JPH1122160A - 薄畳用軽量芯材およびこれを用いた薄畳 - Google Patents

薄畳用軽量芯材およびこれを用いた薄畳

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JPH1122160A
JPH1122160A JP19056497A JP19056497A JPH1122160A JP H1122160 A JPH1122160 A JP H1122160A JP 19056497 A JP19056497 A JP 19056497A JP 19056497 A JP19056497 A JP 19056497A JP H1122160 A JPH1122160 A JP H1122160A
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tatami mat
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JP19056497A
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Yoshio Akeboshi
能雄 明星
Katsumi Uchida
勝美 内田
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KITAMURA KAGAKU SANGYO KK
Achilles Corp
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KITAMURA KAGAKU SANGYO KK
Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質プラスチックの発泡体を用いても剛性を
確保することができるとともに、軽量化を図り、畳の仕
上作業も支障無く行うことができる薄畳用軽量芯材およ
びこれを用いた薄畳を提供すること。 【解決手段】 硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15
mmの板状とした板状芯部材11の両面に、紙12aの片
面に合成樹脂フィルム12bをライニングしたり、紙1
2aの両面に合成樹脂フィルム12bをライニングした
補強用の面材12を貼って薄畳用軽量芯材10とし、こ
の表裏の面材12上にそれぞれフェルトなどのシート材
21,22を配置し、畳の表側となるシート材21の表
面に畳表材23を取付けて薄畳20を得る。これによ
り、20mm程度の薄く、軽量で剛性がある薄畳を得る
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄畳用軽量芯材
およびこれを用いた薄畳に関し、洋間との段差をなくす
バリアフリー対策として、フローリング上などに敷く薄
畳やそのための畳用の芯材として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の天然藁を束ねた畳用の芯材に代わ
り合成樹脂発泡体を主体として用いる畳用の芯材が使わ
れるようになっており、特に近年はフローリング上など
に段差を小さくして敷くことができる薄畳用の芯材とし
ても多く使われている。
【0003】このような薄畳の芯材として合成樹脂発泡
体を用いる場合には、薄畳全体の厚さを20mm程度にす
る必要があることから15mm以下にする必要があり、こ
のため芯材としての強度が小さくなってしまい、畳表を
取付けると大きくたわんでしまったり、畳表に皺がつい
てしまう。
【0004】このため合成樹脂発泡体に合板やインシュ
レーションボード、プラッチック段ボールなどを積層し
て用いるものが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、合成樹脂発
泡体に合板やインシュレーションボード、プラッチック
段ボールなどを積層して畳用の芯材とすると、強度の向
上は図れるものの重量の増大を招くとともに、畳表など
の取付けなど畳の仕上作業がやり難くなるという問題が
ある。
【0006】また、合成樹脂発泡体自体の強度を上げよ
うとして発泡倍率を低くすると、密度が上昇し重量の増
大を招くという問題がある。
【0007】この発明は、上記従来技術の課題に鑑みて
なされたもので、硬質プラスチックの発泡体を用いても
剛性を確保することができるとともに、軽量化を図り、
畳の仕上作業も支障無く行うことができる薄畳用軽量芯
材およびこれを用いた形状保持性に優れる薄畳を提供し
ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するため、この発明の請求項1記載の薄畳用軽
量芯材は、硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15mmの
