JPH11324288A - フリーアクセスフロア及びこのフリーアクセスフロアの敷設方法 - Google Patents

フリーアクセスフロア及びこのフリーアクセスフロアの敷設方法

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JPH11324288A
JPH11324288A JP14029798A JP14029798A JPH11324288A JP H11324288 A JPH11324288 A JP H11324288A JP 14029798 A JP14029798 A JP 14029798A JP 14029798 A JP14029798 A JP 14029798A JP H11324288 A JPH11324288 A JP H11324288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】いわゆる置敷タイプのフリーアクセスフロアに
おいて、敷設作業の簡単化と部品点数の削減が可能で、
表面部材を貼着するための接着剤の使用必要量を低減さ
せ得るものを提供する。 【解決手段】建築床面F上に、その不陸に対応して変形
可能な複数の床パネル1を相互間に配線溝2が形成され
るように所定距離離間させて置敷するとともに、この配
線溝2を閉塞するための配線カバー3を床パネル1間に
架設した後、床パネル1上にカーペットタイル等の表面
部材を貼着してなるものにおいて、床パネル1を、縦横
に配設された複数の単位支持要素11と、隣接する単位
支持要素11の上縁部11b間に隙間なく連続的に設け
られ、該単位支持要素11同士を屈曲可能にヒンジ連結
する切断可能なヒンジ部材12とを具備してなるものに
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重床を構成する
フリーアクセスフロアに関し、モルタルやPタイル等で
形成される基礎的な建築床面上に、配線のための配線溝
が形成されるように複数の床パネルを相互間に所定距離
離間させて置敷した後、カーペットタイル等の表面部材
を、床パネル上に貼着してなるものに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフリーアクセスフロアにおいて
は、各床パネルが、単位支持要素である複数の直方体形
状をなすブロック体を相互間に若干の隙間を設けて縦横
一面に配設するとともに、隣接するブロック体の下縁同
士を可撓性を有した薄板樹脂ヒンジで屈曲可能に連結し
てなるものであり、相互にヒンジ結合された各ブロック
体が上下して、建築床面の不陸に沿って配設できるよう
に構成されているいわゆる置敷タイプのものが知られて
いる。このような床パネルには、配線のために前記単位
支持要素を列状に一部欠損させて配線溝が形成するよう
にしてあり、この配線溝の開口部に、この開口部を閉塞
するための金属板状の配線カバーが取り付けられるよう
に構成されている。
【0003】ところで、このようなフリーアクセスフロ
アを設置する際に、例えば部屋の中央から床パネルを敷
詰めていった場合、部屋の大きさや形状によって部屋の
端部であるボーダー部において、基準となる床パネルの
大きさでは敷詰めることのできない隙間が生じる。従来
はこの隙間に合わせて切断した床パネルを敷詰めたり、
床パネルとは別の調整用床パネルを敷詰めたりして対応
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成の床パネルは、ブロック体の下縁同士が樹脂
ヒンジで連結されているものであるため、この樹脂ヒン
ジを敷設状態で切断することが難しい。すなわち、実際
の施工作業において、ボーダー部に床パネルを敷設しつ
つその場合わせで不要な部分を切断するというようなこ
とは難しかった。このため、床パネルの敷設前に、ボー
ダー部における隙間の形状や面積を確定させる割付作業
を行い、予め隙間に敷詰め得る大きさに成形した床パネ
ルを用意しておく必要があった。しかして、この割付作
業や、隙間に対応した大きさの床パネルを前もって準備
する作業が、フリーアクセスフロアの敷設作業全体の効
