JP4367976B2 - 置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンを成分化合物とする分子化合物 - Google Patents

置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンを成分化合物とする分子化合物 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規分子化合物に係わり、更に詳しくは特定の構造を有する置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンを成分化合物とする分子化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
分子化合物は、二種以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、簡単な操作によってもとの各成分化合物に解離する性質を有することから、近年、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野における応用が期待されている。
【0003】
具体的な分子化合物の一例として包接化合物が挙げられ、例えば特開昭61−53201号公報には、1,1,6,6,−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール又は1,1−ジ(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピン−1−オール、特開昭62−22701号公報には、1,1′−ビス−2−ナフトールとそれぞれ、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等との包接化合物が記載されている。また、特開平3−279373号公報には、ビスフェノール系化合物とイソチアゾロン系化合物との包接化合物が報告されている。更に、特開平6−166646号公報にはテトラキスフェノール類と種々の有機化合物との包接化合物が開示されている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかし、従来の技術では選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等において十分満足できる性能を持った分子化合物は未だ見出されていない。
本発明の課題は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野において優れた性能を示す、特定構造を有する置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンを成分化合物とする新規な分子化合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、一般式(I)
【化4】
Figure 0004367976
又は一般式(II)
【化5】
Figure 0004367976
又は一般式(III)
【化6】
Figure 0004367976
(式中、X、Y及びZは直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロヘキシル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロペンチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいベンジル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェネチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいα―メチルベンジル基、又はC1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルメチル基を表し、R1〜R8、R9〜R16及びR17〜R24 は互いに同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基を表す)で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンを成分化合物とする分子化合物が有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等の技術分野において極めて優れた性能を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の二種以上の成分化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物などが含まれる。
【0007】
本発明の分子化合物を構成する成分化合物である一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンにおいて、式中、X、Y及びZは直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロヘキシル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロペンチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいベンジル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェネチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいα−メチルベンジル基、又はC1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルメチル基を表し、具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、neo−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、sec−オクチル基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、iso−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ヘキシニル基、ヘキシジニル基、ヘプチニル基、ヘプチジニル基、オクチニル基、オクチジニル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、テトラメチルシクロヘキシル基、ペンタメチルシクロヘキシル基、ヘキサメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘプチル基、ベンジル基、o−又はm−又はp−トルイルメチル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−キシリルメチル基、メシチルメチル基、o−又はm−又はp−クメニルメチル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基などが挙げられる。
【0008】
また、本発明の分子化合物を構成する成分化合物である一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンにおいて、式中R1〜R8、R9〜R16及びR17〜R24 は互いに同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基を表し、具体的な例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、iso−プロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基などが挙げられる。
【0009】
本発明で使用する置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンは一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III) で表される化合物であれば特に限定されないが、一般式(I)で表される化合物の具体的な例としては、4−メトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−エトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−プロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ブトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(tert−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ペンチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(neo−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(tert−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ヘキシルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ヘキシルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ヘプチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ヘプチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−オクチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−オクチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ビニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−アリルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−プロペニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−プロペニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(3−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1,3−ブタンジエニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(3−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(4−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−シクロペンチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−メチルシクロペンチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ジメチルシクロペンチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−シクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−メチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ジメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トリメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−テトラメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ペンタメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキサメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−シクロヘプチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トルイルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−キシリルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−メシチルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−クメニルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−フェネチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(α−メチルベンジルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンなどが挙げられる。