板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両面に
貼着され、少なくとも片面に合成樹脂フィルムがライニ
ングされた紙で構成された補強用の面材とでなることを
特徴とするものである。
【0009】この薄畳用軽量芯材によれば、硬質プラス
チック発泡体を厚さ7〜15mmの板状とした板状芯部材
の両面に、紙の片面に合成樹脂フィルムをライニングし
たり、紙の両面に合成樹脂フィルムをライニングした補
強用の面材を貼るようにしており、軽量で剛性があり、
畳表の取付けなどの仕上作業の負担も少なくなる。
【0010】また、この発明の請求項2記載の薄畳用軽
量芯材は、前記請求項1記載の薄畳用軽量芯材を200
mmの幅として一端を水平に保持した時に固定端から16
20mmの先端の水平面からのたわみ距離が550mm以下
であることを特徴とするものである。
【0011】この薄畳用軽量芯材によれば、請求項1記
載の薄畳用軽量芯材を200mmの幅の試験片としたとき
に、この試験片の一端を水平に保持した時の固定端から
1620mmの先端の水平面からのたわみ距離が550mm
以下であるようにしており、畳用の芯材として充分な剛
性を確保できるようになる。
【0012】さらに、この発明の請求項3記載の薄畳
は、硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15mmの板状に
成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両面に貼着さ
れ、少なくとも片面に合成樹脂フィルムがライニングさ
れた紙で構成された補強用の面材と、これら表裏の面材
上にそれぞれ配置されるシート材と、これらシート材の
うち畳の表側となる前記シート材表面に取付けられる畳
表材とでなることを特徴とするものである。
【0013】この薄畳によれば、硬質プラスチック発泡
体を厚さ7〜15mmの板状とした板状芯部材の両面に、
紙の片面に合成樹脂フィルムをライニングしたり、紙の
両面に合成樹脂フィルムをライニングした補強用の面材
を貼り、これら表裏の面材上にそれぞれフェルトなどの
シート材を配置し、畳の表側となるシート材表面に畳表
材を取付けるようにしており、薄く、軽量で剛性があり
形状保持性に優れる薄畳を得ることができるようにな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面に基づき詳細に説明する。図1および図2は
この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかる一部
分を破断した外観斜視図および補強用の面材の部分断面
図である。
【0015】この薄畳用軽量芯材10は、図1に示すよ
うに、硬質プラスチック発泡体で形成された厚さが7〜
15mmの板状の板状芯部材11を備えている。
【0016】この板状芯部材11として用いられる硬質
プラスチック発泡体としては、スチレン、ウレタン、プ
ロピレン、エチレン、塩化ビニール、フェノール、尿素
などの発泡体をあげることができ、発泡倍率の自由度や
コストの点からスチレンやウレタンが好ましく、薄畳と
して畳表を取付ける場合に端面への畳ピンの打ち込みな
どに必要な厚さから板状芯部材11の厚さを7〜15mm
とするが、通常は強度や重量を考慮して10mm前後に成
形したものが用いられる。また、この板状芯部材11の
硬質プラスチック発泡体の密度としては、0.010〜
0.100g/cm3 の範囲のものが用いられるが、重
量、強度、コストの点から、0.020〜0.080g
/cm3 の範囲が望ましい。
【0017】そして、このような硬質プラスチック発泡
体の板状芯部材11は、押出成形や型成形によって薄畳
として必要な1畳分や半畳分などの大きさの矩形に成形
されるほか、必要に応じ円形など他の形状にも成形され
るが、発泡密度の調整の自由度や成形体の強度(剛性)
の点から型成形の方が好ましい。
【0018】この硬質プラスチック発泡体の板状芯部材
11の表裏両面には、補強用の面材12が貼り着けられ
る。
【0019】この面材12としては、図2に示すよう
に、紙12aの片面に合成樹脂フィルム12bがライニ
ングされたものや紙12aの両面に合成樹脂シート12
bがライニングされたものが用いられ、板状芯部材11
の両面に貼ることによって薄畳の芯材として必要な剛
性、すなわちたわみ強度を確保する。
【0020】この面材12を構成する紙12aとして
は、板状芯部材11のたわみをある範囲内に抑えること
ができれば良いことから安価な紙で良く、例えばクラフ
ト紙、ボール紙などを用いることができ、紙目付が10
0g/m2 以上、好ましくは目付が150〜250g/
m2 の範囲のものであれば良く、あまり目付が多いと重
量が重くなるとともに、コスト高となる。また、面材1
