JP4672983B2 - 減速機の出力部構造 - Google Patents

減速機の出力部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4672983B2
JP4672983B2 JP2004010982A JP2004010982A JP4672983B2 JP 4672983 B2 JP4672983 B2 JP 4672983B2 JP 2004010982 A JP2004010982 A JP 2004010982A JP 2004010982 A JP2004010982 A JP 2004010982A JP 4672983 B2 JP4672983 B2 JP 4672983B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
output member
plate body
reduction mechanism
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004010982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005201424A (ja
Inventor
淳 為永
清次 峯岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2004010982A priority Critical patent/JP4672983B2/ja
Publication of JP2005201424A publication Critical patent/JP2005201424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4672983B2 publication Critical patent/JP4672983B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、減速機の出力部構造、特に、出力部材を減速機の軸方向長をより短縮させた状態で安定回転支持することのできる減速機の出力部構造に関する。
減速機の出力部材は、回転が減速された分、扱うトルクが大きくなっており、一般に太く且つ重く、その支持のためには大きな軸受を必要とする。また安定支持のためには軸受間に相応の支持スパンも必要である。そのため、当該減速機の寸法増大及び重要増大の大きな要因となっており、減速機の中で最も大きなコストがかかる部材の一つともなっている。
特許文献1においては、入力軸と、該入力軸と一体的に回転する偏心体と、該偏心体の周りで揺動する外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車とを有し、外歯歯車の自転成分を出力として出力軸(出力部材)から取り出す構成とされた揺動内接噛合型の遊星歯車減速機構を有する減速機が開示されている。この種の遊星歯車減速機構を有する減速機においては、減速比が高く、したがって出力軸の扱うトルクは特に大きくなる。
そのため、この特許文献1では、減速機構の両サイドに実質的な出力部材であるキャリヤを一対配置してこれら一対のキャリヤをキャリヤピンで強固に連結し、その上で大容量の軸受でそれぞれのキャリヤを支持するようにしている。最終的な出力部材は入力軸と反対側に配置されたキャリヤと連結されているが、各部材は複雑に組み込まれて相互に位置決めし合っており、出力部材の軸方向の移動規制の構造は複雑である。
特開2001−99263号公報
この特許文献1で開示された減速機に限らず、市場にはさまざまな形状あるいは支持構成に係る出力部材が提案されているが、特に減速比が大きく、従って大きなトルクを扱う必要のあるような減速機において、その出力部材を(位置規制を含めて)簡易な構造で安定的に支持し得る構成は、未だ見受けられないというのが実情である。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであって、たとえ扱うトルクが大きくても減速機の軸方向の長さを長くすることなく、その出力部材を安定的に支持すると共に、軸方向の移動止め(特に抜け止め)を簡易且つ確実に行うことのできる減速機の出力部構造を提供することをその課題としている。
本発明は、減速機の出力部構造において、円板状のプレート体と、該プレート体の外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成された動力伝達部と、を有する出力部材を備え、前記プレート体の半径方向中央部に、該プレート体に対して少なくとも前記減速機の軸方向減速機構側に突出する突出部が設けられ、更に、前記減速機構の入力軸と前記突出部とを嵌合構造とするとともに、該突出部に設けられた第1の止め部と、前記入力軸に設けられた第2の止め部とによって、前記出力部材の軸方向の少なくとも他方側への移動止めを行うことにより、上記課題を解決したものである。
