JPH11240698A - フォークリフトのフード開閉装置 - Google Patents

フォークリフトのフード開閉装置

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JPH11240698A
JPH11240698A JP4392898A JP4392898A JPH11240698A JP H11240698 A JPH11240698 A JP H11240698A JP 4392898 A JP4392898 A JP 4392898A JP 4392898 A JP4392898 A JP 4392898A JP H11240698 A JPH11240698 A JP H11240698A
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Junichi Kuwayama
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フードをステアリングに大きく干渉させるこ
となく開閉し、最大開放時には被点検保守部から上方に
十分離れた高さ位置に移動配置する。 【解決手段】 エンジンの上方を覆うとともに上面に座
席20が設けられたフード24の後端部の左右両側を、車体
の左右両側に設けた四節リンク機構25,26 で協同して支
持する。各四節リンク機構25,26 は、機台フレーム11に
設けた支持部27を固定節とし、該固定節に対し一対のレ
バー28,29 を車両の前後方向に離間した位置において鉛
直線を含み車両のロール軸に平行な平面内で回動可能に
連結し、各レバー28,29 の先端間に連結した媒介節30に
はフード24の後端部に固定された支持部31が設ける。両
四節リンク機構25,26 は、開状態のときのフード24の車
両前後方向における後端が、閉状態のときの同後端の車
両の前後方向における位置のほぼ上方に配置されるよう
に同フード24を開閉するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフトに
おいて運転席の座席の下に設けられたエンジンやバッテ
リユニットを覆うフードを開閉するフォークリフトのフ
ード開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン式のカウンタバランスフ
ォークリフトでは、図5に示すように、運転席50に設
けられた座席51の下に走行用及び荷役用油圧ポンプ駆
動用エンジン52及び補器が設けられている。エンジン
52及び補器は、上面に座席51が固定されるフード5
3にて覆われている。このフード53を開放すること
で、点火プラグ、エアクリーナ等の日常の点検保守作業
を行うことができるようになっている。フード53は、
車体の側方及び前方からエンジン52及び補器の点検保
守作業がやり易いように、車体の左右両リヤピラー54
の前側において、運転席50のフロアより上側全体が開
放されるように形成されている。つまり、フード53
は、車体中央部のフロアより上側の車体部分を形成して
おり、その左右側面が両リヤピラー54とともに車体の
最外側面を形成している。
【0003】フード53は、左右リヤピラー54間に設
けられた左右一対のヒンジ55にてその後端部が支持さ
れ、後端側の回動軸を中心として開閉する。そして、フ
ード53は、その上面が左右リヤピラー54に相対し、
座席51が左右リヤピラー54間から後側のカウンタウ
ェイトが設けられた車体後部56の上方に移動配置され
る状態まで開放される。
【0004】フード53は、最大開放時にできるだけエ
ンジン52及び補器から上方に離れて移動配置される方
が点検保守作業がやり易いが、回動軸の高さ位置が低い
と最大開放時にフード53の後端部がエンジン52の十
分上方に移動されなくなる。ところが、回動軸を高い位
置にすると、フード53の開放時にその前端が運転席5
0の前部にあるステアリング57に干渉する。このた
め、回動軸を設ける高さ位置が制限され、最大開放時に
フード53の後端部の高さ位置を十分上方にすることが
できなかった。その結果、車体の側方からの点検保守作
業時にフード53の後端部が邪魔になり、点検保守作業
がやり難かった。
【0005】このような問題を解消するために、例え
ば、実開昭58−188270号広報にて開示された図
6に示すフォークリフトのように、車体の左右両側に設
けた平行四節リンク機構60によりフード61を車体の
上方に平行移動させることが考えられる。つまり、機台
フレーム62の左右両側にその上面から上方に延びるよ
うにそれぞれ一対の支持部63を設け、各支持部63の
上端に前方に延びるレバー64をそれぞれ連結する。そ
