JP2020033773A - 天井パネルの固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工性が良好で、かつ見栄え良く天井パネルを固定し得る天井パネルの固定構造を提供する。【解決手段】軟質層20の天井下地5側に裏面側補強層15が設けられた天井パネル1の固定構造であって、前記天井パネルは、その裏面が前記天井下地に当接された状態で、前記裏面側補強層が頭部8aの止部となるように表面側から打ち込まれた固着具8によって固定され、該固着具は、その頭部が前記軟質層内に没入されている。【選択図】図1
Description
本発明は、天井パネルの固定構造に関する。
従来より、天井パネルの固定構造としては、天井パネルの端部を野縁等の天井下地にビス等によって直接的に固定したり、目地材等によって保持させたりして固定した構造が知られている。このような構造では、天井パネルの室内側においてビスの頭部や目地材が目立ち易くなるという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、天井材の表面に設けられた深さの深い小凹部から天井下地にステープルを打入して天井材を取り付ける構造が開示されている。
例えば、下記特許文献1には、天井材の表面に設けられた深さの深い小凹部から天井下地にステープルを打入して天井材を取り付ける構造が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された天井材の取り付け構造では、小凹部が目立ち易くなり、また、小凹部以外の箇所に打入すれば、ステープルが目立ち易くなることが考えられ、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、施工性が良好で、かつ見栄え良く天井パネルを固定し得る天井パネルの固定構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る天井パネルの固定構造は、軟質層の天井下地側に裏面側補強層が設けられた天井パネルの固定構造であって、前記天井パネルは、その裏面が前記天井下地に当接された状態で、前記裏面側補強層が頭部の止部となるように表面側から打ち込まれた固着具によって固定され、該固着具は、その頭部が前記軟質層内に没入されていることを特徴とする。
本発明に係る天井パネルの固定構造は、上述のような構成としたことで、施工性が良好で、かつ見栄え良く天井パネルを固定することができる。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る天井パネルの固定構造を用いて天井パネルを固定した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る天井パネルの固定構造の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る天井パネルの固定構造を用いて天井パネルを固定した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る天井パネルの固定構造の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る天井パネルの固定構造を用いて固定される天井パネル1は、図1に示すように、軟質層を構成する発泡樹脂層20の天井下地5側に、裏面側補強層を構成する下地側層15を設けた構成とされている。
この天井パネル1が固定される天井下地5としては、木造天井下地でもよく、鋼製天井下地でもよい。また、天井下地5を、軽鉄材を用いたいわゆる軽天下地としてもよい。図例では、天井下地5を、吊木や吊ボルト等の吊部材6に野縁7を吊り下げた構成としたいわゆる吊天井とした例を示しているが、種々の構成とされたものでもよい。
また、この天井パネル1は、住居やオフィス等の比較的に小型の建物の天井として施工されるものでもよく、体育館やホール、ショッピングモール、工場、学校等の比較的に大型の各種の建物の天井として施工されるものでもよい。
また、この天井パネル1は、単位面積(1m2)当たりの質量が2.0kg以下とされたものでもよく、好ましくは、1.5kg以下とされたものでもよく、より好ましくは、1.0kg以下とされたものでもよい。また、この天井パネル1の質量を、上記のような軽天下地からなる天井下地5を含んだ天井システム全体の質量が2.0kg/m2以下となるような質量としてもよい。
この天井パネル1が固定される天井下地5としては、木造天井下地でもよく、鋼製天井下地でもよい。また、天井下地5を、軽鉄材を用いたいわゆる軽天下地としてもよい。図例では、天井下地5を、吊木や吊ボルト等の吊部材6に野縁7を吊り下げた構成としたいわゆる吊天井とした例を示しているが、種々の構成とされたものでもよい。
また、この天井パネル1は、住居やオフィス等の比較的に小型の建物の天井として施工されるものでもよく、体育館やホール、ショッピングモール、工場、学校等の比較的に大型の各種の建物の天井として施工されるものでもよい。
また、この天井パネル1は、単位面積(1m2)当たりの質量が2.0kg以下とされたものでもよく、好ましくは、1.5kg以下とされたものでもよく、より好ましくは、1.0kg以下とされたものでもよい。また、この天井パネル1の質量を、上記のような軽天下地からなる天井下地5を含んだ天井システム全体の質量が2.0kg/m2以下となるような質量としてもよい。
また、この天井パネル1は、図2(a)に示すように、平面視して(厚さ方向に見て)、略方形状とされている。この天井パネル1は、平面視して略正方形状とされたものでもよく、略長方形状とされたものでもよい。この天井パネル1の平面視した状態における大きさは、取扱性や施工性等の観点から適宜の大きさとしてもよく、例えば、1辺の長さが0.3m以上とされたものでもよく、2.0m以下とされたものでもよい。また、略長方形状とされた天井パネル1においては、短辺の長さが0.3m以上で、長辺の長さが2.0m以下とされたものでもよい。また、略正方形状とされた天井パネル1においては、1辺の長さが0.6m以上、1.5m以下とされたものでもよく、0.9m〜1.2m程度とされたものでもよい。また、この天井パネル1の厚さは、層構成等にもよるが、例えば、2.5mm〜15.0mm程度としてもよく、好ましくは、3.0mm〜12.0mm程度としてもよく、より好ましくは、3.0mm〜6.0mm程度としてもよい。
また、天井パネル1は、発泡樹脂層20の表面側(室内側)に表面側補強層を構成する室内側面層10aを設けた構成とされている。この室内側面層10aは、化粧層11と、この化粧層11の発泡樹脂層20側に設けられた難燃層12と、を備えている。このように発泡樹脂層20の室内側に難燃層12を設けた構成とすれば、木質系ボードや石膏ボードと比べて、軽量化を図ることができ、また、室内側における難燃性を向上させることができる。
化粧層11は、厚さが0.1mm〜0.5mm程度の薄シート状とされ、当該天井パネル1の化粧面を構成する。本実施形態では、この化粧層11を、ガラス繊維シートとしている。このような構成とすれば、化粧層11を印刷紙や突板としたものと比べて、剛性及び難燃性を向上させることができる。この化粧層11としては、ガラス不織布(ガラスペーパー)でもよく、目付が20g/m2〜250g/m2程度とされたものでもよく、好ましくは、目付が30g/m2〜100g/m2程度とされたものでもよい。
