JP4778311B2 - 多気筒エンジン - Google Patents

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Description

この発明は、NOxの対策としてEGR(排気環流:Exhaust Gas Recirculation)を行う多気筒エンジンに関する。
エンジンのEGR(排気環流:Exhaust Gas Recirculation)システムとして、排気通路から吸気通路へ排気の一部を環流させる外部EGR装置が良く採用される(特許文献1〜特許文献3)。このようなEGR装置においては、ターボ過給機のタービン上流からターボ過給機のコンプレッサ下流へ排気の一部を還流させる場合、過給圧が排気圧よりも高くなる運転領域が生じやすく、EGRが十分に行えない。特許文献1においては、吸気通路へのEGR通路の接続開口部にベンチュリが設けられる。特許文献2においては、2つの排気コネクタ(排気マニホールド)が備えられ、これらコネクタとターボ過給機のコンプレッサ下流との間を接続するEGR通路の合流部に設定される混合区間により、合流部に臨む各流路間を排気パルス(EGRガス)が一方から他方へ逃げることなく下流へ伝わるようになっている。特許文献3においては、吸気行程中の気筒に排気弁を開いて排気を逆流(還流)させる内部EGR装置が備えられる。
特開2000−249004号 特表2003−534488号 特開2001−107810号
特許文献1の場合、ベンチュリの圧力損失が問題になる。特許文献2においては、ターボ過給機のタービン入口が1つの場合(例えば、可変ノズル式ターボチャージャ)、タービンハウジングの内部で2つの排気コレクタの排気脈動が干渉するため、せっかくの混合区間の良好な効果(EGR率の向上)も有効に確保しえなくなってしまう。特許文献3の場合、排気(押し出し)行程中の気筒に他の気筒のブローダウン流が流入するため、ポンピングロスが増大する。また、EGR量を増加させるため、スロットルによる吸気絞りやバタフライバルブによる排気絞りを行うことが考えられるが、これらの場合もポンピングロスにより、燃費や出力の大きな低下を招きかねないのである。
この発明は、このような課題を解決するための有効な手段の提供を目的とする。
第1の発明は、EGRを行う多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする。
第2の発明は、エンジンの排気エネルギによって駆動されて吸気を過給するターボチャージャを備える多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、これらの排気マニホールドと吸気マニホールドとの間を同じ気筒群同士の関係に接続するEGR通路と、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする。
第3の発明は、エンジンの排気エネルギによって駆動されて吸気を過給するターボチャージャを備える多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、これらの排気マニホールドと吸気マニホールドとの間を別の気筒群同士の関係に接続するEGR通路と、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明に係る多気筒エンジンにおいて、前記ディフューザ部は、前記ターボチャージャのタービンハウジングに設定したことを特徴とする。
第5の発明は、第2の発明または第3の発明に係る多気筒エンジンにおいて、前記ディフューザ部は、各排気マニホールドと前記ターボチャージャのタービン入口との間に介装されるスペーサに設定したことを特徴とする。
第1の発明においては、エンジンの排気は、各排気マニホールドにより、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分けられ、各ノズル部から合流部を介して下流側へ排出される。その際、ノズル部により、排気の流速が加速され、合流部に吹き出る排気の流速により、動圧が上がり、静圧が下がるので、各マニホールド間をブローダウン(排気噴き出し)流が他方の排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールドへ逃げるのを抑えられる。また、ノズル部から吹き出る排気の流速により、静圧が下がり、エゼクタ作用により、他方の排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールドから排気が吸引されるようになる。そのため、排気エネルギを下流へ効率よく伝えられる。
ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定することにより、ポンピングロスを小さく抑えつつ、好適なEGR流量が得られる。A/Bが約1/4よりも大きいと、ノズル部から吹き出る排気の流速が不足がちになり、NOxの低減効果が小さくなる一方、A/Bが約1/4よりも小さいと、ポンピングロスが大きくなり、燃費や出力を悪化させることになる。
ディフューザ部の最小通路断面積Cは、ノズル部の最小通路断面積Aの1.5以上〜2.0倍未満に設定することにより、排気噴き出し中(排気開弁直後)の気筒側排気マニホールド内の圧力を高く、かつ、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド内の圧力を低くする、最適な状態が得られるのである。C/A<1.5の場合、ディフューザ部の流路抵抗による背圧上昇がエゼクタ作用(排気の吸引)による圧力低下を上回るため、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド内の圧力が高くなってしまう。C/A>2.0の場合、ノズル部から吹き出る排気の噴流が急拡大するため、動圧が下がり、エゼクタ作用(排気の吸引)が下がるため、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド内の圧力が高くなってしまう。つまり、1.5≦C/A≦2.0に設定することにより、ディフューザ部の流路抵抗(排気通路の圧力損失)を悪化させずにエゼクタ効果を最大限に効かせられるようになり、燃費や出力の低下を抑えつつ、EGR流量を十分に確保することができる。
第2の発明においては、ノズル部から吹き出る排気の流速により、静圧が下がり、エゼクタ作用により、他方の排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールドから排気が吸引されるようになる。そのため、タービンへ排気エネルギを効率よく伝えられ、タービン効率が向上するので、高過給により、燃費や出力を向上させることができる。また、EGR通路により、排気マニホールドと吸気マニホールドとの間が同じ気筒群同士の関係に接続されるため、排気脈動の山と吸気脈動の谷が同期する具合になり、EGRガスを効率よくシリンダ(気筒)へ押し込めるようになり、NOxの低減効果が大きい。また、第1の発明と同じく、ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定され、ディフューザ部の最小通路断面積Cは、ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定されるので、燃費や出力の低下を抑えつつ、EGR流量を十分に確保することができる
第3の発明においては、ノズル部から吹き出る排気の流速により、静圧が下がり、エゼクタ作用により、他方の排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールドから排気が吸引されるようになる。そのため、タービンへ排気エネルギを効率よく伝えられ、タービン効率が向上するので、高過給により、燃費や出力を向上させることができる。また、EGR通路により、排気マニホールドと吸気マニホールドとの間が別の気筒群同士の関係に接続されるため、吸気行程の後半に噴き出し排気が流入する具合になり、吸気流量の低下を抑えつつ、EGRガスをシリンダ(気筒)へ押し込めるようになり、燃費やスモークの悪化を防止しつつ、NOxの低減効果を高められる。また、第1の発明と同じく、ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定され、ディフューザ部の最小通路断面積Cは、ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定されるので、燃費や出力の低下を抑えつつ、EGR流量を十分に確保することができる
第4の発明においては、ノズル部により、排気の流速が加速され、タービンハウジングへ吹き出る排気の流速により、動圧が上がり、その後、ディフューザ部により、静圧が回復するため、タービン入口が1つのターボチャージャにおいても、タービンへのエネルギ伝達を向上させることができる
第5の発明においては、スペーサの交換により、ディフューザ部について、エンジンの仕様に応じた最適化が容易に図れる。また、タービン入口が1つのターボチャージャについて、既存品の使用が可能となる
図1において、2は多気筒エンジン1(6気筒ディーゼルエンジン)の吸気通路であり、吸気マニホールド3a,3bと吸気管4とから構成される。吸気マニホールド3a,3bは、吸気行程がオーバラップしない気筒群毎に分割される。吸気管4は、インタクーラ5下流側が分岐され、各マニホールド3a,3bの集合部に接続される。6aはターボチャージャ6のコンプレッサであり、7はエアクリーナである。
