JPH11316245A - 電気光学サンプリングオシロスコープ - Google Patents

電気光学サンプリングオシロスコープ

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JPH11316245A
JPH11316245A JP10122514A JP12251498A JPH11316245A JP H11316245 A JPH11316245 A JP H11316245A JP 10122514 A JP10122514 A JP 10122514A JP 12251498 A JP12251498 A JP 12251498A JP H11316245 A JPH11316245 A JP H11316245A
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signal
light
electro
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electric signal
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JP10122514A
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English (en)
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Nobunari Takeuchi
伸成 竹内
Koju Yanagisawa
幸樹 柳沢
Jun Kikuchi
潤 菊池
Choichi Tomoshiro
暢一 伴城
Yoshio Endo
善雄 遠藤
Mitsuru Shinagawa
満 品川
Tadao Nagatsuma
忠夫 永妻
Junzo Yamada
順三 山田
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Ando Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Ando Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R13/00Arrangements for displaying electric variables or waveforms
    • G01R13/20Cathode-ray oscilloscopes
    • G01R13/22Circuits therefor
    • G01R13/34Circuits for representing a single waveform by sampling, e.g. for very high frequencies
    • G01R13/347Circuits for representing a single waveform by sampling, e.g. for very high frequencies using electro-optic elements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出信号のS/Nを容易に改善することがで
きる電気光学サンプリングオシロスコープを得ること。 【解決手段】 本発明は、被測定信号による電界に応じ
てその屈折率が変化する電気光学結晶と、電気光学結晶
透過した基準レーザ光を反射する反射鏡と、反射鏡によ
り反射された基準レーザ光を第1の信号光La1およびl
a2として分岐する偏光ビームスプリッタと、第1の信号
光La1を受光する第1のフォトダイオード18と、第2
の信号光La2を受光する第2のフォトダイオード19
と、第1の電気信号S1を増幅する第1の増幅器20
と、第2の電気信号S2を増幅する増幅部21と、第2
の増幅器100のゲインG2を調整するゲイン調整部2
2と、S/N調整時に差動増幅器23の出力信号である
検出信号S0がゼロになるようにゲイン調整部22を制
御する制御部25とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種信号の測定に
用いられる電気光学サンプリングオシロスコープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば、2.4Gbpsという超
高速なビットレートの信号を扱う被測定回路の信号測定
には、被測定回路に擾乱を与えることなく測定可能な電
気光学サンプリングオシロスコープが用いられている。
ここで、上記電気光学サンプリングオシロスコープに
は、電気光学効果を利用して被測定信号を検出する電気
光学プローブが用いられる。
【0003】また、上述した電気光学サンプリングオシ
ロスコープは、 (1)信号を測定する際に、グランド線を必要としない
ため、測定が容易 (2)電気光学プローブの先端にある金属ピンが回路系
から各々絶縁されているので高入力インピーダンスを実
現でき、その結果被測定点の状態をほとんど乱すことが
ない (3)光パルスを利用することからGHzオーダーまで
の広帯域測定が可能 といった特徴があることから、高速化が進む通信情報シ
ステムの測定に特に用いられている。
【0004】図5は、従来の電気光学サンプリングオシ
ロスコープに用いられる電気光学プローブの構成を示す
概略側面図である。この図において、4は、電気光学プ
ローブであり、被測定信号によって発生する電界を電気
光学結晶に対して作用させた状態で、該電気光学結晶に
レーザ光が入射されると、レーザ光の偏光状態が変化す
るという原理を用いて被測定信号の検出を行うものであ
る。
【0005】電気光学プローブ4において、5は、先端
部分がテーパ状に形成された金属ピンであり、図示しな
い信号線に当接される。この金属ピン5は、上記信号線
を伝送している被測定信号による電界を後述する電気光
学結晶7に作用させ易くする役目をする。6は、円板形
状の絶縁体であり、その裏面中央部には、金属ピン5の
端部が取り付けられている。すなわち、金属ピン5は、
絶縁体6により保持されている。電気光学結晶7は、B
SO(Bi12SiO20)が円柱形状に形成されてなり、
金属ピン5を介して結合された電界に応じて、一次の電
気光学変化であるポッケルス効果によりその屈折率が変
化するという、光学的性質を有している。
【0006】8は、反射鏡であり、電気光学結晶7の裏
面に蒸着された誘電体多層膜ミラーである。この反射鏡
8は、電気光学結晶7を透過した基準レーザ光La0を反
射する。電気光学結晶7は、反射鏡8を介して絶縁体6
の表面に接合されている。
【0007】9は、略円筒形状のケースであり、円筒形
状の円筒部9bと、該円筒部9bの一端部にテーパ形状
に形成され、かつ軸線に沿って貫通穴が形成された先端
部9aとが一体に形成されている。この先端部9aに
は、上述した金属ピン5、絶縁体6、電気光学結晶7お
よび反射鏡8が各々収容されている。
【0008】10は、コネクタ11と図示しないレーザ
発生装置との間を接続する偏光保持光ファイバである。
上記レーザ発生装置は、直線偏光の基準レーザ光La0を
発生する。ここで、上記基準レーザ光La0は、被測定信
号成分を含まないベースバンド信号成分からなるレーザ
光である。また、コネクタ11は、その出射端11aか
ら出射される基準レーザ光La0が電気光学結晶7および