して、各レバー64の先端をフード61に連結する。こ
の平行四節リンク機構60により、開放時にフード61
が車体の前方に若干前進する状態で上方に平行移動する
ようにする。このようなフォークリフトによれば、フー
ド61の最大開放時に該フード61の全体が同じ上方位
置に移動配置されるので、後端部のみが他の部分より低
い位置に配置されることがない。又、開放時にフード6
1が車両の後方に回動されないので、その前端がステア
リングに干渉し難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のフォ
ークリフトにおいて、最大開放時にフード61がより上
方に移動配置されるようにするには各レバーの長さを長
くして、フード61がより上方の高さ位置で支持される
ようにすればよい。しかしながら、各レバーの長さをあ
る程度以上長くすると、開放時にフードの前端が前進す
る距離が大きくなり前端がステアリングに干渉する。従
って、各レバーの長さが制限されフードが最大開放時に
配置される高さ位置を十分に上方とすることができな
い。その結果、車体の前方あるいは側方からの点検保守
作業時に、フード全体が邪魔になる問題がある。
【0007】又、バッテリ式フォークリフトには、運転
席の下に大きなバッテリユニットが交換可能に収容され
ているが、このバッテリユニットに対して日常の点検保
守作業を行う場合でも、フードをバッテリユニットの十
分上方に移動させることができないとフードが同作業の
邪魔になる問題があった。さらに、このバッテリ式フォ
ークリフトに四節リンク機構60を用いた開閉装置を使
用した場合を考えると、四節リンク機構60が邪魔にな
ってバッテリユニットの交換を行うことができない問題
がある。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、被点検保守部を開放
可能に覆うとともに上面に座席が設けられるフードをス
テアリングに干渉させることなく開閉することができ、
最大開放時には被点検保守部から上方に十分離れた高さ
位置に移動することができるフォークリフトのフード開
閉装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、機台フレームに設けられ
た被点検保守部を覆うとともに上面に座席が設けられる
フードを備え、該フードは、車両の後方側の端部が同フ
ードが同端部側を回動中心側として車両の後方に回動す
るように前記機台フレームに支持され、前記上面がほぼ
水平となる閉状態と同上面が立ち上がった開状態とに開
閉動作させるようにしたフォークリフトのフード開閉装
置において、前記フードの車両の後方側の端部を、前記
機台フレーム側が固定節とされ、該固定節に対し車両の
前後方向に離間した位置に設けられた一対のレバーがそ
れぞれ鉛直線を含み車両のロール軸に平行な平面内で回
動可能に連結され、各レバーの先端間に媒介節が連結さ
れた四節リンク機構にて支持し、前記媒介節には、前記
フードの閉状態において同媒介節と前記レバーとの連結
点よりも車両の前方に延びる支持部が設けられて、該支
持部が前記フードに固定され、前記四節リンク機構は、
前記開状態のときの前記フードの上面の後端の車両の前
後方向における位置が、前記閉状態のときの同後端の車
両の前後方向における位置のほぼ上方に配置されるよう
に前記フードを開閉動作させるように形成された。
【0010】請求項2に記載の発明は、機台フレームに
設けられた被点検保守部を覆うとともに上面に座席が設
けられるフードを備え、該フードは、車両の後方側の端
部が同フードが同端部側を回動中心側として車両の後方
に回動するように前記機台フレームに支持され、前記上
面がほぼ水平となる閉状態と同上面が立ち上がった開状
態とに開閉動作させるようにしたフォークリフトのフー
ド開閉装置において、前記フードの車両の後方側の端部
を、前記機台フレーム側が固定節とされ、該固定節に対
し車両の前後方向に離間した位置に設けられた一対のレ
バーがそれぞれ鉛直線を含み車両のロール軸に平行な平
面内で回動可能に連結され、各レバーの先端間に媒介節
が連結された四節リンク機構にて支持し、前記媒介節の
前記フードの閉状態における車両の前方側の端部には、
同媒介節とほぼ平行に同媒介節と前記レバーとの連結点
よりも車両の前方に延びる支持部が設けられて、該支持
部が前記フードに固定され、前記四節リンク機構は、前
記フードが閉状態のときに前記媒介節がほぼ水平状態と
なり、同じく開状態のときに同媒介節が立ち上がった状
態となるように形成された。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記四節リンク機構は、
