JP3956468B2 - フォークリフト用フード開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトの運転席の座席の下に設けられたエンジンやバッテリユニットを覆うフードを開閉するためのフォークリフト用フード開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジン式カウンタバランスフォークリフトでは、図17に示すように、運転席80において座席81が設けられた運転台82の下に走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジン83が設けられている。エンジン83は運転台82を形成するフード84にて覆われており、該フード84をその後端側を回動中心として車両の後方側に開くことで点火プラグ、エアクリーナ等の日常の点検保守作業を行うことができるようになっている。つまり、フード84は、車体中央部のフロアより上側の車体部分を形成するように設けられている。
【0003】
フード84は、車両のピッチング軸に平行な回動軸が両リヤピラー85間にあるように設けられた左右一対のヒンジ86にてその後端部が支持され、同後端部側の1点の回動軸を中心として車両の後方側に開閉動作する。フード84は、座席81が固定されている上面84aがほぼ水平なときの閉状態から、同上面84aがほぼ垂直に立ち上がった状態となる全開状態までの間で開閉する。尚、全開状態のとき、座席81は両リヤピラー85の間から車体後部の上方に移動配置される。
【0004】
ところで、このように開閉されるフード84を最大開放したときにはその後端部が最も低い位置となるが、その後端部の位置が余り低いと車体の側方からの点検保守作業に後端部が邪魔になって同作業がやり難い。このため、フード84の最大開放時に後端部の高さ位置ができるだけ高くなるように、ヒンジ86はその回動軸の位置ができるだけ高い位置に設けられている。
【0005】
一方、運転台82のすぐ前にはステアリング87があるため、フード84を開くときにその前端が運転時の位置のステアリング87に干渉する位置を通る。このため、ステアリング87は、フード84の開閉時にチルト機構により前側に倒すようになっている。ここで、ヒンジ86の回動軸をもっと高くすると、現在のチルト機構ではステアリング87との干渉を避けることができくなったり、ステアリング87だけでなく荷役レバーに干渉するようになる。従って、フード84を支持するヒンジ86を設ける高さ方向の位置が制限され、最大開放時にフード84の後端部の位置をエンジン83から十分上方に離すことができなかった。その結果、車体の側方からの点検保守作業時にフード84の後端部が邪魔になり同作業がやり難かった。
【0006】
このような問題を解消するために、例えば、実開昭58−188270号広報にて開示された図18に示すフード開閉装置のように、車体の左右両側に設けた平行四節リンク機構90によりフード91を車体の上方に平行移動させることが考えられる。つまり、機台フレーム92の左右両側にその上面から上方に延びるようにそれぞれ一対の支持部93を設け、各支持部93の上端に前方側に延びるレバー94をそれぞれ連結する。そして、各レバー94の先端をフード91に連結する。この平行四節リンク機構90により、開放時にフード91が車体の前方側に若干前進する状態で上方に平行移動するようにする。このようなフード開閉装置によれば、フード91の全開状態のときに該フード91の全体が等しく上方に離れた位置に移動配置されるので、ヒンジでフード84を開閉させる方式のように後端部のみが他の部分より低い位置に配置されることがない。又、開放時にフード91を車両の後方側に回動させないので、その前端がステアリングホイールに干渉し難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のフード開閉装置において、全開状態のときにフード91がより上方に配置されるようにするには各レバー94の長さを長くして、フード91がより上方の高さ位置で支持されるようにすればよい。しかしながら、各レバー94の長さをある程度以上長くすると、開放時にフード91の前端が前進する距離が大きくなり前端がステアリングに干渉する。従って、各レバー94の長さが制限されフード91が全開状態のときに配置される高さ位置を十分に上方とすることができない。その結果、車体の前方あるいは側方からの点検保守作業時に、フード91の全体が邪魔になる問題がある。
【0008】
又、バッテリ式カウンタバランスフォークリフトにおいても、フードをヒンジで開閉するようにした場合には、車体の側方からのバッテリユニットの点検保守時に後端部が邪魔になって同作業がやり難い問題がある。さらに、同フォークリフトにおいては、バッテリユニットを上方からクレーンで吊下した状態で車体の側方に取り出す必要があるため、平行四節リンク機構を用いたフード開閉装置を使用することができない問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、被点検保守部を開放可能に覆うとともに上面に座席が設けられるフードをステアリングに干渉させることなく最大開放時に被点検保守部から上方に大きく離れるように開放することができるフォークリフト用フード開閉装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、運転席においてステアリングよりも車両の後方側に設けられ、被点検保守部を覆うとともに上面に座席が設けられるフードを、車両の後方側となる後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として車両の前後方向に回動するように車体側に支持し、前記被点検保守部を覆う閉状態と同被点検保守部を開放する全開状態との間で開閉動作させるフォークリフト用フード開閉装置において、前記フードを、前記車体側及び該フードに対してそれぞれほぼ固定された位置にある前記回動軸を回動中心として回動するように支持し、前記閉状態と、同閉状態から少なくとも同フードの前端が前記ステアリングより高い位置となる半開状態との間で開閉動作させる回動支持手段と、前記フードを、前記半開状態から前記全開状態となるまで後端部側を回動中心として