8はエンジン1の排気通路であり、排気マニホールド9a,9bと排気管10とから構成される。排気マニホールド9a,9bは、排気行程が実質的にオーバラップしない気筒群(#1,2,3と#4,5,6)毎に分割され、これらマニホールド9a,9bの合流部11にターボチャージャ6のタービン6bを介して排気管8が接続される。ターボチャージャ6のコンプレッサ6aは、タービン6bの回転により駆動され、各気筒への吸気を過給する。なお、ターボチャージャ6としては、タービン入口が1つの可変ノズル式が用いられる。12はマフラである。
合流部11は、図2のように構成される。排気マニホールド9a,9bは、互いに集合部下流が1つのフランジ20に結集され、その接合面に合流部11を開口する。1つのフランジ20に結集する集合部下流は、合流部11へ向けて通路を先細形状に絞るノズル部23a,23bに形成される。25はタービンハウジングであり、排気マニホールド9a,9bのフランジ20に対応するフランジ26が形成され、タービン6bの入口がフランジ26の接合面に開口する。排気マニホールド9a,9bのフランジ20にタービンハウジング25のフランジ26が連結され、ノズル部23a,23b下流の合流部11を一旦絞ってから徐々に拡げるスロート形状のディフューザ部29がタービンハウジング25の内部に形成される。
Aはノズル部23a,23bの最小通路断面積であり、1気筒あたりの排気弁33の最大開口面積Bの約1/4に設定される(図3、参照)。最大開口面積Bは、B=n×π×D×L(n:1気筒あたりの排気弁の数 D:排気弁の実質的な直径 L:排気弁の排気行程の最大リフト)に定義される。図3の場合、各気筒に排気弁33が2個(33a,33b)ずつ備えられるので、nは2となる。ノズル部23a,23bの最小通路断面積Aが1気筒あたりの排気弁33の最大開口面積の約1/4よりも大きいと、ノズル部23a,23bから吹き出る排気の流速が不足がちになり、NOxの低減効果が小さくなる一方、同じく約1/4よりも小さいと、ポンピングロスが大きくなり、燃費を悪化させることになる。ノズル部23a,23bの最小通路断面積Aを排気弁33の最大開口面積の約1/4に設定することにより、ポンピングロスを小さく抑えつつ、最適なEGR流量が得られるのである。
Cはディフューザ部29の最小通路断面積であり、ノズル部23a,23bの最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定される。これにより、排気噴き出し中の気筒側排気マニホールド9a内または9b内の圧力を高く、かつ、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド9b内または9a内の圧力を低くする、最適な状態が得られる。C/A<1.5の場合、ディフューザ部29の流路抵抗による背圧上昇がエゼクタ作用(排気の吸引)による圧力低下を上回るため、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド9b内または9a内の圧力が高くなってしまう。C/A>2.0の場合、ノズル部23a,23bから吹き出る排気の噴流が急拡大するため、動圧が下がり、エゼクタ作用(排気の吸引)が低下するため、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド9b内または9a内の圧力が高くなってしまう。つまり、1.5≦C/A≦2.0に設定することにより、ディフューザ部29の流路抵抗(排気通路の圧力損失)を悪化させずにエゼクタ効果を最大限に効かせられるようになり、燃費や出力の低下を抑えつつ、EGR流量を十分に確保することができる。
図1において、35はターボチャージャ6のタービン6b上流からターボチャージャ6のコンプレッサ6a下流へ排気の一部を環流させるEGR装置であり、排気マニホールド9a,9bと吸気マニホールド3a,3b(吸気管4の分岐部)との間を同じ気筒群同士の関係に接続するEGR通路36a,36bが備えられる。EGR通路36a,36bにおいて、EGRガスを冷却するEGRクーラ37,EGR流量を調整するEGRバルブ38,EGRガスの逆流を規制する逆止弁(リードバルブ)39が介装される。
