JPH1143448A - フェノール系分子化合物を使用する反応方法 - Google Patents

フェノール系分子化合物を使用する反応方法

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JPH1143448A
JPH1143448A JP18421897A JP18421897A JPH1143448A JP H1143448 A JPH1143448 A JP H1143448A JP 18421897 A JP18421897 A JP 18421897A JP 18421897 A JP18421897 A JP 18421897A JP H1143448 A JPH1143448 A JP H1143448A
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group
compound
reaction
molecular compound
general formula
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JP18421897A
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Satoru Abe
悟 阿部
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
Izuo Aoki
伊豆男 青木
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 応用範囲の広い、かつ反応選択性及び反応制
御に優れた合成方法を提供すること。 【解決手段】 特定の構造を有するビスフェノール化合
物、トリスフェノール化合物又は次の一般式(VII) 具体的には、例えば で表されるテトラキスフェノール化合物を成分化合物と
する分子化合物の格子空間等を反応場として使用し、合
成反応等の反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール系分子
化合物を使用する合成反応等の反応方法に関し、更に詳
しくは特定の構造を有するビスフェノール化合物、トリ
スフェノール化合物、テトラキスフェノール化合物を成
分化合物とする分子化合物の格子空間等を反応場として
使用する合成反応等の反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子化合物は、二種以上の化合物が水素
結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結
合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物
で、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物などを
含むものである。分子化合物は簡単な操作によってもと
の各成分化合物に解離する性質を有することから、有用
物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉
末化などの技術分野における応用が為されている。
【0003】また、分子化合物は各々固有の化学的環境
を持つ特定の格子空間を有することから、近年、選択的
合成の反応場としての応用が期待されている。分子化合
物を使用した合成方法としては、例えば1,1,6,6
−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジ
オールとカルコンとを成分化合物とする分子化合物を使
用するカルコンのsyn−head−to−tail型
二量体の選択的光合成法、1,1,6,6−テトラフェ
ニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオールとピロ
リドンとを成分化合物とする分子化合物を使用するピロ
リドンのtrans−anti型二量体の選択的光合成
法、(−)−1,1−ジフェニル−6,6−ビス(2−
クロロフェニル)−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジ
オールと2−メトキシトロポロンとを成分化合物とする
分子化合物を使用する100%eeの(1S、5R)−
(−)−メトキシビシクロ[3,2,0]ヘプタ−3,
6−ジエン−2−オンの光学選択的光合成法などが報告
されている(以上、「包接化合物の基礎と応用」、株式
会社NTS、1989年、264〜284ページ参
照)。
【0004】そしてまた、尿素とアクリロニトリル、塩
化ビニル、ブタジエンとをそれぞれ成分化合物とする分
子化合物を使用するアクリロニトリル、塩化ビニル、ブ
タジエンの重合、チオ尿素と2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、塩化ビニ
ルとをそれぞれ成分化合物とする分子化合物を使用する
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−シク
ロヘキサジエン、塩化ビニルの重合、ペルヒドロトリフ
ェニレンとブタジエン及び各種メチル置換ブタジエンと
を成分化合物とする分子化合物を使用するブタジエン及
び各種メチル置換ブタジエンの重合、デオキシコール酸
と各種ジエンモノマーとを成分化合物とする分子化合物
を使用する各種ジエンモノマーの重合、シクロホスファ
ゼンとスチレンとを成分化合物とする分子化合物を使用
するスチレンの重合などが報告されている(「包接化合
物の化学」、竹本喜一・宮田幹二・木村恵一 著、東京
化学同人、1989年、115〜133ページ参照)。
【0005】しかし、従来の分子化合物を使用する合成
技術においては、合成できる物質が非常に限定されてい
る上に、反応の種類も光反応、不斉反応及び重合反応が
殆どであった。更に従来技術では、1,1,6,6−テ
トラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオー
ルなど調製が困難で収率の低い化合物を成分化合物とす
る分子化合物を使用しており、工業的に利用するという
観点から満足できるものではなかった。また簡単に入手
できる尿素、チオ尿素、デオキシコール酸等を成分化合
物とする分子化合物を使用する合成方法では、一次元重
合反応への応用が開示されているのみである。
【0006】このように、従来の分子化合物を使用する
合成技術においては、低コストで応用範囲の広い分子化
合物を使用する工業的に価値の高い合成方法は未だ見出
されていない。また、低コストで簡単に調製できる各種
のフェノール化合物が分子化合物を作ることは知られて
いるが、フェノール化合物を成分化合物とする分子化合
物を使用する合成方法は殆ど知られていない。僅かに、
1,9−ビス(3,5−ジヒドロキシフェニル)アント
ラセンと1,3−シクロヘキサジエン及びアクロレイン
又はアクリル酸エチルとを成分化合物とする分子化合物
を使用して、アクロレイン又はアクリル酸エチルと1,
3−シクロヘキサジエンのディールズ・アルダー反応に
よるジエノフィルの生成反応、及び1,9−ビス(3,
5−ジヒドロキシフェニル)アントラセンとシトロネラ
ールとを成分化合物とする分子化合物を使用するエン反
応によるイソプロゴールの合成方法が報告されているの
みである[有機結晶環境ニュースレター No.7(文
部省科学研究費 重点領域研究「有機結晶環境」)、1
997年、42〜43ページ、及び有機結晶環境ニュー
スレター No.5(文部省科学研究費 重点領域研究
「有機結晶環境」)、1996年、54〜55ページ参
照]。しかし、この1,9−ビス(3,5−ジヒドロキ
シフェニル)アントラセンを成分化合物とする分子化合
物を使用する合成方法も利用範囲は非常に限定されたも
のであり、低コストで応用範囲の広い工業的に価値の高
い合成方法という観点から十分満足できるものではな