率を低下させていた。また、別の調整用床パネルを用い
るものでは、部品点数が増加するという問題点をも生
じ、コストや製造の点からも好ましいものではない。
【0005】この他にも、床パネル上にカーペットマッ
ト等の表面部材を貼着する場合に、接着剤が各ブロック
体間の隙間に入り込み、必要以上に接着剤を使用しなけ
ればならないという不具合が生じていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に着目してなされたものであって、床パネルにおい
て、縦横に配設された複数の単位支持要素同士を、その
上縁部間に隙間なく連続的に設けられた切断可能なヒン
ジ部材で屈曲可能にヒンジ連結した構成にすることによ
り、各床パネルを敷設しつつ簡単に切断できるように
し、敷設作業の簡単化と部品点数の削減を図るとととも
に、表面部材を貼着するための接着剤の使用必要量を低
減させることを主たる目的としている。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係るフリーア
クセスフロアは、建築床面上に、その不陸に対応して変
形可能な複数の床パネルを、相互間に配線溝が形成され
るように所定距離離間させて置敷するとともに、この配
線溝を閉塞するための配線カバーを床パネル間に架設し
た後、床パネル上にカーペットタイル等の表面部材を貼
着してなるものであって、床パネルが、縦横に配設され
た複数の単位支持要素と、隣接する単位支持要素の上縁
部間に隙間なく連続的に設けられ、該単位支持要素同士
を屈曲可能にヒンジ連結する切断可能なヒンジ部材とを
具備してなるものであることを特徴とする。
【0008】このようなものであれば、ヒンジ部材が隣
接する単位支持要素の上縁部間に配設されているため、
床パネルを、例えば部屋のボーダー部に生じた隙間に敷
設しつつ、その隙間形状に合わせて上からヒンジ部材部
分において簡単に切断できるようになる。すなわち、従
来のような割付作業が不要で、その場合わせでボーダー
部の隙間に床パネルを敷設することができるようにな
る。その上、この隙間に敷設するため専用の調整用床パ
ネルも不要となるため、敷設作業の大幅な簡単化や、部
品種類の削減を図ることが可能になる。さらに、ヒンジ
部材が、隣接する単位支持要素の上縁部間に隙間なく配
設されており、表面部材を接着するための接着剤が、従
来のように単位支持要素間の隙間に入り込むことがない
ため、接着剤の使用量を削減することができる。
【0009】床パネルの軽量化を図るとともに、突起の
ような部分的な建築床面の不陸を吸収可能なように構成
するには、単位支持要素を、下面に開口部を有する中空
のものしておくことが好ましい。隣接する単位支持要素
同士が相互に若干の捩じれた姿勢をとることができるよ
うにし、床パネルが、建築床面の斜め方向に傾斜した不
陸にも沿って変形できるように構成するには、ヒンジ部
材が可撓性を有する薄板状のものであり、その両端部に
おける厚み寸法が中央部における厚み寸法よりも小さく
設定してあるものが望ましい。
【0010】床パネルの製造の簡単化を図る具体的実施
態様としては、床パネルが、ヒンジ部材と単位支持要素
とを一体成形して成る樹脂製のものにしておくことが好
ましい。建築床面と床パネルとの間で生じる音鳴りを低
減するには、単位支持要素の下面に、建築床面に接する
微細突起を複数形成しておくことが望ましい。また、柔
らかな歩行感を実現するには、単位支持要素が、上部か
らの負荷に対し、弾性変形可能に構成されているものが
好適である。
【0011】具体的に配線カバーを取付ける構造として
は、床パネルの外縁部上面に開口し、下方に向かって徐
々にその幅が狭くなるように設定された係合凹部と、配
線カバーに設けられ下方に押し込むことによりこの係合
凹部に挟圧係合される下向き爪とを具備してなる係合部
を設け、この係合部を利用して配線カバーを隣接する床
パネル間に架設させるようにしたものが挙げられる。
【0012】配線カバーと床パネルとの隙間から漏れる
接着剤の量を可及的に小さくするには、配線カバーを床
パネルに係合させた状態で、配線カバーと床パネルの外
縁部上面とが密接するように構成されているものが好ま
