JP4605726B2 - フェノール誘導体を成分化合物とする分子化合物 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、新規分子化合物に係わり、更に詳しくは特定の構造を有するフェノール誘導体を成分化合物とする分子化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
分子化合物は、二種以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、簡単な操作によってもとの各成分化合物に解離する性質を有することから、近年、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野における応用が期待されている。
【0003】
具体的な分子化合物の一例として包接化合物が挙げられ、例えば特開昭61−53201号公報には、1,1,6,6−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール又は1,1−ジ(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピン−1−オール、特開昭62−22701号公報には、1,1′−ビス−2−ナフトールとそれぞれ、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等との包接化合物が記載されている。また、特開平3−279373号公報には、ビスフェノール系化合物とイソチアゾロン系化合物との包接化合物が報告されている。更に、特開平6−166646号公報にはテトラキスフェノール類と種々の有機化合物との包接化合物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術では選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等において十分満足できる性能を持った分子化合物は未だ見出されていない。
【0005】
本発明の課題は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野において優れた性能を示す、特定構造を有するフェノール誘導体を成分化合物とする新規な分子化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、水酸基のオルト位にスルホニル基又はカルボニル基を有するフェノール誘導体が、有効に分子化合物を生成し有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等の技術分野において極めて優れた性能を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本願発明は、一般式(I)
【化22】
[式中、R1、R5は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化23】
(Y及びZは、C1〜C8のアルキル基、C2〜C8のアルケニル基、C1〜C6のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基有してもよいフェニル基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す)から選ばれる基を表し、
R2、R4は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、又は水酸基を表すが、但しR1、R3又はR5のいずれかがC1〜C4のアルコキシ基又は水酸基の場合は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化24】
(式中Y及びZは前記と同じ)から選ばれる基を表し、
R3 は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、一般式(II)、一般式(III)
【化25】
{式中、Xは、
【化26】
(wは0、1、2のいずれかを、uは0又は1を、qは0〜4のいずれかをそれぞれ表し、R14、R15は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいフェニル基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表し、R16は水素原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す)を表し、
R6、R9、R10は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は、
【化27】
(式中Y及びZは前記と同じ)から選ばれる基を表し、
R7、R8、R11、R13は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、又は水酸基を表すが、但しR12がC1〜C4のアルコキシ基又は水酸基の場合、R11は水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化28】
(式中Y及びZは前記と同じ)から選ばれる基を表し、
R12は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化29】
(式中Y及びZは前記と同じ)から選ばれる基を表す}、又は、
【化30】
(式中Y及びZは前記と同じ)から選ばれる基を表し、また、
R3が一般式(II)である場合、R1、R5、R6、R9のうち一つは
【化31】
(式中Y及びZは前記と同じ)で表される基を表し、
R3が一般式(III)である場合、R1、R5、R10のうちの少なくとも一つは
【化32】
(式中Y及びZは前記と同じ)で表される基を表し、
R3が一般式(II)又は(III)以外の場合、R1、R5のうちのいずれか一つは
【化33】
(式中Y及びZは前記と同じ)で表される基を表す。]
で表されるフェノール誘導体を成分化合物とする分子化合物に関する。
【0008】
また本発明は、分子化合物が包接化合物であることを特徴とする一般式(I)で表されるフェノール誘導体を成分化合物とする分子化合物や、一般式(I)で表されるフェノール誘導体と、該フェノール誘導体と反応して分子化合物を形成する抗菌剤、抗カビ剤、殺虫剤、害虫忌避剤、香料、脱臭・消臭剤、防汚剤、塗料・樹脂・接着剤用硬化剤及び硬化促進剤、天然精油、酸化防止剤、加硫促進剤又は有機溶媒とを成分化合物と分子化合物に関するものであり、さらに一般式(I)で表されるフェノール誘導体と、該フェノール誘導体と反応して分子化合物を形成する成分化合物とを反応させることを特徴とする上記分子化合物の製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の二種以上の成分化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物などが含まれる。
【0010】
一般式(I)において、R1、R5は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化34】
(Y及びZは、C1〜C8のアルキル基、C2〜C8のアルケニル基、C1〜C6のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基有してもよいフェニル基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す)から選ばれる基を表す。R1、R5の具体的な例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
【0011】
