JPH1083048A - 改良カプラーセットを含む写真要素 - Google Patents

改良カプラーセットを含む写真要素

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JPH1083048A
JPH1083048A JP9224080A JP22408097A JPH1083048A JP H1083048 A JPH1083048 A JP H1083048A JP 9224080 A JP9224080 A JP 9224080A JP 22408097 A JP22408097 A JP 22408097A JP H1083048 A JPH1083048 A JP H1083048A
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color
coupler
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couplers
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JP9224080A
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Laurence Edward James
ローレンス エドワーズ ジェームズ
T S Law Philip
ティー.エス.ロー フィリップ
Ray Kowan Stanley
レイ コワン スタンレー
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緑および青の色彩度の増加を促進するシアン
カプラーを提供する。 【解決手段】 以下の式Iを有するシアン色素生成カプ
ラーを含む赤感性ハロゲン化銀乳剤層および以下の式II
AまたはIIBを有するマゼンタ色素生成カプラーを含む
緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された色再現
性を有するハロゲン化銀写真要素、更に詳しくは、特定
種類のシアンおよびマゼンタカプラーを有し、それらの
組合わせが、公知の写真材料よりも格別高い色純度と実
質的に大きい染色域を与える直視カラー写真記録材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な写真要素は、青色光、緑色光お
よび赤色光のそれぞれに対して分光増感された一以上の
層をもつ多層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有してい
る。慣用の減色法システムにおいては、青色、緑色およ
び赤色の感光層は、典型的にイエロー、マゼンタおよび
シアン色素形成カプラーのそれぞれを含む。
【0003】カラー写真画像を形成するために、カラー
写真材料は、像様に露光されて、芳香族第一級アミンの
発色現像主薬を含むカラー現像液浴中で処理される。画
像色素は、発色現像主薬の酸化生成物とこれらカプラー
とのカップリング反応によって生成される。
【0004】生成カラー域を改良し、それによってカラ
ー染色域を増大させるために、異なる化学構造をもつシ
アン、マゼンタおよびイエロー画像色素を開発し、組合
わせることが、長年の間、写真研究者が探究している目
的であった。
【0005】カラーペーパー、動画プリントフィルムま
たはカラーリバーサルスライドフィルムのような直視カ
ラープリント材料は、写真要素内にカラー異性体が生成
してカラー画像を再現することに依存している。カラー
画像は、複製する再現画像を原画から得られる肉眼の視
覚センターの刺激にできる限り近づけるという目的をも
って、要素上での赤色、緑色および青色光の各露光量に
応じてシアン、マゼンタおよびイエロー色素を組合わせ
ることによって形成される。
【0006】このようにして、原画シーンの各色はシア
ン、マゼンタおよびイエロー画像色素の特異な組合わせ
として視認されるプリント材料に再現される。再現色に
対する原色の絶対関係は、多くの要因の組合わせにあ
る。しかし、それは、最終画像を発生させるのに使用さ
れるシアン、マゼンタおよびイエローの組合わせの多さ
によって達成される染色域によって制限される。染色域
は、画像の形成に使用される色素の組合わせによって再
現させることが可能なカラー幅の尺度である。
【0007】染色域は、画像形成システムの多くの特徴
によって制限を受ける。例えば、染色域は、写真要素に
より達成できる最小および最大濃度、個々の色素の色純
度等により制限を受ける。色素の色純度は、色素の第2
吸収、色素の吸収帯の形状、およびその帯域幅の関数で
ある。個々の色素特性に加えて、最高の染色域を成し遂
げるためには、共に最大の染色域を与えるために作用す
る一方の(色純度を増大するための)狹い帯域と吸収帯
の形状に関連して、好ましい吸収極大を有するような、
シアン、マゼンタおよびイエローの画像色素を有するこ
とが必要である。
【0008】色の測定、即ち測色においては、測色用語
の彩度(C* )は、色彩度の尺度、即ち色純度(時に
は、“明るさ”という。)である。C* は、その明度
(L* )の関数として変化するので、異なる例間のC*
測定値を比較する際にはL* を定義することが必要であ