前記フードをその左右両側で協同して支持するように一
対で設けられた。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求
項3のいずれか一項に記載の発明において、前記被点検
保守部は、走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジン
の少なくとも一部である。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記被点検保守部は、少
なくとも走行用モータ及び荷役用油圧ポンプ駆動用モー
タに駆動用電力を供給するバッテリが複数個バッテリケ
ース内に配列されたバッテリユニットであり、前記バッ
テリユニットは、前記フードが開状態のときに車体の左
右の一方の側から車体側方に取り出し可能に設けられ、
前記四節リンク機構は、車体の左右の他方の側において
前記バッテリユニットよりも外側で同フードを支持する
ように設けられた。
【0014】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
フードが閉状態から全開状態となるように開放操作され
ると、フードは四節リンク機構にて支持された後端側を
回動中心側として車両の後方に回動する。このとき、フ
ードが全開状態に近づくにつれて回動中心が上方に移動
する。従って、フードは、上面の前端が閉状態のときの
同前端の車両前後方向における位置からあまり前進しな
いままで後端が閉状態のときの高さ位置から離れた上方
位置に配置される。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、フードが
閉状態から全開状態となるように開放操作されると、フ
ードは四節リンク機構にて支持された後端側を回動中心
側として車両の後方に回動する。このとき、フードが全
開状態に近づくにつれて四節リンク機構の媒介節が水平
状態から立ち上がった状態に移行するとともにより高い
高さ位置に移動する。従って、フードは、上面の前端が
閉状態のときの同前端の車両前後方向における位置から
あまり前進しないままで後端が閉状態のときの高さ位置
から離れた上方位置に配置される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、フードがそ
の左右両側で均等に支持されて安定した状態で開閉す
る。請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項
3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、走行用
及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジンの点検保守作業時
に、フードが邪魔にならない。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、フードの開
放時に、バッテリユニットが車体の左右の四節リンク機
構が設けられていない側から車体側方に取り出し可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図3に従って説明する。図2は、エンジ
ン式カウンタバランスフォークリフト(以下、フォーク
リフト)10を示す概略側面図である。フォークリフト
10の機台フレーム11上に設けられた運転席12の周
りには、同運転席12の上方に設けられるヘッドガード
13を支持するそれぞれ左右一対のフロントピラー14
及びリヤピラー15が設けられている。運転席12の前
部にはステアリング16、荷役用レバー17、アクセル
ペダル18等が設けられたフロアスペース19が設けら
れ、フロアスペース19の後側には座席20が設けられ
た運転台21が設けられている。運転台21の下方には
車体内部に収容された被点検保守部としての走行用及び
荷役用ポンプ駆動用エンジン22が設けられている。両
リヤピラー15の後側には、図示しないカウンタウェイ
ト等が設けられた車体後部23が設けられている。
【0019】運転台21は、機台フレーム11上におい
てフロアよりも上側の車体中央部をなすように形成され
たフード24にて形成されている。フード24は、車体
の左右方向における両側面が車体中央部の最外側面をな
すように形成されている。
【0020】図1に示すように、フード24は、均一な
厚さの板材を成形して形成され、座席20が上面24a
に固定される上側板、フロアスペース20の後端に位置
する前側板、及び、車体の最外側面をなす側板とを備
え、両リヤピラー15に相対する側は開口されている。
【0021】フード24は、機台フレーム11内に収容