また、この化粧層11は、ガラス繊維シートの表面に印刷や塗装等の適宜の表面化粧処理が施されたものでもよい。なお、化粧層11としては、ガラス繊維シートに限られず、印刷や塗装等の適宜の表面化粧処理が施された他のシート材でもよく、また、印刷、塗装等によって形成されたものでもよい。また、化粧層11の印刷に用いる塗料に含まれる顔料、添加物等は、難燃性を確保する観点から、無機系であることが好ましい。
また、この化粧層11は、ガラス繊維シートの表面に印刷や塗装等の適宜の表面化粧処理が施されたものでもよい。なお、化粧層11としては、ガラス繊維シートに限られず、印刷や塗装等の適宜の表面化粧処理が施された他のシート材でもよく、また、印刷、塗装等によって形成されたものでもよい。また、化粧層11の印刷に用いる塗料に含まれる顔料、添加物等は、難燃性を確保する観点から、無機系であることが好ましい。
難燃層12は、当該天井パネル1が建築基準法において定められた不燃材料等に必要な性能に関する技術的基準を満たすように適宜の構成とされたものでもよい。例えば、当該天井パネル1が技術的基準における「難燃材料」の基準を満たすように構成されたものでもよく、好ましくは、「準不燃材料」の基準を満たすように構成されたものでもよく、より好ましくは、「不燃材料」の基準を満たすように構成されたものでもよい。この難燃層12としては、例えば、薄シート状とされた箔状のアルミシートでもよい。この難燃層12を構成するアルミシートの厚さは、5μm〜50μm程度でもよく、好ましくは、7μm〜40μm程度でもよく、より好ましくは、10μm〜30μm程度でもよい。
なお、難燃層12としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。例えば、吸熱性金属水酸化物を含む樹脂含浸ガラス繊維不織布板等としてもよい。
これら化粧層11と難燃層12とは、適宜の接着剤等によって積層一体化されたものでもよい。
なお、難燃層12としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。例えば、吸熱性金属水酸化物を含む樹脂含浸ガラス繊維不織布板等としてもよい。
これら化粧層11と難燃層12とは、適宜の接着剤等によって積層一体化されたものでもよい。
また、本実施形態では、室内側面層10aを、難燃層12の発泡樹脂層20側に設けられた繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層13を含んだ構成としている。このような構成とすれば、ガラス繊維強化樹脂層13が補強層として機能し、天井パネル1全体の曲げ剛性及び寸法安定性を向上させることができる。これにより、軽量化を図りながらも、施工後における垂れをより効果的に抑制することができ、天井パネル1として好適なものとなる。
このガラス繊維強化樹脂層13は、樹脂主成分が発泡樹脂層20の樹脂主成分と同一とされている。このような構成とすれば、各層における馴染み性が良好となり、境界剥離等を生じ難くすることができる。
このガラス繊維強化樹脂層13は、樹脂主成分が発泡樹脂層20の樹脂主成分と同一とされている。このような構成とすれば、各層における馴染み性が良好となり、境界剥離等を生じ難くすることができる。
このガラス繊維強化樹脂層13を構成するガラス繊維シート14は、目付が50g/m2〜300g/m2のガラスクロスとされている。このような構成とすれば、軽量化を図りながらも適度な曲げ剛性を確保することができる。このガラス繊維シート14の目付は、好ましくは、50g/m2〜150g/m2でもよく、より好ましくは、50g/m2〜100g/m2でもよい。このようなガラス繊維シート14としては、厚さが0.1mm〜0.5mm程度の薄シート状とされたものでもよい。また、このガラス繊維シート14としては、ガラス繊維の織布が好ましく、例えば、縦糸及び横糸にガラスロービングを用いて製織した平織、絡み織等の織物であるガラスクロスでもよい。ガラスクロスを用いることにより、熱変形を生じ難くすることができる。なお、ガラス繊維シート14としては、このようなガラスクロスに限られず、ガラスペーパーやガラスマットでもよい。
また、本実施形態では、ガラス繊維強化樹脂層13は、ガラス繊維シート14に発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されている。つまり、発泡樹脂層20の一部にガラス繊維強化樹脂層13を一体的に設けた構成としている。このような構成とすれば、別途に作成されたガラス繊維強化樹脂層を構成するシートを発泡樹脂層20に積層したものと比べて、境界剥離等をより生じ難くすることができる。また、製造効率を向上させることができる。
また、上記のように積層一体化された化粧層11及び難燃層12の天井下地5側に適宜の接着剤によってガラス繊維シート14が積層一体化された複合シートが、発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物によって発泡樹脂層20に積層一体化されたものでもよい。この場合、難燃層12がガラス繊維強化樹脂層13を構成するガラス繊維シート14を通過した樹脂組成物に少なくとも部分的に接着されたものでもよい。つまり、上記のように目付が小さくされて目隙が多くなるガラス繊維シート14から発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物が染み出すようにして難燃層12に部分的に接着されたものでもよい。また、難燃層12とガラス繊維シート14とを積層一体化する接着剤は、ガラス繊維強化樹脂層13を構成する樹脂組成物のガラス繊維シート14からの染み出しを許容するようにガラス繊維シート14に塗布されたものでもよい。このような構成とすれば、接着剤等を介して難燃層12を積層したものと比べて、剥離を抑制することができ、また、皺等が形成され難く、製造効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、下地側層15を、繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層17を含んだ構成としている。つまりは、発泡樹脂層20を厚さ方向両側の補強層を構成するガラス繊維強化樹脂層13,17によって挟んだような構成としている。このような構成とすれば、曲げ剛性及び寸法安定性をより効果的に向上させることができる。これにより、軽量化を図りながらも、施工後における垂れをより効果的に抑制することができ、天井パネル1としてより好適なものとなる。
この下地側のガラス繊維強化樹脂層17は、上記した室内側のガラス繊維強化樹脂層13と概ね同様、発泡樹脂層20の樹脂主成分と樹脂主成分が同一とされている。また、上記同様、この下地側のガラス繊維強化樹脂層17は、ガラス繊維シート18に発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されている。
この下地側のガラス繊維強化樹脂層17は、上記した室内側のガラス繊維強化樹脂層13と概ね同様、発泡樹脂層20の樹脂主成分と樹脂主成分が同一とされている。また、上記同様、この下地側のガラス繊維強化樹脂層17は、ガラス繊維シート18に発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物が含浸されて形成されている。