い。
【0007】
【発明が解決すべき課題】本発明の課題は、合成の簡単
なフェノール系化合物を成分化合物とする容易に製造で
きる分子化合物の格子空間等を反応場として使用する応
用範囲の広い、かつ選択性に優れた合成反応等の反応方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、前記課題を
達成すべく鋭意研究した結果、簡単に合成できる特定構
造を有するビスフェノール化合物、トリスフェノール化
合物又はテトラキスフェノール化合物を成分化合物とす
る分子化合物の格子空間等を反応場として使用すること
により、応用範囲が広く、かつ反応の選択性や反応制御
の点で非常に優れた工業的価値の高い合成反応等の各種
反応を行うことができることを見出し、本発明を完成し
た。
【0009】すなわち本発明は、特定の構造を有するビ
スフェノール化合物、トリスフェノール化合物、又はテ
トラキスフェノール化合物を成分化合物とする分子化合
物の格子空間等を反応場として使用することを特徴とす
る合成反応等の反応方法に関する。また本発明は、上記
分子化合物が結晶性等の包接化合物であることを特徴と
する合成反応等の反応方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるビスフ
ェノール化合物は、一般式(I)
【化10】 {式中、R1 、R2 は水素原子、水酸基、ハロゲン原
子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル
基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよいフェ
ニル基、k、lは0〜4の整数を表し、k、lが2以上
の時はR1 、R2 は異なっていてもよく、Tは無置換又
【化11】 (wは0、1、2を表し、Aはエーテル結合を有するC
2〜C8のアルキレン基を表す)から選ばれる基を表
す。}で表される化合物群から選ばれる。
【0011】本発明において用いられるトリスフェノー
ル化合物は一般式(II)
【化12】 {式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
もよく、Tは無置換又は
【化13】 (wは0、1、2を表し、Aはエーテル結合を有するC
2〜C8のアルキレン基を表す)から選ばれる基を表
す。}で表される化合物群、一般式(III)
【化14】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
もよく、Zは直鎖、分岐或いは置換基を有してもよいC
1〜C8のアルキル基、直鎖、分岐或いは置換基を有し
てもよいC2〜C8のアルケニル基、置換基を有しても
よいフェニル基、置換基を有してもよいフェニルメチル
基を表す。)で表される化合物群、一般式(IV)
【化15】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
もよい。)で表される化合物群、一般式(V)
【化16】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
もよく、Y1 、Y2 、Y3 は無置換或いは酸素原子、硫
黄原子、アミノ基又はC1〜C4のアルキルアミノ基を
表し、互いに同一又は異なってもよい。)で表される化
合物群、又は一般式(VI)
【化17】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
もよい。)で表される化合物群から選ばれる。
【0012】本発明において用いられるテトラキスフェ
ノール化合物は一般式(VII)
【化18】 {式中、Xは(CH2 n [nは0〜3の整数を表す]
又はp−フェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニ
レン基を表し、R1 〜R8 は互いに同一又は異なっても
よい水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1〜C4のア
ルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のア
ルコキシ基、置換されてもよいフェニル基、置換されて
もよいフェニルメチル基を表し、R9 〜R12は互いに同
一又は異なってもよい水素原子、C1〜C4のアルキル
基、C2〜C4のアルケニル基、置換されてもよいフェ
ニル基、置換されてもよいフェニルメチル基を表す。}
で表される化合物群から選ばれる。
【0013】本発明は特定の構造を有するフェノール系
分子化合物の格子空間等を反応場として使用する反応方
法である。上記のように、本発明に使用するフェノール
系分子化合物は一般式(I)で表されるビスフェノール
化合物、一般式(II)〜(VI)で表されるトリスフェノ
ール化合物、及び一般式(VII) で表されるテトラキス
フェノール化合物から選ばれる。
【0014】一般式(I)〜(VII) において、R1
8 は具体的には、水素原子、水酸基、塩素、臭素、フ
ッ素、ヨード等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基等のC1〜C4のア
ルキル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1
−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、
1,3−ブタジエニル基、2−メチル−2−プロペニル
基などC2〜C4のアルケニル基、メトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブト
キシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等
のC1〜C4のアルコキシ基、フェニル基及び水酸基、
塩素、臭素、フッ素、ヨード等のハロゲン原子、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビ
ニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル
基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジ
エニル基、2−メチル−2−プロペニル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、フェニル基、フェニルメチル基等で置換た
フェニル基が挙げられる。特に水素原子、メチル基、ハ
ロゲン原子及びフェニル基が好ましい。
【0015】一般式(I)及び(II)においてTは、無
置換又は
【化19】 から選ばれる基であり、wは0、1、2を表し、Aはエ
チレンオキシエチレン基、テトラエチレンオキシテトラ
メチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン
基、エチレンオキシメチレンオキシエチレン基等のエー
テル結合を有するC2〜C8のアルキレン基を表すが、
各種化合物との分子化合物生成の容易さ並びに生成した
分子化合物を使用する合成の選択性の点で、特にスルホ
ニル基、メチレン基、ブチリデン基、シクロヘキシリデ
ン基が好ましい。
【0016】一般式(III) においてZは、直鎖、分岐
或いは置換基を有してもよいC1〜C8のアルキル基、
直鎖、分岐或いは置換基を有してもよいC2〜C8のア
ルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基
を有してもよいフェニルメチル基を表すが、具体的には
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プ
ロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3
−ブタジエニル基、2−メチル−2−プロペニル基、フ
