JP2004168211A - 電気式車輪駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速歯車と遊星歯車機構を通じた2段の減速により大きな減速比を得る一方で、駆動時における電動モータの出力軸の軸芯の位置ずれを確実に解消することにより、駆動時におけるギヤ音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる電気式車輪駆動装置の提供にある。
【解決手段】モータ12の出力を減速させる減速歯車16と、減速歯車16により減速された出力をさらに減速させて車輪に伝達する遊星歯車機構20とを具備する電気式車輪駆動装置10において、モータ12の出力軸14に減速歯車16に噛合する軸歯車部14aと、軸歯車部14aから軸方向へさらに突出された突出軸部14bが設けられ、突出軸部14bは車輪駆動装置10のケース13、28及び遊星歯車機構20の内歯車25の少なくとも一方により支持される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気式車輪駆動装置に関するものであり、とくに減速歯車と遊星歯車機構を利用した電気式車輪駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、駆動モータの回転を減速させて車輪に伝達するために、遊星歯車機構を用いた電気式車輪駆動装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この種の電気式車輪駆動装置は、図8に示されるように、車両本体に電動モータ60が取り付けられており、電動モータ60には出力軸61が備えられている。
この出力軸61には出力軸61と比較して大口径の減速歯車62が噛合されており、この減速歯車62により出力軸61の出力を減速を図っている。
そして、減速歯車62の同軸上には太陽歯車63が設けられており、太陽歯車63に噛合するように遊星歯車65がキャリア64に配設され、太陽歯車63、遊星歯車65、キャリア64、内歯車等からなる遊星歯車機構66により、減速歯車62により減速された回転をさらに減速するものとしている。
また、キャリア64には車輪ハブ67が取り付けられており、この車輪ハブ67に車輪68が装着されている。
従って、電動モータ60の出力は減速歯車62と遊星歯車機構66とにより2段の減速を受け、減速された出力が車輪68に伝達されるものとなっている。
この種の電気式車輪駆動装置によれば、2段の減速により大きな減速比を得られることができるほか、遊星歯車機構66を用いることにより車幅方向のスペースを比較的小さくすることができるといった有利性が認められる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−258642号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電気式車輪駆動装置にあっては、電動モータ60の出力軸61が電動モータ60から突出された片持ちの状態であり、出力軸61の先端部は支持されていない状態にある。
また、出力軸61には減速歯車62が噛合されており、減速歯車62から荷重が出力軸61の軸芯に対して直角に作用することになる。
従って、従来の電気式車輪駆動装置では、駆動時において減速歯車62からの荷重により、出力軸61の軸芯が位置ずれを起こし易く、出力軸61の軸芯の位置ずれ等に起因する歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を招くといった問題があった。
特に、バッテリー式フォークリフトでは、車幅が大きく制約される事情があり、遊星歯車機構を利用した電気式車輪駆動装置を備えたバッテリー式フォークリフトにおいては、出力軸の先端部が遊星歯車機構の内歯車に極めて接近した状態にあり、車幅方向のスペースを短縮するために電動モータの出力軸を片持ち状態で配置せざるを得なかった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、減速歯車と遊星歯車機構を通じた2段の減速により大きな減速比を得る一方で、駆動時における電動モータの出力軸の軸芯の位置ずれを確実に解消することにより、駆動時におけるギヤ音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる電気式車輪駆動装置の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、モータの出力を減速させる減速歯車と、減速歯車により減速された出力をさらに減速させて車輪に伝達する遊星歯車機構とを具備する電気式車輪駆動装置において、モータの出力軸に減速歯車に噛合する軸歯車部と、軸歯車部から軸方向へさらに突出された突出軸部が設けられ、突出軸部は車輪駆動装置のケース及び遊星歯車機構の内歯車の少なくとも一方により支持されることを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、出力軸の軸芯上にて軸歯車からさらに突出された突出軸部が、車輪駆動装置のケース及び遊星歯車機構の内歯車の少なくとも一方により支持されるため、車輪駆動装置のスペースが制約される場合であっても、両持ち状態の出力軸を実現することができる。