また、本実施形態では、この下地側のガラス繊維強化樹脂層17の天井下地5側に、下地側層15を構成する滲出抑制層16を設けた構成としている。このような構成とすれば、発泡樹脂層20の厚さ方向両側にガラス繊維強化樹脂層13,17及びシート状部材(難燃層12及び滲出抑制層16)が設けられることとなり、曲げ剛性及び寸法安定性をより効果的に向上させることができる。また、概ね表裏対称な構造となるので、反り抑制効果も期待できる。
この滲出抑制層16としては、ガラス繊維強化樹脂層17を構成する樹脂組成物の滲出の抑制が可能なものであればよく、樹脂シートや金属シートでもよい。滲出抑制層16を、金属シートとすれば、難燃性を向上させることができ、また、遮熱性や電磁波遮蔽性の向上も期待できる。
例えば、滲出抑制層16を、上記した難燃層12と同様のアルミシートとしてもよく、難燃層12よりも薄いシートとしてもよい。例えば、滲出抑制層16の厚さを、難燃層12の厚さの2/5〜3/5程度の厚さとしてもよい。
この滲出抑制層16としては、ガラス繊維強化樹脂層17を構成する樹脂組成物の滲出の抑制が可能なものであればよく、樹脂シートや金属シートでもよい。滲出抑制層16を、金属シートとすれば、難燃性を向上させることができ、また、遮熱性や電磁波遮蔽性の向上も期待できる。
例えば、滲出抑制層16を、上記した難燃層12と同様のアルミシートとしてもよく、難燃層12よりも薄いシートとしてもよい。例えば、滲出抑制層16の厚さを、難燃層12の厚さの2/5〜3/5程度の厚さとしてもよい。
また、この滲出抑制層16にガラス繊維強化樹脂層17を構成するガラス繊維シート18が適宜の接着剤で積層一体化された複合シートが、発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物によって発泡樹脂層20に積層一体化されたものでもよい。この場合、滲出抑制層16がガラス繊維強化樹脂層17を構成するガラス繊維シート18を通過した樹脂組成物に少なくとも部分的に接着されたものでもよい。つまり、上記のように目付が小さくされて目隙が多くなるガラス繊維シート18から発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物が染み出すようにして滲出抑制層16に部分的に接着されたものでもよい。また、滲出抑制層16とガラス繊維シート18とを積層一体化する接着剤は、ガラス繊維強化樹脂層17を構成する樹脂組成物のガラス繊維シート18からの染み出しを許容するようにガラス繊維シート18に塗布されたものでもよい。
上記のような構成とすれば、接着剤等を介して滲出抑制層16を積層したものと比べて、剥離を抑制することができ、また、皺等が形成され難く、製造効率を向上させることができる。また、上記のようにガラス繊維シート18の目付を小さくすれば、目隙が多くなり、成形する際にガラス繊維強化樹脂層17を構成する樹脂組成物が染み出してガラス繊維シート18が樹脂組成物層内に埋没することが考えられる。上記のように滲出抑制層16にガラス繊維シート18を積層一体化した構成とすれば、成形する際におけるガラス繊維シート18の埋没を抑制することができる。
なお、室内側面層10a(表面層10)及び下地側層15の両方または一方の繊維強化樹脂層を、ガラス繊維シート14,18に代えて、炭素繊維や鉱物繊維等の他の強化繊維シートを含んだ構成としてもよい。
なお、室内側面層10a(表面層10)及び下地側層15の両方または一方の繊維強化樹脂層を、ガラス繊維シート14,18に代えて、炭素繊維や鉱物繊維等の他の強化繊維シートを含んだ構成としてもよい。
発泡樹脂層20は、当該天井パネル1の大部分を占める。この発泡樹脂層20の厚さは、天井パネル1の厚さの80%〜99%であることが好ましく、85%〜95%であることがより好ましい。この発泡樹脂層10の厚さは、例えば、2.3mm〜14.8mm程度としてもよく、好ましくは、2.5mm〜11.5mm程度としてもよく、より好ましくは、2.5mm〜5.5mm程度としてもよい。また、この発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物は、本実施形態では、発泡倍率が10倍〜30倍の発泡ポリウレタン樹脂とされている。このような構成とすれば、軽量化を図ることができる。また、発泡樹脂層20の厚さ方向両側の室内側面層10a及び下地側層15のうちの一方または両方を、上記のように発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物によって発泡樹脂層20に積層一体化することができ、製造効率を向上させることができる。この発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物の発泡倍率は、好ましくは、15倍〜25倍程度でもよい。
また、本実施形態では、発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物を、難燃性ポリウレタン樹脂組成物としている。このような構成とすれば、上記のような発泡倍率としたことも相俟って難燃性(不燃性)をより向上させることができる。つまり、発泡樹脂層20に含まれる有機材の量が比較的に少なくなるため総発熱量を低くすることができる。このような難燃性ポリウレタン樹脂組成物としては、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、触媒、発泡剤、整泡剤及び添加剤を含んだ構成とされたものでもよい。また、このような難燃性ポリウレタン樹脂組成物には、難燃剤や、フィラー、無機充填材が更に含まれていてもよい。発泡樹脂層20を構成する樹脂としては、ポリウレタン樹脂のほか、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。
また、天井パネル1は、難燃層12及び化粧層11(本実施形態では、これらに加え、ガラス繊維強化樹脂層13)を含む室内側面層10aから一連状に、当該天井パネル1の側端部2の端面3を構成する端面層10cを設けた構成とされている。また、天井パネル1の側端部2の室内側縁部に面取部4を設け、この面取部4を構成する面取表面層10bを、室内側面層10aから一連状に設けた構成としている。このように一連状に設けられた室内側面層10a、面取表面層10b及び端面層10cによって表面層10を構成している。
