JPH1137240A - 摩擦ローラ式変速機 - Google Patents

摩擦ローラ式変速機

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JPH1137240A
JPH1137240A JP19108797A JP19108797A JPH1137240A JP H1137240 A JPH1137240 A JP H1137240A JP 19108797 A JP19108797 A JP 19108797A JP 19108797 A JP19108797 A JP 19108797A JP H1137240 A JPH1137240 A JP H1137240A
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JP
Japan
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shaft
peripheral surface
rotating shaft
transmission
transmission unit
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JP19108797A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Otaki
大滝  亮一
Koichi Sakai
幸一 坂井
Hiroshi Fukushima
弘志 福島
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音が小さく、且つ、変速比の大きい摩擦ロ
ーラ式変速機を実現する。 【解決手段】 それぞれが摩擦ローラ式の変速機であ
る、第一の変速機ユニット21と第二の変速機ユニット
22とから成る。第一の出力軸38により、第一の変速
機ユニット21と第二の変速機ユニット22とを、動力
の伝達方向に関して互いに直列に連結している。これに
より、騒音が小さく、且つ変速比の大きい摩擦ローラ式
変速機を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の摩擦ローラ式変速機
は、例えばペダルの踏力を少なくできる電動補助自転車
の駆動系等の各種機械装置に組み込んで、電動モータの
回転軸の回転速度を減速すると共にトルクを増大してペ
ダル軸等の別の回転軸に伝達する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平7−95744号公報に
は、電動補助自転車に組み込む駆動力補助装置の一部に
摩擦ローラ式減速機を組み込んだ構造が記載されてい
る。この駆動力補助装置は、図4に示す様に、図示しな
いペダルを踏む事によりクランク2、2を介して回転駆
動されるペダル軸3に、上記ペダルを介して加えられる
トルクに応じた大きさの駆動力を、上記ペダルを介して
加えられるトルクに足して加えるものである。この様な
駆動力補助装置は、図示しないバッテリーと、このバッ
テリーからの通電に基づいて回転軸4を所定方向に回転
させる電動モータ5(図1参照)と、この電動モータ5
の回転軸4と上記ペダル軸3との間に設けられた減速装
置6とを備える。そして、この減速装置6は、摩擦ロー
ラ式変速機の一種である、遊星ローラ式減速機7を含ん
で構成している。この遊星ローラ式減速機7は、第一の
回転軸である回転軸4の端部を覆う状態で固定したハウ
ジング8と、このハウジング8の内側で上記回転軸4の
周囲部分に、この回転軸4と平行に配置された複数本の
支持軸9、9と、これら各支持軸9、9により回転自在
に支持した、それぞれが中間ローラである遊星ローラ1
0、10と、上記ハウジング8の内側でこれら各遊星ロ
ーラ10、10を囲む部分に固定した、内周面を円筒面
とした外側ドラム11とを備える。そして、上記各支持
軸9、9を支持した結合部材12を、上記遊星ローラ式
減速機7の出力軸として機能自在とし、上記各遊星ロー
ラ10、10の公転運動を、上記遊星ローラ式減速機7
の回転出力として取り出し自在としている。
【0003】上記結合部材12の回転は、一方向クラッ
チ13を介して、回転伝達軸14に伝達し、この回転伝
達軸14の回転は、この回転伝達軸14の先端部(図4
の下端部)に固設した傘歯車15から、この傘歯車15
に噛合する別の傘歯車16に伝達する。更に、この傘歯
