JP4573926B2 - ビキサンテン誘導体を成分化合物とする分子化合物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造を有する新規なビキサンテン誘導体及び該新規なビキサンテン誘導体を成分化合物とする分子化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
分子化合物は、二種以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、簡単な操作によってもとの各成分化合物に解離する性質を有することから、近年、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野における応用が期待されている。
【0003】
具体的な分子化合物の一例として包接化合物が挙げられ、例えば特開昭61−53201号公報には、1,1,6,6,−テトラフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール又は1,1−ジ(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピン−1−オール、特開昭62−22701号公報には、1,1′−ビス−2−ナフトールとそれぞれ、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等との包接化合物が記載されている。また、特開平6−166646号公報にはテトラキスフェノール類と種々の有機化合物との包接化合物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術では選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等において十分満足できる性能をもった分子化合物は未だ見い出されていない。
本発明の課題は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの技術分野において優れた性能を示す、ビキサンテン誘導体を成分化合物とする新規な分子化合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体を成分化合物とする分子化合物が有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等の技術分野において優れた性能を示すことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、次の一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体に関する。
【化2】
[式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに同一又は異なってもよく、水素原子、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは芳香族基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよい芳香族基、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは芳香族基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいアシル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは芳香族基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいアラルキル基、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは芳香族基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいアルキルスルホニル基、又は、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基もしくは芳香族基もしくは水酸基もしくはハロゲン原子を有してもよいアリールスルホニル基を表し、R5、R6、R7及びR8は、互いに同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和アルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和もしくは不飽和アルコキシ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和もしくは不飽和アルキルチオ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和もしくは不飽和アルキルアミノ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和もしくは不飽和ジアルキルアミノ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和もしくは不飽和アルキルスルホニル基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよい芳香族基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよいアリールオキシ基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよいアリールチオ基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよいアリールアミノ基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよいアリールスルホニル基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されてもよいアラルキルオキシ基、又はニトロ基を表し、X、Y、A、B、D及びEは同一又は異なってもよく、O、S、SO又はSO2から選ばれる基を示し、m、n、p及びqは0又は1から3のいずれかの整数を表すが、但しm、n、p又はqが2以上である場合には、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。]
【0007】
また本発明は、上記一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体を成分化合物とする分子化合物や、上記一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体と、該ビキサンテン誘導体と反応して分子化合物を形成する抗菌剤、抗カビ剤、殺虫剤、害虫忌避剤、香料、脱臭・消臭剤、防汚剤、塗料・樹脂・接着剤用硬化剤及び硬化促進剤、天然精油、酸化防止剤、加硫促進剤又は有機溶媒を成分化合物とする分子化合物や、分子化合物が包接化合物である分子化合物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の二種以上の成分化合物が水素結合やファンデルワース力などに代表される共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物などが含まれる。
【0009】
本発明の一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体において、式(1)中のR1、R2、R3及びR4は、互いに同一又は異なってもよく、前記のように、水素原子、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,芳香族基,水酸基又はハロゲン原子を有してもよい、それぞれ芳香族基、ベンゾイル基等のアシル基、アラルキル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す。
【0010】