本実施形態では、天井パネル1は、図2(b)に示すように、難燃層12及び化粧層11を含む表面層10が溝底側に存在するように、少なくとも一側端部2の裏面側に設けられた折曲溝22,25の部位において折り曲げられて一側端部2の端面3に表面層10(端面層10c)を設けた構成とされている。このような構成とすれば、四周の側端部2,2,2,2のうちの少なくとも一側端部2の端面3における難燃性を向上させることができる。これにより、隣り合う天井パネル1,1の一側端部2,2の端面3,3同士を突き合わせて施工された状態で室内側において火災が発生したような場合にも、発泡樹脂層20を端面3において露出させたものと比べて、端面3からの燃焼を遅延させることができる。また、一側端部2における曲げ剛性を向上させることができる。また、この一側端部2の端面3に室内側面から一連状に表面層10が設けられることとなるので、例えば、エッジシートを貼着して端面3を覆うようなものと比べて、室内側の縁部の見栄えを向上させることができる。また、本実施形態では、上記のように表面層10にガラス繊維強化樹脂層13を含んだ構成としているので、一側端部2の曲げ剛性をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、一側端部2の室内側縁部に面取部4が形成されるように複数本の折曲溝22,25を設けた構成としている。このような構成とすれば、隣り合う天井パネル1,1の一側端部2,2の端面3,3同士を突き合わせて施工した場合における室内側面同士の段差を目立ち難くすることができる。また、室内側面から面取部4も含んで一側端部2の端面3に一連状に表面層10が設けられることとなるので、継目が形成されず、見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態では、一側端部2の表面層10に、端面層10cから一側端部2の裏面を覆うように延出された延出部位を構成する端部裏面層10dを設けた構成としている。この端部裏面層10dは、裏面側補強層を構成する。このような構成とすれば、端面3に加えて、一側端部2の裏面の難燃性を向上させることができる。また、室内側面及び端面3のみに表面層10を設けたものと比べて、一側端部2における曲げ剛性をより向上させることができ、また、表面層10の剥離を抑制することができる。
また、本実施形態では、一側端部2の表面層10に、端面層10cから一側端部2の裏面を覆うように延出された延出部位を構成する端部裏面層10dを設けた構成としている。この端部裏面層10dは、裏面側補強層を構成する。このような構成とすれば、端面3に加えて、一側端部2の裏面の難燃性を向上させることができる。また、室内側面及び端面3のみに表面層10を設けたものと比べて、一側端部2における曲げ剛性をより向上させることができ、また、表面層10の剥離を抑制することができる。
また、本実施形態では、一側端部2の裏面に、この端部裏面層10dと下地側層15とが重ね合わせられた部位を設けた構成としている。このような構成とすれば、一側端部2における曲げ剛性をより向上させることができる。この端部裏面層10dの延出方向に沿う寸法(幅寸法)は、一側端部2の強度上の観点や、剥離を抑制する観点、軽量化を図る観点等から適宜の寸法としてもよい。例えば、この端部裏面層10dの幅寸法を、当該天井パネル1の厚さ寸法の1倍〜15倍程度としてもよく、好ましくは、3倍〜10倍程度としてもよい。
上記のような端面層10c(本実施形態では、端面層10cに加えて面取表面層10b及び端部裏面層10d)は、好ましくは、天井パネル1の一方向の両側端部2,2に設けられたものでもよい。このような構成とすれば、天井パネル1の一方向の両側端部2,2の端面3,3における難燃性を向上させることができる。本実施形態では、天井パネル1の四周の側端部2,2,2,2に端面層10c(本実施形態では、端面層10cに加えて面取表面層10b及び端部裏面層10d)を設けた構成としている(図2(a)参照)。このような構成とすれば、天井パネル1の四周の側端部2,2,2,2の端面3,3,3,3における難燃性を向上させることができる。なお、各側端部2,2,2,2は、いずれも同様の構成であるので、以下では一つの側端部2を例にとってその詳細について説明する。
側端部2に設けられた面取部4は、天井パネル1の室内側面と端面3との角部に設けられている。この面取部4の室内側面との境界部から端面3との境界部までのパネル厚さ方向に沿う寸法(深さ寸法)は、隣り合う天井パネル1,1同士の段差を目立ち難くする観点等から適宜の寸法としてもよい。この面取部4の深さ寸法を、例えば、0.5mm〜3.0mm程度としてもよく、本実施形態では、当該天井パネル1の厚さ寸法の概ね1/2程度とした例を示している。
また、本実施形態では、面取部4がC面取状の傾斜面となるように、2本の折曲溝(第1折曲溝22及び第2折曲溝25)22,25を側端部2に設けた構成としている。
また、本実施形態では、面取部4がC面取状の傾斜面となるように、2本の折曲溝(第1折曲溝22及び第2折曲溝25)22,25を側端部2に設けた構成としている。
これら折曲溝22,25の溝底側の部位のパネル厚さ方向に沿う寸法は、折曲性や折曲後の表面側の見栄え上の観点等から適宜の寸法としてもよく、少なくとも化粧層11及び難燃層12の各厚さ寸法を足し合わせた寸法以上としてもよい。これら折曲溝22,25の溝底側の部位のパネル厚さ方向に沿う寸法は、例えば、0.05mm〜0.3mm程度でもよく、好ましくは、0.1mm〜0.2mm程度でもよい。図例では、発泡樹脂層20を折曲溝22,25の溝底側に設けた例を示している。また、折曲溝22,25の溝底側の部位のパネル厚さ方向に沿う寸法を、ガラス繊維強化樹脂層13を含む表面層10の厚さ寸法以上とした例を示している。
また、これら折曲溝22,25は、図2(b)に示すように、これらが設けられた部位において折り曲げられていない状態(展開状態)で、パネル厚さ方向一方側(天井下地5側)に向けて開口し、側端部2に沿って延びるように全体に亘って設けられている。また、これら折曲溝22,25は、互いに略平行状に設けられており、展開状態で、溝長手方向に見て略V字状とされている。展開状態でパネル内方側(溝幅方向に沿う方向でパネル中心側)に位置する第1折曲溝22は、パネル外方側(溝幅方向に沿う方向でパネル外方側)に向く第1溝壁23とパネル内方側に向く第2溝壁24とによって溝幅方向両側が区画されている。展開状態でパネル外方側に位置する第2折曲溝25は、パネル外方側に向く第1溝壁26とパネル内方側に向く第2溝壁27とによって溝幅方向両側が区画されている。
これら折曲溝22,25間には、面取表面層10bの裏面側に位置して発泡樹脂層20の側端部の室内側部位を構成する面取樹脂層20aが設けられている。また、展開状態における第2折曲溝25のパネル外方側には、端面層10cの裏面側に位置して発泡樹脂層20の側端部の下地側部位を構成する下地側樹脂層20bが設けられている。
面取樹脂層20aは、展開状態でパネル厚さ方向一方側に向けて突出し、溝長手方向に見て略直角二等辺三角形状とされている。換言すれば、第1折曲溝22と第2折曲溝25とは、これらの間に略直角二等辺三角形状の面取樹脂層20aが形成されるように隣接して設けられている。この面取樹脂層20aは、両側辺部の幅寸法が面取部4の深さ寸法に概ね応じた寸法となるように設けられている。また、この面取樹脂層20aの両側辺部は、第1折曲溝22の第2溝壁24及び第2折曲溝25の第1溝壁26に応じた形状とされている。これら第1折曲溝22の第2溝壁24と第2折曲溝25の第1溝壁26とは、互いに略直交状となるように設けられている。これら第1折曲溝22の第2溝壁24と第2折曲溝25の第1溝壁26とのなす角は、例えば、85度〜95度程度でもよい。
面取樹脂層20aは、展開状態でパネル厚さ方向一方側に向けて突出し、溝長手方向に見て略直角二等辺三角形状とされている。換言すれば、第1折曲溝22と第2折曲溝25とは、これらの間に略直角二等辺三角形状の面取樹脂層20aが形成されるように隣接して設けられている。この面取樹脂層20aは、両側辺部の幅寸法が面取部4の深さ寸法に概ね応じた寸法となるように設けられている。また、この面取樹脂層20aの両側辺部は、第1折曲溝22の第2溝壁24及び第2折曲溝25の第1溝壁26に応じた形状とされている。これら第1折曲溝22の第2溝壁24と第2折曲溝25の第1溝壁26とは、互いに略直交状となるように設けられている。これら第1折曲溝22の第2溝壁24と第2折曲溝25の第1溝壁26とのなす角は、例えば、85度〜95度程度でもよい。
