JPH1113565A - 内燃機関における吸気管のシリンダヘッドへの接続装置 - Google Patents

内燃機関における吸気管のシリンダヘッドへの接続装置

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JPH1113565A JP17160797A JP17160797A JPH1113565A JP H1113565 A JPH1113565 A JP H1113565A JP 17160797 A JP17160797 A JP 17160797A JP 17160797 A JP17160797 A JP 17160797A JP H1113565 A JPH1113565 A JP H1113565A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアクリーナからの吸気管１３の先端に設け
たソケット管部１６を、これに軟質弾性体製のシールリ
ング１７を被嵌したのちシリンダヘッド３の吸気ポート
４におけるソケット孔１５内に押し込み接続するに際し
て、その押し込みの作業性を向上すると共に、吸気ポー
ト４内が異常圧になったときこの異常圧を逃がすように
する。 【手段】 前記シールリング１７を、断面横向きＵ型に
形成し、且つ、その断面横向きＵ型の溝が吸気ポートと
は反対側に向くようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関におい
て、エアクリーナから吸気を各気筒に導くための吸気管
を、気筒への吸気ポートが開口するシリンダヘッドに対
して接続するための装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】エアクリーナからの吸気管をシリンダヘ
ッドに対して接続するには、この吸気管の先端にフラン
ジ部を設けて、このフランジ部をシリンダヘッドの側面
に対して複数本のボルトにて締結することが一般的であ
ったが、最近では、軽量化、組立て手数の低減等を目的
として、例えば、実開平２−６４７４５号公報等に記載
されているように、前記吸気管の先端にソケット管部を
一体的に設けて、このソケット管部を、これにＯリング
を被嵌したのち、吸気ポートのシリンダヘッド側面への
開口部に設けたソケット孔内に、前記Ｏリングがソケッ
ト孔の内周面に密接するように押し込み挿入することに
よって接続すると言う接続装置が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の接
続装置は、吸気管の先端におけるソケット管部を、シリ
ンダヘッドにおけるソケット孔内に押し込み挿入すると
きにおいて、前記ソケット管部の被嵌したＯリングを、
その断面が円形から楕円形になるように弾性変形するこ
とによってシール性を確保するようにしなければなら
ず、換言すると、前記ソケット管部を、これに被嵌した
Ｏリングをその断面が円形から楕円形になるように弾性
変形しながらソケット孔内に押し込み挿入するようにし
なければならないから、Ｏリングを損傷し易いばかり
か、ソケット管部のソケット孔内への押し込み挿入に前
記Ｏリングによる大きな摩擦力が掛かることにより、押
し込み挿入の作業性が低いと言う問題があった。
【０００４】しかも、前記Ｏリングを使用した従来の接
続装置では、そのＯリングが、大気から内部への漏れ阻
止と、内部から大気への漏れ阻止との両方に対して作用
することになるから、各気筒における吸気ポート内に、
その内部圧力が吸気弁の故障等により大気圧よりも異常
に高くなると言う現象が発生した場合、この大気圧より
も異常に高い圧力を大気中に逃がすことができず、前記
大気圧よりも異常に高い圧力がそのまま吸気管に作用す
ることにより、この吸気管に接続されている気化器又は
スロットルボデーに故障が発生するばかりか、当該吸気
管が合成樹脂製である場合に当該吸気管が破損すると言
う問題もあった。
【０００５】本発明は、これらの問題を解消した接続装
置を提供することを技術的課題とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明は、「エアクリーナからの吸気管の先端に
ソケット管部を設ける一方、気筒への吸気ポートの開口