された前記エンジン22の上方を覆うように形成され、
該フード24の車両の後方側の端部(以下、後端部)
が、同フード24が同後端部側を回動中心側として車両
の後方側に回動するように機台フレーム11に支持され
ている。フード24は、エンジン22の上方を覆い上面
24aが水平となった閉状態と、同上面24aが両リヤ
ピラー15に沿うように立ち上がった開状態とに開閉動
作するように設けられている。
【0022】フード24は、図1に示すように、その後
端部が四節リンク機構25,26にて支持されている。
四節リンク機構25,26は、フード24をその左右両
側で協同して開閉可能に支持するように一対で設けられ
ている。
【0023】本実施の形態では、各四節リンク機構25
は、フード24の内部において、各リヤピラー15の内
側面に沿って運動するように設けられている。図3は、
車体の左側に設けられた四節リンク機構25を示してい
る。四節リンク機構25は、機台フレーム11上におい
てリヤピラー15の直前に設けられた支持台27上に支
持されている。四節リンク機構25は、機台フレーム1
1側が固定節とされ、該固定節に対し車両の前後及び上
下方向に離間した位置に一対のレバー、即ち、前側レバ
ー28及び後側レバー29がそれぞれ鉛直線を含み車両
のロール軸に平行な平面内で回動可能に連結されてい
る。各レバー28,29の先端間には、媒介節30が各
レバー28,29に対して前記平面内で回動可能に連結
されている。
【0024】図1に示すように、媒介節30には、フー
ド24の開状態においてその車両の前方側の端部に、同
媒介節30とほぼ平行に同媒介節30と前側レバー28
との連結点よりも車体の前方に延びるように形成され、
前記フード24に固定される支持部31が設けられてい
る。支持部31は、フード24の閉状態において媒介節
30の前方の端部から斜め上方に延びる延出部32と、
該延出部32の端部から媒介節30に平行に延びフード
24の後部下面に固定される固定部33とからなってい
る。そして、支持部31は、延出部32及び固定部33
がフード24の内側に入った状態となるように同フード
24に固定されている。即ち、媒介節30はフード24
の外側に位置している。
【0025】四節リンク機構25は、フード24が閉状
態のときに、図3(a)に示すように、媒介節30がほ
ぼ水平状態となり、フード24が全開状態のときに、図
3(b)に示すように、媒介節30が両リヤピラー15
にほぼ平行となるまで立ち上がるようになっている。
【0026】又、四節リンク機構25は、フード24が
閉状態のときに媒介節30が両リヤピラー15の間に配
置され、フード24が開状態のときに媒介節30がリヤ
ピラー15よりも前方に位置するようになっている。
【0027】車体の右側の四節リンク機構26も、上記
四節リンク機構25と同様に構成されている。両四節リ
ンク機構25,26は、開状態のときのフード24の上
面24aの後端の車両の前後方向における位置が、閉状
態のときの同後端の車両の前後方向における位置のほぼ
上方に配置されるように同フード24を開閉動作するよ
うになっている。
【0028】尚、フード24は、閉状態においては、図
示しない公知の係合機構にて機台フレーム11に固定さ
れ、全開状態においては、図示しない公知のロック機構
により同開状態のままで固定されるようになっている。
【0029】次に、以上のように構成されたフォークリ
フトの作用について説明する。エンジン22及び補器の
点検保守作業を行うためにフード24を閉状態から開状
態となるように開放操作すると、四節リンク機構25,
26の各レバー28,29がそれぞれ図1に二点鎖線で
示すように回動する。そして、両レバー28,29の回
動動作により、媒介節30が閉状態のときの水平状態か
ら、開状態に対したほぼ垂直状態に移動配置される。こ
のとき、媒介節30は、閉状態のときの上面24aより
も下方の位置から上方位置まで移動する。そして、フー
ド24は媒介部30が回動中心となって同フード24の
後端側を回動中心として車両の後方に回動する。
【0030】即ち、フード24は、その回動中心が上方
に移動しながら回動するとみなすことができる。例え
ば、フード24の回動中心が上面24aの後端にあると
すると、フード24が閉状態から開くに伴って同後端の
位置が閉状態のときの車両の前後方向における位置の上
方に移動する。
【0031】従って、本発明によれば、フード24の開
放時に、上面24aの前端が閉状態のときの同前端の車
両前後方向における位置からあまり前進しないままで後
端が閉状態のときの高さ位置から離れた上方位置に配置
される。
【0032】又、フード24は、その開閉時に左右の四
節リンク機構25,26により左右両側で均等に支持さ