従って、減速歯車を通じて出力軸に応力が作用しても、出力軸の軸芯が位置ずれを生じることがない。
このため、駆動時における歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気式車輪駆動装置において、突出軸部は内歯車に設けられた支持孔又は切り欠きにより支持されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、突出軸部を支持する支持孔又は切り欠きを内歯車に設けるだけでよいから、両持ち状態の出力軸であっても、電気式車輪駆動装置の配置される車幅方向のスペースを短縮化することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電気式車輪駆動装置において、突出軸部は車輪駆動装置のケースに設けられた支持孔により支持されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、突出軸部を支持する支持孔を車輪駆動装置に設けるだけでよいから、両持ち状態の出力軸であっても、電気式車輪駆動装置の配置される車幅方向のスペースを短縮化することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電気式車輪駆動装置において、突出軸部が挿通される挿通孔又は挿通切り欠きが内歯車に設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、内歯車に設けられた挿通孔又は挿通切り欠きに突出軸部が挿通される一方、突出軸部は車輪駆動装置のケースに支持されるから、内歯車は出力軸に作用する荷重を受けることがない。
従って、内歯車のがたつきや位置ずれが起こることがなく、遊星歯車機構を安定して作動させることができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2又は3に記載の電気式車輪駆動装置において、突出軸部を支持する軸受が支持孔又は切り欠きに介装されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、支持孔又は切り欠きに突出軸部を支持する軸受が介装されているので、出力軸の回転に対する摩擦抵抗は低減され、円滑な出力軸の回転を実現することができるほか、突出軸部の磨耗を抑制することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、モータの出力を減速させる減速歯車と、減速歯車により減速された出力をさらに減速させて車輪に伝達する遊星歯車機構とを具備する電気式車輪駆動装置において、モータの出力軸の端部を支持する支持軸が遊星歯車機構の内歯車に設けられたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、モータの出力軸の端部が支持軸により支持されるから、車輪駆動装置のスペースが制約される場合であっても、両持ち状態の出力軸を実現することができる。
従って、減速歯車を通じて出力軸に応力が作用しても、出力軸の軸芯が位置ずれを生じることがない。
このため、駆動時における歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる。
さらに、遊星歯車機構の内歯車に設けられた支持軸が出力軸の先端部を支持するから、出力軸に突出軸部を形成させる必要がなく、出力軸の長さを短くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る電気式車輪駆動装置(以後、単に駆動装置という)を図1〜図4に基づいて説明する。
本実施形態の駆動装置10は、バッテリー式フォークリフトに適用したものである。
図1に示されるように、車両本体11にはバッテリーにより作動するモータ12がモータ側ケース13を介して固定されている。