る。C* を測定するためには、その下で対象物を測定
し、視認するための光源を特定することが先ず必要であ
る。デイライト、タングステンまたは蛍光のような特定
の光源よりもむしろ、色温度を特定する方が便利であ
る。デイライトの観察の場合には、5000°Kの色温
度が、典型的なデイライト光源の代表である。
【0009】彩度それ自体は、所定の色または色素の色
相を含まないが、どちらかといえば所定の色純度の尺度
である。そういうものとして、C* 値は、先ず二つの異
なる測色用語、a* およびb* を測定することによって
得られる。これらの測定値は、組合わせて規定されると
きは、それが赤色、緑色、青色等であるか否かについて
対象の色を記述する。a* およびb* の測定は、よく引
証されていて、今では色測定の国際基準に相当する。
(周知の色測定についてのCIEシステムは、1931
年に照明に関する国際委員会(International Commision
on Illumination) に設立され、1971年に再改訂さ
れている。色測定のより完全な記述に関しては、 F. Bi
llmeyer, Jr. & M. Saltzman共著、「Principles of Co
lor Technology (色技術の原理) 」、第2版、1981
年、 J. Wiley & Sons発行)
【0010】概説すると、a* は、その色がどの程度緑
もしくはマゼンタ色であるか(それらは、反対色である
ので)の測定値であり、b* は、どの程度青もしくはイ
エロー色であるかの測定値である。数学的視点から、a
* およびb* は、次のように定められる。 a* =500{(X/Xn)1/3 −(Y/Yn)1/3 } b* =200{(Y/Yn)1/3 −(Z/Zn)1/3 } 式中、X,YおよびZは、対象の可視反射率スペクト
ル、光源(即ち、5000°K)および標準観測者関数
の組合わせから得られる三刺激値である。
【0011】一度a* およびb* が得られると、C*
値は、次式: C* =(a*2+b*2)1/2 から得られる。
【0012】よって、写真要素においては、色素の生成
が増加する露光の関数として増大するにつれて、要素の
濃度が増大する。L* は、明度と黒度の測定であるか
ら、それは濃度と一緒に変化する。L* の100は、完
全に白であるから、無色である。相応じて、L* の0
は、完全に黒であるからそれも無色である。それ故、色
は、単にL* が0より大きく100より小さい値である
場合にのみ存在する。L* の値は、三刺激値Yの関数で
ある。よって、 L* =116(Y/Yn)1/3 −16
【0013】写真要素への露光が増え、色素濃度も発色
現像に比例して増大すると、L* は減少する。しかし、
* は、極大値までの露光と共に増大する。この極大値
は、多くの変数の関数であるが、一般的に、要素のD
min およびDmax 並びに形成される色素の色純度によっ
て拘束される。
【0014】マゼンタ色素は、緑色光を吸収し、そして
典型的に緑色域の中心近傍、即ち約550nmに吸収極大
を有する。最も通常使用されるマゼンタカプラーは、ピ
ラゾロンタイプのものである。これらのカプラー由来の
画像色素は、この種のカプラーを用いて得られる染色域
を制限する非常に好ましくない青色及び赤色の、吸収を
有する吸収スペクトルを含めて、いくつかの欠点を有す
る。
【0015】最近、マゼンタカプラーは、ピラゾロトリ
アゾール化合物に基いて開発されてきた。ピラゾロン系
のマゼンタカプラーと比較して、ピラゾロトリアゾール
カプラーは、青色および赤色光の好ましくない吸収を極
めて僅かしかもたず、また一層狹い色素吸収帯域幅しか
有しないことが示されている。ピラゾロトリアゾールカ
プラーは、また、ピラゾロンと比較するとき、優秀な明
暗画像安定性であることも示されている。
【0016】イエロー色素は、青色を吸収し、典型的に
約450nmの吸収極大を有する。そのピーク吸収の正確
な位置は、その吸収帯域の形状、その幅並びに吸収され
るシアンおよびマゼンタ色素の吸収帯域の形状および位
置を含む数個の他の要因に左右される。直視カラープリ
ント材料においてイエロー色素を形成するのに用いられ
るカプラーは、通常、アシルアセトアニリド、そして最
も典型的には、アルキルアシルアセトアニリドを基にし
ている。ベンゾイルアセトアニリドは、アルキルアセト
アニリドよりも一層緑色光を吸収する吸収帯域を有して
いることが知られており、それ故、直視写真システムに
は好ましくない。
【0017】アセトアニリド環のオルソ位にアルコキシ
基が置換されているアセトアニリド環をもつアルキルア
セトアニリドカプラーは、ハロゲン(即ち、Cl)また
はその他の置換基をもつそれらのカプラーよりも短い波
長域に吸収極大を有するイエロー画像色素を生ずること
が知られている。その吸収帯域をより短い波長域へと移
行させると、好ましくない緑色光の吸収が減少すること
によって、色素の色彩度並びにそれによって生ずる色純
度が増大する。したがって、これは好ましい実施態様で
ある。これらイエローカプラーの好ましいサブクラス
は、シクロアルキルアセトアニリド化合物である。これ
らのカプラーから得られる画像色素は、またより高い色
純度で生じるその長波長側に鋭い切断帯域をもつ短波長
