JPH10271748A - 摩擦ローラ式変速機付電動モータ - Google Patents

摩擦ローラ式変速機付電動モータ

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JPH10271748A
JPH10271748A JP7795497A JP7795497A JPH10271748A JP H10271748 A JPH10271748 A JP H10271748A JP 7795497 A JP7795497 A JP 7795497A JP 7795497 A JP7795497 A JP 7795497A JP H10271748 A JPH10271748 A JP H10271748A
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大滝  亮一
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幸一 坂井
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尚 町田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータ1と摩擦ローラ式変速機26との
組み合わせ作業を容易にする。 【解決手段】 電動モータ1の回転駆動軸5自体の先端
部を、摩擦ローラ式変速機26の中心ローラ9aとして
機能させる。この中心ローラ9aは、摩擦ローラ式変速
機26を構成する外輪11aに対し偏心している。又、
この摩擦ローラ式変速機26を構成する複数の中間ロー
ラのうち、少なくとも1個の中間ローラをウェッジロー
ラとする。上記中心ローラ9aを複数個の中間ローラの
内側に挿入する際には、上記ウェッジローラを、上記中
心ローラ9aの外周面と上記外輪11aの内周面との環
状空間14aのうち、幅の広い部分に退避させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種機械装置に
組み込んで、電動モータの出力を減速すると共にトルク
を増大しつつ伝達する摩擦ローラ式変速機付電動モータ
の改良に関し、伝達効率が良い構造を安価に実現するも
のである。
【0002】
【従来の技術】摩擦ローラ式変速機は、遊星歯車式等の
歯車式変速機に比べて、高速で運転した場合にも発生す
る騒音が小さい。この為、摩擦ローラ式変速機を電動モ
ータの出力部に組み付けて減速機として使用し、この電
動モータの回転運動を減速すると共にトルクを増大させ
る構造が、例えば特開平8−210455号公報、或は
実開平5−29284号公報に記載されている。図3〜
4は、このうちの特開平8−210455号公報に記載
されている、摩擦ローラ式減速機付電動モータを示して
いる。
【0003】電動モータ1を構成するモータケース2
は、有底円筒状のケース本体3と、このケース本体3の
一端(図3の下端)開口部を塞ぐ蓋体4とから成る。そ
して、この様なモータケース2の内側中心部に回転駆動
軸5を、回転自在に支持している。上記ケース本体3の
内周面にはステータ6を、上記回転駆動軸5の中間部外
周面でこのステータ6の内周面に対向する部分にはロー
タ7を、それぞれ固定し、上記ステータ6への通電に基
づいて、上記回転軸5を回転駆動自在としている。そし
て、上記蓋体4の外面(図3の下面)に、摩擦ローラ式
減速機8を設けている。
【0004】この摩擦ローラ式減速機8は、上記回転駆
動軸5の一端部(図3の下端部)で、上記蓋体4の外面
から突出した部分を、中心ローラ9として機能させてい
る。この中心ローラ9は、上記回転駆動軸5と同心であ
り、外周面を第一の円筒面10としている。上記中心ロ
ーラ9の周囲には外輪11を、この中心ローラ9に対す
る相対回転自在に配置している。図示の例では、上記蓋
体4の外面外径寄り部分に形成した円筒壁部12の内側
に上記外輪11を内嵌すると共に、複数本の固定ボルト
21、21により上記外輪11を、上記蓋体4の下面に
固定している。即ち、図示の例では、固定の上記外輪1
