JPH11209562A - バックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

バックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物

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JPH11209562A
JPH11209562A JP1864098A JP1864098A JPH11209562A JP H11209562 A JPH11209562 A JP H11209562A JP 1864098 A JP1864098 A JP 1864098A JP 1864098 A JP1864098 A JP 1864098A JP H11209562 A JPH11209562 A JP H11209562A
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JP
Japan
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acid
polyoxymethylene resin
weight
resin composition
buckle
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JP1864098A
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Inventor
Yoshiyuki Hashimoto
佳幸 橋本
Mitsuhiro Horio
光宏 堀尾
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種カバンや衣料品等で用いられるバックル
用として求められているコスレ音の発生しない、かつ生
産性の良いバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
量部、(B)ポリオキシアルキレングリコール0.05
〜5重量部よりなるバックル用ポリオキシメチレン樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旅行用やビジネス
用など各種のカバンやコートなどの衣料品等に用いられ
るバックル用材料に関する。さらに詳細にはコスレ音の
ない、生産性の優れたバックル用材料に関するものであ
る。尚、バックルとは明解国語辞典(三省堂書店,金田
一京助著)に、帯止め、バンドの止め金具、尾錠(帯、
皮などに取り付け左右から寄せてしめる金具)とあり、
これらの意味で用いている。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は、バランスの
とれた機械物性、優れた疲労特性及びその摺動性を有し
ている事から広く自動車、電気、電子部品、工業部品や
雑貨まで幅広く利用されている。ポリオキシメチレン樹
脂の摺動性を向上させるために、従来から潤滑剤として
アルコール、脂肪酸、アルコールの脂肪酸エステル、ポ
リオキシアルキレングリコール類、低分子量のオレフィ
ン化合物、シリコーンオイル、PTFE等が用いられて
いる。これらの潤滑剤を用いて作られている各種ポリオ
キシメチレン樹脂の摺動グレードは摩擦摩耗性の改良に
特化しているため、射出成形時に噛み込み不良を生じ易
く、成形サイクルの短縮が難しく、結果的に生産性を犠
牲にしている面があるのが現状である。
【0003】本発明に関連する先行技術として、特開平
7−109403号公報にはポリオキシメチレン、低分
子量のオレフィン化合物およびポリオキシアルキレング
リコールからなるキシミ音性の改良された組成物が開示
されているが、この組成物はキシミ音性は改良されるも
のの前述した各種ポリオキシメチレン樹脂の摺動グレー
ドと同様に射出成形時に噛み込み不良を生じるため、生
産性が良くない。
【0004】各種カバンや衣料品等で用いられるバック
ルとして求められる摺動性はコスレ音の発生のない事で
あり、生産性に関しては標準的なグレードと同等のレベ
ルが求められているため、従来の材料では不十分であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種カバン
や衣料品等で用いられるバックル用として求められてい
るコスレ音の発生しない、かつ生産性の良いポリオキシ
メチレン樹脂組成物を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの様な状
況の下で、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、 1. (A)ポリオキシメチレン樹脂100重量部、
(B)ポリオキシアルキレングリコール0.05〜5重
量部よりなるバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成
物、 2. (B)ポリオキシアルキレングリコールの分子量
が3000〜10000の範囲である上記1のバックル
用ポリオキシメチレン樹脂組成物、 3. 上記1又は2のバックル用ポリオキシメチレン樹
脂組成物に、安定剤(C)として、ホルムアルデヒド及
び蟻酸の補捉剤並びにヒンダードフェノールの中から少
なくとも1種を0.01〜3重量部含んでなるバックル
用ポリオキシメチレン樹脂組成物、 4. 上記3のバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成
物に、添加剤(D)として、アルコールと脂肪酸のエス
テルの中から少なくとも1種を0.01〜0.5重量部
含んでなるバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物、 5. 上記4のバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成
物に、耐候性改良剤(E)を0.01〜5重量部含んで
なるバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物、 を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
の(A)成分であるポリオキシメチレン樹脂としては
(イ)ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオ
キサン)や4量体(テトラオキサン)等の環状オリゴマ
ーを重合して得られた実質上オキシメチレン単位からな