域に吸収極大を有する。
【0018】シアン色素は、赤色光を吸収し、典型的に
約650nmの吸収極大を有する。本来、カラーペーパー
に用いられるシアン色素は、ほとんど対称の吸収帯域を
有していた。かかる色素は、スペクトルの緑色および青
色域に大量ともいうべき好ましくない吸収を有してい
る。多くの努力が、前述のマゼンタおよびイエローカプ
ラーと一緒に使用されるシアン色素生成カプラーの設計
に傾注された。
【0019】シアン画像色素を生成するのに用いられる
カプラーは、一般に、例えば、米国特許第2,367,
351号、同第2,423,730号、同第2,47
4,293号、同第2,772,161号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第2,
920,961号、同第3,002,836号、同第
3,446,622号、同第3,476,563号、同
第3,552,962号、同第3,758,308号、
同第3,779,763号、同第3,839,044
号、同第3,880,661号、同第3,998,64
2号、同第4,333,999号、同第4,990,4
36号、同第4,960,685号および同第5,47
6,757号明細書;仏国特許第1,478,188号
および同第1,479,043号明細書;および英国特
許第2,070,000号明細書に記載されているよう
な、ナフトールおよびフェノールに由来している。
【0020】歴史的展望によれば、カラーペーパーに使
用される最も普通のシアンカプラーは、フェノールカプ
ラー(式I)であって、式中、R1 は、アルキルまたは
アリール基、最も多くは、α位にアリールオキシ基が置
換されたアルキル基であり;R2 は、アルキル基、通常
はメチルまたはエチルであり;Xは、ハロゲン原子であ
り;そしてZは、ハロゲン原子またはカップリング離脱
基、通常はハロゲンである。
【0021】
【化4】
【0022】これらのフェノール系のカプラーは、それ
らが合成の容易さ、妥当な価格、良好な明暗画像安定性
および満足いく染色域を得るのに適する色素吸収帯域と
いう利点を兼ね備えるので、現代の直視写真システムに
最も有効である。しかしながら、これらの色素特性は、
改良の余地が残されている。また、これらの色素は、カ
ラー現像処理の漂白液中に存在している第2鉄イオンと
の反応によって漂白され易い性質を有する。
【0023】これら問題のいくつかを克服するべく提案
されたシアンカプラーは、米国特許第4,609,61
9号、同第4,775,616号、同第4,849,32
8号、同第5,008,180号、同第5,045,4
42号および同第5,183,729号明細書;および
日本特許出願の特公平2−35450号、特公平1−2
53742号、特公平4−163448号、特公平4−
212152号および特公平5−204110号公報に
開示されているような、5位(2位ではない)のバラス
ト基にスルホン、スルホンアミドまたはスルフェート部
分を有する2,5−ジアシルアミノフェノールである。
これらのカプラーから生成されるシアン画像色素は、改
良された耐熱および耐湿度安定性、向上した光学濃度並
びに漂白浴での第2鉄イオンの耐還元性を示すとはいっ
ても、その色素の吸収極大(λma x )は、あまりに深色
的に移行し過ぎていて(つまり、可視スペクトルの赤色
末端まで移行している)、その吸収スペクトルも幅が広
過ぎる。よって、これらのカプラーは、カラーペーパー
または他の直接カラープリント視認システムでの使用に
実用的ではない。
【0024】フェノールシアンカプラーのバラスト部分
におけるスルホン(−SO2 −)基の使用が上記に引用
した種々の刊行物に記載されているけれども、その開示
されるカプラー構造では、結局、カラー写真ペーパーに
好ましい改良されたカラー再現性や色彩度は得られな
い。
【0025】直視写真画像形成材料の染色域を改良する
ために、数多くの試みがなされている。 Bowneの米国特
許第4,960,685号明細書には、あるナフトール
系のシアンカプラーを特定のマゼンタおよびイエロー色
素と組合わせる利点について論じている。これら発明の
シアン色素生成カプラーは、通常有機溶媒における溶解
性に乏しくて、ゼラチンに分散することが難しい。ま
た、それら由来のシアン色素は、増加する画像濃度の作
用として色相の移行を示す。したがって、それらには、
何らの実用的な適用も見出せない。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、写真要
素、特に、従来より利用可能な要素に比して、より大き
な色彩度を生じ、かつ増大した染色域を示す、直視用の
写真要素を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、式I:
【化5】 (式中、R1 は、水素またはアルキル基を表わし;R2
は、アルキル基またはアリール基を表わし;nは、1,
2または3を表わし;Xは、それぞれフェニル環のスル
ホニル基に対してメタまたはパラ位にあり、そして、独
立してアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールオ
キシ、アシルオキシ、アシルアミノ、スルホニルオキ