しい。本発明に係るフリーアクセスフロアの好適な敷設
方法としては、基準となる大きさの床パネルを順次敷詰
めていくとともに、部屋の壁際等に生じる前記基準とな
る大きさの床パネルでは敷詰められない隙間には、この
隙間に嵌め入れることが可能なように、該床パネルの不
要部分をヒンジ部材部分において上方に屈曲させて切断
し、前記隙間に床パネルを敷詰めるようにした方法が挙
げられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図15を
参照して説明する。本実施例に係るフリーアクセスフロ
アは、図1、図2に示すように、建築床面F上に、複数
の床パネル1を相互間に配線溝2が形成されるように敷
詰め、配線カバー3によってこの配線溝2を閉塞してな
るものである。
【0014】床パネル1は、図3〜図5に示すように、
若干の隙間を空けて縦8列、横8列に配設された直方体
形状をなす複数の単位支持要素11と、隣接する単位支
持要素11同士を屈曲可能に連結するヒンジ部材12と
から構成されている。各単位支持要素11は、図6〜図
9に示すように、縦横長さがおおよそ54mmで、高さ
がおおよそ37mmの樹脂製のもので、上面板111と
この上面板111の周縁から下方に一体に延出した側壁
112とを具備する下方に開口した中空体である。側壁
112の内側面および上面板111の下面には複数の補
強リブ113が設けられている。なお、この床パネル1
の四隅に位置する各単位支持要素11は、平面視、コー
ナー部分11aが斜めに切り欠かれた五角形状のもので
ある。また、各床パネル1の外周に位置する各単位支持
要素11の上面外縁部1aは、おおよそ配線カバー3の
厚み分だけ凹ませてあり、この上面外縁部1aに後述す
る係合凹部5を開口させている。
【0015】ヒンジ部材12は、同じく図6〜図9に示
すように、単位支持要素11と一体に成形される可撓性
を有した樹脂製薄板に、配線方向Lに延びる上方に開口
した溝13を形成してなるものであり、隣接する単位支
持要素11の上縁部11b間に隙間なく架設されてい
る。しかして、このヒンジ部材12が折れ曲がることに
より単位支持要素11同士は屈曲可能に連結されてい
る。なお、このヒンジ部材12は、前記溝13に沿って
カッター等で切断でき、単位支持要素11毎に切り離す
ことができるように構成されている。また、本実施例で
は、このヒンジ部材12の厚み寸法dが、図8、図9に
示すように両端部12a、言い換えれば溝13の交差部
分近傍に比べて、中央部12bを大きく設定してある。
これは、ヒンジ部材12の両端部12aを中央部12b
に比べて変形しやすくし、隣接する単位支持要素11同
士が、相互に若干捩じれた姿勢をとれるようにするため
である。
【0016】このような床パネル1間に形成される配線
溝2は、図1、図2に示すように金属薄板製の2種類の
配線カバー3、3Aで閉塞される。一方の配線カバー3
は、その長手方向を配線溝2の配線方向Lと合致させた
姿勢で配線溝2の上部側縁2a間に架設される平面視矩
形状のものであり、図10、図11に示すように、面板
部31と、この面板部31の長手方向に直交する各端縁
31aから下方に屈曲させた立設板部32とを備えてい
る。この面板部31には、その長手方向に直交する方向
に延びる複数のリブ7が一体に設けてあり、この配線カ
バー3の長手方向に沿った曲げ剛性が、長手方向に直交
する方向に沿った曲げ剛性よりも小さくなるように構成
してある。また面板部31の長手方向に沿う各側縁31
bからは、後述する複数の下向き爪6をそれぞれ下方に
屈曲させて一体に延出してある。他方の配線カバー3A
は、縦に延びる配線溝2と横に伸びる配線溝2との交差
部分XXに架設される平面視概略正方形状のものであ
り、図12、図13に示すように、その四隅には斜めに
切欠いた切り欠き部33Aが設けられている。この配線
カバー3Aは一方の配線カバー3と同様に面板部31A
とこの面板部31Aの端縁31Aaから下方に屈曲させ
た立設板部32Aとを備えており、この面板部31Aに
は複数のリブ7Aが設けられている。このリブ7Aは、
各端縁31Aaに沿って設けられたものと、面板部31
Aの対角線上に平面視X字状をなすように設けられたも