回動するように支持するとともに、同全開状態のときには半開状態のときよりも前記後端部の位置を上方に移動させるように案内する上下案内手段とを備え、前記回動支持手段及び上下案内手段は、車体側に左右一対で設けられ、それぞれが前記回動軸に垂直な平面内に設けられた所定の同一の案内路を備えた案内部材と、前記フードの後端部側の左右両側に一対で設けられ、それぞれが前記案内路に沿って移動するように案内され、該案内路の各位置において同フードを支持して開閉動作させる支持部材とからなり、前記支持部材は一対で設けられるとともに、前記フードが閉状態のときに車両の前後方向の所定距離だけ離間する位置に配置され、前記案内路における両支持部材の位置関係に基づいて前記フードの姿勢を規制するようになっており、前記案内路は、前記一対の支持部材の一方を回動中心として前記フードを前記閉状態から前記上面がほぼ垂直に立ち上がっていない半開状態まで回動させるとともに、同フードを同半開状態のままで上方に移動させた後、他方の支持部材を回動中心として同フードを車両の後方側に回動させて同上面がほぼ垂直に立ち上がった全開状態とするように形成され、全開状態のときの前記一対の支持部材の位置関係により前記フードを全開状態に保持するように形成された。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記各案内部材は、ほぼ同じ幅で形成された案内溝を備え、前記一対の支持部材は、前記案内溝とほぼ同じ直径の円柱状に形成され、前記案内溝に嵌合されて同溝に沿って移動可能な一対のピンである。
【0018】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、フードは開閉操作により、閉状態から同フードの後端部側が固定された回動軸を回動中心として前端がステアリングに干渉しない状態で車両の後方側に回動して半開状態となる。そして、半開状態と全開状態との間で、同前端がステアリングに干渉しない状態で上方に移動して全開状態のときには後端部が閉状態のときの位置よりも上方に大きく移動する。
【0019】
また、フードは、その後端部側に設けられた左右両側の支持部材を介して、車体側に左右一対で設けられ同支持部材を案内路に沿って移動するように案内する両案内部材に協同して支持される。そして、フードが開閉操作されると各支持部材が案内路に沿って移動し、フードが閉状態と全開状態との間で開閉動作する。
【0020】
また、フードは、それぞれが案内路に沿って移動する一対の支持部材を介して両案内部材に支持される。そして、フードは、案内路における両支持部材の位置関係に基づき両支持部材によって姿勢が規制される。
【0021】
また、フードは、閉状態から一方の支持部材を回動中心として回動するように姿勢が規制されて、上面がほぼ垂直に立ち上がっていない半開状態となる。そして、半開状態のままで上方に移動された後、他方の支持部材を回動中心として回動するように姿勢が規制されて全開状態となる。
【0022】
請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明の作用に加えて、フードは、案内部材の案内溝に嵌合されて同案内溝に沿って移動する円柱状の一対のピンを介して案内部材に支持されるとともに姿勢が規制される。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図6に従って説明する。
【0027】
図2は、車両としてのエンジン式カウンタバランスフォークリフト(以下、フォークリフト)10を示す側面図である。フォークリフト10の車体側としての機台フレーム11上に設けられた運転席12の周りには、同運転席12の上方に設けられるヘッドガード13を支持するそれぞれ左右一対のフロントピラー14及びリヤピラー15が設けられている。運転席12の前部にはステアリング16、荷役用レバー17、アクセルペダル18等が設けられたフロアスペース19が設けられ、同フロアスペース19の後側には座席20が設けられた運転台21が設けられている。運転台21の下方において車体の内部には、被点検保守部としての走行用及び荷役用油圧ポンプ駆動用エンジン22が設けられている。両リヤピラー15の後側には、図示しないカウンタウェイト等が設けられた車体後部23が設けられている。
【0028】
運転台21は、エンジン22の上方を覆うように形成され、車体中央部においてフロアよりも上側の部分を形成するフード24にて形成されている。フード24は、車両の後方側となる後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として同フード24が車両の後方側に回動するように機台フレーム11に支持されている。
【0029】
図1及び図3に示すように、フード24は、均一な厚さの板材を成形して形成され、座席20が上面24aに固定される上板部、フロアスペース19の後端に位置する前板部、及び、左右両側板部とを備え、後側は開口されている。
【0030】
フード24の内側には、同フード24をその後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として車両の前後方向に回動するように、車体側に支持するフード開閉装置25が設けられている。フード開閉装置25は、フード24を、前記エンジン22を覆って上面24aがほぼ水平となった閉状態と、同上面24aがほぼ垂直に立ち上がりエンジン22の上方を開放する全開状態との間で開閉動作させる。尚、フード24が全開状態のときには、座席20は両リヤピラー15間を通って車体後部23の上方に移動配置されるようになっている。
【0031】
次に、フード開閉装置25について詳述する。
図3に示すように、フード24の後端部における左右両側には、フード24の上面24aに沿って後方側に延びる支持部材26が左右一対で設けられている。各支持部材26の端部26aは、フード24の上面24aに対して、フード24が半開状態のときの上面24aの鉛直軸に対する角度とほぼ同じ角度だけ下方に傾斜した状態に設けられている。各支持部材26の端部26aにおける外側面には、同端部に沿って支持部材としての一対のピン27a,27bが設けられている。ピン27a,27bは円柱状に形成され、その中心軸がフード24の回動軸に平行となるように設けられている。