れる。従って、フード24は、その左右で捩れたりする
ことなく安定した状態で開閉動作する。
【0033】フード24が開状態となると、最も低い高
さ位置にある後端部もエンジン22の上側から十分上方
に離れた高さ位置に配置されるため、車体の側方からの
エンジン22の点検保守作業時にフード24が邪魔にな
らない。
【0034】以上詳述したように、本実施の形態のフォ
ークリフトによれば、以下の効果を得ることができる。 (a) 上面24aに座席20が設けられるフード24
を、その後端側を回動中心として車両の後方に回動する
ようにその後端部を四節リンク機構25,26で支持
し、上面24aが水平となる閉状態と上面24aが立ち
上がった開状態とに開閉動作させる。四節リンク機構2
5,26は、機台フレーム11側を固定節とし、該固定
節に対し車両の前後方向に離間した位置に一対のレバー
28,29をそれぞれ鉛直線を含み車両のロール軸に平
行な平面内で回動可能に連結し、各レバー28,29の
先端間には媒介節30を連結し、該媒介節30における
車両の前方側の端部に同媒介節30と前側レバー28と
の連結点よりも車体の前方に延びるように設けられた支
持部31を設け、該支持部31を前記フード24に固定
するように形成する。そして、四節リンク機構25,2
6は、開状態のときのフード24の上面24aの後端の
前後方向における位置が、閉状態のときの同後端の前後
方向における位置のほぼ上方に配置されるように設け
た。従って、従来と異なり、フード24は開放時にその
前端があまり前進しないままで開状態となり、同開状態
においてはその後端が閉状態のときの高さ位置から上方
に大きく離れた高さ位置に配置される。その結果、フー
ド24をステアリング16に干渉させることなく開閉す
ることができ、開状態では被点検保守部(走行用及び荷
役用油圧ポンプ駆動用エンジン)から上方に大きく離れ
た高さ位置に移動配置することができる。
【0035】(b) 四節リンク機構25,26は、フ
ード24をその左右両側で協同して支持するように一対
で設けた。従って、フード24が左右両側で均等に支持
されるため、重いフード24を安定した状態で開閉する
ことができる。
【0036】(c) 走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動
用エンジン22の上方にフード24を設けたフォークリ
フト10に実施した。従って、エンジン22及び補器に
点検保守作業を行うときにフード24が邪魔にならず同
作業をやり易くすることができる。
【0037】(d) 四節リンク機構25,26をフー
ド24の内部に設けたので、可動部が外部に露出せず風
雨や粉塵等による可動性の低下を抑制することができ
る。尚、実施の形態は上記実施の形態に限らず、以下の
ように変更してもよい。
【0038】○ フォークリフト10は、被点検保守部
としてのエンジン22及び補器類の全てがフード24の
下方に設けられたものに限らず、その一部、例えば、エ
ンジンの前部のみが下方に設けられたものであってもよ
い。
【0039】○ エンジン式フォークリフトにおいて、
車体の左右のいずれか一方の側に設けた四節リンク機構
25だけでフード24を支持するようにしてもよい。こ
の場合には、四節リンク機構26が設けられていない側
からの点検保守作業時には、四節リンク機構26が邪魔
にならないことから、同作業をよりやり易くすることが
できる。
【0040】○ フード24と、リヤピラー15あるい
は車体後部23との間に、同フード24が自重で閉じな
いようにするためダンパステーを設けてもよい。この場
合には、フード24の開放時に同フード24を支えてお
く必要がなく、又、フード24を閉じるときに同フード
24が自分から閉じないようにすることができる。
【0041】○ フード24と、リヤピラー15あるい
は車体後部23との間に、フード24が開状態になった
ときに同フード24を開状態のままに自動的にロックす
るフードステーを設けてもよい。この場合には、フード
24が風等の外力で不意に閉じないようにすることがで
きる。
【0042】○ 座席20は、フード24を開放する前
に同フード24から取り外すように設けられたものであ
ってもよい。この場合には、フード24の開閉に必要な
操作力が小さくなることから、フード24の自重が大き
いときにも容易に開閉することができる。
【0043】○ 座席20は、フード24の開放時に背
もたれ部を座部側に倒すようにしたものであってもよ
い。この場合には、フード24の最大開放位置が座席2
0の背もたれ部が車体後部23に当接することで規制さ
れるようなものにおいて、背もたれ部が車体後部に当接
しないようにして最大開放位置をより上方の高さ位置と