のとがあり、この配線カバー3Aがどの方向に対しても
できるだけ均等な曲げ剛性を有するものとなるように図
られている。また、面板部31Aの各切り欠き部分33
Aから下方に屈曲させて後述する下向き爪6が一体に延
出してある。なお、上述したリブ7、7Aは、面板部3
1、31Aを形成する金属薄板を部分的に下方に凹ませ
て形成したものである。また、図10に示す符号kは配
設した配線カバー3を取り外す時や、配線の取り出しに
使用するための切り欠き孔である。
【0017】しかして、本実施例では、図6、14に示
すように、床パネル1と配線カバー3、3Aとを密に係
合させるための係合部4を設けている。この係合部4
は、各床パネル1の外周に位置する各単位支持要素11
の外縁部上面1aに開口する複数の係合凹部5と、配線
カバー3に設けられ下方に押し込むことによりこの係合
凹部5に挟圧係合される下向き爪6とから構成してい
る。各係合凹部5は、下方に向かってその幅寸法5Hが
漸次小さくなるように設定されたものである。本実施例
では、各係合部4の開口部54の幅は、下向き爪6の厚
み6tに比べ十分大きく、この係合部4に下向き爪6を
簡単に挿入できるように図られている。しかして、開口
部54から一定深さまでの上部分52においては、下方
に向かって急激にその幅寸法が減少するようにしてあ
り、前記一定深さより深い下部分53においては、下方
に向かってゆっくりとその幅寸法が減少するように構成
してある。この下部分53における一方の内側面5aに
は、上下に延びる突条51が一体に形成されており、下
向き爪6を挿入していくに連れこの突条51と他方の内
側面5bとの間で強く下向き爪6が挟圧係合されるよう
に構成してある。なお、図14に示すように、下向き爪
6を係合凹部5に完全に係合させた係合位置において
は、床パネル1の上面1cと配線カバー3の上面3cと
は略面一になり、また床パネル1の外縁部上面1aと配
線カバー3の下面とが密着するように設定されている。
一方の配線カバー3の下向き爪6は、配線溝2の上部側
縁2aを形成する単位支持要素11に設けられた係合凹
部5に係合する。また、他方の配線カバー3Aの下向き
爪6は、床パネル1の四隅に位置する単位支持要素11
のコーナー部分11aに設けられた係合凹部5に係合す
る。
【0018】このような本実施例に係るフリーアクセス
フロアを実際に敷設するには、例えば以下のような方法
で行う。例えば、最初に部屋のいずれか壁面に添接させ
て建築床面F上に基準となる床パネル1を配置する。そ
してこの基準となる床パネル1に配線カバー3を取り付
けながら他の床パネル1を順次敷設していく。しかし
て、図15に示すように床パネル1を敷詰め始めた壁面
H以外の壁面H近傍(ボーダー部BDと称される)にお
いて、基準となる大きさの床パネル1では敷詰められな
い隙間Sが生じる場合がある。この場合、本実施例で
は、同図に示すように、床パネル1を敷設しつつ、隙間
Sの大きさに合わせて不要部分(2点鎖線で示す)をヒ
ンジ部材12の部分で上方に屈曲させ、切断するように
している。切断にあたっては、カッター等を用いてもよ
いし、屈曲を繰り返して折り切ることもできる。このよ
うにしてなお、若干の微小隙間が生じる場合には、単位
支持要素11の幅略同一又はこれより大きい幅を有した
断面L字形の図示しないカバー材を、その立設板を壁面
Hに沿わせるともに、その上縁から延びる水平板を単位
支持要素の上面に載置した姿勢で配設し、この微小隙間
を埋めるようにしている。このようにして床パネル1を
建築床面F上に敷詰めた後、カーペットタイル等の図示
しない表面部材を床パネル1上に貼着して施工を完了す
る。
【0019】このように構成した本実施例によれば、各
床パネル1において、隣接する単位支持要素11が上縁
部11b間でヒンジ部材12により連結されているた
め、床パネル1をボーダー部BDに生じた隙間Sに敷設
しつつ、その隙間Sの大きさに合わせて簡単に切断でき
る。すなわち、従来のような割付作業が不要で、その場
合わせでボーダー部BDに床パネルFを敷設することが
できるようになる。その上、敷設作業に必要な床パネル
1としては一種類でよいことになり、敷設作業の大幅な
簡単化や、部品種類の削減を図ることができる。さら
