JP2002199659A - エンコーダ付き回転駆動装置 - Google Patents

エンコーダ付き回転駆動装置

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JP2002199659A
JP2002199659A JP2000395500A JP2000395500A JP2002199659A JP 2002199659 A JP2002199659 A JP 2002199659A JP 2000395500 A JP2000395500 A JP 2000395500A JP 2000395500 A JP2000395500 A JP 2000395500A JP 2002199659 A JP2002199659 A JP 2002199659A
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shaft
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drive motor
bearing
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JP2000395500A
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Takahito Azuma
高仁 東
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Nabtesco Corp
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Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を減少させながら、装置の軸方向
長を短くする。 【解決手段】 エンコーダ76の回転軸78を駆動モータ
29のモータ軸28に一体的に連結するとともに、該回転軸
78とハウジング(固定部)77との間に介装された第1軸
受79により、回転軸78、モータ軸28の双方を回転可能に
支持するようにしたので、駆動モータ29のモータ軸28を
支持するための軸受を省略することができ、この結果、
部品点数が減少して安価に製作することができるととも
に、装置全体の軸方向長を短くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータ軸を有す
る駆動モータと、該駆動モータのモータ軸の回転位置、
回転速度等の回転情報を検出するエンコーダとを備えた
エンコーダ付き回転駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンコーダ付き回転駆動装置とし
ては、例えば特開平9−105643号公報に記載され
ているようなものが知られている。このものは、円板状
をした弾性接続板を介してエンコーダの基台(固定部)
を駆動モータのモータケース(固定部)に取り付けるこ
とで、エンコーダを駆動モータに組み付けるようにして
いるが、この駆動モータのモータ軸は軸方向に離れた一
対の軸受を介してモータケースに回転可能に支持され、
一方、エンコーダの回転軸も軸方向に離れた一対の軸受
を介してエンコーダの基台に回転可能に支持されてい
る。そして、これらエンコーダの回転軸と駆動モータの
モータ軸同士は、互いに嵌合された状態で取り付けねじ
により結合されている。
【0003】さらに、特開平5−44792号公報に示
すようなモータ付き減速機にエンコーダを付ける場合に
は、反減速機側のモータ軸に、前記特開平9−1056
43号公報に記載されているようにエンコーダ軸受を介
してエンコーダケースに支持されたエンコーダ回転軸を
ねじによって結合するようにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエンコーダ付き回転駆動装置にあっては、エ
ンコーダの回転軸および駆動モータのモータ軸の双方を
それぞれ、エンコーダの基台、駆動モータのモータケー
スに軸方向に離れた一対の軸受を介して回転可能に支持
させているため、長い軸方向スペースを占有する軸受が
双方に必要となって全体の軸方向長が長くなるととも
に、部品点数が多くなり高価となってしまうという問題
点がある。
【0005】さらに、特開平5−44792号公報に示
すようなモータ付き減速機にエンコーダを付ける場合に
