JPH11336862A - 可変径プーリ - Google Patents

可変径プーリ

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JPH11336862A
JPH11336862A JP14311698A JP14311698A JPH11336862A JP H11336862 A JPH11336862 A JP H11336862A JP 14311698 A JP14311698 A JP 14311698A JP 14311698 A JP14311698 A JP 14311698A JP H11336862 A JPH11336862 A JP H11336862A
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pulley main
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outer roller
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Yasuhiko Hasuda
康彦 蓮田
Shinji Yasuhara
伸二 安原
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遠心力により旋回径を増大させる慣性部材を用
いてプーリ主体を軸方向に押して変速する可変径プーリ
において、慣性部材を案内する一対の案内面の双方をテ
ーパ面にすると、変速がスムーズでない。 【解決手段】ベルト7を巻き回す動力伝達リング6を一
対のプーリ主体2,3間に偏心可能な挟持する。プーリ
主体2,3を介して動力伝達リング6を同心側へ付勢す
るダイヤフラムスプリング11とローラからなる慣性部
材42を内蔵する。第2のプーリ主体3の背面からなる
第1の案内面24を、プーリ主体3の軸心Kに対して直
交する平面にする。案内面24の加工コストを低減でき
る。案内面24の加工精度を高くでき、表面粗さを良好
にできるので、変速の際のヒステリシスを小さくでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】慣性部材の遠心力を用いてベ
ルトの有効径を変更する遠心式の可変径プーリに関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ベルトに対する有効径を変化させることのできる可
変径プーリを用いたベルト伝動装置が提供されている。
このベルト伝動装置では、油圧アクチュエータや電動モ
ー夕等の駆動手段にて駆動される変速比調整用のテンシ
ョナによって、ベルトの張力を増大させつつベルトをた
ぐり寄せ、これにより、可変径プーリの有効径を変更し
て変速するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このベ
ルト伝動装置では、変速比調整用のテンショナ、このテ
ンショナを駆動させる駆動機構、およびこの駆動機構の
動作を制御するためのコントローラ等の機構を用いるこ
とが必要であり、このため、部品点数が多くて構造が複
雑であると共に製造コストが高く、また、配置スペース
を広くとるという問題がある。
【0004】そこで、遠心力により旋回径を増大させる
慣性部材によってプーリ主体を軸方向に押して変速する
可変径プーリが提供されている(例えば特開平2−16
9824号公報)。この場合、可変径プーリの構造を簡
素化でき、ベルト伝動装置に適用された場合に、ベルト
伝動装置の構造を簡素化できると共に、製造コストや配
置スペースを削減することができる。
【0005】上記の慣性部材は遠心方向にいくにしたが
って幅の狭くなる楔状の収容空間に配置されているが、
慣性部材が摺動する面がテーパ面であり、特にテーパ面
の径方向外方に外筒部が一体に形成されている場合に
は、加工が困難であり、加工精度が期待できない。この
ため、テーパ面からなる摺動面の表面粗さが悪くなり、
変速時のヒステリシスが大きい。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、スムーズな変速が可能な可変径プーリを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の課題解決手段として、請求項1記載の発明の態様は、
遠心力により旋回径を増大させる慣性部材によって一対