かかるR1、R2、R3及びR4の具体的な例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8のアルキル基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ヘキシニル基、ヘキサジニル基、ヘプチニル基、ヘプタジニル基、オクチニル基、オクタジニル基、エチニル基、2−プロピニル基などの直鎖又は分岐を有してもよいC2〜C8のアルケニル基、フェニル基、2−又は3−又は4−クロロフェニル基、2−又は3−又は4−ブロモフェニル基、o−又はm−又はp−トリル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−キシリル基、メシチル基、o−又はm−又はp−クメニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などの置換されていてもよい芳香族基、ベンジル基、o−又はm−又はp−トリルメチル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−キシリルメチル基、メシチルメチル基、o−又はm−又はp−クメニルメチル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、ベンズヒドリル基、シンナミル基、トリチル基等の置換されていてもよいアラルキル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、2−又は3−又は4−メチルベンゾイル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−ジメチルベンゾイル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、2−又は3−又は4−エチルベンゾイル基、2−又は3−又は4−イソプロピルベンゾイル基、2−又は3−又は4−n−プロピルベンゾイル基、2−又は3−又は4−クロロベンゾイル基、2−又は3−又は4−ブロモベンゾイル基、2−又は3−又は4−フルオロベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、フェニルアセチル基、ヒドロアトロポイル基、2−又は3−チオフェンカルボニル基、2−又は3−又は4−ピリジンカルボニル基、2−又は3−又は4−ヒドロキシベンゾイル基、2−又は3−又は4−メトキシベンゾイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−ジヒドロキシベンゾイル基、2,4,6−トリヒドロキシベンゾイル基、3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル基、2,3−又は2,4−又は2,5−又は2,6−又は3,4−又は3,5−又は4,5−ジメトキシベンゾイル基、2,4,6−トリメトキシベンゾイル基、3,4,5,−トリメトキシベンゾイル基等の置換されていてもよいアシル基、メシル基、エタンスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基等の置換されていてもよいアルキルスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、o−又はm−又はp−トルエンスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、2−又は3−又は4−クロロベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−ブロモベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−フルオロベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−ヒドロキシベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−メトキシベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−エトキシベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−プロポキシベンゼンスルホニル基、2−又は3−又は4−イソプロポキシベンゼンスルホニル基等の置換されていてもよいアリールスルホニル基、から選ばれる原子又は原子団が挙げられる。
【0011】
また、式(1)中のR5、R6,R7及びR8は、互いに同一又は異なってもよく、前記のように、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、直鎖もしくは分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和の、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルスルホニル基、水酸基,C1〜C4のアルキル基,C1〜C4のアルコキシ基,ハロゲン原子で置換されていてもよい、それぞれ芳香族基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアミノ基、アリールスルホニル基、アラルキルオキシ基、又はニトロ基を表す。
【0012】
かかるR5、R6,R7及びR8の具体的な例としては、水素原子、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ヘキシニル基、ヘキサジニル基、ヘプチニル基、ヘプタジニル基、オクチニル基、オクタジニル基、エチニル基、2−プロピニル基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、sec−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、sec−オクチルオキシ基、ビニルオキシ基、アリルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、1,3−ブタジエニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、3−ペンテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、ヘキシニルオキシ基、ヘキサジニルオキシ基、ヘプチニルオキシ基、ヘプタジニルオキシ基、オクチニルオキシ基、オクタジニルオキシ基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和アルコキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、sec−ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、sec−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、イソヘプチルチオ基、sec−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、イソオクチルチオ基、sec−オクチルチオ基、ビニルチオ基、アリルチオ基、1−プロペニルチオ基、イソプロペニルチオ基、1−ブテニルチオ基、2−ブテニルチオ基、3−ブテニルチオ基、1,3−ブタンジエニルチオ基、1−ペンテニルチオ基、3−ペンテニルチオ基、4−ペンテニルチオ基、ヘキシニルチオ基、ヘキシジニルチオ基、ヘプチニルチオ基、ヘプチジニルチオ基、オクチニルチオ基、オクチジニルチオ基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和アルキルチオ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、sec−ペンチルアミノ基ネオペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基、sec−ヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、イソヘプチルアミノ基、sec−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、イソオクチルアミノ基、sec−オクチルアミノ基、ビニルアミノ基、アリルアミノ基、1−プロペニルアミノ基、イソプロペニルアミノ基、1−ブテニルアミノ基、2−ブテニルアミノ基、3−ブテニルアミノ基、1,3−ブタジエニルアミノ基、1−ペンテニルアミノ基、2−ペンテニルアミノ基、3−ペンテニルアミノ基、4−ペンテニルアミノ基、ヘキシニルアミノ基、ヘキサジニルアミノ基、ヘプチニルアミノ基、ヘプタジニルアミノ基、オクチニルアミノ基、オクタジニルアミノ基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8の飽和又は不飽和アルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、メチルエチルアミノ基などの直鎖又は分岐を有してもよいC1〜C8び飽和又は不飽和ジアルキルアミノ基、フェニル基、ベンジル基、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルフェニルメチルオキシ基、ベンジルチオ基、アニリノ基、ニトロ基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、m−トルエンスルホニル基、o−トルエンスルホニル基から選ばれる原子又は原子団を表す。