シ、スルファモイルアミノ、スルホンアミド、ウレイ
ド、オキシカルボニル、オキシカルボニルアミノおよび
カルバモイル基からなる群より選ばれ;そしてZは、水
素原子または酸化された発色現像主薬とのカプラー反応
によって離脱できる基を表わす。)を有するシアン色素
生成カプラーを含む赤感性ハロゲン化銀乳剤層;および
式IIAまたはIIB:
【化6】 (式中、Zは、水素またはカップリング部位に結合した
カップリング離脱基であり;そしてR1dおよびR1fは、
水素原子または置換基を表わす。)を有するマゼンタ色
素生成カプラーを含む緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含ん
でなる写真要素を提供する。
【0028】本発明に従う写真要素は、従来利用可能な
要素よりも、より大きな色彩度および増大した染色域を
示すカラー材料を提供する。また、明暗部または高温お
よび高湿度条件下に保管された際にも優れた画像安定性
を有するカラー写真画像を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の写真要素は、式(I):
【化7】 (式中、R1 は、水素またはアルキル基を表わし;R2
は、アルキル基またはアリール基を表わし;nは、1,
2または3を表わし;Xは、それぞれスルホニル基に対
してフェニル環のメタまたはパラ位にあり、そして独立
してアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールオキ
シ、アシルオキシ、アシルアミノ、スルホニルオキシ、
スルファモイルアミノ、スルホンアミド、ウレイド、オ
キシカルボニル、オキシカルボニルアミノおよびカルバ
モイル基からなる群より選ばれ;そして、Zは、水素原
子または酸化された発色現像主薬とのカプラー反応によ
って離脱される基を表わす。)を有するシアン色素生成
カプラーを含む感光性ハロゲン化銀乳剤を含む。
【0030】本発明のシアンカプラーは、5−アシルア
ミノ部分が、特定のスルホン(−SO2 −)基によって
α位が置換されているカルボン酸のアミドである2,5
−ジアシルアミノフェノールシアンカプラーである。そ
のスルホン部分は、アリールスルホンであって、アリー
ル環のメタまたはパラ位のみが置換されている。更に、
その2−アシルアミノ部分は、カルボン酸のアミド(−
NHCO−)であって、ウレイド(−NHCONH−)
基ではありえない。5−位にスルホン含有アミド基をも
ち、そして2−位にアミド基をもつというこの特有な組
合わせの結果として、吸収曲線の短波長側で非常に鋭く
切断する色素色相を有し、かつ概ね620〜645nmの
範囲に吸収極大(λmax )を有するH−凝集体の画像色
素を生成するある種のシアン生成カプラーとなるが、こ
れは、カラー写真ペーパーに優れた色再現性と色彩度を
生み出すのに真に当を得たものである。
【0031】式(I)に言及すると、R1 は、水素また
は1〜10個の炭素原子の線状もしくは分枝状の環式ま
たは非環式アルキル基を含むアルキル基、好ましくは、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルまたはブ
チル基、そして最も好ましくはエチル基を表わす。
【0032】R2 は、アリール基またはパーフルオロア
ルキル基のようなアルキル基を表わす。かかるアルキル
基は、典型的には1〜20個の炭素原子、通常は1〜4
個の炭素原子を有し、そしてメチル、プロピルおよびド
デシルのような基を含み;パーフルオロアルキル基は、
1〜20個の炭素原子、典型的には3〜8個の炭素原子
を有し、そしてトリフルオロメチルもしくはパーフルオ
ロテトラデシル、ヘプタフルオロプロピルもしくはヘプ
タデシルフルオロオクチルのような基を含み;置換もし
くは非置換アリール基は、典型的には、6〜30個の炭
素原子を有し、これは例えば、1〜4個のハロゲン原
子、シアノ基、カルボニル基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、ま
たはアリールスルホニル基で置換されていてもよい。
【0033】式(I)において、Xは、それぞれフェニ
ル環のメタまたはパラ位にあり、そしてそれぞれは独立
して、線状もしくは分枝状、飽和もしくは非飽和の、メ
チル、t−ブチル、ドデシル、ペンタデシルまたはオク
タデシルのようなアルキルまたはアルケニル基;メトキ
シ、t−ブトキシまたはテトラデシルオキシのようなア
ルコキシ基;フェノキシ、4−t−ブチルフェノキシま
たは4−ドデシルフェノキシのようなアリールオキシ
基;アセトキシまたはドデカノイルオキシのようなアリ
ールもしくはアリールアシルオキシ基;アセトアミド、
ベンズアミドまたはヘキサデカンアミドのようなアルキ
ルもしくはアリールアシルアミノ基;メチルスルホニル
オキシ、ドデシルスルホニルオキシまたは4−メチルフ
ェニルスルホニルオキシのようなアルキルもしくはアリ
ールスルホニルオキシ基;N−ブチルスルファモイルア
ミノまたはN−4−t−ブチルフェニルスルファモイル
アミノのようなアルキルもしくはアリールスルファモイ
ルアミノ基;メタンスルホンアミド、4−クロロフェニ
ルスルホンアミドまたはヘキサデカンスルホンアミドの