に、ヒンジ部材12が、隣接する単位支持要素11の上
縁部11b間に隙間なく配設されており、表面部材を接
着するための接着剤を床パネル1上に塗布する際に、従
来のように単位支持要素間の隙間に接着剤が入り込むこ
とがないため、接着剤の使用量を削減することができ
る。接着剤の種類にしても、液ダレを考慮しなくてもよ
くなるので粘度の低いものを採用することができ、接着
剤の選定範囲を広げることができるようになる。本実施
例では、床パネル1の外縁部上面1aと配線カバー3の
下面とが密着するようにしているので、この部分での接
着剤の液ダレも防止でき、接着剤の使用量を可及的に削
減できる。
【0020】また、上述したようにヒンジ部材12の厚
み寸法dが、両端部12aに比べて中央部12bを大き
く設定してあり、隣接する単位支持要素11同士が、相
互に若干捩じれた姿勢をとり得るように構成されている
ので、床パネル1が建築床面Fの斜め方向の不陸にも好
適に対応できるものとなる。さらに、各単位支持要素1
1は、下面に開口部115を有する中空体であるので、
重量が従来のものに比べ軽くなり、しかも補強リブ11
3によって十分な強度を保持させることが可能になる。
さらに、この開口部115に嵌まり込む程度の大きさの
スポット的な建築床面Fの不陸であれば、これを吸収す
ることも可能となる。
【0021】本実施例ではこの他にも種々の効果が得ら
れる。例えば、建築床面Fの不陸に沿って各単位支持要
素11が相互に上下しても、配線カバー3は係合部4に
よって床パネル1に密に係合しているので、配線カバー
3のがたつきが低減され、歩行感を向上させることがで
きる。しかも、特にがたつきの生じ易い長手方向に延び
る一方の配線カバー3は、リブ7によって十分な架設強
度を保持しながらも、建築床面Fの不陸に起因して生じ
る配線溝2の上部側縁2aの凹凸に沿って曲がりやすく
なっている。したがって、敷設後に歩行等で上部から踏
みつけられるに連れ、この配線カバー3は上部側縁2a
を形成する単位支持要素11の上面に沿って変形し、が
たつきが更に低減されて、歩行感が向上していくという
効果が得られる。
【0022】また、この係合部4により配線カバー3と
床パネル1とが密に係合されることから、配線カバー3
を隣接する床パネル1間に架設した際に、それら床パネ
ル1間の相対的な位置決めが正確に行われる。したがっ
て、最初に配置する床パネル1の位置決めさえ正確に行
っておけば、その床パネル1を起点に他の床パネル1を
配線カバー3を用いて次々連結していくだけで、正確な
位置で全ての床パネル1の敷設が行える。すなわち、従
来のように建築床面F上における各床パネル毎に敷設位
置を設定する作業を省略することができるので、敷設作
業が格段に容易になる。特に上述した実施例では、部屋
の壁面Hから床パネル1を敷設するようにしているの
で、ボーダー部BDに生じる隙間Sが敷設を始めた壁面
部分には生じないことになる。このようにして床パネル
1を隙間Sに合わせて切断する手間を可及的に減少させ
ている。
【0023】なお、本発明は上述した実施例に限られる
ものではない。例えば、図16に示すように、単位支持
要素11の下面に、建築床面Fに接する微細突起Tを複
数形成し、建築床面Fと床パネル1との間で生じる音鳴
りを低減できるようにしても構わない。また、単位支持
要素11の各側壁112の下面中央部11Cを若干突出
させ、単位支持要素11が、上部からの負荷に対し、若
干の弾性変形を伴うように構成して、柔らかな歩行感を
実現するようにしてもよい。また、部屋の中央近傍から
床パネルの敷設を始めても構わない。さらに、柱等があ
る場合には、床パネルをヒンジ部材部分で相互に直交す
る方向に切断し、床パネルがその柱に添接するように対
応できるのは言うまでもない。
【0024】その他、本発明は、図示例に限られずその
趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ヒンジ部材が隣接する単位支持要素の上縁部間に配設さ
れているため、床パネルを例えば部屋のボーダー部に生
じた隙間に敷設しつつ、その隙間形状に合わせて上から
ヒンジ部材部分において簡単に切断できる。すなわち、