【0032】
図1に示すように、車体側の左右両側、本実施の形態ではリヤピラー15の内側面上には、案内部材としての案内板28が左右一対で設けられている。各案内板28は、フード24の回動軸に垂直な平面内に設けられた所定の同一の案内路としての案内溝29を備えている。案内溝29は、前記ピン27a,27bの直径とほぼ同じ幅に形成されている。
【0033】
図4に示すように、案内板28に設けられた案内溝29は、上下方向に延びるように形成された上下案内溝29aと、該上下案内溝29aの下端に連続するとともに同溝29aの下部の1点からの半径が第1ピン27aと第2ピン27bとの距離に等しい円弧状に上方に延びるように形成された下側案内溝29bと、前記上下案内溝29aの上端に連続するとともに同溝29aの上部の1点からの半径が第1ピン27aと第2ピン27bとの距離に等しい円弧状に下方に延びるように形成された上側案内溝29cとからなっている。
【0034】
フード24は、支持部材26の一対のピン27a,27bが案内溝29に沿って移動可能に嵌合された状態で案内板28に支持されている。
一対のピン27a,27bは、それぞれが案内溝29に沿って移動し、案内溝29の各位置においてフード24を支持して開閉動作させるようになっている。このとき、両ピン27a,27bは、案内溝29におけるそれぞれの位置関係に基づいてフード24の姿勢を規制するようになっている。
【0035】
尚、フード24が閉状態のときには、図5(a)に示すように、第1ピン27aが、下側案内溝29bの円弧の中心となる上下案内溝29aの下部の1点に配置されるととも第2ピン27bが下側案内溝29bの端部に配置される。このとき、第1ピン27aが配置される位置は、同第1ピン27aを回動軸としてフード24が車両の後方に回動したときに、同フード24の前端がステアリング16に干渉しないように車体側に対して低い位置に設けられている。
【0036】
又、フード24が全開状態とのときには、図6(b)に示すように、第1ピン27aが上側案内溝29cの端部に配置されるとともに、第2ピン27bが、上側案内溝29cの円弧の中心となる上下案内溝29aの1点に配置される。このとき第2ピン27bが配置される位置は、フード24が閉状態のときに第1ピン27aが配置される位置よりも高い位置に設けられている。
【0037】
本実施の形態では、支持部材としての第1及び第2ピン27a,27b、案内部材としての案内板28にて、回動支持手段及び上下案内手段が構成されている。
【0038】
尚、フード24とリヤピラー15との間には、フード24の急激な開閉動作を防止するための図示しない公知のダンパステーが設けられている。
又、フード24と車体側との間には、車両の走行時等に閉状態のフード24ががたつかないように固定する図示しない公知の係合機構が設けられている。
【0039】
次に、以上のように構成されたフォークリフト用フード開閉装置の作用について説明する。
エンジン22の点検保守を行うために閉状態のフード24を車両の後方側に回動するように操作すると、図5(a)、(b)に示すように、第1ピン27aが上下案内溝29aの下部の1点に位置したままで第2ピン27bが下側案内溝29bの端部から上下案内溝29aの下端まで移動する。そして、それぞれ第1及び第2ピン27a,27bを介して左右両側の案内板28に協同して支持されているフード24が、第1ピン27aを回動軸として車両の後方側に回動して閉状態から半開状態となる。従って、フード24は、閉状態から、フード24及び車体側に対して固定された低い位置にある後端部側の回動軸を回動中心として後方に回動し、前端がステアリング16に干渉しない状態で同ステアリング16より高い位置となって半開状態となる。
【0040】
半開状態のフード24を上方に移動させるように操作すると、図6(a)に示すように、第1ピン27aが上下案内溝29aの上端に達するまでフード24が平行に移動する。そして、第2ピン27bが同溝29aの下端から、閉状態のときの第1ピン27aの位置よりも高い位置にある上部の1点に移動する。従って、フード24は、半開状態から、前端がステアリング16に干渉しない状態で上方に移動する。このとき、フード24は、ダンパステーによって、開放操作によって持ち上げられた位置から自重で急激に下降しないように補助される。
【0041】
この状態からフード24を車両の後方側に回動させるように操作すると、図6(b)に示すように、第2ピン27bが上下案内溝29aの上部の1点に位置したままで第1ピン27aが同溝29aの上端から上側案内溝29cの端部まで移動する。そして、フード24は、閉状態の時に回動軸となる第1ピン27aよりも高い位置にある第2ピン27bを新たな回動軸として上面24aがほぼ垂直に立ち上がるまで車両の後方側に回動して全開状態となる。従って、フード24は、前端がステアリング16よりも後方において上方に移動した状態から、新たに高い位置にある回動軸を回動中心として後方に回動して全開状態となる。フード24が全開状態となると、フード24の自重が第2ピン27bの後方側の位置において上下案内溝29aの上端よりも低い位置に配置された第1ピン27aに加わるため、フード24が全開状態のままで保持される。
【0042】
図1において、二点鎖線は、フード24が閉状態から全開状態まで開閉動作するときに、最もステアリング16側を通過する同フード24の前板部の下端の軌跡を示している。即ち、軌跡上のa点が閉状態のときの下端の位置を示し、同じくb点が半開状態のときの下端の位置を示し、同じくc点が全開状態のときの下端の位置を示している。この軌跡で示すように、フード24は、回動軸の高さが異なる位置において2回に分けて回動される。
【0043】
反対に、全開状態のフード24を閉じるために同フード24を車両の前方側に回動するように操作すると、フード24は上下案内溝29aの上部の1点にある第2ピン27bを回動軸として車両の前方側に回動し、前端がステアリング16の後方側の位置に前進するまで上面24aが水平側に傾斜した状態となる。そして、第1ピン27aが上側案内溝29cから上下案内溝29a内に移動して、フード24が下方に移動可能な状態となる。このとき、フード24は、ダンパステーにより自重で急激に下降しないように補助される。