【0010】
一般式(II)で表される化合物の具体的な例としては、2−メトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−エトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−プロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ブトキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(tert−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ペンチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(neo−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(tert−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−ヘキシルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ヘキシルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘプチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−ヘプチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ヘプチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−オクチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−オクチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−オクチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ビニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−アリルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1−プロペニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(iso−プロペニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(2−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(3−ブテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1,3−ブタンジエニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(2−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(3−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(4−ペンテニルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘキシニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘキシジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘプチニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘプチジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−オクチニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−オクチジニルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−シクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−メチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ジメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−トリメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−テトラメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ペンタメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ヘキサメチルシクロヘキシルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−トルイルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−キシリルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−メシチルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−クメニルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−フェネチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(α−メチルベンジルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(2−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンなどが挙げられる。
【0011】
一般式(III) で表される化合物の具体的な例としては、4−メトキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−エトキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−プロポキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−プロポキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ブトキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ブトキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ブトキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(tert−ブトキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ペンチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ペンチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ペンチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(neo−ペンチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(tert−ペンチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ヘキシルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ヘキシルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−ヘプチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ヘプチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−オクチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−オクチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ビニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−アリルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−プロペニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(iso−プロペニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ブテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ブテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(3−ブテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1,3−ブタンジエニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ペンテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ペンテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(3−ペンテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(4−ペンテニルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキシジニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘプチジニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−オクチジニルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−シクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−メチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ジメチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トリメチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−テトラメチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ペンタメチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘキサメチルシクロヘキシルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トルイルメチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−キシリルメチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−メシチルメチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−クメニルメチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−フェネチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(α−メチルベンジルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ナフチルメチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ナフチルメチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホンなどが挙げられる。