本発明においては、先ず、円板状のプレート体と、該プレート体の外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成された動力伝達部と、を備えた出力部材を用意する。ここで動力伝達部とは、被駆動体(相手機械)に対して出力部材の動力を受け渡す部分を意味している。
この出力部材の基本形状は、扱うトルクが大きくても、比較的薄い(軽量の)素材で該出力部材を形成することを可能とする。それは、円板状のプレート体は、たとえ薄くとも円周方向および半径方向に強度があり、リング状の動力伝達部は円周方向及び軸方向に強度があるためである。
本発明では、このような基本形状を有する出力部材を用意すると共に、そのプレート体の半径方向中央部に、なくとも減速機の軸方向減速機構側に対して一体化された突出部を形成又は組付けるようにし、その上で、減速機構の入力軸と突出部とを嵌合構造とするとともに、この突出部に設けられた第1の止め部と、前記入力軸に設けられた第2の止め部とによって、当該出力部材の軸方向の(少なくとも他方側への)移動止めを行う。突出部は半径方向中央部に文字通り突出する態様で存在しているため、軸方向の移動止めのための止め部としては、後述するようにボルト或いは小径の止め輪等を用いるだけで容易に実現できる。
この結果、出力部材が存在することによって減速機の軸方向長さが増大するのを、ほぼプレート体の厚さ程度に抑えることができるようになり、高トルク、高容量の出力部材を備えているにも拘わらず、減速機の軸方向長を従来の構成より大きく縮小することが可能となる。
なお、突出部は、必ずしも軸方向双方側の移動止めに寄与している必要はない。勿論寄与していても構わないが、この突出部のみで双方向の移動止めが実現されている必要はない。それは、この形状の出力部材で最も重要なのは、いわゆる抜け止め、即ち出力部材が減速機構から離れる方向の手当てを如何に行うかであり、減速機構が存在する側への移動止めは、後述するように、現に存在する減速機構の種々の場所で容易に実現できるためである。本発明によれば、出力部材の減速機構から離れる方向の移動止めができる。
また、突出部は、その機能上、要は組み付けた状態で結果としてプレート体と軸方向の一方側に対して一体化されていればよく、必ずしも連続した一部材として一体化されている必要はない(後述)。
なお、本発明は、減速機の出力部構造において、円板状のプレート体と、該プレート体の外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成された動力伝達部と、を有する出力部材を備え、前記プレート体の半径方向中央部に、該プレート体に対して少なくとも前記減速機の軸方向減速機構側に突出する突出部が設けられ、更に、前記減速機が固定体を備えるとともに、該固定体に前記出力部材が軸受を介して回転自在に支持され、前記突出部に第1の止め部が設けられるとともに、前記軸受が第2の止め部を構成して、前記第1の止め部と該第2の止め部とを軸方向に対向させることにより、前記出力部材の移動止めを行うように構成してもよい。この場合も、発明が解決しようとする課題に対して上述した作用効果を同様に奏することができる。
扱うトルクが大きくても減速機の軸方向の長さを長くすることなく、該減速機の出力部材を簡易な構造で安定的に支持あるいは位置規制することができる。
以下、本発明の実施形態の例を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図4に示すギヤドモータGM1は、モータM1と、本実施形態が適用された2段の遊星減速機構を有する多段減速機G1とを連結・組み合わせたものである。
図1は、該ギヤドモータGM1の全体縦断面図、図2はその分解断面図である。
モータM1のモータカバー12は、多段減速機G1のモータM1側のカバーを兼ねており、このモータカバー12に連続形成した円筒部12AにモータM1のモータ軸18の先端部18Aが臨まされている。
この先端部18Aには多段減速機G1の前段減速機構を構成する単純遊星ローラ機構20の太陽ローラ22の先端部22Aが嵌合・対峙している。
図2に示されるように、この実施形態では、モータ軸18の先端部18Aには、直線状の凹部18A1が形成されており、一方、太陽ローラ22の先端部22Aにはこの凹部18A1に嵌合する直線状の凸部22A1が形成されている。この凹部18A1と凸部22A1は、軸受19によって取り囲まれ、その半径方向の動きが拘束されている。