部に前記ソケット管部が挿入されるソケット孔を設け、
このソケット孔の内周面と、これに挿入した前記ソケッ
ト管部の外周面との間に、軟質弾性体にて断面横向きＵ
型に形成したシールリングを、その断面横向きＵ型の溝
が吸気ポートとは反対側に向くようにして挿入する。」
と言う構成にした。
【０００７】
【発明の作用・効果】このように、シリンダヘッドにお
けるソケット孔と、これに挿入されるソケット管部との
間に、軟質弾性体にて断面横向きＵ型に形成したシール
リングを、その断面横向きＵ型の溝が吸気ポートとは反
対側に向くようにして挿入することにより、吸気ポート
内が大気圧以下の負圧になっているときには、前記シー
ルリングにおける断面横向きＵ型の溝内に大気圧が作用
することにより、シールリングにおける外周縁片及び内
周縁片は、その弾性力に加えて、前記大気圧によってソ
ケット孔の内周面及びソケット管部の外周面に対して押
圧されることになるから、大気から内部への漏れを確実
に阻止することができる。
【０００８】しかし、吸気ポート内が大気圧以上の圧力
になった場合、この圧力は、前記シールリングにおける
外周縁片及び内周縁片に対して、これらをソケット孔の
内周面及びソケット管部の外周面から離すように作用す
ることになる。このために、吸気ポートの内の圧力が異
常に高くなると、この圧力は、シールリングにおける外
周縁片又は内周縁片をその弾性に抗してソケット孔の内
周面又はソケット管部の外周面から離れるように弾性変
形しながら大気中に逃げることになる。
【０００９】また、前記吸気管におけるソケット管部
は、これにシールリングを被嵌したのち、シリンダヘッ
ドの吸気ポートにおけるソケット孔内に押し込み挿入さ
れるのであるが、この場合において、前記シールリング
は、断面横向きＵ型で、且つ、その断面横向きＵ型の溝
が吸気ポートとは反対側に向いていることにより、当該
シールリングにおける外周縁片は、ソケット孔の内面に
引っ掛かることがないと共に、内向きに容易に弾性変形
するから、ソケット管部を、前記した従来の場合とは比
較にならないほど軽い力で容易に押し込み挿入できるの
である。
【００１０】従って、本発明によると、エアクリーナか
らの吸気管をシリンダヘッドに対して接続した場合に、
大気から内部への漏れを確実に阻止することができるも
のでありながら、内部の圧力が異常に高くなると、この
圧力を外に逃がすことができるから、内部圧力が異常に
高くなることで、気化器又はスロットルボデーに故障が
発生すること、及び合成樹脂製の吸気管に破損が発生す
ることを確実に低減できるのであり、しかも、その接続
に際して、シールリングを損傷することを低減できると
共に、接続の作業性を大幅に向上できる効果を有する。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
１〜図６の図面について説明する。この図において符号
１は、多気筒内燃機関１を示し、この内燃機関１は、シ
リンダブロック２と、その上面に締結したシリンダヘッ
ド３とによって構成され、前記シリンダヘッド３の内部
には、複数個の各気筒への吸気ポート４が、当該シリン
ダヘッド３の側面に略水平横向きにして開口するように
形成され、この各吸気ポート４におけるシリンダヘッド
３下面の燃焼室への開口部には、燃料噴射弁５が設けら
れている。
【００１２】符号６は、スロットル弁７を内蔵したスロ
ットルボデーを示し、このスロットルボデー６は、その
ボア通路８を水平面と直角の略鉛直にした姿勢で、前記
シリンダヘッド３の側面にボルト９にて締結したブラケ
ット１０に対して着脱可能に取付けられ、このスロット
ルボデー６の上流側には、図示しないエアクリーナから
の吸気通路が接続される。
【００１３】符号１１は、吸気マニホールドを示し、こ
の吸気マニホールド１１は、一つの集合管１２と、この
集合管１２から各気筒に向かって分岐する複数本の吸気
管１３とを備えて、耐熱性を有する合成樹脂（例えば、
６ナイロンにガラス繊維を３０ｗｔ％程度混合したも
の）の射出成形又はブロー成形によって形成されてい
る。
【００１４】そして、前記スロットルボデー６のボア通
路８における出口に、前記吸気マニホールド１１におけ
る集合管１２を、当該集合管１２に一体的に設けたソケ
ット管部１４を挿入することにより接続する。また、前