また、第1折曲溝22の第1溝壁23と第2折曲溝25の第2溝壁27とは、互いに対向するように略平行状に設けられ、展開状態で当該天井パネル1の厚さ方向両面に対して略直交状となるように設けられている。これら第1折曲溝22の第1溝壁23及び第2折曲溝25の第2溝壁27の展開状態におけるパネル厚さ方向に沿う幅寸法は、上記した面取樹脂層20aの両側辺部の幅寸法と概ね同寸法とされている。つまり、これら第1折曲溝22の第1溝壁23及び第2折曲溝25の第2溝壁27の幅寸法は、当該天井パネル1の厚さ寸法の概ね1/2程度とされている。
これら第1折曲溝22及び第2折曲溝25の第1溝壁23,26及び第2溝壁24,27は、パネル内方側から一連状に設けられた下地側層15によって構成されている。
これら第1折曲溝22及び第2折曲溝25の第1溝壁23,26及び第2溝壁24,27は、パネル内方側から一連状に設けられた下地側層15によって構成されている。
下地側樹脂層20bは、展開状態でパネル厚さ方向一方側に向けて突出し、溝長手方向に見て略倒直角台形状とされている。展開状態において下地側樹脂層20bのパネル内方側に向く面には、下地側層15が設けられ第2折曲溝25の第2溝壁27を構成する。また、下地側樹脂層20bのパネル外方側に向く面が折曲状態で天井下地5側に向く下地側面29を構成する(図1も参照)。また、この下地側樹脂層20bの突出方向先端面は、展開状態でパネル内方側に向けて下るように傾斜する傾斜面とされている。この傾斜面に第2折曲溝25の第2溝壁27から下地側層15が一連状に設けられて傾斜面28を構成している。この下地側樹脂層20bの下地側面29側の突出方向先端部は、展開状態において、パネル厚さ方向でパネル内方側の下地側層15と略一致した位置となるように設けられたものでもよい。
側端部2の第1折曲溝22のパネル内方側の下地側縁部には、下地側面(パネル裏面)からパネル外方側に向けて下るように傾斜する傾斜面21が設けられている。この傾斜面21は、パネル内方側から一連状に設けられた下地側層15によって構成され、第1折曲溝22の第1溝壁23に連なるように、かつ第1溝壁23に対して屈曲状に設けられている。つまり、この傾斜面21と上記した傾斜面28とは、展開状態において、パネル厚さ方向一方側に向かうに従い拡開するように設けられている。これら傾斜面21,28は、傾斜方向に沿う幅寸法が互いに略同寸法とされ、かつ互いに略直交状となるように設けられている。これら傾斜面21,28のなす角は、例えば、85度〜95度程度でもよい。
これら折曲溝22,25及び傾斜面21,28は、これらを形成する部位に裏面側から適宜の溝形成型をプレスして形成されたものでもよい。つまり、これら折曲溝22,25及び傾斜面21,28は、発泡樹脂層20が圧縮されて形成されたものでもよい。このような構成とすれば、発泡樹脂層20を切除や切削等によって形成したものと比べて、切削屑等の発生や付着を防止することができる。また、このように圧縮された折曲溝22,25の溝底側の発泡樹脂層20は、圧縮されることで気泡が潰されて非圧縮部位よりも高密度となる。なお、折曲溝22,25の両側溝壁23,24,26,27及び傾斜面21,28を構成するように下地側層15を設けた態様に代えて、折曲溝22,25の両側溝壁23,24,26,27及び傾斜面21,28において発泡樹脂層20を露出させた態様としてもよい。この場合は、折曲溝22,25及び傾斜面21,28を切除や切削等によって形成したものとしてもよい。
また、上記した端部裏面層10dは、展開状態において、下地側樹脂層20bよりもパネル外方側に向けて延びるように設けられている。この端部裏面層10dは、ガラス繊維強化樹脂層13を含む表面層10のみからなるものでもよいが、裏面側に発泡樹脂層20の一部が設けられたものでもよく、また、少なくとも化粧層11及び難燃層12を含むものであればよい。本実施形態では、表面層10を構成する端部裏面層10dの裏面側に、端部発泡樹脂層20Aを設けた構成としている。また、この端部発泡樹脂層20Aの裏面側に、下地側層15と同様の端部下地側層15Aを設けた構成としている。
つまり、展開状態で下地側樹脂層20bよりもパネル外方側に延出する延出部位は、端部裏面層10dを構成する化粧層11、難燃層12及びガラス繊維強化樹脂層13と、端部発泡樹脂層20Aと、端部下地側層15Aを構成するガラス繊維強化樹脂層17及び滲出抑制層16と、を備えている。つまり、図1に示すように、下地側樹脂層20bの下地側面29及び側端部2の下地側層15の下地側面に、端部下地側層15A、端部発泡樹脂層20A及び端部裏面層10dが下地側に向けてこの順に設けられている。これら端部下地側層15A及び端部裏面層10dは、下地側層15とによって複数層の裏面側補強層を構成する。
つまり、展開状態で下地側樹脂層20bよりもパネル外方側に延出する延出部位は、端部裏面層10dを構成する化粧層11、難燃層12及びガラス繊維強化樹脂層13と、端部発泡樹脂層20Aと、端部下地側層15Aを構成するガラス繊維強化樹脂層17及び滲出抑制層16と、を備えている。つまり、図1に示すように、下地側樹脂層20bの下地側面29及び側端部2の下地側層15の下地側面に、端部下地側層15A、端部発泡樹脂層20A及び端部裏面層10dが下地側に向けてこの順に設けられている。これら端部下地側層15A及び端部裏面層10dは、下地側層15とによって複数層の裏面側補強層を構成する。
この延出部位は、延出部位を形成する部位に適宜の端部形成型をプレスして形成されたものでもよい。このような構成とすれば、上記同様、切削屑等の発生や付着を防止することができ、また、研磨等を不要とできる。このように溝形成型をプレスする前に、下地側樹脂層20bの下地側面29を形成するように、適宜の切込を形成しておくようにしてもよい。また、このように圧縮された端部発泡樹脂層20Aは、圧縮されることで気泡が潰されて非圧縮部位よりも高密度となる。この端部発泡樹脂層20Aも裏面側補強層を構成するものとしてもよい。なお、延出部位に、端部下地側層15A及び端部発泡樹脂層20Aを設けた態様に代えて、端部下地側層15Aを設けていない構成としてもよく、また、端部発泡樹脂層20Aも設けていない構成としてもよい。この場合は、上記同様、切除や切削等によって延出部位(端部裏面層10d)を形成したものとしてもよい。
上記構成とされた側端部2は、各折曲溝22,25の部位において折り曲げられれば、図1に示すように、第1折曲溝22の両側溝壁23,24が互いに当接または近接対面される。また、同様に、第2折曲溝25の両側溝壁26,27が互いに当接または近接対面され、傾斜面21,28が互いに当接または近接対面される。これにより、側端部2の室内側縁部に面取部4が形成され、下地側樹脂層20bの下地側面29と下地側層15の下地側面とが略同一平面状となる。また、上記のように延出された端部裏面層10dを含む延出部位を、下地側樹脂層20b及び下地側層15を覆うように折り曲げれば、側端部2の下地側に端部裏面層10dを含む延出部位が設けられる。なお、側端部2の下地側に、この延出部位を受け入れる凹段部を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態のように、四周の側端部2,2,2,2のそれぞれに上記のような折り曲げられる部位を設けた場合には、展開状態におけるコーナー部に、折り曲げられた部位の重なり合いを低減する適宜の切欠状凹所を設けておくようにしてもよい。