るオキシメチレンホモポリマー、(ロ)ホルムアルデヒ
ド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テ
トラオキサン)等の環状オリゴマーとエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,
3−ジオキソラン、グリコールのホルマール、ジグルコ
ールのホルマール等の環状エーテルとを共重合させて得
られた、炭素数2〜8のオキシアルキレン単位0.1〜
20重量%を含有するオキシメチレンコポリマー、
(ハ)一分子中に水酸基、カルボキシル基アミノ基、酸
無水物基、アルコキシ基、エポキシ基等の官能基を複数
個持つ化合物の存在下で、ホルムアルデヒド単量体又は
その3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサ
ン)等の環状オリゴマーを重合して得られた分岐オキシ
メチレンホモポリマー、(ニ)一分子中に水酸基、カル
ボキシル基アミノ基、酸無水物基、アルコキシ基、エポ
キシ基等の官能基を複数個持つ化合物の存在下で、ホル
ムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や
4量体(テトラオキサン)等の環状オリゴマーとエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒド
リン、1,3−ジオキソラン、グリコールのホルマー
ル、ジグルコールのホルマール等の環状エーテルとを共
重合させて得られた分岐オキシメチレンコポリマー、
(ホ)水酸基、カルボキシル基アミノ基、酸無水物基、
アルコキシ基、エポキシ基等の官能基を片末端もしくは
両末端に有するスチレン系、エステル系、アミド系、ウ
レタン系のエラストマーの存在下でホルムアルデヒド単
量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラ
オキサン)等の環状オリゴマーを重合して得られたオキ
シメチレンホモポリマーのブロックポリマー、(ヘ)水
酸基、カルボキシル基アミノ基、酸無水物基、アルコキ
シ基、エポキシ基等の官能基を片末端もしくは両末端に
有するスチレン系、エステル系、アミド系、ウレタン系
のエラストマーの存在下でホルムアルデヒド単量体又は
その3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサ
ン)等の環状オリゴマーとエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキ
ソラン、グリコールのホルマール、ジグルコールのホル
マール等の環状エーテルとを共重合させて得られたオキ
シメチレンコポリマーのブロックポリマーがある。
【0008】本発明で用いるポリオキシメチレン樹脂の
溶融指数MI(ASTM−D1238−57Tの条件で
測定)は0.1g/10分から150g/10分、好ま
しくは1g/10分から100g/10分である。また
コポリマータイプのポリオキシメチレンにおいては、コ
モノマーの挿入量は、オキシメチレン100molに対
し0.1から20mol、好ましくは0.3から10m
olである。
【0009】本発明の(B)成分に用いられるポリオキ
シアルキレングリコールは、アルキレングリコールをモ
ノマーとする重縮合物で、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポ
リプロピレングリコールとのブロックポリマーである。
これらの分子量の好ましい範囲は3000〜1000
0、より好ましい範囲は4000〜8000である。分
子量が3000より小さい場合は成形加工性が不十分で
あり、分子量が10000より大きい場合はコスレ音の
改良が不十分で好ましくない。
【0010】本発明で用いられるポリオキシアルキレン
グリコールの添加量はポリオキシメチレン樹脂100重
量部に対して0.05〜5重量部で、更に好ましくは
0.1〜3重量部である。0.05重量部未満ではコス
レ音の改良効果が不十分で、5重量部を越えて添加する
と機械物性や耐熱性が低下するとともに生産性が悪くな
る。
【0011】本発明の(C)成分で用いられるヒンダー
ドフェノールとしては、例えば、トリエチレングリコー
ル−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロピオネート〕、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕、ペンタ
エリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オ
クタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−プロピオネート、N,N’−ヘキサ
メチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンマナミド、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチル
エステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、2,2’−
メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−
ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオ
ネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3−t
−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プ
ロピオネート、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシン
マナミド)、N,N’−ビス−〔3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル〕
ヒドラジン等がある。これらヒンダードフェノールのな
かでも、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−
プロピオネート〕、ペンタエリスリチル−テトラキス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレン−
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒド
ロシンマナミド、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート〕、3,9−ビス[2−〔3−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウ
ンデカンが好適である。これらヒンダードフェノールは
1種類用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用い
ても良い。
【0012】本発明の(C)成分に用いられるホルムア
ルデヒドやギ酸の捕捉剤としては、(イ)ホルムアルデ
ヒド反応性窒素を含む化合物および重合体、(ロ)アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸
塩、カルボン酸塩またはアルコキシド等が挙げられる。 (イ)ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物として
は、(1)ジシアンジアミド、(2)アミノ置換トリア
ジン、(3)アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒド
との共縮合物等が挙げられる。(2)アミノ置換トリア
ジンとしては、例えば、グアナミン(2,4−ジアミノ
−sym−トリアジン)、メラミン(2,4,6−トリ
アミノ−sym−トリアジン)、N−ブチルメラミン、
N−フェニルメラミン、N,N−ジフェニルメラミン、
N,N−ジアリルメラミン、N,N’,N’’−トリフ
ェニルメラミン、N−メチロールメラミン、N,N’−
ジメチロールメラミン、N,N’,N’’−トリメチロ
ールメラミン、ベンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−
6−フェニル−sym−トリアジン)、2,4−ジアミ
ノ−6−メチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミ
ノ−6−ブチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミ
ノ−6−ベンジルオキシ−sym−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−ブトキシ−sym−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6−シクロヘキシル−sym−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−sym−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6−メルカプト−sym−トリ
アジン、2,4−ジオキシ−6−アミノ−sym−トリ
アジン(アメライト)、2−オキシ−4,6−ジアミノ
−sym−トリアジン(アメリン)、N,N’,N’−
テトラシアノエチルベンゾグアナミン等がある。(3)
アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒドとの共縮合物
としては、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド重縮合
物等がある。これらの中で、ジシアンジアミド、メラミ
ン及びメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物が好まし
い。
【0013】さらに(イ)ホルムアルデヒド反応性窒素
基を有する重合体としては、(1)ポリアミド樹脂、
(2)アクリルアミド及びその誘導体又はアクリルアミ
ドおよびその誘導体と他のビニルモノマーとを金属アル
コラートの存在下で重合して得られる重合体、(3)ア
クリルアミド及びその誘導体又はアクリルアミド及びそ
の誘導体と他のビニルモノマーとをラジカル重合の存在
下で重合して得られる重合体、(4)アミン、アミド、
尿素及びウレタン等窒素基を含有する重合体でも良い。
【0014】(1)のポリアミド樹脂としてはナイロン
4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−1
0、ナイロン6−12、ナイロン12等及びこれらの共
重合物、例えば、ナイロン6/6−6、ナイロン6/6
−6/6−10、ナイロン6/6−12等が挙げられ
る。(2)アクリルアミド及びその誘導体又はアクリル
アミドおよびその誘導体と他のビニルモノマーとを金属
アルコラートの存在下で重合して得られる重合体として
は、ポリ−β−アラニン共重合体が挙げられる。これら
のポリマーは特公平6−12259号、特公平5−87
096号、特公平5−47568号及び特開平3−23
4729号の各公報記載の方法で製造することができ
る。(3)アクリルアミド及びその誘導体又はアクリル
アミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとをラジカ
ル重合の存在下で重合して得られる重合体は、特開平3
−28260号公報記載の方法で製造することが出来
る。
【0015】(ロ)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩またはアルコキ
シドとしては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウムもしくはバリウムなどの水酸化物、
上記金属の炭酸塩、りん酸塩、けい酸塩、ほう酸塩、カ
ルボン酸塩が挙げられる。該カルボン酸塩のカルボン酸
は、10〜36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂
肪族カルボン酸等であり、これらのカルボン酸はヒドロ
キシル基で置換されていてもよい。飽和脂肪族カルボン
酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン
酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシ
ン酸、セロプラスチン酸が挙げられる。不飽和脂肪族カ
ルボン酸は、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオ
ール酸、ステアロール酸などが挙げられる。又、アルコ
キシドとして、上記金属のメトキシド、エトキシドなど
が挙げられる。
【0016】本発明における安定剤(C)であるホルム
アルデヒド及び蟻酸の捕捉剤並びにヒンダードフェノー
ルの配合量はポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