のプーリ主体の少なくとも一方を軸方向に押し、上記一
対のプーリ主体に巻き回されたベルトの有効径を変更す
る可変径プーリにおいて、上記慣性部材の移動を案内す
る一対の案内面の一方が、プーリ主体の軸心に対して直
交する平面からなることを特徴とするものである。
【0008】本態様では、一対の案内面のうちの一方が
プーリ主体の軸心に対して直交するので、双方がテーパ
面からなる場合と比較して、案内面の加工コストを安く
することができる。また、上記一方の案内面の加工精度
を高くできるので、表面粗さを良好にでき、その結果、
慣性部材が変位する際の抵抗を少なくして変速時のヒス
テリシスを低減することができる。
【0009】請求項2記載の発明の態様は、請求項1に
おいて、上記慣性部材は上記一対の案内面に転動する転
動部材からなることを特徴とするものである。本態様で
は、スムーズな変速が可能となる。
【0010】請求項3記載の発明の態様は、請求項1又
は2において、上記転動部材は外ローラとこの外ローラ
を同心に貫通する内ローラとを含み、両ローラは軸受を
介して互いに相対回転自在に連結され、上記一対の案内
面にそれぞれ転動することを特徴とするものである。
【0011】本態様では、転動部材に含まれる両ローラ
が両案内面に対して転がり移動することになり、非常に
スムーズな移動が可能となる。したがって、一対の案内
面がなす角度を小さくすることも可能となり、結果とし
て、可変径プーリの小型化を図ることができる。なお、
軸受としてはすべり軸受を用いても良いし、転がり軸受
を用いても良い。
【0012】請求項4記載の発明の態様は、請求項3に
おいて、上記内ローラを案内する案内面は、外ローラの
一部を収容しつつ外ローラの変位を許容する溝の両縁部
に形成され、溝の底部が外ローラとの接触を回避してい
ると共に、溝の両内壁面が外ローラの軸方向変位を規制
していることを特徴とするものである。
【0013】本態様では、内ローラおよび外ローラをそ
れぞれ案内する一対の案内面を互いに近づけて配置でき
るので、一層の小型化を図ることができる。また、溝内
に一部が収容される外ローラは変位するときに溝により
軸方向変位を規制されるので、軸方向にがたつくことが
ない。しかも、内ローラはその両端部が溝の両縁部によ
って案内されるので、両ローラがスムーズに変位でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を添付図面を参照しつつ説明する。
【0015】図1は本発明の一実施形態に係る可変径プ
ーリの断面図である。本可変径プーリは、巻きかけられ
たベルトの有効径を変化させることのできるものであ
り、駆動プーリおよび従動プーリの少なくとも一方に適
用される。
【0016】図1を参照して、本可変径プーリは、回転
軸1の周囲に軸方向に移動自在な第1および第2の環状
のプーリ主体2,3を備えており、これらプーリ主体
2,3の互いの対向面にそれぞれ動力伝達面4,5を形
成している。これら一対の動力伝達面4,5は互いに逆
向きに傾斜したテーパ状にされており、両動力伝達面
4,5によって、断面略台形形状の動力伝達リング6
が、両プーリ主体2,3の軸心Kに対して図1に示すよ
うに偏心可能に挟持されている。Lはベルト7の幅中心
の位置(以下、ベルトセンタLという)である。
【0017】この動力伝達リング6の外周面にはベルト
7への伝動面8が形成され、この伝動面8にベルト7が
巻き掛けられている。伝動面8にはベルト7のリブと噛
み合う周溝が形成されている。動力伝達リング6の両側
面はそれぞれ対応する動力伝達面4,5と接触してトル
クを伝達する動力伝達面9,10を構成している。
【0018】また、可変径プーリは、第1および第2の
プーリ主体2,3を互いに近づく方向に付勢する付勢手
段としてのダイヤフラムスプリング11を備えており、
このダイヤフラムスプリング11は、回転軸1の基端の
ボス部50にねじ結合により一体回転可能に固定された
環状フランジ付きの連結部材12に各複数の第1および
第2の連結軸51,52を介して一体回転可能に連結さ
れている。上記の連結部材12を介して伝達されるトル
クがねじ締め方向に働くようにされており、固定が緩む
ことがないようになっている。
【0019】上記のダイヤフラムスプリング11の内径
部14および外径部15は、第1および第2のプーリ主
体3にそれぞれ一体回転可能に係合されている。これに
より、両プーリ主体2,3とダイヤフラムスプリング1
1が回転軸1と一体に回転するようになっている。例え