【0044】
次に、フード24を下方に移動させるように操作すると、フード24は上面24aが途中まで立ち上がった状態のままで下方に移動し半開状態となる。
さらに、フード24を車両の前方側に回動させように操作すると、フード24は、上下案内溝29aの下部の1点に移動した第1ピン27aを回動軸として車両の前方側に回動して閉状態となる。
【0045】
以上詳述したように、本実施の形態のフォークリフト用フード開閉装置によれば、以下の効果を得ることができる。
(1) フード開閉装置25を、フード24を、車体側(機台フレーム11)及び該フード24に対してそれぞれほぼ固定された位置にある前記回動軸を回動中心として回動させて、閉状態と同閉状態から少なくともその前端がステアリング16よりも高い位置に配置された半開状態との間で開閉動作させる支持手段と、フード24が全開状態のときに、閉状態のときのフード24に対する回動軸(第1ピン27a)の位置の車体側に対する高さ方向の位置が閉状態のときの同フード24に対する同回動軸の位置の同車体側に対する高さ方向の位置よりも高くなるように半開状態と全開状態との間でフード24を上下に移動させて開閉動作させる上下案内手段とから構成した。
【0046】
従って、フード24は開閉操作により、閉状態から後端部側の回動軸を回動中心として前端がステアリング16に干渉しない状態で車両の後方側に回動して半開状態となる。そして、半開状態と全開状態との間で、同前端がステアリング16に干渉しない状態で上方に移動して全開状態のときには後端部が閉状態のときの位置よりも上方に大きく移動する。その結果、フード24をステアリング16に干渉させることなく最大開放時に被点検保守部から上方に大きく離れるように開放することができ、最大開放時に機構部が被点検保守部の側方に残ることがない。
【0047】
(2) 支持手段及び上下案内手段を、車体側に左右一対で設けられ、フード24の回動軸に垂直な平面内に設けられた所定の案内路(案内溝29)を備えた案内部材(案内板28)と、フード24の後端部側の車両の左右両側に一対で設けられ、それぞれが前記案内路に沿って移動し、該案内路の各位置において同フード24を支持して開閉動作させる支持部材(ピン27a,27b)とで構成した。従って、簡単な機構で構成されるため、実施が容易で高い信頼性を得ることができる。
【0048】
(3) 支持部材を一対で構成し、両支持部材が案内路における位置関係に基づいてフード24の姿勢を規制するようにした。従って、各支持部材がそれぞれ案内路に沿って移動することによりフード24が開閉動作するので、開閉動作を円滑に行わせることができる。
【0049】
(4) 案内路(案内溝29)を、フード24を閉状態から半開状態まで回動させるとともに、同フード24を半開状態のままで上方に平行に移動させた後、閉状態から半開状態までの回動時の回動軸の位置よりも高い位置に配置された回動軸を回動中心として同フード24を車両の後方側に回動させて上面24aがほぼ垂直に立ち上がった全開状態とするように形成シ、全開状態のときの一対の支持部材(ピン27a,27b)の位置関係によりフード24を全開状態のままで保持するように形成した。このため、フード24を全開状態でロックするためのフードステーを別に設ける必要がない。
【0050】
(5) 案内路を、ほぼ同じ幅で形成された案内溝29とし、支持部材を、案内溝の幅とほぼ同じ直径の円柱状に形成され、案内溝29に嵌合されて同溝29に沿って移動可能な一対のピン27a,27bとした。従って、支持部材を単一の部品で形成し、案内路を最も簡単な形状とすることができ、実施がきわめて容易で高い信頼性を得ることができる。
【0051】
(第2の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態を図8〜図14に従って説明する。
【0052】
図9は、車両としてのバッテリ式フォークリフト(以下、フォークリフト)40を示す概略側面図である。フォークリフト40の車体側としての機台フレーム41上に設けられた運転席42の周りには、同運転席42の上方に設けられるヘッドガード43を支持するそれぞれ左右一対のフロントピラー44及びリヤピラー45が設けられている。運転席42の前部にはステアリング46、荷役用レバー47、アクセルペタル48等が設けられたフロアスペース49が設けられ、同フロアスペース49の後側には座席50が設けられた運転台51が設けられている。運転台51の下方において車体の内部には、図示しない走行用モータ及び荷役用油圧ポンプ駆動用モータに駆動用電力を供給する被点検保守部としてのバッテリユニット52が設けられている。
【0053】
バッテリユニット52は、上側が開口された図示しないバッテリケースに複数のバッテリが一体的に収容されたものであり、同バッテリケース毎交換することができるように設けられている。
【0054】
尚、両リヤピラー45の後側には、図示しないカウンタウェイト等が設けられた車体後部53が設けられている。
運転台51は、バッテリユニット52の上方を覆うように形成され、車体中央部においてフロアよりも上側の部分を形成するフード54にて形成されている。フード54は、車両の後方側となる後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として同フード54が車両の後方側に回動するように機台フレーム41に支持されている。
【0055】
図8に示すように、フード54は、均一な厚さの板材を成形して形成され、座席50が上面に固定される上側板、フロアスペース49の後端に位置する前側板、及び、左右両側板とを備え、後側は開口されている。又、フード54は、下部の幅が機台フレーム11の幅一杯に形成され、上部の幅は両リヤピラー15の間よりも狭くなるように形成されている。
【0056】
フード54の内側には、同フード54をその後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として車両の前後方向に回動するように車体側に支持するフード開閉装置55が設けられている。フード開閉装置55は、フード55を、前記バッテリユニット52を覆って上面54aがほぼ水平となった閉状態と、同上面54aがほぼ垂直に立ち上がりバッテリユニット52の上部を露出させる全開状態との間で開閉動作させる。尚、フード54が全開状態のときには、同フード54の上部が両リヤピラー45間に移動配置され、座席50が車体後部53の上方に移動配置されるようになっている。