車16の回転は、この傘歯車16と同軸に固定した大ギ
ヤ17に伝わり、図示しないチェンを介して自動車の後
輪を駆動する。又、上記ペダルに加えられる力(踏力)
に基づく回転は、上記クランク2、2を介して回転駆動
されるペダル軸3に伝達される。そして、この回転は、
上記ペダル軸3の中間部周囲に設けた遊星歯車式変速機
18を介して上記大ギヤ17に伝達する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記電動モータ5等の
回転速度を大きく減速する為に上述した従来構造では、
遊星ローラ式減速機7と1対の傘歯車15、16から成
る傘歯車式減速機19とにより構成した減速装置6を使
用している。即ち、従来構造の場合には、減速装置6全
体としての減速比を確保する為、上記遊星ローラ式減速
機7と上記傘歯車式減速機19とを直列に接続してい
る。ところが、この傘歯車式減速機19を構成する上記
傘歯車16の歯面と傘歯車15の歯面とが、回転時に摺
動接触する他、バックラッシュの存在に基づく衝突音を
発生させる。上記減速装置6を構成する上記遊星ローラ
式減速機7の運転時に発生する騒音が小さいのに対して
上記傘歯車式減速機19の運転時に発生する騒音が大き
い為、遊星ローラ式減速機7を組み込む事に伴う、上記
減速装置6の騒音低減効果を十分に図れない。
【0005】運転時に発生する騒音を十分に抑える事が
でき、しかも変速比の大きな摩擦ローラ式変速機として
は、例えば特開昭61−274158号公報に記載され
ている様に、遊星摩擦ローラ式減速機構を直列多段に設
けた構造が知られている。但し、遊星摩擦ローラ式減速
機構は、複数個の遊星ローラを、外輪の内周面と中心ロ
ーラの外周面との間の環状空間内に、締り嵌めにより嵌
装する必要がある。この様な嵌装作業は、単一の遊星摩
擦ローラ式減速機構を組み立てる場合はともかく、遊星
摩擦ローラ式減速機構を直列多段に組み合わせる際には
非常に面倒な作業になり、組立時に構成部品を傷め易い
等、現実的な構造ではない。本発明は、この様な事情に
鑑みて、運転時に発生する騒音を十分に抑える事がで
き、しかも変速比の大きな、現実的な摩擦ローラ式変速
機を実現すべく発明したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦ローラ式変
速機は、第一の変速機ユニットと第二の変速機ユニット
とから成る。このうちの第一の変速機ユニットは、第一
の回転軸と、この第一の回転軸の周囲部分に、この第一
の回転軸と平行に配置された2本以上の第一の支持軸
と、これら各第一の支持軸により回転自在に支持された
2個以上の第一の中間ローラとを備える。又、これら各
第一の中間ローラを囲む部分に設けられた、少なくとも
内周面を円筒面とした第一の外側ドラムと、上記第一の
回転軸と同心若しくは平行で、一端部を上記第一の外側
ドラム又は上記各第一の支持軸同士を結合する第一の結
合環に結合固定した第二の回転軸とを備える。又、上記
各第一の中間ローラの外周面を、上記第一の回転軸と共
に回転する部分の外周面と上記第一の外側ドラムの内周
面とに当接させている。
【0007】又、上記第二の変速機ユニットは、第三の
回転軸と、この第三の回転軸の周囲部分に、この第三の
回転軸と平行に配置された2本以上の第二の支持軸と、
これら各第二の支持軸により回転自在に支持された2個
以上の第二の中間ローラとを備える。又、これら各第二
の中間ローラを囲む部分に設けられた、少なくとも内周
面を円筒面とした第二の外側ドラムと、上記第三の回転
軸と平行で、一端部を上記第二の外側ドラムに結合固定
した第四の回転軸とを備える。そして、上記各第二の中
間ローラの外周面を、上記第三の回転軸と共に回転する
部分の外周面と上記第二の外側ドラムの内周面とに当接
させて成る。又、上記第二の変速機ユニットを構成する
上記第三の回転軸と上記第四の回転軸とを互いに偏心さ
せ、上記第三の回転軸と共に回転する部分の外周面と上
記第二の外側ドラムの内周面との間の環状空間の幅寸法
を円周方向に亙って不同にし、上記2個以上の第二の中
間ローラのうちの少なくとも1個の第二の中間ローラを
上記環状空間の円周方向に亙って変位自在なウェッジロ
ーラとしている。そして、上記第二の変速機ユニットを
構成する上記第三の回転軸と、上記第一の変速機ユニッ
トを構成する上記第二の回転軸とを一体としている。
【0008】
【作用】上述の様に構成する本発明の摩擦ローラ式変速