あっては、減速機に一対の軸受があり、駆動モータにも
一対の軸受があり、そして、エンコーダ軸受がありと、
軸受の数が増加し、装置が大型化するという問題点があ
る。
【0006】この発明は、部品点数を減少させながら、
軸方向長を短くすることができるエンコーダ付き回転駆
動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、モー
タ軸を有する駆動モータと、該駆動モータのモータ軸の
回転情報を検出するエンコーダとを備えたエンコーダ付
き回転駆動装置において、前記エンコーダの固定部を駆
動モータの固定部に強固に固着するとともに、エンコー
ダの回転軸を駆動モータのモータ軸に一体的に連結し、
エンコーダの回転軸とエンコーダの固定部との間に介装
された第1軸受により、駆動モータのモータ軸およびエ
ンコーダの回転軸の双方を回転可能に支持することによ
り達成することができる。
【0008】前述のようにエンコーダの回転軸を駆動モ
ータのモータ軸に一体的に連結するとともに、エンコー
ダの回転軸とエンコーダの固定部との間に介装された第
1軸受により、駆動モータのモータ軸およびエンコーダ
の回転軸の双方を回転可能に支持するようにしたので、
駆動モータのモータ軸を支持するための軸受を省略する
ことができ、この結果、部品点数が減少して安価に製作
することができるとともに、装置全体の軸方向長を短く
することができる。
【0009】このとき、エンコーダの固定部を駆動モー
タの固定部に強固に固着したので、第1軸受を介してエ
ンコーダの回転軸、駆動モータのモータ軸からエンコー
ダの固定部に付与された力は剛性の高い駆動モータの固
定部が受けることとなり、この結果、前述した回転軸、
モータ軸は軸振れが抑制され円滑に回転することができ
る。
【0010】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、駆動モータのモータ軸を支持するための軸受を省略
することができ、この結果、部品点数が減少して安価に
製作することができるとともに、装置全体の軸方向長を
短くすることができる。しかも、このとき、駆動モータ
のモータ軸は、第1、第2軸受によって両持ちで支持さ
れるため、軸振れが抑制され、モータ騒音の低減が可能
となる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、
エンコーダのスリット回転板が第1、第2軸受によりそ
の両側で支持されることになり、この結果、該スリット
回転板の振れが抑制され、回転情報の検出精度が向上す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1、2、3において、11はエ
レベータの巻上げに使用するエンコーダ付き回転駆動装
置であり、この回転駆動装置11は図示していない固定フ
レームに固定された固定部材12を有し、この固定部材12
は大径円板状の大径部13と、大径部13の一側面に連続し
ている小径円板状の小径部14と、小径部14の一側面から
一側に向かって突出する複数の柱部15とを有する。ここ
で、前記大径部13の他側端面は半径方向外端部を除く大
部分が平坦面となっている。
【0012】16は固定部としての有底円筒状のケースで
あり、このケース16の開口端(一端)は大径部13の他側
面に固定され、これにより、これらケース16と大径部13
との間には円板状の密閉空間17が形成される。18はケー
ス16の半径方向外端部に固定された円筒状のコイルであ
り、このコイル18の半径方向内側には、偏心揺動型減速
機20の入力軸21と同軸で、半径方向外端部に他側に向か
って延びる円筒部22を有する略円板状をした円板体19が
設けられ、この円板体19の半径方向外端には前記コイル
18に沿って配置された複数の永久磁石23が固定されてい
る。
【0013】前記円板体19の半径方向内端にはくさび部
材26を介して前記入力軸21と同軸の回転体27が固定さ
れ、この回転体27は前記入力軸21の他端に一体形成によ
り連結されている。前述した円板体19、回転体27は全体
として、減速機20の入力軸21に同軸関係を保って一体的
に連結されたモータ軸28を構成する。
【0014】前述したケース16、コイル18、永久磁石2
3、モータ軸28は全体として、前記減速機20に並設され
た駆動モータ29、ここでは電動モータを構成する。そし
て、前記コイル18に通電されると、永久磁石23は軸線回