2を構成する合成樹脂フィルム12bとしては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリ塩化ビニールなどのフィルムを用いること
ができ、表面からの水の浸入を防止するほか、畳表材の
取付けなどの畳加工の際のホチキスや縫製針や縫製糸を
保持する機能をなすものである。
【0021】そして、このような紙12aと合成樹脂フ
ィルム12bとが全面的に接着されて2層(紙12aの
片面に合成樹脂フィルム12b)の面材12とされ、必
要に応じて3層(紙12aの両面に合成樹脂フィルム1
2b)の面材12とされるが、さらに、この面材12に
他のシート材を貼着して多層としても良く、例えばポリ
プロピレンやポリエチレンの平織布を貼着したウラシー
トや粘着テープなどの複合紙、フェルトをポリエチレン
フィルムをライニグした側に貼着したものなどを用いる
こともできる。
【0022】この紙12aと合成樹脂フィルム12bと
で構成された面材12が硬質プラスチック発泡体の板状
芯部材11の両面に貼着されるが、これに用いる接着剤
としては、ウレタン,ゴム,酢酸ビニール,アクリルな
どの溶剤型、同エマルジョン,ラテックス型、エポキ
シ,2液ウレタン等の2液反応型、酢酸ビニール,EV
A,ウレタン,ゴムのホットメルト型などが使用できる
が、面材12の紙12aと板状芯部材11のスチレンや
ウレタンとの接着には、これらを安定して接着でき、接
着時に紙12aが収縮しにくいもの、剥れが発生しない
ものとしてエポキシ系,ホットメルト型が好ましい。
【0023】こうして板状芯部材11の両面に面材12
が貼着された薄畳用軽量芯材10には、その表面に畳表
材が取付けられて薄畳とされるが、この場合に薄畳がた
わまないこと及び畳表材に皺などが発生しないことが必
要である。
【0024】そこで、この薄畳用軽量芯材10では、試
験体のたわみ量を次の範囲のものとしている。
【0025】すなわち、長さ1820mm、幅200mmの
薄畳用軽量芯材10の試験体10Aを用意し、図3に示
すように、その一端部を水平に保持するように固定支持
し、固定された部分から1620mm突き出した先端(固
定代が200mmである。)の水平面に対するたわみ距離
xを550mm以下となるようにする。
【0026】このような試験片10Aでのたわみ距離x
の範囲が550mm以下であれば、薄畳として充分なたわ
み強度、すなわち剛性を備えていることが実験的に確認
されている。
【0027】このように構成した薄畳用軽量芯材10に
よれば、硬質プラスチック発泡体の板状芯部材11の両
面に合成樹脂フィルム12bをライニングした紙12a
で構成した面材12を貼り着けるようにしたので、比較
的低密度の硬質プラスチック発泡体でも厚さが7〜15
mmであれば、薄畳として必要な剛性を確保することがで
きるとともに、従来の合板などの硬質面材を用いるもの
に比べ軽量にできる。
【0028】これにより、薄畳を仕上げる段階でホチキ
ス止めや畳縁の縫い止め力を支持することができるとと
もに、畳表材の皺発生を防止することができ、畳表の取
付けなどの畳の仕上作業も簡単になる。
【0029】また、面材12として紙12aに合成樹脂
フィルム12bをライニングしたので、紙の水に対する
弱さを防止することができるとともに、紙12aを硬質
プラスチック発泡体に接着することが容易であり、簡単
に制作することができ、コストも安くできる。
【0030】さらに、硬質プラスチック発泡体の板状芯
部材11の両面に合成樹脂フィルム12bをライニング
した紙12aで構成した面材12を貼り着けるようにし
たので、薄畳用軽量芯材10としても構造がシンプルで
あり、従来の合板等の硬質面材等が表にないため薄畳と
した場合の足との接触感覚がソフトで良好になる。
【0031】次に、この薄畳用軽量芯材10を用いた薄
畳の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明す
る。
【0032】図4はこの発明の薄畳の一実施の形態にか
かる一部分を破断した外観斜視図である。この薄畳20
では、芯材として既に説明した薄畳用軽量芯材10がそ
のまま用いられ、さらに、薄畳用軽量芯材10の表裏面
には、それぞれシート材21,22が配置され、接着剤
などで貼り着けられる。
【0033】これらシート材21,22のうち薄畳の表
側となる表面に配置されるシート材21は、保温性とク
ッション性の向上を目的として配置されるものであり、
例えばフェルト、不織布、軟質ポリウレタンフォームシ
ート、半硬質ポリウレタンフォームシート、または、各
種のフォーム材の粉砕細片をウレタン系の原液や接着剤
で硬化固めた物をシート状に裁断したものや、シート状
の織布、編布、不織布、フェルト、紙、ビニールレザ
ー、合成皮革、人工皮革およびポリウレタン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビ
ニリデン等のフィルムを軟質、半硬質のポリウレタンフ
ォーム材の片面または両面に接着剤やフレームラミネー
トにより積層された積層シートなどが用いられる一方、
薄畳の裏側となる裏面に配置されるシート材22は保温
性およびクッション性の向上のほか、フローリング上な
どに敷く場合の滑りを防止することを目的として配置さ
れ、表側と同様に例えば、フェルトや不織布など表側と
同一のものが用いられる。
【0034】なお、これら表裏面のシート材21,22
の貼着は、薄畳用軽量芯材10の面材12を硬質プラス
チック発泡体である板状芯部材11に貼ると同時に貼る
ようにしたり、予め面材12に貼り着けておいたり、面
材12を貼った後に貼るようにする場合のいずれでも良
い。
【0035】また、裏面に貼るシート材22の両端部を
切り取るようにし、この部分に畳表材23を縫製する際
の折り返し部分を位置させることで、段差のない状態に
することができる。
【0036】さらに、シート材としては、フェルトや不
織布を用いるほか、防虫紙、金属シート、プラスチック
シートなどを用いても良い。
【0037】こうして、シート材21,22が貼られた
薄畳用軽量芯材10の薄畳の表側となるシート材21の
表面には、畳表材23が配置され、従来同様、必要な端
縁に畳縁が配置され、ホチキスや縫製などによって取付
けられる。
【0038】このような薄畳20によれば、剛性があ
り、軽量の薄畳用軽量芯材10にシート材21,22を
貼り、表側に畳表材23を取り付けるようにしたので、
厚さを20mm以下に抑えることができるとともに、軽量
にでき、硬質プラスチック発泡体と紙および合成樹脂シ
ートで芯部分が構成されているので、従来の合板を用い
たものに比べ畳表材23の取付けなど畳の仕上作業も容
易に行うことができる。
【0039】
【実施例】以下、この発明の薄畳の実施例、比較例につ
いて説明する。 (実施例)硬質プラスチック発泡体の板状芯部材とし
て、寸法が1820×910×9mm、密度が0.060
g/cm3 のポリスチレン発泡体を成形した。補強用の面
材として、紙目付220g/m2 のクラフト紙と100
g/m2 の不織布からなる複合紙の片面にポリエチレン
フィルムをライニングしたものを用い、この面材をゴム
系ホットメルト接着剤で上記板状芯部材の両面にそれぞ
れに貼着した。
【0040】シート材として厚さ1mmのフェルトを用
い、面材の表裏面にそれぞれ両面テープで貼り着けた。
【0041】畳表材としてポリプロピレン製の畳表を長
さ1900〜1950mm程度に裁断した後、図5に示す
ように、畳表材で芯材の両端部を包むようにし、芯材の
端面に複数の畳ピンを水平に打ち込んで仮止めした。こ
れを裏返して畳表材の端部を折り返してホチキスで10
か所本止めし、50mm幅の布粘着テープでカバー止めを
した。
【0042】次いで、長縁部の両側に畳縁を縫い着け機
で縫い着けて厚さが12mmの薄畳を得た。この薄畳に用
いたポリスチレン発泡体の両面に、複合紙にポリエチレ
ンフィルムを片面にライニングした面材を張り付けた薄
畳用軽量芯材の試験体のたわみ距離xは90mmであっ
た。
【0043】そして、得られた薄畳は、ホチキスの効き
具合が良好(○)であり、畳縁の縫い上りも良好(○)
で、畳表の皺の発生もなく良好(○)であった。
【0044】(比較例1)比較例1として、上記実施例
のポリスチレン発泡体の板状芯部材だけの芯材(両面に
補強用の面材のないもの)を用いた以外は実施例と同様
の方法で、厚さが12mmの薄畳を得た。
【0045】この薄畳に用いたポリスチレン発泡体だけ
の薄畳用の芯材の試験体のたわみ距離xは810mmであ
った。
【0046】そして、得られた薄畳は、ホチキスの効き
具合が悪く(×)、畳縁の縫い上りも悪く一部芯材の欠
けが発生し(×)、畳表に皺の発生が多く見られた
(×)。
【0047】(比較例2)比較例2として、上記実施例
のポリスチレン発泡体の板状芯部材の両面に補強用の面
材として紙目付が80g/m2 のクラフト粘着テープ
(クラフト紙とアクリル系粘着剤)の芯材(両面に補強
用の紙だけのもの)を用いた以外は実施例と同様の方法
で、厚さが12mmの薄畳を得た。
【0048】この薄畳に用いたポリスチレン発泡体の両
面に紙だけを貼った薄畳用の芯材の試験体のたわみ距離
xは780mmであった。
【0049】そして、得られた薄畳は、ホチキスの効き
が僅かであり(△)、畳縁の縫い上りも不十分で
(△)、畳表に皺の発生も見られた(△)。これらの評
価結果を示したものが次の表1である。
【0050】
【表1】 ホチキスの効き具合 畳縁の縫い上り 畳表の皺の発生度 実施例 ○ ○ ○ 比較例1 × 一部欠け発生 × 比較例2 △ △ △
【0051】以上のように、実施例1では、試験体のた
わみ距離xが90mmと剛性が高く、紙目付も220g/