【0012】
一般式(I)で表される上記置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンのうち、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの性能の点から、特に4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トルイルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(α−メチルベンジルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。
【0013】
一般式(II)で表される上記置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンのうち、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの性能の点から、特に2−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ブトキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(sec−ペンチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−トルイルメチルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(α−メチルベンジルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(1−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、2−(2−ナフチルメチルオキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。
【0014】
一般式(III) で表される上記置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンのうち、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの性能の点から、特に4−(iso−プロポキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ブトキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(sec−ペンチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−トルイルメチルオキシ−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(α−メチルベンジルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(1−ナフチルメチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−(2−ナフチルメチルオキシ)−2′−ヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。
【0015】
一般式(I)で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンは、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ存在下、トルエンのような有機溶媒中又は水−トルエン混合溶媒中などで、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンにハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化シクロアルキル、ハロゲン化ベンジル、ハロゲン化フェネチル等を加熱条件下で反応させることにより製造することができる。
【0016】
また、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンは、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用することにより、一般式(I)で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンの製造法に準じて製造することができる。
【0017】
本発明の置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンは、通常結晶固体であるが、アモルファス或いは油状の場合もある。また、結晶多形をとることもあるが、これらの形態に係わりなく、一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンはすべて本発明に属する。
【0018】
本発明において、一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンと分子化合物を形成する物質は、かかる置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンと分子化合物を形成し得るものであれば良く特に制限されるものではない。具体的な例としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジオール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フタルアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、2−ブロモ−4′−ヒドロキシアセトフェノン等のケトン類、アセトニトリル、アクリロニトリル、n−ブチロニトリル、マロノニトリル、フェニルアセトニトリル、ベンゾニトリル、シアノピリジン、2,2−ジブロモメチルグルタルニトリル、2,3,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等のニトリル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ジオキソラン、トリオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ヘプチルアセテート、ビス−1,4−ブロモアセトキシ−2−ブテン等のエステル類、ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジシアンジアミド、ジブロムニトリルプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N,N−ジエチル−m−トルアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、ε−カプロラクタム等のラクタム類、ε−カプロラクトン等のラクトン類、アリールグリシジルエーテル等のオキシラン類、モルホリン類、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、p−クロロ−m−クレゾール等のフェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸等のカルボン酸類及びチオカルボン酸類、スルファミン酸類、チオカルバミン酸類、チオセミカルバジド類、尿素、フェニル尿素、ジフェニル尿素、チオ尿素、フェニルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素等の尿素及びチオ尿素類、イソチオ尿素類、スルホニル尿素類、チオフェノール、アリルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ベンジルメルカプタン等のチオール類、ベンジルスルフィド、ブチルメチルスルフィド等のスルフィド類、ジブチルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類、ジメチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、フェニルスルホン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビニル)スルホン、ヘキサブロモジメチルスルホン、ジヨードメチルパラトリルスルホン等のスルホン類、チオシアン酸メチルエステル、イソチオシアン酸メチルエステル等のチオシアン酸類及びイソチオシアン酸類、グリシン、アラニン、ロイシン、リジン、メチオニン、グルタミン等のアミノ酸類、アミド及びウレタン化合物類、酸無水物類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アルカン類、アルケン類、アルキン類、ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のイソシアネート類、メチレンビスチオシアネート、メチレンビスイソチオシアネート等のチオシアネート類及びイソチオシアネート類、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン等のニトロ化合物類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、アリルアミン、ヒドロキシルアミン、エタノールアミン、ベンジルアミン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アルキル−t−モノアミン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、グアニジン、N−(2−ヒドロキシプロピル)アミノメタノール等の非環式脂肪族アミン類、シクロヘキシルアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ピロリジン類、アゼチジン類、ピペリジン類、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン等のピペラジン類、ピロリン類等の環式脂肪族アミン類、アニリン、N―メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−キレンジアミン等の芳香族アミン類、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン等の変性ポリアミン類、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ピロール、ピリジン、ピコリン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリアジン、テトラゾール、プリン、インドール、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、イミダゾリン、ピロリン、オキサゾール、ピペリン、ピリミジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノキサリン、フタルイミド、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニルピリジン、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)、N−メチルピロリドン、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド等の含窒素複素環化合物、フラン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアミン、ピラン、クマリン、ベンゾフラン、キサンテン、ベンゾジオキサン等の含酸素複素環化合物、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソキサゾール、5−メチルオキサゾリジン、4−(2−ニトロブチル)モルホリン、4,4′−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリン等の含窒素及び酸素複素環化合物、チオフェン、3,3,4,4−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン−3−オン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド等の含硫黄複素環化合物、チアゾール、ベンゾチアゾール、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール等の含窒素及び硫黄複素環化合物、コレステロール等のステロイド類、ブルシン、キニン、テオフィリン等のアルカロイド類、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テルピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シトロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、メントン、オイゲノール、リナロール、ジメチルオクタノール等の天然精油類、キンモクセイ、ジャスミン、レモン等の合成香料類、アスコルビン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のビタミン及び関連化合物等を例示することができる。
