JP2004285662A - 薄畳用軽量芯材 - Google Patents

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博 川上
Hiroaki Yamada
宏明 山田
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Abstract

【課題】薄くし軽量化を図ると同時に必要な剛性を確保し、しかもそりの発生を防止できる薄畳用軽量芯材を提供すること。
【解決手段】硬質プラスチックフォームを板状に成形した板状芯部材11と、この板状芯部材11の両面に設けられ、それぞれ少なくともプラスチックフィルム12bおよび金属箔シート12aで構成された面材12とで構成する。
これにより、薄い硬質プラスチックフォームの板状芯部材11であってもプラスチックフィルム12bと金属箔シート12aによる面材12によって剛性を確保でき、しかも伸びの発生のごくわずかな金属箔シート12aでそりの発生も防止するようにしている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄畳用軽量芯材に関し、薄くし軽量化を図ると同時に、そりの発生を防止できるようにしたもので、洋間との段差をなくすバリアフリー対策として、フローリング上などに敷く薄畳用の芯材として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の天然藁を束ねた畳用の芯材に代わり合成樹脂発泡体を主体として用いる畳用の芯材が使われるようになっており、特に近年はフローリング上などに段差を小さくして敷くことができる薄畳用の芯材としても多く使われている。
【0003】
このような薄畳の芯材として合成樹脂発泡体を用いる場合には、薄畳全体の厚さを20mm程度にする必要があることから芯材の厚さ自体は15mm以下にする必要があり、このため芯材としての強度が小さくなってしまい、畳表を取付けると大きくたわんでしまったり、畳表に皺がついてしまう。
【0004】
そこで、合成樹脂発泡体に合板やインシュレーションボード、プラッチック段ボールなどを積層して用いるものが種々提案されている。
【0005】
例えば特許文献1の薄畳用芯材では、合成樹脂発泡体やこれを用いた積層体の畳床の表面側に、合板、上側のプラスチック段ボール板、保護紙を順次積層するとともに、裏面側に、下側のプラスチック段ボール板および裏シートを順次に積層して構成されており、これにより、軽量且つ薄型であり反りや収縮が殆ど起こることがなく、しかも框段差が生じないようにしている。
【0006】
また、特許文献2の畳板では、複数の板材を貼り合わせた合板パネル構造の芯材の一方表面に複数の第一の切り込みを平行に設けると共に、他方表面に第一の切り込みにほぼ直交する形態で第二の切り込みを平行に設け、この芯材の表面にシート状のクッション材を全域接着して構成してあり、これにより、畳板の反り変形を極力抑制し、簡便な畳を提供するようにしている。
【0007】
さらに、特許文献3の薄畳用軽量芯材には、硬質プラスチック発泡体を厚さ7〜15mmの板状とした板状芯部材の両面に、紙の片面に合成樹脂フィルムをライニングしたり、紙の両面に合成樹脂フィルムをライニングした補強用の面材を貼って構成してあり、これにより、薄く、軽量で剛性を確保できるようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−41631号公報
【特許文献2】
特開平9−78808号公報
【特許文献3】
特開平11−22160号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、合成樹脂発泡体に合板やインシュレーションボード、プラッチック段ボールなどを積層して畳用の芯材とすると、強度の向上は図れるものの重量の増大を招くとともに、畳表などの取付けなど畳の仕上作業がやり難くなるという問題がある。
また、合成樹脂発泡体自体の強度を上げようとして発泡倍率を低くすると、密度が上昇し重量の増大を招くという問題がある。
一方、薄くして軽量化を図ろうとすると、そりが発生し易く、畳として敷く場合に均一に敷くことができなかったり、敷いた場合に端が浮いてしまうなどの問題がある。