機の場合は、第一及び第二の変速機ユニットの双方を、
運転時に発生する騒音が小さい、摩擦ローラ式の変速機
としている。この為、摩擦ローラ式変速機のみで必要と
する大きな変速比を確保でき、しかも、運転時に発生す
る騒音を十分に小さく抑える事ができる。特に、本発明
の摩擦ローラ式変速機の場合には、少なくとも第二の変
速機ユニットを、環状空間の幅寸法を円周方向に亙って
不同にすると共に、少なくとも1個の第二の中間ローラ
をウェッジローラとしている為、第二の回転軸と一体と
した第三の回転軸を、2個以上の第二の中間ローラの内
側に挿入する作業を容易に行なえる。この為、構成各部
材を傷める事なく、上記機能を有する摩擦ローラ式変速
機を組み立てる事ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の実施の形態
の1例を示している。本例の摩擦ローラ式変速機20
は、図1に示す様に、第一の変速機ユニット21と第二
の変速機ユニット22とを、動力の伝達方向に関して互
いに直列に接続する事により構成している。そして、こ
れら各第一、第二の変速機ユニット21、22うち、第
一の変速機ユニット21は、請求項に記載した第一の回
転軸に相当する電動モータ5の回転軸4と、この回転軸
4の端部を覆う状態で図示しないフレーム等に固定す
る、ハウジング23とを備える。このハウジング23
は、有底円筒状の本体24と、この本体24の基端開口
部を塞ぐ蓋体25とから成る。上記回転軸4の先端部
は、上記蓋体25の略中央部に形成した第一の通孔26
を挿通して、上記ハウジング23内に挿入している。
又、上記第一の通孔26の内周面と上記回転軸4の中間
部外周面との間には、軸受27を設けている。
【0010】又、上記ハウジング23の内側で上記回転
軸4の周囲部分には、3本の第一の支持軸28、28a
を、それぞれ上記回転軸4と平行に配置している。即
ち、これら各第一の支持軸28、28aの一端部(図1
の上端部)を上記蓋体25に支持すると共に、他端部
(図1の下端部)を第一の結合環29に支持している。
尚、これら3本の第一の支持軸28、28aのうち、1
本の第一の支持軸28は、それぞれの両端部を上記蓋体
25及び第一の結合環29に設けた嵌合孔に圧入固定若
しくはがたつきなく挿入している。従って、この第一の
支持軸28が、上記ハウジング23の内側で円周方向或
は直径方向に変位する事はない。これに対して、残り2
本の第一の支持軸28a、28aは、両端部を上記蓋体
25及び第一の結合環29に対し、上記ハウジング23
の円周方向に亙る若干の変位自在に支持している。この
為、上記蓋体25及び第一の結合環29の一部で上記第
一の支持軸28a、28aの両端部に整合する部分に
は、上記ハウジング23の円周方向に長い円弧状の係合
溝若しくは上記各第一の支持軸28a、28aの両端部
の外径よりも大きな内径を有する支持孔51、51を形
成し、これら両係合溝若しくは支持孔51、51に、上
記各第一の支持軸28a、28aの両端部を緩く係合さ
せている。そして、上記3本の第一の支持軸28、28
aのうち、変位しない第一の支持軸28の中間部周囲に
は、第一の中間ローラであるガイドローラ30aを、変
位する第一の支持軸28a、28aの中間部周囲には、
それぞれが第一の中間ローラであるウェッジローラ30
b、30cを、それぞれ軸受31により、回転自在に支
持している。
【0011】更に、上記ガイドローラ30a及びウェッ
ジローラ30b、30cの両側面と、上記蓋体25並び
に上記第一の結合環29との間には、それぞれ円輪状の
スラストワッシャ32、32を、回転自在に設けてい
る。尚、上記第一の結合環29は、上記蓋体25の内面
(上記ガイドローラ30a及びウェッジローラ30b、
30cを設置した環状空間33側の面で、図1の下面)
の一部で上記ガイドローラ30a及びウェッジローラ3
0b、30cから外れた位置に突設した、突部34、3
4を介して、上記蓋体25に結合している。
【0012】そして、上記ハウジング23の内側で上記
ガイドローラ30a及びウェッジローラ30b、30c
を囲む部分には、有底円筒状の第一の外側ドラム35
を、回転自在に設けている。この第一の外側ドラム35
は、円筒部36と、この円筒部36の一端(図1の下
端)開口を塞ぐ円板部37とから成る。このうちの円筒
部36の内周面は平滑な円筒面として、やはり平滑に形
成した、上記ガイドローラ30a及びウェッジローラ3