図3を併せて参照して、単純遊星ローラ機構20は、この太陽ローラ22と、該太陽ローラ22と外接(オイルを介した間接接触)する遊星ローラ24と、該遊星ローラ24が内接するリングローラ26とを備え、該遊星ローラ24に挿入されているキャリヤピン27の公転成分がキャリヤ(単純遊星ローラ機構20の出力体)28を介して出力される構成とされている。
前記リングローラ26の半径方向外側には、電磁クラッチ30が配置されている。電磁クラッチ30のコイル32は、所定の電流が流されることによってクラッチ板34を吸着可能であり、電流がオフとされると、吸着を解いて結果としてリングローラ26の回転をフリーとする。電磁クラッチ30は、停電時やモータ故障時に被駆動体(相手機械:図示略)側を手動で動かすときの抵抗を軽減するためのものである。
多段減速機G1のケーシング(固定体)14は、フランジ部14A、リング部14B、プレート部14Cを連続的に備える。フランジ部14Aは、多段減速機G1の軸線O1と垂直に延在され、前記モータカバー12とボルト13を介して一体化されている。リング部14Bは、該フランジ部14Aから連続的に軸線O1と平行に曲折され、電磁クラッチ30のコイル32の半径方向外側を覆うようにして延在している。また、プレート部14Cは、該リング部14Bから更に連続的に半径方向内側に曲折され、単純遊星ローラ機構20と後段減速機構を構成する揺動内接噛合型の遊星減速機構50の外歯歯車56との間に介在・配置されている。
一方、揺動内接噛合型の遊星歯車機構50は、図4を併せて参照しながら説明すると、前段減速機構の単純遊星ローラ機構20からの動力が入力される入力軸51と、該入力軸51に対して偏心体54及び軸受55を介して偏心揺動を可能に組み込まれた外歯歯車56と、該外歯歯車56が内接噛合する内歯歯車58と、該内歯歯車58と一体化された出力部材62とを備える。
図1、図2から明らかなように、前記入力軸51は、遊星ローラ機構20のキャリヤ(出力体)28そのものである。また、揺動内接噛合型の遊星減速機構50の入力軸51であると共に、さらに該入力軸51と一体化された偏心体54の機能も兼用している。ここでは以降この入力軸51は中央部材52の用語で代表させる。この中央部材52は、半径方向中央部に軸方向に沿った中空部52Aを備え、軸受61を介してケーシング(固定体)14のプレート部14Cの内周側で回転自在に支持されている。なお、中空部52Aの実体は、ここでは雌ねじ52A1が切られているねじ孔である。
前記外歯歯車56には、内ピン孔56Aが形成されており、キャリヤ(内ピン)60が遊嵌している。内ピン60はケーシング14のプレート部14Cと一体化されている。
前記内歯歯車58の内歯は、ローラ状のピン58Aによって構成され、その数(歯数)は外歯歯車56の歯数より1だけ多い。
前記出力部材62は、円板状のプレート体62Bと、該プレート体62Bの外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成されたプーリ体(動力伝達部)62Aと、を備える。プーリ体62Aは内歯歯車58と一体化されており、滑り軸受59を介してケーシング14の前記リング部14Bに回転自在に支持されている。プーリ体62Aの外周には被駆動体(相手機械:図示略)に出力部材62の動力を伝達するために図示せぬベルト(図示略)が巻回される。
一方、出力部材62のプレート体62Bの半径方向中央には貫通孔62Dが形成され、ボルト63がワッシャ65を介して挿通可能とされている。ボルト63とワッシャ65は、プレート体62Bの側面62B1と当接される。このボルト63は、ワッシャ65と共に本発明の「プレート体からの突出部」を構成する。ボルト63のねじ部63Aは、前記中央部材52の中空部52Aの雌ねじ52A1と螺合可能である。ボルト63(ワッシャ65)と中央部材52の端部52Cは当接している。この結果ボルト63と中央部材52とが一体化され、出力部材62の軸方向他方側(図1、図2の軸方向左側)への移動止め(抜け止め)がなされる。なお、プレート体62Bと中央部材52の段差部52Bは接触していない。この実施形態では、出力部材62の軸方向右側への移動止めは、外歯歯車56を介してケーシング14のプレート部14Cの突起14C1によって行われている。図の符号69は、太陽ローラ22の軸方向位置を微調整するための部品である。
次に、このギヤドモータGM1の作用を説明する。
モータM1のモータ軸18が回転すると、これと一体化されている単純遊星ローラ機構20の太陽ローラ22が回転する。電磁クラッチ30のコイル32は、運転時にはクラッチ板34を吸着し、該クラッチ板34を介してリングローラ26をケーシング14と一体化させている。その結果、単純遊星ローラ機構20は、太陽ローラ22:入力、リングローラ26:固定、キャリヤピン27:出力の入出力体系とされ、モータ軸18の回転が所定の減速比で減速された上でキャリヤピン27、キャリヤ28に伝達され、これにより該キャリヤ28と完全に一体化している揺動内接噛合式の遊星歯車機構50の入力軸51(=中央部材52)が回転する。