【0010】
この発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたもので、薄くし軽量化を図ると同時に必要な剛性を確保し、しかもそりの発生を防止できる薄畳用軽量芯材を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載の薄畳用軽量芯材は、硬質プラスチックフォームを板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両面に設けられ、それぞれ少なくともプラスチックフィルムおよび金属箔シートで構成された面材とでなることを特徴とするものであり、この薄畳用軽量芯材によれば、薄い硬質プラスチックフォームの板状芯部材であってもプラスチックフィルムと金属箔シートによる面材によって剛性を確保でき、しかも伸びの発生のごくわずかな金属箔シートでそりの発生も防止するようにしている。
【0012】
また、この発明の請求項2記載の薄畳用軽量芯材は、請求項1記載の構成に加え、前記板状芯部材を構成する硬質プラスチックフォームを、厚さを5〜30mm、密度を40〜150kg/m3としたことを特徴とするものであり、この薄畳用軽量芯材によれば、このような厚さと密度とすることで、繰り返し圧縮によるへたりを防止し、しかも一定の厚さのものを安定して生産できるようにしている。
【0013】
さらに、この発明の請求項3記載の薄畳用軽量芯材は、請求項1または2記載の構成に加え、前記面材を、前記金属箔シートの表裏を前記プラスチックフィルムで挟んで構成したことを特徴とするものであり、この薄畳用軽量芯材によれば、金属箔シートの表裏をプラスチックフィルムで挟むようにすることで、板状芯部材との接着性を向上し、一層品質の向上を図ることができるようになる。
【0014】
また、この発明の請求項4記載の薄畳用軽量芯材は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記面材に、紙または耐水性ライナー紙を加えて構成したことを特徴とするものであり、この薄畳用軽量芯材によれば、面材に、紙または耐水性ライナー紙を加えるようにすることで、一層剛性の向上やそりの発生を防止できるようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1および図2はこの発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかり、図1は一部分を破断した外観斜視図、図2はそれぞれ拡大して示す部分横断面図である。
【0016】
この薄畳用軽量芯材10は、図1に示すように、硬質プラスチックフォームで形成された厚さが5〜30mmの板状の板状芯部材11を備えている。この板状芯部材11の厚さは薄畳として畳表を取付ける場合に端面への畳ピンの打ち込みなどに必要な厚さから板状芯部材11の厚さを5〜30mmとするが、通常は強度や重量あるいは薄畳とした場合のバリアーフリー化の必要を考慮して10mm前後に成形したものが用いられる。
この板状芯部材11として用いられる硬質プラスチックフォームとしては、硬質ウレタンフォーム、ウレタン変性イソシアヌレートフォーム、イソシアヌレートフォーム、カルボジイミド変性イソシアヌレートフォームなどのプラスチックフォームを使用することができるが、特に硬質ウレタンフォームが安定性において最も優れている。
また、この板状芯部材11の硬質プラスチックフォームの密度としては、40〜150kg/m3 の範囲のものが用いられるが、好ましくは55〜95kg/m3のものが用いられる。密度が40kg/m3より低いと、繰り返し圧縮により経たり現象が発生する場合があり、密度が150kg/m3を超えて高いと、生産安定性に劣り、厚さの均一な板状に成形することが難しい場合がある。
【0017】
そして、このような硬質プラスチックフォームの板状芯部材11は、押出成形や型成形によって薄畳として必要な1畳分や半畳分などの大きさの矩形に成形されるほか、必要に応じ円形など他の形状にも成形されるが、発泡密度の調整の自由度や成形体の強度(剛性)の点から型成形の方が好ましい。
【0018】