して0.01〜3重量部、好ましくは0.03〜2重量
部の範囲で選ぶ必要がある。0.01重量部未満では熱
安定性が不十分であり、3.0重量部を越えると成形時
の滞留着色が著しくなり実用上問題がある。
【0017】本発明の(D)成分に用いられるアルコー
ルと脂肪酸のエステルは下記に示す一価アルコールおよ
び多価アルコールと脂肪酸とのエステルである。例えば
1価アルコールの例としては、オクチルアルコール、カ
プリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコー
ル、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリ
デシルアルコール、ミリスチルアルコール、ベンタデシ
ルアルコール、セチルアルコール、ヘブタデシルアルコ
ール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ノ
ナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ペヘニル
アルコール、セリルアルコール。メリシルアルコール、
2−ヘキシルデカノール、2−イソヘプチルイシウンデ
カノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテト
ラデカノール、2−ラチルステアリンアルコール、ユニ
リンアルコールが挙げられる。
【0018】多価アルコールとしては、2〜6個の炭素
原子を含有する多価アルコールであり、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコールジプロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ト
レイトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、
アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルバイ
ト、ソルビタン、ソルビトール、マンニトールが挙げら
れる。
【0019】脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸ステアリン酸、12−
ヒドロキシステアリン酸、アラギン酸、ベヘニン酸、リ
グノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、
セロプラスチン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソ
ルビン酸リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロ
ピオール酸、ステアロール酸及びかかる成分を含有して
なる天然に存在する脂肪酸またはこれらの混合物等が挙
げられる。これらの脂肪酸はヒドロキシ基で置換されて
いてもよい。
【0020】アルコールと脂肪酸のエステルとして好ま
しいものは脂肪酸化合物の内、好ましくはパルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸から選ばれた
脂肪酸とグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビタン、ソルビトールから選ばれた多価アルコ
ールとから誘導された脂肪酸エステルである。これらの
脂肪酸エステル化合物の水酸基は有っても良いし、無く
ても良い。何等制限するものではない。例えば、モノエ
ステルであってもジエステル、トリエステルで有っても
良い。またほう酸等で水酸基が封鎖されていても良い。
好ましい脂肪酸エステルを例示すると、エチレングリコ
ールモノステアレート、エチレングリコールジステアレ
ート、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチ
レングリコールジステアレート、プロピレングリコール
モノステアレート、プロピレングリコールジステアレー
ト、グリセリンモノパルミテート、グリセリンジパルミ
テート、グリセリントリパルミテート、グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリン
トリステアレート、グリセリンモノベヘネート、グリセ
リンジベヘネート、グリセリントリベヘネート、グリセ
リンモノモンタネート、グリセリンジモンタネート、グ
リセリントリモンタネート、ペンタエリスリトールモノ
パルミテート、ペンタエリスリトールジパルミテート、
ペンタエリスリトールトリパルミテート、ペンタエリス
リトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールモ
ノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレー
ト、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトー
ルモノベヘネート、ペンタエリスリトールジベヘネー
ト、ペンタエリスリトールトリベヘネート、ペンタエリ
スリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールモ
ノモンタネート、ペンタエリスリトールジモンタネー
ト、ペンタエリスリトールトリモンタネート、ペンタエ
リスリトールテトラモンタネート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタントリ
パルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソル
ビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘネート、ソル
ビタントリベヘネート、ソルビタンモノモンタネート、
ソルビタンジモンタネート、ソルビタントリモンタネー
ト、ソルビトールモノパルミテート、ソルビトールジパ
ルミテート、ソルビトールトリパルミテート、ソルビト
ールモノステアレート、ソルビトールジステアレート、
ソルビトールトリステアレート、ソルビトールモノベヘ
ネート、ソルビトールジベヘネート、ソルビトールトリ
ベヘネートソルビトールモノモンタネート、ソルビトー
ルジモンタネート、ソルビトールトリモンタネートであ
る。また、ほう酸等で水酸基を封鎖した脂肪族エステル
化合物としてグリセリンモノ脂肪酸エステルのほう酸エ
ステルもあげられる。
【0021】本発明におけるアルコールと脂肪酸のエス
テルの配合量はポリオキシメチレン樹脂100重量部に
対して0.01〜0.5重量部、好ましくは0.03〜
