JPH1120713A - 後輪操舵装置 - Google Patents

後輪操舵装置

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JPH1120713A
JPH1120713A JP9182588A JP18258897A JPH1120713A JP H1120713 A JPH1120713 A JP H1120713A JP 9182588 A JP9182588 A JP 9182588A JP 18258897 A JP18258897 A JP 18258897A JP H1120713 A JPH1120713 A JP H1120713A
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彰 哉 種子田
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崎 新 治 谷
Toshihiko Yamanaka
中 敏 彦 山
Kozo Fujita
田 耕 造 藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音の発生が少なく、低コストの後輪操舵装
置を提供することである。 【解決手段】 回転力を発生するブラシレスモータ
（３）と、ブラシレスモータに連結されることによって
回転するナット部材（１５）と、両端に車両の後輪が連
結され、ナット部材に設けられたメネジ部（１５ａ）と
噛合するオネジ部（１９ｃ）を備えるとともに非回転と
され、ナット部材の回転によって、軸方向に移動して、
後輪を操向するロッド（１９）を備えた後輪操舵装置に
おいて、メネジ部とオネジ部とを、互いの軸心が偏心す
るように噛合させることを特徴とする後輪操舵装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の後輪操舵装置
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、車両の後輪操舵装置に関する
ものは多々あるが、例えば、特開平７−２１５２２６号
にあるものは、ハウジング内に内蔵され、プラネタリア
ギヤを介して電動機と連結されたナット部材と、ナット
部材のメネジ部と噛合したオネジ部を持つロッドを備
え、電動機の作動によってロッドを車両幅方向に移動さ
せ、ロッドに連結された後輪を操向するものである。
【０００３】また、特開平７−２８５４５０号にも類似
の構成を備えた後輪操舵装置が開示されている。
【０００４】これらの従来技術による後輪操舵装置にお
いては、図３にあるように、電動機による回転運動をロ
ッド１１０の軸方向の直進運動に変換するナット部材１
２０のメネジ部１２０ａと、ロッド１１０のオネジ部１
１０ａとが噛合しているが、両ネジ部には加工時等に発
生する寸法上のばらつきがあり、図３に示すように、両
ネジ部間には必ずガタが存在する。よって、車両が走行
している時、車輪が微振動をし、このガタによって両ネ
ジ部間において、騒音が発生する。
【０００５】両ネジ部の間のガタをなくすために、ネジ
部加工の精度を上げることが考えられるが、コストアッ
プにつながる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、上記問題を解決する後輪操舵装置を提供するこ
とである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項１においては、回転力を発生する電動
機と、該電動機に連結されることによって回転する回転
部材と、両端に車両の後輪が連結され、該回転部材に設
けられたメネジ部と噛合するオネジ部を備えるとともに
非回転とされ、該回転部材の回転によって、軸方向に移
動して、後輪を操向する移動部材を備えた後輪操舵装置
において、該メネジ部と該オネジ部とを、互いの軸心が
偏心するように噛合させることを特徴とする後輪操舵装
置とした。
【０００８】また、本発明の請求項２においては、更
に、該回転部材を径方向に支承する第１支承部と、該移
動部材を径方向に支承する第２支承部を備え、該第１支
承部の軸心と第２支承部の軸心とを互いに偏心させたハ
ウジングを備えたことを特徴とする請求項１を満足する
後輪操舵装置とした。
【０００９】また、本発明の請求項３においては、更
に、該回転部材を径方向に支承する第１支承部と、該移
動部材を径方向に支承する第２支承部を含んだハウジン
グを備え、該移動部材の該第２支承部によって支承され
る摺動部と、オネジ部の軸心とを互いに偏心させたこと
を特徴とする請求項１を満足する後輪操舵装置とした。
上記請求項１に記載した後輪操舵装置によれば、互いに
噛合する、回転部材のメネジ部と、移動部材のオネジ部
とを互いに偏心させたため、両ネジ部のガタを埋めるこ
とができる。
【００１０】また、上記請求項２に記載した後輪操舵装
置によれば、回転部材を径方向に支承する第１支承部の
軸心と移動部材を径方向に支承する第２支承部の軸心と
を互いに偏心させたハウジングを備えたため、回転部材
のメネジ部と、移動部材のオネジ部とを、容易に偏心さ
せることができる。
【００１１】また、上記請求項３に記載した後輪操舵装
置によれば、移動部材の第２支承部によって支承される
摺動部と、オネジ部の軸心とを互いに偏心させたため、
回転部材のメネジ部と、移動部材のオネジ部とを、容易
に偏心させることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の特徴
を示す部分のみについて説明する。
【００１３】図１は、本発明による後輪操舵装置の断面
図である。図１において、ハウジング１は、主に大径円
筒部１ａと、大径円筒部１ａと嵌合した円錐部１ｂ、及
び、小径円筒部１ｃとによって構成され、大径円筒部１
ａ内にはブラシレスモータ３が設置され、ブラシレスモ
ータ３内を貫通するように中空回転軸５が設置されてい
る。