この実施形態におけるモータ12は3相誘導電動モータであるが、3相誘導モータに限定する趣旨ではなく、同期電動モータや直流電動モータも適用可能であることは言うまでもない。
モータ12の筐体12a内にはステータ12b、ロータ12c等が備えられ、ロータ12cから延設された出力軸14が突出されている。
また、モータ側ケース13には出力軸14の基端部を支持するための軸受15が設けられている。
【0015】
出力軸14の基端部付近から中間付近の間には、出力軸14の周面に亘って歯が備えられており、これらの歯により軸歯車部14aを形成している。
そして、出力軸14の中間付近から先端部は、軸歯車部14aから軸方向へ突出された突出軸部14bが形成されている。
この突出軸部14bは後述する遊星歯車機構20の内歯車25を越えて車輪側ケース28まで達している。
なお、この実施形態では車輪側ケース28により突出軸部14bの先端が支持されているが、突出軸部14bの支持構造の詳細については後に詳述する。
【0016】
出力軸14の軸歯車部14aには、1段目の減速手段としての減速歯車16が噛合され、出力軸14の軸芯Mと減速歯車16の軸芯Nは互いに平行となっている。
減速歯車16及び出力軸14の軸歯車部14aはモータ側ケース13により周囲を覆われており、減速歯車16の車両本体11側の軸端はモータ側ケース13に介装された軸受17により軸支されている。
なお、大きな減速比を得るために減速歯車16は軸歯車部14aと比較して大口径の歯車となっている。
【0017】
この減速歯車16には連結部18を介して太陽歯車19が備えられているが、減速歯車16と太陽歯車19とは軸芯Nを共通としている。
太陽歯車19は、2段目の減速手段としての遊星歯車機構20の一部を構成するものであるが、太陽歯車19は減速歯車16と比較して小口径の歯車となっている。
なお、太陽歯車19の軸端は後述するキャリア23に設けられた軸受21により軸支されている。
従って、減速歯車16および太陽歯車19は一体的にモータ側ケース13及びキャリア23に対して回転することができるものとなっている。
【0018】
この太陽歯車19の周囲には、図2に示されるように、太陽歯車19と噛合する3個の遊星歯車22が配設されている。
これらの遊星歯車22は、遊星歯車機構20のキャリア23から突設された3本のキャリアピン24に対して回転自在に設けられ、これらのキャリアピン24は太陽歯車19の軸芯Nから等距離の位置に設けられているほか、キャリアピン24は互いに120度の位相角を保っている。
また、これらの遊星歯車22の周囲を覆うように、遊星歯車22に噛合する内歯車25が設けられているが、内歯車25の側面の車両本体11側はモータ側ケース13に取り付けられている。
そして、図1に示されるように、キャリア23にはキャリアピン24の突設方向と反対方向に突設された1本の駆動軸26が備えられており、この駆動軸26は太陽歯車19の軸芯Nと一致するものとなっている。
【0019】
キャリア23の駆動軸26には車輪Tを取り付けるためのハブ27が固定されており、また、先に説明した内歯車25の側面の車輪T側にはキャリア23及びハブ27の一部を覆う車輪側ケース28が固定されている。
この実施形態ではボルト34によりモータ側ケース13、内歯車25及び車輪側ケース28を共に固定するように図られており、モータ側ケース13及び車輪側ケース28により駆動装置のケースが形成されている。
なお、図4に示されるように、内歯車25には複数個のボルト用孔35が設けられており、モータ側ケース13及び車輪側ケース28との確実な固定を図っている。
他方、ハブ27と車輪側ケース28との間には自動調芯ころ軸受29が介装され、車輪側ケース28に対するハブ27の円滑な回転を図っている。
従って、このように構成された駆動装置10では、モータ12の駆動により得られる出力軸14の出力は、減速歯車16及び遊星歯車機構20を通じて2段階に減速され、車輪Tに伝達されることができるものとなっている。
【0020】
次に、突出軸部14bの支持構造について詳述する。
電動モータ12の出力軸14において突出軸部14bが設けられ、この突出軸部14bは内歯車25を越えて車輪側ケース28まで達していることを先に説明したが、この実施形態では車輪側ケース28により突出軸部14bの先端付近が支持されるものとなっている。
図3に示されるように、内歯車25には突出軸部14bが挿通される挿通孔30が設けられており、また、突出軸部14bの先端が臨む車輪側ケース28の当接面28aには支持孔31が穿孔されている。
この実施形態では、突出軸部14bが内歯車25に接触しないように、突出軸部14bの直径よりも僅かに大きな直径の挿通孔30としている。
【0021】
