JP2779877B2 - 簡易薄畳とその製造方法 - Google Patents

簡易薄畳とその製造方法

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JP2779877B2
JP2779877B2 JP4116455A JP11645592A JP2779877B2 JP 2779877 B2 JP2779877 B2 JP 2779877B2 JP 4116455 A JP4116455 A JP 4116455A JP 11645592 A JP11645592 A JP 11645592A JP 2779877 B2 JP2779877 B2 JP 2779877B2
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長三郎 足立
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床面が天然木板や合板
等によるフローリング仕上げ、あるいはプラスチックタ
イル等のプラスチック板やシートからなる洋間等に敷い
て使用する簡易薄畳に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、マ
ンションや1戸建住宅において、フローリング仕上げの
洋間が増えているが、居住者の要望として、この洋間の
床面にも部分的に畳を敷いてくつろげるスペースを作る
ことが多くなっている。またホテルあるいは仮設の宿泊
施設や集会所、講堂等において部分的に畳を敷いたり、
フローリング仕上げの床に畳を敷いて使用することもあ
る。
【0003】しかし、畳床が藁材等よりなる畳、あるい
は畳床に合成樹脂発泡体やインシュレーションボードを
用いた畳のいずれの場合にも、厚みが大きく嵩高でしか
もかなり重くて取扱い難く、運搬、敷設作業等に不便で
あった。また洋間の一部にのみ敷設使用する場合には、
畳による床面部分との段差が大きくて、老人や子供等が
躓いたりする危険性もあった。
【0004】また、畳表のみからなる所謂ゴザ等は、軽
量で取扱いは容易である半面、畳としてのクッション性
や断熱性、保温性等の効果は全く期待できない上、動い
たり捲れ上がり易いという欠点もあった。
【0005】そのため、前記のような集会所や講堂での
一時的な使用、あるいは洋間に一部的な畳のスペースを
作るために敷設使用する簡易畳として、柔軟な合成樹脂
発泡体のシート状物に畳表を貼着してなる比較的薄い簡
易畳が提案された(実開昭61−150931号公
報)。
【0006】しかし、前記提案の簡易畳は、芯材になる
発泡体のシート状物として巻回可能な比較的柔軟な発泡
体を用いているために、保形性や耐圧強度には乏しいも
のである。しかも、畳縁については、一方端を畳上面に
対し縫い着け、この部位で折返して他方端をシート状発
泡体の下面側に回して接着して固定しているものであ
り、この畳縁の装着のために、縫製と接着の2工程を必
要とし、その製造に手数がかかるものであった。
【0007】また、インシュレーションボードを芯板に
して畳表を張り着けた簡易畳については、ミシン縫製に
より畳縁を装着すると、ミシン孔の部分で折れ易くなる
ことから、畳縁を接着手段により装着することとしてい
るが、このように接着のみによるものであると、歩行者
の足先が引掛ったり、経時的に剥離が生じる欠点があ
り、さほど普及していない。
【0008】また芯板に畳表を接着して装着する場合
に、接着手段として両面接着テープやシートを用いたの
では、接着強度が弱く使用しているうちに浮きやずれが
生じるおそれがある。そのためゴム系の接着剤を使用す
るのが好ましいが、このゴム系の接着剤が硬化するまで
にかなりの時間(略1日)を要し、この硬化後でないと
畳縁を装着できず、それだけ製造時間が長くかかること
になる。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなしたもので、使
用上充分なクッション性や復元性を有し、耐圧性や保形
性も良好で、しかも畳縁を芯板に対し縫製手段により容
易にかつ確実に止着でき、剥離が生じ難くしかも体裁良