従来のような割付作業が不要で、その場合わせでボーダ
ー部の隙間に床パネルを敷設することができるようにな
る。その上、この隙間に敷設するため専用の調整用床パ
ネル等も不要となるため、敷設作業の大幅な簡単化や、
部品種類の削減を図ることができる。さらに、ヒンジ部
材が、隣接する単位支持要素の上縁部間に隙間なく配設
されているので、表面部材を接着するための接着剤を床
パネル上に塗布した際に、従来のように単位支持要素間
の隙間に接着剤が入り込むことがなく、接着剤の使用量
を可及的に削減できる。また、このような接着剤の液ダ
レを考慮しなくてもよいので接着剤に粘度の低いものを
採用することができ、接着剤の選定範囲を広げることも
できるようになる。
【0026】単位支持要素が、下面に開口部を有する中
空のものであれば、床パネルの軽量化が可能になるとと
もに、突起のような部分的な建築床面の不陸を吸収可能
に構成することができる。ヒンジ部材が可撓性を有する
薄板状のものであり、その両端部における厚み寸法が中
央部における厚み寸法よりも小さく設定してあるもので
あれば、隣接する単位支持要素同士が相互に若干の捩じ
れた姿勢をとれるようになり、床パネルを建築床面のあ
らゆる方向の不陸に柔軟に対応できるものにすることが
可能になる。
【0027】ヒンジ部材と単位支持要素とが樹脂製の一
体成形品であれば、床パネルの製造の簡単化を図れる。
単位支持要素の下面に、建築床面に接する微細突起を複
数形成しておけば、建築床面と床パネルとの間で生じる
音鳴りを低減することができ、また、単位支持要素が、
上部からの負荷に対し、弾性変形可能に構成されていれ
ば、柔らかな歩行感を実現することができる。
【0028】床パネルの外縁部上面に開口し、下方に向
かって徐々にその幅が狭くなるように設定された係合凹
部と、配線カバーに設けられ下方に押し込むことにより
この係合凹部に挟圧係合される下向き爪とを具備してな
る係合部を設け、この係合部を利用して配線カバーを隣
接する床パネル間に架設させるようにしたものであれ
ば、配線カバーを隣接する床パネル間に架設した際に、
それら床パネル相互の相対的な位置決めが正確に行われ
るので、予め各床パネル毎の敷設位置を設定しなくと
も、最初に配置する床パネルの位置決めさえ正確に行っ
ておけば、その床パネルを起点に他の床パネルを順次配
置していくだけで正確に全体の敷設が行え、敷設作業が
格段に容易になる。
【0029】配線カバーを床パネルに係合させた状態
で、配線カバーと床パネルの外縁部上面とが密接するよ
うに構成されているものであれば、接着剤の塗布の際に
接着剤が配線カバーと床パネルとの隙間から漏れること
を防止でき、接着剤の使用量削減により寄与することが
できるようになる。具体的なフリーアクセスフロアの敷
設方法として、基準となる大きさの床パネルを順次敷詰
めていくとともに、部屋の壁際等に生じる前記基準とな
る大きさの床パネルでは敷詰められない隙間には、この
隙間に嵌め入れることが可能なように、該床パネルの不
要部分をヒンジ部材部分において上方に屈曲させて切断
し、前記隙間に床パネルを敷詰めるようにした方法を採
用すれば、その場合わせでの床パネルの敷設が行え、敷
設作業効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフリーアクセスフロア
の部分斜視図。
【図2】同実施例におけるフリーアクセスフロアの部分
分解斜視図。
【図3】同実施例における床パネルの平面図。
【図4】図3における底面図。
【図5】図3における側面図。
【図6】同実施例における床パネルの部分拡大斜視図。
【図7】同実施例における単位支持要素を下方からみた
部分破断斜視図。
【図8】図3におけるD−D線部分断面図。
【図9】図3におけるE−E線部分断面図。
【図10】同実施例における一方の配線カバーを示す斜
視図。
【図11】図10におけるB−B線部分断面図。
【図12】同実施例における他方の配線カバーを示す斜
視図。
【図13】図12におけるC−C線断面図。
【図14】図6におけるA−A線部分断面図。
【図15】同実施例の敷設作業を説明する説明図。
【図16】本発明の変形例を示す単位支持要素の側面
図。