中央部材52が回転すると、これと一体化している偏心体54が回転し、更に軸受55を介して外歯歯車56が中央部材52の周りで内歯歯車58に内接噛合しながら揺動する。外歯歯車56の自転は、内ピン孔56Aとケーシング14と一体化されている内ピン60によって拘束されており、且つ内歯歯車58の歯数(ローラ状ピン58Aの数)は、外歯歯車56の歯数よりも1だけ大きいため、内歯歯車58は外歯歯車56に対して外歯歯車56が1回揺動するごとに1歯数差分だけ位相がずれる。これは、内歯歯車58に、中央部材52の1回転によって内歯歯車58の歯数差分の1に相当する「自転」が発生したことを意味する。内歯歯車58は出力部材62と一体化されているため、内歯歯車58の回転は、そのまま出力部材62の回転となり、該出力部材62のプーリ体62Aに巻回された図示せぬベルトを介して駆動対象物が駆動される。
ここで、ボルト63及びワッシャ65は、出力部材62のプレート体62Bの側面62B1と当接しており、且つそのねじ部63Aは中央部材52の雌ねじ52A1と螺合して該中央部材52と一体化している。また、中央部材52は、ケーシング(固定体)14のプレート部14Cに組み込まれた軸受61によってその軸方向位置が拘束されているため、結果として、出力部材62のプレート体62Bもケーシング14のプレート部14Cに対して図1、図2の軸方向左側への移動止め(いわゆる抜け止め)がなされることになる。
即ち、この実施形態では、ボルト63を用いて出力部材62を組み付ける段階で、該出力部材62の軸方向の位置決めが(特に止め輪等を用いることなく)同時に完了することになる。
出力部材62のプレート体62Bは、肉厚が薄くても、半径方向に広く延在しているため、回転方向及び半径方向の荷重(負荷)に対する強度は十分である。一方、該プレート体62Bの外周部付近に突出形成されたプーリ体(動力伝達部)62Aは、回転方向及び軸方向の荷重(負荷)に対する高い強度を有する。そのため、両者62B、62Aの特性が融合されて、出力部材62は、回転方向にも半径方向にもまた軸方向にも高い強度を有している。すなわち、それほどの厚さ等を有していないにもかかわらず、その取り扱い可能な容量は極めて大きい。
それにも拘わらず、ボルト63のねじ部(突出部)63Aも、また、プーリ体(動力伝達部)62Aも、既存の減速機構の半径方向内側あるいは外側に配置されているため、出力部材62の存在は減速機全体の軸方向長が伸びる要因とは殆どなっておらず、(容量の大きな出力部材62が存在していても)軸方向長は従来に比べ大きく短縮化されている。
なお、停電、あるいはモータM1の故障等によりモータM1による駆動が不能となったときに駆動対象物を手動にて直接動かす必要が生じたときには、電磁クラッチ30のコイル32の通電をオフとすることにより、該クラッチ板34と回転方向に一体化されているリングローラ26を回転可能にする。この結果、キャリヤピン27はほぼ無負荷で回転できるようになり、駆動対象物を移動したときに単純遊星ローラ機構20の減速機構及びモータM1を一緒に連れ回す必要がなくなり、移動の労力が軽減される。
更に、この多段減速機G1においては、モータM1の出力を(歯車伝動ではなく)トラクション伝動によって伝達する単純遊星ローラ機構20で受け取り、回転速度を低下させた状態で後段の揺動内接噛合式の遊星歯車減速機構50に伝えているため、モータM1の振動を単純遊星ローラ機構20で吸収することができると共に、後段の歯車減速機構50で発生する噛合騒音を低下させることができる。また、モータM1と後段の歯車減速機構50との間に共振現象が発生するのを、その間に単純遊星ローラ機構20を介在させることによって効果的に回避することができ、この点でも装置全体で発生する騒音のレベルを低減することができる。
従って、このギヤドモータGM1は、例えば、コンベヤ、走行台車の駆動装置のように、高い減速比が要求されると共に、ときに手動駆動が要請されることがあり、併せてコンパクト性、低騒音、低振動が要求されるような用途に好適である。
図5以降に本発明の他の実施形態の例をいくつか示す。
なお、各図において、上述した実施形態において登場した部材と技術的に共通の機能を有する部材については、上述の実施形態において付した符号と下2桁が同一の符号を付すに止め、重複説明は適宜省略する。
図5に例示された実施形態では、揺動内接噛合型の遊星歯車減速機構150が、内歯歯車158:固定、内ピン160:出力のタイプの減速機構を有している。中央部材152は、前段減速機構の単純遊星ローラ機構120のキャリヤピンに相当する部分まで一体化されており、半径方向中央部に軸方向に沿った中空部152Aを備える。この中央部材152は、軸受161を介してケーシング(固定体)114のプレート部114Cの内周側で回転自在に支持されている。
