JP2008074339A

JP2008074339A - 車両用操舵装置

Info

Publication number: JP2008074339A
Application number: JP2006258964A
Authority: JP
Inventors: Kyosuke Yamanaka; 亨介山中; Shiro Nakano; 史郎中野
Original assignee: JTEKT Corp
Current assignee: JTEKT Corp
Priority date: 2006-09-25
Filing date: 2006-09-25
Publication date: 2008-04-03
Anticipated expiration: 2026-09-25
Also published as: US20080073142A1; US7699136B2; EP1903254B1; CN101152875B; JP4872563B2; CN101152875A; DE602007005430D1; EP1903254A1

Abstract

【課題】遊星歯車部分を小形化でき、太陽歯車及び遊星歯車の歯部に塗布される潤滑剤を外部へ飛散し難くでき、噛合部の振動騒音を低減することができる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】操舵部材に繋がる第１の太陽歯車３と、前記操舵部材の操作に応じて動作し、車輪を転舵する転舵機構に繋がる第２の太陽歯車４と、第１の太陽歯車３に噛合する第１の遊星歯車５と、該第１の遊星歯車５と一体に回転し、第２の太陽歯車４に噛合する第２の遊星歯車６とを備え、第１及び第２の太陽歯車３，４の少なくとも一方を転位歯車とし、第１及び第２の遊星歯車５，６を、両端部に歯数が等しい内歯を有する円筒体５０である構成とした。
【選択図】図１

Description

本発明は操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置に関する。

車両用操舵装置は、ステアリングホイール等の操舵部材に連なる第１の太陽歯車と、前記操舵部材の操作に応じて動作し、車輪を転舵する転舵機構に繋がる第２の太陽歯車と、外歯を有し第１の太陽歯車に噛合する第１の遊星歯車と、第２の太陽歯車に噛合する外歯を有し、第１の遊星歯車と一体に回転する第２の遊星歯車と、第１及び第２の遊星歯車を公転及び自転が自在に支持するキャリアとを備え、第１及び第２の太陽歯車の少なくとも一方を転位歯車とすることで第１及び第２の太陽歯車の歯数を異ならせ、第１及び第２の遊星歯車を両端部に外歯を有する円柱体とすることにより部品点数及び加工工数を低減できるように構成されたものが知られている（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００５−３４４７５７号公報

ところが、このように構成された特許文献１の車両用操舵装置にあっては、外歯を有する太陽歯車の径方向外側で、且つ周方向へ２等配された位置に二つの遊星歯車が公転及び自転を自在に配置されるため、遊星歯車部分の径方向の大きさが大径となり、大形化するし、また、太陽歯車及び遊星歯車の歯部に塗布される潤滑剤が外部へ飛散し易く、また、外歯の遊星歯車のすべり速度が速く、噛合部の振動騒音が高くなり、改善策が要望されていた。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は遊星歯車部分を小形化でき、太陽歯車及び遊星歯車の歯部に塗布される潤滑剤を外部へ飛散し難くでき、噛合部の振動騒音を低減することができる車両用操舵装置を提供することにある。

第１発明に係る車両用操舵装置は、操舵部材に繋がる第１の太陽歯車と、前記操舵部材の操作に応じて動作し、車輪を転舵する転舵機構に繋がる第２の太陽歯車と、第１の太陽歯車に噛合する第１の遊星歯車と、該第１の遊星歯車と一体に回転し、前記第２の太陽歯車に噛合する第２の遊星歯車とを備える車両用操舵装置において、前記第１及び第２の太陽歯車の少なくとも一方は転位歯車であり、前記第１及び第２の遊星歯車は、両端部に歯数が等しい内歯を有する円筒体であることを特徴とする。

第２発明に係る車両用操舵装置は、前記第１及び第２の遊星歯車は第１及び第２の太陽歯車より歯数を多くなしてあり、前記第１及び第２の太陽歯車と同心上に回転自在に配置され、且つ第１及び第２の太陽歯車に対し偏心する嵌合孔を有するキャリアを備え、前記嵌合孔に前記円筒体が回転自在に保持されていることを特徴とする。