反射鏡8に対して垂直に入射される位置に配設されてい
る。12は、コネクタ11の左方に配設されたコリメー
トレンズであり、基準レーザ光La0を平行光に変換す
る。
【0009】13は、コリメートレンズ12の左方に配
設された偏光ビームスプリッタであり、紙面に対して平
行な基準レーザ光La0の偏光成分を直進させるととも
に、上記紙面に対して垂直な基準レーザ光La0の偏光成
分を、基準レーザ光La0の直進方向に対して90度曲げ
て第2の信号光La2として直進させる。14は、偏光ビ
ームスプリッタ13の左方に配設されたファラデー素子
であり、偏光ビームスプリッタ13を透過した基準レー
ザ光La0の偏光を紙面に対して45度回転させる。
【0010】15は、ファラデー素子14の左方に、結
晶軸方位が22.5度傾くように配設された1/2波長
板であり、ファラデー素子14により回転された偏光を
紙面に対して平行にする。16は、1/2波長板15の
左方に配設された偏光ビームスプリッタであり、偏光ビ
ームスプリッタ13と同一構成とされており、反射鏡8
により反射された基準レーザ光La0の一部を第1の信号
光La1として分岐する。17は、偏光ビームスプリッタ
16の左方に配設された波長板であり、偏光ビームスプ
リッタ16を透過した基準レーザ光La0の強度バランス
を調整することにより、最終的に得られる電気光学プロ
ーブ4の出力信号のS/N(Signal/Noise)比を調整す
る。このS/Nの調整は、波長板17を回転させること
により、基準レーザ光La0の光軸と波長板17とのなす
角度を可変することにより行われる。
【0011】18は、偏光ビームスプリッタ16の上方
に配設された第1のフォトダイオードであり、偏光ビー
ムスプリッタ16により分岐された基準レーザ光La0の
一部である第1の信号光La1を第1の電気信号S1に変
換して、差動増幅器30の(+)端子へ出力する。19
は、偏光ビームスプリッタ13の上方に配設された第2
のフォトダイオードであり、偏光ビームスプリッタ13
により分岐された基準レーザ光La0の一部である第2の
信号光La2を第2の電気信号S2に変換して、これを差
動増幅器30の(−)端子へ出力する。
【0012】上記構成において、図5に示す金属ピン5
の先端部が信号線(図示略)に当接されると、信号線を
伝送している被測定信号のレベルに応じた電界が電気光
学結晶7と結合される。これにより、電気光学結晶7の
屈折率が電界の強度に応じて変化する。この状態におい
て、図示しないレーザ光発生装置から基準レーザ光La0
が出射されると、該基準レーザ光La0は、コネクタ11
の出射端11aから出射された後、コリメートレンズ1
2、偏光ビームスプリッタ13、ファラデー素子14、
1/2波長板15、偏光ビームスプリッタ16および波
長板17を介して電気光学結晶7の表面に入射される。
【0013】この結果、電気光学結晶7内部を伝搬して
いる基準レーザ光La0の偏光状態が変化する。そして、
偏光変化を受けた基準レーザ光La0は、反射鏡8により
反射された後、電気光学結晶7の表面から出射され、偏
光ビームスプリッタ16により分岐される。上記分岐さ
れた一方の第1の信号光La1は、第1のフォトダイオー
ド18により第1の電気信号S1に変換され、該第1の
電気信号S1は、差動増幅器30の(+)端子に入力さ
れる。
【0014】また、偏光ビームスプリッタ16により分
岐された他方の第2の信号光La20は、偏光ビームスプ
リッタ13により第2のフォトダイオード19方向へ分
岐された後、第2のフォトダイオード19により第2の
電気信号S2に変換される。そして、該第2の電気信号
S2は、差動増幅器30の(−)端子に入力される。
【0015】これにより、差動増幅器30においては、
第1の電気信号S1と第2の電気信号S2とが差動増幅さ
れる。このとき、差動増幅器30においては、基準レー
ザ光La0に含まれる、ゆらぎ等による同相ノイズ成分が
キャンセルされる。そして、差動増幅された信号が電気
光学プローブ4の検出信号S0として電気光学サンプリ
ングオシロスコープの入力端子に入力される。この結
果、電気光学サンプリングオシロスコープの表示部に
は、信号線2を伝送している被測定信号の波形等が表示
される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電気光学サンプリングオシロスコープにおいては、
差動増幅器30においてノイズ成分がキャンセルされる
ことを述べた。この場合には、第1の電気信号S1のノ
イズ成分のレベルと、第2の電気信号S2のノイズ成分
のレベルとが同値である、という条件が必要である。
【0017】しかしながら、実際には、第1の電気信号
S1(第1の信号光La1)に含まれるノイズ成分のレベ
ルと、第2の電気信号S2(第2の信号光La2)に含ま
れるノイズ成分のレベルとが、次の理由によって異なる
ため、検出信号S0のS/Nが悪いという問題があっ
た。 (1)温度等の外部環境変化により光学部品の光学的特
性が変化したり、電子部品の電気的特性が変化するため (2)第1の信号光La1が通過する経路(光学系)と第
2の第2の信号光La2が通過する経路(光学系)とが振
動、圧力等の影響により変化する場合があるため (3)第1のフォトダイオード18の電気的特性と第2
のフォトダイオード19の電気的特性とにバラツキがあ
るため
【0018】そこで、従来の電気光学サンプリングオシ
ロスコープにおいては、波長板17を手動で調整するこ
とにより検出信号S0のS/Nの改善を行っているが、
この波長板17の調整には熟練を要するととともに、波
長板17の調整に特別の器具が必要であるという問題が
あった。さらに、従来の電気光学サンプリングオシロス
コープにおいては、たとえ、波長板17により検出信号
S0のS/Nの改善が図られたとしても、外部環境の変
化によって再び上記S/Nが悪化してしまうという問題
があった。従って、従来の電気光学サンプリングオシロ
スコープにおいては、検出信号S0のS/Nが悪化する
度に手動によって波長板17をいちいち調整しなければ
ならない。本発明はこのような背景の下になされたもの
で、検出信号のS/Nを容易に改善することができる電
気光学サンプリングオシロスコープを提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、基準レーザ光を発生する発光手段と、その表面に前
記基準レーザ光が入射され、被測定信号により生じる電
界の強度に応じてその屈折率が変化する電気光学結晶
と、前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結
晶を透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、前
記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の信
号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、前記第1
の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光/電気変
換手段と、前記第2の信号光を第2の電気信号に変換す
る第2の光/電気変換手段と、前記第1の電気信号と前
記第2の電気信号とを差動増幅して、差動増幅結果を前
記被測定信号の検出信号として出力する差動増幅手段