【0057】
次に、フード開閉装置55について詳述する。
図8,9に示すように、車体中央部から車体後部における左右両側(図8,9には右側のみ図示)には、支持手段としての回動支持部56がそれぞれ設けられている。
【0058】
右側の回動支持部56は、図10,12に示すように、レバー57と連結部材58とを備えている。レバー57は、同レバー57が基端側を回動中心としてフード54の回動軸に垂直な平面内で回動することができるようにその基端が車体後部53内の空間部に設けられた支持台59に連結軸57aによって連結されている。レバー57の先端側には、フード54に相対する位置で車両の前後方向に延びる摺動部57bが設けられている。
【0059】
連結部材58は、フード54の下面に設けられ、フード54の上面54aにほぼ平行に車両の前後方向に延びる挿通孔58aを備えている。挿通孔58aには、摺動部57bがその軸線方向にフード54に対して相対移動可能に挿通されている。従って、連結部58は、摺動部57bをフード54の上面54aにほぼ平行な状態で同摺動部57bの軸線方向にフード54に対して相対移動可能に同フード54に連結している。
【0060】
前記連結軸57aは、フード54が同連結軸57aを回動軸として車両の後方に回動したときに、同フード54の前端がステアリング46に干渉しない位置に設けられている。
【0061】
図示はしないが、左側の回動支持部56も右側の回動支持部56と同様に形成されている。
両回動支持部56は、フード54を、閉状態と全開状態との間で、同フード54が前記回動軸を回動中心として回動可能に、かつ、同回動軸に対して径方向に接近あるいは離間可能に協同して支持するようになっている。
【0062】
又、図8及び図10に示すように、フード54の内側と前記空間部70内における車両の左右両側(図8,10には右側のみ図示)には、前記回動支持部56よりも車体の外側に、案内手段としての案内部60が設けられている。案内部60は、車体側に設けられた案内部材64と、フード54の後端部から後方に延出された支持部材61の端部に設けられたピン62とを備えている。本実施の形態では、ピン62が支持部材である。
【0063】
案内部材64は、図10に示すように、右側のリヤピラー45の内側面と、車体後部53の空間部70内の右内側面とに固定されている。図11に示すように、案内部材64は、上下案内溝65が設けられた垂直部66と、上下案内溝65の下端に連続する回動案内溝67が設けられた円弧部68とを備えている。上下案内溝65は上下に真っ直ぐ延びるように設けられ、回動案内溝67は前記連結軸57aを中心とする円弧状に形成されている。
【0064】
前記62は、その中心軸がフード54の回動軸に平行となるように設けられている。
図示はしないが、左側の案内部も、右側の案内部60と同様に形成されている。そして、左右の両案内部60は、協同してフード54の姿勢を規制するように設けられている。
【0065】
両案内部60は、前記回動支持部56に支持されたフード54を、閉状態と全開状態との間で、回動軸となる連結軸57bとの径方向の距離を変化させるように案内する。
【0066】
本実施の形態では、回動支持部56及び案内部60にて、回動支持手段及び上下案内手段が構成されている。
図8及び図10に示すように、フード54の内側における左右両側(図8,10には右側のみ図示)には、同フード54の急激な開閉動作を防止するための公知のダンパステー69が左右一対で設けられている。ダンパステー69は、基端側がリヤピラー45の前面に回動可能に連結され、先端側がフード54の内側の右側面に回動可能に連結されている。
【0067】
図示はしないが左側のダンパステーも右側のダンパステー69と同様に設けられている。両ダンパステー69は、協同してフード54を支持するように設けられている。
【0068】
尚、フード54と車体側との間には、車両の走行時等に閉状態のフード54ががたつかないように固定する図示しない公知の係合機構が設けられている。
次に、以上のように構成されたフォークリフト用フード開閉装置の作用について説明する。
【0069】
バッテリユニット52の点検保守を行うために閉状態のフード54を車両の後方側に回動するように操作すると、レバー57が連結軸57aを回動中心として回動するとともにピン62が回動案内溝67の上端から上下案内溝65の下端まで移動する。そして、左右の回動支持部56にて協同して支持されているフード54が、同フード54及び機台フレーム41に対して固定された低い位置にある左右の両連結軸57aを回動軸として車両の後方側に回動し、図14に示すように、上面54aがほぼ垂直に立ち上がった状態(以下、垂直半開状態とする)となる。従って、フード54は、閉状態から同フード54及び車体側に対して固定された低い位置にある後端部側の回動軸を回動中心として、前端がステアリング46に干渉しない状態で後方に回動して垂直半開状態となる。
【0070】
垂直半開状態となったフード54を上方に移動させるように操作すると、連結部58が支持部材61の摺動部57bに対して軸線方向に先端側に相対移動するようにフード54が連結軸57aから径方向に離間するとともにピン62が上下案内溝65の下端から上端に移動し、フード54が上面54aを垂直半開状態のときのままとした状態で上方に移動して図8に示すように全開状態となる。このとき、フード54は、両ダンパステー69により、垂直半開状態から持ち上げられた位置から自重によって急激に下降しないように補助される。従って、フード54は、垂直半開状態から前端がステアリング46に干渉しない状態で上方に移動して全開状態となる。
図8において、点d,e,fを結ぶ二点鎖線は、フード54が閉状態から全開状態まで開放動作するときに、最もステアリング46に干渉する位置を通過する同フード54の前端板の下端の軌跡を示している。即ち、軌跡上のd点が閉状態のときの下端の位置を示し、同じくe点が垂直半開状態のときの下端の位置を示し、同じくf点が全開状態のときの下端の位置を示している。
【0071】