0b、30cの外周面と当接自在としている。又、上記
円板部37の外側面(上記ガイドローラ30a及びウェ
ッジローラ30b、30cを設置した環状空間33と反
対側面で、図1の下面)には、第二の回転軸に相当する
第一の出力軸38の基端部(図1の上端部)を、前記回
転軸4と平行に結合固定している。そして、上記第一の
出力軸38を、上記ハウジング23を構成する本体24
の中央部に設けた第二の通孔39を挿通して、上記ハウ
ジング23の外側に突出させている。尚、上記第一の出
力軸38の基端寄り部分の外周面と上記第二の通孔39
の内周面との間には軸受40を設けて、上記第一の外側
ドラム35及び第一の出力軸38を、上記ハウジング2
3に対し回転自在に支持している。
【0013】上記ガイドローラ30a及びウェッジロー
ラ30b、30cの外周面は、上記回転軸4の外周面
(回転軸4の外周面に図示しない円筒状の部材が結合固
定されている場合には、この円筒状の部材の外周面)と
上記第一の外側ドラム35の内周面とに当接している。
特に、上記第一の変速機ユニット21に於いては、上記
回転軸4の中心と上記第一の出力軸38及び第一の外側
ドラム35の中心とを偏心させている。即ち、上記第一
の出力軸38を挿通する第二の通孔39は、上記ハウジ
ング23を構成する本体24の内周面の中心位置に設け
ているのに対して、上記回転軸4を挿通する第一の通孔
26は、上記本体24の内周面の中心から少しだけ外れ
た位置に設けている。又、上記第二の通孔39の内側に
支持された第一の出力軸38と第一の外側ドラム35と
は互いに同心である。従って、上記回転軸4と上記第一
の外側ドラム35及び第一の出力軸38とは、上記第一
の通孔26の上記本体24の内周面の中心からのずれ量
δ分だけ、互いに偏心している。この為、上記回転軸4
の外周面と上記第一の外側ドラム35の内周面との間に
存在して上記ガイドローラ30a及びウェッジローラ3
0b、30cを設けた環状空間33の幅寸法が、このδ
分の偏心量に見合う分だけ、円周方向に亙り不同になっ
ている。
【0014】この様に、上記環状空間33の幅寸法を円
周方向に亙り不同にした分、上記ガイドローラ30a及
びウェッジローラ30b、30cの外径を異ならせてい
る。即ち、上記第一の外側ドラム35に対して回転軸4
が偏心している側(図2〜3の左側)に位置するウェッ
ジローラ30b、30cの径を、互いに同じとすると共
に比較的小径にしている。これに対して、上記第一の外
側ドラム35に対して回転軸4が偏心しているのと反対
側(図2〜3の右側)に位置するガイドローラ30aの
径を、上記両ウェッジローラ30b、30cよりも大き
くしている。そして、これら3個の、それぞれが第一の
中間ローラであるガイドローラ30a及びウェッジロー
ラ30b、30cの外周面を、上記第一の外側ドラム3
5の内周面及び上記回転軸4の外周面に当接させてい
る。
【0015】尚、それぞれが第一の中間ローラである、
上記1個のガイドローラ30a及び2個のウェッジロー
ラ30b、30cのうち、ガイドローラ30aを支持し
た第一の支持軸28は、前述の様に、上記ハウジング2
3内に固定している。これに対して、ウェッジローラ3
0b、30cを支持した第一の支持軸28a、28a
は、やはり前述した様に上記ハウジング23内に、円周
方向及び直径方向に亙る若干の変位を自在に支持してい
る。従って、上記ウェッジローラ30b、30cも、上
記ハウジング23内で円周方向及び直径方向に亙り若干
の変位自在である。そして、前記第一の結合環29のシ
リンダ孔41、41内に装着した圧縮コイルばね42、
42等の弾性材により、上記各ウェッジローラ30b、
30cを支持した第一の支持軸28a、28aを、これ
ら各第一の支持軸28a、28aに回転自在に支持した
ウェッジローラ30b、30cを前記環状空間33の幅
の狭い部分に向け移動させるべく、弾性的に軽く押圧し
ている。
【0016】以上の様に構成する第一の変速機ユニット
21が作動する場合、回転軸4の回転は、この回転軸4
の外周面と、それぞれが第一の中間ローラであるガイド
ローラ30a及びウェッジローラ30b、30cの外周
面との当接部である、各内径側当接部44、44を介し
て、これらガイドローラ30a及びウェッジローラ30
b、30cに伝わる。更に、これらガイドローラ30a
及びウェッジローラ30b、30cの回転は、これらガ
イドローラ30a及びウェッジローラ30b、30cの