0.3重量部の範囲で選ぶ必要がある。0.01重量部
未満では離型性が不十分であり、0.5重量部を越える
と成形性が悪くなるため好ましくない。本発明の(E)
成分に用いられる耐候性改良剤としては、(イ)ベンゾ
トリアゾール系物質、(ロ)シュウ酸アニリド系物質及
び(ハ)ヒンダードアミン系物質が好ましい。(イ)ベ
ンゾトリアゾール系物質としては、例えば2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾト
リアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス−
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オク
トキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられ、好
ましくは2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス−
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾールである。
【0022】(ロ)シュウ酸アニリド系物質としては、
例えば、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシ
ッドビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル−
2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−
エトキシ−3’−ドデシルオキザリックアシッドビスア
ニリド等が挙げられる。これらの物質はそれぞれ単独で
用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良
い。
【0023】(ハ)ヒンダードアミン系物質としては、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニル
アセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,26,
6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベ
ンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘ
キシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキ
シ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)−
カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、
1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−
キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)トリレン−2,4−ジカルバメート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート等が挙げ
られ、好ましくはビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−セバケートである。上記ヒンダー
ドアミン系物質はそれぞれ単独で用いても良いし、2種
以上を組み合わせて用いても良い。また上記ベンゾトリ
アゾール系物質、シュウ酸アニリド系物質とヒンダード
アミン系物質の組合せが最も好ましい。その使用量はポ
リオキシメチレン樹脂100重量部に対して、0.05
〜3重量部、好ましくは0.05〜2重量部である。
3.0重量部を越えると成形時の滞留により着色するた
め好ましくない。
【0024】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
は、従来のポリオキシメチレンに使用されている充填
剤、顔料等を単独、またはこれらを組み合わせて用いる
ことが出来る。本発明のポリオキシメチレン樹脂に用い
られる充填剤は繊維状、粒子状、板状及び中空状の充填
剤が用いられる。繊維状充填剤としては、ガラス繊維、
アスベスト繊維、炭素繊維、シリコン繊維、シリカ・ア
ルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素
繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、、さらにステ
ンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮、等の金属繊
維等の無機質繊維があげられる。また、繊維長の短いチ
タン酸カリウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイス
カー類や針状のワラストナイトも含まれる。なお、芳香
族ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の高融
点有機繊維状物質も使用する事が出来る。粉子状充填剤
としては、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラ
スビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナ
イトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、アルミナの如
き金属酸化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金
属硫酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマ
イト等の炭酸塩、その他炭化珪素、窒化硅素、窒化硼
素、各種金属粉末等が挙げられる。板状充填剤としては
マイカ、ガラスフレーク、各種金属箔が挙げられる。中
空状充填剤としては、ガラスバルーン、シリカバルー
ン、シラスバルーン、金属バルーン等が挙げられる。こ
れらの充填剤は1種又は2種以上を併用して使用するこ
とが可能である。これらの充填剤は表面処理されたも
の、未表面処理のもの、何れも使用可能であるが、成形
表面の平滑性、機械的特性の面から表面処理の施された
ものの使用のほうが好ましい場合がある。表面処理剤と
しては従来公知のものが使用可能である。例えば、シラ