ようなアルキルもしくはアリールスルホンアミド基;メ
チルウレイドまたはフェニルウレイドのようなウレイド
基;メトキシカルボニルアミノまたはフェノキシカルボ
ニルアミノのようなアルコキシカルボニルまたはアリー
ルオキシカルボニルアミノ基;N−ブチルカルバモイル
またはN−メチル−N−ドデシルカルバモイルのような
カルバモイル基;またはトリフルオロメチルまたはヘプ
タフルオロプロピルのようなパーフルオロアルキル基を
表わす。好ましくは、Xは、1〜30個の炭素原子、よ
り好ましくは8〜20個の炭素原子を有する前述の基を
表わす。最も好ましくは、Xは、ドデシル、ペンタデシ
ルまたはオクタデシルのような12〜18個の炭素原子
の線状アルキル基を表わす。“n”は、1,2または3
を表わし;nが2または3であるときは、置換基Xは、
同じであっても異なっていてもよい。
【0034】Zは、水素原子または写真分野で「カップ
リング離脱基」として知られる、酸化された発色現像主
薬によりカプラーの反応によって離脱される基を表わ
す。かかる基の存否は、カプラーの化学当量、即ち、そ
れが2−当量カプラーであるかあるいは4−当量カプラ
ーであるかを決め、そしてその特定の識別点はカプラー
の反応性を変えることができる。そのような基は、カプ
ラーから離脱した後に、色素の生成、色素の色相調整、
現像の促進または抑制、漂白の促進または抑制、電子の
移動容易性、色補正等を実行することによって、カプラ
ーが塗布された層または写真記録材料におけるその他の
層に有効に作用させることができる。
【0035】このようなカップリング離脱基の代表的な
例には、例えば、ハロゲン、アルコキシ、アリールオキ
シ、ヘテロシクリルオキシ、スルホニルオキシ、アシル
オキシ、アシル、ヘテロシクリル、スルホンアミド、ヘ
テロシクリルチオ、ベンゾチアゾリル、、ホスホニルオ
キシ、アルキルチオ、アリールチオおよびアリールアゾ
が含まれる。これらのカップリング離脱基は、当該分野
では例えば、米国特許第2,455,169号、同第
3,227,551号、同第3,432,521号、同
第3,467,563号、同第3,617,291号、
同第3,880,661号、同第4,052,212号
および同第4,134,766号明細書;および英国特
許第1,466,728号、同第1,531,927号
および同第1,533,039号明細書、および英国公
開出願第2,066,755Aおよび同第2,017,
704A号明細書(これらの開示は、こゝに参照するこ
とによって本明細書中に含める)に記載されている。ハ
ロゲン、アルコキシおよびアリールオキシ基が、最も好
適である。
【0036】特定のカップリング離脱基の例には、−C
l,−F,−Br,−SCN,−OCH3 ,−OC6
5 ,−OCH2 C(=O)NHCH2 CH2 OH,−O
CH 2 C(O)NHCH2 CH2 OCH3 ,−OCH2
C(O)NHCH2 CH2 OC(=O)OCH3 ,−P
(=O)(OC2 5)2 ,−SCH2 CH2 COOH、
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】 がある。典型的には、カップリング離脱基は塩素原子で
ある。
【0039】置換基R1 ,R2 ,XおよびZは、カプラ
ーと該カプラーが分散される有機溶媒中で生成する色素
とを適度にバラストさせるように選ぶことが重要であ
る。このバラストは、一以上の、置換基R1 ,R2 ,X
およびZに疎水性置換基を与えることによって達成され
る。一般に、バラスト基は、カプラー分子に十分な嵩を
与え、そして写真要素に塗布される層からカプラーが実
質的に拡散しないようにする水不溶性を与えるような大
きさと配位の有機ラジカルである。よって、式(I)に
おける置換基R1 ,R2 ,XおよびZの組合わせは、こ
れらの基準を満足するように選ばれるのが好ましい。効
果的であるためには、バラストは、少なくとも8個の炭
素原子、そして典型的には10〜30個の炭素原子を有
する。好適なバラストは、組合わせるとこれらの基準を
満たす多数の基を与えることによって達成してもよい。
本発明の好ましい実施態様では、式(I)におけるR1
は、小さいアルキル基である。したがって、これらの実
施態様では、バラストは、主に基R2 ,XおよびZの一
部として配置される。また、カップリング離脱基Zがバ
ラストを含んでいても、Zはカップリング時に分子から
除去されるから、更にその他の置換基をバラストさせる
ことが屡々必要であり、それ故、バラストは、基R2
よびXの一部として与えられることが最も有効である。
【0040】以下のものは、本発明のシアンカプラーの
例である:
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】
【化23】
【0054】
【化24】
【0055】
【化25】
【0056】
【化26】
【0057】
【化27】
【0058】本発明のマゼンタカプラーは、次式IIAま
たはIIBで表わされる。
【化28】
【0059】本発明での使用に最も適したイエローカプ
ラーは、アシルアセトアニリドカプラーであり、好まし
くは式 III:
【化29】 を有するものである。
【0060】式中、Zは、水素または上記各式のカップ