1の内側で、上記中心ローラ9が回転する。この様な外
輪11の内周面は、第二の円筒面13としている。
【0005】この第二の円筒面13と、上記第一の円筒
面10との間の環状空間14内には、複数本(図示の例
では4本)の枢軸15、15の一部を挿入している。こ
れら各枢軸15、15は、それぞれ上記回転駆動軸5と
平行に配置している。又、これら各枢軸15、15の一
部で上記環状空間14の内側に位置する部分に中間ロー
ラ16、16を、ラジアルニードル軸受17、17によ
り、これら各枢軸15、15に対する回転自在に支持し
ている。上記各中間ローラ16、16の外周面は、それ
ぞれ上記第一の円筒面10及び上記第二の円筒面13に
当接する第三の円筒面18としている。更に、上記各枢
軸15、15の端部で上記環状空間14から突出した部
分を、支持部材である円輪状の連結板19に結合固定し
ている。そして、この連結板19の中心部に、出力軸2
0の基端部を結合固定している。この出力軸20は、複
数本の連結ボルト22、22により上記円筒壁部12の
先端部に連結固定したカバー23の中心部に設けた円筒
部24の内側に、1対の玉軸受25、25により、回転
自在に支持している。
【0006】上述の様に構成される摩擦ローラ式減速機
付電動モータの作用は、次の通りである。前記ステータ
6への通電に基づいて前記回転駆動軸5が回転すると、
前記中心ローラ9の第一の外周面10と上記各中間ロー
ラ16、16の第三の円筒面18、18との摩擦に基づ
き、これら各中間ローラ16、16が、上記中心ローラ
9の周囲で自転しつつ公転する。この公転運動は、上記
各枢軸15、15及び上記連結板19を介して上記出力
軸20に伝達され、この出力軸20が、上記回転駆動軸
5よりも低速で回転する。
【0007】尚、摩擦ローラ式変速機の伝達効率を確保
すべく、上記第三の円筒面18、18と上記第一、第二
の円筒面10、13との滑りを防止する為には、これら
各円筒面18、10、13同士の当接圧を確保する必要
がある。この当接圧を確保する為に図3〜4に示した構
造の場合、焼きばめにより、上記各中間ローラ16、1
6を上記第一の円筒面10と上記第二の円筒面13との
間の環状空間14内に挿入している。即ち、上記第二の
円筒面13を設けた外輪11を加熱してこの外輪11を
熱膨張させる事により、上記第二の円筒面13の直径を
広げた状態で、上記各中間ローラ16、16を上記環状
空間14内に挿入する。挿入後、上記外輪11が冷却さ
れて上記第二の円筒面13の直径が縮めば、上記各円筒
面18、10、13同士が、摩擦ローラ式減速機8の構
成各部材9、11、16の弾性変形に基づいて、十分に
大きな圧力で当接する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され
る、従来から知られている摩擦ローラ式変速機は、第
一、第二の円筒面10、13と第三の円筒面18との当
接圧を確保しつつ、中心ローラ9と外輪11と各ローラ
16、16とを組み立てる事が面倒であった。即ち、図
3〜4に示した従来構造を組み立てる場合には、外輪1
1を加熱して第二の円筒面13の直径を大きくした状態
で、上記外輪11の内側に中間ローラ16、16と中心
ローラ9とを組み付ける、焼きばめ作業を行なう。この
中心ローラ9と一体に設けた回転駆動軸5には、摩擦ロ
ーラ式変速機を組み立てる以前にロータ7を組み付ける
必要がある為、上記中心ローラ9は、重量が嵩むだけで
なく、形状的に取り扱いが面倒である。この為、上記摩
擦ローラ式変速機の組立作業が面倒で、この摩擦ローラ
式変速機のコストが嵩む原因となる。本発明の摩擦ロー
ラ式変速機付電動モータは、この様な面倒を解消すべく
発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦ローラ式変
速機付電動モータは、ハウジング及びこのハウジングの
内側に回転自在に支持された回転駆動軸を備えた電動モ
ータと、この電動モータの回転駆動軸の回転速度を減速
すると同時にトルクを増大して伝達する摩擦ローラ式変
速機とから成る。このうちの摩擦ローラ式変速機は、上