好な簡易薄畳を提供するものであり、さらにはこの簡易
薄畳を容易に能率よく製造できる製造方法を提供するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の簡易薄畳は、全厚7〜25mmの畳であって、オ
レフィン系樹脂を主体とする熱可塑性樹脂の発泡倍率5
〜15倍の板状発泡体を単独で芯板とし、この芯板の表
面に畳表を略全面的に接着して装着してなり、畳表材と
直交する側の相対向側端部において、前記畳表と芯板の
側端部を被覆する畳縁を、畳上面から芯板の下面に回
し、畳上面側と下面側の両端部を芯板に対しミシン縫製
により同時に縫着してなることを特徴とする。
【0011】前記のオレフィン系樹脂を主体とする熱可
塑性樹脂の板状発泡体としては、表面が高密度、内部が
低密度の樹脂発泡細条を多数本平行に配列させて集束
し、隣接する発泡細条同士を互いに融着せしめた発泡体
が特に好適である。
【0012】また本発明の簡易薄畳の製造方法は、オレ
フィン系樹脂を主体とする熱可塑性樹脂の発泡倍率5〜
15倍の板状発泡体よりなる芯板の表面側において、一
方の相対向側端部に両面接着テープを貼着するととも
に、これより内方部略全面に他方の相対向側端部を残余
して接着剤を塗布し、この表面に畳表を張り着けて前記
両面接着テープにより仮止めした状態で、他方の相対向
側端部において、畳縁を芯板の表面から裏面に回すよう
に被覆させて、その両端部を芯板に対しミシン縫製によ
り同時に縫着することを特徴とする
【0013】
【作用】上記した簡易薄畳によれば、比較的薄肉の板状
発泡体を芯板として畳表を装着したものであるから、軽
量で運搬や保管等の取扱いが容易であり、また敷設作業
も容易に行なえる。しかも芯板は図面にも示すようにオ
レフィン系樹脂を主体とする発泡倍率5〜15倍の単独
の板状発泡体よりなるので、畳としてのクッション性や
断熱性、保温性、さらに防湿性や防腐性も良好なものと
なる。また畳表は単独の発泡体よりなる芯板に対し略全
面的に接着されているため、畳表が波打ったり、浮きや
膨みが生じることがなく、もちろんい草等の畳表材が移
動したりすることもなく、耐久性に優れる。
【0014】特に畳縁は、畳上面側の折曲端部と下面側
の端部とが芯板に対しミシン縫製により同時に縫着され
ているため、装着状態に確実に保持され、接着による場
合とは異なり、歩行者の爪先が引掛ったり剥離が生じる
等のおそれもない。
【0015】また前記のオレフィン系樹脂を主体とする
板状発泡体は強靭性に優れており、前記のようにミシン
縫製により畳縁を装着するにも拘らず、ミシン孔の部分
から芯板が折れるおそれがない。しかも畳縁を一度の縫
製作業で装着でき、それだけ製造上の加工工程が少なく
てすむ。
【0016】さらに、本発明の製造方法においては、芯
板の畳上面になる表面側の相対向両側端部に貼着した両
面接着テープより内方部略全面に接着剤を塗布し、この
表面に畳表を張り着けて前記両面接着テープにより仮止
めしておいて、この状態で他方の相対向側端部におい
て、畳縁を芯板に対しミシン縫製により縫着する。その
ため、前記の接着剤として合成ゴム系の接着剤で、硬化
までにかなりの時間を要するものであっても、前記の両
面接着テープによる仮止め状態で畳縁の縫製工程に供す
ることができる。また前記畳縁が縫着される相対向側端
部を残余して接着剤を塗布しているため、ミシン縫製に
よる縫糸の通過部分には接着剤が存在せず、接着剤がか
らみついたりして糸切れが生じるというおそれがなく、
畳縁を芯板に対し問題なく縫着することができる。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0018】図において、(A)は板状の熱可塑性樹脂
発泡体を芯板(1)として、これに畳表(2)を装着し
た本発明に係る簡易薄畳を示している。
【0019】前記の芯板(1)はポリプロピレン等のオ
レフィン系樹脂を主体とする熱可塑性樹脂の適度に腰の
ある板状発泡体からなるもので、特に図に示すように
面が高密度、内部が低密度の樹脂発泡細条(1a)を多
数本平行に配列して集束し、隣接する発泡細条(1a)