ン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系
等の各種カップリング処理剤が使用できる。具体的には
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、イソプロピルトリスステアロイルチタネート、
ジイソプロポキシアンモニウムエチルアセテート、n−
ブチルジルコネート等が挙げられる。充填剤の添加割合
はポリオキシメチレン樹脂と充填剤との合計を100重
量部として、ポリオキシメチレン樹脂99〜50重量部
に対して充填剤1〜50重量部の範囲が好ましい。1重
量部未満では充填剤の補強効果が不十分であり、50重
量部を超えると表面外観の悪化とともに成形加工性の悪
化や耐衝撃性が低下するため好ましくない。
【0025】本発明のポリオキシメチレン樹脂に用いる
ことのできる顔料としては、無機顔料及び有機顔料があ
る。無機顔料とは樹脂の着色用として一般的に使用され
ているものをいい、例えば、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化
チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、酸化鉄、群
青、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、りん酸塩、酢
酸塩やカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプ
ブラツク等をいい、有機顔料とは縮合アゾ系、イソイン
ドリン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンス
ラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、
チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロ
シアニン系等の顔料である。顔料の添加割合は色調によ
り大幅に変わるため明確にする事は難しいが、一般的に
は、ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して、
0.05〜5重量部の範囲で用いられる。
【0026】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は
各添加成分をヘンシェルミキサー、ブレンダー等により
予め均一にブレンドするか、何種類かブレンドしておい
てフィードするか、各々を別々にフィードするかして、
ニーダー、1軸押出機、2軸押出機等を用いて溶融混合
される。このときの温度は180〜240℃であること
が好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。尚、実施例および比較例で使用する成分
の内容と評価方法を以下に示す。 [使用成分の内容] A.ポリオキシメチレン樹脂 A−1;溶融指数MIが10g/10分(ASTM D
−1238−57T(E条件))のポリオキシメチレン
コポリマー(旭化成工業(株)製 テナックコポリマ
ー) A−2;溶融指数MIが10g/10分(ASTM D
−1238−57T(E条件))のポリオキシメチレホ
モポリマー B.ポリオキシアルキレングリコール B−1;ポリエチレングリコール(分子量6000) B−2;ポリエチレングリコール(分子量8000) B−3;ポリエチレングリコール(分子量4000) B−4;ポリエチレングリコール(分子量2000) B−5;ポリエチレングリコール(分子量12000) B−6;ポリプロピレングリコール(分子量4000) B−7;ポリ(エチレングリコール−CO−プロピレン
グリコール)(分子量5000、エチレングリコール7
5重量%)) B−8;ポリエチレングリコール−ブロック−ポリプロ
ピレングリコール−ブロック−ポリエチレングリコール
(分子量5800、エチレングリコール30重量%) C. ヒンダードフェノール及びホルムアルデヒド、蟻
酸捕捉剤 C−1 ;トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕 C−2 ;ナイロン6,6 C−3 ;メラミン C−4 ;ステアリン酸カルシウム C−5 ;ポリ−β−アラニン(平均粒子径3μm) D.添加剤(離型剤) D−1 ;グリセリンモノステアレート D−2 ;エチレングリコールジステアレート [評価方法]次に、評価方法の説明をする。尚、実施例
及び比較例における組成物の各特性は、次の様にして求
めた。 (1)機械物性 予め、80℃×3時間乾燥したペレットを射出成形機で
176×20×3mmの試験片を成形し、48時間後に
オートグラフで引張り強伸度を測定した。また、IZO
DはASTM D256、溶融指数MIはASTM D
1238の条件で測定した。 成形機 東芝IS80A 条件 シリンダー温度 200℃ 金型温度 70℃ 射出圧 70kg/cm2 射出スピード ダイヤル設定 B−5 (2)成形品のコスレ音 予め、80℃×3時間乾燥させたペレットを、射出成形
機でバックルの試験片を成形し、組立て、48時間放置
した。その後、バックル試験成形品を図2の如く固定
し、5kgの荷重をかけた状態で100rpmで回転さ
せ、回転数毎にコスレ音を下記の基準で評価した。 コスレ音評価 A:なし B:少(僅か音あり、耳を近づけると判る) C:中(1m離れても判る) D:大(5m離れても明確に判る) (3)成形加工性 予め、80℃×3時間乾燥したペレットを射出成形機で
120×120×3mmの試験片を成形するに際して、
射出成形機の樹脂充填時間を測定した。測定は下記の条
件で行い、測定は自動運転で成形開始後30〜40ショ
ット目で測定した。 成形機 東芝IS100E シリンダー温度 200℃ 金型温度 70℃ 射出15秒/冷却=充填時間 射出圧 70kg/cm2 (ゲージ) 射出速度 80% 評価方法 射出15秒後、供給開始後充填完了までの
時間は冷却が継続する様に設定し、冷却時間を測定し
た。 A: 充填時間が10秒以内 B: 充填時間が10〜20秒 C: 充填時間が20秒を超える
【0028】
【実施例1〜5および比較例1】ポリオキシメチレンコ
ポリマー〔溶融指数MIが10g/10分〕100重量
部に対し、ポリオキシアルキレングリコール系潤滑剤
(B)の添加量を表1の実施例1〜5および比較例1に
示すように替えてポリオキシメチレン樹脂組成物を作製
した。(C)安定剤として、ヒンダードフェノール(C
1)を0.3重量部、およびホルムアルデヒド、蟻酸捕
捉剤として(C2)を0.05重量部、(C3)を0.