この硬質プラスチックフォームの板状芯部材11の表裏両面には、表面の剛性やたわみ強度を高めるとともに、そりを防止するための面材12が貼り着けられる。
【0019】
この面材12としては、図2に示すように、金属箔シート12aとプラスチックフィルム12bとが用いられる。
この面材12を構成する金属箔シート12aとしては、例えば厚さが7〜50μのものが用いられ、プラスチックシートなどに比べて伸びを抑えることで薄畳用軽量芯材10のそりを防止するとともに、表面剛性の向上を図り、湿気などによる腐食を防止しようとするものである。
この金属箔シート12aとしては、軽量で剛性に優れているアルミニウム箔シートが好ましく用いられるほか、他の金属箔(鉄、銅、鉛)のシートを用いるようにしても良い。
【0020】
また、面材12を構成するプラスチックフィルム12bとしては、例えば厚さが15〜50μのものが用いられ、これにより、薄畳用軽量芯材10の表面剛性などを金属箔シート12aと協働して確保するようにしている。
この面材12を構成するプラスチックフィルム12bとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニールなどのフィルムを用いることができ、このプラスチックフィルム12bによって表面からの水の浸入を防止するほか、畳表材の取付けなどの畳加工の際のホチキスや縫製針や縫製糸を保持する機能をなすようにしている。
【0021】
そして、このような金属箔シート12aとプラスチックフィルム12bとが全面的に接着されて、例えば図2(a)に示すように、金属箔シート12aの片面にプラスチックフィルム12bを接着した2層の面材12とされて金属箔シート12aを板状芯部材11側として板状芯部材11の表面および裏面にそれぞれ接着される。
また、同図(b)に示すように、金属箔シート12aの両面にプラスチックフィルム12bを接着した3層の面材12とされて板状芯部材11の表面および裏面にそれぞれ接着される。
さらに、面材12としては、金属箔シート12aの両面にプラスチックフィルム12bを接着して3層とするのに加え、他のシート材として紙や耐水ライナー紙12cを貼着して多層とした面材12としても良く、例えば、同図(c)に示すように、板状芯部材11の表裏面側からプラスチックフィルム12b、耐水ライナー紙12c、プラスチックフィルム12b、金属箔シート12a、プラスチックフィルム12bの5層とした面材12などを用いることもできる。
面材12として用いる耐水ライナー紙12cとしては、目付が200〜300g/m2のものが使用され、これ以上になると重量が重くなってしまう。
このような多層構造の面材12を用いる場合には、金属箔シート12aを板状芯部材11に近い位置に配置するよりも畳表に近い位置など外側の位置に配置することが湿気などのによる腐食防止に有効となり、そり防止の効果への金属箔シート12aの配置の影響はほとんどない。
このように面材12として金属箔シート12aや耐水ライナー紙12cなどをプラスチックフィルム12bで挟むようにすることで、接着性を向上することができる。
なお、金属箔シート12a、プラスチックフィルム12b、紙や耐水ライナー紙12cの積層は、予めそれぞれを用意して接着するようにしたり、金属箔シート12aや紙や耐水ライナー紙12cの表面などにプラスチックフィルム12bをライニングするようにしても良い。
このような面材12は、2層〜多層とされるが、その場合の厚さは0.1〜1.0mmが好ましく、このような厚さによって十分な剛性やそり防止などを図ることができる。
【0022】
この金属箔シート12aと合成樹脂フィルム12bとで構成された面材12が硬質プラスチックフォームの板状芯部材11の両面に貼着されるが、これに用いる接着剤としては、ウレタン,ゴム,酢酸ビニール,アクリルなどの溶剤型、同エマルジョン,ラテックス型、エポキシ,2液ウレタン等の2液反応型、酢酸ビニール,EVA,ウレタン,ゴムのホットメルト型などが使用できるが、面材12の金属箔シート12aと板状芯部材11の硬質ウレタンフォームなどとの接着には、これらを安定して接着でき、剥れが発生しないものとしてエポキシ系,ホットメルト型が好ましい。
【0023】
このように構成した薄畳用軽量芯材10によれば、硬質プラスチックフォームの板状芯部材11の両面にプラスチックフィルム12bと金属箔シート12aとで構成した面材12を貼り着けるようにしたので、硬質プラスチックフォームの厚さが5〜30mmの板状芯部材11であっても、薄畳として必要な表面剛性を面材12で確保することができるとともに、面材12の金属箔シート12aによってそりの発生を防止することができ、従来の合板などの硬質面材を用いるものに比べ、薄くして軽量化を図ると同時に必要な剛性を確保し、しかもそりの発生を防止できる。特に、面材12の金属箔シート12aはその平面方向の伸びが少なく、紙に比べても薄くでき、薄く軽量な薄畳用軽量芯材10を実現することができる。
これにより、バリアーフリー化にも適したものとなり、運搬や施工も容易となるとともに、従来のシージングインシュレーションボードの熱伝導率が0.045kcal/mh℃であるのに対し、この薄畳用軽量芯材10では、0.018kcal/mh℃であり、十分な断熱効果を確保することができる。
【0024】
また、この薄畳用軽量芯材10によれば、薄畳を仕上げる段階でホチキス止めや畳縁の縫い止め力を支持することができるとともに、畳表材の皺発生を防止することができ、畳表の取付けなどの畳の仕上作業も簡単になる。
【0025】
さらに、この薄畳用軽量芯材10によれば、面材12として金属箔シート12aとプラスチックフィルム12bとを用いるようにしたので、金属箔シート12aで湿気などによる腐食を防止することができるとともに、金属箔シート12aをプラスチックフィルム12bで挟むようにすれば、硬質プラスチックフォーム11の板状芯部材12に接着する場合の接着性の向上を図ることができ、簡単に製造することができ、コストも安くできる。
【0026】
また、この薄畳用軽量芯材10によれば、面材12により表面の風合いの耐久性が優れ、いつまでも強度が低下せず、変形やそりが少ない。
これにより、畳表との分別も容易にできるとともに、畳表を交換することでリサイクル使用ができ、畳表をプラスチックのものを用いるようにすれば、水による洗浄が可能となる。
【0027】
こうして板状芯部材11の両面に面材12が貼着された薄畳用軽量芯材10には、その表面に畳表材が取付けられて薄畳とされる。
例えば図3に示すように、この薄畳20では、芯材として既に説明した薄畳用軽量芯材10がそのまま用いられ、さらに、薄畳用軽量芯材10の表裏面には、必要に応じてそれぞれシート材21,22が配置され、接着剤などで貼り着けられる。
【0028】
これらシート材21,22のうち薄畳の表側となる表面に配置されるシート材21は、保温性とクッション性の向上を目的として配置されるものであり、例えばフェルト、不織布、軟質ポリウレタンフォームシート、半硬質ポリウレタンフォームシート、または、各種のフォーム材の粉砕細片をウレタン系の原液や接着剤で硬化固めた物をシート状に裁断したものや、シート状の織布、編布、不織布、フェルト、紙、ビニールレザー、合成皮革、人工皮革およびポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン等のフィルムを軟質、半硬質のポリウレタンフォーム材の片面または両面に接着剤やフレームラミネートにより積層された積層シートなどが用いられる一方、薄畳の裏側となる裏面に配置されるシート材22は保温性およびクッション性の向上のほか、フローリング上などに敷く場合の滑りを防止することを目的として配置され、表側と同様に例えば、フェルトや不織布など表側と同一のものが用いられる。
【0029】
なお、これら表裏面のシート材21,22の貼着は、薄畳用軽量芯材10の面材12を硬質プラスチックフォームである板状芯部材11に貼ると同時に貼るようにしたり、予め面材12に貼り付けておいたり、面材12を貼った後に貼るようにする場合のいずれでも良い。
【0030】
また、裏面に貼るシート材22の両端部を切り取るようにし、この部分に畳表材23を縫製する際の折り返し部分を位置させることで、段差のない状態にすることができる。
【0031】
さらに、シート材としては、フェルトや不織布を用いるほか、防虫紙、金属シート、プラスチックシートなどを用いても良い。
【0032】
こうして、シート材21,22が貼られた薄畳用軽量芯材10の薄畳の表側となるシート材21の表面には、畳表材23が配置され、従来同様、必要な端縁に畳縁が配置され、ホチキスや縫製などによって取付けられる。
【0033】
このような薄畳20によれば、剛性があり、軽量の薄畳用軽量芯材10にシート材21,22を貼り、表側に畳表材23を取り付けるようにしたので、厚さを30mm程度に抑えることができるとともに、軽量にでき、硬質プラスチックフォームと金属箔シートおよびプラスチックシートで芯部分が構成されているので、従来の合板を用いたものに比べ畳表材23の取付けなど畳の仕上作業も容易に行うことができるとともに、既に説明したように、薄く軽量でそりの発生しない薄畳20とすることができる。
【0034】
【実施例】
以下、この発明の薄畳用軽量芯材の実施例について、比較例とともについて説明する。
ここでは、薄畳用軽量芯材を用いて薄畳を製作し、薄畳として必要な局部圧縮強度および弾性係数の測定と屋内暴露試験により経時のそりの測定を行った。
【0035】
(実施例)
薄畳用軽量芯材10の板状芯部材11として硬質ウレタンフォーム(密度:95kg/m3)の長さ1820mm、幅910mm、厚さ6mmのものを用意した。
また、面材12として厚さ25μのポリエチレンフィルム、厚さ12μのアルミニウム箔シート、厚さ25μのポリエチレンフィルム、目付200kg/m2の耐水ライナー紙、厚さ25μのポリエチレンフィルム、目付200kg/m2の耐水ライナー紙、厚さ25μのポリエチレンフィルムの順に積層したものを用意した。
そして、板状芯部材11の両面にそれぞれ面材12のアルミニウム箔シートが外側に位置するようにゴム系ホットメルト接着剤で貼って薄畳用軽量芯材10とした。
この薄畳用軽量芯材10に畳表材としてポリプロピレン製の畳表を長さ1900〜1950mm程度に裁断した後、畳表材で芯材の両端部を包むようにし、芯材の端面に複数の畳ピンを水平に打ち込んで仮止めした。これを裏返して畳表材の端部を折り返してホチキスで10か所本止めし、50mm幅の布粘着テープでカバー止めをした。さらに、長縁部の両側に畳縁を縫い着け機で縫い着けて厚さが10mmの薄畳を得た。
こうして得られた薄畳を用いて行った局部圧縮試験は、JIS A 9511の試験方法に基づき実施した。試験は、図4(a)に示すように、100×100mmのサンプルを用意し、圧縮面となる畳表側に50×50mmの鋼鈑を載せ、10mm/minの速度で治具の間に挟んで、総厚さの10%を圧縮することで測定した。
その結果は、表1に示すように、圧縮強度は、1.2MPa、弾性係数は、12.48MPaであった。また、試験後のサンプルの面材12の表面には、ほとんど圧縮跡が残っていなかった。
なお、この圧縮試験では、人間が踏みつける以上の荷重を加えたことから、十分な表面剛性を備えることが分かる。
屋内暴露試験によるそりの測定は、長さ1820mm、幅910mm、厚さ10mmの薄畳を屋内に平成14年8月20日から64日間暴露し、幅方向および長さ方向のそりを測定し、図4(b)に示すように、上側に凸を+、下側に凸を−として表示し、その結果を表2に示した。
同表から明らかなように、そりの発生は少なく、畳としても何ら問題のない範囲であった。
【0036】
(比較例)
薄畳用軽量芯材10の板状芯部材11として実施例1と同一の硬質ウレタンフォーム(密度:95kg/m3)の長さ1820mm、幅910mm、厚さ6mmのものを用意した。
また、面材12として目付140g/m2のタンカル紙、厚さ25μのポリエチレンフィルム、目付200kg/m2の耐水ライナー紙、厚さ25μのポリエチレンフィルム、目付200kg/m2の耐水ライナー紙、厚さ25μのポリエチレンフィルムの順に積層したものを用意した。
そして、板状芯部材11の両面にそれぞれ面材12をゴム系ホットメルト接着剤で貼り、さらに表面には厚さ2mmの発泡ポリエチレンシートを貼った後、実施例1と同様に、畳表材を付けて厚さが12mmの薄畳を得た。
こうして得られた薄畳を用いて局部圧縮試験を行った結果は、表1中に示すように、圧縮強度は、1.11MPa、弾性係数は、11.59MPaであった。
この試験後のサンプルは、面材12の表面に明確な圧縮跡が残っていた。
また、屋内暴露試験によるそりの測定は、表2中に示すように、64日後のそりの最大変化量が、実施例の−4mmに比べて−8mmと大きく、畳として敷いた場合に浮いた感じがするとともに、そりが大きいため均一に敷くことができず、畳の端が浮いた状態となった。
【0037】
【表1】
Figure 2004285662
【0038】
【表2】
Figure 2004285662
【0039】
【発明の効果】
以上、一実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の薄畳用軽量芯材によれば、硬質プラスチックフォームを板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両面に設けられ、それぞれ少なくともプラスチックフィルムおよび金属箔シートで構成された面材とで構成したので、薄い硬質プラスチックフォームの板状芯部材であってもプラスチックフィルムと金属箔シートによる面材によって剛性を確保でき、しかも伸びの発生のごくわずかな金属箔シートでそりの発生も防止することができる。
これにより、薄くし軽量化を図ると同時に必要な剛性を確保でき、しかもそりの発生を防止できるとともに、金属箔シートによって湿気などによる腐食を防止できる薄畳用軽量芯材を得ることができる。
【0040】
また、この発明の請求項2記載の薄畳用軽量芯材によれば、前記板状芯部材を構成する硬質プラスチックフォームを、厚さを5〜30mm、密度を40〜150kg/m3としたので、このような厚さと密度とすることで、繰り返し圧縮によるへたりを防止し、しかも一定の厚さのものを安定して生産することができる。
【0041】
さらに、この発明の請求項3記載の薄畳用軽量芯材によれば、前記面材を、前記金属箔シートの表裏を前記プラスチックフィルムで挟んで構成したので、金属箔シートの表裏をプラスチックフィルムで挟むようにすることで、板状芯部材との接着性を向上し、一層品質の向上を図ることができる。
【0042】
また、この発明の請求項4記載の薄畳用軽量芯材によれば、前記面材に、紙または耐水性ライナー紙を加えて構成したので、面材に、紙または耐水性ライナー紙を加えることで、一層剛性の向上やそりの発生を防止でき、湿気などに対する強度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかる一部分を破断した外観斜視図である。
【図2】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかるそれぞれ拡大して示す部分横断面図である。
【図3】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかり薄畳に適用した場合の一部分を破断した外観斜視図である。
【図4】この発明の薄畳用軽量芯材の一実施の形態にかかり薄畳に適用した場合の局部圧縮試験方法およびそりの測定方法の説明図である。
【符号の説明】
10 薄畳用軽量芯材
11 板状芯部材
12 面材
12a 金属箔シート
12b プラスチックフィルム
12c 耐水性ライナー紙

Claims (4)

  1. 硬質プラスチックフォームを板状に成形した板状芯部材と、この板状芯部材の両面に設けられ、それぞれ少なくともプラスチックフィルムおよび金属箔シートで構成された面材とでなることを特徴とする薄畳用軽量芯材。
  2. 前記板状芯部材を構成する硬質プラスチックフォームを、厚さを5〜30mm、密度を40〜150kg/m3としたことを特徴とする請求項1記載の薄畳用軽量芯材。
  3. 前記面材を、前記金属箔シートの表裏を前記プラスチックフィルムで挟んで構成したことを特徴とする請求項1または2記載の薄畳用軽量芯材。
  4. 前記面材に、紙または耐水性ライナー紙を加えて構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄畳用軽量芯材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010174430A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Eiwa Matekkusu:Kk 畳床

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