Y及びZとしては、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロヘキシル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいシクロペンチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいベンジル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェネチル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいα―メチルベンジル基、又はC1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、neo−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、sec−オクチル基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、iso−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ヘキシニル基、ヘキシジニル基、ヘプチニル基、ヘプチジニル基、オクチニル基、オクチジニル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、テトラメチルシクロヘキシル基、ペンタメチルシクロヘキシル基、ヘキサメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘプチル基、フェニル基、o−又はm−又はp−トリル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は又は3,4−又は3,5−又は4,6−キシリル基、o−又はm−又はp−クメニル基、メシチル基、ベンジル基、o−又はm−又はp−トルイルメチル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−キシリルメチル基、メシチルメチル基、o−又はm−又はp−クメニルメチル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、メトキシ基、エトキシ基、ジメチルアミノ基を具体的に例示することができる。以下本文中において、特に断らない限り、R2、R3、R4 等におけるY、Zは上記のとおりのものを意味する。
【0012】
一般式(I)において、R2、R4は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、又は水酸基を表すが、但しR1、R3又はR5のいずれかがC1〜C4のアルコキシ基又は水酸基の場合は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化35】
から選ばれる基を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1、3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などを具体的に例示することができる。
【0013】
一般式(I)において、R3 は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、一般式(II)、一般式(III)、又は
【化36】
から選ばれる基を表す。具体的な例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
【0014】
一般式(II)及び一般式(III)において、Xは、
【化37】
(wは0、1、2のいずれかを、uは0又は1を、qは0〜4のいずれかをそれぞれ表し、R14、R15は、同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいフェニル基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表し、R16は水素原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す)で表される。具体的には、1,1−ジメチルメチレン基、1−メチル−t−ブチル−メチレン基、1−メチル−1−フェニル−メチレン基、1−メチル−1−ヒドロキシメチレン基、N−メチルイミノ基、N−メトキシイミノ基、N−アリルイミノ基、1,1−シクロヘキシレン基、1,1−シクロペンチレン基等が挙げられる。
一般式(II)及び(III)において、R6、R9、R10は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は、
【化38】
から選ばれる基を表す。そして、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などを例示することができる。
【0015】
R7、R8、R11、R13は、互いに同一又は異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基を表す。ただしR12がC1〜C4のアルコキシ基、水酸基の場合、R11は水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化39】
から選ばれる基を表す。具体的な例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
R12は水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基、水酸基、又は
【化40】
から選ばれる基を表す。具体的な例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。
【0016】
本発明で使用するフェノール誘導体は、水酸基のオルト位に少なくとも一つのスルホニル基又はカルボニル基を有する一般式(I)で表される化合物であれば特に限定されないが、一般式(I)で表される化合物の具体的な例を第1表(表1001〜表1087)、第2表(表1088〜表1158)、第3表(表1159〜表1266)に示した。
【0017】
【表1001】
【0018】
【表1002】
【0019】
【表1003】
【0020】
【表1004】
【0021】
【表1005】
【0022】
【表1006】
【0023】
【表1007】
【0024】
【表1008】
【0025】
【表1009】
【0026】
【表1010】
【0027】
【表1011】
【0028】
【表1012】
【0029】
【表1013】
【0030】
【表1014】
【0031】
【表1015】
【0032】
【表1016】
【0033】
【表1017】
【0034】
【表1018】
【0035】
【表1019】
【0036】
【表1020】
【0037】
【表1021】
【0038】
【表1022】
【0039】
【表1023】
【0040】
【表1024】
【0041】
【表1025】
【0042】
【表1026】
【0043】
【表1027】
【0044】
【表1028】
【0045】
【表1029】
【0046】
【表1030】
【0047】
【表1031】
【0048】
【表1032】
【0049】
【表1033】
【0050】
【表1034】
【0051】
【表1035】
【0052】
【表1036】
【0053】
【表1037】
【0054】
【表1038】
【0055】
【表1039】
【0056】
【表1040】
【0057】
【表1041】
【0058】
【表1042】
【0059】
【表1043】
【0060】
【表1044】
【0061】
【表1045】
【0062】
【表1046】
【0063】
【表1047】
【0064】
【表1048】
【0065】
【表1049】
【0066】
【表1050】
【0067】
【表1051】
【0068】
【表1052】
【0069】
【表1053】
【0070】
【表1054】
【0071】
【表1055】
【0072】
【表1056】
【0073】
【表1057】
【0074】
【表1058】
【0075】
【表1059】
【0076】