【図17】本発明の他の変形例を示す単位支持要素の側
面図。
【符号の説明】
F…建築床面 1…床パネル 1a…床パネルの外縁部上面 11…単位支持要素 11b…上縁部 12…ヒンジ部材 12a…端部 12b…中央部 115…開口部 2…配線溝 3…配線カバー 4…係合部 5…係合凹部 5H…幅 6…下向き爪 T…微細突起 d…厚み寸法

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築床面上に、その不陸に対応して変形可
    能な複数の床パネルを相互間に配線溝が形成されるよう
    に所定距離離間させて置敷するとともに、この配線溝を
    閉塞するための配線カバーを床パネル間に架設した後、
    床パネル上にカーペットタイル等の表面部材を貼着して
    なるものであって、床パネルが、縦横に配設された複数
    の単位支持要素と、隣接する単位支持要素の上縁部間に
    隙間なく連続的に設けられ、該単位支持要素同士を屈曲
    可能にヒンジ連結する切断可能なヒンジ部材とを具備し
    てなるものであることを特徴とするフリーアクセスフロ
    ア。
  2. 【請求項2】単位支持要素が下面に開口部を有する中空
    のものである請求項1記載のフリーアクセスフロア。
  3. 【請求項3】ヒンジ部材が可撓性を有する薄板状のもの
    であり、その両端部における厚み寸法が中央部における
    厚み寸法よりも小さくなるように設定してある請求項1
    または2記載のフリーアクセスフロア。
  4. 【請求項4】床パネルが、ヒンジ部材と単位支持要素と
    を一体成形してなる樹脂製のものである請求項1、2ま
    たは3記載のフリーアクセスフロア。
  5. 【請求項5】単位支持要素の下面に、建築床面に接する
    微細突起を複数形成している請求項1、2、3または4
    記載のフリーアクセスフロア。
  6. 【請求項6】単位支持要素が、上部からの負荷に対し、
    弾性変形可能に構成されている請求項1、2、3、4ま
    たは5記載のフリーアクセスフロア。
  7. 【請求項7】床パネルの外縁部上面に開口し、下方に向
    かって徐々にその幅が狭くなるように設定された係合凹
    部と、配線カバーに設けられ下方に押し込むことにより
    この係合凹部に挟圧係合される下向き爪とを具備してな
    る係合部を設け、この係合部を利用して配線カバーを隣
    接する床パネル間に架設できるように構成している請求
    項1、2、3、4、5または6記載のフリーアクセスフ
    ロア。
  8. 【請求項8】配線カバーを床パネルに係合させた状態
    で、床パネルの外縁部上面と配線カバーとが密接するよ
    うに構成されている請求項7記載のフリーアクセスフロ
    ア。
  9. 【請求項9】請求項1記載のフリーアクセスフロアの敷
    設方法であって、基準となる大きさの床パネルを順次敷
    詰めていくとともに、部屋の壁際等に生じる前記基準と
    なる大きさの床パネルでは敷詰められない隙間には、こ
    の隙間に嵌め入れることが可能なように、該床パネルの
    不要部分をヒンジ部材部分において上方に屈曲させて切
    断し、前記隙間に床パネルを敷詰めるようにしたフリー
    アクセスフロアの敷設方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001086095A1 (fr) * 2000-05-12 2001-11-15 Free Kogyo Co., Ltd. Systeme de faux plancher
JP2012225110A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Inoac Corp 浮床用緩衝体
JP2020514575A (ja) * 2016-12-01 2020-05-21 ユニリン,ビーヴィビーエー フロアパネルのセットおよびフロアパネルのセットの組み立て方法

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