りに回転するが、この回転はモータ軸28を通じて入力軸
21に伝達され、該入力軸21を駆動回転する。
【0015】36は駆動モータ29の半径方向内側に収納さ
れた制動手段であり、この制動手段36は駆動モータ29の
回転部であるモータ軸28および永久磁石23に対して制動
力を付与する。前記制動手段36はケース16に固定された
リング状の固定部材37を有し、この固定部材37の外周に
は複数のガイドビス38a、bがねじ込み固定されてい
る。
【0016】39a、bは周方向に 180度離れて設置され
た対をなす、ここでは一対の円弧状シューであり、これ
らシュー39a、bは固定部材37の半径方向外側に配置さ
れるとともに、前記ガイドビス38a、bがそれぞれ摺動
可能に挿入されている。この結果、これらシュー39a、
bはガイドビス38a、bを介して固定部材37に半径方向
に移動可能に支持されることになる。
【0017】40a、bは固定部材37の内周に当接可能な
一対の弧状プレートであり、これら弧状プレート40a、
bと前記シュー39a、bとは固定部材37を半径方向に貫
通する一対の連結ロッド41a、bによって互いに連結さ
れている。42a、bは連結ロッド41a、bを囲むように
して固定部材37内に収納された対をなすスプリングであ
り、これらスプリング42a、bは前記シュー39a、bに
半径方向外側に向かう付勢力を付与することで、これら
シュー39a、bを駆動モータ29の回転部、詳しくはモー
タ軸28の円筒部22内周に押し付け、これにより、駆動モ
ータ29の回転部、即ち、モータ軸28、永久磁石23に制動
力を付与する。
【0018】そして、このようにシュー39a、bを有す
る2つの制動作動部をモータ軸28の内周にそれぞれ押し
付けることで制動力を付与するようにすれば、駆動モー
タ29に対して同時に2箇所で制動が行われるため、制動
力が2倍となるとともに、いずれか一方が故障した場合
でも残り他方で制動を行うことができる。このように制
動手段36、即ち1つの制動装置は内部に2つの制動作動
部を持っている、換言すれば、1つの電気信号に対して
2つの機械的作動部が作動するため、安全性が向上する
とともに、回転駆動装置11を小型化することができる。
【0019】43はスプリング42a間およびスプリング42
b間の固定部材37内に収納された電磁石であり、この電
磁石43は通電されると、シュー39a、bを吸引し、スプ
リング42a、bに対抗して半径方向内側に移動させる。
これにより、シュー39a、bは円筒部22の内周から離隔
し、駆動モータ29の回転部は制動から解除される。
【0020】前述した固定部材37、ガイドビス38a、
b、シュー39a、b、弧状プレート40a、b、連結ロッ
ド41a、b、スプリング42a、b、電磁石43は全体とし
て、ドラム式の前記制動手段36を構成する。そして、こ
のようにすれば、シュー39a、bから制動力が付与され
る円板体19(通常は、別体の制動ドラム)を駆動モータ
29の回転部と共用することができ、これにより、回転駆
動装置11を構造簡単で小型にすることができる。
【0021】44a、bは固定部材37にピン45a、bを介
して半径方向内端部が回動可能に支持されたほぼ半径方
向に延びる一対の解除レバーであり、これらの解除レバ
ー44a、bの半径方向内端は前記弧状プレート40a、b
の外周に係合し、一方、その半径方向外端には図示して
いないワイヤが連結されている。
【0022】そして、電磁石43に対する通電を制御でき
ない故障時等において、駆動モータ29に対する制動を手
動で解除する場合には、前記ワイヤを引っ張って解除レ
バー44a、bを直立するよう揺動させることにより、弧
状プレート40a、b、連結ロッド41a、b、シュー39
a、bをスプリング42a、bに対抗して一体的に半径方
向内側に移動させる。また、46はケース16の外周に固定
された冷却用フィンである。
【0023】このように減速機20の他側方には駆動モー
タ29、制動手段36が同軸関係を保って組み付けられてい
るが、この減速機20は柱部15の一側面に固定されたリン
グ状の端板47を有する。前述した固定部材12、端板47は
全体として、減速機20の固定部としてのキャリア48を構
成する。そして、このキャリア48は固定部材12が固定フ
レームに固定されているだけの片持ちであって、両持ち
ではないため、回転駆動装置11を小型化することができ
る。49は小径部14、柱部15、端板47を半径方向外側から