第１発明にあっては、第１及び第２の遊星歯車が円筒体であり、該円筒体の内側に第１及び第２の太陽歯車が配置されているため、遊星歯車部分の径方向の大きさを小形にでき、しかも、第１及び第２の遊星歯車は、歯数が等しい内歯を有する円筒体であるため、第１及び第２の遊星歯車の境界がなく、軸長方向の長さを短縮でき、小形化及び軽量化を図ることができる。また、太陽歯車及び遊星歯車の歯部に塗布される潤滑剤が外部へ飛散するのを円筒体により抑制することができ、潤滑性を向上できる。また、内歯の遊星歯車が太陽歯車の回りで回転するため、遊星歯車の太陽歯車に対するすべり速度を遅くすることができ、噛合部の振動騒音を低減できる。

また、第２発明にあっては、第１及び第２の太陽歯車と同心上に回転自在に配置されるキャリアの偏心する嵌合孔に円筒体が回転自在に保持されているため、遊星歯車の振動を低減でき、振動騒音をより一層低減できる。

以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図１は本発明に係る車両用操舵装置の構成を示す断面図、図２は図１のII−II線の拡大断面図、図３は図１のIII −III 線の拡大断面図である。

この車両用操舵装置は、上端にステアリングホイール（操舵部材）が結合される操舵軸１と、ステアリングホイールの操作に応じて動作し、車輪を転舵する転舵機構に繋がる伝動軸２と、操舵軸１の下端に結合される第１の太陽歯車３と、伝動軸２の上端に結合される第２の太陽歯車４と、内歯を有し第１の太陽歯車３に噛合する第１の遊星歯車５と、第２の太陽歯車４に噛合する内歯を有し、第１の遊星歯車５と一体に形成されている第２の遊星歯車６と、第１及び第２の遊星歯車５，６を公転及び自転が自在に支持するキャリア７と、該キャリア７の外周部に設けられた外歯体８と、該外歯体８の歯に噛合する駆動歯車９を有し、キャリア７を回転させるアクチュエータとしての差動用の電動モータ１０とを備える。

操舵軸１は、円筒部を有する第１の支持部材１１の前記円筒部に転がり軸受１２と、該転がり軸受１２の内側に回転自在に支持された回転筒１３と、該回転筒１３の内側に嵌入された針状ころ軸受１４とを介して回転自在に支持されている。伝動軸２は、円筒部を有する第２の支持部材１５の前記円筒部に転がり軸受１６を介して回転自在に支持されており、第１及び第２の太陽歯車３，４が同軸上で対向している。操舵軸１の外周りには、操舵軸１に加わるトルクを検出するためのトルクセンサ（図示せず）が設けられており、また、トルクセンサが検出したトルク等に基づいて電動モータ１０の駆動回路１０ａを制御する制御部１７が設けられている。

第１の太陽歯車３は操舵軸１の外周部に歯切りされており、第２の太陽歯車４は伝動軸２の外周部に歯切りされている。第１及び第２の太陽歯車３，４は歯先円径が等しく、第１の太陽歯車３を転位係数Ｘが、Ｘ＞０の転位歯車とし、第２の太陽歯車４を非転位歯車、又は転位係数Ｘ＝０の歯車とすることにより第１の太陽歯車３の歯数を第２の太陽歯車４の歯数より少なくし、操舵軸１と伝動軸２との間の回転伝達比を変えるようにしてある。

第１及び第２の遊星歯車５，６は、内歯の歯先円径が等しく、円筒体５０の両端部内側に第１及び第２の太陽歯車３，４の歯数よりも多い歯数に歯切りされており、該円筒体５０内に第１及び第２の太陽歯車３，４が配置されている。円筒体５０は第１及び第２の太陽歯車３，４に対し偏心した位置に配置することにより第１の遊星歯車５を第１の太陽歯車３に噛合させ、第２の遊星歯車６を第２の太陽歯車４に噛合させている。

第１の遊星歯車５は転位係数Ｘが、Ｘ＝０の歯車とし、第２の遊星歯車６は転位係数Ｘが、Ｘ＝０の歯車とすることにより第１及び第２の遊星歯車５，６の歯数を等しくしてある。