【0019】
本発明の分子化合物は、一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンと、かかる置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンと分子化合物を形成する前記のような物質とを直接混合するか、或いは溶媒中で混合することにより得ることができる。また、低沸点の物質或いは蒸気圧の高い物質の場合は、本発明の置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンにこれら物質の蒸気を作用させることにより目的とする分子化合物を得ることができる。更に、まず本発明の置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンとある物質との分子化合物を生成させ、この分子化合物と別の物質とを上記のような方法で反応させることにより目的とする分子化合物を得ることもできる。
【0020】
これらの方法により得られた物質が確かに分子化合物であることは、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認することができる。また、分子化合物の組成は熱分析、 1HNMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
【0021】
本発明の分子化合物はその生成条件により、これを構成する各成分化合物の比率が変化することがある。また、本発明の置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンに対して、二種類以上の物質を反応させることにより、三成分以上の多成分からなる分子化合物を得ることもできる。
【0022】
本発明の分子化合物は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、粉末化等の機能の点、及び一定の組成の分子化合物を安定的に製造するなどの目的から、結晶性であることが好ましく、特に結晶性の包接化合物であることがより好ましい。
この際、同一の分子化合物であっても結晶多形をとることがある。結晶性の確認は主にX線回折パターンを調べることによりできる。また結晶多形の存在は熱分析、X線回折パターン、固体NMR等により確認できる。ここで、包接化合物とは、原子又は分子が結合してできた三次元構造の内部に適当な大きさの空孔があり、その中に他の原子又は分子が非共有結合的な相互作用により一定の組成比で入り込んだ物質を指す。
【0023】
本発明の分子化合物の使用形態には特に制限はなく、例えばそれぞれ異なる成分化合物で構成された二種類以上の分子化合物を混合して使用することができる。また、本発明の分子化合物は目的とする機能を損なわない限り、他の物質を併用して使うことができる。本発明の分子化合物に賦形剤等を与え、顆粒や錠剤を成形して使用することもできる。更に、樹脂、塗料、並びにそれらの原料や原料組成物中に添加して使用することもできる。本発明の分子化合物はそのまま有機合成の原料として使用したり、分子化合物を特異的な反応場として使用することもできる。
【0024】
例えば、本発明における上記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III) で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンをホスト化合物とし、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系殺菌剤、ヒノキチオール、1,8−シネオール等の抗菌・殺虫・防虫剤、ローズマリー等の香料、イソチアゾロン系化合物等の防汚剤、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のエポキシ樹脂用硬化剤及び1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−7等のエポキシ樹脂用硬化促進剤などの触媒又はトルエン、キシレン、ピリジン等の有機溶媒をゲストとした包接化合物は、ゲスト化合物が本来有する作用の他に、徐放性、皮膚刺激性の軽減、化学的安定化、不揮発化、粉末化、有用物質の選択分離等の機能が新たに付与され、新しい特性を有する殺菌剤、抗菌剤、殺虫・防虫剤、香料、防汚剤、エポキシ樹脂用硬化剤等の触媒、有機溶媒として極めて有用である。
【0025】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0026】
実施例1
4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン(融点129〜130℃)20グラムをトルエン100ミリリットルに加熱溶解した後、室温で24時間放置した。析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとトルエンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。次にトルエンの代わりにo−キシレンを使用し、同様の操作を行って4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。更にo−キシレンの代わりにm−キシレンを使用し、同様の操作を行って4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとm−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はトルエンをおよそ55℃〜80℃の範囲、o−キシレンをおよそ65℃〜120℃の範囲、m−キシレンをおよそ55℃〜86℃の範囲で放出した。
4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとトルエン、o−キシレン及びm−キシレンとの分子化合物の 1HNMRスペクトル(重クロロホルム溶媒使用)をそれぞれ図1、図2及び図3に示し、熱分析(TG/DTA)チャートをそれぞれ図4、図5及び図6に示した。また、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレン及びm−キシレンとの分子化合物の粉末X線回折パターンをそれぞれ図7及び図8に示した。更に、比較のために、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの 1HNMRスペクトル及び粉末X線回折パターンをそれぞれ図9及び図10に示した。
このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるトルエン、o−キシレン及びm−キシレンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0027】
実施例2
4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムをo−キシレンとp−キシレンの1:1(容量比率)の混合溶媒100ミリリットルに加熱溶解した後、室温で24時間放置した。析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥したところ、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物が得られた。この分子化合物中にp−キシレンは極く僅かしか含有されておらず、o−キシレンのみが選択的に分子化合物を形成した。このものが前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。この分子化合物はo−キシレンをおよそ65℃〜120℃の範囲で放出した。
本分子化合物の 1HNMR(重クロロホルム溶媒使用)、熱分析(TG/DTA)チャート及び粉末X線回折パターンをそれぞれ図11、図12及び図13に示した。
このように本発明の分子化合物は、構造異性体であるo−キシレンとp−キシレンの混合溶液からo−キシレンのみを選択的に包接分離した。
【0028】
実施例3
4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムをo−キシレンとm−キシレンの1:1(容量比率)の混合溶媒100ミリリットルに加熱溶解した後、室温で24時間放置した。析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥したところ、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、o−キシレン及びm−キシレンとの組成比率1:0.75:0.25(モル比)から成る分子化合物を得た。このものが前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。この分子化合物はo−キシレン及びp−キシレンをおよそ60℃〜125℃の範囲で放出した。
本分子化合物の 1HNMR(重クロロホルム溶媒使用)、熱分析(TG/DTA)チャート及び粉末X線回折パターンをそれぞれ図14、図15及び図16に示した。
このように本発明の分子化合物は、構造異性体であるo−キシレンとm−キシレンの混合溶液からo−キシレンをより選択的に包接した。
【0029】
実施例4
4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン(融点167〜169℃)20グラムをピリジン40ミリリットルに加熱溶解した後、5℃で24時間放置し、析出した結晶を濾取して室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。次に、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムをiso−プロパノール100ミリリットルに懸濁し、10分間還流温度で加熱した後、24時間室温で放置した。固体成分を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとiso−プロパノールとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物を得た。更に、iso−プロパノールの代わりにp−キシレンを使用し、同様の操作により4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとp−キシレンとの組成比率1:0.4(モル比)から成る分子化合物を得た。各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はピリジンを80℃〜110℃の範囲、iso−プロパノールをおよそ70℃〜105℃の範囲、p−キシレンをおよそ90℃〜106℃の範囲で放出した。