記回転駆動軸の端部自体が構成する、外周面を第一の円
筒面とした中心ローラと、内周面を第二の円筒面として
この中心ローラの周囲に、この中心ローラに対する相対
回転を自在に設けた外輪と、この外輪と同心で一端部を
この外輪に結合固定した出力軸と、上記第一の円筒面と
上記第二の円筒面との間の環状空間内に、上記中心ロー
ラと平行に配置された2本以上の枢軸と、これら各枢軸
により回転自在に支持され、それぞれの外周面を第三の
円筒面とした2個以上の中間ローラとを備える。そし
て、上記中心ローラの中心軸と上記出力軸及び外輪の中
心軸とを偏心させる事により、上記環状空間の幅寸法を
円周方向に亙って不同にし、上記2個以上の中間ローラ
のうちの少なくとも1個の中間ローラを、少なくとも上
記内部空間の円周方向に亙る若干の変位自在に支持して
ウェッジローラとする共に、残りの中間ローラをガイド
ローラとする事により、上記中心ローラ及び外輪が所定
方向に回転した場合に、上記ウェッジローラとなる少な
くとも1個の中間ローラを、上記環状空間の幅の狭い部
分に向け移動自在としている。
【0010】
【作用】上述の様に構成される本発明の摩擦ローラ式変
速機付電動モータによれば、中心ローラを2個以上の中
間ローラの内側に装着し、且つこれら各中間ローラの外
周面に設けた第三の円筒面と、上記中心ローラの外周面
に設けた第一の円筒面及び外輪の内周面に設けた第二の
円筒面との当接圧を確保する作業を容易に行なえる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の具体的構造の1例を示している。前述した従来構造の
場合と同様に、電動モータ1を構成するモータケース2
は、有底円筒状のケース本体3と、このケース本体3の
一端(図1の下端)開口部を塞ぐ蓋体4とから成る。そ
して、この様なモータケース2の内側中心部に回転駆動
軸5を、1対の転がり軸受30a、30bにより、回転
自在に支持している。上記ケース本体3の内周面にはス
テータ6を、上記回転駆動軸5の中間部外周面でこのス
テータ6の内周面に対向する部分にはロータ7を、それ
ぞれ固定し、上記ステータ6への通電に基づいて、上記
回転軸5を回転駆動自在としている。そして、上記蓋体
4の外面(図1の下面)に、摩擦ローラ式減速機26を
設けている。
【0012】本発明の摩擦ローラ式変速機付電動モータ
を構成する摩擦ローラ式変速機26は、ハウジング27
を備える。このハウジング27は、上記電動モータ1の
回転駆動軸5の先端部(図1の下端部)で上記蓋体4の
外面から突出した部分を覆う状態で設け、上記モータケ
ース2の先端面(図1の下端面)に固定している。この
ハウジング27は、全体を有底円筒状に形成されたもの
で、円筒壁部28と、この円筒壁部28の一端で上記蓋
体4と反対側開口端部を塞いだ端板部29とから成る。
この様なハウジング27を上記蓋体4と共に上記ケース
本体3の開口部に結合固定した状態で、上記回転駆動軸
5の先端部は、上記円筒壁部28の中心軸から少しだけ
外れた位置に、この円筒壁部28の中心軸と平行に存在
する。本発明の摩擦ローラ式変速機付電動モータを構成
する摩擦ローラ式変速機26の場合には、上記回転駆動
軸5の先端部自体を、中心ローラ9aとして機能させる
べく、この回転駆動軸5の先端部外周面に、第一の円筒
面10aを設けている。
【0013】又、上記ハウジング27の内側で上記中心
ローラ9aの周囲部分には、3本の枢軸15a、15b
を、それぞれこの中心ローラ9aと平行に配置してい
る。即ち、これら各枢軸15a、15bの一端部(図1
の上端部)を上記蓋体4の外面に支持すると共に、他端
部(図1の下端部)を連結板19aに支持している。
尚、これら3本の枢軸15a、15bのうち、2本の枢
軸15a、15aは、それぞれの両端部を上記蓋体4及
び連結板19aに設けた嵌合孔に圧入固定している。従
って、これら2本の枢軸15a、15aが、上記ハウジ
ング27内で円周方向或は直径方向に変位する事はな
い。これに対して、残り1本の枢軸15bは、両端部を
上記蓋体4及び連結板19aに対し、上記ハウジング2
7の円周方向及び直径方向に亙る若干の変位自在に支持
している。この為に、上記蓋体4及び連結板19aの一
部で上記枢軸15bの両端部に整合する部分には、上記
枢軸15bの両端部の外径よりも大きな内径を有する支
持孔(図示せず)を形成し、これら両支持孔に、上記枢
軸15bの両端部を緩く係合させている。そして、これ
ら各枢軸15a、15bの中間部周囲に、それぞれが中
間ローラであるウェッジローラ31及びガイドローラ3
2a、32bを、それぞれラジアルニードル軸受17
(図1参照。図2には省略。)により、回転自在に支持
している。尚、上記連結板19aの一部は、上記蓋体4
の内面(上記ウェッジローラ31及びガイドローラ32
a、32bを設置した空間側の面で、図1の下面)の一
部で上記ウェッジローラ31及びガイドローラ32a、
32bから外れた位置に突設した、突部33(図1参
照。図2には省略。)に結合している。
【0014】又、上記ハウジング27の内側で上記ウェ
ッジローラ31及びガイドローラ32a、32bを囲む
部分には、有底円筒状の外輪11aを、回転自在に設け
ている。この外輪11aは、円筒部34と、この円筒部
34の一端(図1の下端)開口を塞ぐ円板部35とから
成る。このうちの円筒部34の内周面は平滑な円筒面と
して、やはり平滑に形成した、上記ウェッジローラ31
及びガイドローラ32a、32bの外周面と当接自在と
している。又、上記円板部35の外側面(上記ウェッジ
ローラ31及びガイドローラ32a、32bを設置した
空間と反対側面で、図1の下面)には、出力軸20aの
基端部(図1の上端部)を結合固定している。そしてこ
の出力軸20aを、上記ハウジング27を構成する端板
部29の中央部に設けた通孔36を通じて、上記ハウジ
ング27外に突出させている。尚、上記出力軸20aの
基端寄り部分の外周面と上記通孔36の内周面との間に
は軸受37を設けて、上記外輪11a及び出力軸20a
を、上記ハウジング27に対し回転自在に支持してい
る。
【0015】上記ウェッジローラ31及びガイドローラ
32a、32bの外周面は、前記中心ローラ9aの外周
面と上記外輪11aの内周面とに当接させている。本発
明の摩擦ローラ式変速機付電動モータを構成する摩擦ロ
ーラ式変速機26の場合には、上記中心ローラ9aの中
心軸と、上記出力軸20a及び外輪11aの中心軸とを
偏心させている。即ち、前述の様に、前記回転駆動軸5
の先端部である上記中心ローラ9aは、上記ハウジング
27を構成する円筒壁部28の中心軸から少しだけ外れ
た位置に、この円筒壁部28の中心軸と平行に設けてい
るのに対して、上記出力軸20aを挿通する通孔36
は、上記円筒壁部28の中心軸上に設けている。又、こ
の通孔36の内側に支持された出力軸20aと外輪11
aとは互いに同心である。従って、上記中心ローラ9a
と上記外輪11a及び出力軸20aとは、上記通孔34
の円筒壁部28の中心軸からのずれ量δ分だけ、互いに
偏心している。そして、上記中心ローラ9aの外周面と
上記外輪11aの内周面との間に存在して上記ウェッジ
ローラ31及びガイドローラ32a、32bが設けられ
た環状空間14aの幅寸法が、このδ分の偏心量に見合
う分だけ、円周方向に亙り不同になっている。
【0016】この様に、上記環状空間14aの幅寸法を
円周方向に亙り不同にした分、上記ウェッジローラ31
及びガイドローラ32a、32bの外径を異ならせてい
る。即ち、上記外輪11aに対して中心ローラ9aが偏
心している側(図2の左側)に位置するウェッジローラ
31及びガイドローラ32a(小径ガイドローラ)の径
を、互いに同じとすると共に比較的小径にしている。こ
れに対して、上記外輪11aに対して中心ローラ9aが
偏心しているのと反対側(図2の右側)に位置するガイ
ドローラ32b(大径ガイドローラ)の径を、ウェッジ
ローラ31及びガイドローラ32aよりも大きくしてい
る。そして、これら3個の、それぞれが中間ローラであ
るウェッジローラ31及びガイドローラ32a、32b
の外周面に設けた第三の円筒面18a、18aを、上記
中心ローラ9aの外周面に設けた第一の円筒面10aと
上記外輪11aの内周面に設けた第二の円筒面13aと
に当接させている。尚、摩擦ローラ式減速機26の減速
比は、上記第一の円筒面10aの直径と第二の円筒面1
3aの直径との比により定まる。
【0017】尚、それぞれが中間ローラである、上記1
個のウェッジローラ31及び2個のガイドローラ32
a、32bのうち、ガイドローラ32a、32bを支持
した枢軸15a、15aは、前述の様に、上記ハウジン
グ27内に固定している。これに対して、ウェッジロー
ラ31を支持した枢軸15bは、やはり前述した様に上
記ハウジング27内に、円周方向及び直径方向に亙る若
干の変位を自在に支持している。従って、上記ウェッジ
ローラ31も、上記ハウジング27内で、円周方向及び
直径方向に亙る変位自在である。そして、上記中心ロー
ラ9aが上記所定方向に回転した場合に、上記1本の枢
軸15bに回転自在に支持したウェッジローラ31を、
前記環状空間14aの幅の狭い部分に向け移動自在とし
ている。そして、前記ハウジング27を構成する蓋体4
と上記ウェッジローラ31を枢支する枢軸15bとの間
には、圧縮コイルばね、板ばね、つるまきばね等の弾性
部材を装着して、上記ウェッジローラ31を上記環状空
間14aの幅の狭い部分に移動させるべく、上記枢軸1
5bを軽く押圧している。
【0018】上述の様に構成する摩擦ローラ式変速機2
6を組み込んだ本発明の摩擦ローラ式変速機付電動モー
タの使用時には、上記1個のウェッジローラ31並びに
2個のガイドローラ32a、32bの外周面に設けた第
三の円筒面18a、18aと、上記中心ローラ9aの外
周面に設けた第一の円筒面10a及び上記外輪11aの
内周面に設けた第二の円筒面13aとの当接圧を確保し
て、電動モータ1の出力を効率良く取り出せる。
【0019】即ち、図示の例では、上記摩擦ローラ式変
速機26による回転力の伝達時に、上記中心ローラ9a
が図2に矢印イで示す様に、同図の時計方向に回転する
様に、構成各部の組み付け方向を規制している。従っ
て、前記電動モータ1への通電時には、上記ウェッジロ
ーラ31及びガイドローラ32a、32bが、図2に矢
印ロ、ロで示す様に、上記各枢軸15a、15bを中心
に反時計方向に回転し、上記外輪11aが同じく矢印ハ
で示す様に反時計方向に回転する。この様に、上記1個
のウェッジローラ31が矢印ロで示す様に回転し、この
ウェッジローラ31を前記ハウジング27の直径方向の
内外両側から挟持した中心ローラ9a及び外輪11aが
それぞれ矢印イ、ハに示す様に回転する結果、上記ウェ
ッジローラ31全体が、図2に矢印ニで示す様に、図2
の時計方向に変位する傾向となる。即ち、上記ウェッジ
ローラ31は、矢印イ方向に回転する上記中心ローラ9
aから、上記矢印ニ方向の力を受け、ウェッジローラ3
1自身が矢印ロ方向に回転する事で外輪11aの内周面
との当接部である、外径側当接部38から受ける反作用
により、やはり上記矢印ニ方向の力を受ける。この結
果、上記中心ローラ9aの回転時に上記ウェッジローラ
31が、上記環状空間14aの幅の狭い部分に向けて移
動する傾向になる。そして、このウェッジローラ31の
外周面が、上記中心ローラ9aの外周面と外輪11aの
内周面とを強く押圧する。この結果、当該ウェッジロー
ラ31の外周面と上記中心ローラ9aの外周面との当接
部である内径側当接部39、及び、上記外径側当接部3
8の当接圧が高くなる。
【0020】上記ウェッジローラ31に関する内径側、
外径側両当接部39、38の当接圧が高くなると、それ
ぞれがこのウェッジローラ31の外周面により押圧され
る部材である、上記中心ローラ9aと外輪11aとのう
ちの少なくとも一方の部材が、組み付け隙間、或は弾性
変形等に基づき、それぞれの直径方向に亙り僅かに変位
する。この結果、残り2個の中間ローラである、ガイド
ローラ32a、32bの外周面と上記中心ローラ9aの
外周面との当接部である2個所の内径側当接部39、3
9、及びこれら2個のガイドローラ32a、32bの外
周面と外輪11aの内周面との当接部である2個所の外
径側当接部38、38の当接圧が高くなる。上記1本の
枢軸15bに回転自在に支持したウェッジローラ31
を、上記環状空間14a内でこの環状空間14aの幅の
狭い部分に向け移動させようとする力は、上記中心ロー
ラ9aから上記外輪11aに伝達するトルクの大きさに
応じて変化する。そして、この力が大きくなる程、上記
各内径側、外径側両当接部39、38の当接圧が大きく
なる。逆に言えば、上記駆動トルクが小さい場合には、
これら各内径側、外径側両当接部39、38の当接圧が
小さい。従って、前記摩擦ローラ式変速機26を通じて
伝達するトルクが大きい場合には上記当接圧を大きくし
て、当接部で滑りが生じる事を防止し、上記摩擦ローラ
式変速機26の伝達効率低下を防止する。これに対し、
摩擦ローラ式変速機26を通じて伝達するトルクが小さ
い場合には上記当接圧を小さくして、過大な当接圧によ
り上記摩擦ローラ式変速機26の伝達効率が低下する事
を防止する。
【0021】上述の様に構成され作用する本発明の摩擦
ローラ式変速機付電動モータを組み立てる際には、上記
ウェッジローラ31を上記環状空間14aの幅の広い部
分に退避させ、このウェッジローラ31と上記2個のガ
イドローラ32a、32bとの最大内接円の直径を大き
くしつつ、上記中心ローラ9aを上記3個のローラ3
1、32a、32bの内側に挿入する。従って、前述の
図3〜4に示した従来構造を組み立てる場合の様に、焼
きばめ等、面倒な作業を必要としない。
【0022】尚、上記中心ローラ9aの挿入作業時に、
上記ウェッジローラ31を上記環状空間14aの幅の広
い部分に退避させる為には、例えば次の〜の様な方
法を採用する事が考えられる。 上記中心ローラ9aの先端部で第一の円筒面10a
よりも先端側に外れた部分の外周面に、先端面に向かう
程外径が小さくなるテーパ部を形成する。そして、この
テーパ部を上記3個のローラ31、32a、32bの内
側に、上記ウェッジローラ31を退避させつつ押し込
む。 上記ウェッジローラ31を上記環状空間14aの幅
の狭い部分に押圧するばねを装着する以前に、このウェ
ッジローラ31を自重により上記環状空間14aの幅の
広い部分に退避させた状態で、上記中心ローラ9aを上
記3個のローラ31、32a、32bの内側に挿入す
る。そして、挿入完了後に、上記ウェッジローラ31を
自重により上記幅の狭い部分に変位させた状態で、上記
ばねを装着する。 上記ウェッジローラ31を上記環状空間14aの幅
の狭い部分に押圧するばねと、上記ウェッジローラ31
(を枢支した枢軸15b)との間にストッパを設けて、
このばねが上記ウェッジローラ31を上記環状空間14
aの幅の狭い部分に押圧しないようにしておく。このウ
ェッジローラ31を自重により上記環状空間14aの幅
の広い部分に退避させた状態で、上記中心ローラ9aを
上記3個のローラ31、32a、32bの内側に挿入す
る。そして、挿入完了後に、上記ストッパを外し、上記
ウェッジローラ31を上記幅の狭い部分に押圧する。
【0023】尚、本発明を実施する場合に、電動モータ
1の回転駆動軸5の回転方向が一定であれば、図示の実
施の形態の様に、ウェッジローラ31を1個のみ設けれ
ば足りる。これに対して、回転駆動軸の回転方向を変換
自在な電動モータを使用する場合には、ウェッジローラ
を2個設け、上記回転駆動軸の回転方向に応じて、何れ
かのウェッジローラが、環状空間のうちの幅の狭い部分
に変位する様に構成する。更に、中間ローラの数は、必
ずしも3個以上ではなくても良く、2個以上あれば足り
る。但し、中間ローラを2個設ける場合には、図5に示
す様に、中間ローラ40、40を、外輪11aの直径方
向に関して、ほぼ反対位置に設け、中心ローラ9aをこ
れら両中間ローラ40、40の間に配置する等により、
ウェッジローラの作動時に、各円筒面10a、13a、
18aの当接圧を効率良く高められる様にする。これら
中間ローラ40、40は、回転方向が一定であれば、一
方がガイドローラとなり、他方がウェッジローラとな
る。又、回転方向不定の場合には、両方がウェッジロー
ラとなる。
【0024】
【発明の効果】本発明の摩擦ローラ式変速機付電動モー
タは、以上に述べた通り構成され作用するので、各ロー
ラに設けた第一〜第三の円筒面同士の当接圧を十分に確
保して優れた伝達効率を有する構造を、容易に組み立て
る事ができる。従って、高性能の摩擦ローラ式変速機付
電動モータを安価に実現できる。又、電動モータの回転
駆動軸自体は外部から見えず、摩擦ローラ式変速機の出
力軸が、あたかも電動モータの回転駆動軸の如く見える
構造を実現できる。従って、入力軸と出力軸とが偏心し
ている摩擦ローラ式変速機を使用しても、特に使用者に
違和感を与える事はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す縦断側面図。
【図2】摩擦ローラ式変速機のみを取り出し、図1と直
角方向で切断した状態で示す略断面図。
【図3】従来構造の1例を示す断面図。
【図4】摩擦ローラ式変速機のみを取り出して示す、図
3のA−A断面図。
【図5】中間ローラを2個設けた場合に於ける各ローラ
の配列状態の1例を示す模式図。
【符号の説明】
1 電動モータ 2 モータケース 3 ケース本体 4 蓋体 5 回転駆動軸 6 ステータ 7 ロータ 8 摩擦ローラ式減速機 9、9a 中心ローラ 10、10a 第一の円筒面 11、11a 外輪 12 円筒壁部 13、13a 第二の円筒面 14、14a 環状空間 15、15a、15b 枢軸 16 中間ローラ 17 ラジアルニードル軸受 18、18a 第三の円筒面 19、19a 連結板 20、20a 出力軸 21 固定ボルト 22 連結ボルト 23 カバー 24 円筒部 25 玉軸受 26 摩擦ローラ式変速機 27 ハウジング 28 円筒壁部 29 端板部 30a、30b 転がり軸受 31 ウェッジローラ 32a、32b ガイドローラ 33 突部 34 円筒部 35 円板部 36 通孔 37 軸受 38 外径側当接部 39 内径側当接部 40 中間ローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング及びこのハウジングの内側に
    回転自在に支持された回転駆動軸を備えた電動モータ
    と、この電動モータの回転駆動軸の回転速度を減速する
    と同時にトルクを増大して伝達する摩擦ローラ式変速機
    とから成り、このうちの摩擦ローラ式変速機は、上記回
    転駆動軸の端部自体が構成する、外周面を第一の円筒面
    とした中心ローラと、内周面を第二の円筒面としてこの
    中心ローラの周囲に、この中心ローラに対する相対回転
    を自在に設けた外輪と、この外輪と同心で一端部をこの
    外輪に結合固定した出力軸と、上記第一の円筒面と上記
    第二の円筒面との間の環状空間内に、上記中心ローラと
    平行に配置された2本以上の枢軸と、これら各枢軸によ
    り回転自在に支持され、それぞれの外周面を第三の円筒
    面とした2個以上の中間ローラとを備え、上記中心ロー
    ラの中心軸と上記出力軸及び外輪の中心軸とを偏心させ
    る事により、上記環状空間の幅寸法を円周方向に亙って
    不同にし、上記2個以上の中間ローラのうちの少なくと
    も1個の中間ローラを、少なくとも上記内部空間の円周
    方向に亙る若干の変位自在に支持してウェッジローラと
    する共に、残りの中間ローラをガイドローラとする事に
    より、上記中心ローラ及び外輪が所定方向に回転した場
    合に、上記ウェッジローラとなる少なくとも1個の中間
    ローラを、上記環状空間の幅の狭い部分に向け移動自在
    とした摩擦ローラ式変速機付電動モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002276749A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Nsk Ltd 電動式駆動装置
JP2003083408A (ja) * 2001-09-13 2003-03-19 Nsk Ltd 摩擦ローラ式変速機及び原動機付摩擦ローラ式変速機

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