【0013】
本発明で使用するビキサンテン誘導体は、一般式(1)で表される化合物であれば特に限定されないが、具体的な例として、
3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9Hキサンテン、3,6,3′,6′−テトラエトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラプロポキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソプロポキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラブトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソブトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(sec−ブトキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(tert−ブトキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラペンチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソペンチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(sec−ペンチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラネオペンチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラヘキシルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソヘキシルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(sec−ヘキシルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラヘプチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(sec−ヘプチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラオクチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソオクチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(sec−オクチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラビニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラアリルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1−プロペニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソプロペニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1−ブテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ブテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−ブテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1,3−ブタジエニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1−ペンテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ペンテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−ペンテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−ペンテニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラヘキシニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラヘプチニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラオクチニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラエチニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−プロピニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラフェノキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−クロロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−クロロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−クロロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ブロモフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−ブロモフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−ブロモフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−フルオロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−フルオロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−フルオロフェノキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(o−トリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(m−トリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(p−トリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2,4−キシリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3,4−キシリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(5,6−キシリルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラメシチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1−ナフチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ナフチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラベンジルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(o−トリルメチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(m−トリルメチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(p−トリルメチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−クロロフェニルメチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ナフチルメチルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラホルミルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラプロピオニルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラブチリルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソブチリルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラバレリルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトライソバレリルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラピバロイルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラベンゾイルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−メチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−メチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−メチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2,4−ジメチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3,4−ジメチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2,6−ジメチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2,4,6−トリメチルベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−クロロベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−メトキシベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−メトキシベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−メトキシベンゾイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラフェニルアセチルオキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(1−ナフトイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ナフトイルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−フランカルボニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−チオフェンカルボニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(2−ピリジンカルボニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(3−ピリジンカルボニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラ(4−ピリジンカルボニルオキシ)−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラメルカプト−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラメチルチオ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラフェニルチオ−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラメシル−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラトシル−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラメチルスルフィニル−9,9′−ビ−9H−キサンテン、3,6,3′,6′−テトラフェニルスルフィニル−9,9′−ビ−9H−キサンテン等が挙げられる。
【0014】
一般式(1)で表される化合物のうち、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの性能の点から、特に3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン及び3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンが好ましい。
【0015】
一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体の製造方法に制限はないが、3,6―ジヒドロキシキサントン又はその誘導体を原料として、下記の方法により容易に製造できる。例えば、亜鉛、マグネシウム、鉄、鉛等の金属及びギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の有機酸存在下、無水ギ酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、安息香酸無水物等の酸無水物溶媒中で、一般式(a)で示される3,6−ジ置換オキシキサントン化合物を加熱条件下で反応させることにより、ビキサントン化合物(b)を製造することができる[反応A]。
【0016】
【化3】
【0017】
また、R1及びR2がアシル基、ベンゾイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル基及びアラルキル基である場合には、ビキサントン化合物(b)を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基又は塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の酸存在下で室温あるいは加熱下で反応することにより、対応する3,6,3′,6′―テトラヒドロキシビキサンテン化合物(c)を得ることができる[反応B]。反応溶媒としては、トルエンのような非水溶性有機溶媒、ジメチルホルムアミド、アセトン、メタノールのような水溶性有機溶媒、水と非水溶性有機溶媒の混合溶媒、水と水溶性有機溶媒の混合溶媒、又は水溶媒などが使用できる。
【0018】
【化4】
【0019】
またR1及びR2がアシル基、ベンゾイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル基及びアラルキル基である3,6−ジ置換オキシキサントン化合物(a)は、対応する3,6−ジヒドロキシキサントン化合物を酸無水物あるいはジアゾアルカン中で室温あるいは加熱下で反応させるか、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウムのような無機塩基、又はトリエチルアミンやピリジンのような有機塩基存在下でアシルハライド、ベンゾイルハライド、アルキルスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド、アルキルハライド、硫酸ジアルキル、アラルキルハライド等と反応することで簡単に製造できる。上記各反応において用いられる溶媒としては、トルエンのような非水溶性有機溶媒、ジメチルホルムアミド、アセトン、メタノールのような水溶性有機溶媒、水と非水溶性有機溶媒の混合溶媒、水と水溶性有機溶媒の混合溶媒、又は水溶媒などから適宜選択して使用することができる。
【0020】
本発明の一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体は、通常結晶固体であるが、アモルファス或いは油状の場合もあり、また、結晶多形をとることもあるが、これらの形態に係わりなく、一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体はすべて本発明に属する。