することができる。
【0044】○ 図4に示すように、走行用及び荷役用
油圧ポンプ駆動モータに駆動用電力を供給するバッテリ
ユニット40を覆うフード41を備えたバッテリ式フォ
ークリフトに実施してもよい。このフォークリフトで
は、機台フレーム42上にバッテリユニット40が交換
可能に収容されており、バッテリユニット40をクレー
ンあるいは他のフォークリフトで少し持ち上げた状態で
車体の側方に取り出すことができるようになっている。
そして、フード41は、バッテリユニット40が取り出
される側とは反対側において同バッテリユニット40の
外側に設けた四節リンク機構43で支持する。従って、
フード41を開状態として、バッテリユニット40を四
節リンク機構43が設けられていない側から車体の側方
に取り出すことができる。その結果、バッテリユニット
40の各バッテリ44に対する点検保作業をフード41
に邪魔されることなくやり易くすることができ、又、バ
ッテリユニット40の交換を行うことができる。
【0045】○ 充電のためにバッテリユニット40の
交換を行わず、充電プラグからのみ充電するようにした
バッテリ式フォークリフトに実施してもよい。この場合
には、バッテリユニット40の各バッテリ44の点検保
守作業時にフード41が邪魔にならないようにすること
ができる。
【0046】前記実施の形態から把握できる請求項以外
の技術的思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (1) 請求項3に記載のフォークリフトのフード開閉
装置において、前記被点検保守部は、少なくとも走行用
モータ及び荷役用油圧モータに駆動用電力を供給するバ
ッテリが複数個バッテリケース内に配列されたバッテリ
ユニットである。このような構成によれば、バッテリユ
ニットの各バッテリの点検保守作業時にフードが邪魔に
ならない。
【0047】(2) 請求項1〜請求項5のいずれか一
項に記載のフォークリフトのフード開閉装置において、
前記四節リンク機構は、前記フードの内部に設けられ
た。このような構成によれば、可動部が外部に露出しな
いので風雨や粉塵等による可動性の低下を抑制すること
ができる。
【0048】(3) 請求項1〜請求項5のいずれか一
項に記載のフォークリフトのフード開閉装置において、
前記フードと、リヤピラーあるいは車体後部との間に
は、該フードが開状態となったときに同フードを開状態
のままで自動的に固定するフードステーを設けた。この
ような構成によれば、開放したフードが風等の外力で不
意に閉じないようにすることができる。
【0049】(4) 請求項1〜請求項5のいずれか一
項に記載のフォークリフトのフード開閉装置において、
前記フードと、リヤピラーあるいは車体後部との間に
は、同フードを閉状態と開状態との間の任意の開度で保
持するダンパステーを設けた。このような構成によれ
ば、フードの開放時に必要な操作力を小さくし、又、フ
ードを閉じるときに同フードが急激に閉じないようにす
ることができる。
【0050】(5) 請求項1〜請求項5、及び、上記
(1)〜(4)のいずれか一項に記載のフォークリフト
のフード開閉装置を備えたフォークリフト。このような
構成によれば、被点検保守部の点検保守作業時にフード
が邪魔にならず、同作業をやり易いフォークリフトとす
ることができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1〜請求項5に記載の発明によれ
ば、フードをステアリングに干渉させることなく開閉す
ることができ、最大開放時には被点保守部から上方に離
れた高さ位置に移動配置することができる。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、重いフー
ドであっても捩じれたりすることなく安定した状態で開
閉することができる。請求項4に記載の発明によれば、
走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジンの点検保守
作業時にフードが邪魔にならず作業をやり易くすること
ができる。
【0053】請求項5に記載の発明によれば、フードの
下方に交換可能に収容されているバッテリユニットの点
検保守時にフードが邪魔にならず同作業をやり易くする
ことができ、又、フードを開状態としてバッテリユニッ
トを容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 運転台を示す部分破断側面図。
【図2】 フォークリフトを示す概略側面図。
【図3】 (a)は閉状態のときの四節リンク機構を示
す模式図、(b)は同じく開状態のときの模式図。
【図4】 別例のバッテリ式フォークリフトの運転台を
示す斜視図。
【図5】 従来例のフォークリフトを示す概略側面図。
【図6】 同じく別のフォークリフトの概略側面図。
【符号の説明】
11…機台フレーム、21…座席、23…被点検保守部
としての走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジン、
24…フード、24a…上面、28…前側レバー、29
…後側レバー、30…媒介節、31…支持部、40…バ
ッテリユニット、41…フード、43…四節リンク機
構。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台フレームに設けられた被点検保守部
    を覆うとともに上面に座席が設けられるフードを備え、
    該フードは、車両の後方側の端部が同フードが同端部側
    を回動中心側として車両の後方に回動するように前記機
    台フレームに支持され、前記上面がほぼ水平となる閉状
    態と同上面が立ち上がった開状態とに開閉動作させるよ
    うにしたフォークリフトのフード開閉装置において、 前記フードの車両の後方側の端部を、前記機台フレーム
    側が固定節とされ、該固定節に対し車両の前後方向に離
    間した位置に設けられた一対のレバーがそれぞれ鉛直線
    を含み車両のロール軸に平行な平面内で回動可能に連結
    され、各レバーの先端間に媒介節が連結された四節リン
    ク機構にて支持し、 前記媒介節には、前記フードの閉状態において同媒介節
    と前記レバーとの連結点よりも車両の前方に延びる支持
    部が設けられて、該支持部が前記フードに固定され、 前記四節リンク機構は、前記開状態のときの前記フード
    の上面の後端の車両の前後方向における位置が、前記閉
    状態のときの同後端の車両の前後方向における位置のほ
    ぼ上方に配置されるように前記フードを開閉動作させる
    ように形成されたフォークリフトのフード開閉装置。
  2. 【請求項2】 機台フレームに設けられた被点検保守部
    を覆うとともに上面に座席が設けられるフードを備え、
    該フードは、車両の後方側の端部が同フードが同端部側
    を回動中心側として車両の後方に回動するように前記機
    台フレームに支持され、前記上面がほぼ水平となる閉状
    態と同上面が立ち上がった開状態とに開閉動作させるよ
    うにしたフォークリフトのフード開閉装置において、 前記フードの車両の後方側の端部を、前記機台フレーム
    側が固定節とされ、該固定節に対し車両の前後方向に離
    間した位置に設けられた一対のレバーがそれぞれ鉛直線
    を含み車両のロール軸に平行な平面内で回動可能に連結
    され、各レバーの先端間に媒介節が連結された四節リン
    ク機構にて支持し、 前記媒介節の前記フードの閉状態における車両の前方側
    の端部には、同媒介節とほぼ平行に同媒介節と前記レバ
    ーとの連結点よりも車両の前方に延びる支持部が設けら
    れて、該支持部が前記フードに固定され、 前記四節リンク機構は、前記フードが閉状態のときに前
    記媒介節がほぼ水平状態となり、同じく開状態のときに
    同媒介節が立ち上がった状態となるように形成されたフ
    ォークリフトのフード開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記四節リンク機構は、前記フードをそ
    の左右両側で協同して支持するように一対で設けられた
    請求項1又は請求項2に記載のフォークリフトのフード
    開閉装置。
  4. 【請求項4】 前記被点検保守部は、走行用及び荷役用
    油圧ポンプ駆動用エンジンの少なくとも一部である請求
    項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフォークリフト
    のフード開閉装置。
  5. 【請求項5】 前記被点検保守部は、少なくとも走行用
    モータ及び荷役用油圧ポンプ駆動用モータに駆動用電力
    を供給するバッテリが複数個バッテリケース内に配列さ
    れたバッテリユニットであり、 前記バッテリユニットは、前記フードが開状態のときに
    車体の左右の一方の側から車体側方に取り出し可能に設
    けられ、 前記四節リンク機構は、車体の左右の他方の側において
    前記バッテリユニットよりも外側で同フードを支持する
    ように設けられた請求項1又は請求項2に記載のフォー
    クリフトのフード開閉装置。
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