この遊星歯車機構150の出力部材162は、プレート体162Bと、プーリ体(被駆動体に対するリング状の動力伝達部)162Aとを備える。プーリ体162Aは、滑り軸受159を介してケーシング114の前記リング部114Bに回転自在に支持され、図示せぬベルト等を介して被駆動体に動力を伝達する。
またプレート体162Bは、内ピン160を一体的に有し、且つ半径方向中央部に軸方向に沿って一体的に突出形成された突出部162Eとを備える。突出部162Eは、前記中央部材152の中空部152Aに嵌合している。
出力部材162の図5の軸方向左側への移動止め(抜け止め)は、プレート体162Bの突出部162Eの先端付近に設けた止め輪163と中央部材152の段差部152Fとで行われる。なお、出力部材162の軸方向右側への移動止めは、この実施形態においても、先の実施形態(図1)と同様に、外歯歯車156を介してケーシング114のプレート部114Cの端部114C1により行われている。
又、この実施形態においても、突出部162Eを利用して出力部材162の軸方向左側への移動止め(抜け止め)が行われている。従って、先に詳述した実施形態と基本的に同様な作用効果が得られる。
また、プレート体162Bと突出部162Eが一つの部材として完全に一体化されているため、先の実施形態のようにボルト63の頭部のみがプレート体162Bの側面162B1から突出することもなく、軸方向長の一層の短縮が実現されている。
図6に例示された実施形態は、図5に示された実施形態とほぼ同様であるが、プレート体262Bの突出部262Eと中央部材252の付近の構造が若干異なっている。
プレート体262Bの突出部262Eは、前段減速機構を構成する単純遊星ローラ機構220の太陽ローラ222と当接しており、突出部262Eと太陽ローラ222との軸方向の位置関係をより確実に規定している。中央部材252とキャリヤピン257は別体とされている。また、プーリ体262Aには、図示せぬベルトが巻回される。
出力部材262の図6の軸方向左側への移動止め(抜け止め)は、プレート体262Bの突出部262Eの先端付近に設けた止め輪263と中央部材252の段差部252Fとで行われる。
この図6の実施形態においても、突出部262Eを利用して出力部材262の図6の軸方向左側への移動止めが行われており、図5に示された実施形態と基本的に同様な作用効果が得られる。
図7に例示された実施形態は、揺動内接噛合型の遊星歯車減速機構350が、内ピン360:固定、内歯歯車358:出力のタイプの減速機構を有している。内ピン360はケーシング(固定体)314のプレート部314Cと一体化され、外歯歯車356の自転を拘束している。中央部材352は、前段減速機構を構成する単純遊星ローラ機構320のキャリヤピンに相当する部分まで一体化されると共に、偏心体354とも一体化され、半径方向中央部に軸方向に沿った中空部352Aを備える。この中央部材352は、軸受361を介してケーシング314のプレート部314Cの内周側で回転自在に支持されている。
出力部材362のプレート体362Bの半径方向中央部には、該プレート体362Bと(完全に)一体化された突出部362Eが軸方向に沿って突出形成されている。
出力部材362の図7の軸方向左側への移動止め(抜け止め)は、プレート体362Bの突出部362Eの先端付近に設けた止め輪363と中央部材152の段差部152Fとで行われる。従って、この実施形態においても、既に説明した実施形態と基本的に同様な作用効果が得られる。なお、出力部材362の図7の軸方向右側への移動止めは、外歯歯車356を介してケーシング314のプレート部314Cの端部314C1によって行われている。
図8に例示された実施形態も、揺動内接噛合型の遊星歯車減速機構450が、内ピン460:固定、内歯歯車458:出力のタイプの減速機構を有している。内ピン460は外歯歯車456を貫通し、ケーシング414のプレート部414Cと支持体414Kとで支持されて外歯歯車456の自転を拘束している。ケーシング414が固定されることでケーシング414、内ピン460、支持体414Kによる固定体が形成される。出力部材462は、プレート体462B及びリング状のプーリ体(動力伝達部)462Aを備えている。
出力部材462のプレート体462Bの半径方向中央部には、該プレート体462Bと(完全に)一体化された突出部462Eが軸方向に沿って突出形成され、該突出部462Eを利用して(具体的には突起部462Eに組込まれた止め輪463によって)出力部材462の軸方向の移動止めが行われている。なお、出力部材462の図の軸方向右側の移動止めは軸受472によってなされている。従って、この実施形態によっても、既に説明した実施形態と基本的に同様な作用効果が得られる。なお、この実施形態では、ケーシング414のリング部414Bとの間に配置された軸受472とによっても出力部材462の軸方向の移動止めが行われている。