【表1060】
【0077】
【表1061】
【0078】
【表1062】
【0079】
【表1063】
【0080】
【表1064】
【0081】
【表1065】
【0082】
【表1066】
【0083】
【表1067】
【0084】
【表1068】
【0085】
【表1069】
【0086】
【表1070】
【0087】
【表1071】
【0088】
【表1072】
【0089】
【表1073】
【0090】
【表1074】
【0091】
【表1075】
【0092】
【表1076】
【0093】
【表1077】
【0094】
【表1078】
【0095】
【表1079】
【0096】
【表1080】
【0097】
【表1081】
【0098】
【表1082】
【0099】
【表1083】
【0100】
【表1084】
【0101】
【表1085】
【0102】
【表1086】
【0103】
【表1087】
【0104】
【表1088】
【0105】
【表1089】
【0106】
【表1090】
【0107】
【表1091】
【0108】
【表1092】
【0109】
【表1093】
【0110】
【表1094】
【0111】
【表1095】
【0112】
【表1096】
【0113】
【表1097】
【0114】
【表1098】
【0115】
【表1099】
【0116】
【表1100】
【0117】
【表1101】
【0118】
【表1102】
【0119】
【表1103】
【0120】
【表1104】
【0121】
【表1105】
【0122】
【表1106】
【0123】
【表1107】
【0124】
【表1108】
【0125】
【表1109】
【0126】
【表1110】
【0127】
【表1111】
【0128】
【表1112】
【0129】
【表1113】
【0130】
【表1114】
【0131】
【表1115】
【0132】
【表1116】
【0133】
【表1117】
【0134】
【表1118】
【0135】
【表1119】
【0136】
【表1120】
【0137】
【表1121】
【0138】
【表1122】
【0139】
【表1123】
【0140】
【表1124】
【0141】
【表1125】
【0142】
【表1126】
【0143】
【表1127】
【0144】
【表1128】
【0145】
【表1129】
【0146】
【表1130】
【0147】
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【0280】
【表1264】
【0281】
【表1265】
【0282】
【表1266】
【0283】
一般式(I)で表されるフェノール誘導体のうち、合成の容易さ、並びに有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの性能の点から、特に第1表記載の化合物番号1〜64、77〜86、123〜138、209〜230、295〜310、381〜396、467〜482、553〜568、639〜654、695〜740、811〜826、861〜924、937〜942、983〜998、1069〜1090、1155〜1170、1241〜1256、1327〜1342、1413〜1428、1499〜1514、1585〜1600、1631〜1634、1671〜1686が好ましい。更に好ましくは第1表記載の37〜48、77〜82、123〜134、209〜220、295〜306、381〜392、467〜478、553〜564、639〜650、695〜736、811〜822、897〜908、983〜994、1069〜1080、1155〜1166、1241〜1252、1327〜1338、1413〜1424、1499〜1510、1585〜1596、1671〜1682の化合物であり、中でも特に37〜39、41〜43、45〜47、209〜211、213〜215、295〜297、299〜301、381〜383、385〜387、389〜391、467〜469、471〜473、553〜555、557〜559、695〜697、699〜701、811〜813、815〜817、897〜899、901〜903、905〜907、1069〜1071、1073〜1075、1155〜1157、1159〜1161、1241〜1243、1245〜1247、1327〜1329、1331〜1333、1413〜1415、1417〜1419、1585〜1587、1589〜1591、1671〜1673、1675〜1677が特に好ましい。
【0284】
また、特に第2表記載の化合物番号1721〜1790、1836〜1850、1906〜1920、1976〜1990、2046〜2060、2116〜2130、2188〜2200、2256〜2270、2326〜2345、2396〜2410、2421〜2490、2536〜2550、2606〜2620、2676〜2692、2746〜2760、2816〜2830、2886〜2900、2956〜2970、3026〜3040、3096〜3110が好ましい。更に好ましくは第2表記載の1766〜1780、1909、1910、1914、1915、1919、1920、1979、1980、1984、1985、2049、2050、2054、2055、2059、2060、2119、2120、2124、2125、2189、2190、2194、2195、2329、2330、2334、2335、2399、2400、2404、2405、2466〜2480、2609、2610、2614、2615、2679、2680、2684、2685、2749、2750、2754、2755、2819、2820、2824、2825、2889、2890、2894、2895、3029、3030、3034、3035、3099、3100、3104、3105の化合物である。
【0285】
また特に第3表記載の化合物番号3870〜4297、4404〜4618、4833〜5260の化合物が好ましい。中でも特に第3表記載の化合物番号3870〜4190及び4512〜4618が好ましい。更に好ましくは3870〜3883、3977〜3990、4084〜4097、4084〜4097の化合物である。
【0286】
一般式(I)で表されるフェノール誘導体は、例えば、ジヒドロキシジフェニルスルホン誘導体、ジヒドロキシジフェニルエーテル誘導体、ジヒドロキシジフェニルチオエーテル誘導体、ジヒドロキシジフェニルケトン誘導体、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体、置換フェノール等と、アルキルスルホニルクロリド、アルケニルスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、アルキルカルボニルクロリド、アルケニルカルボニルクロリド、フェニルカルボニルクロリド等とを、塩化鉄、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸存在下Friedel−Crafts反応させることにより製造できる。
【0287】
本発明のフェノール誘導体は、通常結晶固体であるが、アモルファス或いは油状の場合もある。また、結晶多形をとることもあるが、これらの形態に係わりなく、一般式(I)で表されるフェノール誘導体はすべて本発明に属する。
【0288】