この軌跡で示すように、フード54は、機台フレーム41及び該フード54に対してそれぞれほぼ固定された位置にある前記回動軸を回動中心として回動され、閉状態と同閉状態から少なくとも同フード54の前端がステアリング46より車両の後方側に配置されるまで車両の後方側に回動された垂直半開状態との間で開閉動作するように支持される。又、フード54は、全開状態のときに、前記閉状態のときの前記フード54の回動軸の前記機台フレーム41に対する高さ位置が同閉状態のときの同回動軸の同機台フレーム41に対する高さ方向の位置よりも高くなるように半開状態と全開状態との間でフード54を上下に移動させるように支持される。
【0072】
反対に、全開状態のフード54を下降させるように操作すると、連結部58が支持部材61のより基端側に移動するようにフード54が連結軸57aに径方向に接近するとともにピン62が上下案内溝65の上端から下端まで移動する。そして、フード54は、上面54aがほぼ垂直のままで全開状態から下方に移動し垂直半開状態となる。このとき、フード54は、両ダンパステー69により自重で急激に下降しないように補助される。
【0073】
次に、垂直半開状態となったフード54を車両の前方側に回動させるように操作すると、レバー57がフード54及び機台フレーム41に対して固定された連結軸57aを回動中心として回動するとともにピン62が上下案内溝65の下端から回動案内溝67の上端に移動する。そして、フード54が、左右の両連結軸57aを回動軸として車両の前方側に回動し、閉状態となる。
【0074】
従って、フード54は、その前端がステアリング46に干渉しない位置で後端部側を回動中心として車両の後方側に回動し、フード54の上昇により前端部がステアリング46に干渉しなくなった位置で上方に移動して全開状態となる。
【0075】
又、全開状態では、フード54がバッテリユニット52から上方に離れた位置に配置されるとともにバッテリユニット52の側方にフード開閉装置55の機構部がないため車体側方からの交換の邪魔にならない。
【0076】
以上詳述したように、本実施の形態のフォークリフト用フード開閉装置によれば、上記第1の実施の形態における(1)に記載の効果の他に以下の効果を得ることができる。
【0077】
(6) 回動支持手段及び上下移動手段を、車体側に左右一対で設けられ、フード54を閉状態と全開状態との間で、同フードが固定された回動軸を回動中心として回動可能に、かつ、同回動軸に対して径方向に接近あるいは離間可能に協同して支持する支持手段(回動支持部56)と、該支持手段に支持されたフード54を、閉状態と全開状態との間で、回動軸に対する距離を変化させるように案内する案内手段(案内部60)とした。
【0078】
従って、簡単な機構で構成されるため、実施が容易で高い信頼性を得ることができる。
(7) 支持手段(回動支持部56)を、基端がフード54の回動軸(連結軸57a)を回動中心として同回動軸に垂直な平面内で回動可能に車体側に連結されるとともに、フード54に相対する位置で車両の前後方向に延びる摺動部57bを備えたレバー57と、フード54に設けられ、前記摺動部57bを同フード54の上面54aにほぼ平行な状態で同摺動部57bの軸線方向に同フード54に対して相対移動可能に同フード54に連結する連結部材58とで構成した。従って、棒状のレバー57と同レバー57を軸線方向に相対移動させる連結部材58とでフード54を支持するので、構成が簡単で高い信頼性を得ることができる。
【0079】
(8) 案内手段(案内部60)を、車体側に設けられ、前記回動軸に垂直な平面内に設けられた所定の案内路(案内溝63)を備えた案内部材64と、フード54の後端部側に設けられ、前記案内路に沿って移動するように案内される支持部材(ピン62)とした。従って、案内路に沿って移動する支持部材によりフード54が上下方向に移動するので、その上下動作を円滑に行わせることができる。
【0080】
(9) 案内路をほぼ同じ幅で形成された案内溝63とし、支持部材を案内溝63の幅とほぼ同じ直径の円柱状に形成され、案内溝63に嵌合されて同溝63に沿って移動可能なピン62とした。従って、支持部材を単一の部品で形成し、案内路を最も簡単な形状とすることができ、実施がきわめて容易で高い信頼性を得ることができる。
【0081】
尚、実施の形態は上記各実施の形態に限らず以下のように変更してもよい。
○ 上記第1の実施の形態のフード開閉装置25を、バッテリ式フォークリフト40に設けてもよい。この場合には、バッテリユニット52の点検保守作業にフード54が邪魔にならず同作業をやり易くすることができ、又、バッテリユニット52を持ち上げての交換をやり易くすることができる。
【0082】
○ 第2の実施の形態のフード開閉装置55をエンジン式フォークリフト10に設けてもよい。この場合には、エンジン22及び補器の点検保守作業時にフード24が邪魔にならず同作業をやり易くすることができる。
【0083】
○ 第1の実施の形態で、案内板28に設ける案内溝29を、図7に示すように、上下案内溝29aと下側案内溝29bとからなるものとし、支持部材29を、第1ピン27aが上下案内溝29aの下部の1点にあり第2ピン27bが同溝29aの下端にあるときに、フード24の上面24aがほぼ垂直となった半開状態となるように形成されたものとする。そして、フード24が上方に移動するように操作されると、第1ピン27aが上下案内溝29aの上端まで移動するとともに第2ピン27bがその下方の位置に移動してフード24が全開状態となるように構成する。この場合にも、フード24の開閉時にステアリング16に干渉しないようにすることができ、全開時には被点検保守部から上方に大きく離れた位置に移動させることができる。この場合には、全開状態でフード54が保持されないので、別にフードステーを設ける必要がある。
【0084】
○ 第1の実施の形態で、一対の支持部材を、図15(a)に示すように、支持部材61においてピン62が支持されていた位置に同ピン62の中心軸を回動軸として同一平面内で回動可能に支持された一対の回動片71と、同各回動片71の回動軸を挟んだ両側に一対で設けられ同回動軸と平行な回動軸で回動可能に支持されたローラ72とする。一方、案内部材73を、図15(b)に示すように、各回動片71の一対のローラ72にて挟持され、各回動片71の回動軸を案内路に沿って移動させる凸状案内部74を備えたものとする。この場合には、各ローラ72が凸状案内部74から外れないように同案内部74の各端部に係止部74aを設ける。そして、図16に示すように、一対のローラ72が凸状案内部74を挟持することにより各回動片71の回動中心が案内路に沿って移動するものとする。この場合にも、回動片71を案内路に沿って移動するように案内することができる。