ェニル基及び水酸基、塩素、臭素、フッ素、ヨード等の
ハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニ
ル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニ
ル基、1,3−ブタジエニル基、2−メチル−2−プロ
ペニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、tert−ブトキシ基、フェニル基、フェニル
メチル基等で置換されたフェニル基を例示できる。
【0017】一般式(V)においてY1 、Y2 、Y
3 は、無置換或いは酸素原子、硫黄原子、アミノ基又は
C1〜C4のアルキルアミノ基を表し、互いに同一又は
異なってもよいが、特に硫黄原子及びアミノ基又はC1
〜C4のアルキルアミノ基が好ましく、合成上Y1 、Y
2 、Y3 は同一である方が好ましい。
【0018】一般式(VII) においてXは具体的には無
置換、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、p−フ
ェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基を表
す。Xは特に、各種化合物との分子化合物生成の容易さ
並びに生成した分子化合物を使用する合成の選択性の点
で、無置換又はp−フェニレン基が好ましい。R9 〜R
12は具体的には水素原子、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基等のC1〜C4のアルキル
基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロ
ペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−
ブタジエニル基、2−メチル−2−プロペニル基などC
2〜C4のアルケニル基、フェニル基及び水酸基、塩
素、臭素、フッ素、ヨード等のハロゲン原子、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビ
ニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル
基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジ
エニル基、2−メチル−2−プロペニル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、フェニル基、フェニルメチル基等で置換し
たフェニル基が挙げられるが、特に水素原子が好まし
い。
【0019】一般式(I)で表されるビスフェノール化
合物の具体例を第1表に示した。
【表101】
【0020】
【表102】
【0021】
【表103】
【0022】
【表104】
【0023】一般式(II)で表されるトリスフェノール
化合物の具体例を第2表及び第3表に示した。
【表201】
【0024】
【表202】
【0025】
【表203】
【0026】
【表204】
【0027】
【表205】
【0028】
【表206】
【0029】
【表207】
【0030】
【表208】
【0031】
【表209】
【0032】
【表210】
【0033】
【表211】
【0034】
【表212】
【0035】
【表213】
【0036】
【表214】
【0037】
【表215】
【0038】
【表301】
【0039】
【表302】
【0040】一般式(III) で表されるトリスフェノー
ル化合物の具体例を第4表に示した。
【表401】
【0041】
【表402】
【0042】一般式(IV)で表されるトリスフェノール
化合物の具体例を第5表に示した。
【表501】
【0043】
【表502】
【0044】一般式(V)で表されるトリスフェノール
化合物の具体例を第6表に示した。
【表601】
【0045】
【表602】
【0046】
【表603】
【0047】一般式(VI)で表されるトリスフェノール
化合物の具体例を第7表に示した。
【表7】
【0048】一般式(VII) で表されるテトラキスフェ
ノール化合物の具体例を第8表に示した。
【表801】
【0049】
【表802】
【0050】
【表803】
【0051】
【表804】
【0052】
【表805】
【0053】
【表806】
【0054】
【表807】
【0055】
【表808】
【0056】
【表809】
【0057】
【表810】
【0058】
【表811】
【0059】
【表812】
【0060】
【表813】
【0061】
【表814】
【0062】
【表815】
【0063】
【表816】
【0064】
【表817】
【0065】
【表818】
【0066】
【表819】
【0067】
【表820】
【0068】
【表821】
【0069】
【表822】
【0070】
【表823】
【0071】
【表824】
【0072】
【表825】
【0073】
【表826】
【0074】
【表827】
【0075】
【表828】
【0076】
【表829】
【0077】
【表830】
【0078】
【表831】
【0079】
【表832】
【0080】
【表833】
【0081】
【表834】
【0082】
【表835】
【0083】
【表836】
【0084】
【表837】
【0085】
【表838】
【0086】
【表839】
【0087】
【表840】
【0088】
【表841】
【0089】
【表842】
【0090】
【表843】
【0091】
【表844】
【0092】
【表845】
【0093】
【表846】
【0094】
【表847】
【0095】
【表848】
【0096】
【表849】
【0097】
【表850】
【0098】
【表851】
【0099】
【表852】
【0100】
【表853】
【0101】
【表854】
【0102】
【表855】
【0103】
【表856】
【0104】
【表857】
【0105】
【表858】
【0106】
【表859】
【0107】
【表860】
【0108】
【表861】
【0109】一般式(I)で表されるビスフェノール化
合物のうち、化合物番号1〜18(第1表参照)の化合
物は、例えばフェノール或いは置換フェノールと40%
ホルムアルデヒド水溶液とを水酸化カリウム等のアルカ
リ共存下で加熱することにより製造することができる。
また、化合物番号19〜23の化合物はフェノール或い
は置換フェノールを硫酸の共存下で無水硫酸と反応する
ことにより製造することができる。化合物番号24及び
25は化合物番号26〜28タイプの化合物の酸化反応
により製造することができる。化合物番号26〜28に
ついては、フェノール或いは置換フェノールを塩化アル
ミニウムの共存下で硫黄と反応することにより製造する
ことができる。化合物番号29及び30はフェノール或
いは置換フェノールとヒドロキシベンゼンカルボニルク
ロライドを塩化アルミニウムの共存下で反応することに
より製造することができる。化合物番号33及び34は
フェノール或いは置換フェノールとアセトンを硫酸など
の酸触媒下で反応することにより製造することができ
る。化合物番号35及び36はアセトンの代わりにte
rt−ブチルメチルケトンを使用することにより同様の
方法で製造することができる。化合物番号37及び38
は、硫酸などの酸触媒共存下、フェノール或いは置換フ
ェノールとシクロヘキサノンとの反応により製造するこ
とができる。化合物番号39及び40は塩基性条件下、
ハロゲン化フェノールとジヒドロキシベンゼンとの反応
により製造することができる。また、化合物番号41〜
43については、銅の存在下、2モルのp−ヨードフェ
ノールの縮合により製造することができる。
【0110】一般式(II)で表されるトリスフェノール
化合物のうち、例えば化合物番号44〜63(第2表参
照)の化合物は、化合物番号1〜18タイプの化合物
に、更にフェノール或いは置換フェノールと40%ホル
ムアルデヒド水溶液とを水酸化カリウム等のアルカリ共
存下で加熱することにより製造することができる。或い
は、フェノール又は置換フェノールの2,2′−ジカル
ボニルクロライド誘導体に2倍モルのフェノール又は置
換フェノールを反応させ後、塩酸及び亜鉛共存下で還元
するルートにより製造可能である。また、一般式(II)
で表されるトリスフェノール化合物のうち、例えば化合
物番号237及び238については、まず4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンの3位にスルホニルクロ
ライドを導入し、続いて塩化アルミニウムの存在下でフ
ェノール類と反応することにより製造することができ
る。
【0111】一般式(III) で表されるトリスフェノー
ル化合物については、例えばZ−CCl3 (Zについて
は例えば第4表の化合物番号255〜276を参照)と
フェノール或いは置換フェノールを塩化アルムニウムの
存在下で反応することにより製造することができる。
【0112】一般式(IV)で表されるトリスフェノール
化合物は、例えば1,3,5−又は1,2,5−又は
1,2,4−トリ(クロルメチル)ベンゼンとフェノー
ル或いは置換フェノールを塩化アルミニウムの存在下で
反応することにより製造することができる。
【0113】一般式(V)で表されるトリスフェノール
化合物は、例えば2,4,6−トリクロロ−1,3,5
−トリアジン又は2,4,6−トリブロモ−1,3,5
−トリアジンと、ヒドロキシフェノール類、アミノフェ
ノール類、ヒドロキシチオフェノール類を、水溶性有機
溶媒或いは非水溶性有機溶媒中で、塩基性物質、例えば
アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩や炭酸水素
塩、或いはトリエチルアミン、ピリジン、キノリン等の
有機塩基物質の存在下で反応することにより製造するこ
とができる。この際、トリアジン骨格に導入する置換基
がすべて同一であれば一段階の反応操作で済むが、異な
る構造の置換基を導入する場合には段階的に反応を行
い、順次目的とする置換基を導入する。
【0114】一般式(VI)で表されるトリスフェノール
化合物は、例えば塩化シアヌールにホルマリンと塩素を
作用させて窒素原子にクロルメチル基を導入し、これに
塩化アルミニウムの存在下でフェノール或いは置換フェ
ノールを反応することにより製造することができる。
【0115】一般式(VII) で表されるテトラキスフェ
ノール化合物のうち、化合物番号319〜339(第8
表参照)の化合物は、例えばフェノール或いは置換フェ
ノールとグルタルアルデヒドとを硫酸等の酸存在下で縮
合することにより製造することができる。また、化合物
番号340〜353及び化合物番号354〜367のタ
イプの化合物はグルタルアルデヒドの代わりにそれぞれ
対応する脂肪族ジアルデヒド及び芳香族ジアルデヒドを
使用することにより、同様にして合成できる。化合物番
号368〜1164については、それぞれ化合物番号3
19〜367のうち対応するテトラキスフェノール化合
物に、目的とする置換基R9 〜R12のハロゲン化物を塩
基の存在下で反応することにより合成できる。この際、
使用する塩基の種類と量、ハロゲン化物の量、反応温度
などの条件を変えることにより、R9 〜R12に導入する
置換基の数を変えることができる。また、R9 〜R12
べてに同一の置換基を有する化合物は、それぞれ対応す
る置換フェノールとジアルデヒドとを硫酸等の酸存在下
で縮合する方法でも製造することができる。
【0116】本発明のビスフェノール化合物、トリスフ
ェノール化合物及びテトラキスフェノール化合物は通常
結晶であるが、アモルファス或いは液状である場合もあ
る。また、結晶多形をとることもあるが、これらの形態
に係わりなく、すべて本発明においては使用することが
できる。
【0117】本発明のビスフェノール化合物、トリスフ
ェノール化合物及びテトラキスフェノール化合物と分子
化合物を形成する物質は、かかるフェノール化合物と分
子化合物を形成し得るものであれば良く特に制限されな
い。具体的には、水、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール、n−オクタノール、2−
エチルヘキサノール、アリルアルコール、プロパルギル
アルコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジ
オール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジ
オール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、4
−クロロフェニル−3−ヨードプロパギルホルマール等
のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、n−ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、フタルアルデヒド、α−ブロムシンナ
ムアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒ
ド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケト
ン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、アセチルアセトン、2−ブロモ−4′−ヒ
ドロキシアセトフェノン等のケトン類、アセトニトリ
ル、アクリロニトリル、n−ブチロニトリル、マロノニ
トリル、フェニルアセトニトリル、ベンゾニトリル、シ
アノピリジン、2,2−ジブロモメチルグルタルニトリ
ル、2,3,5,6−テトラクロロイソフタロニトリ
ル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロ
ニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン
等のニトリル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピ
ラン、ジオキソラン、トリオキサン等のエーテル類、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ヘプチルアセ
テート、ビス−1,4−ブロモアセトキシ−2−ブテン
等のエステル類、ベンゼンスルホンアミド等のスルホン
アミド類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジシアンジアミド、ジブロムニトリルプ
ロピオンアミド、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロ
ピオンアミド、N,N−ジエチル−m−トルアミド等の
アミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエ
チレン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水
素、ε−カプロラクタム等のラクタム類、ε−カプロラ
クトン等のラクトン類、アリールグリシジルエーテル等
のオキシラン類、モルホリン類、フェノール、クレゾー
ル、レゾルシノール、p−クロロ−m−クレゾール等の
フェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、
クエン酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、
サリチル酸等のカルボン酸類及びチオカルボン酸類、ス
ルファミン酸類、チオカルバミン酸類、チオセミカルバ
ジド類、尿素、フェニル尿素、ジフェニル尿素、チオ尿
素、フェニルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、N,N−
ジメチルジクロロフェニル尿素等の尿素及びチオ尿素
類、イソチオ尿素類、スルホニル尿素類、チオフェノー
ル、アリルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ベ
ンジルメルカプタン等のチオール類、ベンジルスルフィ
ド、ブチルメチルスルフィド等のスルフィド類、ジブチ
ルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類、ジメチル
スルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスル
ホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、フェ
ニルスルホン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビ
ニル)スルホン、ヘキサブロモジメチルスルホン、ジヨ
ードメチルパラトリルスルホン等のスルホン類、チオシ
アン酸メチルエステル、イソチオシアン酸メチルエステ
ル等のチオシアン酸類及びイソチオシアン酸類、グリシ
ン、アラニン、ロイシン、リジン、メチオニン、グルタ
ミン等のアミノ酸類、アミド及びウレタン化合物類、酸
無水物類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、アルカン類、アルケン類、アルキン類、ブチ
ルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フ
ェニルイソシアネート等のイソシアネート類、メチレン
ビスチオシアネート、メチレンビスイソチオシアネート
等のチオシアネート類及びイソチオシアネート類、トリ
ス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン等のニトロ化合物
類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピ
ルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルア
ミン、アリルアミン、ヒドロキシルアミン、エタノール
アミン、ベンジルアミン、エチレンジアミン、1,2−
プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4
−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6
−ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピ
レンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、
N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチ
ル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−
プロパンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、アルキル−t−モノアミン、メンタンジアミン、イ
ソホロンジアミン、グアニジン、N−(2−ヒドロキシ
プロピル)アミノメタノール等の非環式脂肪族アミン
類、シクロヘキシルアミン、シクロヘキサンジアミン、
ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ピロリジン
類、アゼチジン類、ピペリジン類、ピペラジン、N−ア
ミノエチルピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン
等のピペラジン類、ピロリン類等の環式脂肪族アミン
類、アニリン、N―メチルアニリン、N,N−ジメチル
アニリン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−キレンジア
ミン等の芳香族アミン類、エポキシ化合物付加ポリアミ
ン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミ
ン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン等
の変性ポリアミン類、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイ
ミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチ
ルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾー
ル、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、2−フェ
ニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル
−1H−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミ
ダゾール等のイミダゾール類、ピロール、ピリジン、ピ
コリン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラゾー
ル、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリアジン、
テトラゾール、プリン、インドール、キノリン、イソキ
ノリン、カルバゾール、イミダゾリン、ピロリン、オキ
サゾール、ピペリン、ピリミジン、ピリダジン、ベンズ
イミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノキサリ
ン、フタルイミド、アデニン、シトシン、グアニン、ウ
ラシル、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、
2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニル
ピリジン、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オ
キサイド)、N−メチルピロリドン、2−ベンズイミダ
ゾールカルバミン酸メチル、2−ピリジンチオール−1
−オキシドナトリウム、ヘキサヒドロ−1,3,5−ト
リス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン、ヘキ
サヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジン、
2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプ
ロピルアミノ−s−トリアジン、N−(フルオロジクロ
ロメチルチオ)フタルイミド、1−ブロモ−3−クロロ
−5,5−ジメチルヒダントイン、2−メトキシカルボ
ニルベンズイミダゾール、2,4,6−トリクロロフェ
ニルマレイミド等の含窒素複素環化合物、フラン、フル
フリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、フルフリルアミン、ピラン、クマリン、ベンゾフラ
ン、キサンテン、ベンゾジオキサン等の含酸素複素環化
合物、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサ
ゾール、ベンゾイソキサゾール、5−メチルオキサゾリ
ジン、4−(2−ニトロブチル)モルホリン、4,4′
−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリ
ン等の含窒素及び酸素複素環化合物、チオフェン、3,
3,4,4−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキ
サイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−
オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン
−3−オン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフェン−1,1−ジオキシド等の含硫黄複素環化
合物、チアゾール、ベンゾチアゾール、5−クロロ−2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル
−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−
3−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2−オク
チル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズ
イソチアゾリン−3−オン、2−チオシアノメチルベン
ゾチアゾール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾ
ール、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール等の含窒
素及び硫黄複素環化合物、コレステロール等のステロイ
ド類、ブルシン、キニン、テオフィリン等のアルカロイ
ド類、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テル
ピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シ
トロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、メント
ン、オイゲノール、リナロール、ジメチルオクタノール
等の天然精油類、キンモクセイ、ジャスミン、レモン等
の合成香料類、アスコルビン酸、ニコチン酸、ニコチン
酸アミド等のビタミン及び関連化合物等を例示すること
ができる。
【0118】本発明の分子化合物は、一般式(I)で表
されるビスフェノール化合物、一般式(II)〜(VI)で
表されるトリスフェノール化合物又は一般式(VII) で
表されるテトラキスフェノール化合物と、かかるフェノ
ール化合物と分子化合物を形成する前記のような物質と
を直接混合するか、或いは溶媒中で混合することにより
得ることができる。また、低沸点の物質或いは蒸気圧の
高い物質の場合は、本発明のフェノール化合物にこれら
物質の蒸気を作用させることにより目的とする分子化合
物を得ることができる。更に、まず本発明のフェノール
化合物とある物質との分子化合物を生成させ、この分子
化合物と別の物質とを上記のような方法で反応させるこ
とにより目的とする分子化合物を得ることもできる。
【0119】これらの方法により得られた物質が確かに
分子化合物であることは、熱分析(TG及びDTA)、
赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体
NMRスペクトル等により確認することができる。ま
た、分子化合物の組成は熱分析、 1HNMRスペクト
ル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分
析等により確認することができる。
【0120】本発明の分子化合物はその生成条件によ
り、これを構成する各成分化合物の比率が変化すること
がある。また、本発明のフェノール化合物に対して、二
種類以上の物質を反応させることにより、三成分以上の
多成分からなる分子化合物を得ることもできる。
【0121】本発明の分子化合物は、一定の組成の分子
化合物を安定的に製造する目的から、また本発明の分子
化合物を使用する合成反応等の反応方法の選択性や再現
性などの点から、包接化合物であることが好ましく、特
に結晶性の包接化合物であることが好ましい。この際、
同一の分子化合物であっても結晶多形をとることがあ
る。結晶性の確認は主にX線回折パターンを調べること
によりできる。また結晶多形の存在は熱分析、X線回折
パターン、固体NMR等により確認できる。ここで、包
接化合物とは、原子又は分子が結合してできた三次元構
造の内部に適当な大きさの空孔があり、その中に他の原
子又は分子が非共有結合的な相互作用により一定の組成
比で入り込んだ物質を指す。
【0122】本発明の分子化合物には、一般式(I)で
表されるビスフェノール化合物と一般式(VII) で表さ
れるテトラキスフェノール化合物が好適に用いられる。
特に一般式(VII) で表されるテトラキスフェノール化
合物が好ましく、中でもR8〜R12として水素原子を有
する化合物が好ましい。
【0123】本発明の分子化合物を使用する反応方法と
しては、酸化、還元、脱離、置換、転移、縮合、付加な
どの合成反応、光反応、不斉反応、酸塩基反応、分解反
応等があり、これら反応においては、通常、分子化合物
を構成するある特定の成分化合物が合成反応等の反応原
料となる場合や分子化合物を構成する成分化合物すべて
が合成反応等の反応原料となる場合もある。通常は本発
明で使用するビスフェノール化合物、トリスフェノール
化合物又はテトラキスフェノール化合物でなく、これら
フェノール化合物と分子化合物を形成する前記のような
各種成分化合物が反応原料となる。
【0124】例えば、本発明の分子化合物を使用する合
成方法では、本発明の分子化合物に別の反応原料を作用
させることにより目的とする化合物を得る方法が一般的
である。しかし、例えば目的とする物質を得るための原
料成分をすべて含有する分子化合物を製造しておき、こ
れを加熱する等のある条件下に置くことにより合成反応
を進行させることもできる。更に、意図的に分子化合物
を製造しなくても、本発明のフェノール化合物と原料成
分とを混合するだけで、結果的に分子化合物の生成を経
て目的物質が合成できる場合もあり、本発明はかかる場
合をも包含する。
【0125】本発明の分子化合物を使用する反応方法で
は、分子化合物の格子空間が反応場となることが多い。
かかる場合、単に原料同士を溶媒の存在下或いは不在下
で混合するような通常の反応方法とはまったく異なり、
反応の選択性や反応の制御が可能となる。分子化合物中
ではこれを構成する成分化合物が特殊な環境下にあるた
めに反応の選択性が発現する。即ち分子化合物中では、
反応原料となる成分化合物が存在する空間の大きさや形
状が規制されており、また原料となる成分化合物を取り
巻く静電的或いは双極子的な環境も規制されている上
に、他の成分化合物との相互作用により原料となる化合
物の反応性や立体構造が影響を受ける。この様に、本発
明の分子化合物を使用する反応方法においては、各種の
制約を受けた特殊な場において反応が行われるために、
従来できなかった選択的合成反応や反応の制御が可能に
なる。
【0126】本発明の分子化合物を使用する合成反応等
の反応方法は、その実施の形態には特に制限はなく、例
えばそれぞれ異なる成分化合物で構成された二種類以上
の分子化合物を使用して反応を行うことができる。ま
た、本発明の合成反応等の反応方法は固相でも液相でも
実施することができ、更に本発明の分子化合物に気体を
反応させることもできる。更に、本発明の分子化合物は
目的とする機能を損なわない限り、他の物質を併用して
使用することもできる。本発明の分子化合物に賦形剤等
を与え、顆粒や錠剤に成形して使用することもできる。
更に、樹脂、塗料、並びにそれらの原料や原料組成物中
に添加して使用することもできる。
【0127】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定され
るものではない。
【0128】実施例1 化合物番号319(第8表参照)のテトラキスフェノー
ル化合物50グラム(0.10モル)を酢酸エチル1.
4リットルに溶解し、そこへエチレンジアミン8.3グ
ラム(0.10モル)を滴下し、攪拌混合した。25℃
で24時間放置後、析出した結晶をろ別した。80℃、
減圧下で5時間乾燥した後、化合物番号319のテトラ
キスフェノール化合物とエチレンジアミンとの組成比率
1:1(モル比)の分子化合物48グラムを得た(白色
結晶、収率82%)。このものが前記の組成の分子化合
物であることは熱分析(TG/DTA)、 1HNMR及
びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パタ
ーンから本分子化合物が結晶性であることを確認した。
エチレンジアミンの沸点が116.5℃であるのに対し
て、本分子化合物は約200℃でエチレンジアミンを放
出した。本分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャー
ト、 1HNMRスペクトル(重メタノール溶媒)、赤外
吸収スペクトル及び粉末X線回折パターンをそれぞれ図
1、図2、図3及び図4に示す。
【0129】実施例2 図5に示すような密閉系反応容器1内にベンズアルデヒ
ド2を入れ、載置台3を介して実施例1で調製した分子
化合物の結晶粉末4を収納した小容器5を載せ、上部に
ろ紙6を被せ、60℃雰囲気下、分子化合物の結晶粉末
4にベンズアルデヒド2(沸点178℃)の蒸気をさら
した。ろ紙6によりベンズアルデヒドの蒸気が凝集して
液化し結晶粉末4に直接垂れて付着するのを防止するこ
とができる。24時間後、分子化合物の結晶粉末を重メ
タノールに溶解し、分子化合物中のエチレンジアミンと
ベンズアルデヒドとの縮合反応によるイミン化合物生成
の有無について調べた。同様にしてベンズアルデヒドの
代わりにp−トルアルデヒド(沸点204℃)、m−ト
ルアルデヒド(沸点199℃)、4−エトキシベンズア
ルデヒド(沸点255℃)、又は4−イソプロピルベン
ズアルデヒド(沸点235℃)を使用し、同様の実験を
行い、それぞれ対応するイミン化合物生成の有無を調べ
た。
【0130】その結果、ベンズアルデヒドの場合、分子
化合物中のエチレンジアミン全部が反応し、対応するイ
ミン化合物、即ちビスベンジリデン−エチレンジアミン
が生成した。また、p−トルアルデヒドとm−トルアル
デヒドについても分子化合物中のエチレンジアミン全部
が反応し、それぞれ対応するイミン化合物を生成した。
これに対して4−エトキシベンズアルデヒド及び4−イ
ソプロピルベンズアルデヒドでは分子化合物中のエチレ
ンジアミンはまったく反応しなかった。この様に、本発
明の分子化合物を反応場として使用することにより、構
造選択的なイミン化合物の合成ができた。この様な各種
アルデヒド分子との反応選択性の発現は、主に分子化合
物の結晶格子空間の大きさに依存したものであると考え
られる。なお、ベンズアルデヒドと反応させた後の本分
子化合物の 1HNMRスペクトル(重メタノール溶媒)
を図6に、赤外吸収スペクトルを図7に示す。また比較
のために別途合成したビスベンジリデン−エチレンジア
ミンの 1HNMRスペクトル(重メタノール溶媒)を図
8に示す。
【0131】比較例1 実施例1で調製した分子化合物の代わりに、エチレンジ
アミンを使用し、他は実施例2とまったく同様の操作を
行い、ベンズアルデヒド、p−トルアルデヒド、m−ト
ルアルデヒド、4−エトキシベンズアルデヒド、又は4
−イソプロピルベンズアルデヒドの蒸気にさらした。2
4時間後、蒸気にさらしたエチレンジアミンの 1HNM
Rスペクトルを測定した結果、実験に用いたすべてのア
ルデヒド分子において対応するイミン化合物が生成して
いた。このように本発明の分子化合物を使用しない場合
には、反応の選択性はまったく見られなかった。
【0132】実施例3 実施例2と同様に図5に示した密閉系反応容器を使用し
て、60℃雰囲気下、実施例1で調製した分子化合物の
結晶粉末にベンズアルデヒドと4−イソプロピルベンズ
アルデヒドの等量混合物の蒸気をさらした。24時間
後、分子化合物の結晶粉末を重メタノールに溶解し、分
子化合物中のエチレンジアミンとアルデヒドとの縮合反
応によるイミン化合物生成の有無について調べた。その
結果、分子化合物中のエチレンジアミン全部がベンズア
ルデヒドと反応し、対応するイミン化合物、即ちビスベ
ンジリデン−エチレンジアミンが生成した。4−イソプ
ロピルベンズアルデヒドはまったく反応しなかった。こ
の様に、本発明の分子化合物を反応場として使用するこ
とにより、構造選択的なイミン化合物の合成ができた。
【0133】比較例2 実施例1で調製した分子化合物の代わりに、エチレンジ
アミンを使用し、他は実施例3とまったく同様の操作を
行い、エチレンジアミンをベンズアルデヒド及び4−イ
ソプロピルベンズアルデヒドの混合蒸気にさらした。2
4時間後、蒸気にさらしたエチレンジアミンの 1HNM
Rスペクトルを測定した結果、ベンズアルデヒドと4−
イソプロピルベンズアルデヒドの両方がエチレンジアミ
ンに反応したイミン混合物が生成していた。このように
本発明の分子化合物を使用しない場合には、反応の選択
性はまったく見られなかった。
【0134】実施例4 実施例1で調製した分子化合物の結晶粉末10.0グラ
ムにテレフタルアルデヒド結晶粉末2.92グラム(分
子化合物中のエチレンジアミン:テレフタルアルデヒド
=1:1、モル比)を混合し、乳鉢で10分間攪拌混合
した後、80℃で24時間放置した(サンプルA)。一
方、第5図に示した密閉系反応容器を使用し、実施例1
で調製した分子化合物の結晶粉末に、80℃雰囲気下で
24時間イソフタルアルデヒドの蒸気をさらした(サン
プルB)。同様にして、実施例1で調製した分子化合物
の結晶粉末にオルトフタルアルデヒドの蒸気をさらした
(サンプルC)。サンプルA〜Cをそれぞれ重メタノー
ルに溶解し、分子化合物中のエチレンジアミンとアルデ
ヒドとの縮合反応によるイミン化合物生成の有無につい
て調べた。その結果、サンプルAではメタノールに不溶
のエチレンジアミンとテレフタルアルデヒドが重合した
イミンポリマーが生成した。このイミンポリマーの赤外
吸収スペクトルを第9図に示した。比較のために別途エ
チレンジアミンとテレフタルアルデヒドを反応させて合
成したイミンポリマーの赤外吸収スペクトルを第10図
に示した。サンプルBではエチレンジアミン1分子に2
分子のイソフタルアルデヒドが反応して生成したイミン
化合物と、エチレンジアミン1分子とイソフタルアルデ
ヒド1分子が反応して生成したイミン化合物が生成して
おり、テレフタルアルデヒドの場合のようなイミンポリ
マーは生成しなかった。一方、サンプルCでは分子化合
物中のエチレンジアミンはオルトフタルアルデヒドとま
ったく反応せず、イミン化合物の生成は見られなかっ
た。以上の様に、本発明の分子化合物を反応場として使
用することにより、構造選択的なイミン化合物の合成が
できた。この様な各種アルデヒド分子との反応選択性の
発現は、主に分子化合物中のエチレンジアミンの空間的
配置と結晶格子空間の大きさに依存したものであると考
えられる。
【0135】比較例3 実施例4で調製した分子化合物の代わりに、エチレンジ
アミンにテレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒ
ド、オルトフタルアルデヒドをそれぞれモル比で1:1
の割合で混合した。その結果、いずれの場合もエチレン
ジアミンとアルデヒドが反応し、それぞれ対応するイミ
ンポリマーが得られた。この様に、本発明の分子化合物
を使用しない場合はアルデヒド分子の構造の違いによる
反応性の差異は見られず、いずれも同様にポリマーの生
成反応が起こった。
【0136】
【発明の効果】本発明のフェノール系分子化合物を反応
場として使用する合成方法は、種々の系において選択的
な合成反応や反応の制御が可能である。また、本発明の
分子化合物は簡単な操作により調製できる上に、種々の
形態で用いることもできる。従って、本発明は非常に広
範な分野で利用可能であり、産業上における意義は極め
て大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のテトラキスフェノール化合
物とエチレンジアミンから得られる分子化合物の熱分析
(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図2】本発明の実施例1のテトラキスフェノール化合
物とエチレンジアミンから得られる分子化合物の 1HN
MRスペクトル(重メタノール溶媒)を示す図である。
【図3】本発明の実施例1のテトラキスフェノール化合
物とエチレンジアミンから得られる分子化合物の赤外吸
収スペクトルを示す図である。