囲む円筒状の回転可能な内歯車であり、この内歯車49は
その軸方向両端部内周と小径部14、端板47の外周との間
に介装された一対の軸受50を介してキャリア48に回転可
能に支持されている。
【0024】この内歯車49の外周には周方向に連続して
延びる複数のシーブ溝51が形成され、これらのシーブ溝
51にはエレベータのかごが一端に、つり合いおもりが他
端に連結された図示していない主索が掛け回されてい
る。この結果、この内歯車49はシーブと一体化している
ことになるが、これにより、シーブの内歯車49に対する
取付けが不要となるとともに、回転駆動装置11の構造が
簡単となる。
【0025】この内歯車49の内周でその軸方向中央部に
は内歯を構成する多数の内歯ピン52がほぼ半分だけ挿入
された状態で支持され、これら内歯ピン52は軸方向に延
びるとともに、周方向に等距離離れている。53は内歯ピ
ン52と同数の円筒状をしたローラフォロアであり、これ
らローラフォロア53は前記内歯ピン52の軸方向中央部外
側に回転可能に嵌合されている。
【0026】56は内歯車49内で小径部14と端板47との間
に配置された複数、ここでは3枚のリング状をしたピニ
オンであり、各ピニオン56の外周には前記内歯ピン52の
数より僅かに少ない数の外歯57が形成されている。そし
て、これらピニオン56の外歯57は内歯車49の内歯ピン52
にローラフォロア53を介して噛み合っているが、その噛
み合い状態は隣接するピニオン56で 180度だけ位相がず
れている。このように回転可能な内歯ピン52のローラフ
ォロア53にピニオン56の外歯57を噛合させているので、
内歯ピン52と外歯57との噛み合いが転がり接触となって
摩擦抵抗が大幅に低減し、これにより、伝達効率が向上
するとともに、回転音が低減する。
【0027】60は、キャリア48(減速機20の固定部)
と、該キャリア48の中央部に遊嵌されている前記入力軸
21と、の間に介装されるとともに、軸方向に離れて配置
された一対の第2軸受であり、これら第2軸受60により
入力軸21の軸方向両端部はそれぞれキャリア48、即ち減
速機20の固定部に両持ちで回転可能に支持される。ここ
で、前記駆動モータ29のモータ軸28は前述のように減速
機20の入力軸21に一体的に連結されているため、前記第
2軸受60はこれら入力軸21、モータ軸28の双方を回転可
能に支持することになる。
【0028】また、前記入力軸21は第2軸受60間の軸方
向中央部に回転軸線から等距離だけ偏心した3個の偏心
部61を有し、これら偏心部61のうち、隣接する偏心部61
同士は 180度だけ位相がずれている。そして、これら偏
心部61はそれぞれころ軸受62を間に介装した状態でピニ
オン56に挿入されている。
【0029】この結果、この入力軸21が駆動モータ29に
よって駆動回転されると、偏心部61は偏心回転し、隣接
するピニオン56を 180度だけ位相をずらせた状態で偏心
回転(公転)させる。このとき、内歯ピン52の数と外歯
57の数とが僅かに異なっているので、入力軸21の回転は
ピニオン56の偏心回転により大幅に減速されて内歯車49
に伝達され、該内歯車49を低速回転させるとともに、主
索を走行させる。
【0030】65は前記柱部15間に周方向に離れて配置さ
れ該柱部15と同数のクランク軸であり、これらクランク
軸65の軸方向両端部は小径部14および端板47に軸受66を
介して回転可能に支持されている。また、これらクラン
ク軸65の軸方向中央部には入力軸21の偏心部61と同数
(3個)の偏心部67が形成され、これらの偏心部67はそ
れぞれころ軸受68を間に介装した状態でピニオン56に挿
入されている。これにより、前記ピニオン56はキャリア
48に偏心回転可能に支持される。
【0031】69は半径方向外端部が内歯車49の一端面に
取り付けられたカバーであり、このカバー69は入力軸2
1、クランク軸65が遊嵌されているキャリア48の貫通孔
の一端開口および内歯車49の一端部内周とキャリア48の
他端部外周(端板47の外周)との間を閉止している。そ
して、このカバー69は円板状を呈しているため、減速機
20の一側端面も前記他側端面と同様に平坦面となってい
る。このように減速機20の両側端面が平坦面となってい
ると、減速機20のいずれの側端面にも駆動モータ29、制
動手段36を装着することができ、この結果、装着の自由
度が増大してレイアウトが豊富となる。
【0032】前述した入力軸21、キャリア48、内歯車4