本発明において、一般式(I)で表されるフェノール誘導体と分子化合物を形成する物質は、かかる誘導体と分子化合物を形成し得るものであれば良く特に制限されない。具体的な例としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジオール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フタルアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、2−ブロモ−4′−ヒドロキシアセトフェノン等のケトン類、アセトニトリル、アクリロニトリル、n−ブチロニトリル、マロノニトリル、フェニルアセトニトリル、ベンゾニトリル、シアノピリジン、2,2−ジブロモメチルグルタルニトリル、2,3,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等のニトリル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ジオキソラン、トリオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ヘプチルアセテート、ビス−1,4−ブロモアセトキシ−2−ブテン等のエステル類、ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジシアンジアミド、ジブロムニトリルプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N,N−ジエチル−m−トルアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、ε−カプロラクタム等のラクタム類、ε−カプロラクトン等のラクトン類、アリールグリシジルエーテル等のオキシラン類、モルホリン類、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、p−クロロ−m−クレゾール等のフェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸等のカルボン酸類及びチオカルボン酸類、スルファミン酸類、チオカルバミン酸類、チオセミカルバジド類、尿素、フェニル尿素、ジフェニル尿素、チオ尿素、フェニルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素等の尿素及びチオ尿素類、イソチオ尿素類、スルホニル尿素類、チオフェノール、アリルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ベンジルメルカプタン等のチオール類、ベンジルスルフィド、ブチルメチルスルフィド等のスルフィド類、ジブチルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類、ジメチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、フェニルスルホン、フェニル−(2−シアノ−2−クロロビニル)スルホン、ヘキサブロモジメチルスルホン、ジヨードメチルパラトリルスルホン等のスルホン類、チオシアン酸メチルエステル、イソチオシアン酸メチルエステル等のチオシアン酸類及びイソチオシアン酸類、グリシン、アラニン、ロイシン、リジン、メチオニン、グルタミン等のアミノ酸類、アミド及びウレタン化合物類、酸無水物類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アルカン類、アルケン類、アルキン類、ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のイソシアネート類、メチレンビスチオシアネート、メチレンビスイソチオシアネート等のチオシアネート類及びイソチオシアネート類、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン等のニトロ化合物類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、アリルアミン、ヒドロキシルアミン、エタノールアミン、ベンジルアミン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アルキル−t−モノアミン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、グアニジン、N−(2−ヒドロキシプロピル)アミノメタノール等の非環式脂肪族アミン類、シクロヘキシルアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ピロリジン類、アゼチジン類、ピペリジン類、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン等のピペラジン類、ピロリン類等の環式脂肪族アミン類、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−キレンジアミン等の芳香族アミン類、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン等の変性ポリアミン類、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ピロール、ピリジン、ピコリン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリアジン、テトラゾール、プリン、インドール、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、イミダゾリン、ピロリン、オキサゾール、ピペリン、ピリミジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノキサリン、フタルイミド、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニルピリジン、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)、N−メチルピロリドン、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド等の含窒素複素環化合物、フラン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアミン、ピラン、クマリン、ベンゾフラン、キサンテン、ベンゾジオキサン等の含酸素複素環化合物、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソキサゾール、5−メチルオキサゾリジン、4−(2−ニトロブチル)モルホリン、4,4′−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリン等の含窒素及び酸素複素環化合物、チオフェン、3,3,4,4−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン−3−オン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド等の含硫黄複素環化合物、チアゾール、ベンゾチアゾール、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール等の含窒素及び硫黄複素環化合物、コレステロール等のステロイド類、ブルシン、キニン、テオフィリン等のアルカロイド類、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テルピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シトロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、メントン、オイゲノール、リナロール、ジメチルオクタノール等の天然精油類、キンモクセイ、ジャスミン、レモン等の合成香料類、アスコルビン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のビタミン及び関連化合物等を例示することができる。
【0289】
本発明の分子化合物は、一般式(I)で表されるフェノール誘導体と、かかる誘導体と分子化合物を形成する前記のような物質とを直接混合するか、或いは溶媒中で混合することにより得ることができる。また、低沸点の物質或いは蒸気圧の高い物質の場合は、本発明のフェノール誘導体にこれら物質の蒸気を作用させることにより目的とする分子化合物を得ることができる。更に、まず本発明のフェノール誘導体とある物質との分子化合物を生成させ、この分子化合物と別の物質とを上記のような方法で反応させることにより目的とする分子化合物を得ることもできる。