【0021】
本発明において、一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体と分子化合物を形成する物質は、かかる誘導体と分子化合物を形成し得るものであればどのようなものでもよく、具体的な例としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジオール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール等のアルコール類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フタルアルデヒド、α−ブロムシンナムアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、2−ブロモ−4′−ヒドロキシアセトフェノン等のケトン類、アセトニトリル、アクリロニトリル、n−ブチロニトリル、マロノニトリル、フェニルアセトニトリル、ベンゾニトリル、シアノピリジン、2,2−ジブロモメチルグルタルニトリル、2,3,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等のニトリル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ジオキソラン、トリオキサン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ヘプチルアセテート、ビス−1,4−ブロモアセトキシ−2−ブテン等のエステル類、ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド類、N−メチルホルムアルデヒド、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ジシアンジアミド、ジブロモニトリルプロピオンアミド、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N,N−ジエチル−m−トルアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、ε−カプロラクタム等のラクタム類、ε−カプロラクトン等のラクトン類、アリールグリシジルエーテル等のオキシラン類、モルホリン類、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、p−クロロ−m−クレゾール等のフェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸等のカルボン酸類及びチオカルボン酸類、スルファミン酸類、チオカルバミン酸類、チオセミサルバジド類、尿素、フェニル尿素、ジフェニル尿素、チオ尿素、フェニルチオ尿素、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素等の尿素等の尿素及びチオ尿素類、イソチオ尿素類、スルホニル尿素類、チオフェノール、アリルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ベンジルメルカプタン等の地オール類、ベンジルスルフィド、ブチルメチルスルフィド等のスルフィド類、ジブチルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド類、ジメチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジベンジルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、フェニルスルホン、フェニル(2−シアノ−2−クロロビニル)スルホン、ヘキサブロモジメチルスルホン、ジヨードメチルパラトリルスルホン等のスルホン類、チオシアン酸メチルエステル、イソチオシアン酸メチルエステル等のチオシアン酸類及びイソチオシアン酸類、グリシン、アラニン、ロイシン、リジン、メチオニン、グルタミン等のアミノ酸類、アミド及びウレタン化合物類、酸無水物類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アルカン類、アルケン類、アルキン類、ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のイソシアネート類、メチレビスチオシアネート、メチレンビスイソチオシアネート等のチオシアネート類及びイソチオシアネート類、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン等のニトロ化合物類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、アリルアミン、ヒドロキシルアミン、エタノールアミン、ベンジルアミン、エシレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アルキル−t−モノアミン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、グアニジン、N−(2−ヒドロキシプロピル)アミノメタノール等の非環式脂肪族アミン類、シクロヘキシルアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ピロリジン類、アゼチジン類、ピペリジン類、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン等のピペラジン類、ピロリン類等の環式脂肪族アミン類、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、
o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−キレンジアミン当の芳香族アミン類、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン当の変性ポリアミン類、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイニダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル1H−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ピロール、ピリジン、ピコリン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリアジン、テトラゾール、プリン、インドール、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、イミダゾリン、ピロリン、オキサゾール、ピペリン、ピリミジン、ピリダジン、ベンズイミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノキサリン、フタルイミド、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニルピリジン、2,2−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)、N−メチルピロリドン、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、2−メトキシカルボニルベンズイミダゾール、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド等の含窒素複素環化合物、フラン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアミン、ピラン、クマリン、ベンゾフラン、キサンテン、ベンゾジオキサン等の含酸素複素環化合物、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソキサゾール、5−メチルオキサゾリジン、4−(2−ニトロブチル)モルホリン、4,4’−(2−エチル−2−ニトロトリメチレン)ジモルホリン等の含窒素及び酸素複素環化合物、チオフェン、3,3,4,4−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキサイド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オン、5−クロロ−4−フェニル−1,2−ジチオラン−3−オン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド等の含硫黄複素環化合物、チアゾール、ベンゾチアゾール、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−3−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−チオシアノメチルベンゾチアゾール等の含窒素及び硫黄複素環化合物、コレステロール等のステロイド類、ブルシン、キニン、テオフィリン等のアルカロイド類、シネオール、ヒノキチオール、メントール、テルピネオール、ボルネオール、ノポール、シトラール、シトロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、メントン、オイゲノール、リナロール、ジメチルオクタノール等の天然精油類、キンモクセイ、ジャスミン、レモン等の合成香料類、アスコルビン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のビタミン及び関連化合物等を例示することができる。