図9に例示された実施形態は、図8に例示した実施形態の更なる変形例に当たるもので、やはり内ピン560:固定、内歯歯車558:出力のタイプの減速機構を有している。但し、出力部材562のプレート体562Bの半径方向中央部に筒状の突出部562Eを突出形成し、この筒状の突出部562Eの内側において中央部材552を軸受561を介して支持している。即ち、突出部562Eと中央部材552は、軸受561を介して嵌合構造を形成しているが、その凹凸関係がこれまでの実施形態とは逆になっている。
プレート体562Bの突出部562Eの軸方向位置は、支持体514Kに組み込まれた軸受570と止め輪563とによって規定されると共に、先の図8の実施形態と同様に、ケーシング514のリング部514Bとの間に配置された軸受572によっても行われている。この実施形態によっても、突出部562Eを利用した移動止め処理(抜け止め処理)がなされており、既に説明した実施形態と基本的に同様な作用効果が得られる。
このように、本発明においては、減速機の具体的な減速機構や減速構造については特に限定されない。また、出力部材の具体的な軸方向の移動止めの構造もプレート体からの突出部を利用して少なくとも軸方向一方側への移動止めが行われている限り、特に限定されない。
本発明は、出力部材を、軸方向長を増大させることなく簡易な構造で安定的に支持あるいは移動止め処理(特に抜け止め処理)を行うことができるため、全ての減速機に適用可能である。特に、例えば上述したような内接噛合型の遊星歯車減速機や、多段型の減速機などのように、減速比が高く出力部材の扱うトルクが大きい減速機に適用すると軸方向の短縮効果が大きい。
本発明の実施形態の例が適用されたモータ一体型の多段減速機全体構成を示す縦断面図 図1の分解図 図2の矢視III−III線に沿う断面図 図2の矢視IV−IV 線に沿う断面図 本発明の他の実施形態の例を示す図1相当の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の例を示す図1相当の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の例を示す図1相当の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の例を示す図1相当の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の例を示す図1相当の縦断面図
符号の説明
M1…モータ
G1…多段減速機
GM1…ギヤドモータ
14…ケーシング
18…モータ軸
20…単純遊星ローラ機構
22…太陽ロー
24…遊星ローラ
26…リングローラ(リング部材)
27…キャリヤピン
28…キャリヤ
30…電磁クラッチ
32…コイル
34…クラッチ板
35…支持プレート
36…ボルト
50…揺動内接噛合式の遊星歯車機構
51…入力軸
52…中央部材
54…偏心体
55…軸受
56…外歯歯車
56A…内ピン孔
58…内歯歯車
60…内ピン
62…出力部材
62A…プーリ体(動力伝達部)
62B…プレート体
62E…突出体
63…ボルト
65…ワッシャ

Claims (7)

  1. 減速機の出力部構造において、
    円板状のプレート体と、該プレート体の外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成された動力伝達部と、を有する出力部材を備え、
    前記プレート体の半径方向中央部に、該プレート体に対して少なくとも前記減速機の軸方向減速機構側に突出する突出部が設けられ、更に、
    前記減速機構の入力軸と前記突出部とを嵌合構造とするとともに、該突出部に設けられた第1の止め部と、前記入力軸に設けられた第2の止め部とによって、前記出力部材の軸方向の少なくとも他方側への移動止めを行う
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  2. 請求項1において、
    前記突出部が、前記第1の止め部として雄ねじ部を有し、前記出力部材の中央を貫通するボルトで構成され、
    該ボルトの雄ねじ部と、前記入力軸に設けられた第2の止め部としての雌ねじ部とを螺合させることによって、前記出力部材の前記移動止めを行う
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記減速機が、前記入力軸と一体的に回転する偏心体、該偏心体の周りで揺動する外歯歯車、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車とを有し、外歯歯車、または内歯歯車の自転成分を出力として前記出力部材から取り出す構造とされた揺動内接噛合型の遊星歯車減速機構を備え、且つ、