m2 と多いため、畳表に皺の発生がなく、ホチキスや縫
製糸の保持力が良く、軽量で薄畳用の芯材としての機能
の点で優れいている(○)。
【0052】これに対し、比較例1のポリスチレン発泡
体のみの試験体では、たわみ距離xが810mmであり、
比較例2のポリスチレン発泡体に紙だけの面材を貼った
試験体では、たわみ距離xが780mmといずれも550
mmよりも大きく、いずれも薄畳にした場合に畳表に皺が
発生して仕上がりが良くない(×,△)。
【0053】これは芯材としての剛性が低く、ホチキス
止めや縫製糸等の保持力の不足のため畳表が突っ張るこ
とができず、皺が発生したものである。
【0054】また、比較例1では、ポリスチレン発泡体
だけで芯材が構成されたため畳仕上の荷重を支持するこ
とが出来ず、畳ピンの差し込みの際、芯材の隅や端が一
部欠けてしまい、紙の補強効果がないための不具合が明
らかとなった。
【0055】
【発明の効果】以上、実施の形態とともに具体的に説明
したようにこの発明の請求項1記載の薄畳用軽量芯材に
よれば、硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15mmの板
状とした板状芯部材の両面に、紙の片面に合成樹脂フィ
ルムをライニングしたり、紙の両面に合成樹脂フィルム
をライニングした補強用の面材を貼ったので、軽量で剛
性があり、畳表の取付けなどの仕上作業の負担も少ない
薄畳用軽量芯材を得ることができる。
【0056】また、この発明の請求項2記載の薄畳用軽
量芯材によれば、請求項1記載の薄畳用軽量芯材を20
0mmの幅の試験片としたときに、この試験片の一端を水
平に保持した時の固定端から1620mmの先端の水平面
からのたわみ距離を550mm以下としたので、畳用の芯
材として充分な剛性を確保することができる。
【0057】さらに、この発明の請求項3記載の薄畳に
よれば、硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15mmの板
状とした板状芯部材の両面に、紙の片面に合成樹脂フィ
ルムをライニングしたり、紙の両面に合成樹脂フィルム
をライニングした補強用の面材を貼り、これら表裏の面
材上にそれぞれフェルトなどのシート材を配置し、畳の
表側となるシート材表面に畳表材を取付けたので、薄
く、軽量で剛性がある薄畳を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にか
かる一部分を破断した外観斜視図である。
【図2】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にか
かる補強用の面材の部分断面図である。
【図3】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にか
かる試験体のたわみ距離の測定の説明図である。
【図4】この発明の薄畳の一実施の形態にかかる一部分
を破断した外観斜視図である。
【図5】この発明の薄畳の一実施の形態にかかる畳表の
取付工程の説明図である。
【符号の説明】
10 薄畳用軽量芯材 10A 薄畳用軽量芯材の試験体 11 板状芯部材 12 補強用の面材 12a 紙 12b 合成樹脂フィルム 20 薄畳 21 表側のシート材 22 裏側のシート材 23 畳表材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15
    mmの板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両
    面に貼着され、少なくとも片面に合成樹脂フィルムがラ
    イニングされた紙で構成された補強用の面材とでなるこ
    とを特徴とする薄畳用軽量芯材。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の薄畳用軽量芯材を2
    00mmの幅として一端を水平に保持した時に固定端から
    1620mmの先端の水平面からのたわみ距離が550mm
    以下であることを特徴とする請求項1記載の薄畳用軽量
    芯材。
  3. 【請求項3】 硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15
    mmの板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両
    面に貼着され、少なくとも片面に合成樹脂フィルムがラ
    イニングされた紙で構成された補強用の面材と、これら
    表裏の面材上にそれぞれ配置されるシート材と、これら
    シート材のうち畳の表側となる前記シート材表面に取付
    けられる畳表材とでなることを特徴とする薄畳。
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