9、ピニオン56、クランク軸65、カバー69は全体とし
て、駆動モータ29の回転を減速してシーブ(内歯車49)
に出力する前記減速機20を構成する。そして、このよう
に減速機20をセンタークランク式とすれば、減速機20と
駆動モータ29とを容易に同軸上に配置することができ
る。
【0033】また、前述のように減速機20の入力軸21を
該減速機20のキャリア48(固定部)に軸方向に離れた一
対の第2軸受60を介して回転可能に支持、即ち、該入力
軸21を両持ちで強固に支持するとともに、該入力軸21の
駆動モータ29に近接する他端と駆動モータ29のモータ軸
28の一端とを一体的に連結したので、該モータ軸28は駆
動モータ29のケース16(固定部)に回転可能に支持させ
なくても、入力軸21と一体となって殆ど軸振れすること
なく回転することができる。
【0034】この結果、モータ軸28を支持するための軸
受を省略することができ、これにより、部品点数が減少
して安価に製作することができるとともに、装置全体の
軸方向長を短くすることができる。しかも、前述のよう
に駆動モータ29のモータ軸28全体を略円板状とすれば、
装置全体の軸方向長をさらに短くすることができるとと
もに、入力軸21の回転支持部におけるモーメントを小さ
くすることができる。
【0035】ここで、前述のように駆動モータ29のモー
タ軸28を入力軸21に結合すると、減速機20の入力軸21に
大きな負荷が作用するようになるため、ラジアル隙間を
有する、例えば、深溝玉軸受を該入力軸21と減速機20の
キャリア48(固定部)との間に介装すると、回転時に入
力軸21、モータ軸28が大きく軸振れするおそれがある。
【0036】しかしながら、この実施形態においては、
前記第2軸受60としてラジアル隙間が殆ど存在しない
(予圧をかけることで零とすることも可能な)アンギュ
ラ玉軸受を用いているので、前述した軸振れを効果的に
抑制することができる。しかも、これら一対のアンギュ
ラ玉第2軸受60を、外輪60aが背面合わせとなった状
態、即ち、外輪60aの背面同士が対向した状態で配置し
たので、軸受荷重の作用点位置寸法(各第2軸受60を構
成する転動体の接触線の延長線と軸中心線との交点、即
ち交差点間の距離)が、外輪60aを正面合わせとしたと
き、即ち、第2軸受60の外輪60aの正面同士が対向して
いるときより長くなって、軸受剛性、例えばモーメント
負荷能力が向上し、これにより、さらに前述の軸振れが
効果的に抑制され、モータ騒音が効果的に低減される。
【0037】71は入力軸21の他端部外周とキャリア48の
他端部内周との間に介装されたシール部材、72は内歯車
49の他端部外周とキャリア48の他端部内周(大径部13の
内周)との間に介装されたシール部材であり、これらシ
ール部材71、72により減速機20の開口部は全て閉止さ
れ、該減速機20の内部が密閉される。このようにシール
部材71、72によって減速機20の内部を密閉すると、該減
速機20と駆動モータ29、制動手段36との組立時に、これ
らの間に別のシール部材を配置する必要がなくなり、こ
れにより、前述の組立作業が容易となる。
【0038】76は制動手段36の半径方向内側に配置され
たエンコーダであり、このエンコーダ76の固定部、即ち
円筒状をしたハウジング77は前記駆動モータ29の固定
部、即ちケース16の半径方向内端に強固に固着されてい
る。また、前記ハウジング77内には該ハウジング77と同
軸の中空円筒状をした回転軸78が遊嵌され、これらハウ
ジング(固定部)77と回転軸78との間には軸方向に隣接
して配置された一対の第1軸受79が介装されている。こ
れにより、前記エンコーダ76の回転軸78は第1軸受79を
介してハウジング77、ケース16に回転可能に支持される
ことになる。
【0039】ここで、前記回転軸78内には前記駆動モー
タ29のモータ軸28、詳しくは回転体27の他端部が挿入さ
れて一体的に連結されており、この結果、エンコーダ76
の回転軸78および駆動モータ29のモータ軸28の双方は前
記第1軸受79により回転可能に支持されることになる。
このようなことから駆動モータ29のモータ軸28を支持す
るための軸受を省略することができ、この結果、部品点
数が減少して安価に製作することができるとともに、装
置全体の軸方向長を短くすることができる。
【0040】また、このとき、エンコーダ76のハウジン
グ(固定部)77を前述のように駆動モータ29のケース