    前記偏心体が設けられた前記入力軸の半径方向中央部に中空部を形成するとともに、該中空部と前記出力部材の前記突出部とを嵌合構造とすると共に、前記入力軸の内周側に前記第2の止め部を設けた
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  4. 請求項3において、
    前記減速機が、前記内歯歯車の自転成分を出力として取り出す構成とされ、前記出力部材が該内歯歯車と一体化されている
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記減速機は、前段減速機構と、前記出力部材を備えた後段減速機構と、を備え、
    前記後段減速機の入力軸を構成する前記前段減速機構の出力体に前記第2の止め部を設けた
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  6. 請求項5において、
    前記前段減速機構の出力体に中空部及び該中空部の反プレート体側の端部に段差部を形成するとともに、前記後段減速機構の出力部材の前記突出部を該中空部内に嵌合して前記嵌合構造を構成し、
    該突出部の外周に配置した前記第1の止め部としての止め輪と、前記前段減速機構の出力体に形成した前記第2の止め部としての段差部とにより、後段減速機構の出力部材の前記移動止めを行う構成とした
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
  7. 減速機の出力部構造において、
    円板状のプレート体と、該プレート体の外周付近において、軸方向に沿ってリング状に突出形成された動力伝達部と、を有する出力部材を備え、
    前記プレート体の半径方向中央部に、該プレート体に対して少なくとも前記減速機の軸方向減速機構側に突出する突出部が設けられ、更に、
    前記減速機が固定体を備えると共に、該固定体に前記出力部材が軸受を介して回転自在に支持され、更に前記突出部が前記軸受の内側に嵌合する嵌合構造とされ、
    前記突出部に第1の止め部が設けられるとともに、前記軸受が第2の止め部を構成して、前記第1の止め部と該第2の止め部とを軸方向に対向させることにより、前記出力部材の移動止めを行う
    ことを特徴とする減速機の出力部構造。
JP2004010982A 2004-01-19 2004-01-19 減速機の出力部構造 Expired - Fee Related JP4672983B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004010982A JP4672983B2 (ja) 2004-01-19 2004-01-19 減速機の出力部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004010982A JP4672983B2 (ja) 2004-01-19 2004-01-19 減速機の出力部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005201424A JP2005201424A (ja) 2005-07-28
JP4672983B2 true JP4672983B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=34823547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004010982A Expired - Fee Related JP4672983B2 (ja) 2004-01-19 2004-01-19 減速機の出力部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4672983B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6842939B2 (ja) * 2017-02-03 2021-03-17 アズビル株式会社 操作器
JP2018127183A (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 株式会社 神崎高級工機製作所 クローラ駆動装置及びクローラ式走行装置
JP6976994B2 (ja) * 2019-06-17 2021-12-08 シナノケンシ株式会社 減速機付きモータ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6023343U (ja) * 1983-07-22 1985-02-18 日立建機株式会社 遊星歯車変速装置