キャリア７は第１及び第２の太陽歯車３，４に対して偏心する嵌合孔７１と、第１及び第２の太陽歯車３，４と同心の外周面とを有し、嵌合孔７１に円筒体５０を収容支持する大径筒部７ａ、及び該大径筒部７ａの一端に連なり、伝動軸２の第２の太陽歯車４側を収容支持する小径筒部７ｂを有し、大径筒部７ａ内に、並置された二つの針状ころ軸受１８，１８を介して円筒体５０を回転自在に保持し、小径筒部７ｂ内に針状ころ軸受１９を介して伝動軸２を回転自在に支持している。嵌合孔７１の両端側には円筒体５０の両端を閉塞する蓋板２０，２０が設けられており、第１及び第２の太陽歯車３，４と、第１及び第２の遊星歯車５，６の歯部に塗布される潤滑剤が円筒体５０の外部へ飛散するのを防いでいる。また、大径筒部７ａの開放縁部が回転筒１３及び転がり軸受１２を介して第１の支持部材１１に回転自在に支持されており、小径筒部７ｂの端部が転がり軸受２１を介して第２の支持部材１５の円筒部に回転自在に支持されている。また、大径筒部７ａの小径筒部７ｂ側外周部に環状の外歯体８が圧入により固定されている。

転舵機構は、ピニオンと、該ピニオンに噛合するラック歯を有し、車両の左右方向への移動を可能とした転舵軸とを備え、ステアリングホイールの操作により転舵軸の両端部に支持された車輪を転舵することができるように構成されている。

以上のように構成された車両用操舵装置は、ステアリングホイールにより操舵軸１が回転操作されることにより第１の太陽歯車３、第１の遊星歯車５、円筒体５０、第２の遊星歯車６、第２の太陽歯車４を経て伝動軸２が回転する。また、制御部１７から駆動回路１０ａに出力される指令信号により差動用の電動モータ１０が駆動されることにより、駆動歯車９、外歯体８を経てキャリア７が回転し、円筒体５０の第１及び第２の遊星歯車５，６、第２の太陽歯車４を経て伝動軸２の速度を変化させ、操舵軸１と伝動軸２との間の回転伝達比を変化させることができる。

また、第１及び第２の遊星歯車５，６は円筒体５０であるため、例えば冷間鍛造により一体に成形することができ、部品点数及び加工工数を削減でき、コストを低減できる。

尚、以上説明した実施の形態において、第１及び第２の太陽歯車３，４は、第１の太陽歯車３を転位歯車とする他、第２の太陽歯車４を転位歯車としてもよいし、また、第１及び第２の太陽歯車３，４の両方を転位歯車としてもよい。

また、以上説明した実施の形態の第１及び第２の太陽歯車３，４、第１及び第２の遊星歯車５，６は平歯であるが、その他、第１及び第２の太陽歯車３，４、第１及び第２の遊星歯車５，６は斜歯であってもよい。

本発明に係る車両用操舵装置の構成を示す断面図である。図１のII−II線の拡大断面図である。図１のIII −III 線の拡大断面図である。

符号の説明

３第１の太陽歯車、４第２の太陽歯車、５第１の遊星歯車、６第２の遊星歯車、７キャリア、７１嵌合孔、５０円筒体

Claims

操舵部材に繋がる第１の太陽歯車と、前記操舵部材の操作に応じて動作し、車輪を転舵する転舵機構に繋がる第２の太陽歯車と、第１の太陽歯車に噛合する第１の遊星歯車と、該第１の遊星歯車と一体に回転し、前記第２の太陽歯車に噛合する第２の遊星歯車とを備える車両用操舵装置において、前記第１及び第２の太陽歯車の少なくとも一方は転位歯車であり、前記第１及び第２の遊星歯車は、両端部に歯数が等しい内歯を有する円筒体であることを特徴とする車両用操舵装置。
前記第１及び第２の遊星歯車は第１及び第２の太陽歯車より歯数を多くなしてあり、前記第１及び第２の太陽歯車と同心上に回転自在に配置され、且つ第１及び第２の太陽歯車に対し偏心する嵌合孔を有するキャリアを備え、前記嵌合孔に前記円筒体が回転自在に保持されている請求項１記載の車両用操舵装置。