吸気管4の分岐部にベンチュリ40a,40bが設けられ、ベンチュリ40a,40bにEGR通路36a,36bが開口される。ベンチュリ40a,40bにより、吸気の動圧が上がり、静圧が下がるため、EGRガスを吸気マニホールド3a,3bへ吸引しやくなる。図示しないが、ベンチュリ40a,40bの最小通路断面積は、吸気弁の最大開口面積の約1/4に設定される。ベンチュリ40a,40bの最小通路断面積が1気筒あたりの吸気弁の最大開口面積の約1/4よりも大きいと、静圧の低下が不足がちになり、NOxの低減効果が小さくなる一方、同じく約1/4よりも小さいと、吸気通路の圧力損失が大きくなり、燃費を悪化させることになる。ベンチュリ40a,40bの最小通路断面積を吸気弁の最大開口面積の約1/4に設定することにより、吸気通路の圧力損失を小さく抑えつつ、最適なEGR流量が得られる。
このような構成により、エンジンの排気は、各排気マニホールド9a,9bにより、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分けられ、各ノズル部23a,23bから合流部11を介して下流側へ排出される。その際、ノズル部23a,23bにより、排気の流速が加速され、合流部11に吹き出る排気の流速により、動圧が上がり、静圧が下がるので、各マニホールド9a,9b間をブローダウン流が他方(排気押し出し行程中の排気マニホールド9bまたは9a)へ逃げるのを抑えられる。また、ノズル部23aまたは23bから吹き出る排気の流速により、静圧が下がり、エゼクタ作用により、他方のマニホールド9bまたは9aからディフューザ部29へ排気が吸引される。そのため、タービン6bへ排気エネルギを効率よく伝えられる。つまり、タービン効率が向上するため、高過給により、燃費や出力を向上させることができる。
ディフューザ部29の最小通路断面積Cは、ノズル部23a,23bの最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定することにより、排気噴き出し中の気筒側排気マニホールド9a内または9b内の圧力を高く、かつ、排気(押し出し)行程中の気筒側排気マニホールド9b内または9aの圧力を低くする、最適な状態が得られ、ディフューザ部29の流路抵抗(排気通路の圧力損失)を悪化させずにエゼクタ効果を最大限に効かせられるようになり、燃費や出力の低下を抑えつつ、EGR流量を十分に確保することができる。
図4は、排気噴き出し側の排気マニホールド圧(P1)のシミュレーション結果、図5は、排気押し出し側の排気マニホールド圧(P2)のシミュレーション結果、図6は、P1−P2(排気噴き出し側の排気マニホールド圧(P1)と排気押し出し側の排気マニホールド圧(P2)との差)とEGR率との関係に係るシミュレーション結果、を例示するものである。は、ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備える場合(エゼクタ仕様)における(C/A)に応じた結果値であり、実線は、これら結果値の傾向を単純化して表示するものである。■は、ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備えない場合(標準タイプ)の結果値、△は、ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備えない場合(標準タイプ)において、ターボチャージャのタービン下流に既存のバタフライバルブを用いて排気絞りを実施した場合(排気絞り仕様)の結果値を表示する。
図4において、uの排気噴き出し側の排気マニホールドの圧力(P1)は、△の排気噴き出し側の排気マニホールドの圧力(P1)よりも高く、エゼクタ仕様の方が排気絞り仕様よりも、高いEGR率が得られる。の(C/A)は小さい程、EGR率が向上する。図5において、の排気押し出し側の排気マニホールドの圧力(P2)は、△の排気押し出し側の排気マニホールドの圧力(P2)よりも遙かに低くなり、エゼクタ仕様の方が排気絞り仕様よりも、ポンピングロスが大幅に低減する。の(C/A)は2.0付近が最適値となる。図6において、(C/A)が2.2程度の(図4および図5、参照)に対し、(C/A)が1.5程度の(図4および図5、参照)により(P1−P2)が約50kPaの増大が得られると、EGR率は3%程度向上すると想定されるのである。
図7は、■(標準タイプ)の排気マニホールドおよびこれら出口部の圧力分布、図8は、△(排気絞り仕様)の排気マニホールドおよびこれら出口部の圧力分布、を例示する。図9は、ノズル部23a,23bおよび(C/Aが2.2程度)のディフューザ部29を中心流域とする圧力分布、図10は、同じく流速分布、図11は、ノズル部23a,23bおよび(C/Aが2.0程度)のディフューザ部29を中心流域とする圧力分布、図12は、同じく流速分布、図13は、ノズル部23a,23bおよび(C/Aが1.5程度)のディフューザ部29を中心流域とする圧力分布、図14は、同じく流速分布、を例示する。図7〜図14は、一方の気筒群に属する気筒が排気押し出し行程中において、他方の気筒群に属する気筒が排気噴き出しを開始する、という境界条件に基づくシミュレーション結果である。