また、上記した例では、傾斜面21,28を設けた例を示しているが、このような傾斜面21,28を設けていない構成としてもよい。例えば、側端部2の下地側部位に、第1折曲溝22の第1溝壁23と同一平面状の平坦面部を設け、下地側樹脂層20bの突出方向先端面を、この平坦面部に当接または近接対面される平坦面としてもよい。または、側端部2の下地側縁部に、下地側樹脂層20bの突出方向先端部を受け入れる凹段部を設けたような態様としてもよい。側端部2の第1折曲溝22のパネル内方側の下地側縁部と下地側樹脂層20bとの重なり合いを低減する構成としては、上記したような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
また、上記した例では、傾斜面21,28を設けた例を示しているが、このような傾斜面21,28を設けていない構成としてもよい。例えば、側端部2の下地側部位に、第1折曲溝22の第1溝壁23と同一平面状の平坦面部を設け、下地側樹脂層20bの突出方向先端面を、この平坦面部に当接または近接対面される平坦面としてもよい。または、側端部2の下地側縁部に、下地側樹脂層20bの突出方向先端部を受け入れる凹段部を設けたような態様としてもよい。側端部2の第1折曲溝22のパネル内方側の下地側縁部と下地側樹脂層20bとの重なり合いを低減する構成としては、上記したような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
また、上記した例では、面取部4を、C面取状の傾斜面とした例を示しているが、R面取状の突湾曲面としてもよく、さらには、このような面取部4を設けていない構成としてもよい。この場合は、折曲溝22,25の形状や本数、面取樹脂層20a及び下地側樹脂層20bの形状等を適宜、変形すればよい。
また、上記した例では、側端部2の裏面側に設けられた折曲溝22,25の部位において折り曲げて端面3に端面層10cを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、このような折曲溝22,25を設けずに、上記のような延出部位を発泡樹脂層20の端面及び裏面側を覆うように折り曲げて端面3に端面層10cを設けたような態様等としてもよい。
また、上記した例では、側端部2の裏面側に設けられた折曲溝22,25の部位において折り曲げて端面3に端面層10cを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、このような折曲溝22,25を設けずに、上記のような延出部位を発泡樹脂層20の端面及び裏面側を覆うように折り曲げて端面3に端面層10cを設けたような態様等としてもよい。
上記構成とされた天井パネル1を天井下地5に固定する本実施形態に係る天井パネルの固定構造は、図1に示すように、天井パネル1を、その裏面(下地側面)を天井下地5(野縁7)に当接させた状態で固定した構造とされている。また、同固定構造は、裏面側補強層を構成する下地側層15が固着具8の頭部8aの止部となるように表面側(室内側)から打ち込まれた固着具8によって天井パネル1を固定した構造とされている。また、同固定構造は、固着具8の頭部8aを発泡樹脂層20内に没入させた構造とされている。
また、同固定構造は、隣り合う天井パネル1,1の一方向の各側端部2,2の端面3,3同士を突き合わせ、これら側端部2,2に打ち込んだ固着具8,8によってこれら天井パネル1,1を固定した構造とされている(図2(a)も参照)。
また、同固定構造は、隣り合う天井パネル1,1の一方向の各側端部2,2の端面3,3同士を突き合わせ、これら側端部2,2に打ち込んだ固着具8,8によってこれら天井パネル1,1を固定した構造とされている(図2(a)も参照)。
また、本実施形態では、固着具8を、複数層の裏面側補強層としての下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dが設けられた部位に打ち込んだ構造としている。つまり、止具8の頭部8aの天井下地5側に、これら下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dが設けられている。
また、本実施形態では、固着具8の頭部8aを、表面側補強層を構成する室内側面層10aを貫通させた構造としている。つまり、室内側面層10aには、固着具8の頭部8aによって貫通孔9が設けられている。
また、本実施形態では、固着具8を、ステープルとしている。つまり、固着具8を、U針状とされたものとしている。この固着具8は、パネル厚さ方向に延びる一対の針部(足部)8b,8bと、これら針部8b,8bを連結する連結部を構成する頭部8aと、を備えている。
また、本実施形態では、固着具8の頭部8aを、表面側補強層を構成する室内側面層10aを貫通させた構造としている。つまり、室内側面層10aには、固着具8の頭部8aによって貫通孔9が設けられている。
また、本実施形態では、固着具8を、ステープルとしている。つまり、固着具8を、U針状とされたものとしている。この固着具8は、パネル厚さ方向に延びる一対の針部(足部)8b,8bと、これら針部8b,8bを連結する連結部を構成する頭部8aと、を備えている。
このような固着具8は、頭部8a及び針部8b,8bが線材状とされている。これら頭部8a及び針部8b,8bの太さは、0.3mm〜2.0mm程度とされたものでもよい。また、頭部8aの針部8b,8b連結方向に沿う長さ寸法は、目立ち難くする観点や止着強度の観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、3mm〜20mm程度としてもよい。また、針部8b,8bのパネル厚さ方向に沿う長さ寸法は、天井下地5を構成する野縁7への止着性の観点等から適宜の寸法としてもよい。これら針部8b,8bの長さ寸法は、下地側層15によって頭部8aが止められた状態で、野縁7の下側片部を貫通し得るように適宜の寸法としてもよく、例えば、10mm〜50mm程度としてもよい。図例では、これら針部8b,8bの長さ寸法を、互いに略同寸法とし、かつ頭部8aの長さ寸法よりも大とした例を示している。
この固着具8が打ち込まれた状態では、室内側から下地側に向けて通過する頭部8aによって発泡樹脂層20がせん断され、頭部8aが下地側層15近傍部位で停止された状態となる。なお、このように打ち込まれた固着具8の頭部8aによって下地側層15近傍の発泡樹脂層20の一部が圧縮されていてもよい。つまり、打ち込まれた固着具8の頭部8aと下地側層15との間に発泡樹脂層20が存在していてもよい。
また、このような固着具8は、圧縮エアを駆動源として作動する打込機や電動の打込機によって打ち込まれたものでもよい。また、頭部8aが室内側面層10aを貫通し、かつ下地側層15を貫通しないように、打込機に供給する空気圧や打込荷重を調整したり、適宜のアジャスター等を調整したりして固着具8が打ち込まれたものでもよい。