【0290】
これらの方法により得られた物質が確かに分子化合物であることは、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認することができる。また、分子化合物の組成は熱分析、1HNMR スペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
【0291】
本発明の分子化合物はその生成条件により、これを構成する各成分化合物の比率が変化することがある。また、本発明のフェノール誘導体に対して、二種類以上の物質を反応させることにより、三成分以上の多成分からなる分子化合物を得ることもできる。
【0292】
本発明の分子化合物は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、粉末化等の機能の点、及び一定の組成の分子化合物を安定的に製造するなどの目的から、結晶性であることが好ましく、特に結晶性の包接化合物であることがより好ましい。
この際、同一の分子化合物であっても結晶多形をとることがある。結晶性の確認は主にX線回折パターンを調べることによりできる。また結晶多形の存在は熱分析、X線回折パターン、固体NMR等により確認できる。ここで、包接化合物とは、原子又は分子が結合してできた三次元構造の内部に適当な大きさの空孔があり、その中に他の原子又は分子が非共有結合的な相互作用により一定の組成比で入り込んだ物質を指す。
【0293】
本発明の分子化合物の使用形態には特に制限はなく、例えばそれぞれ異なる成分化合物で構成された二種類以上の分子化合物を混合して使用することができる。また、本発明の分子化合物は目的とする機能を損なわない限り、他の物質を併用して使うことができる。本発明の分子化合物に賦形剤等を与え、顆粒や錠剤を成形して使用することもできる。更に、樹脂、塗料、並びにそれらの原料や原料組成物中に添加して使用することもできる。本発明の分子化合物はそのまま有機合成の原料として使用したり、分子化合物を特異的な反応場として使用することもできる。
【0294】
例えば、本発明における上記一般式(I)で表されるフェノール誘導体をホスト化合物とし、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系殺菌剤、ヒノキチオール、1,8−シネオール等の抗菌・殺虫・防虫剤、ローズマリー等の香料、イソチアゾロン系化合物等の防汚剤、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のエポキシ樹脂用硬化剤及び1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−7等のエポキシ樹脂用硬化促進剤などの触媒又はトルエン、キシレン、ピリジン等の有機溶媒をゲストとした包接化合物は、ゲスト化合物が本来有する作用の他に、徐放性、皮膚刺激性の軽減、化学的安定化、不揮発化、粉末化、有用物質の選択分離等の機能が新たに付与され、新しい特性を有する殺菌剤、抗菌剤、殺虫・防虫剤、香料、防汚剤、エポキシ樹脂用硬化剤等の触媒、有機溶媒として極めて有用である。
【0295】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0296】
実施例1
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン(第1表記載の化合物番号38、融点245℃)26g(50mmol)を酢酸エチル500mlに分散・懸濁した。ここに工業用殺菌剤であるケーソンWT(ローム&ハース社製)220ml[5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン22g(150mmol)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン8.4g、及び残部として塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、水を含む]を加え、10分間加熱攪拌した。室温で24時間放置後、酢酸エチル層を取り出し、減圧下で酢酸エチルを蒸発濃縮し、析出した結晶を濾取した。その後、この結晶を室温でロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。本分子化合物は5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをおよそ140℃〜160℃の範囲で放出した。本分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャート、1HNMR スペクトル(重クロロホルム溶媒使用)及びX線回折パターンを図1、図2及び図3にそれぞれ示した。
このように本発明の分子化合物は、液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤であるケーソンWTの有効成分5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化し、かつ熱的安定化を付与した。
【0297】
実施例2
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン26g、ケーソンWT220ml及びメタノール900mlを加え、加熱攪拌して溶解させた。その後、室温、減圧下で徐々にメタノールを蒸発濃縮し、析出した結晶を濾取した。この結晶を室温でロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。
【0298】
また、同様の操作で、室温、減圧下で急速にメタノールを蒸発濃縮し、結晶を析出させた場合には、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。
【0299】
このように本発明の分子化合物は、液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤であるケーソンWTの有効成分5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化し、かつ熱的安定化を付与した。
【0300】
実施例3
工業用殺菌剤であるケーソンWT(ローム&ハース社製)220mlに3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン26gを加え、室温下、縣濁状態で10分間攪拌した。室温で24時間放置した後、固形物を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。本分子化合物は5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをおよそ120℃〜205℃の範囲で放出した。
このように本発明の分子化合物は、液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤であるケーソンWTの有効成分5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化し、かつ熱的安定化を付与した。
【0301】
比較例1
実施例1〜3において、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに、同じモル数の4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン又は2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した以外は実施例1〜3と同様の操作を行った。しかし、いずれの場合にも5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの分子化合物は生成しなかった。