1重量部、(C4)を0.05重量部、添加し、更に
(D)添加剤としてグリセリンモノステアレート(D
1)を0.1重量部添加した後、ヘンシェルミキサーで
均一に混合し、30mm押出機で押出しペレットにし
た。80℃×3時間乾燥し、乾燥終了後ただちに各評価
に用いた。評価結果は表1に示す。
【0029】
【実施例6〜12】ポリオキシアルキレングリコール系
潤滑剤を表1に示すように替えた以外は実施例3と同様
に行った。評価結果を表1に示す。
【0030】
【実施例13および比較例2】ポリオキシメチレンコポ
リマー〔溶融指数MIが10g/10分〕100重量部
に対し、ポリオキシアルキレングリコール系潤滑剤
(B)を1.0重量部添加し、(C)安定剤として、ヒ
ンダードフェノール(C1)を0.3重量部およびホル
ムアルデヒド、蟻酸捕捉剤として(C2)を0.05重
量部、(C3)を0.1重量部添加し、更に(D)添加
剤としてエチレングリコールジステアレート(D2)を
実施例13では0.1重量部、比較例2では1.0重量
1添加した後、ヘンシェルミキサーで均一に混合し、3
0mm押出機で押出しペレットにした。80℃×3時間
乾燥し、乾燥終了後ただちに各評価に用いた。評価結果
は表2に示す。
【0031】
【実施例14〜17および比較例3】ポリオキシメチレ
ンホモポリマーを用い、表2に示すような配合割合にな
るように各成分を添加した後、ヘンシェルミキサーで均
一に混合し、30mm押出機で押出しペレットにした。
80℃×3時間乾燥し、乾燥終了後ただちに各評価に用
いた。評価結果は表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
は、旅行用やビジネス用などの各種カバンやコートなど
の衣料品等で用いられるバックルの材料として、コスレ
音が無く従来の物に比べて摺動性があり、又成形品の外
観も良好なバックルを提供することが可能であるととも
に、生産性も優れていることから産業上大いに有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例においてコスレ音を測定する
のに用いたバックル成形品の(a)側面図であり、
(b)上面図である。
【図2】実施例及び比較例において図1のバックル成形
品を用いてコスレ音を測定した装置を示す。
【符号の説明】
1 モーター 2 バックル固定治具 3 バックル 4 ピアノ線 5 回転固定部材 6 5kgwの荷重
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:07 5:09 5:13)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
    量部、(B)ポリオキシアルキレングリコール0.05
    〜5重量部よりなるバックル用ポリオキシメチレン樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 (B)ポリオキシアルキレングリコール
    の分子量が3000〜10000の範囲である請求項1
    記載のバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のバックル用ポリオ
    キシメチレン樹脂組成物に、安定剤(C)として、ホル
    ムアルデヒド及び蟻酸の補捉剤並びにヒンダードフェノ
    ールの中から少なくとも1種を0.01〜3重量部含ん
    でなるバックル用ポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のバックル用ポリオキシメ
    チレン樹脂組成物に、添加剤(D)として、アルコール
    と脂肪酸のエステルの中から少なくとも1種を0.01
    〜0.5重量部を含んでなるバックル用ポリオキシメチ
    レン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のバックル用ポリオキシメ
    チレン樹脂組成物に、耐候性改良剤(E)を0.01〜
    5重量部を含んでなるバックル用ポリオキシメチレン樹
    脂組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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