【００１４】中空回転軸５は、図１の左方おいてベアリ
ング７によって、小径円筒部１ｃの内周部に回転可能に
支承されている。一方、中空回転軸５は、図１の右方に
おいて、ベアリング９によって大径円筒部１ａの内周部
に回転可能に支承されている。尚、ブラシレスモータ３
はハーネス１１によって、図示しない車両の電源に接続
されている。
【００１５】中空回転軸５は、２段直列に設置されたプ
ラネタリアギヤ１３に接続され、更に、プラネタリアギ
ヤ１３の後段の出力側は、ナット部材１５に接続されて
いる。ナット部材１５は、ベアリング１７によって大径
円筒部１ａの内周部１ａｂに回転可能に支承されてい
る。これによって、ブラシレスモータ３の回転力は、プ
ラネタリアギヤ１３によって減速された後、ナット部材
１５へと伝えられる。
【００１６】ロッド１９は、図１の右端に設けられたス
プライン部１９ａおいて、円錐部１ｂに設けられたスプ
ラインを備えた支承部１ｂａと嵌合し、円錐部１ｂに軸
方向に摺動可能に支承されているとともに、図１の左端
に設けられた摺動部１９ｂにおいて、小径円筒部１ｃに
設けられた低摩擦材によって形成されたブッシュ１ｃａ
と嵌合し、小径円筒部１ｃに軸方向に摺動可能に支承さ
れている。これによってロッド１９は、ハウジング１に
回転不能に支承されている。
【００１７】また、ロッド１９は、その右端より略１／
４の長さの部位に、オネジ部１９ｃが設けられ、ナット
部材１５に設けられたメネジ部１５ａと噛合している。
これによって、ナット部材１５に伝えられた回転運動
は、ロッド１９の直進運動として伝達される。
【００１８】ロッド１９は、その両端においてユニバー
サルジョイント２１ａ，２１ｂを介してタイロッド２３
ａ，２３ｂに接続されており、更に、タイロッド２３
ａ，２３ｂは各々、図示しない車両の後輪に連結されて
おり、ブラシレスモータ３の回転によって、ロッド１９
が軸方向に移動し、車両の後輪が操向される。
【００１９】ここで、大径円筒部１ａの内周部１ａｂに
対して、円錐部１ｂの支承部１ｂａ、及び、小径円筒部
１ｃのブッシュ１ｃａは、その軸心が偏心しており、従
って、各々に支承されたナット部材１５のメネジ部１５
ａと、ロッド１９のオネジ部１９ｃが、互いに偏心して
（メネジ部１５ａに対して、オネジ部１９ｃが図２にお
いて上方に偏心している）、図２に示すように両ネジ部
間のガタを埋めることができる。
【００２０】また、ナット部材１５のメネジ部１５ａ
と、ロッド１９のオネジ部１９ｃとの間のガタが埋まる
ことによって、ロッド１９はナット部材１５から反力を
受けて、図４に示すように、円錐部１ｂに対して、図４
において下方に偏心し、ロッド１９のスプライン部１９
ａと、円錐部１ｂの支承部１ｂａのスプラインとの間の
円周方向のガタが埋まり、ロッド１９の回転が完全に抑
えられ、ブラシレスモータ３の回転が効率よく後輪の操
向に供される。
【００２１】更に、前記したように、ハウジング１の内
周部１ａｂに対して、円錐部１ｂの支承部１ｂａ、及
び、小径円筒部１ｃのブッシュ１ｃａの軸心を偏心させ
なくても、ロッド１９のスプライン部１９ａ、及び、摺
動部１９ｂに対して、オネジ部１９ｃの軸心を偏心させ
ても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
【００２２】
【発明の効果】上記したように本発明によれば、回転部
材と移動部材のネジ部間のガタを埋めることができるた
め、車両走行中の騒音が少なく、且つ、低コストの後輪
操舵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による後輪操舵装置の断面図
【図２】本発明による後輪操舵装置の要部詳細図
【図３】従来技術による後輪操舵装置の要部詳細図
【図４】図１のＡ−Ａ断面図
【符号の説明】
１ ハウジング １ａｂ 内周部 １ｂａ 支承部
１ｃａ ブッシュ ３ ブラシレスモータ １５ ナット部材 １５ａ
メネジ部 １９ ロッド １９ａ スプライン部 １９ｂ 摺
動部 １９ｃ オネジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 崎 新 治 愛知県刈谷市朝日町２丁目１番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 山 中 敏 彦 愛知県刈谷市朝日町２丁目１番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 藤 田 耕 造 愛知県豊田市トヨタ町１番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 回転力を発生する電動機と、該電動機に
    連結されることによって回転する回転部材と、両端に車
    両の後輪が連結され、該回転部材に設けられたメネジ部
    と噛合するオネジ部を備えるとともに非回転とされ、該
    回転部材の回転によって、軸方向に移動して、後輪を操
    向する移動部材を備えた後輪操舵装置において、該メネ
    ジ部と該オネジ部とを、互いの軸心が偏心するように噛
    合させることを特徴とする後輪操舵装置。
  2. 【請求項２】 更に、該回転部材を径方向に支承する第
    １支承部と、該移動部材を径方向に支承する第２支承部
    を備え、該第１支承部の軸心と第２支承部の軸心とを互
    いに偏心させたハウジングを備えたことを特徴とする請
    求項１を満足する後輪操舵装置。
  3. 【請求項３】 更に、該回転部材を径方向に支承する第
    １支承部と、該移動部材を径方向に支承する第２支承部
    を含んだハウジングを備え、該移動部材の該第２支承部
    によって支承される摺動部と、オネジ部の軸心とを互い
    に偏心させたことを特徴とする請求項１を満足する後輪
    操舵装置。
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