【0085】
又、上記の構成において、ローラ72をプーリのように摺動面が回動軸方向に凹状に形成されたものとし、凸状案内部74の代わりに一対のローラ72にて挟持される丸棒としてもよい。この場合、丸棒は、複数の個所で空間中に支持すればよい。この場合にも、回動片71を案内路に沿って移動するように案内することができる。
【0086】
○ 第2の実施の形態で、支持部材61の端部を屈曲させた状態でピン62を設けるとともに、回動案内溝67の長さを短く形成して、ピン62が同溝67の上端にあるときにフード54が閉状態となり、ピン62が上下案内溝65の下端にあるときにフード54が半開状態となるようにする。そして、上下案内溝65の上端からフード54側に延びる円弧状の回動案内溝を設け、半開状態のフード54を上方に移動させてピン62が上下案内溝65の上端に移動させた後、同フード54を車両の後方側に回動するように操作することで、ピン62が上下案内溝65の上端から同回動案内溝の端部まで移動してフード54がさらに車両の後方側に回動して全開状態となるようにする。この場合には、第1の実施の形態と同様に、フード54を全開状態で係止することができる。但し、この場合には、案内部材64の一部がフード54の内側に入る。
【0087】
○ 第1の実施の形態における支持部材26は、フード24と一体形成されたものであってもよい。又、第2の実施の形態における支持部材61は、フード54と一体形成されたものであってもよい。
【0088】
○ フード24,54は、均一な厚さの金属、合成樹脂板等の板材から一体成形で形成されたものでもよく、複数の部分毎に形成された部材を組み合わせて形成されたものでもよい。又、合成樹脂により部分によって厚さが異なるように形成されたものであってもよい。さらに、内側に補強用のリブ構造を備えたものであってもよい。
【0089】
○ フード24,54は、被点検保守部の上方を覆うとともに、その上面24a,54aに座席20,50が設けられるものであればよく、前板部がなく、上板部及び左右側板部だけからなるものであってもよい。この場合、被点検保守部の上方における前側は、フロアスペースの運転台21,51側の端部に設けたフロントクロスパネルで覆う。
【0090】
○ フード24は、その左右方向の幅が両リヤピラー15の間よりも狭く形成され、全開状態のときに両リヤピラー15の間に位置するように設けられたものに限らず、その左右方向の幅が両リヤピラー15の間よりも広く形成され、全開状態のときに両リヤピラー15よりも車両の前方側に配置されるように設けられたものであってもよい。
【0091】
○ フード54は、その左右方向の幅が両リヤピラー45の外側の幅一杯に形成されるものに限らず、左右方向の幅が両リヤピラー45の間よりも狭く形成されたものであってもよい。
【0092】
○ 第1あるいは第2の実施の形態で、ダンパステーを設けないようにしてもよい。
○ 第2の実施の形態で、フード54と、リヤピラー45あるいは車体後部53との間に、フード54が全開状態のときに同フード54を全開状態のままで自動的にロックするフードステーを設けてもよい。この場合には、フード54が風等の外力で不意に閉じないようにすることができる。
【0093】
○ 各実施の形態において、座席20,50は、フード24,54を開放する前に同フード24,54から取り外すように設けられたものであってもよい。この場合には、フード24,54の開閉に必要な操作力が小さくなることから、フード24,54の自重が大きいときにも容易に開閉することができる。
【0094】
○ 各実施の形態において、座席20,50は、フード24,54の開放時に背もたれ部のみを座部側に倒すようにしたものや、あるいは、座席20,50の全体を車両の前方側に倒すようにしたものであってもよい。この場合には、フード24,54の最大開放位置が座席20,50の背もたれ部が車体後部23,53に当接することで規制されるようなものにおいて、背もたれ部が車体後部に当接しないようにして最大開放位置をより上方の高さ位置とすることができる。
【0095】
○ 各実施の形態において、閉状態のときにフード24,54を車体側に固定する係合機構は、係合機構に一体で設けられた解除レバーを操作して係合状態を解除するものでもよく、メータボックスの近傍に設けたレバー等による遠隔操作や、ステアリングのチルト操作による遠隔操作によって解除するものであってよい。
【0096】
前記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(1) 記各案内部材は、ほぼ同じ幅で形成された案内溝を備え、前記一対の支持部材は、前記案内溝とほぼ同じ直径の円柱状に形成され、前記案内溝に嵌合されて同溝に沿って移動可能な一対のピンであって、前記案内溝は、上下方向に延びるように形成された上下案内溝と、該上下案内溝の下端に連続するとともに同溝の下部における1点からの半径が第1ピンと第2ピンとの距離に等しい円弧状に上方に延びるように形成された下側案内溝と、前記上下案内溝の上端に連続するとともに同溝の上部の1点からの半径が第1ピンと第2ピンとの距離に等しい円弧状に下方に延びように形成された上側案内溝とからなる。
【0097】
このような構成によれば、簡単な機構でフードを全開状態で固定する機能を備えることができる。
(2) 前記フォークリフト用フード開閉装置を備えたフォークリフト。このような構成によれば、被点検保守部に対する点検保守作業時にフードの全体が邪魔にならず、同作業をやり易くすることができる。
【0098】
(3) 上記(2)において、前記フードと、リヤピラーあるいは車体後部との間には、該フードが全開状態となったときに同フードを全開状態のままで自動的に固定するフードステーを設けた。このような構成によれば、開放したフードが風等の外力により不意に閉じないようにすることができる。