記シリンダヘッド３の側面に開口する各吸気ポート４の
入口に、当該吸気ポート４の内径より大きい内径にした
ソケット孔１５を形成する一方、前記吸気マニホールド
１１における各吸気管１３をその軸線Ｂが水平となるよ
うに横向きにして、その先端部１３ａに、ソケット管部
１６を一体的に設けて、この各ソケット管部１６を、こ
れにゴム等の軟質弾性体製のシールリング１７を被嵌し
たのち、前記シリンダヘッド３の各吸気ポート４におけ
るソケット孔１５内に押し込み挿入するのである。
【００１５】この場合において、前記軟質弾性体製のシ
ールリング１７を、断面横向きＵ型に形成すると共に、
この断面横向きＵ型における溝１７ａが吸気ポート４と
は反対側を向くように構成するのである。これにより、
吸気ポート４内が大気圧以下の負圧になっているときに
は、前記シールリング１７における断面横向きＵ型の溝
１７ａ内に大気圧が作用することにより、シールリング
１７における外周縁片１７ｂ及び内周縁片１７ｃは、そ
の弾性力に加えて、前記大気圧によってソケット孔１５
の内周面及びソケット管部１６の外周面に対して押圧さ
れることになるから、大気から内部への漏れを確実に阻
止することができる。
【００１６】一方、吸気ポート４内が大気圧以上の圧力
になった場合、この圧力は、前記シールリング１７にお
ける外周縁片１７ｂ及び内周縁片１７ｃに対して、これ
らをソケット孔１５の内周面及びソケット管部１６の外
周面から離すように作用することになる。このために、
吸気ポート４の内の圧力が異常に高くなると、この圧力
は、シールリング１７における外周縁片１７ｂ又は内周
縁片１７ｃをその弾性に抗してソケット孔１５の内周面
又はソケット管部１６の外周面から離れるように弾性変
形しながら大気中に逃げることになる。
【００１７】また、前記シールリング１７は、断面横向
きＵ型で、且つ、その断面横向きＵ型の溝１７ａが吸気
ポート４とは反対側に向いていることにより、前記した
押し込みに際して、当該シールリング１７における外周
縁片１７ｂは、ソケット孔１５の内面に引っ掛かること
がないと共に、内向きに容易に弾性変形するから、ソケ
ット管部１６を、軽い力で容易に押し込み挿入できるの
である。
【００１８】なお、前記シールリング１７を、断面横向
きＵ型に形成するにおいて、図示したように、その内周
縁片１７ｃの全体を、ソケット管部１６の外周面に密接
した形状とする一方、外周縁片１７ｂを、前記内周縁片
１７ｃから斜め外向きに傾斜すると言う形態に構成する
ことにより、ソケット管部１６のソケット孔１５内への
押し込み挿入に際して、外周縁片１７ｂのみが弾性変形
することになるから、前記した効果をより助長すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明における実施の形態を示す吸気装置全体
の縦断正面図である。
【図２】図１の概略平面図である。
【図３】図１において吸気管とシリンダヘッドとの接続
部を示す拡大断面図である。
【図４】図３の分解した状態を示す図である。
【図５】図３の要部拡大図である。
【図６】図４の要部拡大図である。
【符号の説明】
１ 内燃機関 ３ シリンダヘッド ４ 吸気ポート ６ スロットルボデー １１ 吸気マニホールド １２ 集合管 １３ 吸気管 １５ 吸気ポートのソケット孔 １６ 吸気管のソケット管部 １７ シールリング １７ａ シールリングの溝 １７ｂ シールリングの外周縁片 １７ｃ シールリングの内周縁片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】エアクリーナからの吸気管の先端にソケッ
    ト管部を設ける一方、気筒への吸気ポートの開口部に前
    記ソケット管部が挿入されるソケット孔を設け、このソ
    ケット孔の内周面と、これに挿入した前記ソケット管部
    の外周面との間に、軟質弾性体にて断面横向きＵ型に形
    成したシールリングを、その断面横向きＵ型の溝が吸気
    ポートとは反対側に向くようにして挿入したことを特徴
    とする内燃機関における吸気管のシリンダヘッドへの接
    続装置。
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