図15は、吸排気脈動のシミュレーション結果を例示するものである。Eが排気マニホールド9a内または9b内の圧力(排気マニホールド圧)、Fが排気マニホールド9aまたは9bと同じ気筒群同士の関係に接続される吸気マニホールド3aまたは3bの圧力(吸気マニホールド圧)、Gは1番気筒#1の筒内圧、を表示する。排気マニホールド9a,9bと吸気マニホールド3a,3bとの間は、EGR通路36a,36bにより、同じ気筒群同士の関係に接続されるため、排気脈動の山と吸気脈動の谷が同期する具合になり、EGRガスを効率よくシリンダ(気筒)へ押し込めるようになる。EGR流量は、図16のようになり、吸気流量は、図17のようになる。
ノズル部23a,23bについては、最小流路断面積Aが排気弁の最大開口面積Bの約1/4(25%)に設定することにより、ポンピングロスを小さく抑えつつ、最適なEGR流量が得られるのである。図18および図19は、(A/B)×100(%)に係る各種の実験結果を例示するものである。◇は、(A/B)×100(%)に応じた結果値であり、実線は、これら結果値の傾向を単純化して表示するものである。●は、ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備えない場合(標準タイプ)において、ターボチャージャのタービン下流に既存のバタフライバルブを用いて実施した場合(排気絞り仕様)の結果値を表示する。ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備えない場合(標準タイプ)、(A/B)×100(%)≒52(%)である。
(A/B)×100(%)≒25(%)よりも小さくなると、排気噴き出し側の排気マニホールドの圧力(P1)が高くなり、EGR率が向上するが、ポンピングロスが大きなり、燃料消費率が高くなる(図18-a〜図18-d、参照)。(A/B)×100(%)≒25(%)よりも大きくなると、タービン入口温度が低くなり、空気過剰率が大きくなり、スモーク濃度が小さくなるが、NOx量は増える(図19-e〜図19-h、参照)。(A/B)×100(%)≒25(%)においては、ポンピングロスも小さく、スモークの発生を抑えつつ、NOxも十分に低減しえることになる。ノズル部23a,23bおよびディフューザ部29を備えた場合の結果値は、EGR率およびNOx量を同等にした場合の●(排気絞り仕様)よりも良好な結果が得られる。
図1の実施形態においては、可変ノズル式ターボチャージャ6を備えるため、可変ノズルの制御を加えることにより、広い運転領域において、高過給および大量EGRが可能となり、出力の向上のほか、NOxの低減と燃費やスモークの改善との両立を高度に実現することができる。ディフューザ部29は、タービンハウジング25と一体に形成するのでなく、図20のように別体のスペーサとしてタービンハウジング25のフランジ26と排気マニホールド9a,9bのフランジ20との間に介装してもよい。
図21は、別の実施形態を説明するものであり、排気マニホールド9a,9bと吸気マニホールド3a,3bとの間は、EGR通路36a,36bにより、別の気筒群同士の関係に接続される。このため、吸気行程の後半に噴き出し排気が流入する具合になり、吸気流量の低下を抑えつつ、EGRガスをシリンダ(気筒)へ押し込めるようになる。つまり、燃費やスモークの悪化を防止しつつ、NOxの低減効果が高められる。図22は、吸排気脈動のシミュレーション結果を例示するものである。Eが排気マニホールド9a内または9b内の圧力(排気マニホールド圧)、Hが排気マニホールド9b内または9a内の圧力(排気マニホールド圧)、Gが#1気筒の筒内圧、Fが排気マニホールド9aまたは9bと別の気筒群同士の関係に接続される吸気マニホールド3b内または3a内の圧力(吸気マニホールド圧)、を表示する。EGR流量は、図23のようになり、吸気流量は、図24のようになる。なお、図21において、図1と同一の部品については、同一の符号を付ける。