【0022】
本発明の分子化合物は、一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体と、かかる誘導体と分子化合物を形成する前記のような物質とを直接混合するか、あるいは溶媒中で混合することにより得ることができる。また、低沸点の物質あるいは蒸気圧の高い物質の場合は、本発明のビキサンテン誘導体にこれら物質の蒸気を作用させることにより目的とする分子化合物を得ることができる。更に、まず本発明のビキサンテン誘導体とある物質との分子化合物を生成させ、この分子化合物と別の物質とを上記のような方法で反応させることにより目的とする分子化合物を得ることもできる。
【0023】
これらの方法により得られた物質が確かに分子化合物であることは、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認することができる。また、分子化合物の組成は熱分析、1HNMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
【0024】
本発明の分子化合物はその生成条件により、これを構成する各成分化合物の比率が変化することがある。また、本発明のビキサンテン誘導体に対して、二種類以上の物質を反応させることにより、三成分以上の多成分からなる分子化合物を得ることもできる。
【0025】
本発明の分子化合物は、有用物質の選択分離、化学的安定化、不揮発化、粉末化等の機能の点、及び一定の組成の分子化合物を安定的に製造するなどの目的から、結晶性であることが好ましく、特に結晶性の包接化合物であることがより好ましい。また、同一の分子化合物であっても結晶多形をとることがある。そして、主としてX線回折パターンを調べることにより結晶性が確認できる。また結晶多形の存在は熱分析、X線回折パターン、固体NMR等により確認できる。ここで、包接化合物とは、原子又は分子が結合してできた三次元構造の内部に適当な大きさの空孔があり、その中に他の原子又は分子が非共有結合的な相互作用により一定の組成比で入り込んだ物質を意味する。
【0026】
本発明の分子化合物の使用形態には特に制限はなく、例えばそれぞれ異なる成分化合物で構成された二種類以上の分子化合物を混合して使用することができる。また、本発明の分子化合物は目的とする機能を損なわない限り、他の物質を併用して使うことができる。本発明の分子化合物に賦形剤等を与え、顆粒や錠剤を成形して使用することもできる。更に、樹脂、塗料、並びにそれらの原料や原料組成物中に添加して使用することもできる。本発明の分子化合物はそのまま有機合成の原料として使用したり、分子化合物を特異的な反応場として使用することもできる。
【0027】
例えば、本発明における上記一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体をホスト化合物とし、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系殺菌剤、ヒノキチオール、1,8−シネオール等の抗菌・殺虫・防虫剤、ローズマリー等の香料、イソチアゾロン系化合物等の防汚剤、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のエポキシ樹脂用硬化剤及び1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−7等のエポキシ樹脂用硬化促進剤などの触媒又はトルエン、キシレン、ピリジン等の有機溶媒をゲストとした包接化合物は、ゲスト化合物が本来有する作用の他に、徐放性、皮膚刺激性の軽減、化学的安定化、不揮発化、粉末化、有用物質の選択分離等の機能が新たに付与され、新しい特性を有する殺菌剤、抗菌剤、殺虫・防虫剤、香料、防汚剤、エポキシ樹脂用硬化剤等の触媒、有機溶媒として極めて有用である。
【0028】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0029】
実施例1(3,6,3′,6′−テトラメトキシー9,9′−ビ−9H−キサンテンの合成)
3,6−ジメトキシキサントン7.7g(30mmol)に無水酢酸60ml、酢酸ナトリウム2.46g(30mmol)及び亜鉛粉末9.8g(150mmol)を加えて還流させた中に、酢酸18mlを4時間かけて滴下した。16時間還流後、亜鉛粉末5g(76mmol)を加えさらに9時間還流した。室温まで冷やした反応溶液を氷水中にあけ、析出した結晶を濾過した。その結晶をジクロロメタンに溶かし、水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄した物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン/ジクロロメタン=9/1→0/1)にかけて目的物である3,6,3′,6′−テトラメトキシー9,9′−ビ−9H−キサンテンの無色結晶2.0gを得た。収率27.5%、融点194.0〜196.0℃であった。
【0030】
実施例2(3,6−ジアセトキシキサントンの合成)
3,6−ジヒドロキシキサントン100mg(0.437mmol)を無水酢酸2ml中で1時間還流した。内温を室温まで下げた後、反応溶液を氷水中にあけ、析出した結晶を濾過し無色結晶を120mg得た。収率87.7%、融点205.0〜206.0℃であった。
【0031】
実施例3(3,6,3′,6′−テトラアセトキシー9,9′−ビ−9H−キサンテンの合成)
3,6−ジアセトキシキサントン5.46g(17.5mol)、無水酢酸80ml、酢酸ナトリウム1.43g(17.5mmol)及び亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加えて還流(130℃)させた中に酢酸10mlを1.5時間かけて滴下した。さらに2.5時間還流した後内温を室温まで下げ、反応溶液中に亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加え、還流させた溶液中に酢酸10mlを3時間かけて滴下した。さらに3時間還流した後内温を室温まで下げ、反応溶液中に亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加え、還流させた溶液中に酢酸10mlを3時間かけて滴下し、さらに3時間還流した。室温まで冷やした反応溶液を氷水中にあけ、析出した結晶を濾過した。その結晶をジクロロメタンに溶かし、水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧で留去した。得た残渣をジエチルエーテルで洗浄し目的物である3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンの無色結晶1.8gを得た。収率34.6%、融点204.0〜205.0℃であった。
【0032】
実施例4(3,6,3′,6′−テトラアセトキシー9,9′−ビ−9H−キサンテンの合成)