と、S/N調整時において、前記発光手段から前記基準
レーザ光が発生されていないとき、前記検出信号のフィ
ードバックを受けながら、前記第1の電気信号のレベル
と前記第2の電気信号のレベルとが一致するようにゲイ
ン調整するゲイン調整手段とを具備することを特徴とす
る。また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
電気光学サンプリングオシロスコープにおいて、前記ゲ
イン調整手段は、S/N調整時において、前記発光手段
から前記基準レーザ光が発生されており、かつ前記被測
定信号がゼロレベルであるとき、前記検出信号のフィー
ドバックを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと
前記第2の電気信号のレベルとが一致するようにゲイン
調整することを特徴とする。また、請求項3に記載の発
明は、基準レーザ光を発生する発光手段と、その表面に
前記基準レーザ光が入射され、被測定信号により生じる
電界の強度に応じてその屈折率が変化する電気光学結晶
と、前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結
晶を透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、前
記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の信
号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、前記第1
の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光/電気変
換手段と、前記第2の信号光を第2の電気信号に変換す
る第2の光/電気変換手段と、前記第1の電気信号を第
1のゲインをもって増幅する第1の増幅手段と、前記第
1の電気信号を第2のゲインをもって増幅する第2の増
幅手段と、前記第1の増幅手段により増幅された第1の
増幅信号と前記第2の増幅手段により増幅された第2の
増幅信号とを差動増幅して、差動増幅結果を前記被測定
信号の検出信号として出力する差動増幅手段と、S/N
調整時において、前記発光手段から前記基準レーザ光が
発生されていないとき、前記検出信号のフィードバック
を受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前記第2
の電気信号のレベルとが一致するように前記第1の増幅
手段の第1のゲインを調整するゲイン調整手段とを具備
することを特徴とする。また、請求項4に記載の発明
は、請求項3に記載の電気光学サンプリングオシロスコ
ープにおいて、前記ゲイン調整手段は、S/N調整時に
おいて、前記発光手段から前記基準レーザ光が発生され
ており、かつ前記被測定信号のゼロレベルであるとき、
前記検出信号のフィードバックを受けながら、前記第1
の電気信号のレベルと前記第2の電気信号のレベルとが
一致するように前記第1の増幅手段の前記第1のゲイン
を調整することを特徴とする。また、請求項5に記載の
発明は、基準レーザ光を発生する発光手段と、その表面
に前記基準レーザ光が入射され、被測定信号により生じ
る電界の強度に応じてその屈折率が変化する電気光学結
晶と、前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学
結晶を透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、
前記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の
信号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、前記第
1の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光/電気
変換手段と、前記第2の信号光を第2の電気信号に変換
する第2の光/電気変換手段と、前記第1の電気信号を
第1のゲインをもって増幅する第1の増幅手段と、前記
第1の電気信号を第2のゲインをもって増幅する第2の
増幅手段と、前記第1の増幅手段により増幅された第1
の増幅信号と前記第2の増幅手段により増幅された第2
の増幅信号とを差動増幅して、差動増幅結果を前記被測
定信号の検出信号として出力する差動増幅手段と、S/
N調整時において、前記発光手段から前記基準レーザ光
が発生されていないとき、前記検出信号のフィードバッ
クを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前記第
2の電気信号のレベルとが一致するように前記第2の増
幅手段の第2のゲインを調整するゲイン調整手段とを具
備することを特徴とする。また、請求項6に記載の発明
は、請求項5に記載の電気光学サンプリングオシロスコ
ープにおいて、前記ゲイン調整手段は、S/N調整時に
おいて、前記発光手段から前記基準レーザ光が発生され
ており、かつ前記被測定信号がゼロレベルであるとき、
前記検出信号のフィードバックを受けながら、前記第1
の電気信号のレベルと前記第2の電気信号のレベルとが
一致するように前記第2の増幅手段の第2のゲインを調
整することを特徴とする。また、請求項7に記載の発明
は、基準レーザ光を発生する発光手段と、その表面に前
記基準レーザ光が入射され、被測定信号により生じる電
界の強度に応じてその屈折率が変化する電気光学結晶
と、前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結
晶を透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、前
記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の信
号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、前記第1
の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光/電気変
換手段と、前記第2の信号光を第2の電気信号に変換す
る第2の光/電気変換手段と、前記第1の電気信号と前
記第2の電気信号とを差動増幅して、差動増幅結果を前
記被測定信号の検出信号として出力する差動増幅手段
と、前記検出信号に含まれる、前記基準レーザ光のベー
スバンド成分、被測定信号成分のうち、前記ベースバン
ド成分のみをベースバンド信号として通過させるフィル
タ手段と、S/N調整時において、前記発光手段から前
記基準レーザ光が発生されており、かつ被測定信号が所
定レベルであるとき、前記ベースバンド信号のフィード
バックを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前
記第2の電気信号のレベルとが一致するようにゲイン調
整するゲイン調整手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の電気
光学サンプリングオシロスコープにおいて、前記検出信
号に基づいて、前記被測定信号の波形を表示する表示手
段を具備することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、図面を参
照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発