【0302】
実施例4
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン26g(50mmol)と2−エチル−4−メチルイミダゾール17g(150mmol)を酢酸エチル400mlに添加し、加熱溶解した。その後、室温で24時間放置し、析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が結晶性であることを確認した。2−エチル−4−メチルイミダゾールの融点が47℃であるのに対して、本分子化合物の融点は199℃であり、195℃付近から2−エチル−4−メチルイミダゾールを放出した。本分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)及びX線回折パターンを図4及び図5にそれぞれ示した。このように本発明の分子化合物は、低融点物質である2−エチル−4−メチルイミダゾールの結晶化、並びに溶融、揮発の制御を可能にした。
【0303】
次に、上記3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとエポキシ樹脂の硬化剤及び硬化促進剤として作用する2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を包接化触媒として用いてエポキシ樹脂の硬化特性について調べてみた。
エポキシモノマーとしては、ユニオンカーバイド社製の汎用モノマーであるUVR−6410を使用し、モノマー10gに対し、硬化剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)純分として0.4gとなるように上記包接化触媒を添加し、50mlのテフロンビーカー内でその混合物を5分間良く攪拌した後、その一部をDSC(示差走査熱量計)測定用サンプルとした。DSCの測定結果を図6に示した。
図6からもわかるように、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンをホストとする2−エチル−4−メチルイミダゾール包接化触媒を用いると、114℃で硬化が始まり、135℃で硬化反応がトップに至った。
一方、包接化触媒を用いる代わりに、2−エチル−4−メチルイミダゾールを硬化剤として用いる他は上記と同様に反応させたところ、79℃で硬化が始まり、114℃で硬化反応がトップに至った。
これらのことから、2−エチル−4−メチルイミダゾールを包接化触媒として用いることにより、硬化開始温度が上昇し、かつ、硬化開始から硬化反応がトップに至るまでの温度差が小さく、熱感受性が上昇することが確認できた。
【0304】
実施例5
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン20g(38mmol)とピリジン12g(150mmol)を室温下でメタノール100mlに溶解した。0℃で24時間放置した後、析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が結晶性であることを確認した。本分子化合物はピリジンをおよそ90℃〜200℃の範囲で放出した。本分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)及び熱分析(TG/DTA)チャートを図7及び図8にそれぞれ示した。このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるピリジンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0305】
実施例6
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン20g(38mmol)、ピリジン12g(150mmol)、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン4.6g(40mmol)を室温下酢酸エチル200mlに加熱溶解した。0℃で24時間放置した後、析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ピリジン、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が結晶性であることを確認した。本分子化合物はピリジン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンをおよそ118℃〜212℃の範囲で放出した。本分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)及び熱分析(TG/DTA)チャートを図9及び図10にそれぞれ示した。
【0306】
このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるピリジン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを粉末化し、両者の揮発の制御を可能にした。
【0307】
比較例2
実施例5及び6において、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに、同じモル数の4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン又は2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した以外は実施例5及び6と同様の操作を行った。しかし、いずれの場合にもピリジン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの分子化合物は生成しなかった。
【0308】
実施例7
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン15g(28mmol)をテトラヒドロフラン100mlに加熱溶解した後、室温で72時間放置した。析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとテトラヒドロフランとの組成比率1:4(モル比)から成る分子化合物を得た。同様にしてテトラヒドロフランの代わりに1,4−ジオキサン及びN,N−ジメチルホルムアミドを使用し、それぞれ3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと1,4−ジオキサンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物、及び3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとN,N−ジメチルホルムアミドとの組成比率1:1.5(モル比)から成る分子化合物を得た。これらのものが分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が結晶性であることを確認した。
このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン及びN,N−ジメチルホルムアミドの粉末化を可能にした。
【0309】
比較例3
実施例7において、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに、同じモル数の4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン又は2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した以外は実施例7と同様の操作を行った。しかし、いずれの場合にもテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン及びN,N−ジメチルホルムアミドとの分子化合物は生成しなかった。