なお、この実施形態では内歯車25に突出軸部14bを挿通する挿通孔30としたが、車両の前後方向にスペースのゆとりがある場合には、挿通孔30に代えて図4に示されるような挿通切り欠き32としてもよい。
この挿通切り欠き32は、単に突出軸部14bを挿通させるためのだけの目的により設けられるものであり、後述する第2の実施形態における内歯車25の切り欠きとは異なる。
他方、車輪側ケース28の当接面28aに穿孔された支持孔31には、軸受33が介装されており、突出軸部14bの先端付近を回転自在に支持している。
この実施形態では軸受33としてころがり軸受が採用されているが、すべり軸受を利用することも発明者は予定している。
【0022】
このようにモータ12の出力軸14は、出力軸14の基端部を支持する軸受15と突出軸部14bの先端部を支持する車輪側ケース28の軸受33とにより、いわば両持ちに支持された状態にある。
従って、軸歯車部14aに噛合する減速歯車16から出力軸14に対して直角方向から荷重を受けたとしても、出力軸14の基端部を支持する軸受15と突出軸部14bを支持する軸受33により、出力軸14の軸芯の位置ずれは確実に規制される。
【0023】
この実施形態の減速装置10によれば、軸方向のスペースの制約を受ける場合であっても、内歯車25に挿通孔30を設け、さらに車輪側ケースに支持孔31を設けることにより出力軸14の両持ち状態を実現している。
従って、車両の駆動時において出力軸14の軸芯Mの位置ずれが規制され、出力軸14、減速歯車16、遊星歯車機構20等から生じがちな歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる。
また、突出軸部14bに対応する挿通孔30又は挿通切り欠き32が内歯車25に設けられる一方、突出軸部14bは車輪側ケース28の当接面28aにおける支持孔31に介装された軸受33により支持されるから、内歯車25は減速歯車16を通じて出力軸14に作用する荷重を受けることがない。
従って、内歯車25が位置ずれを起こしたり、変形することがなく、遊星歯車機構20を安定して円滑に作動させることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
この実施形態は、第1の実施形態にて詳述した突出軸部14bの支持を車輪側ケース28に代えて、図5に示される内歯車25により行うようにしたものである。
従って、この実施形態では、説明の便宜上、先に説明した第1の実施形態で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、第1の実施形態の説明を援用する。
この実施形態に係る駆動装置の基本構造は第1の実施形態で説明した駆動装置10と同じであるが、突出軸部14bが内歯車25に達しない点、内歯車25により突出軸部14bを支持する点で、第1の実施形態と異なっている。
【0025】
この実施形態における内歯車25には、図5に示されるように、支持孔41が穿孔されており、この支持孔41は内歯車25を貫通するものとなっているが、必ずしも貫通する必要はなく、内歯車25を貫通しない支持孔を設ける場合、支持孔の加工時間は、貫通する支持孔41の加工時間よりも短縮できる。
一方、突出軸部14bは、内歯車25を突き抜けることなく、車輪側ケース28の当接面28aに達する手前で止まっている。
支持孔41には軸受42が介装されており、この軸受42を介して突出軸部14bの大部分が内歯車25に支持されている。
なお、この実施形態では内歯車25に軸受42を介装する支持孔41としたが、車両の前後方向にスペースのゆとりがある場合には、支持孔41に代えて図4に示される挿通切り欠き32と同様の切り欠きとしてもよいが、この場合の切り欠きは、挿通切り欠きとは異なり、軸受42を介装できる切り欠きとする必要がある。
【0026】
この実施形態におけるモータ12の出力軸14は、出力軸14の基端部を支持する軸受15と突出軸部14bを支持する内歯車25の軸受とにより、両持ちに支持された状態にある。
このため、軸歯車部14aに噛合する減速歯車16から出力軸14に対して直角方向から荷重を受けたとしても、出力軸14の基端部を支持する軸受15と突出軸部14bを支持する軸受32により出力軸14の軸芯Mの位置ずれが確実に規制される。
【0027】
この実施形態の駆動装置によれば、第1の実施形態と同様に出力軸14の両持ち状態を実現するから、車両の駆動時において、駆動時における歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる。