明の第1実施形態による電気光学サンプリングオシロス
コープの要部の構成を示すブロック図である。以下に説
明する電気光学サンプリングオシロスコープにおいて
は、図5に示す差動増幅器30に代えて、図1に示す構
成のものが設けられている。
【0021】図1に示す20は、第1の増幅器であり、
第1のフォトダイオード18(図5参照)から出力され
る第1の電気信号S1を増幅して、これを第1の電気信
号S1’として出力する。この第1の増幅器20のゲイ
ンは、例えば、G1とされている。100は、そのゲイ
ンG2が可変可能な第2の増幅器であり、増幅部21お
よびゲイン調整部22から構成されている。この第2の
増幅器100は、第2のフォトダイオード19(図5参
照)から出力される第2の電気信号S2を増幅して、こ
れを第2の電気信号S2’として出力する。
【0022】22は、第2の増幅器100のゲインG2
を後述するゲイン制御信号SGにより指示された値に調
整するゲイン調整部である。このゲイン調整部22は、
固定抵抗R1、R2および可変抵抗たる電子ボリュームR
xから構成されている。上記固定抵抗R1は、第2のフォ
トダイオード19と増幅部21との間に介挿されてい
る。固定抵抗R2と電子ボリュームRxとは、直列接続さ
れた直列回路を構成しており、この直列回路は、増幅部
21に対して並列接続されている。また、これらの固定
抵抗R2および電子ボリュームRxは、増幅部21の出力
信号を負帰還する役目をしている。上記電子ボリューム
Rxは、ゲイン制御信号SGによりその抵抗値が可変され
る。
【0023】ここで、第2の増幅器100のゲインG2
は、固定抵抗R1の抵抗値をr1、固定抵抗R2の抵抗値
をr2、電子ボリュームRxの抵抗値をrxとすると、次
の(1)式で表される。 G2=(r2+rx)/r1 ・・・・・・・・・・・・(1)
【0024】23は、差動増幅器であり、その(+)入
力端子に入力される第1の電気信号S1’と、その
(−)入力端子に入力される第2の電気信号S2’とを
差動増幅して、これを検出信号S0として出力する。こ
の差動増幅器23のゲインは、G3とされている。24
は、アナログの検出信号S0をディジタルの検出信号S
0’に変換するA/D(アナログ/ディジタル)変換部
である。
【0025】25は、検出信号S0’(検出信号S0)の
レベル(絶対値)が最小値またはゼロになるように、第
2の増幅器100のゲインG2を制御する制御部であ
る。具体的には、制御部25は、検出信号S0’のレベ
ル(絶対値)が最小値またはゼロとなるような電子ボリ
ュームRxの抵抗値rxを後述する演算式から求め、この
抵抗値rxに応じたゲイン制御信号SGを電子ボリューム
Rxへ出力する。
【0026】ここで、上記検出信号S0’のレベルが最
小値またはゼロになるということは、第1の電気信号S
1’のレベルと第2の電気信号S2’のレベルとが一致
(バランス)状態にあることを意味する。ひいては、こ
れは、第1の電気信号S1’(第1の信号光La1)およ
び第2の電気信号S2’(第2の信号光La2)に含まれ
ている同相ノイズ成分がキャンセルされたことを意味す
る。上記制御部25の動作の詳細については、後述す
る。
【0027】次に、上述した第1実施形態による電気光
学サンプリングオシロスコープにおけるS/N調整時の
動作について説明する。ここで、第1のフォトダイオー
ド18の電気的特性と第2のフォトダイオード19の電
気的特性との相違を電気的要因と定義する。今、S/N
調整時においては、図5に示す電気光学プローブ4は、
被測定信号を測定しない状態にあり、従って、図示しな
い信号線を伝送している信号の影響を受けない位置にあ
るものとする。
【0028】また、S/N調整時においては、図示しな
いレーザ光発生装置が停止される。従って、この状態に
おいて、図5に示す基準レーザ光La0が上記レーザ光発
生装置から出力されていないため、図1に示す第1のフ
ォトダイオード18および第2のフォトダイオード19
には、第1の信号光La1および第2の信号光La2が入射
されない。従って、原理的には、第1のフォトダイオー
ド18および第2のフォトダイオード19からは、第1
の電気信号S1および第2の電気信号S2が出力されな
い。
【0029】しかしながら、実際には、暗電流、外部ノ
イズ等により第1のフォトダイオード18および第2の
フォトダイオード19からは、ノイズ成分である第1の
電気信号S1および第2の電気信号S2とが出力されてい
る。また、今、第1の増幅器20、第2の増幅器10
0、差動増幅器23の各電気的特性には、バラツキがあ
るものとする。
【0030】そして、第1の電気信号S1は、第1の増
幅器20によりゲインG1をもって増幅された後、この
増幅された第1の電気信号S1’は、差動増幅器23の
(+)入力端子に入力される。一方、第2の電気信号S
2は、第2の増幅器100によりゲインG2をもって増幅
された後、この増幅された第2の電気信号S2’は、差
動増幅器23の(−)入力端子に入力される。
【0031】これにより、差動増幅器23においては、
第1の電気信号S1’と第2の電気信号S2’とが差動増
幅される。今、第1の電気信号S1’のレベルと第2の
電気信号S2’のレベルとが異なるため、差動増幅器2
3の出力信号である検出信号S0は、ゼロではない。そ
して、上記検出信号S0は、A/D変換部24によりデ
ィジタルの検出信号S0’に変換された後、制御部25
へ入力される。
【0032】これにより、制御部25は、検出信号S
0’のフィードバックを受けながら、検出信号S0’がゼ
ロとなるように、ゲイン制御信号SGを変化させる。こ
の結果、電子ボリュームRxの抵抗値rxが変化し、ひい
ては、前述した(1)式で表される、第2の増幅器10
0のゲインG2が変化する。そして、検出信号S0’がゼ
ロになると、制御部25は、そのときのゲイン制御信号
SGのレベルを保持する。
【0033】以上説明したように、上述した第1実施形
態による電気光学サンプリングオシロスコープにおいて
は、第2の増幅器100のゲインG2を調整することに
より、見かけ上、第1のフォトダイオード18の電気的
特性と第2のフォトダイオード19の電気的特性とを一
致させることができる。
【0034】さらに、上述した電気的要因によるノイズ
成分に加えて、上述した光学的および温度的要因による
ノイズ成分をキャンセルさせて、検出信号S0のS/N
をさらに向上させる場合には、上述した動作の後に次の
動作が行われる。今、上述したように図5に示す電気光
学プローブ4は、被測定信号を測定しない状態にあり、
従って、信号線を伝送している信号の影響を受けない位
置にあるものとする。
【0035】この状態において、レーザ発生装置から図
5に示す基準レーザ光La0が出射されると、該基準レー
ザ光La0は、前述した動作と同様にして、コネクタ11
の出射端11aから出射された後、コリメートレンズ1
2、偏光ビームスプリッタ13、ファラデー素子14、
1/2波長板15、偏光ビームスプリッタ16および波
長板17を介して電気光学結晶7の表面に入射される。
今、上記基準レーザ光La0には、ゆらぎ等によるノイズ
成分が含まれているものとする。
【0036】今の場合、被測定信号による電界が電気光
学結晶7に結合されていないため、電気光学結晶7内部
を伝搬している基準レーザ光La0の偏光状態は、変化し
ない。そして、基準レーザ光La0は、反射鏡8により反
射された後、電気光学結晶7の表面から出射され、偏光
ビームスプリッタ16および偏光ビームスプリッタ17
により、第1の信号光La1と第2の信号光La2とに分岐
される。上記第1の信号光La1および第2の信号光La2
には、共に、ベースバンド信号成分のみが含まれてお
り、被測定信号成分が含まれていない。
【0037】上記分岐された一方の第1の信号光La1
は、図5に示す第1のフォトダイオード18に受光され
た後、第1の電気信号S1に変換される。一方、図5に
示す偏光ビームスプリッタ16により分岐された他方の
第2の信号光La20は、図1に示す第2のフォトダイオ
ード19に受光された後、第2の電気信号S2に変換さ
れる。ここで、今、上記第1の信号光La1の光強度は、
上述した光学的要因および温度的要因により第2の信号
光La2の光強度より低いものとする。これに加えて、
今、第1のフォトダイオード18の電気的特性と第2の
フォトダイオード19の電気的特性とに相違があるもの
とし、従って、上記第1の電気信号S1のレベルは、第
2の電気信号S2のレベルより低いものと仮定する。
【0038】そして、第1の電気信号S1は、第1の増
幅器20によりゲインG1をもって増幅された後、この
増幅された第1の電気信号S1’は、差動増幅器23の
(+)入力端子に入力される。一方、第2の電気信号S
2は、第2の増幅器100によりゲインG2をもって増幅
された後、この増幅された第2の電気信号S2’は、差
動増幅器23の(−)入力端子に入力される。
【0039】これにより、差動増幅器23においては、
第1の電気信号S1’と第2の電気信号S2’とが差動増
幅される。今、第1の電気信号S1’のレベルと第2の
電気信号S2’のレベルとが異なるため、差動増幅器2
3の出力信号である検出信号S0は、ゼロではない。す
なわち、今、電気光学サンプリングオシロスコープにお
いては、電気的要因による両信号のレベル誤差が解消さ
れているが、光学的要因および温度的要因による両信号
のレベル誤差が生じている。そして、上記検出信号S0
は、A/D変換部24によりディジタルの検出信号S
0’に変換された後、制御部25へ入力される。
【0040】これにより、制御部25は、検出信号S
0’のフィードバックを受けながら、検出信号S0’がゼ
ロとなるように、ゲイン制御信号SGを変化させる。す
なわち、制御部25は、現在の検出信号S0’(検出信
号S0)のレベルεを求める。今の場合には、上記レベ
ルεとしてε1が求められたものとする。次に、制御部
25は、ゲイン制御信号SGから電子ボリュームRxの抵
抗値rxを求めた後、上記抵抗値rx、既知である固定抵
抗R1およびの抵抗値r1およびr2を上述した(1)式
に各々代入して、第2の増幅器100のゲインG2を求
める。
【0041】次に、制御部25は、ゲイン制御信号SG
を変化させて、第2の増幅器100のゲインをG2から
ゲインG2’に変化させる。これにより、第2の電気信
号S2’のレベルが変化し、ひいては、検出信号S0(検
出信号S0’)のレベルεがε1からε2に変化する。
【0042】ここで、第2の増幅器100のゲインがG
2であるときの検出信号S0(検出信号S0’)のレベル
ε1は、次の(2)式で表され、一方、第2の増幅器1
00のゲインがG2’であるときの検出信号S0(検出信
号S0’)のレベルε2は、次の(3)式で表される。 ε1=(s1・G1−s2・G2)G3 ・・・・・・・・・・・(2) ε2=(s1・G1−s2・G2’)G3 ・・・・・・・・・・(3) 上記(2)および(3)式において、s1およびs2は第
1の電気信号S1およびS2のレベルであり未知数であ
る。、G1は第1の増幅器20のゲイン、G3は、差動増
幅器23のゲインである。
【0043】上記(2)および(3)式からなる連立方
程式を解くと、未知数s1およびs2は、次の(4)およ
び(5)式で表される。 s1=(ε1−ε2)/G3(G2’−G2) ・・・・・・・・・・(4) s2=(1/G1・G3)(ε1+G2(ε1−ε2)/(G2’−G2)) ・・・・・・・・・・(5)
【0044】さらに、検出信号S0(検出信号S0’)の
レベルεをゼロにするための第2の増幅器100のゲイ
ンG2’’(ε=0)は、第1の電気信号S1のレベルを
s1、第2の電気信号S2のレベルをs2、第1の増幅器
20のゲインをG1とすると、次の(6)式で表され
る。 G2’’(ε=0)=(s1/s2)・G1 ・・・・・・・・・(6)
【0045】次に、制御部25は、第2の増幅器100
のゲインがG2であるときの、検出信号S0のレベルε1
をゼロにすべく、上記(6)式のs1およびs2に上述し
た(4)および(5)式から求められたレベルs1およ
びs2を、さらに、(6)式のG1に既知である差動増幅
器23のゲインG1を各々代入して、ゲインG2’’を求
める。
【0046】次に、制御部25は、前述した(1)式を
電子ボリュームRxの抵抗値rxについて変形した、次の
(7)式を求める。 rx=r1・G2−r2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7) 次いで、制御部25は、上記(7)式のr1に既知であ
る固定抵抗R1の抵抗値r1を、G2に(6)式から求め
られたG2’’を、r2に既知である固定抵抗R2の抵抗
値r2を各々代入して、電子ボリュームRxの抵抗値rx
を求める。
【0047】そして、制御部25は、上記(7)式から
求められた抵抗値rxに対応するゲイン制御信号SGを電
子ボリュームRxへ出力する。これにより、電子ボリュ
ームRxの抵抗値rxが変化し、この結果、第2の増幅器
100のゲインがG2’からG2’’に変化する。従っ
て、今の場合に、第1の電気信号S1’のレベル(s1・
G1)と第2の電気信号S2’のレベル(s2・G2’’)
とが一致する。このことから、差動増幅器23から出力
されている検出信号S0がゼロになる。すなわち、差動
増幅器23においては、基準レーザ光La0に含まれる、
ゆらぎ等によるノイズ成分が、前述した電気的要因、光
学的要因および温度的要因の影響を受けることなく、完
全にキャンセルされる。また、この状態においては、第
1のフォトダイオード18を経由する系(光学系、電気
系)の特性と第2のフォトダイオードを経由する系(光
学系、電気系)の特性とが一致しているので、波長板1
7(図5参照)を調整することなく、電気的要因による
ノイズ成分がキャンセルされる。
【0048】以上説明したように、上述した第1実施形
態による電気光学サンプリングオシロスコープにおいて
は、波長板17(図5参照)を調整することなく、電気
的要因、光学的要因および温度的要因の影響を受けるこ
となく、基準レーザ光La0に含まれるノイズ成分を完全
にキャンセルすることができるので、検出信号S0のS
/Nをさらに向上させることができる。また、上述した
第1実施形態による電気光学サンプリングオシロスコー
プによれば、波長板17(図5参照)を省略することが
可能である。
【0049】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態による電気光学サンプリングオシロスコープについ
て説明する。図2は、本発明の第2実施形態による電気
光学サンプリングオシロスコープの要部の構成を示す図
である。この図において、図1の各部に対応する部分に
は同一の符号を付けその説明を省略する。図2において
