方法1でシア
ノ基をアミジン官能基に変換した。アセテートは白色結晶の形態で単離された。
融点144〜147℃;
FAB-MS(M+H+): 526。
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 4-アミジノ-1-ナフチルメチルアミド
ジヒドロクロリド
イソプロパノール性塩酸を使用して上記化合物からBoc基を除去して、ジヒド
ロクロリドを白色結晶の形態で得た。融点 228〜232℃; FAB-MS(M+H+):
436。
実施例35
(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)グリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベ
ンジルアミド:
(a)Boc-(D,L)-Thpg-Pro(2-MeO-4-CN)ベンジルアミド:
Boc-(D,L)-Thpg-OH 2.9g(11.2mmol)を実施例26(b)と同じよう
にしてH-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド3.3g(11.2mmol
)と反応させた。生成物4.8gを得た。
1H-NMR(DMSO-d6; δ(ppm)): 8.40及び7.95(1H,NH(2つのジア
ステレオマー又は2つの
回転体)),7.5〜6.9(m,4H),4.45〜3.95(m,3H),3.90〜3.70(m,6H
),3.65〜3.05(m,4H),2.2〜1.1(m,18H)
(b)(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)グリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミ
ジノベンジルアミド:
上記のニトリル2.0g(4.0mmol)を実施例26(b)と同じようにしてヒドロ
キシルアミンヒドロクロリド(10mmol)及びDIPEA(24mmol)と反応させて
対応するヒドロキシアミジン2.0gを得た。MeOH及び酢酸1当量中のラネーニ
ッケル/H2によるヒドロキシアミジンの水素添加及びその後のシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(移動相: DCM/15%MeOH/5%HOAc(50%濃
度))での精製によってBoc保護生成物1.3g(60%)が2つのジアステレオマ
ー形態(1:1の比で)で得られ、そしてHPLC純度は99%であった。
Boc保護基はDCM/塩化水素中で除去した。生成物1.1gが得られ、HPL
C純度は99%であった;
FAB-MS(M+H+): 418。
実施例36
(D,L)-β,β-ジフェニルアラニルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルア
ミド:
(a)Boc-(D,L)-Dpa-Pro 2-MeO-4-CNベンジルアミド:
Boc-(D,L)-Dpa-OH 6.0g(17.6mmol)及びH-Pro 2-MeO-4-CN-ベン
ジルアミドヒドロクロリド5.2g(17.6mmol)を実施例23(b)と同じように
して変換し、そしてそれに続いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:
DCM/4.5%MeOH)で精製して生成物5.6gを得た。
1H-NMR(DMSO-d6; δ(ppm)): 8.45及び7.95(1H,NH(2つのジ
アステレオマー又は回転体)),7.5〜6.9(m,14H),5.35〜4.95(m,1H),4.
5〜4.1(m,3H),4.0〜3.0(m,3H),3.90及び3.85(s,3H(2つのジ
アステレオマー)),2.1〜1.1(m,13H)。
(b)Boc-(D,L)-Dpa-Pro-NH-(2-MeO)-4-amb:
上記のニトリルを実施例26(b)と同じようにしてヒドロキシルアミンヒド
ロクロリドと反応させてヒドロキシアミジンを得た。
1H-NMR(DMSO-d6): 5.90〜5.78 ppm(2s,1H,OH(2つのジア
ステレオマー))。
(c)H-(D,L)-Dpa-Pro-NH-(2-MeO)-4-amb:
実施例26(b)と同じようにして水素化分解でOH基を開裂しそしてそれに
続いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相: DCM/10%〜20%MeO
H/3%HOAc(50%濃度))で精製して、Boc-(D,L)-Dpa-Pro-NH-(2-
MeO)-4-ambジヒドロアセテートを1:1のジアステレオマー混合物としてほぼ
100%の純度(HPLC)で得た。Boc保護基は塩化水素ガスを用いてDCM中
で除去し、そして生成物はジヒドロクロリドとして前の段階と同じ純度及び同じ
ジアステレオマー比率で得られた。
1H-NMR(DMSO−d6; δ(ppm)): 9.70〜9.25(4H,アミジン),8.9〜8.
4(4H,NH及びNH3 +),7.7〜7.0(13H),5.2〜4.9(m,1H),4.5〜3.7(8H)
,3.25(m,1H),2.95(m,1H),2.2〜1.2(4H)。
実施例37
(D,L)-(2-ノルボルニル)グリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルア
ミド:
Boc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-OH 3.0g(11.1mmol)及びH-Pro 2-
MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド3.3g(11.1mmol)を実施例23(
b)と同じようにして縮合させてBoc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro 2-
MeO-4-CN-ベンジルアミド5.0gを得、そしてこれを更に、その後の水
素添加によるヒドロキシアミジン段階を経て、Boc-(D,L)-(2-ノルボルニル)
Gly Pro 2-MeO-4-amベンジルアミド3.1gに変換した。Boc保護基はDCM
/塩化水素ガス中で除去し、そして溶媒除去後に対応するアミジンジヒドロクロ
リドが得られた; FAB-MS(M+H+): 428。
実施例38
(D,L)-(1-テトラリニル)グリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルア
ミド:
Boc-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-OH 3.0g(9.8mmol)及びH-Pro 2-
MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド2.9g(9.8mmol)を実施例23(
b)と同じようにして縮合させてBoc-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-Pro 2-
MeO-4-CN-ベンジルアミド4.2gを得、そしてこれを更に、その後の水素添加
によるヒドロキシアミジン段階を経て、対応するアミジンヒドロアセテート2.6
gに変換した。
Boc保護基をDCM中で塩化水素ガスを用いて開裂させた後に、アミジンジヒ
ドロクロリドが得られた;FAB/MS(M+H+): 464。
実施例39
(D,L)-シクロオクチルグリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミ
ド:
(a)Boc-(D,L)-Cog-OH 4.8g(16mmol)及びH-Pro 2-MeO-4-CN-
ベンジルアミドヒドロクロリド5.0g(16.9mmol)を実施例23(b)と同じよ
うにして縮合させてBoc-(D,L)-Cog-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド4.
7gを得た
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.35及び7.95(t,1H,NH(2つの
ジアステレオマー)),7.50〜7.25(3H),7.10及び6.85(d,1H,NH(2
つのジアステレオマー)),4.45〜3.95(4H),3.85(s,3H,OMe),3
.90〜3.50(4H),2.20〜1.15(28H)。
(b)上記のニトリル2.0gを更に、実施例23(b)と同じようにして、そ
の後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H
-(D,L)-Cog-Pro 2-Me-4 am-ベンジルアミドジヒドロクロリド1.7gに変換
した。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 9.60及び9.30(4H,アミジン(2つの
ジアステレオマー)),8.80(NH),8.60及び8.30(NH3 +(2つのジアステ
レオマー)),7.60〜7.25(3H),4.50〜4.10(4H),4.00〜3.40(4H),3.90(s
,3H),2.20〜1.20(19H)。
実施例40
(D)-(α-メチル)シクロヘキシルアラニルプロリン2-メトキシ-4-アミジノベン
ジルアミド:
Boc-(D)-(α-メチル)-Cha-OH 2.7g(9.5mmol)及びH-Pro 2-MeO-4-
CN-ベンジルアミドヒドロクロリド2.8g(9.5mmol)を実施例23(b)と同
じようにして縮合させてBoc-(D)-(α-メチル)-Cha-Pro 2-MeO-4-CN-ベ
ンジルアミド2.5gを得た。このうちの1gを更に、その後の水素添加によるヒ
ドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(D)-(α-メチル)-Cha
-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.6gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 444。
実施例41
(D,L)-ジベンゾスベリルグリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルア
ミド:
Boc-(D,L)-(ジベンゾスベリル)-Gly-OH 4.4g(12.0mmol)及びH-Pro
2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド3.5g(12.0mmol)を実施例2
3(b)と同じようにして縮合させてBoc(D,L)-(ジベンゾスベリル)-Gly-P
ro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド6.4gを得た。このうちの2gを更に、その
後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(
D,L)-(ジベンゾスベ
リル)-Gly Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.9gに変換し
た;
FAB-MS(M+H+): 526。
実施例42
(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)フェニルアラニルプロリン 2-メトキシ-4-アミジ
ノベンジルアミド:
Boc-(3,4,5-トリメトキシ)-Phe-OH 2.10g(5.9mmol)及びH-Pro 2-Me
O-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド1.75g(5.9mmol)を実施例23(b)と
同じようにして縮合させてBoc-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)-Phe-Pro 2-M
eO-4-CNベンジルアミド3.0gを得た。このうちの1.2gを更に、その後の水素
添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(D,L)-(
3,4,5トリメトキシ)-Phe-Pro 2-MeO-4am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0
.4gに変換した;FAB-MS(M+H+):485。
実施例43
(D,L)-(トリメチルシリル)アラニルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジル
アミド:
Boc-(トリメチルシリル)-Ala-OH 2.00g(7.65mmol)及びH-Pro 2-Me
O-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド2.26g(7.65mmol)を実施例23(b
)と同じようにして縮合させてBoc-(D,L)-(トリメ
チルシリル)-Ala-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド3.22gを得た。