4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)及び熱分析(TG/DTA)チャートをそれぞれ図17及び図18に示した。また、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとiso−プロパノール及びp−キシレンとの分子化合物の 1HNMRスペクトルをそれぞれ図19及び図20に示した。更に、比較のために、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの 1HNMRスペクトルを図21に示した。
このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるピリジン、iso−プロパノール及びp−キシレンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0030】
実施例5
4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムをメタノール100ミリリットルに加熱溶解し、ここに工業用殺菌剤であるケーソンWT(ローム&ハース社製)[5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン22グラム、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン8.4グラム、及び残部として塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、水を含む]260ミリリットルを添加し、10分間加熱攪拌した。室温で24時間放置後、固形物を濾取し、室温でロータリー真空ポンプを用いて2時間減圧乾燥することにより、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物を得た。また、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムを直接ケーソンWT260ミリリットルに添加し、10分間加熱攪拌した後、室温で24時間放置し、固形物を濾取し、室温でロータリー真空ポンプを用いて2時間減圧乾燥することにより、同様に4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物を得た。各々がこの組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。本分子化合物は共に5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをおよそ57℃以上で放出した。
本分子化合物(メタノール溶媒を使用して調製したもの)の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)及び熱分析(TG/DTA)チャートをそれぞれ図22及び図23に示した。
このように本発明の分子化合物は、液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤であるケーソンWTの有効成分5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化した。
【0031】
実施例6
4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン20グラムを、ケーソンWTを水で3倍に希釈した溶液780ミリリットルに添加し、10分間加熱攪拌した。5℃で24時間放置後、固形物を濾取し、室温でロータリー真空ポンプを用いて2時間減圧乾燥することにより、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。本分子化合物は5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをおよそ60℃以上で放出した。
このように本発明の分子化合物は、液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤であるケーソンWTの有効成分5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化した。
【0032】
比較例
実施例1〜実施例6において、4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン及び4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した以外はそれぞれ実施例1〜実施例6と同様の実験を行った。しかし、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンはいずれの化合物とも分子化合物を形成しなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の新規な分子化合物は、簡単な操作で調製できる上に、種々の物質について化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの機能を付与することができ、また特定物質の選択分離や回収を行うことができる。更に本発明の分子化合物は種々の物質と併用して使用することができ、また各種の形態で用いることもできる。従って、本発明は非常に広範な分野で利用可能であり、産業上における意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとトルエンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の1HNMR スペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図3】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとm−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の1HNMR スペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図4】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとトルエンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図5】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図6】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとm−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図7】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。
【図8】本発明の実施例1の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとm−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。
【図9】4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの 1HNMRスペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図10】4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの粉末X線回折パターンを示す図である。
【図11】本発明の実施例2の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の1HNMR スペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図12】本発明の実施例2の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図13】本発明の実施例2の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとo−キシレンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。
【図14】本発明の実施例3の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、o−キシレン及びm−キシレンとの組成比率1:0.75:0.25(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図15】本発明の実施例3の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、o−キシレン及びm−キシレンとの組成比率1:0.75:0.25(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図16】本発明の実施例3の4−(iso−プロポキシ)−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、o−キシレン及びm−キシレンとの組成比率1:0.75:0.25(モル比)から成る分子化合物の粉末X線回折パターンを示す図である。
【図17】本発明の実施例4の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)を示す図である。
【図18】本発明の実施例4の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図19】本発明の実施例4の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとiso−プロパノールとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)を示す図である。
【図20】本発明の実施例4の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンとp−キシレンとの組成比率1:0.4(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)を示す図である。
【図21】4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンの 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)を示す図である。
【図22】本発明の実施例5の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6溶媒使用)を示す図である。
【図23】本発明の実施例5の4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:0.5(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。

Claims (2)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004367976
    又は一般式(II)
    Figure 0004367976
    又は一般式(III)
    Figure 0004367976
    (式中、X、Y及びZは直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロヘキシル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロペンチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいベンジル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェネチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいα−メチルベンジル基、又はC1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルメチル基を表し、R1〜R8、R9〜R16及びR17〜R24 は互いに同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基を表す)で表される置換ヒドロキシヒドロキシジフェニルスルホンからなる分子化合物形成用成分化合物
  2. 分子化合物が包接化合物であることを特徴とする請求項1記載の分子化合物形成用成分化合物。
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