また、突出軸部14bの先端部を支持する内歯車25には、突出軸部14bを支持する支持孔41が設けられ、支持孔41に軸受42が介装されているから、内歯車25に支持孔41を加工するだけで、車輪側ケース28を加工する必要がない。
従って、出力軸14が両持ち状態であっても、第1の実施形態の駆動装置10と比較して、駆動装置の製作時間を短縮化することができ、ひいては駆動装置の製造コストを低減することができる。
【0028】
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態に係る駆動装置について説明する。
この実施形態は、図6に示されるとおり、突出軸部14bを第1の実施形態のように車輪側ケース28により支持するとともに、第2の実施形態のように内歯車25により支持した例である。
従って、この実施形態では、説明の便宜上、先に説明した第1、第2の実施形態で用いた符号を共通して用い、先に説明した実施形態の説明を援用する。
【0029】
この実施形態によれば、出力軸14は、基端部の軸受15、車輪側ケース28の軸受32及び内歯車25の軸受42により支持されるから、出力軸14が減速歯車16を通じて直角方向から荷重を受けたとしても、出力軸14の3箇所の支持により出力軸14の軸芯Mの位置ずれが第1、第2の実施形態と比較してより確実に規制される。
また、出力軸14は3箇所で支持される状態となるため、減速歯車16を通じて出力軸14に作用する荷重は3箇所に分散され、出力軸14の基端部、内歯歯車25及び車輪側ケース28に過度の応力が集中して作用することがなく、駆動装置10の安定した作動を図ることができる。
【0030】
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態に係る駆動装置について説明する。
この実施形態は、図7に示されるように内歯車25から出力軸51に向けて突設された支持軸52により出力軸51の先端を支持するようにした例である。
従って、この実施形態における出力軸51は、第1〜第3の実施形態において必要とした突出軸部14bを備えていない。
なお、この実施形態では、説明の便宜上、先に説明した第1の実施形態で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、第1の実施形態の説明を援用する。
【0031】
出力軸51の先端面51aには支持軸52が挿入される挿入孔51bが軸方向へ向けて穿孔されており、挿入孔51bには支持軸52に対応する軸受53が嵌挿されている。
一方、内歯車25おける出力軸51の軸芯Mの延長上には、支持軸52を固定する固定用孔54が穿孔され、支持軸52の基端部を固定することができるものとなっている。
内歯車25に固定された支持軸52の先端付近を出力軸51の挿入孔51bに嵌挿された軸受53に挿入することにより、支持軸52による出力軸51の支持を実現している。
なお、この実施形態では支持軸52を内歯車25に固定しているが、出力軸51と支持軸52との関係のように、軸受を設けて回転自在とすることを妨げるものではない。
【0032】
この第4の実施形態によれば、内歯車25から出力軸51に向けて突設された支持軸52により出力軸51の先端を支持するから、出力軸51に第1〜第3の実施形態において必要とした突出軸部14bを設ける必要がない。
また、出力軸51を支持する出力軸51の基端部と支持軸52の先端付近との距離は、少なくとも突出軸部14bを設けて出力軸14を支持する場合と比較して短くなるから、第1〜第3の実施形態と比較して、出力軸51への荷重による軸芯Mの位置ずれに対して有利であるほか、突出軸部14bと比較して小径の支持軸52を用いることでき、内歯車25及び出力軸51に対する加工が少なく済むことになり、駆動装置の軽量化やより一層のコスト低減を図ることができる。
さらに、この実施形態に係る駆動装置では、出力軸51に突出軸部14bを設ける必要はないから、既存の駆動装置からこの実施形態の駆動装置への改造が容易となる二次的効果を奏する。
【0033】
なお、本発明は、上記した第1〜第4の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
第1及び第2の実施形態では、出力軸14の軸歯車部14aと遊星歯車機構20の内歯車25との間隙が狭かったが、この間隙が広い場合には、モータ側ケース13から突出軸部14bへ向けて壁体を設け、この壁体により突出軸部14bを支持してもよく、この場合、モータ側ケース13の壁体に支持孔を設け、支持孔に軸受を介装すればよい。
なお、壁体を設ける場合であっても、突出軸部14bを内歯車25や車輪側ケース28まで突出させることを妨げるものではなく、必要に応じて内歯車25や車輪側ケース28により突出軸部14bを支持することや、内歯車25に挿通孔30を設けることも予定している。