ば本可変径プーリを駆動プーリに適用した場合には、回
転軸1、ダイヤフラムスプリング11、両プーリ主体
2,3および動力伝達リング6を介してベルト7へトル
クが伝達される。
【0020】図1および図2を参照して、ダイヤフラム
スプリング11の内径部14および外径部15には、そ
れぞれ円周等配に配置された放射状の連結溝16,17
が形成されている。また、ダイヤフラムスプリング11
の径方向の中間部において、上述した第1および第2の
連結軸51,52を貫通させてダイヤフラムスプリング
11と連結部材12とをトルク伝達可能に連結する連結
孔31が円周等配に形成されている。
【0021】第1のプーリ主体2は、上記テーパ状の動
力伝達面4を備える穴付き円板部18と、この円板部1
8の内周にキー30によって一体回転可能に結合された
ボス部19とを備えている。ボス部19の一端には小径
のねじ部53が形成され、このねじ部53にねじ込んだ
ナット54がワッシャ55を介して円板部18を押圧
し、円板部18の内周面がボス部19の外周に形成され
たテーパ面56に圧接されて、円板部18がボス部19
に軸方向に一体移動可能に固定されている。ボス部19
と円板部18との相対回転がキー30によって規制され
ているので、ナット54を締めつける際に、円板部18
を固定することで、ねじ部53の回り止めが達成でき
る。これにより、回り止めが容易に行えるので、可変径
プーリの内部の材料を傷めることなく、ナット54の締
め付けを容易に実施できる。
【0022】ボス部19の他端には軸方向中間部まで延
びる筒状部57が形成され、この筒状部57内に回転軸
1が同軸上に挿入されている。そして、ボス部19は回
転軸1の周面に滑り軸受としてのブッシュ20を介して
軸方向にスライド自在に支持されている。
【0023】第2のプーリ主体3は、穴付き円板部21
と、この円板部21の内周に形成された円筒状のボス部
22とを備えている。円板部21は上記の動力伝達面5
を形成している。第2のプーリ主体3のボス部22は、
第1のプーリ主体2のボス部19を取り囲み、この第1
のプーリ主体2のボス部19によって滑り軸受としての
ブッシュ23を介して軸方向にスライド自在に支持され
ている。
【0024】第2のプーリ主体3の動力伝達面5の背面
からなる後述する第1の案内面24(すなわち円板部2
1の背面)には、ねじ58によって筒状部59が一体回
転可能に固定されている。この筒状部59は上記第1の
案内面24から後方へ延び、その先端には、ダイヤフラ
ムスプリング11の外径部15の複数の連結溝17にそ
れぞれ嵌め入れられる複数の板状の連結突起33が円周
等配で放射状に形成されている。第2のプーリ主体3の
第1の案内面24がダイヤフラムスプリング11の外径
部15によって筒状部59を介して押圧されて、第2の
プーリ主体3が第1のプーリ主体2へ近づく方向に付勢
されている。
【0025】第1のプーリ主体2のボス部19は、第2
のプーリ主体3のボス部22を貫通して第2のプーリ主
体3の動力伝達面5の背面である第1の案内面24側へ
延びており、ボス部19が第2のプーリ主体3の背面側
へ延びる部分を構成している。この背面側へ延びる部分
としてのボス部19の端部(すなわち筒状部59の端
部)には、当該端部とダイヤフラムスプリング11の内
径部14とを一体回転可能に連結するための環状の連結
部25が一体に形成されている。
【0026】この連結部25は、ダイヤフラムスプリン
グ11の内径部14を軸方向に押すための円板状の押圧
板部26と、この押圧板部26に円周等配で放射状に形
成された複数の連結突起27とを形成している。上記の
押圧板部26がダイヤフラムスプリング11の内径部1
4によって押圧され、連結部材25を介して第1のプー
リ主体2が第2のプーリ主体3へ近づく方向に付勢され
ている。また、複数の連結突起27は、ダイヤフラムス
プリング11の内径部14の複数の連結溝16にそれぞ
れ嵌め入れられている。
【0027】第2のプーリ主体3の背面からなる第1の
案内面24と、これに対向する対向面からなる第2の案
内面40を有する対向部材41との間に、ローラからな
る慣性部材42が複数介在している。上記第1の案内面
24は、軸心Kに対して直交する面からなる。
【0028】上記の対向部材41は、第1のプーリ主体
2のボス部19に嵌合するとともに、連結部25に突き
当てられて第1のプーリ主体2に対する軸方向移動が規
制された円筒状のボス部43と、このボス部43の一端