【0310】
実施例8
2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール20gを1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとメタノール1:1(容量比)の混合溶媒100mlに加熱溶解した後、5℃で24時間放置し、析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。次に、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとメタノールの代わりにピリジンを使用し、同様の操作により、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。また、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール20gをN,N−ジメチルホルムアミド50ミリリットルに加熱溶解した後、ロータリーエバポレーターを使用してN,N−ジメチルホルムアミドを除去し、固体残渣を80℃にてロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとN,N−ジメチルホルムアミドとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。更に、N,N−ジメチルホルムアミドの代わりにジメチルスルホキシドを使用して同様な操作を行い、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとジメチルスルホキシドとの組成比率1:0.75(モル比)から成る分子化合物を得た。各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物は1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンをおよそ130℃〜230℃の範囲、ピリジンをおよそ90〜210℃の範囲、N,N−ジメチルホルムアミドをおよそ95℃〜185℃の範囲、ジメチルスルホキシドをおよそ95℃〜220℃の範囲で放出した。
【0311】
2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドとの分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)をそれぞれ図11,図12、図13及び図14に示し、熱分析(TG/DTA)チャートをそれぞれ図15、図16、図17及び図18に示した。また、比較のために、2、4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールの 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を図19に示した。
【0312】
このように本発明の分子化合物は、室温で液体である1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0313】
実施例9
2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノール20gをアセトン100mlに懸濁し、10分間還流温度で加熱した後、5℃で24時間放置し、析出した結晶を濾取し、室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとアセトンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。また、アセトンの代わりに酢酸エチル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサンを使用し、各々同様の操作を行い、2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールと酢酸エチル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR 及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はアセトンをおよそ90℃〜132℃の範囲、酢酸エチルをおよそ70℃〜81℃の範囲、テトラヒドロフランをおよそ85℃〜188℃の範囲、ジメチルスルホキシドをおよそ92℃〜136℃の範囲で放出した。
【0314】
2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとアセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンとの分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)をそれぞれ図20、図21、図22及び図23に示し、熱分析(TG/DTA)チャートをそれぞれ図24、図25、図26及び図27に示した。また、比較のために、2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールの 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を図28に示した。
【0315】
このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるアセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0316】
実施例10
3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン5.3gをメタノール150mlに加え、加熱攪拌して溶解させた。ここに2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン5.9gを加え、10分間加熱撹拌を行った。室温で24時間静置した後、析出した結晶を濾取した。この結晶を室温でロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物を得た。この組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、 1HNMR及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから本分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。
【0317】
また、3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン5.3gを酢酸エチル150mlに加え、加熱攪拌して懸濁させた。ここに2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン5.9gを加え、10分間加熱撹拌を行った。室温で24時間静置した後、結晶を濾取した。この結晶を室温でロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、上記のものと同一の分子化合物を得た。本分子化合物の融点は109℃であった。
このように本発明の分子化合物は、室温において液状で刺激性、かつ分解性の高い殺菌剤である2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを粉末化し、かつ熱的安定化を付与した。
【0318】
【発明の効果】
本発明の新規な分子化合物は、簡単な操作で調製できる上に、種々の物質について化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの機能を付与することができ、また特定物質の選択分離や回収を行うことができる。更に本発明の分子化合物は種々の物質と併用して使用することができ、また各種の形態で用いることもできる。従って、本発明は非常に広範な分野で利用可能であり、産業上における意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図2】本発明の実施例1の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(重クロロホルム溶媒使用)を示す図である。
【図3】本発明の実施例1の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物のX線回折パターンを示す図である。
【図4】本発明の実施例4の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図5】本発明の実施例4の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物のX線回折パターンを示す図である。
【図6】本発明の実施例4の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る包接化触媒を用いた場合のエポキシ樹脂の硬化特性を示すDSCの測定結果を示す図である。
【図7】本発明の実施例5の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図8】本発明の実施例5の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンとピリジンとの組成比率1:2(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図9】本発明の実施例6の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ピリジン、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図10】本発明の実施例6の3,3′−ビス(フェニルスルホニル)−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ピリジン、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図11】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図12】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図13】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとN,N−ジメチルホルムアミドとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図14】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとジメチルスルホキシドとの組成比率1:0.75(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図15】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図16】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとピリジンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図17】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとN,N−ジメチルホルムアミドとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図18】本発明の実施例8の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールとジメチルスルホキシドとの組成比率1:0.75(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図19】2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノールの 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図20】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとアセトンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図21】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールと酢酸エチルとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図22】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとテトラヒドロフランとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図23】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールと1,4−ジオキサンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
【図24】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとアセトンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図25】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールと酢酸エチルとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図26】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールとテトラヒドロフランとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図27】本発明の実施例9の2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールと1,4−ジオキサンとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物の熱分析(TG/DTA)チャートを示す図である。
【図28】2,4,6−トリス(フェニルスルホニル)フェノールの 1HNMRスペクトル(ジメチルスルホキシド−d6 溶媒使用)を示す図である。
Claims (4)
- 一般式(IV)
―SO2−Y
(Yは、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニル基を表す)を表し、R20、R22、R23は互いに同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C2〜C4のアルケニル基、C1〜C4のアルコキシ基又はR17と同一の基を表す]で表されるフェノール誘導体からなる分子化合物形成用成分化合物。 - 一般式(V)
―SO2−Y
(Yは、C1〜C4のアルキル基もしくはC2〜C4のアルケニル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニル基を表す)を表すが、R25、R28、R29のうちの少なくとも一つは、
―SO2−Y
(Yは前記定義と同じ)を表す]で表されるフェノール誘導体からなる分子化合物形成用成分化合物。 - 分子化合物が、包接化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分子化合物形成用成分化合物。
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