【0034】
また、出力軸14の軸歯車部14aと内歯車25の間隙が広い場合には、壁体をモータ側ケース13に設ける代わりに、内歯車25のモータ側の側面に軸受を取り付けてもよい。
この場合、内歯車25に取り付けられた軸受により突出軸部14bが支持されるから、各ケース13、28及び内歯車25に支持孔31、41等を加工する必要がなく、駆動装置の製造時間の短縮化をより一層図ることができる。
【0035】
車輪側ケース28により突出軸部14bを支持する場合、車輪側ケース28に設けられた支持孔31は車輪側ケース28を貫通しないものであったが、車輪側ケース28を貫通する支持孔を設けてもよい。
この場合、突出軸部14bの先端付近を支持する軸受を車輪側ケース28の外側から装着することができ、この軸受の組付や交換等の際に車輪側ケース28を取り外す必要がない。
なお、第1〜第3の実施形態では、車輪側ケース28や内歯車25の支持孔31、41又は切り欠きに介装した軸受33、42をころがり軸受としたが、ころがり軸受に替えてすべり軸受を用いることを妨げるものではなく、また、第4の実施形態の挿入孔51bに嵌挿された軸受53についても同様である。
また、第1〜第4の実施形態では産業車両としてのバッテリー式フォークリフトの駆動装置について説明したが、本発明は電気式車輪駆動装置を備えた自動車や建設機械等に適用できることは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、出力軸が車輪駆動装置のケース及び遊星歯車機構の内歯車の少なくとも一方により支持されるため、車輪駆動装置のスペースが制約される場合であっても、両持ち状態の出力軸を実現することができる。
従って、減速歯車を通じて出力軸に応力が作用しても、出力軸の軸芯が位置ずれを生じることがない。
このため、駆動時における歯車音の騒音化や各歯車の強度低下あるいは損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る減速装置の構成を示す断面平面図。
【図2】図1におけるA−A線断面図。
【図3】第1の実施形態に係る出力軸の支持構造を示す要部の断面平面図。
【図4】第1の実施形態に係る挿通切り欠きを示す説明図。
【図5】第2の実施形態に係る出力軸の支持構造を示す要部の断面断面図。
【図6】第3の実施形態に係る出力軸の支持構造を示す要部の断面断面図。
【図7】第4の実施形態に係る出力軸の支持構造を示す要部の断面断面図。
【図8】従来の電気式車輪駆動装置の構成を示す断面平面図。
【符号の説明】
10 電動式車輪駆動装置
12 電動モータ
14 出力軸
14 軸歯車部
14b 突出軸部
16 減速歯車
20 遊星歯車機構
28 車輪側ケース
30 挿通孔
31 支持孔
32 挿通切り欠き
33 軸受
41 支持孔
42 軸受
51 出力軸
52 支持軸

Claims (6)

  1. モータの出力を減速させる減速歯車と、減速歯車により減速された出力をさらに減速させて車輪に伝達する遊星歯車機構とを具備する電気式車輪駆動装置において、
    モータの出力軸に減速歯車に噛合する軸歯車部と、軸歯車部から軸方向へさらに突出された突出軸部が設けられ、
    突出軸部は車輪駆動装置のケース及び遊星歯車機構の内歯車の少なくとも一方により支持されることを特徴とする電気式車輪駆動装置。
  2. 突出軸部は内歯車に設けられた支持孔又は切り欠きにより支持されることを特徴とする請求項1に記載の電気式車輪駆動装置。
  3. 突出軸部は車輪駆動装置のケースに設けられた支持孔により支持されることを特徴とする請求項1に記載の電気式車輪駆動装置。
  4. 突出軸部が挿通される挿通孔又は挿通切り欠きが内歯車に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の電気式車輪駆動装置。
  5. 突出軸部を支持する軸受が支持孔又は切り欠きに介装されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の電気式車輪駆動装置。
  6. モータの出力を減速させる減速歯車と、減速歯車により減速された出力をさらに減速させて車輪に伝達する遊星歯車機構とを具備する電気式車輪駆動装置において、
    モータの出力軸の端部を支持する支持軸が遊星歯車機構の内歯車に設けられたことを特徴とする電気式車輪駆動装置。
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