から径方向外方へ延びるように一体に形成された円錐板
部44とを備えている。円錐板部44の内面が、上記第
1の案内面24に対向する円錐テーパ状の対向面からな
る第2の案内面40となっている。
【0029】そして、これら第1および第2の案内面2
4,40との間に慣性部材42を収容するための環状の
収容空間45が区画されている。この収容空間45は径
方向外方へいくほど幅狭となる断面楔状の空間である。
また、収容空間45の内周は第2のプーリ主体3のボス
部22によって区画される一方、収容空間45の外周は
第2のプーリ主体3の筒状部59によって区画されてい
る。46は対向部材41の第2の案内面40に一体に形
成され、ローラからなる慣性部材42の両端面に当接し
て、各慣性部材42の遠心方向および求心方向への移動
を案内する案内板であり、三角形形状をしている。これ
ら案内板46はローラからなる慣性部材が両案内板46
間に形成される溝から脱落することがないように、十分
な大きさに設定されている。
【0030】上記の連結部材12は、回転軸1のボス部
50にねじ嵌合された筒状部28と、この筒状部の一端
に一体に形成されて径方向外方へ延びる環状フランジ2
9とを含んでおり、全体が断面L字形形状をなしてい
る。
【0031】また、上記の環状フランジ29には、当該
環状フランジ29を軸方向に貫通して複数の貫通孔35
が円周等配に形成され、各貫通孔35には上記各連結軸
51,52が挿通されて固定されている。これらの連結
軸51,52は回転軸1の軸方向に平行に形成され、ダ
イヤフラムスプリング11の連結孔31に嵌め入れられ
てダイヤフラムスプリング11と連結部材12とをトル
ク伝達可能に連結する。
【0032】図2を参照して、連結孔31は径方向に沿
って長い長孔からなり、図3に示すように、その内面に
径方向に沿って長い互いに平行な一対の係合面36,3
7を形成している。一方、上記第1の連結軸51はいわ
ゆる二面幅をとった断面形状をしており、連結孔31の
一対の係合面36,37にそれぞれ係合する一対の係合
面38,39を有している。
【0033】連結孔31の一対の係合面36,37は、
対応する第1の連結軸51の一対の係合面38,39よ
りも、ダイヤフラムスプリング11の径方向に長くなる
ように設定されている。また、各係合面36〜39は、
ダイヤフラムスプリング11の軸方向(図3において紙
面に垂直な方向)および径方向(図3において上下方
向)に平行な面となっている。連結孔31の両係合面3
6,37間の幅は、連結軸13の両係合面38,39間
の幅と略等しく設定されている。このようにして、上記
第1の連結軸51はダイヤフラムスプリング11の周方
向Rの変位のみを規制するように連結孔31の内面に係
合されていることになる。すなわち、第1の連結軸51
は、当該第1の連結軸51が挿入される連結孔31の周
辺部分の軸方向変位および径方向変位を許容しており、
トルク伝達のみに寄与する。
【0034】第1の連結軸51が連結孔31の径方向に
沿って長い一対の係合面36,37に接触するので、接
触面積を広く確保でき、ダイヤフラムスプリング11に
負荷される応力を一層軽減することができる。その結
果、耐久性を向上することができる。
【0035】一方、第2の連結軸52は、当該第2の連
結軸52が対応する連結孔31の周辺部分においてダイ
ヤフラムスプリング11の軸方向変位を規制する。この
連結孔31の径方向位置(図1において軸線Kからの距
離dで示す)は、内径部14と外径部15とを相等しい
ストローク量で互いに逆向きに変位させることが可能と
なる位置である。
【0036】図4(a)および(b)を参照して、第2
の連結軸52は、円柱状の大径部60と、この大径部6
0の端部に一体に形成された円柱状の小径部61と、こ
の小径部61の端部に一体に形成されたストッパ部62
とを備えており、小径部61の周囲にダイヤフラムスプ
リング11が嵌められる。
【0037】小径部62は、連結孔31の幅eに略等し
い径を持っており、ストッパ部62の周面は、連結孔3
1の幅eに等しい二面幅をなして互いに対向する一対の
平坦面64と、連結孔31の幅eよりも大きい径の一対
の円弧面65とを含んでいる。組立時に、第2の連結軸
52を連結孔31に係合する際には、図4(a),
(b)の状態に対して第2の連結軸52を90°回転さ
せてストッパ部62の一対の平坦面63を連結孔31の
係合面36,37に沿わせた状態で挿入し、小径部61
が連結孔31に係合するようにした後、第2の連結軸5
2を90°回転させて、図4(a),(b)に示す組立
状態とする。
【0038】大径部60と小径部61との間の段部は、
ダイヤフラムスプリング11の傾斜時に、図5(a)お
よび図5(b)に示すように、ダイヤフラムスプリング
11の連結孔31の周辺部分を沿わせてこれを受ける傾
斜状の受け面63に構成されている。この受け面63は
テーパ面からなる。このように傾斜状の受け面63を設
けることにより、大径部60と小径部61との間の段部
が傾斜していない場合と比較して、小径部61の長さf
[図4(b)参照]を短くできるので、小径部61にお
けるダイヤフラムスプリング11の軸方向の遊びを少な
くすることができる。
【0039】本実施形態では、ベルト7の走行速度が増
して可変径プーリの回転速度が増すと、ローラからなる
慣性部材42が収容空間45内を遠心方向に(図1に示
す状態から図6に示す状態へと)自動的に変位すること
により、ダイヤフラムスプリング11と共働して両プー
リ主体2,3を介して動力伝達リング6を上記軸心Kと
同心位置に付勢し、ベルト7に対する有効径Dを変化さ
せることができる。
【0040】慣性部材42を案内する第1の案内面24
がプーリ主体2の軸心Kに対して直交するので、第1の
案内面24を加工し易く、加工コストを安くすることが
できる。特に、収容空間45の外周を区画する筒状部5
9を、第2プーリ主体3と別体にしてねじ止めするよう
にしたので、第1の案内面24の加工をより容易に行う
ことができる。
【0041】また、加工が容易であることから、第1の
案内面24の加工精度を高くできるので、表面粗さを良
好にでき、その結果、慣性部材42が変位する際の抵抗
を少なくして変速時のヒステリシスを低減することがで
きる。特に、慣性部材42が転動部材としてのローラか
らなるので、スムーズな変速が可能である。
【0042】次いで、図7および図8は本発明の他の実
施の形態の要部の断面図および一部破断斜視図を示して
いる。これらの図を参照して、本実施の形態が図1の実
施の形態と異なるのは下記である。すなわち、第2のプ
ーリ主体3の背面からなる第1の案内面24と、後述す
る案内溝74を含む対向部材41Aの対向面47との間
に区画される収容空間45に慣性部材70が収容されて
いる。この慣性部材70は、転動部材としての、外ロー
ラ71および内ローラ72を含んでおり、内ローラ72
は、外ローラ71を同心に貫通している。両ローラ7
1,72は軸受73を介して相対回転自在に連結されて
いる。軸受73としては、例えばメタル製のブッシュ等
のすべり軸受、又は転がり軸受を用いることができる。
【0043】外ローラ71は第2のプーリ主体3の背面
からなる第1の案内面24によって案内されて転動す
る。一方、対向部材41の対向面47に放射状の延びる
ように形成された案内溝74の両縁部からなる第2の案
内面75,75によって、内ローラ72の両端部78,
78がそれぞれ案内されて転動する。
【0044】案内溝74は外ローラ71の一部を収容し
つつ外ローラ71の変位を許容し、且つ案内溝74の底
部76と外ローラ71の外周面79との接触は回避され
ている。また、案内溝74の両内壁面77,77が外ロ
ーラ71の両端面80,80にそれぞれ当接することに
より、外ローラ71の軸方向変位を規制している。他の
構成については図1の実施の形態と同様である。
【0045】本実施の形態では、図1の実施の形態と同
様の作用効果を奏することに加えて、両ローラ71,7
2が両案内面24,75に対してそれぞれ転がり移動す
ることになり、非常にスムーズな変速が可能となる。し
たがって、両案内面24,75がなす角度θを小さくす
ることも可能となり、結果として、可変径プーリの小型
化を図ることができる。
【0046】また、両ローラ71,72をそれぞれ案内
する両案内面24,75を互いに近づけて配置できるの
で、可変径プーリの一層の小型化を図ることができる。
また、案内溝74の内壁面77,77によって外ローラ
71のがたつき防止し、また、案内溝74の両縁部とし
ての第2の案内面75,75によって内ローラ72の両
端部78,78を案内するので、両ローラ71、72が
スムーズに変位でき、この点からもスムーズな変速が可
能となる。
【0047】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すこと
ができる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、一対の案内面
のうちの一方がプーリ主体の軸心に対して直交するの
で、双方がテーパ面からなる場合と比較して、案内面の
加工コストを安くすることができる。また、上記一方の
案内面の加工精度を高くできるので、表面粗さを良好に
でき、その結果、慣性部材が変位する際の抵抗を少なく
して変速時のヒステリシスを低減することができる。
【0049】請求項2記載の発明では、転動部材を用い
るので、スムーズな変速が可能となる。
【0050】請求項3記載の発明では、転動部材に含ま
れる両ローラが両案内面に対して転がり移動することに
なり、非常にスムーズな変速が可能となる。したがっ
て、一対の案内面がなす角度を小さくすることも可能と
なり、結果として、可変径プーリの小型化を図ることが
できる。
【0051】請求項4記載の発明では、内ローラおよび
外ローラをそれぞれ案内する一対の案内面を互いに近づ
けて配置できるので、一層の小型化を図ることができ
る。また、溝の内壁面によって外ローラのがたつき防止
しつつ、溝の両縁部によって内ローラの両端部を案内す
るので、両ローラがスムーズに変位できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の可変径プーリの断面図で
あり、回転速度が遅くて動力伝達リングが偏心している
状態を示している。
【図2】ダイヤフラムスプリングの側面図である。
【図3】ダイヤフラムスプリングの連結孔と第1の連結
軸の組み合わせ状態を示す略図であり、(a)は正面図
を示し、(b)は側面図を示している。
【図4】ダイヤフラムスプリングの連結孔と第2の連結
軸の組み合わせ状態を示す略図であり、(a)は正面図
を示し、(b)は側面図を示している。
【図5】ダイヤフラムスプリングの連結孔と第2の連結
軸の組み合わせ状態を示す略図であり、(a)は動力伝
達リングが偏心した図1の状態に対応し、(b)は動力
伝達リングが同心位置にある図6に状態に対応してい
る。
【図6】動力伝達リングが同心位置へ変位した偏心した
際の可変径プーリの断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態の可変径プーリの要部
の概略断面図である。
【図8】図7の可変径プーリの要部の一部破断斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 回転軸 2 第1のプーリ主体 3 第2のプーリ主体 4,5 動力伝達面 6 動力伝達リング 7 ベルト 11 ダイヤフラムスプリング 24 第1の案内面 40 第2の案内面 41 対向部材 42 慣性部材(転動部材) 45 収容空間 47 対向面 70 慣性部材 71 外ローラ(転動部材) 72 内ローラ(転動部材) 73 軸受 74 案内溝 75 第2の案内面 76 底部 77 内壁面 78 両端部 79 外周面 80 両端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心力により旋回径を増大させる慣性部材
    によって一対のプーリ主体の少なくとも一方を軸方向に
    押し、上記一対のプーリ主体に巻き回されたベルトの有
    効径を変更する可変径プーリにおいて、上記慣性部材の
    移動を案内する一対の案内面のうちの一方が、プーリ主
    体の軸心に対して直交する平面からなることを特徴とす
    る可変径プーリ。
  2. 【請求項2】上記慣性部材は上記一対の案内面に転動す
    る転動部材からなることを特徴とする請求項1記載の可
    変径プーリ。
  3. 【請求項3】上記転動部材は外ローラとこの外ローラを
    同心に貫通する内ローラとを含み、 両ローラは軸受を介して互いに相対回転自在に連結さ
    れ、対応する案内面にそれぞれ転動することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の可変径プーリ。
  4. 【請求項4】上記内ローラを案内する案内面は、外ロー
    ラの一部を収容しつつ外ローラの変位を許容する溝の両
    縁部に形成され、 溝の底部が外ローラとの接触を回避していると共に、溝
    の両内壁面が外ローラの軸方向変位を規制していること
    を特徴とする請求項3記載の可変径プーリ。
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