外周面と上記第一の外側ドラム35の内周面との当接部
である、各外径側当接部45、45を介して、この第一
の外側ドラム35に伝わる。そして、この第一の外側ド
ラム35に結合固定した上記第一の出力軸38が回転す
る。
【0017】次に、前記第二の変速機ユニット22は、
上述した第一の変速機ユニット21と同様の構成であ
る。即ち、上記第二の変速機ユニット22の場合も、ハ
ウジング23の内側に、この第二の変速機ユニット22
の入力軸として機能する、上記第一の出力軸38の先端
部であり、第三の回転軸に相当する部分を挿入してい
る。そして、この部分の周囲に、3本の第二の支持軸4
7を、それぞれこの部分を構成する上記第一の出力軸3
8と平行に配置している。即ち、これら各第二の支持軸
47の一端部(図1の上端部)を上記蓋体25に支持す
ると共に、他端部(図1の下端部)を第二の結合環50
に支持している。尚、これら3本の第二の支持軸47の
うち、1本の第二の支持軸47は、それぞれの両端部を
上記蓋体25及び第二の結合環50に設けた嵌合孔に圧
入固定若しくはがたつきなく挿入している。従って、こ
の第二の支持軸47が、上記ハウジング23の内側で円
周方向或は直径方向に変位する事はない。これに対し
て、図示しない残り2本の第二の支持軸は、両端部を上
記ハウジング23を構成する蓋体25及び第二の結合環
50に対し、上記ハウジング23の円周方向及び直径方
向に亙る若干の変位自在に支持している。この為、上記
蓋体25及び第二の結合環50の一部で上記第二の支持
軸の両端部に整合する部分には、上記ハウジング23の
円周方向に長い円弧状の係合溝若しくは上記2本の第二
の支持軸の両端部の外径よりも大きな内径を有する支持
孔(図示省略)を形成し、これら両係合溝若しくは支持
孔に、上記2本の第二の支持軸の両端部を緩く係合させ
ている。そして、上記3本の第二の支持軸47の中間部
周囲に、それぞれが第二の中間ローラであるガイドロー
ラ48a及びウェッジローラを、それぞれ軸受31によ
り、回転自在に支持している。
【0018】更に、上記ハウジング23の内側で上記ガ
イドローラ48a及びウェッジローラを囲む部分には、
有底円筒状の第二の外側ドラム49を、回転自在に設け
ている。この第二の外側ドラム49は、円筒部36と、
この円筒部36の一端(図1の下端)開口を塞ぐ円板部
37とから成る。このうちの円筒部36の内周面は平滑
な円筒面として、やはり平滑に形成した、上記ガイドロ
ーラ48a及びウェッジローラの外周面と当接自在とし
ている。又、上記円板部37の外側面(上記ガイドロー
ラ48a及びウェッジローラを設置した環状空間33と
反対側面で、図1の下面)には、第四の回転軸である第
二の出力軸46の基端部(図1の上端部)を、上記第一
の出力軸38と平行に結合固定している。そして、上記
第二の出力軸46を、上記ハウジング23を構成する本
体24の中央部に設けた第二の通孔39に挿通して、上
記ハウジング23の外側に突出させている。又、上記ガ
イドローラ48a及びウェッジローラの外周面は、第三
の回転軸である、上記第一の出力軸38の先端部外周面
(第一の出力軸38の外周面に図示しない円筒状の部材
が結合固定されている場合には、この円筒状の部材の外
周面)と、上記第二の外側ドラム49の内周面とに当接
している。
【0019】そして、上記第二の変速機ユニット22に
於いても、上記第一の出力軸38の中心と上記第二の出
力軸46及び第二の外側ドラム49の中心とを偏心させ
ている。即ち、前述の様に、上記第二の出力軸46を挿
通する第二の通孔39は、上記ハウジング23を構成す
る本体24の内周面の中心位置に設けているのに対し
て、上記第一の出力軸38の先端部を挿通する第一の通
孔26は、上記本体24の内周面の中心から少しだけ外
れた位置に設けている。又、上記第二の通孔39の内側
に支持された第二の出力軸46と第二の外側ドラム49
とは互いに同心である。従って、上記第一の出力軸38
の先端部と上記第二の外側ドラム49及び第二の出力軸
46とは、上記第一の通孔26の本体24の内周面の中
心からのずれ量δ分だけ、互いに偏心している。そし
て、上記第一の出力軸38の外周面と上記第二の外側ド
ラム49の内周面との間に存在して上記ガイドローラ4
8a及びウェッジローラが設けられた環状空間33の幅
寸法が、このδ分の偏心量に見合う分だけ、円周方向に
亙り不同になっている。尚、第一の出力軸38に対す