(1a)同士を互いに融着せしめてなる発泡体を単独で
芯板としたものである。この芯板(1)の表面には高密
度の表皮層が形成されるとともに、各細条同士の融着部
(1b)も高密度になっており、この高密度部分と樹脂
発泡細条(1a)内部の低密度部分とが発泡体全体に混
在した状態になっている。
【0020】前記の樹脂発泡細条による発泡体は、比較
的厚みが小さいものでも、強靱性が高く、適度に腰があ
ってかつ耐圧縮強度および耐衝撃性、さらにはクッショ
ン性や復元性にも優れ、畳としての感触や足触り、特に
座ったときの感触が良好になる。
【0021】前記樹脂発泡細条による発泡体の物性の1
例を示すと、JIS A−9511の測定方法による密
度が0.103g/cm3 のもので、その曲げ強度は、
押出し方向(発泡細条の延在方向)には16.5kgf
/cm2 、これとは直角方向には3.3kgf/cm2
(JIS A−9511の測定方法による)であり、ま
た圧縮強度は、0.88kgf/cm2 (JIS K7
220の測定方法による)であり、さらに熱伝動率は
0.042kcal/mh℃(JIS A−1412の
測定方法による)である。
【0022】芯板(1)としては、前記の熱可塑性樹脂
を板状に押出し発泡成形した通常の板状発泡体を用いる
こともできるが、畳としての感触や耐圧性等の点から前
記の樹脂発泡細条(1a)による板状発泡体が好適であ
る。
【0023】前記芯板(1)は、これに畳表(2)を装
着した畳の全厚が7〜25mmの範囲になるように設定
される。畳の全厚を前記のように設定するのは、その厚
みが25mmを越えると嵩高になって重く簡易薄畳とし
ては適さず、また7mm未満では、畳として必要な緩衝
性やクッション性さらには断熱性や耐圧縮性が劣るから
である。簡易薄畳(A)としての使用上特に好適な範囲
は10〜20mmの厚みのものである。また前記簡易薄
畳(A)は、主として半畳( 820×820 mm〜1000×10
00mm)もしくは1畳に相当する寸法に形成されるが、
他の大きさや形状にすることもできる。半畳程度の大き
さのものが運搬、および移動が容易である。また通常の
畳より幅を小さくすることもできる。
【0024】前記のオレフィン系樹脂を主体とする熱可
塑性樹脂としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の
オレフィン系樹脂単独のものでもよいが、これらオレフ
ィン系樹脂とポリスチレン等のスチレン系樹脂との混合
樹脂その他のオレフィン主体の共重合体を例示でき、中
でもポリプロピレン等のオレフィン系樹脂とスチレン系
樹脂との混合樹脂で、オレフィン系樹脂が50重量%以
上、好ましくは60〜80重量%程度含まれているもの
が、強靱性や復元性、弾力性等の点から特に好適に用い
られる。
【0025】またこの合成樹脂発泡体の発泡倍率は、前
記樹脂の混合割合等によっても異なるが、平均5〜15
倍のものが好適である。すなわち、発泡倍率が5倍未満
では硬くなりすぎて緩衝性やクッション性が劣り、15
倍を越えると柔軟性がありすぎて耐圧縮性や保形性が劣
ることになり、いずれも好ましくない。
【0026】畳表(2)は、通常の畳に使用されるもの
と同じで、い草等の畳表材を麻糸等の糸で織ったものか
らなる。この畳表(2)は、粘着性糊やホットメルト系
接着剤あるいはゴム系接着剤等の接着手段により、上記
の芯板(1)に対し略全面的に接着されて装着される。
両面接着テープを用いることも可能であるが、接着強度
および浮きやずれ防止の点から合成ゴム系の接着剤が特
に好適に用いられる。(3)はその接着剤層、(4)は
仮止め用の両面接着テープを示す。
【0027】前記の略全面的な接着の形態としては、図
のように略全面にわたって接着剤を塗布して接着するほ
か、縦横1方向あるいは縦横の交叉方向にして部分的に
塗布しておいて接着することも可能である。いずれにし
ても、後述の畳縁(5)が縫着される側端部(6)には
接着剤を塗布しないものとする。
【0028】また前記の畳表(2)は、樹脂発泡細条
(1a)による板状発泡体からなる芯板(1)に対し
て、い草等の畳表材(2a)とは交叉方向に織り込まれ
ている糸(2b)の方向が前記発泡細条と平行方向をな
すように装着される。
【0029】すなわち、芯板(1)に装着された畳表
(2)は、前記糸(2b)の方向の緊張力が大きいため
に、芯板(1)に反りを与えるように作用するが、前記
の樹脂発泡細条(1a)よりなる発泡体は、発泡細条同
士の融着部が高密度になって発泡細条(1a)の方向に
伸びており、該細条方向の曲げに対して強くなっている
ので、前記のように糸(2b)の方向が前記発泡細条
(1a)と平行方向をなすように装着してあると、前記
の糸の緊張力による反りの発生を防止できることにな
る。
【0030】さらに畳表(2)の一方の側端部(2
c)、すなわち畳表材(2a)と平行方向の相対向側端
部(2c)は、図4および図6に示すように芯板(1)
の側端部下面に巻込むように回して接着固定される。特
に前記の芯板(1)の側端部下面に前記側端部(2c)
の厚みに相当する切欠部(7)が設けられ、この切欠部
(7)において、前記側端部(2c)が芯板(1)下面
より突出しないように接着される。また接着手段とし
て、図の場合、前記切欠部(7)に、長手方向所用間隔
毎に孔(8a)を有する仮止め用の両面接着テープ
(8)が貼着され、該両面接着テープ(8)の孔(8
a)の部分に接着剤が塗布されて、畳表(2)の側端部
(2c)が接着固定されている。前記のように側端部
(2c)が接着固定されていると、畳を敷設した状態に
おいて前記側端部分が高くなったり、隣接する畳に対し
て段差を生じることがない。
【0031】また畳表(2)の畳表材(2a)と直交す
る側の相対向側端部(2d)は、図3および図5のよう
に芯板(1)の側端に揃えて切断され、この側端部(2
d)と芯板(1)の側端が畳縁(5)により被覆され
る。
【0032】畳縁(5)は、例えば図5に示すように、
畳上面において端部を内側に折込むとともに、この畳上
面から芯板(1)の側面を経て下面に回し、畳上面側の
折曲端部(5a)と下面側の端部(5b)を芯板(1)
に対し上面側からのミシン縫製により同時に一体的に縫
着している。(9)はその縫糸を示す。(10)は畳上
面側の畳縁(5)の内部に挿入した保形用の芯紙であ
る。
【0033】なお、前記畳縁(5)の下面側の縫着部分
に当て紙を当てておくことができ、また必要に応じて、
畳縁(5)に刺繍模様(図示せず)を付しておくことも
できる。
【0034】さらに畳の隅角部においては、芯板(1)
の下面に折込まれる畳縁(5)の角部分の重なりを小さ
くするために、図7に示すように、該角部分を切欠(5
c)しておき、この端部を芯板の下面側に折込んで上記
のミシン縫製により縫着固定する。また必要により、芯
板(1)の下面四隅部に、前記の畳縁(5)の重なりに
よる厚みに相当する分の凹みをつけておくのが好まし
い。
【0035】(11)は滑止め機能を持ったテープ等か
らなる滑止め手段であり、下面における周辺部や四隅
部、中央部等の所要の個所に両面接着テープや接着剤等
による接着手段により貼設される。特に前記のように取
着された畳縁(5)の下面側の縫着部分を覆うようシー
ト状の滑止め手段(11)を貼着しておくと、該縫着部
分が保護されることになる。
【0036】前記の滑止め手段(11)としては、例え
ばポリウレタン系樹脂発泡体等の軟質合成樹脂の比較的
低倍率の発泡体より形成され、片側表面に開孔する多数
の小さい気泡を有する多孔質層をなし、この表面が合板
やプラスチック、タイル等の比較的平滑な面に対し押付
けられたときに、前記気泡内の空気が抜け出して、ずり
応力(ずり方向の力)に対しては強い密着力を発現し、
剥離応力(剥離方向の力)に対して弱い密着力を示し、
この物理的応力により吸着剥離機能を発揮するシートか
らなるテープが好適に用いられる。また柔軟な合成樹脂
シートの表面を細かな凹凸状に形成して摩擦抵抗を大き
くしたテープ、あるいは他の比較的弱い剥離可能な粘着
性を持った粘着テープや摩擦抵抗の強いゴムテープ等の
滑り止め機能を持ったテープやシート等を用いることも
できる。
【0037】上記の簡易薄畳(A)の製造方法について
次に説明する。
【0038】図8に示すように、オレフィン系樹脂を主
体とする熱可塑性樹脂の板状発泡体よりなる芯板(1)
には、これに装着される畳表(2)の畳表材(2a)と
平行になる相対向側端部の裏面に切欠部(7)を形成し
ておく。そして、この芯板(1)の畳上面側になる表面
には、前記一方の相対向側端部に両面接着テープ(4)
を貼着するとともに、その内方部の略全面にクロロプレ
ンゴム系等の合成ゴム系の接着剤を塗布する。この際、
特に畳縁(5)が縫着される他方の相対向側端部(6)
に接着剤層(3)が形成されないように塗布する。その
ためこの無分にハクリ可能なテープ等を貼着しておいて
塗布し塗布作業後に剥離する。また前記の両面接着テー
プ(4)も、前記の側端部(6)を除いて貼着してお
く。
【0039】また前記芯板(1)の裏面側においては、
図9に示すように、前記切欠部(7)に、長手方向所用
間隔毎に孔(8a)を有する両面接着テープ(8)を貼
着して、該接着テープ(8)の孔(8a)の部分に前記
同様の合成ゴム系の接着剤(3a)を塗布しておく。
【0040】こうして、例えば張った状態の畳表(2)
の上に接着剤が塗布された前記の芯板(1)を裏返して
置くようにして、芯板(1)の表面に畳表(2)を接着
し張り着け、さらに畳表材(2a)と平行な側端部(2
c)を芯板(1)の裏面側に回して切欠部(7)に接着
する。
【0041】この際、前記の合成ゴム系の接着剤は、硬
化するまでの時間が比較的長くかかることになるが、前
記のように両面接着テープ(4)および(8)が貼着さ
れているため、これが前記接着剤が完全に硬化するまで
の仮止めの役目を果し、接着剤が硬化していなくても、
畳表(2)を張り着け状態に確実に保持でき、また両側
端部(2c)も切欠部(7)に確実に固定される。
【0042】したがって接着剤の硬化を待たないで、前
記の仮止め状態で、次の畳縁(5)の縫着工程に供する
ことができる。そして、縫着工程においては、畳縁
(5)を図10に示すように、端部を内側に折返して芯
紙(10)を挿入した畳縁(5)を畳上面側から芯板
(1)の下面に回すように被覆させ、畳上面側の折曲端
部(5a)と下面側の端部(5b)とを芯板(1)に対
しミシン縫製により同時に縫着する。
【0043】また、畳縁(5)が縫着される相対向側端
部(6)には接着剤が塗布されていないため、ミシン縫
製による縫糸の通過部分には接着剤が存在しない。それ
ゆえ接着剤がミシン針にからみついたり、糸切れが生じ
て縫製が行なえないということがなく、畳縁(5)を一
度のミシン縫製により問題なく縫着固定できる。
【0044】こうして製造された簡易薄畳(A)は、発
泡体を芯板(1)にしてかつ厚みも比較的小さいため軽
量であって、例えば芯板(1)の発泡倍率7倍、厚み1
0mm前後の半畳の大きさのもので2kg弱であり、運
搬や保管等の取扱いおよび敷設作業が容易である。それ
ゆえ合板等のフローリグ仕上げやプラスチック板による
床面上に容易に敷設使用できる。また芯板(1)に略全
面的に接着されている畳表(2)が波打ったり、浮いた
りすることもない上、畳縁(5)が浮いたり剥離するお
それもない。
【0045】しかも、芯板(1)はオレフィン系樹脂を
主体とする発泡体よりなるもので、畳としてのクッショ
ン性や断熱性、保温性、防湿性等も良好である。特に実
施例のように樹脂発泡細条を多数本平行に配列して集束
して融着せしめた発泡体よりなる芯板(1)の場合、畳
全体として、耐圧縮強度および耐衝撃性、さらにはクッ
ション性や復元性にも優れ、畳としての感触も良好にな
る。
【0046】さらに、発泡体の芯板(1)に、中央部が
表面側へ僅かに膨出するような反りを与えて、敷設状態
において中央部が床面に密着するように工夫しておく
と、周辺部が床面から浮いたりせず、体裁のよい敷設状
態に保持できる。
【0047】したがって、洋間等の床面に一部的に敷設
したり、また集会所や講堂等の広間の一部に畳のスペー
スを作る場合の畳として、また仮設住宅あるいは列車や
船舶中で使用する簡易畳として好適に使用することがで
きる。
【0048】
【発明の効果】上記したように、本発明の簡易薄畳によ
れば、比較的厚みが小さくかつ軽量で運搬や保管等の取
扱いが容易であり、また敷設作業も容易に行なえる。ま
た表面の畳表は、芯板に接着されているため、波打った
り浮いたりすることがなく、表面状態も良好に保持され
る。また芯板がオレフィン系樹脂を主体とする発泡体よ
りなるもので、畳としてのクッション性や断熱性、保温
性、さらに防湿性等も良好であり、衛生的でダニ等の害
虫の発生の心配もない。
【0049】特に、本発明の簡易薄畳は、畳縁を芯板に
対しミシン縫製により縫着しているため、剥離等の生じ
るおそれのない良好な装着状態に確実に保持でき、その
縫目が表面に現われて一種の意匠的効果を呈することも
あって、外観上の体裁が良好なものとなる。その上、芯
板がオレフィン系樹脂を主体とする強靭性のある板状発
泡体よりなるものであるため、前記のようにミシン縫製
により畳縁を装着するにも拘らず、ミシン孔の部分から
芯板が折れるおそれがない。しかも畳縁を一度の縫製作
業のみで装着できるので、製造上の加工工程が少なくて
すみ、容易に製造することができる。
【0050】さらに、本発明の製造方法においては、両
面接着テープを利用した仮止めによって、接着剤が硬化
するまでに次の畳縁の縫着工程に供することができ、ま
たミシン縫製を接着剤が塗布されていない部分で行なう
ようにしたことにより、糸切れのおそれなくミシン縫製
により縫着でき、上記の効果の簡易薄畳を時間をかけず
に能率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す一部欠截斜視図である。
【図2】裏面側の斜視図である。
【図3】表面側一部を拡大した欠截斜視図である。
【図4】裏面側の一部を拡大した欠截斜視図である。
【図5】畳縁側の側端部の拡大断面斜視図である。
【図6】畳かまちになる側端部の拡大断面図である。
【図7】畳縁を分離した隅角部の斜視図である。
【図8】芯板表面の畳表を張り着ける前の斜視図であ
る。
【図9】芯板裏面の畳表を張り着ける前の斜視図であ
る。
【図10】ミシン縫製状態を示す略示断面図である。
【符号の説明】
(A) 簡易薄畳 (1) 芯板 (1a) 樹脂発泡細条 (1b) 融着部 (2) 畳表 (2a) 畳表材 (2b) 糸 (3) 接着剤層 (4) 両面接着テープ (5) 畳縁 (5a) 折曲端部 (5b) 下面側の端部 (6) 接着剤を塗布しない側端部 (7) 切欠部 (8) 両面接着テープ (9) 縫糸 (10) 芯紙 (11) 滑り止め手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 15/02 102 E04F 15/02 105

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全厚7〜25mmの畳であって、オレフ
    ィン系樹脂を主体とする熱可塑性樹脂の発泡倍率5〜1
    5倍の板状発泡体を単独で芯板とし、この芯板の表面に
    畳表を略全面的に接着して装着してなり、畳表材と直交
    する側の相対向側端部において、前記畳表と芯板の側端
    部を被覆する畳縁を、畳上面から芯板の下面に回し、畳
    上面側と下面側の両端部を芯板に対しミシン縫製により
    同時に縫着してなることを特徴とする簡易薄畳。
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂を主体とする熱可塑性
    樹脂の発泡倍率5〜15倍の板状発泡体よりなる芯板の
    表面側において、一方の相対向側端部に両面接着テープ
    を貼着するとともに、これより内方部略全面に他方の相
    対向側端部を残余して接着剤を塗布し、この表面に畳表
    を張り着けて前記両面接着テープにより仮止めした状態
    で、他方の相対向側端部において、畳縁を芯板の表面か
    ら裏面に回すように被覆させて、その両端部を芯板に対
    しミシン縫製により同時に縫着することを特徴とする簡
    易薄畳の製造方法。
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