リング部位に結合したカップリング離脱基を表わす。上
記式中、R1a,R1b,R1dまたはR1fがバラスト基また
は拡散防止基を有するときは、総炭素原子数が少なくと
も8個、好ましくは少なくとも10個であるように選ば
れる。
【0061】R1aは、脂肪族(脂環式を含む)炭化水素
基を表わし、そしてR1bは、アリール基を表わす。R1a
で示される脂肪族−または脂環式炭化水素基は、典型的
には多くて22個の炭素原子を有し、置換されていても
置換されていなくてもよく、そして、脂肪族炭化水素
は、直鎖であっても分枝されていてもよい。R1aで示さ
れるこれらの基の好ましい置換基の例には、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基およ
びハロゲン原子がある。これらの置換基は、少なくとも
これら置換基の1つでさらに繰り返し置換されてもよ
い。R1aとして有用な基の例には、イソプロピル基、イ
ソブチル基、t−ブチル基、イソアミル基、t−アミル
基、1,1−ジメチル−ブチル基、1,1−ジメチルヘ
キシル基、1,1−ジエチルヘキシル基、ドデシル基、
ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、
2−メトキシイソプロピル基、2−フェノキシイソプロ
ピル基、2−p−t−ブチルフェノキシイソプロピル
基、α−アミノイソプロピル基、α−(ジエチルアミ
ノ)イソプロピル基、α−(スクシンイミド)イソプロ
ピル基、α−(フタルイミド)イソプロピル基、α−
(ベンゼンスルホンアミド)イソプロピル基等が含まれ
る。
【0062】アリール基(特に、フェニル基)として、
1bは置換されてよい。アリール基(例えば、フェニル
基)は、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニル
アミノ基、脂肪族−もしくは脂環式−アミド基、アルキ
ルスルファモイル基、アルキルスルホンアミド基、アル
キルウレイド基、アルアルキル基およびアルキル−置換
スクシンイミド基のような、多くて32個までの炭素原
子を典型的に有する置換基で置換されてよい。アルアル
キル基のフェニル基は、更にアリールオキシ基、アリー
ルオキシカルボニル基、アリールカルバモイル基、アリ
ールアミド基、アリールスルファモイル基、アリールス
ルホンアミド基およびアリールウレイド基のような基で
置換されてもよい。
【0063】R1bで示されるフェニル基は、1〜6個の
炭素原子を有する低級アルキル基、水酸基、−COOM
と−SO2 M(M=H、アルカリ金属原子、NH4 )、
ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基またはハロゲン原子
で更に置換されてもよいアミノ基で置換されてよい。
【0064】好ましい実施態様では、R1bで示されるフ
ェニル基は、アニリド窒素に対するオルソ位に、弗素、
塩素のようなハロゲン、またはメトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシのようなアルコキシ基を有するフェ
ニル基である。8個より少ない炭素原子のアルコキシ基
が好ましい。
【0065】R1bは、フェニル基とその他の環、例えば
ナフチル基、キノリル基、イソキノリル基、クロマニル
基、クマラニル基およびテトラヒドロナフチル基との縮
合から得られる置換基を表わしてもよい。これらの置換
基は、前述のフェニル基用の置換基の少なくとも1つで
更に繰り返し置換されてもよい。
【0066】R1dおよびR1fは、水素原子または(以下
の置換基に関しての節で定義されるような)置換基を表
わす。
【0067】本発明に有用なマゼンタおよびイエローカ
プラーの代表的な例は、次のとおりである:
【化30】
【0068】
【化31】
【0069】特に他の言及がない限り、本明細書中での
分子に置換されてもよい置換基には、それが更に置換さ
れていても置換されていなくてもよいが、写真の利用に
必要な性質を破壊しないようないかなる基も含まれる。
「基」なる用語が置換可能な水素を含む置換基の識別に
利用されるときは、置換基の非置換形態ばかりでなく、
本明細書中で述べるようないかなる単一の基または複数
の基で更に置換された形態のものをも包含することを意
図している。好ましくは、その基はハロゲンであってよ
く、また分子の残部に炭素、ケイ素、酸素、窒素、燐ま
たは硫黄が結合されてもよい。置換基は、例えば、塩
素、臭素、弗素のようなハロゲン;ニトロ;ヒドロキシ
ル;シアノ;カルボキシルであってよく、また、更に置
換されてもよい基、例えば、メチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−ペン
チルフェノキシ)プロピルおよびテトラデシルのよう
な、直鎖もしくは分枝鎖アルキルを含むアルキル;エチ
レン、2−ブテンのようなアルケニル;メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキシ、
sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシ
ルオキシ、テトラデシルオキシ、2−(2,4−ジ−t
−ペンチルフェノキシ)エトキシおよび2−ドデシルオ