JPH06200989A (ja) * 1993-01-06 1994-07-19 Shimadzu Corp 回転出力装置
JP2001099263A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Sumitomo Heavy Ind Ltd 揺動内接噛合遊星歯車構造を備えた駆動装置及び変速装置
JP2001349386A (ja) * 2000-06-07 2001-12-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd 変速機の出力部構造及び搬送システムの駆動機構
JP2002199659A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Teijin Seiki Co Ltd エンコーダ付き回転駆動装置
JP2002327807A (ja) * 2001-05-07 2002-11-15 Okura Yusoki Co Ltd 駆動ユニット、物品搬送装置および台車

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6023343U (ja) * 1983-07-22 1985-02-18 日立建機株式会社 遊星歯車変速装置
JPH06200989A (ja) * 1993-01-06 1994-07-19 Shimadzu Corp 回転出力装置
JP2001099263A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Sumitomo Heavy Ind Ltd 揺動内接噛合遊星歯車構造を備えた駆動装置及び変速装置
JP2001349386A (ja) * 2000-06-07 2001-12-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd 変速機の出力部構造及び搬送システムの駆動機構
JP2002199659A (ja) * 2000-12-26 2002-07-12 Teijin Seiki Co Ltd エンコーダ付き回転駆動装置
JP2002327807A (ja) * 2001-05-07 2002-11-15 Okura Yusoki Co Ltd 駆動ユニット、物品搬送装置および台車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005201424A (ja) 2005-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4590299B2 (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
US7354371B2 (en) Motor-incorporated hypocycloid-type speed reducer
EP1914444A1 (en) Reduction gear
US8961361B2 (en) Wheel drive unit
JPH06129499A (ja) 往復回動用歯車減速機
CN107664178A (zh) 齿轮变速器
KR200450505Y1 (ko) 감속기
JP2006307909A (ja) 遊星歯車減速機におけるキャリアの回動支持構造
US20160325613A1 (en) Drive device for hybrid vehicle
JP4672983B2 (ja) 減速機の出力部構造
JP2020153412A (ja) サイクロイド減速機及びモータユニット
JP2002235832A (ja) 減速機付き差動装置
JP4531408B2 (ja) 多段減速機
JP2007127165A (ja) 遊星回転体の支持構造
JP2012137113A (ja) シャフト装置
JP3967527B2 (ja) 変速機の出力部構造及び搬送システムの駆動機構
JP2004301273A (ja) 減速機
JP2006046596A (ja) 遊星歯車減速装置
JP2006258270A (ja) 遊星歯車減速機における回動部材の支持構造
CN110901750B (zh) 电动助力转向设备减速器
JPS63285350A (ja) 減速装置
JP2006071017A (ja) 軸受部構造
JP4313683B2 (ja) ギヤドモータ
KR200333593Y1 (ko) 캐리어를 갖춘 유성기어 장치
JP6852635B2 (ja) 減速機一体型ハブ機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4672983

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees