JP2002031203A - 枠回転型の動力伝達装置 - Google Patents

枠回転型の動力伝達装置

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JP2002031203A
JP2002031203A JP2000213141A JP2000213141A JP2002031203A JP 2002031203 A JP2002031203 A JP 2002031203A JP 2000213141 A JP2000213141 A JP 2000213141A JP 2000213141 A JP2000213141 A JP 2000213141A JP 2002031203 A JP2002031203 A JP 2002031203A
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power transmission
carrier
frame
planetary roller
transmission device
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Seiji Minegishi
清次 峯岸
Atsushi Tamenaga
淳 為永
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枠回転型の動力伝達装置において、静音(エ
ビコンパクト化を図るとともに被駆動部材側からの負荷
が枠を通して動力伝達装置の各部材の回転に悪影響を与
えるのを防止する。 【解決手段】 太陽ローラ31、キャリア35に支持さ
れた遊星ローラ32、及びリングローラ33を備える遊
星ローラユニット30を備え、入力軸20から入力され
た動力を太陽ローラ31で受けると共に、前記キャリア
35を固定状態にあるモータユニット(外部部材)2に
固定する。一方、リングローラ33を回転ケーシング
(枠部材)11と一体回転可能に連結し、この回転ケー
シング11をリングローラ33からモータユニット(外
部部材)2側に延在させ、この延在部に相当する軸受ケ
ーシング14の内周とキャリア35の外周の間に軸受2
4を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自身の軸中心を通
る入力軸から動力を入力し、この動力を該入力軸と同軸
に回転する枠部材から出力する枠回転型の動力伝達装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、減速装置等において、自身の軸中
心を通る入力軸から動力を入力し、この動力を該入力軸
と同軸に回転する枠部材から出力する、いわゆる枠回転
型と称されるタイプの動力伝達装置が、さまざまな分野
において広く利用されている。図5に、この種の枠回転
型の動力伝達装置の代表的な基本構造を示す。
【0003】この構造は、軸中心を通る入力軸902と
一体的に回転するサンギヤ904、キャリア906に支
持されたプラネタリギア908、及びリングギア910
を備える単純遊星歯車機構をベースとし、キャリヤ90
6を(外部の)固定部材912に固定したものである。
【0004】入力軸902から入力された動力は、1:
1の速度でサンギヤ904に伝達され、該サンギヤ90
4の回転によってプラネタリギア908が所定の位置で
自転し、この自転によってリングギヤ910から減速さ
れた回転が出力される。
【0005】この単純遊星歯車構造をベースとして枠部
材(図示略)を回転させる動力伝達装置を構成する場
合、一般的にはリングギヤ910に、その外周側から被
うようにして回転させるべき枠部材が取り付けられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この種の動力伝達装置
においては、各歯車の噛合による騒音がどうしても大き
くなり易く、従って、低騒音の要求される場所では設置
が難しいという問題があった。
【0007】又、この種の枠回転型の動力伝達装置にお
いては、該枠部材に被駆動部材側からのラジアル方向或
いはスラスト方向の反力あるいは負荷が加わったりする
のが避けられない。この種の反力は、該動力伝達装置の
個々の部材の円滑な回転を阻害すると共に、振動や騒音
の一層の増大をもたらし、場合によっては装置の耐久性
(寿命)を低下させる。
【0008】従って、この反力を適切に受け止めるため
に、従来個々の動力伝達装置において様々な工夫がなさ
れている。
【0009】一般的な手法によれば、この不具合を克服
するために、例えば、a)単純遊星歯車機構全体の大き
さをより大きくして高容量、高剛性タイプに変更した
り、b)キャリヤの外部部材への固定構造をより強固に
したり、或いは、各部材の回転をより安定させるため
に、c)各歯車や入力軸を両持ち支持構造にしたり、
d)各回転部材の軸受に高性能の軸受を用いたりする手
法が採用される。
【0010】しかしながら、これらの手法は、いずれも
装置の複雑化、大型化、或いは重量増大を誘引し、また
コストが増大する原因となる。
【0011】本発明は、上記事情を考慮し、極めて簡単
な構成で静音化、コンパクト化及び低コスト化を実現す
ることができ、枠部材に被駆動部材側からのラジアル負
荷やスラスト負荷が加わった場合でも、振動や騒音を増
大させることなく円滑に各構成部材を回転させ、ひいて
は装置全体の耐久性をより向上させることのできる枠回
転型の動力伝達装置、あるいは、これを利用したモータ
付きの枠回転型の動力伝達装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、自身
の軸中心を通る入力軸から動力を入力し、この動力を該
入力軸と同軸に回転する枠部材から出力する枠回転型の
動力伝達装置において、太陽ローラ、キャリアに支持さ
れた遊星ローラ、及びリングローラを備える遊星ローラ
ユニットを備え、前記入力軸から入力された動力を前記
太陽ローラで受けると共に、前記キャリアを外部部材に
固定可能とし、前記リングローラを前記枠部材と一体回
転可能に連結することによって該枠部材を回転可能に構
成すると共に、この枠部材を前記リングローラから軸方
向に延在させ、前記キャリアの外周とこの枠部材の延在
部の内周との間に軸受を配置したことにより、前記課題
を解決したものである。
【0013】本発明では、まず、上述したようないわゆ
る単純遊星構造を、トラクションローラ(或いは摩擦ロ
ーラ)によって実現するようにした。発明者の試験によ
れば、これにより、まず、「静音」という観点において
(予測される以上の)優れた効果が得られることが確認
されている。これは、トラクションローラを用いた動力
伝達構造が元々静音性を有していることのほかに、前段
或いは後段に連結される外部動力機器同士の振動が互い
に伝達・影響しあって共振が発生するのが、この単純遊
星ローラ機構の存在によって阻止されるためであると推
察される。
【0014】その上で、本発明では構成の簡素化及びコ
ンパクト化を実現するために、回転させようとする枠部
材をリングローラに一体的に連結するようにしている。
【0015】この構成は、しかし、一方で被駆動部材側
から枠部材に入力されてくる反力あるいは負荷が、該枠
部材を介してリングギヤに直接印加されてしまうことを
意味する。一般に、トラクションローラを用いた単純遊
星構造の場合、リングローラ側からの負荷(特にスラス
ト負荷)は、各ローラの円滑な回転を阻害し、振動や騒
音増大の原因となる場合がある。本発明では、「静音
化」を実現するためにトラクションローラを用いた単純
遊星構造を採用しているため、そのままではこの「枠部
材側から受ける負荷」の影響を大きく受けてしまうとい
う不具合の発生が避けられない。
【0016】そこで、本発明では、この不具合を、先ず
枠部材をリングローラから軸方向に延在させ、その上で
(該外部部材に固定されている)キャリアの外周とこの
枠部材の延在部の内周との間に軸受を配置するという非
常に簡易な構成を採用することによって解決した。
【0017】この構成によれば、出力部材である枠部材
は外部部材に固定されているキャリヤに対して軸受を介
して直接的に支持される。従って、たとえ枠部材に被駆
動部材側から負荷がかかったとしても、当該軸受、キャ
リヤ、外部部材を介してこの負荷を受け止めることがで
きるため、リングローラはその負荷の影響を受けること
なく、常に円滑に回転することができる。なお、「枠部
材の延材部」は、必ずしも一体的に延材する必要はな
く、別体物を結合し、結果として「延材部」を形成した
ものであってもよい。
【0018】この構造は、遊星ローラユニットを多段に
有する動力伝達装置にも適用可能である(請求項2)。
この場合には、入力軸から入力された動力を、多段の遊
星ローラユニットのうちの初段の遊星ローラユニットの
太陽ローラで受けると共に、初段を含む前段の遊星ロー
ラユニットのキャリヤを次段の遊星ローラユニットの太
陽ローラと順次連結した上で最終段の遊星ローラユニッ
トのキャリアを外部部材に固定可能とし、少なくともリ
ングローラを前記枠部材と一体回転可能に連結すること
によって、該枠部材を回転可能に構成すると共に、この
枠部材を該最終段の遊星ローラユニットのリングローラ
から軸方向に延在させ、前記最終段のキャリアの外周と
この枠部材の延在部の内周との間に軸受を配置すればよ
い。
【0019】これにより、上述の作用効果をそのまま有
しながら、コンパクトで高い減速比の動力伝達装置を得
ることができるようになる。又、この発明の場合は、遊
星ローラユニットが多段に設けられているため、一般的
には駆動装置全体の軸芯合わせが難しくなる傾向がある
が、モータの出力軸が全遊星ローラユニットの軸中心を
貫通して配置されているため、駆動装置内の各回転部材
の回転軸中心を容易に一致させることができる。
【0020】請求項3の発明は、前記外部部材に固定さ
れるキャリヤに対する前記枠部材の軸方向移動を、前記
軸受を介して阻止する構成を有し、該軸受の存在により
前記枠部材側から掛かるスラスト荷重の遊星ローラユニ
ット側への伝達を遮断したしたことを特徴とする。
【0021】一般に、トラクションローラを用いた単純
遊星構造の場合、構造的にラジアル方向の負荷よりスラ
スト方向の負荷が更に悪影響を及ぼしやすいという特徴
がある。本発明によれば、キャリアと枠部材との間に軸
受が配置されているため、そのままでもある程度スラス
ト方向の反力に対応できるが、ここで、特に、キャリア