【0099】
(4) 上記(2)において、前記フードと、リヤピラーあるいは車体後部との間には、閉状態と全開状態との間におけるフードの急激な開閉動作を防止するダンパステーを設けた。このような構成によれば、フードの開放時に必要な操作力を小さくし、又、フードを閉じるときにフードが自重で急激に閉じないようにすることができる。
【0100】
(5) 上記(2)において、前記フードと車体側との間には、同フードを閉状態において同閉状態から開放不能に係合する係合手段を設けた。このような構成によれば、走行時等に閉状態のフードががたつかないようにすることができる。
【0101】
【発明の効果】
請求項に記載の発明によれば、フードをステアリングに干渉することなく最大開放時に被点検保守部から上方に大きく離れるように開放することができ、最大開放時に機構部が被点検保守部の側方に配置されないようにすることができる。
【0102】
また、簡単な機構で構成することができ、実施が容易で高い信頼性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のフード開閉装置を示す模式側面図。
【図2】 エンジン式フォークリフトを示す概略側面図。
【図3】 フードを示す後方からの斜視図。
【図4】 案内板を示す斜視図。
【図5】 (a)は閉状態のときのピンの位置を示す模式図、(b)は同じく半開状態のときの模式図。
【図6】 (a)は半開状態から上方に移動したときのピンの位置を示す模式図、(b)は同じく全開状態のときの模式図。
【図7】 別例の案内板を示す正面図。
【図8】 第2の実施の形態のフード開閉装置を示す一部破断側面図。
【図9】 バッテリ式フォークリフトを示す概略側面図。
【図10】 フードの後端部及び車体後部を示す一部を破断した平面図。
【図11】 案内部を示す模式斜視図。
【図12】 回動支持部を示す模式斜視図。
【図13】 閉状態のときのフード開閉装置を示す一部破断側面図。
【図14】 垂直半開状態のときのフード開閉装置を示す一部破断側面図。
【図15】 (a)は別例の支持部材を示す斜視図、(b)は同じく案内板を示す斜視図。
【図16】 支持部材及び案内板を示す側面図。
【図17】 従来例のフード開閉装置を示す概略側面図。
【図18】 従来例のフード開閉装置を示す概略側面図。
【符号の説明】
10…車両としてのフォークリフト、11…車体側としての機台フレーム、16…ステアリング、20…座席、22…被点検保守部としてのエンジン、24…フード、27a…回動支持手段及び上下案内手段を構成する支持部材及び回動軸としての第1ピン、27b…同じく支持部材としての第2ピン、28…回動支持手段及び上下案内手段を構成する案内部材としての案内板、29…案内路としての案内溝、29a…上下案内溝、29b…下側案内溝、29c…上側案内溝、40…車両としてのフォークリフト、41…車体側としての機台フレーム、46…ステアリング、50…座席、52…被点検保守部としてのバッテリユニット、54…フード、54a…上面、56…支持手段としての回動支持部、57…回動支持手段、上下方向案内手段及び支持手段を構成するレバー、57b…回動軸としての連結軸、58…回動支持手段、上下方向案内手段及び支持手段を構成する連結部材、60…上下案内手段としての案内部、61…支持部材、62…回動支持手段、上下方向案内手段及び案内手段を構成する支持部材としてのピン、63…案内路としての案内溝、64…回動支持手段、上下方向案内手段及び案内手段を構成する案内部材、71…支持部材を構成する回動片、72…同じくローラ、73…案内手段を構成する案内部材、74…案内路としての凸状案内部。

Claims (2)

  1. 運転席においてステアリングよりも車両の後方側に設けられ、被点検保守部を覆うとともに上面に座席が設けられるフードを、車両の後方側となる後端部側にあって車両のピッチング軸に平行な回動軸を回動中心として車両の前後方向に回動するように車体側に支持し、前記被点検保守部を覆う閉状態と同被点検保守部を開放する全開状態との間で開閉動作させるフォークリフト用フード開閉装置において、
    前記フードを、前記車体側及び該フードに対してそれぞれほぼ固定された位置にある前記回動軸を回動中心として回動するように支持し、前記閉状態と、同閉状態から少なくとも同フードの前端が前記ステアリングより高い位置となる半開状態との間で開閉動作させる回動支持手段と、
    前記フードを、前記半開状態から前記全開状態となるまで後端部側を回動中心として回動するように支持するとともに、同全開状態のときには半開状態のときよりも前記後端部の位置を上方に移動させるように案内する上下案内手段とを備え
    前記回動支持手段及び上下案内手段は、
    車体側に左右一対で設けられ、それぞれが前記回動軸に垂直な平面内に設けられた所定の同一の案内路を備えた案内部材と、
    前記フードの後端部側の左右両側に一対で設けられ、それぞれが前記案内路に沿って移動するように案内され、該案内路の各位置において同フードを支持して開閉動作させる支持部材とからなり、
    前記支持部材は一対で設けられるとともに、前記フードが閉状態のときに車両の前後方向の所定距離だけ離間する位置に配置され、前記案内路における両支持部材の位置関係に基づいて前記フードの姿勢を規制するようになっており、
    前記案内路は、前記一対の支持部材の一方を回動中心として前記フードを前記閉状態から前記上面がほぼ垂直に立ち上がっていない半開状態まで回動させるとともに、同フードを同半開状態のままで上方に移動させた後、他方の支持部材を回動中心として同フードを車両の後方側に回動させて同上面がほぼ垂直に立ち上がった全開状態とするように形成され、全開状態のときの前記一対の支持部材の位置関係により前記フードを全開状態に保持するように形成されたフォークリフト用フード開閉装置。
  2. 前記各案内部材は、ほぼ同じ幅で形成された案内溝を備え、
    前記一対の支持部材は、前記案内溝とほぼ同じ直径の円柱状に形成され、前記案内溝に嵌合されて同溝に沿って移動可能な一対のピンである請求項1に記載のフォークリフト用フード開閉装置。
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