また、図例では、固着具8の針部8b,8bを、その長手方向をパネル厚さ方向に沿わせて打ち込んだ例を示しているが、パネル厚さ方向に対して適宜の傾斜角度で傾斜させた状態で打ち込んだ態様としてもよい。
また、このような固着具8は、圧縮エアを駆動源として作動する打込機や電動の打込機によって打ち込まれたものでもよい。また、頭部8aが室内側面層10aを貫通し、かつ下地側層15を貫通しないように、打込機に供給する空気圧や打込荷重を調整したり、適宜のアジャスター等を調整したりして固着具8が打ち込まれたものでもよい。
また、図例では、固着具8の針部8b,8bを、その長手方向をパネル厚さ方向に沿わせて打ち込んだ例を示しているが、パネル厚さ方向に対して適宜の傾斜角度で傾斜させた状態で打ち込んだ態様としてもよい。
また、固着具8は、天井下地5の野縁7の長手方向に適宜の間隔(ピッチ)を空けて打ち込まれたものでもよい。この固着具8のピッチは、天井パネル1の保持が可能なように、天井パネル1の質量や天井下地5間の寸法等に応じて適宜のピッチとしてもよい。また、天井パネル1は、側端部2に打ち込まれた固着具8のみによって天井下地5に対して固定されたものでもよく、接着剤や粘着材を併用して固定されたものでもよい。上記のように裏面側補強層を構成する下地側層15が設けられ比較的に軽量な天井パネル1を固定する構造とすれば、側端部2に打ち込まれた固着具8のみによって天井下地5に対して固定することができる。
また、天井パネル1の少なくとも一方向の両側端部2,2を、このような固定構造によって固定した構造としてもよい。また、天井パネル1の一方向中央部等の途中部位を、天井下地5に対して固着具8によって同様に固定した構造としてもよい。また、天井パネル1の他方向の両側端部2,2は、このような固定構造によって天井下地5に対して固定せずに、端面3,3同士を突き合わせた状態としてもよい。また、隣り合う天井パネル1,1の他方向の各側端部2,2同士を連結する適宜の連結部を各側端部2,2に設けた構造としてもよい。
また、天井パネル1の少なくとも一方向の両側端部2,2を、このような固定構造によって固定した構造としてもよい。また、天井パネル1の一方向中央部等の途中部位を、天井下地5に対して固着具8によって同様に固定した構造としてもよい。また、天井パネル1の他方向の両側端部2,2は、このような固定構造によって天井下地5に対して固定せずに、端面3,3同士を突き合わせた状態としてもよい。また、隣り合う天井パネル1,1の他方向の各側端部2,2同士を連結する適宜の連結部を各側端部2,2に設けた構造としてもよい。
本実施形態に係る天井パネルの固定構造は、上述のような構成としたことで、施工性が良好で、かつ見栄え良く天井パネル1を固定することができる。
つまり、天井パネル1の裏面を天井下地5に当接させて固着具8によって固定した構造としている。従って、天井下地5との間に捨て貼りパネル等を設けた構造や天井パネル1の側端部2に目地材(ジョイナー)を設けた構造と比べて、施工性を向上させることができる。
また、裏面側補強層としての下地側層15が固着具8の頭部8aの止部となるように表面側から打ち込まれた固着具8によって天井パネル1を固定した構造としている。従って、軟質層を構成する発泡樹脂層20の裏面側に設けられた下地側層15が固着具8の頭部8aによって保持されるので、発泡樹脂層20のみの天井パネルを固定した構造と比べて、天井パネル1の保持強度を向上させることができる。また、固着具8は、その頭部8aが発泡樹脂層20内に没入されているので、固着具8の頭部8aを目立ち難くすることができ、見栄えを向上させることができる。
つまり、天井パネル1の裏面を天井下地5に当接させて固着具8によって固定した構造としている。従って、天井下地5との間に捨て貼りパネル等を設けた構造や天井パネル1の側端部2に目地材(ジョイナー)を設けた構造と比べて、施工性を向上させることができる。
また、裏面側補強層としての下地側層15が固着具8の頭部8aの止部となるように表面側から打ち込まれた固着具8によって天井パネル1を固定した構造としている。従って、軟質層を構成する発泡樹脂層20の裏面側に設けられた下地側層15が固着具8の頭部8aによって保持されるので、発泡樹脂層20のみの天井パネルを固定した構造と比べて、天井パネル1の保持強度を向上させることができる。また、固着具8は、その頭部8aが発泡樹脂層20内に没入されているので、固着具8の頭部8aを目立ち難くすることができ、見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態では、固着具8の頭部8aを、天井パネル1の発泡樹脂層20の表面側に設けられた表面側補強層を構成する室内側面層10aを貫通させた構造としている。従って、表面側に補強層が設けられていないものと比べて、表面側における固着具8の打ち込みによって形成される凹みを抑制することができる。換言すれば、固着具8の打ち込みによって形成される表面側の穴を効果的に小さくすることができる。また、表裏の補強層を構成する室内側面層10a及び下地側層15によって天井パネル1の撓みを抑制することができる。なお、発泡樹脂層20の室内側(表面側)に補強層として機能する室内側面層10aを設けていない構成としてもよい。この場合は、発泡樹脂層20の室内側(表面側)に、化粧層11のみを設けた態様や化粧層11に代えてまたは加えて難燃層12を設けた態様等としてもよい。
また、本実施形態では、固着具8をステープルとしている。従って、固着具8をねじや釘等とした場合と比べて、線状の頭部8aとなるので、より目立ち難くすることができる。特に、表面側補強層を構成する室内側面層10aを貫通させた構造とすれば、凹み難いことも相まって、固着具8の頭部8aをより効果的に目立ち難くすることができる。なお、固着具8としては、ステープルに限られず、下地側層15によって止められる頭部8aがあるものであれば、どのようなものでもよく、ねじや釘等でもよく、好ましくは、ステープルまたは釘でもよい。
また、本実施形態では、複数層の裏面側補強層としての下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dが設けられた部位に固着具8を打ち込んだ構造としている。従って、これら複数層の下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dが固着具8の頭部8aによって保持されることとなるので、天井パネル1の保持強度をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、これら下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dを、繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層17,17,13を含んだ構造としている。従って、裏面側補強層を構成する下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dの剛性を極めて向上させることができ、これらが固着具8の頭部8aによって保持されることとなるので、天井パネル1の保持強度をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、これら下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dを、繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層17,17,13を含んだ構造としている。従って、裏面側補強層を構成する下地側層15、端部下地側層15A及び端部裏面層10dの剛性を極めて向上させることができ、これらが固着具8の頭部8aによって保持されることとなるので、天井パネル1の保持強度をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、軟質層を発泡樹脂層20としている。従って、軟質層をグラスウール等の繊維系としたものと比べて、固着具8を打ち込んだ際における表面側の凹みを目立ち難くすることができる。つまり、軟質層を発泡樹脂層20としているので、繊維系としたものと比べて、固着具8の打ち込みによってせん断され易いので、表面側に大きな凹みが形成され難くなる。なお、このような態様に代えて、天井パネル1の軟質層を、グラスウールやロックウール等の繊維層としてもよい。
また、上記した例では、天井パネル1の側端部2の端面3に、室内側面層10aから一連状に表面層10構成する端面層10c(及び面取表面層10b)を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、天井パネル1の側端部2の端面3において軟質層としての発泡樹脂層20を露出させた構成としたり、端面3に他のエッジシート等を貼着したりした構造としてもよい。
また、上記した例では、裏面側補強層として、それぞれに繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層17,17,13を含んだ三層の裏面側補強層を設けた態様とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、裏面側補強層として、それぞれに繊維強化樹脂層を含んだ二層の裏面側補強層を設けた態様としてもよく、さらには、少なくとも単層の繊維強化樹脂層を含んだ裏面側補強層を設けた態様としてもよい。また、裏面側補強層としては、このような繊維強化樹脂層を含んだものに限られず、軟質層よりも硬質で、打ち込まれた固着具8の頭部8aの止部となるものであれば、どのようなものでもよい。また、上記した例では、裏面側補強層が複数層設けられた部位に固着具8を打ち込んだ例を示しているが、裏面側補強層が単層の部位に固着具8を打ち込んだ構造としてもよい。本実施形態に係る天井パネルの固定構造としては、その他、種々の変形が可能であり、また、これを用いて固定される天井パネル1としても、その他、種々の変形が可能である。
また、上記した例では、裏面側補強層として、それぞれに繊維強化樹脂層を構成するガラス繊維強化樹脂層17,17,13を含んだ三層の裏面側補強層を設けた態様とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、裏面側補強層として、それぞれに繊維強化樹脂層を含んだ二層の裏面側補強層を設けた態様としてもよく、さらには、少なくとも単層の繊維強化樹脂層を含んだ裏面側補強層を設けた態様としてもよい。また、裏面側補強層としては、このような繊維強化樹脂層を含んだものに限られず、軟質層よりも硬質で、打ち込まれた固着具8の頭部8aの止部となるものであれば、どのようなものでもよい。また、上記した例では、裏面側補強層が複数層設けられた部位に固着具8を打ち込んだ例を示しているが、裏面側補強層が単層の部位に固着具8を打ち込んだ構造としてもよい。本実施形態に係る天井パネルの固定構造としては、その他、種々の変形が可能であり、また、これを用いて固定される天井パネル1としても、その他、種々の変形が可能である。
1 天井パネル
10a 室内側面層(表面側補強層)
10d 端部裏面層(裏面側補強層)
13 ガラス繊維強化樹脂層(繊維強化樹脂層)
15 下地側層(裏面側補強層)
15A 端部下地側層(裏面側補強層)
17 ガラス繊維強化樹脂層(繊維強化樹脂層)
20 発泡樹脂層(軟質層)
5 天井下地
8 固着具
8a 頭部
10a 室内側面層(表面側補強層)
10d 端部裏面層(裏面側補強層)
13 ガラス繊維強化樹脂層(繊維強化樹脂層)
15 下地側層(裏面側補強層)
15A 端部下地側層(裏面側補強層)
17 ガラス繊維強化樹脂層(繊維強化樹脂層)
20 発泡樹脂層(軟質層)
5 天井下地
8 固着具
8a 頭部
Claims (6)
- 軟質層の天井下地側に裏面側補強層が設けられた天井パネルの固定構造であって、
前記天井パネルは、その裏面が前記天井下地に当接された状態で、前記裏面側補強層が頭部の止部となるように表面側から打ち込まれた固着具によって固定され、該固着具は、その頭部が前記軟質層内に没入されていることを特徴とする天井パネルの固定構造。 - 請求項1において、
前記天井パネルの軟質層の表面側には、表面側補強層が設けられ、前記固着具の頭部は、該表面側補強層を貫通していることを特徴とする天井パネルの固定構造。 - 請求項1または2において、
前記固着具は、前記裏面側補強層が複数層設けられた部位に打ち込まれていることを特徴とする天井パネルの固定構造。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記固着具は、ステープルであることを特徴とする天井パネルの固定構造。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記裏面側補強層には、繊維強化樹脂層が含まれていることを特徴とする天井パネルの固定構造。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記軟質層は、発泡樹脂層であることを特徴とする天井パネルの固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018161619A JP2020033773A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 天井パネルの固定構造 |
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JP2018161619A JP2020033773A (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 天井パネルの固定構造 |
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JP2020033773A true JP2020033773A (ja) | 2020-03-05 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111519817A (zh) * | 2020-04-28 | 2020-08-11 | 河南远大可持续建筑科技有限公司 | 一种集成楼盖二次吊顶的施工工艺 |
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2018
- 2018-08-30 JP JP2018161619A patent/JP2020033773A/ja active Pending
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