この発明の実施形態を係る全体的な概略構成図である。 同じく排気マニホールドの合流部に係る構成図である。 同じくノズル部に係る説明図である。 同じくC/Aと排気噴き出し側の排気マニホールド圧(P1)との関係を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくC/Aと排気押し出し側の排気マニホールド圧(P2)との関係を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じく圧力差(P1−P2)とEGR率との関係を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じく■(標準タイプ)の排気マニホールドおよびこれら出口部の圧力分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じく△(排気絞り仕様)の排気マニホールドおよびこれら出口部の圧力分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする圧力分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする流速分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする圧力分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする流速分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする圧力分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じくノズル部およびディフューザ部を中心流域とする流速分布を例示するシミュレーション結果の特性図である。 同じく吸排気脈動のシミュレーション結果を例示する特性図である。 同じくEGR流量のシミュレーション結果を例示する特性図である。 同じく吸気流量のシミュレーション結果を例示する特性図である。 この発明を実施したエンジンに係る各種の実験結果を例示する特性図である。 この発明を実施したエンジンに係る各種の実験結果を例示する特性図である。 同じく排気マニホールドの合流部の変形例に係る構成図である。 別の実施形態を表す全体的な概略構成図である。 同じく吸排気脈動のシミュレーション結果を例示する特性図である。 同じくEGR流量のシミュレーション結果を例示する特性図である。 同じく吸気流量のシミュレーション結果を例示する特性図である。
符号の説明
1 多気筒エンジン
2 吸気通路
3,3a,3b 吸気マニホールド
5 インタクーラ
6 ターボチャージャ(可変ノズル式ターボチャージャ)
6a コンプレッサ
6b タービン
8 排気通路
9a,9b 排気マニホールド
20 排気マニホールドのフランジ
23a,23b 先細形状のノズル部
25 タービンハウジング
26 タービンハウジングのフランジ
29 スロート形状のディフューザ部
35 EGR装置
37 EGRクーラ
38 EGRバルブ
39 逆止弁(リードバルブ)
40a,40b ベンチュリ

Claims (5)

  1. EGRを行う多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする多気筒エンジン。
  2. エンジンの排気エネルギによって駆動されて吸気を過給するターボチャージャを備える多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、これらの排気マニホールドと吸気マニホールドとの間を同じ気筒群同士の関係に接続するEGR通路と、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする多気筒エンジン。
  3. エンジンの排気エネルギによって駆動されて吸気を過給するターボチャージャを備える多気筒エンジンにおいて、排気行程のオーバラップしない気筒群毎に分割される排気マニホールドと、吸気行程のオーバラップしない気筒群に分割される吸気マニホールドと、これらの排気マニホールドと吸気マニホールドとの間を別の気筒群同士の関係に接続するEGR通路と、各排気マニホールドの集合部下流をこれらの合流部へ向けて絞るノズル部と、これらノズル開口から下流側へ合流部を一旦絞ってから徐々に拡げるディフューザ部と、を備える一方、前記ノズル部の最小通路断面積Aは、1気筒あたりの排気弁の最大開口面積Bの約1/4に設定し、前記ディフューザ部の最小通路断面積Cは、前記ノズル部の最小通路断面積Aの1.5〜2.0倍に設定したことを特徴とする多気筒エンジン。
  4. 前記ディフューザ部は、前記ターボチャージャのタービンハウジングに設定したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の多気筒エンジン。
  5. 前記ディフューザ部は、各排気マニホールドと前記ターボチャージャのタービン入口との間に介装されるスペーサに設定したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の多気筒エンジン。
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