は、ハイパスフィルタ300、A/D変換部301およ
び表示部302が新たに設けられている。この第2実施
形態による電気光学サンプリングオシロスコープは、被
測定信号の測定中であってもS/Nの調整を行えるよう
に構成されたものである。
【0050】図2に示すハイパスフィルタ300は、差
動増幅器23と24との間に介挿されており、基準レー
ザ光La0のベースバンド信号成分を通過させる一方、被
測定信号成分を阻止する。具体的には、ハイパスフィル
タ300は、被測定信号の測定中に検出信号S0に含ま
れるベースバンド信号成分、被測定信号成分のうち、ベ
ースバンド信号成分のみをベースバンド信号Sfとして
出力する。A/D変換部24は、上記ベースバンド信号
Sfをディジタルのベースバンド信号Sf’に変換する。
A/D変換部301は、検出信号S0をディジタルの検
出信号S0’に変換する。表示部302は、検出信号S
0’に基づいて、被測定信号の測定結果を表示する。
【0051】次に、上述した第2実施形態による電気光
学サンプリングオシロスコープにおける被測定信号の測
定中の、S/Nの調整動作について説明する。図5に示
す金属ピン5の先端部が信号線(図示略)に当接される
と、信号線を伝送している被測定信号のレベルに応じた
電界が電気光学結晶7と結合される。これにより、電気
光学結晶7の屈折率が電界の強度に応じて変化する。こ
の状態において、図示しないレーザ光発生装置から基準
レーザ光La0が出射されると、該基準レーザ光La0は、
前述した動作と同様にして、コネクタ11の出射端11
aから出射された後、コリメートレンズ12、偏光ビー
ムスプリッタ13、ファラデー素子14、1/2波長板
15、偏光ビームスプリッタ16および波長板17を介
して電気光学結晶7の表面に入射される。
【0052】この結果、電気光学結晶7内部を伝搬して
いる基準レーザ光La0の偏光状態が変化する。そして、
偏光変化を受けた基準レーザ光La0は、反射鏡8により
反射された後、電気光学結晶7の表面から出射され、偏
光ビームスプリッタ16により分岐される。そして、偏
光ビームスプリッタ16により分岐された一方の第1の
信号光La1は、図2に示す第1のフォトダイオード18
に受光される。また、偏光ビームスプリッタ16により
分岐された他方の信号光は、偏光ビームスプリッタ13
により分岐され、この分岐された一方の第2の信号光L
a2は、図2に示す第2のフォトダイオード19に受光さ
れる。ここで、第1の信号光La1および第2の信号光L
a2には、上述したベースバンド信号成分の他に被測定信
号成分が含まれている。
【0053】そして、図2に示す第1の信号光La1は、
第1のフォトダイオード18により第1の電気信号S1
に変換され、該第1の電気信号S1は、第1の増幅器2
0によりゲインG1をもって増幅された後、この増幅さ
れた第1の電気信号S1’は、差動増幅器23の(+)
入力端子に入力される。一方、第2の電気信号S2は、
第2の増幅器100によりゲインG2をもって増幅され
た後、この増幅された第2の電気信号S2’は、差動増
幅器23の(−)入力端子に入力される。
【0054】これにより、差動増幅器23においては、
第1の電気信号S1’と第2の電気信号S2’とが差動増
幅され、増幅結果が検出信号S0として出力される。こ
の検出信号S0には、上述したベースバンド信号成分と
被測定信号成分とが含まれており、かつベースバンド信
号成分には、前述した電気的要因、光学的要因および温
度的要因等によりノイズ成分が含まれているものとす
る。
【0055】そして、ハイパスフィルタ300に検出信
号S0が入力されると、ハイパスフィルタ300から
は、ベースバンド信号成分のみを含むベースバンド信号
SfがA/D変換部24へ出力される。以下、前述した
動作と同様にして、ベースバンド信号Sfは、A/D変
換部24によりディジタルのベースバンド信号Sf’に
変換された後、制御部25へ入力される。
【0056】これにより、制御部25は、ベースバンド
信号Sf’のフィードバックを受けながら、ベースバン
ド信号Sf’のレベルεがゼロとなるように、ゲイン制
御信号SGを変化させる。この結果、差動増幅器23に
おいては、検出信号S0に含まれる、ゆらぎ等によるノ
イズ成分が、前述した電気的要因、光学的要因および温
度的要因の影響を受けることなく、完全にキャンセルさ
れる。
【0057】一方、A/D変換部301に入力された検
出信号S0は、ディジタルの検出信号S0’に変換された
後、表示部302に入力される。今、上述したノイズ成
分が検出信号S0に含まれていないため、検出信号S0’
は、被測定信号成分のみからなる。従って、表示部30
2には、ノイズ成分を含まない被測定信号の測定波形が
表示される。
【0058】以上説明したように、上述した第2実施形
態による電気光学サンプリングオシロスコープによれ
ば、ハイパスフィルタ300によりベースバンド信号S
fが抽出される構成としたので、被測定信号の測定中で
あってもS/Nの調整を行うことができる。また、上述
した第2実施形態による電気光学サンプリングオシロス
コープによれば、S/Nが調整された検出信号S0に基
づいて、表示部302に被測定信号の波形を表示するよ
うに構成したので、高い精度の波形を得ることができ
る。
【0059】<第3実施形態>次に、本発明の第3実施
形態による電気光学サンプリングオシロスコープについ
て説明する。図3は、本発明の第3実施形態による電気
光学サンプリングオシロスコープの要部の構成を示す図
である。この図において、図1の各部に対応する部分に
は同一の符号を付けその説明を省略する。図3において
は、演算部400が新たに設けられている。この第3実
施形態による電気光学サンプリングオシロスコープは、
上述した第2実施形態による電気光学サンプリングオシ
ロスコープと同様にして被測定信号の測定中であっても
S/Nの調整を行えるように構成されたものである。
【0060】図3に示す演算部400は、差動増幅器2
3と制御部25との間に介挿されたディジタルフィルタ
であり、基準レーザ光La0のベースバンド信号成分を通
過させる一方、被測定信号成分を阻止する。具体的に
は、演算部400は、ディジタルフィルタリング処理に
より、被測定信号の測定中に検出信号S0’に含まれる
ディジタルのベースバンド信号成分、被測定信号成分の
うち、ベースバンド信号成分のみをベースバンド信号S
fとして出力する。
【0061】次に、上述した第3実施形態による電気光
学サンプリングオシロスコープにおける被測定信号の測
定中の、S/Nの調整動作について説明する。図5に示
す金属ピン5の先端部が信号線(図示略)に当接される
と、信号線を伝送している被測定信号のレベルに応じた
電界が電気光学結晶7と結合される。以下、上述した動
作を経て、図2に示す第1の信号光La1は、第1のフォ
トダイオード18により第1の電気信号S1に変換さ
れ、該第1の電気信号S1は、第1の増幅器20により
ゲインG1をもって増幅された後、この増幅された第1
の電気信号S1’は、差動増幅器23の(+)入力端子
に入力される。一方、第2の電気信号S2は、第2の増
幅器100によりゲインG2をもって増幅された後、こ
の増幅された第2の電気信号S2’は、差動増幅器23
の(−)入力端子に入力される。
【0062】これにより、差動増幅器23においては、
第1の電気信号S1’と第2の電気信号S2’とが差動増
幅され、増幅結果が検出信号S0として出力される。こ