る、前記回転軸4と第二の出力軸46との偏心方向は互
いに同じとして、これら回転軸4と第二の出力軸46と
を、互いに同心に配置している。上記第二の変速機ユニ
ット22のその他の構成及び作用は、前述した第一の変
速機ユニット21と同様である。
【0020】以上の様に構成される本例の摩擦ローラ式
変速機20に於いては、第三の回転軸に相当する、上記
第二の変速機ユニット22の入力軸を、第二の回転軸に
相当する、上記第一の変速機ユニット21を構成する第
一の出力軸38と一体に構成している。即ち、上記第一
の変速機ユニット21の第一の出力軸38と上記第二の
変速機ユニット22の入力軸とを同一の部材として、上
記第一の出力軸38を介して上記第一の変速機ユニット
21の出力部と第二の変速機ユニット22の入力部と
を、互いに直列に連結している。従って、上記回転軸4
と第二の出力軸46との間の減速比を、十分に大きくで
きる。又、上記両第一及び第二の変速機ユニット21、
22は、何れも運転時に発生する騒音が小さい、摩擦ロ
ーラ式の変速機としている。この為、摩擦ローラ式変速
機20の運転時に発生する騒音を小さく抑える事ができ
る。
【0021】尚、上記第二の出力軸46の先半部(図1
の下半部)で上記ハウジング23の外側に突出した部分
に、動力取り出し用の歯車を固定する場合でも、この歯
車の回転速度は十分に低くなる。この為、上記歯車と相
手歯車との噛合部で発生する騒音は極く限られたものと
なる。
【0022】又、本発明の摩擦ローラ式変速機20を組
み立てる場合には、上記第一の出力軸38の端部外周面
を、複数個の第二の中間ローラである上記ガイドローラ
48a及びウェッジローラのそれぞれの外周面に囲まれ
た部分に挿入する必要がある。本発明の場合、上記第二
の変速機ユニット22が2個のウェッジローラを使用し
た摩擦ローラ式の変速機であり、上記各ウェッジローラ
を枢支する2本の第二の支持軸の両端部は、上記蓋体2
5及び第二の結合環50に対し、上記ハウジング23の
円周方向及び直径方向に亙る若干の変位自在に支持して
いる。従って、上記第一の出力軸38の端部を上記各ガ
イドローラ48a及びウェッジローラのそれぞれの外周
面に囲まれた部分に挿入する作業は、上記2本の第二の
支持軸の中間部外周面に支持した上記ウェッジローラを
上記ハウジング23の円周方向に亙って変位させ、上記
ガイドローラ48a及びウェッジローラのそれぞれの外
周面に囲まれた部分の空間を広くしつつ行なう事で、容
易に行なえる。この為、本例の摩擦ローラ式変速機20
は、組立性にも優れた構成を実現できる。
【0023】更に、本例の第一及び第二の変速機ユニッ
ト21、22に使用しているウェッジローラ式の摩擦ロ
ーラ式変速機は、伝達すべきトルクに応じて、各ローラ
の周面同士の当接部の当接圧を変化させて、伝達すべき
トルクの変動に拘らず、良好な伝達効率を得られるとい
う特徴を有する。この為、伝達すべきトルクが変動する
様な部分に使用した場合に、上記第一及び第二の変速機
ユニット21、22を組み込んだ、本発明の摩擦ローラ
式変速機20の伝達効率を大きく向上させる事ができ
る。又、本例の第一及び第二の変速機ユニット21、2
2に使用する摩擦ローラ式変速機の少なくとも一方を、
単一のウェッジローラを使用した摩擦ローラ式変速機と
する事により、ローラクラッチ等の一方向クラッチを設
けなくても、一方向の回転のみを伝達し、逆方向の回転
の伝達を阻止する事ができる。この為、一方向の回転の
みを伝達する機構に組み込んだ場合に、一方向クラッチ
を省略して、部品点数の増加に伴うコストの上昇を抑え
る事ができる。
【0024】尚、第一の変速機ユニットには、上述した
ウェッジローラ式以外の摩擦ローラ式変速機を使用する
事も可能である。ウェッジローラ式以外の摩擦ローラ式
変速機には、前述した遊星ローラ式減速機7(図4参
照)の様に、中間ローラが自転しながら公転するもの、
或は中間ローラが自転のみするもので、ウェッジローラ
を設けず、総ての中間ローラの支持軸を固定している摩
擦ローラ式変速機等がある。上記第一の変速機ユニット
に使用する摩擦ローラ式変速機は、上述した摩擦ローラ
式変速機(ウェッジローラ式の摩擦ローラ式変速機を含
む)から適宜選択できる。但し、少なくとも第二の変速
機ユニット22としては、図示の例の様な、ウェッジロ
ーラ式の変速機を使用する事が、組立作業上必要であ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上の様に構成され作用する
為、低騒音で且つ変速比の大きな摩擦ローラ式変速機の
現実的な構造を実現して、摩擦ローラ式変速機の用途拡
大に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】同B−B断面図。
【図4】従来構造の1例を示す部分断面図。
【符号の説明】
2 クランク 3 ペダル軸 4 回転軸 5 電動モータ 6 減速装置 7 遊星ローラ式減速機 8 ハウジング 9 支持軸 10 遊星ローラ 11 外側ドラム 12 結合部材 13 一方向クラッチ 14 回転伝達軸 15、16 傘歯車 17 大ギヤ 18 遊星歯車式変速機 19 傘歯車式減速機 20 摩擦ローラ式変速機 21 第一の変速機ユニット 22 第二の変速機ユニット 23 ハウジング 24 本体 25 蓋体 26 第一の通孔 27 軸受 28、28a 第一の支持軸 29 第一の結合環 30a ガイドローラ 30b、30c ウェッジローラ 31 軸受 32 スラストワッシャ 33 環状空間 34 突部 35 第一の外側ドラム 36 円筒部 37 円板部 38 第一の出力軸 39 第二の通孔 40 軸受 41 シリンダ孔 42 圧縮コイルばね 44 内径側当接部 45 外径側当接部 46 第二の出力軸 47 第二の支持軸 48a ガイドローラ 49 第二の外側ドラム 50 第二の結合環 51 支持孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の回転軸と、この第一の回転軸の周
    囲部分に、この第一の回転軸と平行に配置された2本以
    上の第一の支持軸と、これら各第一の支持軸により回転
    自在に支持された2個以上の第一の中間ローラと、これ
    ら各第一の中間ローラを囲む部分に設けられた、少なく
    とも内周面を円筒面とした第一の外側ドラムと、上記第
    一の回転軸と同心若しくは平行で、一端部を上記第一の
    外側ドラム又は上記各第一の支持軸同士を結合する第一
    の結合環に結合固定した第二の回転軸とを備え、上記各
    第一の中間ローラの外周面を、上記第一の回転軸と共に
    回転する部分の外周面と上記第一の外側ドラムの内周面
    とに当接させて成る第一の変速機ユニットと、第三の回
    転軸と、この第三の回転軸の周囲部分に、この第三の回
    転軸と平行に配置された2本以上の第二の支持軸と、こ
    れら各第二の支持軸により回転自在に支持された2個以
    上の第二の中間ローラと、これら各第二の中間ローラを
    囲む部分に設けられた、少なくとも内周面を円筒面とし
    た第二の外側ドラムと、上記第三の回転軸と平行で、一
    端部を上記第二の外側ドラムに結合固定した第四の回転
    軸とを備え、上記各第二の中間ローラの外周面を、上記
    第三の回転軸と共に回転する部分の外周面と上記第二の
    外側ドラムの内周面とに当接させて成る第二の変速機ユ
    ニットとから成り、この第二の変速機ユニットを構成す
    る上記第三の回転軸と上記第四の回転軸とを互いに偏心
    させ、上記第三の回転軸と共に回転する部分の外周面と
    上記第二の外側ドラムの内周面との間の環状空間の幅寸
    法を円周方向に亙って不同にし、上記2個以上の第二の
    中間ローラのうちの少なくとも1個の第二の中間ローラ
    を上記環状空間の円周方向に亙って変位自在なウェッジ
    ローラとすると共に、上記第二の変速機ユニットを構成
    する上記第三の回転軸と上記第一の変速機ユニットを構
    成する上記第二の回転軸とを一体とした摩擦ローラ式変
    速機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002031203A (ja) * 2000-07-13 2002-01-31 Sumitomo Heavy Ind Ltd 枠回転型の動力伝達装置
CN1324391C (zh) * 2002-02-19 2007-07-04 皇家飞利浦电子股份有限公司 电泳显示器件
US11368071B2 (en) 2018-03-21 2022-06-21 Dyson Technology Limited Electric drive

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