(固定部)16に強固に固着したので、第1軸受78を介し
てエンコーダ76の回転軸78、駆動モータ29のモータ軸28
からハウジング77に付与された力は剛性の高い駆動モー
タ29のケース16が受けることとなり、この結果、エンコ
ーダ76の回転軸78、駆動モータ29のモータ軸28は軸振れ
が抑制され円滑に回転することができる。しかも、この
とき、駆動モータ29のモータ軸28は、第1、第2軸受7
9、60によって両持ちで支持されるため、軸振れが抑制
され、モータ騒音の低減が可能となる。
【0041】81は前記回転軸78の外周に固定された円板
状のスリット回転板であり、このスリット回転板81には
周方向に離れた多数の貫通スリットが形成されている。
そして、このスリット回転板81は前記第1軸受79と第2
軸受60との間、詳しくは第1軸受79より僅かに一側に配
置されている。この結果、エンコーダ76のスリット回転
板81は第1、第2軸受79、60によりその両側で支持され
ることになり、この結果、該スリット回転板81の振れが
抑制され、回転情報の検出精度が向上する。
【0042】82はスリット回転板81と第1軸受79との間
のハウジング77の内面に固定された発光素子、83はスリ
ット回転板81より一側のハウジング77内面に固定された
プリント基板84に取り付けられている受光素子である。
そして、前記発光素子82にエンコーダケーブル85を通じ
て制御信号が入力されると、該発光素子82は発光する
が、この発光素子82からの光はスリット回転板81のスリ
ットを通過して受光素子83に間欠的に受光され、受光信
号を出力する。
【0043】このような受光信号がプリント基板84に入
力されると、該プリント基板84は回転軸78、モータ軸28
の回転情報、結果としてシーブ(内歯車49)の回転情報
を検出し、その結果をエンコーダケーブル85を通じて図
示していない制御手段に出力する。前述したハウジング
77、回転軸78、第1軸受79、スリット回転板81、発光素
子82、受光素子83、プリント基板84、エンコーダケーブ
ル85は全体として、駆動モータ29のモータ軸28の回転情
報、例えば回転位置、回転速度等を検出する前記エンコ
ーダ76を構成する。
【0044】このようにエンコーダ76を制動手段36の半
径方向内側に配置すると、回転駆動装置11にエンコーダ
76のような検出器を付加した場合にも、該回転駆動装置
11の軸方向長さの増加を防止することができる。
【0045】次に、この発明の一実施形態の作用につい
て説明する。エレベータのかごを昇降させる場合には、
駆動モータ29のコイル18に通電して永久磁石23をモータ
軸28と共に回転させる。これと同時に制動手段36の電磁
石43にも通電してシュー39a、bを吸引し、スプリング
42a、bに対抗して半径方向内側に移動させる。これに
より、シュー39a、bはモータ軸28の内周から離隔し、
駆動モータ29を制動から解除する。この結果、モータ軸
28の回転は制動手段36から制動を受けることなく入力軸
21に伝達され、該入力軸21を回転させる。
【0046】このように入力軸21が回転すると、ピニオ
ン56が偏心回転(公転)するが、このとき、内歯ピン52
の数と外歯57の数とが僅かに異なっているので、入力軸
21の回転はピニオン56の偏心回転により大幅に減速され
て内歯車49に伝達され、該内歯車49(シーブ)を低速回
転させる。この結果、シーブ溝51に掛け回されている主
索は走行し、かごが昇降する。
【0047】このとき、発光素子82から発光された光は
スリット回転板81のスリットを通過して受光素子83に間
欠的に受光されるが、このとき、受光素子83は受光信号
をプリント基板84に出力する。この結果、プリント基板
84は前記受光信号を基に回転軸78、モータ軸28の回転情
報を検出することで、シーブ(内歯車49)の回転情報を
検出し、これにより、かごの高さ位置を制御する。
【0048】次に、前記かごの昇降を停止する場合に
は、コイル18に対する通電を遮断して駆動モータ29の駆
動を停止させるとともに、電磁石43に対する通電も遮断
し、該電磁石43によるシュー39a、bの吸引を停止させ
る。これにより、シュー39a、bはスプリング42a、b
の付勢力により半径方向外側に移動し、モータ軸28の内
周に押し付けられる。この結果、モータ軸28はシュー39
a、bとの間の摩擦抵抗により回転が規制されて駆動モ
ータ29に制動力が付与され、かごの昇降が停止される。
【0049】なお、前述の実施形態においては、モータ
軸28と入力軸21とをくさび部材26によって一体的に連結
したが、この発明においては、これらモータ軸、入力軸
同士をキー、圧入、スプラインにより一体的に連結する
ようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、
内歯ピン52の外側に円筒状のローラフォロア53を嵌合す
るようにしたが、この発明においては、内歯ピンの外側
に円筒状のベアリングを嵌合するようにしてもよい。
【0050】さらに、前述の実施形態においては、ピニ
オン56に偏心部67を有するクランク軸65を挿入するよう
にしたが、この発明においては、円柱状のピンを挿入す
るようにしてもよい。また、前述の実施形態において
は、減速機として偏心揺動型減速機20を用いたが、この
減速機はいかなる種類のものであってもよい。さらに、
前述の実施形態においては、第2軸受60としてアンギュ
ラ玉軸受を用いたが、この発明においては、外輪同士が
背中合わせとなった円すいころ軸受を用いるようにして
もよい。また、この発明においては、減速機20を省略し
てもよいが、この場合には、モータ軸の一端部近傍まで
駆動モータのケース(固定部)を延長する(コイルと電
磁石を両側から取り囲むようにケースを設ける)ととも
に、該ケースの半径方向内端とモータ軸の一端部との間
に軸受を介装することで、エンコーダから離隔した側の
モータ軸の端部(一端部)を回転可能に支持すればよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、部品点数を減少させながら、軸方向長を短くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す正面断面図であ
る。
【図2】エンコーダ近傍の正面断面図である。
【図3】図1のIーI矢視図である。
【符号の説明】
11…エンコーダ付き回転駆動装置 16…固定部 20…減速機 21…入力軸 28…モータ軸 29…駆動モータ 48…固定部 60…第2軸受 76…エンコーダ 77…固定部 78…回転軸 79…第1軸受 81…スリット回転板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/116 H02K 11/00 B 5H611 C Fターム(参考) 2F077 AA43 CC02 NN04 NN23 PP19 VV01 3F002 CA04 3F306 AA07 BA00 BA08 3J027 FA19 GA01 GB03 GC02 GD04 GD07 GD13 GE29 5H607 AA00 BB01 BB07 BB09 BB14 CC01 CC03 CC07 DD19 EE07 EE33 EE36 GG08 HH01 HH03 HH08 5H611 AA01 BB01 PP05 QQ01 RR04 UA08 UB00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ軸を有する駆動モータと、該駆動モ
    ータのモータ軸の回転情報を検出するエンコーダとを備
    えたエンコーダ付き回転駆動装置において、前記エンコ
    ーダの固定部を駆動モータの固定部に強固に固着すると
    ともに、エンコーダの回転軸を駆動モータのモータ軸に
    一体的に連結し、エンコーダの回転軸とエンコーダの固
    定部との間に介装された第1軸受により、駆動モータの
    モータ軸およびエンコーダの回転軸の双方を回転可能に
    支持するようにしたことを特徴とするエンコーダ付き回
    転駆動装置。
  2. 【請求項2】前記駆動モータのモータ軸に同軸関係を保
    って一体的に連結された入力軸を有する減速機を、該駆
    動モータに組み付けるとともに、前記減速機の入力軸と
    該減速機の固定部との間に軸方向に離れた一対の第2軸
    受を介装し、減速機の入力軸および駆動モータのモータ
    軸の双方を前記第2軸受によって回転可能に支持するよ
    うにした請求項1記載のエンコーダ付き回転駆動装置。
  3. 【請求項3】前記エンコーダのスリット回転板を第1軸
    受と第2軸受との間に位置するエンコーダの回転軸に取
    り付けた請求項2記載のエンコーダ付き回転駆動装置。
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