の検出信号S0には、上述したベースバンド信号成分と
被測定信号成分とが含まれており、かつベースバンド信
号成分は、前述した電気的要因、光学的要因および温度
的要因等によりゼロでないものとする。そして、上記検
出信号S0は、A/D変換部24によりディジタルの検
出信号S0’に変換された後、演算部400に入力され
る。これにより、演算部400においては、ディジタル
フィルタリング処理により、検出信号S0’に含まれる
ベースバンド信号成分のみが通過され、演算部400か
らは、ベースバンド信号Sfが制御部25へ出力され
る。
【0063】これにより、制御部25は、ベースバンド
信号Sf’のフィードバックを受けながら、ベースバン
ド信号Sf’のレベルεがゼロとなるように、ゲイン制
御信号SGを変化させる。この結果、差動増幅器23に
おいては、検出信号S0に含まれる、ゆらぎ等によるノ
イズ成分が、前述した電気的要因、光学的要因および温
度的要因の影響を受けることなく、完全にキャンセルさ
れる。
【0064】以上説明したように、上述した第3実施形
態による電気光学サンプリングオシロスコープによれ
ば、演算部400によりベースバンド信号Sfが抽出さ
れる構成としたので被測定信号の測定中であってもS/
Nの調整を行うことができる。
【0065】以上本発明の実施形態について説明してき
たが、具体的な構成例はこの実施形態に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等が
あっても、本発明に含まれる。例えば、上述した第1〜
第3実施形態による電気光学サンプリングオシロスコー
プにおいては、図1〜図3に示す第2の増幅器100の
ゲインG2を調整する例について説明したが、上記ゲイ
ンG2に代えて第1の増幅器20のゲインG1を調整する
ように構成してもよい。この場合には、第1の増幅器2
0にゲイン調整部22を設ければよい。
【0066】また、上述した第1〜第3実施形態による
電気光学サンプリングオシロスコープにおいては、図1
〜図3に示す第2の増幅器100に代えて、図4に示す
第2の増幅器200を設ける構成としてもよい。この第
2の増幅器200は、第2の増幅器100と同様にし
て、第2の電気信号S2をゲインG2(可変ゲイン)をも
って増幅する。この第2の増幅器200は、増幅部26
および可変減衰器27とから構成されている。可変減衰
器27は、ゲイン調整部22(図1参照)と同様の機能
を有しており、ゲイン制御信号SGに応じた分だけ、増
幅部26の出力信号を減衰させる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、3、5
に記載の発明によれば、基準レーザ光が発生されていな
いとき、ゲイン調整手段により第1の電気信号のレベル
と第2の電気信号のレベルとが一致するようにゲイン調
整されるので、差動増幅手段から出力される検出信号が
ゼロになる。従って、請求項1、3、5に記載の発明に
よれば、従来のように波長板を調整することなく、電気
的要因によるノイズ成分をキャンセルすることができる
ので、検出信号のS/Nを短時間で最適に調整すること
ができるとともに、最適値に保持することができるとい
う効果が得られる。また、請求項2、4、6に記載の発
明によれば、基準レーザ光が発生されているとき、ゲイ
ン調整手段により第1の電気信号のレベルと第2の電気
信号のレベルとが一致するようにゲイン調整されるの
で、差動増幅手段から出力される検出信号がゼロにな
る。従って、請求項2、4、6に記載の発明によれば、
従来のように波長板を調整することなく、電気的要因、
光学的要因および温度的要因の影響を受けることなく、
基準レーザ光に含まれるノイズ成分を完全にキャンセル
することができるので、検出信号のS/Nをさらに向上
させることができるという効果が得られる。また、請求
項7に記載の発明によれば、フィルタ手段により、検出
信号に含まれる、基準レーザ光のベースバンド成分、被
測定信号成分のうち、ベースバンド成分のみをベースバ
ンド信号として通過させる構成としたので、被測定信号
の測定中であってもS/Nの調整を行うことができると
いう効果が得られる。また、請求項8に記載の発明によ
れば、S/Nが調整された検出信号に基づいて、表示手
段に被測定信号の波形を表示するように構成したので、
高い精度の波形を得ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による電気光学サンプ
リングオシロスコープの要部の構成を示す図である。
【図2】 同第2実施形態による電気光学サンプリング
オシロスコープの要部の構成を示す図である。
【図3】 同第3実施形態による電気光学サンプリング
オシロスコープの要部の構成を示す図である。
【図4】 同第1〜第3実施形態による電気光学サンプ
リングオシロスコープの変形例を示す図である。
【図5】 従来の電気光学サンプリングオシロスコープ
における電気光学プローブの構成を示す図である。
【符号の説明】
7 電気光学結晶 8 反射鏡 13 偏光ビームスプリッタ 16 偏光ビームスプリッタ 18 第1のフォトダイオード 19 第2のフォトダイオード 20 第1の増幅器 21 増幅部 22 ゲイン調整部 23 差動増幅器 25 制御部 26 増幅部 27 可変減衰器 100 第2の増幅器 200 第2の増幅器 300 ハイパスフィルタ 301 A/D変換部 302 表示部 400 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 潤 東京都大田区蒲田4丁目19番7号 安藤電 気株式会社内 (72)発明者 伴城 暢一 東京都大田区蒲田4丁目19番7号 安藤電 気株式会社内 (72)発明者 遠藤 善雄 東京都大田区蒲田4丁目19番7号 安藤電 気株式会社内 (72)発明者 品川 満 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 永妻 忠夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 山田 順三 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準レーザ光を発生する発光手段と、 その表面に前記基準レーザ光が入射され、被測定信号に
    より生じる電界の強度に応じてその屈折率が変化する電
    気光学結晶と、 前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結晶を
    透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の
    信号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、 前記第1の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光
    /電気変換手段と、 前記第2の信号光を第2の電気信号に変換する第2の光
    /電気変換手段と、 前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを差動増幅
    して、差動増幅結果を前記被測定信号の検出信号として
    出力する差動増幅手段と、 S/N調整時において、前記発光手段から前記基準レー
    ザ光が発生されていないとき、前記検出信号のフィード