に対する枠部材の軸方向移動をこの軸受を介して阻止す
る構造を積極的に採用した場合には、枠部材側からリン
グローラにスラスト方向の負荷が掛ったときにおいても
リングローラを安定して回転させることができる。
【0022】なお、この場合、軸受自体としては、特に
スラスト軸受を採用しなくても、即ち一般的な玉軸受或
いはころ軸受を採用した場合であっても、(例えば段差
や止め輪等を介して)キャリヤ及び枠部材に対してその
内外輪の軸方向移動が確実に阻止された状態で組み込む
ようにすれば、スラスト方向の負荷に十分に対応できる
ような構造を得ることができる(後述)。
【0023】一方、本発明に係る動力伝達装置は、外部
部材としてモータユニットを用意し、このモータユニッ
トの動力が入力軸に入力される構成を採用することによ
り、簡単にモータ付き枠回転型の動力伝達装置に発展さ
せることができる(請求項4)。
【0024】この構成にあっては、モータユニットから
の回転出力は入力軸を介して太陽ローラにそのまま入力
され、一方、枠部材は軸受及びキャリヤを介してモータ
ユニットにそのまま融合・一体化された状態で支持され
ることになる。この結果、非常にコンパクトで、且つ組
み付け剛性の高いモータ付き枠回転型の動力伝達装置を
得ることができる。
【0025】特に、キャリヤの反遊星ローラユニット側
にフランジが形成され、このフランジが該モータユニッ
トのケーシングの一部を兼ねているような構成とした場
合には、部品点数の減少が図れると共にモータユニット
と遊星ローラユニットとの一体性を増すことができるた
め、装置全体の剛性をより高めることができる。又、こ
のフランジはキャリヤが補強の役目を果たすため、これ
自体剛性が高く、従って、モータケーシングの強度増強
にも寄与する。
【0026】更に、このフランジが当該モータ付き枠回
転型の動力伝達装置を、工場の基台や支柱その他の外部
設備の支持部材に取り付けるための取付板を兼ねるよう
に構成した場合には、このフランジの取付板としてのボ
ルト位置と枠部材の荷重が掛かる位置との距離を短くす
ることができる。そのため、モータユニット側に取付ベ
ース等を別途設けて固定する場合と比べて、該取付ベー
スに係る反力モーメントをより小さくでき、取付安定性
の高い合理的な設計をすることができる。
【0027】なお、モータユニットを扁平ブラシモータ
によって構成した場合には、軸方向寸法を短縮できるた
め、遊星ローラユニットの特性を生かしながら、駆動装
置全体の軸方向寸法を一層コンパクトにすることができ
る。又、扁平ブラシモータは全体がほぼ円盤状である
が、この円盤のほぼ片側全体を占めるケーシングが前記
キャリアと一体化された高強度のフランジによって構成
されることになるため、モータユニット全体の組み付け
剛性を高めることもできる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0029】図1は本発明の実施形態に係るモータ付き
枠回転型動力伝達装置の構成を示す断面図、図2は図1
の矢視II−II線に沿う断面図である。
【0030】図1に示すように、この動力伝達装置1
は、扁平ブラシモータよりなるモータユニット2と、遊
星ローラユニット30を含む動力伝達ユニット3とを軸
方向に隣接させて合体し、単一のユニットとして構成し
たものである。なお、動力伝達ユニット3側からみる
と、モータユニット2は外部部材に相当する。
【0031】動力伝達ユニット3は、複数のローラの摩
擦伝動により動力を伝達する構造を採用しており、一般
的にはトラクションドライブ(T/D)と呼ばれる動力
伝達型式に属する。
【0032】動力伝達ユニット3は、回転ケーシング
(枠部材)11を備える。即ち、この動力伝達ユニット
3は、ユニット外周部に位置する回転ケーシング11か
ら回転出力を取り出す枠回転型のものであり、回転枠1
3の外周に、例えばエレベータドアの開閉駆動用の歯付
きのタイミングベルト17が巻回されるプーリ18が一
体に形成されている。
【0033】回転ケーシング11は、共にリング状に形
成された回転枠(枠部材の本体)13と軸受ケーシング
(枠部材の延材部)14よりなる。回転枠13と軸受ケ
ーシング14は、軸線方向にインロー嵌合されており、
回転枠13の端面を密閉する端面カバー15と共に、貫
通ボルト16で一体に結合されている。このように本実
施形態では、この回転枠13とは別体の軸受ケーシング
14が「固定状態にある外部部材(モータユニット2)
側に延在された枠部材の延在部」に相当する。
【0034】回転枠13の軸中心には入力軸20が配置
されている。入力軸20はモータ軸60が延長されたも
のであり、モータユニット2側から動力伝達ユニット3
側に挿入されている。換言すると、入力軸20は、その
一端部(図の左側端部)はモータ軸60として機能して
いることになる。
【0035】回転枠13内には、入力軸20の外周に遊
星ローラユニット30が設けられている。遊星ローラユ
ニット30は、入力軸20の先端部にスプライン結合さ
れた円筒状の太陽ローラ31と、太陽ローラ31に外接
する複数(本例では4個)の遊星ローラ32と、該遊星
ローラ32が内接するリングローラ33と、全遊星ロー
ラ32をそれぞれキャリアピン34を介して回転自在に
支持するキャリア35とを備えており、太陽ローラ31
と遊星ローラ32とリングローラ33との三者の相互回
転により動力を伝達する。
【0036】遊星ローラユニット30のキャリアピン3
4は、その基端部が、遊星ローラ32よりもモータユニ
ット2側に配されたキャリア35に片持支持されてい
る。遊星ローラ32はこのキャリヤピン34の先端部外
周に、滑り部材(ピンローラ)36を介して回転自在に
装着されている。
【0037】遊星ローラユニット30のリングローラ3
3は、回転枠13の内周に一体的に形成されている。
【0038】各遊星ローラ32の軸線方向の位置は、端
面カバー15に嵌合したストッパリング51と、軸受ケ
ーシング14の内周に嵌合したストッパリング52とに
より規制されている。ストッパリング52は、スペーサ
27を介して軸受24の端部に当接し、軸方向に位置決
めされている。なお、軸受24の位置決めについては後
述する。
【0039】又、太陽ローラ31の軸線方向の位置は、
端面カバー15に嵌合したストッパリング53と、キャ
リア35の内周に嵌合したストッパリング54とにより
規制されている。
【0040】遊星ローラユニット30のキャリア35は
円筒状のもので、該キャリア35の外周と、回転ケーシ
ング(枠部材)11の延在部に相当する軸受ケーシング
14の内周との間には前記軸受(転がり軸受)24が配
されている。又、該キャリア35の内周と入力軸20の
外周との間には軸受(転がり軸受)23が配されてい
る。
【0041】このように、キャリア35の内外周の軸受
23、24により、入力軸20がキャリア35に回転自
在に支持されると共に、回転枠13と軸受ケーシング1
4よりなる回転ケーシング11がキャリア35に回転自
在に支持されている。又、遊星ローラユニット30自体
が大きなローラ軸受としての機能を果たすので、軸受2
3、24から離れた位置においても、入力軸20と回転
ケーシング11との回転振れが防止される。
【0042】ここで、キャリア35と軸受ケーシング1
4間に介装された軸受24は、段部25、26やスペー
サ27、スナップリング28等により、キャリア35と
軸受ケーシング14に対して軸方向の移動がないように
固定されている。従って、(軸受24自体は転がり軸受
ではあるが)この軸受24は回転ケーシング11側から
加わるラジアル荷重の一部及びスラスト荷重の全てを支
持する。これにより、回転ケーシング11側からの負荷
がそのまま遊星ローラユニット30側へ伝達されるのを
防止することができ、遊星ローラユニット30の各ロー
ラ31、32、33を常に安定して回転させることがで
きる。
【0043】なお、キャリア35と軸受ケーシング14
間には、遊星ローラユニット30から見て軸受24より
外側に位置させて、外部と遮断するシール部材55が配
置されている(後述)。又、キャリア35と入力軸20
との間には、遊星ローラユニット30から見て軸受23
より内側に位置させて、モータユニット2側と遮断する
シール部材56が配置されている。シール部材55、5
6で隔離された空間には、遊星ローラユニット30の各
ローラのトラクション機能を向上させるために特殊のグ
リスが封入される。
【0044】一方、キャリア35のモータユニット2側
には、取付フランジ12が一体的に形成されている。
【0045】この取付フランジ12は、本実施形態のモ
ータ付枠体回転型の動力伝達装置1を、例えばエレベー
タ(外部設備)のかご側の固定部材(支持部材)100
に固定するためのものであると共に、モータユニット2
のケーシングの一部であるモータベース61を兼用する
ものであり、動力伝達装置1の軸線方向と直交してい
る。
【0046】この取付フランジ12は、遊星ローラユニ
ット30のキャリア35の一端に一体に形成されている
ことから、結局、取付フランジ12をエレベータのかご
側の固定部材100に固定することにより、遊星ローラ
ユニット30のキャリア35が固定状態に保持され、回
転ケーシング11から回転出力を取り出せるようになる
と共に、モータユニット2も該取付フランジ12を介し
てかご側の固定部材100に固定されることになる。
【0047】取付フランジ12の側面と軸受ケーシング
14の端面は僅かな隙間を存して対向しており、取付フ
ランジ12側の側面に形成した環状凹所12aに、軸受
ケーシング14側の側面に形成した環状凸部14aが非
接触で入り込んでいる。
【0048】これは軸受ケーシング14側の側面に環状
凸部14aを形成することで、軸受ケーシング14とキ
ャリア45間をシールする前記シール部材55を配置す
るスペースを確保するための工夫である。即ち、軸受ケ
ーシング14に環状凸部14aを形成することにより、
その内周側にシール部材55を配置するスペースを確保
しており、その環状凸部14aとの干渉を避けるため
に、取付フランジ12側の側面に環状凹部12aを形成
しているのである。
【0049】このような構成をとることで、取付フラン
ジ12の厚さを十分に確保しながら、軸方向長を伸ばす
ことなくシール部材55を配置することを可能とし、以
て取付フランジ12を極力軸受ケーシング14に接近し
て配置するようにして動力伝達ユニット3の軸方向寸法
を短縮している。
【0050】次にモータユニット2の構成を説明する。
【0051】このモータユニット2は、前述したように
扁平ブラシモータよりなるもので、モータベース61と
モータカバー63がモータケーシングを構成している。
モータベース61は取付フランジ12自体がそのまま兼
用されている。
【0052】このモータユニット2は、その基本構造自
体は公知のもので、動力伝達ユニット3の入力軸20と
一体となったモータ軸60と、モータ軸60の動力伝達
ユニット3と反対側の端部を支持するためモータカバー
63の中心部に嵌合された軸受64と、モータカバー6
3内においてモータ軸60の外周に一体に結合された薄
い円盤状のロータ65と、ロータ65の側面と対向する
ようモータカバー63の内側面に固定されたステータ6
6と、ロータ65のコイル(図示略)に電流を供給する
ブラシ67と、ブラシ67をロータ65のボス部の接点
に接触させるためのバネ68とから主に構成されてい
る。
【0053】なお、ロータ65と動力伝達ユニット3側
の入力軸20の外周の軸受23との間には、ロータ65
の位置を決めるためのスペーサ69が設けられている。
【0054】以上説明したモータ付枠回転型の動力伝達
装置1は、取付フランジ12を固定部材100に固定す
ることにより、例えば図3に示されるようにエレベータ
のかごに取り付けられる。
【0055】図3は動力伝達装置1の使用例を示してい
る。
【0056】図3において、101、102はエレベー
タのドア、17はタイミングベルト、103、104は
ドアとタイミングベルトの連結部材である。タイミング
ベルト17は、離間した2つのプーリ105、106間
に巻回されており、片方のプーリ106の位置に動力伝
達装置1が配置され、そのプーリ106として、回転ケ
ーシング11の回転枠13に一体形成したプーリ18が
使用される。この機構においては、動力伝達装置1によ
ってタイミングベルト17を駆動することにより、ドア
101、102を同期して開閉することができる。
【0057】次に、この動力伝達装置1の作用を述べ
る。
【0058】図1を参照して、モータユニット2のモー
タ軸60が回転すると、その回転が入力軸20から遊星
ローラユニット30の太陽ローラ31に入力される。い
ま仮に回転枠13を固定と考えた場合、太陽ローラ31
に入力された回転は、ローラ同士の摩擦回転(トラクシ
ョン回転)により、遊星ローラ32→キャリア35の順
に伝達される。しかし、実際はキャリア35が固定され
ているので、遊星ローラ32の回転によって、リングロ
ーラ33、即ち、回転枠13を有する回転ケーシング1
1が回転し、タイミングベルト17が駆動されて、ドア
101、102の開閉が行われる。
【0059】この場合、モータユニット2とタイミング
ベルト17との間の動力伝達手段として、遊星ローラユ
ニット30を内蔵した動力伝達ユニット3が使用されて
いるので、静粛な運転を行うことができる。即ち、遊星
ローラユニット30は、太陽ローラ31と遊星ローラ3
2とリングローラ33の相互回転(摩擦回転、或いはト
ラクション回転)により動力を伝達するものであるか
ら、それ自体としての静音効果が高い上に、モータユニ
ット2で発生する振動のタイミングベルト側への伝達、
及び、タイミングベルト側で発生する振動のモータユニ
ット側の伝達がこの遊星ローラユニット30、40の部
分で遮断される。従って、「相互に異なる固有振動数で
振動している者同士が互いに影響し合ってそれぞれの部
分で発生している振動・騒音レベルよりも大きな振動・
騒音が発生してしまう」という所謂共振現象が発生する
の防止することができ、結果的にモータユニットからタ
イミングベルト以降を含めた駆動装置全体の静粛性を大
幅に高めることができる。
【0060】なお、もしドア101、102を閉じると
きにタイミングベルト17に過大な負荷が作用したとす
ると、回転ケーシング11にかかる負荷の増大により、
各ローラ31、32、33に滑りが発生するようにな
る。そのため、たとえセンサ系統の故障等で人や物がド
ア101、102に挟まれたことを検知してモータ軸6
0の回転を止めたりする制御ができなくなり、人や物が
挟まれた状態でモータユニット2が回り続けようとする
ような状況が発生したとしても、その挟まれた人や物に
大きなトルクがかからないようにすることができる。つ
まり、万一の場合の機械的安全機能を発揮させることが
できる。これは本動力伝達装置1がローラタイプの単純
遊星機構をそのベースとして採用していることによって
得られるメリットである。
【0061】遊星ローラユニット30を内蔵した動力伝
達ユニット3はコンパクトな形態で減速比を大きくとれ
るものであるから、扁平モータの採用と相俟って駆動系
全体のコンパクト化を容易に図ることができる。
【0062】又、キャリア35と一体化されることによ
って高強度とされた取付フランジ12をモータユニット
2のケーシングの一部(モータベース61)として用い
ているので、部品点数の減少を図りながら、モータユニ
ット2と動力伝達ユニット3の一体性を増すことができ
る。しかも、その取付フランジ12を介してエレベータ
のかご側の固定部材100に固定することで、動力伝達
装置1を設置するようにしているため、取付形態のコン
パクト化が図れる上、据付け安定性の高い設置が可能と
なる。
【0063】より具体的には、先ず、取付フランジ12
が遊星ローラユニット30及びモータユニット2の軸方
向中間に位置しているため取付フランジ12からの片持
ち距離L1、L2が短縮されている。その結果、特に回
転枠13に係るラジアル方向及びスラスト方向の荷重を
取付フランジ12からあまり離れない位置で受けること
になり、取付フランジ12のボルト62に掛かる反力モ
ーメントを小さく抑えることができる。従ってモータユ
ニット2側に取付ベース等を別途設けて固定する場合と
比べて、動力伝達装置1をエレベータのかごに取付た際
の据付け安定性が高い。
【0064】次に、a)取付フランジ12と遊星ローラ
ユニット30のキャリア35とモータユニット2のケー
シング61とが、それぞれの一部を兼ねるように一体化
されて動力伝達装置1の中央に配置され、b)この取付
フランジ12を中心にモータユニット2及び遊星ローラ
ユニット30が同一軸線上に隣接して配置され、c)モ
ータユニット2の出力軸60が遊星ローラユニット30
の軸中心にその入力軸20として挿入される構成が採用
されていることから、(ロータや摩擦ローラ等の)回転
部材がユニット中央に位置する取付フランジ12をベー
スにして組み付けられる形となり、各回転部材の組み付
け剛性を高く維持でき、回転安定性及びエレベータのか
ごへの据付安定性を一層向上させることができる。
【0065】又、リングローラ33と一体回転する回転
枠13に直接、タイミングベルト17を駆動するための
プーリ18を形成しているので、動力伝達装置1と別に
プーリを設けなくてよくなり、駆動系の一層のコンパク
ト化が図れる上、構成の単純化と部品点数の削減が図
れ、コストダウンに寄与する。
【0066】又、回転ケーシング(枠部材)11の延在
部としての軸受ケーシング14とキャリア35との間に
敢えて軸受24を配置しているので、遊星ローラユニッ
ト30にかかる負担を減らすことができ、回転ケーシン
グ11の回転支持の安定性を高めることができる。即
ち、この軸受24で回転ケーシング11に作用するスラ
スト荷重の全部及びラジアル荷重の一部を受けるように
しているので、たとえ回転ケーシング(枠部材)に大き
なスラスト荷重やラジアル荷重がかかった場合でも遊星
ローラ32を安定して回転させることができる。換言す
ると、回転枠13の内外周に直接プーリ18、リングロ
ーラ33が配置されていても、遊星ローラユニット30
の回転は何ら阻害されない。
【0067】なお、前記実施形態の動力伝達装置1の場
合、1段の遊星ローラユニット30を設けているが、遊
星ローラユニットは2段にしてもよいし、3段以上にし
てもよい。2段以上の多段にする場合は、モータユニッ
トの出力回転を多段の遊星ローラユニットのうちの初段
の遊星ローラユニットの太陽ローラで受けると共に、初
段を含む前段の遊星ローラユニットのキャリアを次段の
遊星ローラユニットの太陽ローラと順次連結した上で、
最終段の遊星ローラユニットのキャリアを固定し、且
つ、少なくとも最終段の遊星ローラユニットのリングロ
ーラを回転枠と一体回転可能に連結すればよい。その場
合、最終段のキャリアの外周と軸受ケーシングの内周と
の間に軸受を配置する。なお、各段のリングローラは全
て連結してもよく、あるいは最終段を含む一部のみを連
結してもよい。
【0068】図4に遊星ローラユニットを2段とした例
を示す。
【0069】なお、図4において先の実施形態と同一の
符号を付してある部材(例えば取付フランジ12を含む
モータユニット2)は、先の第1実施形態と基本的に同
様の構成であることを示している。
【0070】この動力伝達装置200における第1(初
段)の遊星ローラユニット230は、モータユニット2
側から見た場合、入力軸220の先端側に配され、第2
(最終段)の遊星ローラユニット240は、第1の遊星
ローラユニット230よりもモータユニット2側に配さ
れている。
【0071】即ち、モータユニット2、第2の遊星ロー
ラユニット240、第1の遊星ローラユニット230
は、この順に同一軸線上に隣接して配置され、且つ、モ
ータユニット2の出力軸60が、第1、第2の遊星ロー
ラユニット230、240の軸中心を貫通してモータユ
ニット2から最も遠い位置に配置された第1の遊星ロー
ラユニット230にその入力軸220として挿入されて
いる。
【0072】第1の遊星ローラユニット230は、入力
軸220の先端部にスプライン結合された円筒状の太陽
ローラ231と、太陽ローラ231に外接する複数(本
例では4個)の遊星ローラ232と、該遊星ローラ23
2が内接するリングローラ233と、全部の遊星ローラ
232をそれぞれキャリアピン234を介して回転自在
に支持するキャリア235とを備えており、太陽ローラ
231と遊星ローラ232とリングローラ233との三
者の相互回転により動力を伝達する。
【0073】第2の遊星ローラユニット240は、入力
軸220の外周に遊嵌されて第1の遊星ローラユニット
230のキャリア235とスプライン結合された円筒状
の太陽ローラ241と、太陽ローラ241に外接する複
数の遊星ローラ242と、該遊星ローラ242が内接す
るリングローラ243と、全部の遊星ローラ242をそ
れぞれキャリアピン244を介して回転自在に支持する
キャリア245とを備えており、太陽ローラ241と遊
星ローラ242とリングローラ243との三者の相互回
転により動力を伝達する。
【0074】第1、第2の遊星ローラユニット230、
240のキャリアピン234、244は、それぞれ基端
部が、各遊星ローラ232、242よりもモータユニッ
ト2側に配されたキャリア235、245に片持支持さ
れている。キャリヤピン234、244の先端部外周に
は、それぞれ滑り部材(ピンローラ)236、246を
介して遊星ローラ232、242が回転自在に装着され
ている。
【0075】第1、第2の遊星ローラユニット230、
240のリングローラ233、243は、回転枠213
の内周に一体的に形成されている。又、ここでは部品の
共通化を図るため、第1、第2の遊星ローラユニット2
30、240における太陽ローラ231、241の外
径、及びリングローラ233、243の内径をほぼ等し
く設定し、遊星ローラ232、242は同一のものを使
用している。
【0076】第1の遊星ローラユニット230の遊星ロ
ーラ232と第2の遊星ローラユニット240の遊星ロ
ーラ242間には、回転枠213の内周に嵌合されたス
ペーサ222によって一定のスペースが保持されてお
り、そのスペースに第1の遊星ローラユニット230の
キャリア235が収納されている。
【0077】各遊星ローラ232、242の軸線方向の
位置は、端面カバー215に嵌合したストッパリング2
51と、前記スペーサ222と、軸受ケーシング(枠部
材の延在部)214の内周に嵌合したストッパリング2
52とにより規制されている。ストッパリング252
は、スペーサ227を介して軸受224の端部に当接
し、軸方向に位置決めされている。
【0078】太陽ローラ231、241の軸線方向の位
置は、端面カバー215に嵌合したストッパリング25
3と、第2の遊星ローラユニット240のキャリア24
5の内周に嵌合したストッパリング254とにより規制
されている。
【0079】第2の遊星ローラユニット240のキャリ
ア245は円筒状のもので、該キャリア245の外周
と、回転ケーシング(枠部材)211の一部である軸受
ケーシング214の内周との間には軸受(転がり軸受)
224が配されている。この軸受224が先の実施形態
の軸受24に相当する。又、該キャリア245の内周と
入力軸220の外周との間には軸受(転がり軸受)22
3が配されている。
【0080】このように、キャリア45の内外周の軸受
223、224により、入力軸220がキャリア245
に回転自在に支持されると共に、回転枠213と軸受ケ
ーシング214よりなる回転ケーシング211がキャリ
ア245に回転自在に支持されている。又、第1、第2
の遊星ローラユニット230、240自体が「並列状態
で」それぞれローラ軸受としての機能を果たすので、軸
受223、224から離れた位置においても、入力軸2
20と回転ケーシング211との回転振れが防止され
る。
【0081】又、第2(最終段)の遊星ローラユニット
のキャリア245と軸受ケーシング214間に介装され
た転がり軸受224は、段部225、226やスペーサ
227、スナップリング228等により、キャリア24
5と軸受ケーシング214に対して軸方向の移動がない
ように固定されており、この軸受224によって回転ケ
ーシング211側から加わるラジアル荷重の一部及びス
ラスト荷重を全て支持するようになっている。従って、
該スラスト荷重が遊星ローラユニット230、240側
へ伝達されるのを遮断することができる。
【0082】この軸受224の構成及び機能は先の実施
形態のおける軸受24と同様である。又、第2(最終
段)の遊星ローラユニット240のキャリア245には
取付フランジ12が一体に形成されており、この取付フ
ランジ12の構成及び機能も先の実施形態のそれと同様
である。更に、モータユニット2の構成及び機能も先の
実施形態のそれと同様である。そのため、これら同様の
部材については、図4において同一の符号を付すにとど
め、重複説明を省略する。
【0083】この動力伝達装置200では、遊星ローラ
ユニットを2段に設けているので、減速比を大きくとる
ことができる上、ローラ間の摩擦接触部の数が増えるの
で、振動吸収性能の一層の向上が図れる。
【0084】又、2段の遊星ローラユニット230、2
40が軸方向に並ぶことで、遊星ローラユニット23
0、240自体による軸受機能が高まるので、回転ケー
シング211の回転安定性をより高めることができる。
【0085】なお、上記実施形態においては、いずれも
「枠部材の延在部」である軸受ケーシングを、枠部材の
本体である回転枠と別体で構成した上で互いに連結する
ようにしていたが、これらは当然に当初より一体ものと
して構成するようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、単純遊星ローラ機構を
採用したことにより静音化を実現できる。又、キャリヤ
の外周と枠部材の延在部の内周との間に軸受を配置する
ようにしたため、単純な構成でありながら枠部材側から
の負荷が遊星ローラユニット側に伝達しないようにする
ことができる。従って、こうした負荷に弱い単純遊星ロ
ーラ機構を採用していながら、常に安定した状態で円滑
に回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の動力伝達装置の断面図
【図2】図1のII−II矢視断面図
【図3】実施形態の動力伝達装置の使用例を示す構成図
【図4】本発明の他の実施形態の動力伝達装置の図1相
当の断面図
【図5】本発明の実施形態の動力伝達装置の断面図
【符号の説明】
1、200…動力伝達装置 2…モータユニット(外部部材) 3…動力伝達ユニット 11…回転ケーシング(枠部材) 12…取付フランジ 13、213…回転枠 14、214…軸受ケーシング(枠部材の延在部) 15、215…端面カバー 17…タイミングベルト 18…プーリ 20、220…入力軸 23、223…ころがり軸受 24、224…ころがり軸受 30…遊星ローラユニット 230…第1の遊星ローラユニット 240…第2の遊星ローラユニット 31、231、241…太陽ローラ 32、232、242…遊星ローラ 33、233、243…リングローラ 34、234、244…キャリアピン 35、235、245…キャリア 60…モータ軸 61…モータベース(モータケーシング) 63…モータカバー(モータケーシング) 65…ロータ 66…ステータ 67…ブラシ 100…支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J051 AA01 AA09 BA03 BB08 BC02 BC03 BD02 BE03 BE04 EC03 EC04 EC10 ED07 FA10 3J063 AB35 AC01 BA03 BA04 BA09 CA01 CB36 CB41 CD02 CD44 XB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自身の軸中心を通る入力軸から動力を入力
    し、この動力を該入力軸と同軸に回転する枠部材から出
    力する枠回転型の動力伝達装置において、 太陽ローラ、キャリアに支持された遊星ローラ、及びリ
    ングローラを備える遊星ローラユニットを備え、 前記入力軸から入力された動力を前記太陽ローラで受け
    ると共に、前記キャリアを外部部材に固定可能とし、 前記リングローラを前記枠部材と一体回転可能に連結す
    ることによって該枠部材を回転可能に構成すると共に、 この枠部材を前記リングローラから軸方向に延在させ、
    前記キャリアの外周とこの枠部材の延在部の内周との間
    に軸受を配置したことを特徴とする枠回転型の動力伝達
    装置。
  2. 【請求項2】自身の軸中心を通る入力軸から動力を入力
    し、この動力を該入力軸と同軸に回転する枠部材から出
    力する枠回転型の動力伝達装置において、 太陽ローラ、キャリアに支持された遊星ローラ、及びリ
    ングローラを備える遊星ローラユニットを多段に備え、 前記入力軸から入力された動力を、前記多段の遊星ロー
    ラユニットのうちの初段の遊星ローラユニットの太陽ロ
    ーラで受けると共に、 初段を含む前段の遊星ローラユニットのキャリヤを次段
    の遊星ローラユニットの太陽ローラと順次連結した上で
    最終段の遊星ローラユニットのキャリアを外部部材に固
    定可能とし、 少なくともリングローラを前記枠部材と一体回転可能に
    連結することによって、該枠部材を回転可能に構成する
    と共に、 この枠部材を該最終段の遊星ローラユニットのリングロ
    ーラから軸方向に延在させ、前記最終段のキャリアの外
    周とこの枠部材の延在部の内周との間に軸受を配置した
    ことを特徴とする枠回転型の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記外部部材に固定されるキャリヤに対する前記枠部材
    の軸方向移動を、前記軸受を介して阻止する構成を有
    し、該軸受の存在により前記枠部材側から掛かるスラス
    ト荷重の遊星ローラユニット側への伝達を遮断したこと
    を特徴とする枠回転型の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の枠回転型
    の動力伝達装置を備え、前記外部部材がモータユニット
    であり、且つこのモータユニットの動力が前記入力軸に
    入力されることを特徴とするモータ付きの枠回転型の動
    力伝達装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記キャリヤの反遊星ローラユニット側にフランジが形
    成され、このフランジが該モータユニットのケーシング
    の一部を兼ねていることを特徴とするモータ付きの枠回
    転型の動力伝達装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記フランジが当該モータ付きの枠回転型の動力伝達装
    置を、外部設備の支持部材に取り付けるための取付板を
    兼ねていることを特徴とするモータ付きの枠回転型の動
    力伝達装置。
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