このうちの1.60gを更に、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及
びBoc保護基の開裂を経て、H-(D)-(トリメチルシリル)-Ala-Pro 2-MeO-4
-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.65gに変換した; FAB-MS(M+H+)
: 420。
実施例44
(D)-(tert-ブチル)-セリルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Z-(D)-(tBu)-Ser-OH 5.0g(16.9mmol)及びH-Pro 2-MeO-4-CN-
ベンジルアミドヒドロクロリド5.0g(16.9mmol)を実施例23(b)と同じよ
うにして縮合させてZ-(D)-(tBu)-Ser-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミ
ド8.8gを得た。このうちの4.1gを更に、その後の水素添加によるヒドロキシア
ミジン段階を経て、Z-(D)-(tBu)-Ser-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミド
ヒドロアセテート3.0gに変換した。水素化分解によるZ保護基の開裂は、メタ
ノール80ml及び酢酸1当量中でPd/C(10%)185mgの存在下RTで実施した。
不純な生成物2.3gがジヒドロアセテートとして得られ、そしてこれをMPLC
で精製した;
FAB-MS(M+H+): 419。
1H-NMR(DMSO−d6,δ(ppm)): 9.3〜8.7(7H,アミジン及びNH3 +)
,8.1(1H,NH),7.5〜7.3(3H),4.1〜4.0(dd,1H),3.95(s,3H),3.9〜
3.2(7H),2.2〜1.5(4H),1.05(s,9H)。
実施例45
(D,L)-(3-フェニル)プロリルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミド
:
Boc-(D,L)-(3-フェニル)-Pro-OH(実施例30も参照)1.3g(4.5mmol
)及びH-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド1.3g(4.5mmol
)を実施例23(b)と同じようにして縮合させてBoc-(D,L)-(3-フェニル)-
Pro-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド1.7gを得、そしてこれを更に、その
後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(
D,L)-(3-フェニル)-Pro-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリ
ド0.7gに変換した;FAB-MS(M+H+): 450。
実施例46
(D)-シクロヘキシルグリシルピペリジン-2-カルボン酸 2-メトキシ-4-アミジノ
ベンジルアミド:
この化合物は実施例48又は23(b)と同じようにして製造した。これを行
うために、Boc-(D)-Chg-OHをH-Pic-OMeヒドロクロリドと縮合させそ
し
て引き続いてこのエステルをアルカリ加水分解して製造したBoc-(D)-Chg-Pi
c-OH 1.5g(4.1mmol)を 2-MeO-4-CN-ベンジルアミンヒドロクロリド0.8
g(4.1mmol)と縮合させてBoc-(D)-Chg Pic 2-MeO-4-CN-ベンジルアミ
ド1.9gを得た。この物質を更に、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン
段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(D)-Chg-Pic 2-MeO-4-am-ベンジル
アミドジヒドロクロリド1.0gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 430。
実施例47
(D)-シクロヘキシルグリシル(N-シクロプロピル)グリシン 2-メトキシ-4-ア
ミジノベンジルアミド:
実施例47の化合物は実施例48及び23(b)と同じようにして製造した。
これを行うために、Boc-(D)-Chg-OHをH-(N-シクロプロピル)-Gly-OMe
ヒドロクロリドと縮合させそして引き続いてこのエステルをアルカリ加水分解し
て製造したBoc-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)-Gly-OH 1.5g(4.2mmol)
を 2-MeO-4-CN-ベンジルアミンヒドロクロリド0.83g(4.2mmol)と縮合さ
せてBoc-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)-Gly 2-MeO-4-CN-ベンジルアミ
ド1.5gを得た。この物質を更に、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン
段階及びBoc保護基の開裂を
経てH-(D)-Chg-(N-シクロプロピル)Gly 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジ
ヒドロクロリド0.85gに変換した;FAB-MS(M+H+): 416。
実施例48
(D)-シクロヘキシルアラニルピペリジン-2-カルボン酸 2-メトキシ-4-アミジノ
ベンジルアミド:
a)Boc-(D)-Cha-Pic-OH:
Boc-(D)-Cha-OH 7.55g(27.8mmol)、H-Pic-OMeヒドロクロリド5.0g
(27.8mmol)及びDIP EA 20.5mlを−5℃で混合した。これに、PPA(酢
酸エチル中50%濃度の溶液)23ml(31mmol)及びDCM 23mlの溶液を−5℃で3
0分間かけて滴下して加えた。この混合物を0℃で更に2時間撹拌し、そしてそ
の後0.5N水酸化ナトリウム溶液、次いで1N塩酸、そして最後に飽和塩水で洗
浄し、そして有機相をNa2SO4で乾燥しそして溶媒を除去した。Boc-(D)-Ch
a-Pic-OMe 9.7gが得られ、そしてこれをメタノール50ml中で3N水酸化ナト
リウム溶液21mlを用いてRTで2時間加水分解した。溶媒を除去し、DCMを添
加し、希塩酸を加えて酸性化し、そしてDCM相をNa2SO4で乾燥した。溶媒
を除去してBoc-(D)-Cha-Pic-OH 8.5gを得た。
b)Boc-(D)-Cha-Pic 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド:
Boc-(D)-Cha-Pic-OH 8.5g(22.2mmol)をHOSucc 2.56g及びDCC
4.58gと共にTHF 50ml中0℃で30分間撹拌した。次に5℃で、2-MeO-4-C
N-ベンジルアミンヒドロクロリド4.4g(22.2mmol)、THF 25mlそして最後
にTEA 3.1mlを加え、そしてこの混合物を0℃で1時間撹拌しそしてRTに一
夜加温した。固形物をろ過し、ろ液から溶媒を除去し、そして生成物を酢酸エチ
ル中にとりそして0.5N水酸化ナトリウム溶液、0.5N塩酸及び飽和塩水で連続し
て洗浄した。Na2SO4で乾燥した後溶媒を完全に除去した。Boc-(D)-Cha-P
ic 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド11.5gを得た。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.50及び7.95(一緒になって1H,NH
、2つの回転体),7.5〜7.0(4H),4.55〜4.20(3H),3.85(s,3H),約3.8(1
H),約3.4〜3.1(2H),2.3〜0.8(28H)。
c)H-(D)-Cha-Pic 2-MeO-4-アミジノベンジルアミド:
実施例46(b)のニトリル3.0g(5.7mmol)を、実施例23(b)と同じよ
うにして、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開
裂を経て、H-(D)-Cha-Pic 2-MeO-4-am-ベンジ
ルアミドジヒドロクロリド1.9gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 444。
実施例49
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-エトキシ4-アミジノベンジルアミド
:
製造は実施例23(b)及び48と同じようにして行った。Boc-(D)-Chg-
Pro-OH 4.1g(11.5mmol)を48(b)と同じようにして 2-EtO-4-CN-ベ
ンジルアミンヒドロクロリド2.4g(11.5mmol)と縮合させてBoc-(D)-Chg-P
ro 2-EtO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド4.7gを得た。この物質を更
に、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経
て、H-(D)-Chg-Pro2-EtO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド3.7gに
変換した。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 9.48及び9.25(4H,アミジン),8.83(
t,1H,NH),8.60(3H,NH3 +),7.45〜7.30(3H),4.40〜4.15(6H,2xC
H2,2xCH),3.98〜3.82(2H,CH2),2.20〜1.00(18H,CH3,7xCH2,
CH)。
実施例50
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-ヨード-4-アミジノベンジルアミド:
製造は実施例23(b)及び48と同じようにして行った。Boc-(D)-Chg-
Pro-OH 10.4g(29.2mmol)を48(b)と同じようにして 2-I-4-CN-ベ
ンジルアミンヒドロクロリド8.6g(29.2mmol)と縮合させてBoc-(D)-Chg-P
ro 2-I-4-CN-ベンジルアミド14.2gを得た。この化合物3.0gを更に、その後
の水素添加によるヒドロキシアミジン段階を経て、Boc-(D)-Chg-Pro 2-I-4
-am-ベンジルアミドヒドロアセテート0.9gに変換した。Boc保護基を除去して
H-(D)-Chg-Pro 2-I-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.3gを得た;
FAB-MS(M+H+): 512。
実施例51
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-ヒドロキシ-4-アミジノベンジルアミ
ド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 1.94g(5.46mmol)を実施例48(b)と同じよう
にして 2-BnO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド1.50g(5.46mmol)と縮
合させてBoc-(D)-Chg-Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミドをほぼ定量的に
得た。この化合物1.30gを、実施例23(b)と同じようにして、ラネーニッケ
ル/水素によるヒドロキシアミジン段階を経て水素添加し、Boc-(D)-Chg-Pr
o 2-BnO-4-am-ベンジルアミドヒドロアセテートとBoc-(D)-Chg-Pro 2-
OH-4-am-ベンジルアミドヒドロアセテートを得た。ベンジル開裂を完全にする
ために、実施例44と同じようにして、Pd/C/水素を用いて水素添加を繰り
返した。Boc保護基の開裂によって、H-(D)-Chg-Pro 2-OH-4-am-ベンジル
アミドジヒドロクロリド(HPLC純度98.2%)0.61gを得た;
FAB-MS(M+H+): 402。
実施例52
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 3-メトキシ-4-アミジノベンジルアミド
:
a)Boc-(D)-Chg-Pro 3-MeO-4-CN-ベンジルアミド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 2.7g(7.6mmol)及び3-MeO-4-CN-ベンジルア
ミンヒドロクロリド1.5g(7.6mmol)から、実施例48(b)と同じようにして
(a)の生成物3.0gが得られた。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)):8.05(1H,NH),7.60(d,1H),7.1
0(1H),7.05(1H,NH),6.95(1H),4.50〜4.20(3H),3.95(s,3H),約3.
9〜約3.3(3H),2.1〜1.0(24H)。
b)H-(D)-Chg-Pro 3-MeO-4-am-ベンジルアミド:
(a)のニトリル3.0gを、実施例23(b)と同じようにして、その後の水
素添加によるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(D)-C
hg-Pro 3-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド(HPLC純度>99%
)1.3gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 416。
実施例53
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 3-ヒドロキシ-4-アミジノベンジルアミ
ド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 1.94g(5.46mmol)を実施例48(b)と同じよう
にして 3-BnO-4-CN-ベンジルアミンヒドロクロリド1.50g(5.46mmol)と縮
合させてBoc-(D)-Chg-Pro 3-BnO-4-CN-ベンジルアミド2.12gを得た。
この化合物1.0gを実施例23(b)と同じようにしてヒドロキシアミジン段階
を経て水素添加したが、その際実施例51とは対照的にPd/C/水素で直ちに
水素添加した。Boc保護基の開裂によって、H-(D)-Chg-Pro 2-OH-4-am-
ベンジルアミドジヒドロクロリド0.42gを得た;
FAB-MS(M+H+): 402。
実施例54
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 3-クロロ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 2.38g(9.33mmol)を実施例23(b)と同じよう
にして 3-C1-4-CN-ベンジルアミンヒドロクロリド2.80g(9.33mmol)と縮合
させてBoc-(D)-Chg-Pro 3-C1-4-CN-ベンジルアミド4.35gを得た。この
化合物1.60gを更に、実施例23(b)と同じようにして、その後の水素添加に
よるヒドロキシアミジン段階及びBoc保護基の開裂を経て、H-(D)-Chg-Pro
3-C1-4 am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.91gに変換した; FAB-MS(
M+H+): 420。
実施例55
(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-ヒドロキシカルボニルメトキシ-4-ア
ミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Chg-Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミド(実施例51参照)2.0
0g(3.48mmol)を実施例44と同じようにしてPd/C/水素を用いて水素添加
した。Boc-(D)Chg-Pro 2-OH-4-CN-ベンジルアミド1.35gが得られ、そ
してこれをDMF 30ml中等モル量のK2CO3及び tert−ブチルブロモアセテー
ト0.41ml(2.80mmol)と共にRTで3日間撹拌した。水100ml及び酢酸エチル/
エーテル(1:1)100mlを添加して、生成物を有機相に抽出し、そしてNa2S
O4で乾燥した後溶媒を除去した。このようにして得られた粗製生成物を、実施
例23(b)と同じように
して、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階及びジオキサン/塩酸中
でのBoc保護基とtert-ブチルエステルの同時開裂を経て、MPLC後に、H-(
D)-Chg-Pro 2-(HOOC-CH2O)-4-amベンジルアミドジヒドロクロリド280
mgに変換した;
FAB-MS(M+H+): 460。
実施例56
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 2-メ
トキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc(D)-Cha-OHをH-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリ
ドと縮合させてBoc-(D)-Cha-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドを得、そ
して引き続いて塩化水素ガスを0℃で通してDCM/MeOH(20:1)中でBoc
保護基を開裂することによって得られたH-(D)-Cha-Pro 2-MeO-4-CN-ベ
ンジルアミド3.2g(7.8mmol)をtert-チルブロモアセテート1.5gとDCM 100
ml及びDIPEA 4.7ml中RTで3日間反応させ、DCM相を0.5N塩酸で洗浄
した後に、tBuOOC-CH2-(D)-Cha-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド
ヒドロクロリド3.2gを得た。この化合物を、実施例23(b)と同じようにし
て、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階を経て、粗製のtBuOOC
-CH2-(D)-Cha-Pro 2-
MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロアセテートに変換した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(移動相: DCM/10〜20% MeOH/3.5% HOAc(50%
濃度))で精製して純度>99%(HPLC)の1.2gを得た。tert-ブチルエステ
ルをDCM中で塩化水素ガスを用いて0〜5℃で開裂してHOOC-CH2-(D)-
Cha-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド1.1gが単離された;
FAB-MS(M+H+): 488。
実施例57
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニル-3,4-デヒドロ
プロリン 2-メトキシ-4アミジノベンジルアミド:
実施例26(a)と同じようにして、Boc-Pyr-OHを 2-MeO-4-CN-ベン
ジルアミドヒドロクロリドと縮合させてBoc-Pyr 2-MeO-4-CN-ベンジルア
ミドを得、そしてその後Boc保護基を除去した。引き続いてBoc-(D)-Cha-O
Hとのカップリングを実施例26(b)と同じようにして実施した。実施例80
(b)のようにしてBoc保護基を除去しそしてtert-ブチルブロモアセテートと
反応させてtBuOOC-CH2-(D)-Cha-Pyr 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド
を得た。
シアノ基は実施例108と同じようにして、チオア
ミド段階を経て、対応するアミジンヒドロヨージドに変換した。このヒドロヨー
ジドをイオン交換体でヒドロアセテートに変換し、そしてその後このtert-ブチ
ルエステルを、DCM中で塩化水素ガスを用いて0℃でHOOC-CH2-(D)-C
ha-Pyr 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリドに変換した; FAB-M
S(M+H+): 486。
実施例58
N-(ヒドロキシカルボニルエチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-メ
トキシ-4-アミジノベンジルアミド:
H-(D)-Chg-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド(実施例56参照)3.0g
(7.5mmol)をエタノール70ml中でベンジルアクリレート1.2g(7.5mmol)と共
に60℃で6時間そしてRTで更に2日間撹拌した。溶媒を除去しそして得られた
生成物 BnOOC-CH2-CH2-(D)-Chg Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミ
ドをシリカゲルカラム(移動相: DCM/5% MeOH)で精製して、2.3gを単
離した。この物質は、実施例23(b)と同じようにして、その後の水素添加(
ラネーニッケル/水素)によるヒドロキシアミジン段階を経て、BnOOC-CH2
-CH2-(D)-Chg-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロアセテート610m
gに変換した。実施例44のような更なる水素添加
工程(Pd-C/水素)によってHOOC-CH2-CH2-(D)-Chg-Pro 2-MeO-
4-am-ベンジルアミドヒドロアセテート(HPLC純度: 95.9%)580mgを得た;
FAB-MS(M+H+): 488。
実施例59
N-(tert-ブトキシカルボニルメチル)-(D,L)-シクロオクチルグリシルプロリ
ン 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D,L)-Cog-Pro 2-MeO-4-CNベンジルアミド(実施例39参照)2
.6g(4.9mmol)のBoc保護基を除去した後に、これを実施例56と同じように
して tert-ブチルブロモアセテートと反応させてtBuOOC-CH2-(D,L)-C
og Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド1.4gを得た。この物質を実施例23(
b)と同じようにして、その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階を経て
、tBuOOC-CH2-(D,L)-Cog-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドヒドロア
セテート1.0gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 558。
実施例60
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)シクロオクチルグリシルプロリン 2-
メトキシ-4-アミジノベンジルアミド:
実施例59の化合物700mg(1.13mmol)を、DCM中で塩化水素ガスを用いて
0℃で2時間かけてtert-ブチルエステルを開裂して、HOOC-CH2-(D,L)-
Cog-Pro 2MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド600mgに変換した; F
AB-MS(M+H+): 502。
実施例61
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-ジフェニルアラニルプロリン 2-メ
トキシ-4-アミジノベンジルアミド:
H-(D,L)-Dpa-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド(これ
は対応するBoc保護化合物(実施例36)から保護基を開裂して得られた)1.6g
(3.1mmol)を実施例56と同じようにしてtert-ブチルブロモアセテート3.1mmo
lと反応させて tBuOOC-CH2-(D,L)-Dpa-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジル
アミドヒドロクロリド0.6gを得た; FAB-MS(M+H+): 597。
このニトリル0.6gを、既知の方法で、先ずH2Sでチオアミドに変換しそして
その後ヨウ化メチル及び引き続いて酢酸アンモニウムを用いてアミジンヒドロヨ
ージドに変換した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相: D
CM/20% MeOH/5%HOAc(50%濃度))で精製し、そしてイオン交換
体(IRA 420)を使用してヨージドをアセテートで置換した;
FAB-MS(M+H+): 614。
tert-ブチルエステルを実施例56と同じようにして開裂してHOOC-CH2-
(D,L)-Dpa-Pro 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド(HPLC
純度: 91%)0.25gを得た; FAB-MS(M+H+): 558; 副生成物 FAB-M
S(M+H+): 572及び600。
実施例62
ベンジロキシカルボニル-(D)-(tert-ブチル)セリルプロリン 2-メトキシ-4-ア
ミジノベンジルアミド:
この製造は実施例44に記載されている。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)): 8.60及び8.05(m,1H,NH(2つの
回転体)),7.65及び7.50(d,1H,NH(2つの回転体),7.40〜7.15(8H),4.
95〜4.70(2d,2H),4.45〜4.10(4H),3.90(s,3H),3.75〜3.65(2H),3.5
5〜3.35(4H),1.10(s,9H)。
実施例63
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルピペリジン-2-
カルボン酸 2-メトキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Cha-Pic 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド(実施例48)4.0g(
7.6mmol)のBoc保護基を除去した後に、これを実施例56と同じようにしてter
t-ブチルブロモアセテートと反応させて粗製のtBuOOC-CH2-(D)-Cha-P
ic 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド4.0gを得た。この物質は更
に、実施例23(b)と同じようにして、その後の水素添加によるヒドロキシア
ミジン段階及びtert-ブチルエステルの開裂を経て、粗製のHOOC-CH2-(D)
-Cha-Pic 2-MeO-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド1.8gに変換した。
この物質の1部をMPLCで精製した;
FAB-MS(M+H+): 502。
実施例64
N-ベンジル-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 2-メトキシ-4-アミジノベ
ンジルアミド:
H-(D)-Chg-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミド2.7g(6.8mmol)をエタ
ノール40ml中60℃でベンジルブロミド6.8mmolと4時間反応させ、そして引き続
いて精製してPh-CH2-(D)-Chg-Pro 2-MeO-4-CN-ベンジルアミドヒドロ
ブロミド0.6gを得た。この物質は更に、実施例23(b)と同じようにして、
その後の水素添加によるヒドロキシアミジン段階を経て、Ph-CH2-(D)-Chg-
Pro 2-MeO-4-am4ベンジ
ルアミドヒドロアセテート(HPLC純度;95.6%)0.20gに変換した;FAB
-MS(M+H+): 506。
実施例65
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルグリシルプロリン 2-ヒ
ドロキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Chg-Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミド1.8g(3.1mmol)をD
CM 35ml及びトリフルオロ酢酸35ml中RTで2時間撹拌した。溶媒を除去しそ
して生成物を再度DCM中にとり、そしてNaHCO3溶液で弱アルカリ性にした
。DCM相を乾燥し、そしてその後溶媒を除去した。H-(D)-Chg-Pro 2-Bn
O-4-CN-ベンジルアミドを定量的な収量で得た。この物質を実施例56と同じ
ようにしてtert-ブチルブロモアセテート3.1mmolと反応させ、そして引き続いて
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:DCM/5% MeOH)で精製
した。t-BuOOC-CH2-(D)-Chg-Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミド1.3
5gを単離した。引き続いて、実施例23(b)と同じようにしてヒドロキシル
アミン及びラネーニッケル/H2と反応させて、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(移動相: DCM/15% MeOH/3.5% HOAc(50%濃度))で精製し
た後に、t-BuOOC-CH2-(D)-Chg-Pro 2-BnO-4-アミジノベンジルアミ
ド
ジヒドロアセテート0.9gを得た。O-ベンジル基は、RTでPd/10% C/H2
によるMeOH中での水素化分解によって除去し、そしてその後実施例56と同
じようにしてtert-ブチルエステルをカルボン酸に変換した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(移動相: DCM/20% MeOH/5% HOAc)で精製し
て、94%の純度(HPLC)のHOOC-CH2-(D)-Chg-Pro 2-OH-4-アミ
ジノベンジルアミドジヒドロクロリド0.24gを得た; FAB-MS(M+H+): 46
0。
実施例66
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 2-ヒ
ドロキシ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Cha-OH及びH-Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロ
リドを実施例23(b)と同じようにして縮合させて得られたBoc-(D)-Cha-
Pro 2-BnO-4-CN-ベンジルアミド2.4g(4.1mmol)を実施例65に記載した
数段階の方法で、HOOC-CH2(D)-Cha-Pro 2-OH-4-am-ベンジルアミド
ジヒドロクロリド0.6gに変換した; FAB-MS(M+H+): 474。
実施例67
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルグリシルプロリン 2-ク
ロロ-4-アミジノベンジルアミド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OHと 2-C1-4-CN-ベンジルアミンヒドロクロリドと
の縮合及びその後のBoc保護基の開裂によって得られたH-(D)-Chg-Pro 2-C
1-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド3.3g(7.51mmol)を実施例56と同じ
ようにしてtert-ブチルブロモアセテートと反応させて、tBuOOC-CH2(D)-
Chg-Pro 2-C1-4-CN-ベンジルアミドヒドロクロリド2.1gを得た;
FAB-MS(M+H+): 517。
このうちの2.1gを更に、実施例23(b)と同じようにして、その後の水素
添加によるヒドロキシアミジン段階を経て、対応するアミジンヒドロアセテート
(HPLC純度:99%)1.0gに、そしてtert-ブチルエステルの開裂後に、H
OOC-CH2-(D)-Chg-Pro 2-C1-4-am-ベンジルアミドジヒドロクロリド0.6
gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 478。
実施例68
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)アラニ
ルプロリン 6-アミジノ-3-
ピコリルアミド:
(a)Boc-(D,L)-Thpa-Pro 6-CN-3-ピコリルアミド:
Boc-(D,L)-Thpa-OH 4.70g(17.2mmol)をDCM 60ml及びDIPEA 1
1.8ml中でH-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミド4.90g(17.2mmol)及びP
PA(酢酸エチル中50%濃度の溶液)14mlと共に−5℃で5分間、そして0℃
で更に2時間撹拌した。DCM相はNaHSO4溶液、次いでK2CO3溶液及び飽
和NaCl溶液で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を完全に除去してBo
c-(D,L)-Thpa-Pro 6カルバモイル-3-ピコリルアミド6.33gを得、そしてそ
の後これをDCM 50ml及びDIPEA 5.4ml中0℃でTEAAと2時間かけて
反応させて、必要な生成物5.5gを得た。
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm)):8.65(1H,芳香族H),8.50及び8.20(
1H,NH,2つのジアステレオマー),8.05〜7.80(2H,芳香族H),7.12及び
7.02(1H,NH,2つのジアステレオマー),4.5〜4.2(4H,CH2及び2CH),
3.9〜3.1(6H,3CH2),2.2〜1.0(20H,5CH2,CH及びBoc)
(b)tBuOOC-CH2-(D,L)-Thpa-Pro 6-CN-3-ピコリルアミド:
上記(a)の化合物5.5g(11.3mmol)はHCl 57mmolを含有するイソプロパノ
ール60ml中50℃で1.5時間かけてH-(D,L)-Thpa-Pro 6-CN-3-ピコリルアミ
ドヒドロクロリドに定量的に変換した。このヒドロクロリドをDCM 80ml中に
とり、DIPEA 8.6mlを添加し、そしてtert-ブチルブロモ-アセテート1.63m
l(11.3mmol)を添加した後、反応混合物をRTで3日間撹拌した。次いで、こ
の溶液を5%濃度のクエン酸、NaHCO3溶液及び飽和NaCl溶液で連続して洗
浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を除去してtBuOOC-CH2-(D,L)-
Thpa-Pro 6-CN-3-ピコリルアミド4.2gを得た。
(c)HOOC-CH2-(D,L)-Thpa-Pro 6-am-3-ピコリルアミド:
上記(b)の化合物4.2g(8.4mmol)を、DCM/MeOH(1:1)75ml中でヒ
ドロキシルアミンヒドロクロリド584mg(8.4mmol)及びDIPEA 8.6mlと共に
40℃で5時間、そしてRTで更に12時間撹拌した。pHが5〜6に達するまで希
酢酸を添加し、そして生成物をDCMで抽出した。溶媒を乾燥しそして除去して
対応するヒドロキシアミジン4.1gを得た。これに、Pd/C(10%)250mgの存
在下メタノール100ml及び酢酸1当量中RTで必要な水素量が取り込まれるまで
水素を添加した。触媒をろ過しそして溶媒を除去し
て粗製のtBuOOC-CH2-(D,L)-Thpa-Pro 6-am-3-ピコリルアミドヒドロ
アセテート4.2gを得、そしてこれをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移
動相: DCM/20%MeOH/3.5% HOAc(50%濃度))で精製した。この精製
した物質1.6gのtert-ブチルエステルをHClガスを用いてDCM中0℃で開裂
して、純度>99%(HPLC)のHOOC-CH2-(D,L)-Thpa-Pro 6-am-3-
ピコリルアミドジヒドロクロリド1.4gを得た; FAB-MS(M+H+): 461。
実施例69
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)グリシ
ルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
Boc-(D,L)-Thpg-OH及びH-Pro 6-カルバモイル-3-ピコリルアミドから
実施例68と同じようにして製造したBoc-(D,L)-Thpg-Pro 6-CN-3-ピコ
リルアミド8.2g(17.4mmol)を、実施例68に記載した方法で純度93%(HP
LC)のHOOC-CH2-(D,L)-Thpg-Pro 6-am-3-ピコリルアミドジヒドロ
クロリド0.4gに変換した; FAB-MS(M+H+): 447。
実施例70
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-メチルシクロヘキシル)グリシル
プロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(4-Me)Chg-OH(製造につい
てはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoとカ
ップリングさせてBoc-(D,L)-(4-Me)Chg-Pro-NH-3-(6-CONH2)-pico
を得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続いてBoc保護基を
除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートでアルキル化した。
tBuOOC-CH2-(D,L)-(4-Me)Chg-Pro-NH-3(6-CN)-picoのニトリル
官能基を、ヒドロキシアミジンを経てアミジンに変換し、そして続いてt-ブチ
ルエステルをHClで開裂した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末として
得た。
FAB-MS(M+H+): 459。
実施例71
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-イソプロピルシクロヘキシル)グ
リシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(4-iPr)Chg-OH(製造につい
てはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoと
カップリングさせてBoc(D,L)-(4-iPr)Chg-Pro-NH-3-(6-CONH2)-pic
oを得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続いてBoc保護基
を除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートでアルキル化した
。tBuOOC-CH2-(D,L)-(4-iPr)Chg-Pro-NH-3-(6-CN)-picoのニト
リル官能基を、ヒドロキシアミジンを経てアミジンに変換し、そして続いてt-
ブチルエステルをHClで開裂した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末と
して得た。
FAB-MS(M+H+): 487。
実施例72
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-tert-ブチルシクロヘキシル)グ
リシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(4-tBu)Chg-OH(製造につい
てはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoと
カップリングさせてBoc(D,L)-(4-tBu)Chg-Pro-NH-3-(6-CONH2)-pic
oを得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続いてBoc保護基
を除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートでアルキル化した
。tBuOOC-CH2-(D,L)-(4-tBu)Chg-Pro-NH-3-(6-CN)-picoのニト
リル官能基を、ヒドロキシアミジンを経てアミジンに変換し、そして続いてt-
ブチルエステルをHClで開裂した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末と
して得た。
FAB-MS(M+H+): 501。
実施例73
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)グ
リシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(3,3-Me2)Chg-OH(製造につ
いてはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoと
カップリングさせてBoc-(D,L)-(3,3Me2)Chg-Pro-NH-3-(6-CONH2)-p
icoを得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続いてBoc保護
基を除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートでアルキル化し
た。tBuOOC-CH2-(D,L)-(3,3-Me2)Chg-Pro-NH-3-(6-CN)-picoの
ニトリル官能基を、ヒドロキシアミジンを経てアミジンに変換し、そして続いて
t-ブチルエステルをHClで開裂した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末
として得た。
FAB-MS(M+H+): 473。
実施例74
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-(tert-ブチル)セリルプロリン 6-アミ
ジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
実施例68と同じようにして、Z-(D)Ser(tBu)-OHを先ずH-Pro-NH-3-
(6-CONH2)picoとカップリングさせてZ-(D)Ser(tBu)-Pro-NH-3-(6-C
ONH2)-picoを得、加水分解でZ保護基を除去し、遊離アミノ基を最初ベンジ
ルブロモアセテートでアルキル化しそして引き続いてZ-Clと反応させて、Bu
OOC-CH2-(Z)-(D)-Ser(tBu)-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoを得た。
このアミドを脱水素化してニトリル官能基にした後、この官能基を水素化分解に
よってヒドロキシアミジンを経てアミジンに変換し、同時にベンジル及びZ基を
除去した。精製後に最終生成物を白色の結晶性粉末として得た; FAB-MS(M
+H+): 449。
実施例75
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)−シクロペンチルグリシルプロリン
6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-Cpg-OH(製造についてはプリ
カーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoとカップリン
グさせてBoc-(D,L)-Cpg-Pro-NH-3-(6-CONH2)-picoを得、この第一級
アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続いてBoc保護基を除去しそして遊離
アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートでアルキル化した。tBuOOC-CH2
-(D,L)-Cpg-Pro-NH-3-(6-CN)6picoのニトリル官能基を、ヒドロキシア
ミジンを経てアミジンに変換し、そして続いてt-ブチルエステルをHClで開裂
した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末として得た。
FAB-MS(M+H+): 431。
実施例76
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(1-テトラリニル)グリシルプロリン
6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-OH(製
造についてはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-p
icoとカップリングさせてBoc-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-Pro-NH-3-(6-
CONH2)-picoを得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き続
いてBoc保護基を除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテートで
アルキル化した。tBuOOC-CH2-(D,L)-(1-テトラリニル)Gly-Pro-NH-
3-(6-CN)-picoのニトリル官能基を、ヒドロキシア
ミジンを経てアミジンに変換し、そして続いてt-ブチルエステルをHClで開裂
した。精製後に最終生成物を結晶性の白色粉末として得た。
FAB-MS(M+H+):493。
実施例77
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(2-ノルボルニル)グリシルプロリン
6-アミジノ-3-ピコリルアミドジヒドロクロリド:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-OH(製
造についてはプリカーサーの合成参照)を先ずH-Pro-NH-3-(6-CONH2)-
picoとカップリングさせてBoc-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro-NH-3-(
6-CONH2)-picoを得、この第一級アミドを脱水素化してニトリルとし、引き
続いてBoc保護基を除去しそして遊離アミノ基を第三級ブチルブロモアセテート
でアルキル化した。tBuOOC-CH2-(D,L)-(2-ノルボルニル)Gly-Pro-N
H-3-(6-CN)-picoのニトリル官能基を、ヒドロキシアミジンを経てアミジン
に変換し、そして続いてt-ブチルエステルをHClで開裂した。精製後に最終生
成物を結晶性の白色粉末として得た。
FAB-MS(M+H+): 457。
実施例78
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)又は(L)-(4-テトラヒドロピラニル)グ
リシルピペコリン酸 -6アミジノ-3-ピコリルアミド:
(a)Boc-(D,L)-Thpg-OHとメチル(L)-ピペコレートヒドロクロリドとの
カップリング
(b)1N 水酸化リチウムによる加水分解
(c)ジペプチド酸と 6-カルバモイル-3-ピコリルアミンジヒドロクロリドとの
カップリング
(d)無水トリフルオロ酢酸でカルバモイル基を脱水素化してニトリルを取得
(e)イソプロパノール性塩酸によるBoc保護基の除去
(f)t-ブチルブロモアセテートによるThpg窒素のアルキル化
(g)シアノ基に対するヒドロキシルアミンの付加
(h)メタノール中Pd/CによるN ヒドロキシアミジンの触媒的水素添加
(i)分離用厚層クロマトグラフィー(移動相: CH2Cl2/MeOH/50%濃度
の酢酸(24/6/1.5))によるジアステレオマーの分離。
異性体Iのアセテート:
白色結晶、融点168〜170℃(分解)、
Rf 0.21; FAB-MS(M+H+): 517
異性体IIのアセテート:
白色結晶、融点97〜98℃(分解)、
Rf 0.16; FAB-MS(M+H+): 517。
実施例79及び80
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)又は(L)-(4-テトラヒドロピラニル)グ
リシルピペコリン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例78の段階(i)で分離したジアステレオマーをトリフルオロ酢酸で加
水分解してカルボン酸のトリフルオロアセテートを得、そしてこれをシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出液: メタノール/25%濃度のNH3水、25/1)で遊離
ベタインに変換した。
異性体I: 融点 157〜160℃(分解)、Rf 0.28(移動相: MeOH/50%濃度
のNH3水(50/2.5)); FAB-MS(M+H+): 461。
異性体II: 融点132〜135℃(分解)、Rf 0.24;
FAB-MS(M+H+): 461。
実施例81
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(4-テトラヒドロピラニル)グリシル
-1,3-オキサゾリジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
Boc-(D,L)-Thpg-OHとH-Oxp 6-カルバモイル-3-ピコリルアミド(実施
例98も参照)から実施例68と同じようにして製造したBoc-(D,L)-Thpg-
Oxp 6-CN-3-ピコリルアミド 6.1g(12.9mmol)を、実施例68に記載した方
法で、純度95.6%のHOOC-CH2-(D,L)-Thpg-Oxp 6-CN-3-ピコリルア
ミドジヒドロクロリド0.2gに変換した;
FAB-MS(M+H+): 449。
実施例82
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシル-1,3-チアゾリ
ジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
(a)Boc-Thia-OH 10.0gと 3-アミノメチル-6-カルバモイルピリジン・2
HCl 10.6gを実施例23と同じようにして反応させてBoc-Thia-NH-3-(6カ
ルバモイル)-pico 12.9gを得た。
FAB-MS(M+): 366。
(b)Boc-Thia-NH-3(6-カルバモイル)-pico 12.5gを、TFA/DCMで
脱保護した。仕上げ作業後、H-Thia-NH-3-(6-カルバモイル)-pico・2TFA
14.9gが残っていた。
FAB-MS(M+H+): 267。
(c)Boc-(D)-Chg 6.9gとH-Thia-NH-3-(6-カルバモイル)-pico・2T
FA 14.5gを、PPAと共に実施例23と同じようにして反応させてBoc-(D)
Chg-Thia-NH-3-(6-カルバモイル)-pico 11.7gを得た。FAB-MS(M+):
505。
(d)Boc-D-Chg-Thia-NH-3-(6-カルバモイル)-pico 11.5gを、実施例2
3と同じようにしてTFAAでニトリルBoc-(D)-Chg-Thia-NH-3-(6-CN)
-pico 8.6gに変換した。
FAB-MS(M+): 487。
(e)Boc-(D)-Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico8.5gをTFA/DCMと反
応させてH-(D)-Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico・2TFA 9.9gを得た。
FAB-MS(M+H+): 388。
(f)Boc-(D)-Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico・2TFA 9.5gをt-ブチ
ルブロモアセテート3.6g
と実施例68と同じようにして反応させて、t-BuOOCCH2-(D)-Chg-Thi
a-NH-3-(6-CN)-pico 5.6gを得た。FAB-MS(M+): 501。
(g)t-BuOOC-CH2-(D)-Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico 5.4gを(B
oc)2Oで対応するBoc保護誘導体t-BuOOCCH2-D-(Boc)Chg-Thia-NH
-3-(6-CN)-pico 5.1gに変換した。FAB-MS(M+): 602。
(h)t-BuOOC-CH2-(D)-(Boc)Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico 5.0
gを実施例1bと同じようにしてアミジンに変換した。仕上げ作業後、t-BuO
OCCH2-D-(Boc)Chg-Thia-NH-3-(6-am)pico 3.5gが単離された。FA
B-MS(M+H+): 680。
(i)t-BuOOC-CH2-(D)-(Boc)Chg-Thia-NH-3-(6-CN)-pico 3.3
gを実施例68と同じようにして脱保護して、遊離化合物HOOC-CH2-(D)-
Chg-Thia-NH-3-(6-am)-picoを得た。収量: 1.6g; FAB-MS(M+): 462
。
実施例83
N-(t -ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-
ヒドロキシアミジノ-3-ピコ
リルアミド:
(a)Boc-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-カルバモイル-3-ピコリル
アミド:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 89g(0.251mol)と 6カルバモイル-3-ピコリルア
ミン56.2g(0.251mol)をCH2Cl2500mlに溶解するか又は懸濁した。ジイソプ
ロピルエチルアミン162.3g(1.25mol)をRTで添加すると、それらは実質的に
溶解した。−15℃に冷却した後、無水プロパンホスホン酸溶液(酢酸エチル中50
%の濃度)251ml(0.326mol)を滴下して加え、そしてこの間に温度は約−5℃
に上昇した。この混合物を−5℃で2時間撹拌した。塩化メチレン相を水、5%
濃度のNaHCO3及び0.5N KHSO4溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥しそして
蒸発乾固した。白色結晶106.5g(87%)が単離された; 融点133〜135℃。
(b)Boc-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-シアノ-3-ピコリルアミド
:
CH2Cl2350ml中の上記化合物48.8g(0.1mol)及びトリエチルアミン36.3g
(0.36mol)の溶液に無水トリフルオロ酢酸31.5g(0.15mol)を−5℃で滴下し
て加え、そしてこの混合物を15分間撹拌した。この溶液を水、5%濃度のNaH
CO3及び10%濃度のKHSO4溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥しそして塩化
メチレンを留去した。淡黄色を帯びた結晶38.5g(82%)が単離された。酢酸エ
チル/n-ヘキサンから再結晶した試料は150〜151℃で融解した。
(c)(D)-シクロヘキシルプロリン 6-シアノ-3-ピコリルアミド:
Boc保護基の除去はイソプロパノール性塩酸を用いて行った。
(d)N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリ
ン 6-シアノ-3-ピコリルアミド:
上記のBoc開裂で得られたイソプロパノール含有ヒドロクロリド75g(0.185m
ol)をアセトニトリル350mlに懸濁し、そしてRTで撹拌し乍らジイソプロピル
エチルアミン90.8g(0.73mol)を添加すると清明な溶液が得られた。これに続
いて、20〜25℃でt-ブチルブロモアセテート36g(0.184mol)を30分間かけて
滴下して加え、そしてこの混合物をRTで2日間撹拌した。この後に、TLCで
出発化合物が少量しか残っていないこと及びジアルキル化生成物が痕跡量にすぎ
ないことが明らかになった(TLC: CH2Cl2/アセトン/MeOH、45/5/2
)。
単離するために、アセトニトリル及び過剰のDIPEAを減圧下40℃で実質的
に留去し、残渣をMTB 2
80ml及びCH2Cl2 30ml中にとり、そしてこの溶液を水100mlで抽出し、そし
てその後各回50mlの水で2回洗浄した。
最初の塩基の残留分を除去するために、有機相をスルファミン酸0.9g(最初
の塩基のほぼ0.05当量)の水(10ml)溶液で抽出した。水及び5%濃度のNaH
CO3溶液30mlで2回洗浄し、続いてNa2SO4で乾燥し、そしてその後40℃で溶
媒を留去した。
この粘性の油状残渣をMTB 100ml及び(i-Pr)2O 200mlの混合物に溶解し
、水2mlを添加し、そしてこの混合物を穏やかに加熱し乍ら清明溶液が得られる
まで撹拌した。密集した結晶の塊を1時間かけて溶液から析出させ、そして吸引
ろ過し、そして少量の冷MTB/(i-Pr)2O混合物で洗浄した。
白色結晶70.9g(理論値の79.3%)が単離された;融点 89〜91℃。
TLC: CH2Cl2/アセトン/MeOH、45/5/2又はMTB/EtOH、45/5
。
(e)N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロ
リン 6-ヒドロキシアミジノ-3-ピコリルアミド:
ヒドロキシルアミンヒドロクロリド50g(0.72mol)をCH2Cl2800mlに懸濁
し、そして撹拌し乍ら、ジイソプロピルエチルアミン92.8g(0.85mol)を添
加し、そしてこの混合物をRTで30分間撹拌した。これにニトリル化合物180g
(0.37mol)を加え、そしてこの混合物を一夜撹拌した。反応溶液を水150mlで3
回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして塩化メチレンを留去した。
この粘性の油状残渣を酢酸エチル600mlと混合しそして加熱すると、ヒドロキ
シアミジンが白色結晶の塊として析出した。30分後、これらを吸引ろ過し、そし
て冷酢酸エチルで洗浄しそして最後にn-ヘキサンで洗浄した。白色結晶175g(
理論値の91%)が得られた;融点154〜156℃。
無晶形の黄色を帯びた残渣10gが母液に残っており、そしてこれは実質的にヒ
ドロキシアミジンからなっていた。
実施例84
N-(ベンジロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-
ヒドロキシアミジノ-3-ピコリルアミド:
この化合物は実施例83と同じようにして、段階(d)のアルキル化でベンジ
ルブロモアセテートを使用して取得した。白色結晶、融点124〜125℃; FAB-
MS(M+H+): 551。
実施例85
N-(メトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-メト
キシカルボニルアミジノ-3-ピコリルアミド:
(a)Boc-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-メトキシカルボニルアミ
ジノ-3-ピコリルアミド:
Boc-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドア
セテート5.47g(10mmol)のCH2Cl240ml中懸濁液に、0℃で激しく撹拌し乍ら
、NaOH 0.5g(12.5mmol)の水(4ml)溶液を加えた。5分間撹拌した後、
清明な界面系が形成され、そしてこれにメチルクロロホルメート0.9g(9.5mmol)
のCH2Cl2(5ml)溶液及びNaOH 0.6gの水(7ml)溶液を同時に滴下して
加えた。
10分後に、この混合物を水、5%濃度のクエン酸及び7%濃度のNaHCO3溶
液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして蒸発乾固した。TLC(CH2Cl2/ア
セトン/メタノール、45/5/3)で純粋であった泡様残渣4.8gを単離した。
(b)(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-メトキシカルボニルアミジノ-3
-ピコリルアミド:
上記化合物(8.8mmol)をトリフルオロ酢酸35mlに溶解し、そして5分後に減
圧下で濃縮した。残渣をエーテルで処理すると、白色粉末が形成され、そしてこ
れをCH2Cl2100mlに溶解し、そして1N NaOH 30mlと共に振とうした。有
機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮した。残渣のエーテル処理を繰
り返して白色の結晶性粉末3.5gを得た(TLC: CH2Cl2/MeOH/50%濃
度の酢酸、40/10/2.5)。
(c)N-(メトキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルグリシルプロリン 6
-メトキシカルボニルアミジノ-3-ピコリルアミド:
上記化合物(7.4mmol)をCH2Cl215mlに溶解し、そしてジイソプロピルエチ
ルアミン2.9g(22.2mmol)及びメチルブロモアセテート1.2g(7.4mmol)を加
えた。一夜放置した後、溶液を濃縮し、残渣を酢酸エチル90ml中にとり、そして
この溶液を水、5%濃度のクエン酸及び5%濃度のNaHCO3溶液で洗浄し、乾
燥し、そして留去した。
残渣をエーテル50mlと混合し、少量の酢酸エチル及び水0.1mlを添加して溶液
を作り、そしてこれを一夜放置した。析出した結晶を吸引ろ過し、そして酢酸エ
チルから再結晶した。白色の結晶22.4g(63%)が単離された; 融点95〜97℃;
FAB-MS(M+H+): 517。
実施例86
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-(t-ブチル)グリシルピペコリン酸 6-
アミジノ-3-ピコリルアミド:
表題化合物は、Boc-ブチルグリシン及びメチルピペコレートヒドロクロリド
から出発して実施例78と同じようにして得た。アセテート:白色結晶、融点 1
70〜171℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 489。
実施例87
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-(t-ブチル)グリシルピペコリン酸 6-
アミジノ-3-ピコリルアミド:
上記のt-ブチルエステルをトリフルオロ酢酸で開裂し、そしてシリカゲルク
ロマトグラフィー(溶出液: メタノール/濃NH3、25/1)でベタインに変換し
た。白色結晶、融点145〜147℃(分解); FAB-MS(M+H+) :433。
実施例88
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-(ネオペンチル)グリシルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
表題化合物はBocネオペンチルグリシン及びメチルピコレートヒドロクロリド
から出発して実施例78
と同じようにして得た。アセテート: 白色結晶、融点 154〜155℃; FAB- M
S(M+H+): 503。
実施例89
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-(ネオペンチル)グリシルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
この化合物は上記t-ブチルエステルから実施例87と同じようにして得た;
白色結晶、融点 176〜177℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 477。
実施例90
N-(ヒドロキシカルボニルエチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-ア
ミジノ-3-ピコリルアミド:
t-ブチルアクリレート2.6g(20mmol)をD-シクロヘキシルグリシルプロリ
ン 6-シアノ-3-ピコリルアミド(実施例83、段階c)7.38g(20mmol)のエタ
ノール(45ml)溶液に添加し、そしてこの混合物を45〜60℃で40時間加熱した。
次いで、溶媒を留去し、そして残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液: CH2
Cl2/アセトン/CH2Cl2、45/5/3)で精製した。淡黄色を帯びた泡状物7.
5g(75%)を単離した;
FAB-MS(M+H+): 498。
これを実施例83及び102と同じようにしてアミジンに変換し、そして続い
てtert-ブチル基をトリフルオロ酢酸で除去し、そしてベタインをアンモニアで
遊離させた。無晶形粉末;
FAB-MS(M+H+): 459。
実施例91
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)フェニルアラ
ニルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
実施例68と同じようにして、Boc-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)Phe-Pro
-NH-3-(6-CN)-pico(実施例29)から出発して、先ずBoc保護基を除去し
、遊離アミンをtert-ブチルブロモアセテートでアルキル化し、シアノ基をヒド
ロキシアミジンを経てアミジンに変換し、tert-ブチルエステルを開裂しそして
粗製生成物をRPカラムのMPLCで精製し、そしてこの溶液を凍結乾燥した。
HOOC-CH2-(D,L)-(3,4,5-トリメトキシ)Phe-Pro-NH-3-(6-am)-pico
アセテートを無晶形粉末として得た。
FAB-MS(M+H+): 543。
実施例92
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 6-ア
ミジノ-(2-メチル)ピコ
リルアミド:
(a)Boc-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-picoの製造:
Boc-(D)-Chg-Pro-OH 6.6g(18.O5mmol)を2-メチル-3-ピコリルアミン4
.0g(20.5mmol、製造についてはArch.Pharm.308(1975年)969〜976参照)
及びDIPEA 14ml(81.8mmol)と一緒にDCM200ml中に入れ、そして5℃に
冷却した後、50%濃度の無水プロパンホスホン酸の酢酸エチル溶液18.8ml(23.9
2mmol)を滴下して加えた。室温に温めた後、反応を1時間継続させ、そしてそ
の後混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル中にとり、そして酢酸エチル
相を水で約10回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そしてロータリーエバポレ
ーターで濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルと共に撹拌してBoc-(D)-C
hg-Pro-NH-3-(2-Me)-picoを白色固形物として得た。
(b)H-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)picoの製造:
Boc-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-pico 8.0g(17.0mmol)をDCM 35ml
及びエーテル性塩酸(>3M)35ml中室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮し、そ
してメタノール/DCMと共に数回共沸し、そして
残渣をエーテルと共に撹拌して抽出した。H-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-p
ico・2HCl 7.5g(100%)を白色固形物として得た。
(c)tBuOOC-CH2-(D)-Cha-ProNH-3-(2-Me)-picoの製造:
H-(D)-Chg-Pro-NH-3-(2-Me)-pico・2HCl 9.7g(21.79mmol)をD
IPEA 11.26g(14.9ml)(81.16mmol)及びtert-ブチルブロモアセテート4.8
9g(3.69ml)(25.0mmol)と一緒にDCM(モレキュラシーブで乾燥)150ml中
室温で16時間撹拌した。TLCでプリカーサーが未だ存在していることが示され
たので、tert-ブチルブロモアセテート0.4ml及びDIPEA 1.5mlを更に追加し
、そしてこの混合物をRTで更に3時間撹拌した。次に、反応混合物を先ず水力
ポンプ真空下で、そしてその後1mbarで最高40℃で濃縮した。残渣をエーテルと
共に撹拌して抽出し、ろ過しそしてエーテルで洗浄した。結晶を水中にとり、そ
してpH 7.5で酢酸エチルを用いて数回抽出し、そしてこれらの酢酸エチル抽出
物を上記のエーテルろ液と合わせ、乾燥しそして減圧下で濃縮した。残渣をエー
テル中にとりそしてその後エーテル性塩酸を加えてpH3にし、沈殿を吸引ろ過
し、エーテルで完全に洗浄しそしてその後エーテルと共に撹拌して2回抽出した
。tBuOOC-CH2-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)
-pico・HCl 9.3g(82%)を白色固形物として得た。
(d)t-BuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-picoの製造
:
tBuOOC-CH2(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-pico・HCl 9.8g(18.
66mmol)を(Boc)2O 18.66g(18.66mmol)と一緒にDCM 160ml中に入れ、そ
してDIPEA 5.3g(7.03ml)(41.05mmol)を5分間かけて添加し、そして
その後この混合物をRTで一夜撹拌した。DCMを更に添加した後、DIPEA
がDCM中にもはや存在しなくなる(TLC点検)まで0.5M HCl溶液で洗浄
を実施し、そしてこの溶液を硫酸マグネシウムで乾燥しそして減圧下で濃縮した
。
DCM及び0〜5%のメタノールを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーによって、tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-pico 5.
9g(54%)を白色固形物として得た。
(e)tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-1-Oxo)-picoの
製造:
tBuOOC-CH2(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me)-pico 5.9g(10.12
mmol)を70%の純度のm-クロロ過安息香酸9.99g(40.5mmol)と一緒にDCM
200ml中RTで2時間撹拌した。次いで、アンモニアガスを通して飽和し、この
混合物を室温で1時間撹拌し、沈殿を吸引ろ過しそしてDCMで洗浄し、そして
ろ液に再度アンモニアを飽和させた。次いで、DCM相を水で3回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。6.1g(100%)が得られた。
(f)tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-1-MeO)-pico+
−CH3OSO3 -の製造:
tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-1-Oxo)-pico 6.1
g(10.12mmol)をDCM 25mlに溶解し、そしてDCM中5%の濃度の硫酸ジメ
チル溶液28mlを添加した。この混合物を40℃で5時間撹拌し、そしてRTで一夜
放置し、そしてその後DCMで希釈して100mlとし、水で3回急速に洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。得られたtBuOOC-CH2
-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-1-MeO)-pico+-CH3OSO3 -は粗製
生成物として次の反応に使用した。
(g)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-CN)-pico
の製造:
上記反応で得られた粗製のtBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(
2-Me-1-MeO)-pico+-CH3OSO3 -をシアン化ナトリウム1.1g(21.3mmol
)のDMF(50ml)溶液に、冷却して温度を23〜25℃に保持し乍ら、20分間かけ
て滴下して加えた。更に20分後、DMFを減圧(1mbar)下で留去し、残渣をエ
ーテル中にとり、そしてエーテル相を水、KHSO4溶液(pH2)、水及び飽
和塩水で連続して洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した
。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:0〜2%のMeOHを有する
DCM)で精製して固形物4.1gを得、そしてこれをエーテルと共に撹拌して抽
出した。
収量: tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-CN)-pico 4
.1g(66%)
(h)tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-ham)-picoの
製造:
tBuOOC-CH2-(Boc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-CN)-pico 4.0g
(6.6mmol)をヒドロキシルアミンヒドロクロリド1.15g(16.52mmol)及びDI
PEA 5.12g(6.78ml)(39.6mmol)と一緒にDCM(モレキュラーシーブで
乾燥)75ml中で2時間還流し、そしてその後RTで一夜撹拌した。DCMを更に
添加した後、混合物を希塩酸(pH4)で洗浄し、そして有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。得られた粗製のtBuOOC-CH2-(B
oc)(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-ham)-pico 4.
3gは粗製生成物として次の反応に使用した。
(i)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-am)-picoの
製造:
粗製 tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-ham)-pico
4.3gを酢酸15mlとエタノール80mlの混合物中でPd/C(10%)/水素で50℃で
5時間水素添加した。次いで、触媒をろ過してエタノールで洗浄し、ろ液を減圧
(1mbar)下で濃縮し、そして残渣をトルエン/DCMと共に数回共沸し、エー
テル100ml中にとり、そして各回4mlの水で3回洗浄した。合わせた水性相を減
圧(1mbar)下35〜40℃で濃縮し、そして残渣をエタノールと共に共沸した。殆
ど純粋なtBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3(2-Me-6-am)-pico・
CH3COOHが白色固形物として得られた(2段階で94%)。
(j)HOOC-CH2-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2Me-6-am)-picoの製造:
tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-am)pico・CH3
COOH 2.24g(3.25mmol)をエーテル性塩酸15mlと一緒にDCM 30ml中室温で
数時間撹拌し、そしてこの間に固形物が徐々に沈殿した。固形物を吸引ろ過し、
熱DCMと共に撹拌して数回抽出し、そして引き続いてシリカゲルクロマトグ
ラフィー(移動相95/5の比率のメタノール/25%アンモニア水溶液)にかけた
。HOOC-CH2-(D)-Cha-Pro-NH-3-(2-Me-6-am)-pico 1.35g(94%)
が白色固形物として得られた。
FAB-MS(M+H+): 473。
実施例93
(a)tBuOOC-CH2-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-pico:
H-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-pico 4.3g(11.27mmol)(実施例32
参照)及びジイソプロピルエチルアミン5.3ml(33.81mmol)を塩化メチレン50ml
中に入れ、そしてRTで撹拌し乍ら第三級ブチルブロモアセテート2.16g(11.0
4mmol)を滴下して加え、そしてこの混合物をRTで一夜撹拌した。この溶液を
塩化メチレンで希釈し、5%濃度のクエン酸で2回そして飽和NaHCO3溶液で
2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。粗製生成物
をエーテル中にとり、0℃に冷却しそしてエーテル性塩酸でpH1に調整し、そ
して沈殿した生成物を急速に吸引ろ過し、エーテルで数回洗浄しそして乾燥した
。殆ど純粋な結晶生成物5.85gを得た(理論値のほぼ97%)。
(b)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-N
H-3-(6-CN)-pico:
tBuOOC-CH2-CH2-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-pico-HCl 5.8g
(11mmol)を(Boc)2O 2.4g(11mmol)及びジイソプロピルエチルアミン4.7ml
と一緒に塩化メチレン60ml中室温で一夜撹拌し、そしてその後塩化メチレン約10
0mlで希釈し、5%濃度のクエン酸溶液で3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し
、そして減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液: 0から5%のメタノールを有する塩化メチレン)で精製した。純粋な生
成物の収量は4.1gであった(理論値のほぼ63%)。
(c)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CSNH2)-pico:
tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CN)-pico 4.1g(6.8
8mmol)をピリジン25ml及びトリエチルアミン12mlに溶解しそして硫化水素ガス
を飽和し、そしてRTで一夜撹拌した。この溶液に窒素を吹き込み、そしてその
後これを実質的に濃縮し、そして残渣を酢酸エチル75mlに溶解し、5%濃度のク
エン酸、20%濃度のNaHSO4及び飽和NaHCO3(2回)で連続して洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮すると、純粋な生成物4.25gが黄色粉末
として得られた。これを高度の真空下で一夜乾燥した。収率: 理論値の98%。
(d)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-C(NH)SCH3)-
pico-HI:
tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-CSNH2)-pico 4.25
g(6.75mmol)をアセトン75mlに溶解し、ヨウ化メチル4.65mlを添加し、そして
この混合物を密閉フラスコ中RTで一夜撹拌した。この反応溶液を完全に濃縮し
、最少限の量の酢酸エチルに溶解し、そして撹拌し乍らn-ヘキサン200mlに滴下
して加え、そして固形物を吸引ろ過して乾燥した。黄色粉末5.2gが得られた。
収率: 理論値の約100%。
(e)tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-am)-pico・CH3C
OOH:
tBuOOC-CH2-(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-C(NH)SCH3)-pi
co・HI 5.2g(6.74mmol)をメタノール11mlに溶解し、メタノール中10%の濃
度の酢酸アンモニウム溶液10.3mlを加え、そしてこの混合物をRTで一夜撹拌し
た。この反応溶液を濃縮し、残渣を酢酸エチル中にとり、混合物を吸引ろ過して
固形物を除去し、そして溶液を実質的に濃縮しそしてジイソプロピルエーテルに
滴下して加えた。沈殿した固形物を吸引ろ過し、そして乾燥した。殆ど純粋な粗
製生成物をRPカラムのMPLCで完全に精製した。必要な化合物2.58gが淡黄
色固形物として得られた。収
率: 理論値の57%。
(f)HOOC-CH2-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-am)-pico・HCl:
tBuOOC-CH2(Boc)-(D)-Cha-Pyr-NH-3-(6-am)pico・CH3COOH
2.43g(3.61mmol)をエーテル性塩酸15mlに添加しそしてRTで5時間撹拌し
た。減圧下で濃縮した後の殆ど純粋な粗製生成物をRPカラムのMPLCで精製
した。最終生成物1.77gは白色の凍結乾燥物として得られた。収率: 理論値の95
%、
FAB-MS(M+H+): 457。
実施例94
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-4-テトラヒドロピラニルアラニル-3
,4-デヒドロプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
Boc-(D,L)-Thpa-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-picoは、Boc-(D,L)-Thp
a-OH(製造については上記参照)及びH-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-pico
HCl(実施例68参照)から出発して実施例68c〜kと同じようにして製造
し、この第一級アミド官能基を脱水素化してニトリルとし、末端Boc保護基を除
去し、遊離アミンをtert-ブチルブロモアセテートでアルキル化し、第二級アミ
ンをBocで保護し、ニトリル
官能基をチオアミドに変換し、そしてチオアミドをメチル化してイミノチオメチ
ルエステルを得、そしてこのエステルを酢酸アンモニウムと反応させてアミジン
を得た。塩化メチレン中のエーテル性塩酸を使用して保護基を除去しそして粗製
生成物をRPカラムのMPLCで精製した後、HOOC-CH2-(D,L)-ThpaP
yr-NH-3-(6-am)-picoのジアステレオマー混合物がアセテートとして得られた
。
FAB-MS(M+H+): 459。
実施例95
N-(イソプロポキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシル-3,4-デヒ
ドロプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
実施例93a〜jと同じようにして、Boc-Pyr-OHをH2N-3-(6-CONH2
)-pico HCl(製造については上記参照)とカップリングさせてBoc-Pyr-NH
-3-(6-CONH2)-picoを得、Boc保護基を除去し、遊離アミノ基をBoc-(D)-
Chg-OHとカップリングさせてBoc-(D)-Chg-Pyr-NH-3-(6-CONH2)-pi
coを得、第一級アミド官能基を脱水素化してニトリルとし、末端Boc保護基を除
去し、遊離アミンをtert-ブチルブロモアセテートでアルキル化し、第二級アミ
ンをBocで保護し、ニトリル官能基をチオアミドに変換しそしてチオアミドをメ
チル化してイミノチオメ
チルエステルを得、そしてこれを酢酸アンモニウムでアミジン tBuOOC-CH2
-(D)(Boc)Chg-Pyr-NH-3-(6 am)-pico HIに変換した。イソプロパノ
ール性塩酸で保護基を除去すると2つの生成物が得られ、そしてこれらをRPカ
ラムのMPLCで分離した。これらは、HOOC-CH2-(D)-Chg-Pyr-NH-3
-(6-am)-pico-CH3COOH
FAB-MS(M+H+): 443
及びエステル化されている iPrOOC-CH2-(D)-Chg-Pyr-NH-3-(6-am)-
pico-CH3COOH
FAB-MS(M+H+): 485
であった。
実施例96
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-γ-メチルシクロヘキシルアラニル-
3,4-デヒドロプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
製造は実施例93と同じようにして行った。ジアステレオマー混合物HOOC
-CH2-(D,L)-(γ-Me)Cha-Pyr-NH-3-(6-am)-picoはRPカラムのMPL
Cで2つのジアステレオマーに分離することができた。FAB-MS(M+H+):
471。
実施例97
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)シクロヘ
プチルアラニル-3,4-デヒドロプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテー
ト:
製造は実施例108と同じようにして行った。ジアステレオマー混合物HOO
C-CH2-(D,L)-Chea-Pyr-NH-3-(6-am)-picoはRPカラムのMPLCで2
つのジアステレオマーに分離することができた。FAB-MS(M+H+): 471。
実施例98
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシル-(L)-1,3-オ
キサゾリジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
Boc-(D)-シクロヘキシルグリシン、Boc-(L)-1,3-オキサゾリジン-4-カル
ボン酸(Tetrahedron 50(1994年)13943)及び 6-カルバモイル-3-ピコリルア
ミンジヒドロクロリドから出発して、表題化合物を実施例78と同じようにして
取得した。アセテート: 白色結晶、融点 187〜190℃、FAB-MS(M+H+):5
03。
実施例99
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルグリシル(L)-1,3-オキ
サゾリジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
t-ブチルエステル(実施例98)をトリフルオロ
酢酸で開裂しそしてアンモニアでベタインに変換した。白色結晶、融点 210〜21
3℃(分解); FAB-MS(M+H+): 446。
実施例100
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニル-(L)-1,3-オ
キサゾリジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
アセテート:白色結晶、融点 161〜163℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 517。
実施例101
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニル-(L)-1,3-オ
キサゾリジン-4-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
白色結晶、融点172〜174℃; FABMS(M+H+): 461。
実施例102
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルグリシルプロリン 6-ア
ミジノ-3-ピコリルアミド:
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6
-ヒドロキシアミジノ-3-ピコリルアミド(実施例83)110g(0.212mol)をエ
タノール1.5L及び氷酢酸300mlに溶解し、10%Pd/炭素 1.5gを添加し、そし
て約50℃(水浴)で6時間水素添加を実施した。触媒を吸引ろ過し、そしてその
後ろ液を減圧下、最高40℃の水浴温度で濃縮し、そして残渣に各回200mlのトル
エンを4回添加を実施した後蒸留した。残っている褐色の油状物をアセトン400m
lに溶解し、そして接種後、アミジンアセテートの厚い結晶塊が急速に析出しそ
してこれを1時間後に吸引ろ過しそしてアセトンでそして最後にエーテルで洗浄
した。
アセテート93g(理論値の78%)が白色結晶として単離された。融点 191〜19
4℃(分解); FAB-MS(M+H+): 501。
実施例103
N-(メトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-アミ
ジノ-3-ピコリルアミド:
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)シクロヘキシルプロリン 6-アミジノ-
3-ピコリルアミド(WO 95/35309)をメタノール性塩酸中で12時間還流した。
溶媒を除去し、そしてその後残渣を水に溶解しそしてIRAアセテートイオン交
換体を使用してアセテートに変換し、そして引き続いて凍結乾燥した。白色粉末
、融点 75〜76℃; FAB-MS(M+H+): 459。
実施例104
N-(シクロヘキシルオキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプ
ロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
この化合物は実施例83と同じようにして、段階(d)のアルキル化でシクロ
ヘキシルブロモアセテートを使用して取得した。白色の無晶形粉末; FAB-M
S(M+H+): 528。
実施例105
N,N-ビス(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロ
リン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6
-シアノ-3-ピコリルアミド(化合物83、段階d)、1.2当量のt-ブチルブロモ
アセテート及びジイソプロピルエチルアミンの溶液を60〜70℃で5時間加熱した
。仕上げ作業及びそれに続くアミジンへの変換は化合物83と同じようにして実
施した。
アセテート: 白色結晶、融点 208〜211℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 615。
実施例106
N,N-ビス(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シ
クロヘキシルグリシルプロリン 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
実施例105の化合物からt-ブチル基を除去して取得した。白色結晶、融点
211〜215℃(分解); FAB-MS(M+H+): 503。
実施例107
N-(カルバモイルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-アミジノ-3
-ピコリルアミド:
N-(メトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリン 6-ア
ミジノ-3-ピコリルアミド(化合物103)をアンモニア飽和メタノール中に一
夜放置した。溶媒を除去しそして残渣をエタノール/トルエンと共に数回共沸し
た。
アセテート: 白色結晶、融点 87〜89℃(分解); FAB-MS(M+H+): 444。
実施例108
N-(tert-ブチルアミノカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルプロリ
ン 6-アミジノ-3-ピコリルアミドアセテート:
実施例68と同じようにして、H-(D)-Chg-Pro-NH-3-(6-CN)-pico(
実施例83)をクロロ酢酸 tert-ブチルアミドでアルキル化してtBuNH-CO-
CH2-(D)-Chg-Pro-NH-3-(6-CN)-picoを得、そ
してニトリル官能基をヒドロキシアミジン段階を経てアミジンに変換した。RP
カラムのMPLCで精製しそして凍結乾燥してtBuNH-CO-CH2-(D)-Chg-
Pro-NH-3-(6-am)-picoアセテートを白色の無晶形粉末として得た。
FAB-MS(M+H+): 500
実施例109〜116は上記した方法によって実施した。
実施例109
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルアゼチジン-2
-カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
アセテート: 白色結晶、融点 176〜178℃; FAB-MS(M+H+): 487.6。
実施例110
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルアゼチジン-2-
カルボン酸 6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
ベタイン: 白色結晶、融点 162〜164℃(分解)、
FAB-MS(M+H+): 431。
実施例111
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
アセテート: 白色結晶、融点 175〜178℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 515.5。
実施例112
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルグリシルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
ベタイン: 白色結晶、融点 128〜130℃(分解);
FAB-MS(M+H+): 459。
実施例113
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 6-
アミジノ-3-ピコリルアミド:
アセテート: 白色結晶、融点 83〜85℃(分解);
FAB-MS: 515(M+H+)。
実施例114
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルプロリン 6-ア
ミジノ-3-ピコリルアミド:
ベタイン: 白色結晶、融点 158〜162℃(分解);
FAB-MS: 459(M+H+)。
実施例115
N-(t-ブトキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
アセテート: 白色結晶、融点 161〜164℃(分解);
FAB-MS: 529.5(M+H+)。
実施例116
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D)-シクロヘキシルアラニルピペコリン酸
6-アミジノ-3-ピコリルアミド:
ベタイン: 白色結晶、融点 74〜76℃; FAB-MS(M+H+):
473。
実施例117
N-(ヒドロキシカルボニルメチル)-(D,L)-シクロオクチルグリシルプロリン 2
-アミジノ-5-ピリミジルメチルアミド:
(a)Boc-(D,L)-Cog-OH 2.72g及び粗製H-Pro-5-(2-CN)-pym・2
TFA(上記参照)を...40ml中0℃でDIPEA 9.8ml及びPPA(酢酸エ
チル中50%の濃度)10.1mlと一緒に合わせた。この反応混合物を18時間かけて徐
々にRTにした。次いで、反応溶液を酢酸エチル200mlで希釈し、そして得られ
た溶液を水、5%濃度のクエン酸及び飽和NaHCO3溶液(2回)で洗浄した。
有機溶液をMgSO4で乾燥し、そしてその後酢酸エチルを減圧下で除去した。
粗製生成物4.88gが残っており、そしてこれはそれ以上精製しないで次の段階で
使用した。
(b)粗製のBoc-(D,L)-Cog-Pro-NH-5-(2-CN)-pym 4.88gを、TF
A 7.6mlを有する塩化メチレン100ml中RTで18時間撹拌した。次いで、この溶
液を減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DC
M/MeOH 95: 5+1% 濃アンモニア溶液)で精製した。H-(D)-Cog Pro-N
H-5-(2-CN)-pym 3.3gが残っていた; FAB-MS(M+)498。
(c)H-(D)-Cog-Pro-NH-5-(2-CN)-pym 3.3gをKI1.5g及び炭酸カ
リウム1.26gと一緒にアセトニトリル30ml中に入れた。次いで、t-ブチルブロモ
アセテート1.24mlを分割して加えた。この反応混合物を18時間撹拌した後ろ過し
、フィルターケークをアセトニトリルで洗浄し、そして合わせたろ液を減圧下で
濃縮した。次いで、残渣を酢酸エチル中にとり、有
機溶液を水で3回そして飽和NaCl溶液で1回抽出し、そしてこの溶液をMgS
O4で乾燥した後、酢酸エチルを減圧下で除去した。粗製生成物4.2gが残ってい
た。これをカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH 98:2+1%濃アンモニ
ア溶液)で精製した。生成物1.76gが残っていた。
FAB-MS(M+)398。
(d)t-BuOOC-CH2-(D)-Cog-Pro-NH-5-(2-CN)-pym 1.76gをエ
タノール35mlに溶解した。塩化ヒドロキシルアンモニウム0.6g及びDIPEA3
.2mlを添加した後、溶液を60℃に加熱しそしてこの温度で2.5時間撹拌した。次
いで、加熱浴を取り除き、そして反応混合物を更に18時間撹拌した。反応溶液を
濃縮した後、粗製生成物を塩化メチレン60mlに溶解しそしてこの溶液を酢酸5ml
で3回そして飽和NaCl溶液で1回抽出し、そしてNa2SO4で乾燥し、そして
溶媒を減圧下で除去した。粗製生成物2.0gが残っており、そしてこれはそれ以
上精製しないで次の段階で使用した。
(e)粗製のN-ヒドロキシアミジン誘導体2gをエタノール35ml及び氷酢酸1
.75mlに溶解した。ラネーニッケル2gを添加しそして水素で還元(大気圧)す
ると生成物tBuOOC-CH2-(D)-Chg-Pro-NH-
5-(2-am)-pymが得られた。これをカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/M
eOH/50%濃度のHOAc40:10:2)で不純物から精製した。フラクション
を濃縮すると必要な生成物420mgが残っていた。FABMS(M+): 529。
(f)tBuOOC-CH2(D)-Cog-Pro-NH-5-(2-am)-pym 420mgをDCM
/TFA(1:1)4ml中RTで18時間撹拌した。次にこの溶液を濃縮した。残っ
ている粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/25%の濃
度のアンモニア水溶液100:3)で精製した。濃縮した溶出物を水に溶解しそして
活性炭素と一緒に撹拌した。活性炭素をろ去した後、ろ液を冷凍しそして凍結乾
燥した。生成物166mgが残っていた。
FAB-MS(M+): 473。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07D 213/79 C07D 239/28
239/28 241/14
241/14 A61K 37/64 ACB
(31)優先権主張番号 195 07 455.6
(32)優先日 1995年3月3日
(33)優先権主張国 ドイツ(DE)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),UA(AZ,BY,KG,KZ
,RU,TJ,TM),AU,BG,BR,CA,CN
,CZ,FI,HU,JP,KR,MX,NO,NZ,
PL,RO,SG,SI,SK,TR,UA,US
(72)発明者 ヴィルフリート ホルンベルガー
ドイツ連邦共和国 D−67434 ノイシュ
タット ゴールデナー ヴィンケル 14
(72)発明者 シュテファン コーゼル
ドイツ連邦共和国 D−67063 ルートヴ
ィッヒスハーフェン プリンツレーゲンテ
ンシュトラーセ 43
(72)発明者 ヘルムート マック
ドイツ連邦共和国 D−67067 ルートヴ
ィッヒスハーフェン ノイシュタッター
リング 80
(72)発明者 トーマス プファイファー
ドイツ連邦共和国 D−67459 ベール−
イッゲルハイム フォルストシュトラーセ
43アー
(72)発明者 ヴェルナー ザイツ
ドイツ連邦共和国 D−68723 プランク
シュタット ビスマルクシュトラーセ 22
ベー
(72)発明者 トーマス ツィールケ
ドイツ連邦共和国 D−67459 ベール−
イッゲルハイム アカツィエンシュトラー
セ 12