【図4】本発明の実施例1のテトラキスフェノール化合
物とエチレンジアミンから得られる分子化合物の粉末X
線回折パターンを示す図である。
【図5】本発明における分子化合物を使用する反応方法
に用いられる密閉系反応容器の概略図である。
【図6】本発明の実施例1で調製した分子化合物とベン
ズアルデヒドとの反応物であるビスベンジリデン−エチ
レンジアミンの 1HNMRスペクトル(重メタノール溶
媒)を示す図である。
【図7】本発明の実施例1で調製した分子化合物とベン
ズアルデヒドとの反応物であるビスベンジリデン−エチ
レンジアミンの赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図8】比較のために別途合成されたビスベンジリデン
−エチレンジアミンの 1HNMRスペクトル(重メタノ
ール溶媒)を示す図である。
【図9】エチレンジアミンとテレフタルアルデヒドが本
発明の反応方法により重合して生成したイミンポリマー
の赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図10】比較のために別途エチレンジアミンとテレフ
タルアルデヒドを反応させて合成したイミンポリマーの
赤外吸収スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 密閉系反応容器 2 ベンズアルデヒド 3 載置台 4 分子化合物の結晶粉末 5 小容器 6 ろ紙
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 49/83 C07C 49/83 A 317/22 317/22 // C07D 251/34 C07D 251/34 N 251/38 251/38 C 251/70 251/70 F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 {式中、R1 、R2 は水素原子、水酸基、ハロゲン原
    子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル
    基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよいフェ
    ニル基、k、lは0〜4の整数を表し、k、lが2以上
    の時はR1 、R2 は異なっていてもよく、Tは無置換又
    は 【化2】 (wは0、1、2を表し、Aはエーテル結合を有するC
    2〜C8のアルキレン基を表す)から選ばれる基を表
    す。}で表されるビスフェノール化合物、一般式(II) 【化3】 {式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
    ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
    ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
    フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
    l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
    もよく、Tは無置換又は 【化4】 (wは0、1、2を表し、Aはエーテル結合を有するC
    2〜C8のアルキレン基を表す)から選ばれる基を表
    す。}で表されるトリスフェノール化合物、一般式(II
    I) 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
    ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
    ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
    フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
    l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
    もよく、Zは直鎖、分岐或いは置換基を有してもよいC
    1〜C8のアルキル基、直鎖、分岐或いは置換基を有し
    てもよいC2〜C8のアルケニル基、置換基を有しても
    よいフェニル基、置換基を有してもよいフェニルメチル
    基を表す。)で表されるトリスフェノール化合物、一般
    式(IV) 【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
    ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
    ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
    フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
    l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
    もよい。)で表されるトリスフェノール化合物、一般式
    (V) 【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
    ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
    ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
    フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
    l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
    もよく、Y1 、Y2 、Y3 は無置換或いは酸素原子、硫
    黄原子、アミノ基又はC1〜C4のアルキルアミノ基を
    表し、互いに同一又は異なってもよい。)で表されるト
    リスフェノール化合物、一般式(VI) 【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子、水酸基、ハロゲ
    ン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケ
    ニル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換されてもよい
    フェニル基、k、l、mは0〜4の整数を表し、k、
    l、mが2以上の時はR1 、R2 、R3 は異なっていて
    もよい。)で表されるトリスフェノール化合物、及び一
    般式(VII) 【化9】 {式中、Xは(CH2 n [nは0〜3の整数を表す]
    又はp−フェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニ
    レン基を表し、R1 〜R8 は互いに同一又は異なっても
    よい水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1〜C4のア
    ルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のア
    ルコキシ基、置換されてもよいフェニル基、置換されて
    もよいフェニルメチル基を表し、R9 〜R12は互いに同
    一又は異なってもよい水素原子、C1〜C4のアルキル
    基、C2〜C4のアルケニル基、置換されてもよいフェ
    ニル基、置換されてもよいフェニルメチル基を表す。}
    で表されるテトラキスフェノール化合物、から選ばれる
    化合物を成分化合物とする分子化合物を使用することを
    特徴とする反応方法。
  2. 【請求項2】 分子化合物の格子空間を反応場として使
    用することを特徴とする請求項1記載の反応方法。
  3. 【請求項3】 分子化合物が包接化合物であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の反応方法。
  4. 【請求項4】 包接化合物が、結晶性の包接化合物であ
    ることを特徴とする請求項3記載の反応方法。
  5. 【請求項5】 反応が、合成反応である請求項1〜4の
    いずれか記載の反応方法。
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