3,6−ジヒドロキシキサントン4.0g(17.5mol)を無水酢酸80ml中で1時間還流した。内温を室温まで下げた後、反応溶液中に酢酸ナトリウム1.43g(17.5mmol)及び亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加え、還流(130℃)させた中に酢酸10mlを1.5時間かけて滴下した。さらに2.5時間還流した後内温を室温まで下げ、反応溶液中に亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加え、還流させた溶液中に酢酸10mlを3時間かけて滴下した。さらに3時間還流した後内温を室温まで下げ、反応溶液中に亜鉛粉末5.7g(87.3mmol)を加え、還流させた溶液中に酢酸10mlを3時間かけて滴下し、さらに3時間還流した。室温まで冷やした反応溶液を氷水中にあけ、析出した結晶を濾過した。その結晶をジクロロメタンに溶かし、水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し目的物である3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンの無色結晶1.2gを得た。収率23.1%、融点204.0〜205.0℃であった。
【0033】
実施例5(3,6,3′,6′−テトラヒドロキシー9,9′−ビ−9H−キサンテンの合成)
塩氷(−20℃)浴で冷やした85%水酸化カリウム0.5g(7.57mmol)が溶けているメタノール溶液10ml中に3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン0.5g(0.839mmol)を加えた。塩氷浴を外した後室温で30分攪拌した。最初スラリー状であった反応溶液は薄赤色の透明溶液となった。反応溶液中の溶媒を減圧下で除去して得た残渣に氷水を加えた後、少量の希塩酸を滴下し溶液のpHを1とした。析出した結晶を濾過し目的物である3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンの赤色結晶0.3gを得た。収率83.5%、融点250℃以上であった。
【0034】
実施例6(分子化合物の調製)
3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン2グラムをテトラヒドロフラン10ミリリットル中で1時間加熱還流した後、室温で24時間放置した。溶液中の溶媒をロータリーエバポレーターで留去した後、さらに室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとテトラヒドロフランとの組成比率1:3(モル比)から成る分子化合物を得た。次にテトラヒドロフランの代わりに1,4−ジオキサンを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンと1,4−ジオキサンとの組成比率1:1.8(モル比)から成る分子化合物を得た。次に1,4−ジオキサンの代わりに酢酸エチルを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンと酢酸エチルとの組成比率1:0.7(モル比)から成る分子化合物を得た。更に酢酸エチルの代わりにピリジンを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとピリジンとの組成比率1:3.3(モル比)から成る分子化合物を得た。
【0035】
各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はテトラヒドロフランをおよそ82℃〜103℃の範囲、1,4−ジオキサンをおよそ94℃〜120℃の範囲、酢酸エチルをおよそ113℃〜138℃の範囲、ピリジンをおよそ79℃〜139℃の範囲で放出した。このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル及びピリジンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0036】
実施例7(分子化合物の調製)
3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン2グラムをアセトン10ミリリットル中で1時間加熱還流した後、室温で24時間放置した。溶液中の溶媒をロータリーエバポレーターで留去した後、さらに室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとアセトンとの組成比率1:1.5(モル比)から成る分子化合物を得た。次にアセトンの代わりにジメチルホルムアミドを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとジメチルホルムアミドとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。次にジメチルホルムアミドの代わりにジメチルスルホキシドを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとジメチルスルホキシドとの組成比率1:1(モル比)から成る分子化合物を得た。
【0037】
各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はアセトンをおよそ92℃〜109℃の範囲、ジメチルホルムアミドをおよそ112℃〜149℃の範囲、ジメチルスルホキシドをおよそ119℃〜161℃の範囲で放出した。このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるアセトン、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0038】
実施例8(分子化合物の調製)
3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン2グラムをテトラヒドロフラン10ミリリットル中で1時間加熱還流した後、室温で24時間放置した。溶液中の溶媒をロータリーエバポレーターで留去した後、さらに室温下ロータリー真空ポンプを用いて5時間減圧乾燥し、3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンとテトラヒドロフランとの組成比率1:2,2(モル比)から成る分子化合物を得た。次にテトラヒドロフランの代わりに1,4−ジオキサンを使用し、同様の操作を行って3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンと1,4−ジオキサンとの組成比率1:1.2(モル比)から成る分子化合物を得た。
【0039】
各々が前記の組成の分子化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1HNMR及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから各々の分子化合物が明らかに結晶性であることを確認した。各々の分子化合物はテトラヒドロフランをおよそ98℃〜134℃の範囲、1,4−ジオキサンをおよそ90℃〜142℃の範囲で放出した。このように本発明の分子化合物は、室温で液体であるテトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンを粉末化し、また揮発の制御を可能にした。
【0040】
比較例1
実施例6〜実施例8において、3,6,3′,6′−テトラヒドロキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテン及び3,6,3′,6′−テトラアセトキシ−9,9′−ビ−9H−キサンテンの代わりに、9,9′−ビ−9H−キサンテンを使用した以外はそれぞれ実施例6〜実施例8と同様の実験を行った。しかし、9,9′−ビ−9H−キサンテンはいずれの化合物とも分子化合物を形成しなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の新規な分子化合物は、簡単な操作で調製できる上に、種々の物質について化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化などの機能を付与することができ、また特定物質の選択分離や回収を行うことができる。更に本発明の分子化合物は種々の物質と併用して使用することができ、また各種の形態で用いることもできる。従って、本発明は非常に広範な分野で利用可能であり、産業上における意義は極めて大きい。
Claims (3)
- 次の一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体。
- 請求項1記載の一般式(1)で表されるビキサンテン誘導体を成分化合物とする分子化合物。
- 分子化合物が、包接化合物であることを特徴とする請求項2記載の分子化合物。
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