    バックを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前
    記第2の電気信号のレベルとが一致するようにゲイン調
    整するゲイン調整手段と、 を具備することを特徴とする電気光学サンプリングオシ
    ロスコープ。
  2. 【請求項2】 前記ゲイン調整手段は、S/N調整時に
    おいて、前記発光手段から前記基準レーザ光が発生され
    ており、かつ前記被測定信号がゼロレベルであるとき、
    前記検出信号のフィードバックを受けながら、前記第1
    の電気信号のレベルと前記第2の電気信号のレベルとが
    一致するようにゲイン調整することを特徴とする請求項
    1に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。
  3. 【請求項3】 基準レーザ光を発生する発光手段と、 その表面に前記基準レーザ光が入射され、被測定信号に
    より生じる電界の強度に応じてその屈折率が変化する電
    気光学結晶と、 前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結晶を
    透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の
    信号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、 前記第1の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光
    /電気変換手段と、 前記第2の信号光を第2の電気信号に変換する第2の光
    /電気変換手段と、 前記第1の電気信号を第1のゲインをもって増幅する第
    1の増幅手段と、 前記第1の電気信号を第2のゲインをもって増幅する第
    2の増幅手段と、 前記第1の増幅手段により増幅された第1の増幅信号と
    前記第2の増幅手段により増幅された第2の増幅信号と
    を差動増幅して、差動増幅結果を前記被測定信号の検出
    信号として出力する差動増幅手段と、 S/N調整時において、前記発光手段から前記基準レー
    ザ光が発生されていないとき、前記検出信号のフィード
    バックを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前
    記第2の電気信号のレベルとが一致するように前記第1
    の増幅手段の第1のゲインを調整するゲイン調整手段
    と、 を具備することを特徴とする電気光学サンプリングオシ
    ロスコープ。
  4. 【請求項4】 前記ゲイン調整手段は、S/N調整時に
    おいて、前記発光手段から前記基準レーザ光が発生され
    ており、かつ前記被測定信号のゼロレベルであるとき、
    前記検出信号のフィードバックを受けながら、前記第1
    の電気信号のレベルと前記第2の電気信号のレベルとが
    一致するように前記第1の増幅手段の前記第1のゲイン
    を調整することを特徴とする請求項3に記載の電気光学
    サンプリングオシロスコープ。
  5. 【請求項5】 基準レーザ光を発生する発光手段と、 その表面に前記基準レーザ光が入射され、被測定信号に
    より生じる電界の強度に応じてその屈折率が変化する電
    気光学結晶と、 前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結晶を
    透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の
    信号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、 前記第1の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光
    /電気変換手段と、 前記第2の信号光を第2の電気信号に変換する第2の光
    /電気変換手段と、 前記第1の電気信号を第1のゲインをもって増幅する第
    1の増幅手段と、 前記第1の電気信号を第2のゲインをもって増幅する第
    2の増幅手段と、 前記第1の増幅手段により増幅された第1の増幅信号と
    前記第2の増幅手段により増幅された第2の増幅信号と
    を差動増幅して、差動増幅結果を前記被測定信号の検出
    信号として出力する差動増幅手段と、 S/N調整時において、前記発光手段から前記基準レー
    ザ光が発生されていないとき、前記検出信号のフィード
    バックを受けながら、前記第1の電気信号のレベルと前
    記第2の電気信号のレベルとが一致するように前記第2
    の増幅手段の第2のゲインを調整するゲイン調整手段
    と、 を具備することを特徴とする電気光学サンプリングオシ
    ロスコープ。
  6. 【請求項6】 前記ゲイン調整手段は、S/N調整時に
    おいて、前記発光手段から前記基準レーザ光が発生され
    ており、かつ前記被測定信号がゼロレベルであるとき、
    前記検出信号のフィードバックを受けながら、前記第1
    の電気信号のレベルと前記第2の電気信号のレベルとが
    一致するように前記第2の増幅手段の第2のゲインを調
    整することを特徴とする請求項5に記載の電気光学サン
    プリングオシロスコープ。
  7. 【請求項7】 基準レーザ光を発生する発光手段と、 その表面に前記基準レーザ光が入射され、被測定信号に
    より生じる電界の強度に応じてその屈折率が変化する電
    気光学結晶と、 前記電気光学結晶の裏面に形成され前記電気光学結晶を
    透過した前記基準レーザ光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡により反射された前記基準レーザ光を第1の
    信号光と第2の信号光とに分岐する光学回路と、 前記第1の信号光を第1の電気信号に変換する第1の光
    /電気変換手段と、 前記第2の信号光を第2の電気信号に変換する第2の光
    /電気変換手段と、 前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを差動増幅
    して、差動増幅結果を前記被測定信号の検出信号として
    出力する差動増幅手段と、 前記検出信号に含まれる、前記基準レーザ光のベースバ
    ンド成分、被測定信号成分のうち、前記ベースバンド成
    分のみをベースバンド信号として通過させるフィルタ手
    段と、 S/N調整時において、前記発光手段から前記基準レー
    ザ光が発生されており、かつ被測定信号が所定レベルで
    あるとき、前記ベースバンド信号のフィードバックを受
    けながら、前記第1の電気信号のレベルと前記第2の電
    気信号のレベルとが一致するようにゲイン調整するゲイ
    ン調整手段と、 を具備することを特徴とする電気光学サンプリングオシ
    ロスコープ。
  8. 【請求項8】 前記検出信号に基づいて、前記被測定信
    号の波形を表示する表示手段を具備することを特徴とす
    る請求項7に記載の電気光学サンプリングオシロスコー
    プ。
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