キシエトキシのようなアルコキシ;フェニル、4−t−
ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナ
フチルのようなアリール;フェノキシ、2−メチルフェ
ノキシ、α−もしくはβ−ナフチルオキシおよび4−ト
リルオキシのようなアリールオキシ;アセトアミド、ベ
ンズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α−
(2,4−ジ−t−フェニル−フェノキシ)アセトアミ
ド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ルアミド、α−(3−ペンタデシルフェノキシ)−ヘキ
サンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフ
ェノキシ)−テトラデカンアミド、2−オキソ−ピロリ
ジン−1−イル、2−オキソ−5−テトラデシルピロリ
ン−1−イル、N−メチルテトラデカンアミド、N−ス
クシンイミド、N−フタールイミド、2,5−ジオキソ
−1−オキサゾリジニル、3−ドデシル−2,5−ジオ
キソ−1−イミダゾリル、N−アセチル−N−ドデシル
アミノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボ
ニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキサ
デシルオキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−t−ブチ
ルフェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニルア
ミノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフェニル)カルボニ
ルアミノ、p−ドデシル−フェニルカルボニルアミノ、
p−トルイルカルボニルアミノ、N−メチルウレイド、
N,N−ジメチルウレイド、N−メチル−N−ドデシル
ウレイド、N−ヘキサデシルウレイド、N,N−ジオク
タデシルウレイド、N,N−ジオクチル−N′−エチル
ウレイド、N−フェニルウレイド、N,N−ジフェニル
ウレイド、N−フェニル−N−p−トルイルウレイド、
N−(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N−
(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−N′−エチル
ウレイドおよびt−ブチルカルボンアミドのようなカル
ボンアミド;メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルイルスルホンアミド、p−ドデシルベ
ンゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホ
ンアミド、N,N−ジプロピル−スルファモイルアミノ
およびヘキサデシルスルホンアミドのようなスルホンア
ミド;N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファ
モイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキ
サデシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモ
イル、N−〔3−(ドデシルオキシ)プロピル〕スルフ
ァモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチル〕スルファモイル、N−メチル−N−テ
トラデシルスルファモイルおよびN−ドデシルスルファ
モイルのようなスルファモイル;N−メチルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシル
カルバモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシ)ブチル〕カルバモイル、N−メチル−N−
テトラデシルカルバモイルおよびN,N−ジオクチルカ
ルバモイルのようなカルバモイル;アセチル、(2,4
−ジ−t−アミノフェノキシ)アセチル、フェノキシカ
ルボニル、p−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、
メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンゾイル
オキシカルボニル、3−ペンタデシルオキシカルボニル
およびドデシルオキシカルボニルのようなアシル;メト
キシスルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデ
シルオキシスルホニル、2−エチルヘキシルオキシスル
ホニル、フェノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペン
チルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチ
ルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシ
ルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスル
ホニル、4−ノニルフェニルスルホニルおよびp−トル
イルスルホニルのようなスルホニル;ドデシルスルホニ
ルオキシおよびヘキサデシルスルホニルオキシのような
スルホニルオキシ;メチルスルフィニル、オクチルスル
フィニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシル
スルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルス
ルフィニル、4−ノニルフェニルスルフィニルおよびト
ルイルスルフィニルのようなスルフィニル;エチルチ
オ、オクチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、
2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチ
オ、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフ
ェニルチオおよびp−トリルチオのようなチオ;アセチ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキ
シ、p−ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニ
ルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ
およびシクロヘキシルカルボニルオキシのようなアシル
オキシ;フェニルアニリノ、2−クロロアニリノ、ジエ
チルアミン、ドデシルアミンのようなアミン;1−(N
−フェニルイミド)エチル、N−スクシンイミドおよび
3−ベンジルヒダントイニルのようなイミノ;ジメチル
ホスフェートおよびエチルブチルホスフェートのような
ホスフェート;ジエチルホスファイトおよびジヘキシル
ホスファイトのようなホスファイト;それぞれが置換さ
れてよく、また炭素原子と酸素、窒素および硫黄よりな
る群から選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子からなる
3〜7員の複素環、例えば2−フリル、2−チエニル、
2−ベンズイミダゾールイルオキシまたは2−ベンゾチ
アゾリルのような複素環基、複素環オキシ基または複素
環チオ基;トリエチルアンモニウムのような第4級アン
モニウム;並びにトリメチルシリルオキシのようなシリ
ルオキシであってもよい。
【0070】所望の場合には、置換基は、それ自体前述
した置換基で一度以上置換してよい。使用する特定の置
換基は、特定利用のための所望の写真特性を達成するべ
く当業者によって選択され、例えば、疎水性基、溶解
基、ブロッキング基、離型または剥離基等を含めること
ができる。一般に、上記の基およびその置換基には、4
8個までの炭素原子、典型的には1〜36個の炭素原
子、そして通常は24個未満の炭素原子を有するものが
含まれるが、それより多くの炭素原子数をもつものも、
選択される特定置換基によっては可能である。
【0071】本発明の材料は、どのような方法でも、ま
た当該分野で知られるどのような組合わせでも使用する
ことができる。典型的には、本発明の材料は、ハロゲン
化銀乳剤および写真要素の一部を形成するために支持体
上の層として塗布される乳剤中に含まれる。また、他に
与えられるものが無ければ、それらが、現像中、酸化し
た発色現像主薬のような現像生成物との反応性結合状態
にあるように、ハロゲン化銀乳剤層に隣接する位置にこ
れを含めることができる。よって、本明細書中で用いる
限り、「含む」の語は、化合物がハロゲン化銀乳剤層中
にあるか、またはその隣接位置にあって、そこで、化合
物がハロゲン化銀現像生成物と反応可能であることを意
味する。
【0072】バラスト基に係る代表的置換基には、アル
キル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキ
ルチオ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシル、
アシルオキシ、アミノ、アニリノ、カルボンアミド、カ
ルバモイル、アルキルスルホニル、アリールスルホニ
ル、スルホンアミドおよびスルファモイル基(こゝで、
置換基は典型的に1〜42個の炭素原子を含む。)が含
まれる。かかる置換基は、更に置換することができる。
【0073】写真要素は、単色要素または多色要素とす
ることができる。多色要素は、スペクトルの3原色域の
それぞれに感光する画像の色素形成ユニットを含む。各
ユニットは、所定のスペクトル域に感光する単一乳剤層
あるいは多重乳剤層を含むことができる。要素の層は、
画像形成ユニットの層を含めて、当該分野で知られる種
々な順に配置することができる。他の様式では、スペク
トルの3原色域のそれぞれに感光する乳剤を単一セグメ
ント層として配置することができる。
【0074】典型的な多色写真要素は、少なくとも一つ
のシアン色素生成カプラーを含む少なくとも一つの赤感
性ハロゲン化銀乳剤層からなるシアン色素画像形成ユニ
ット、少なくとも一つのマゼンタ色素生成カプラーを含
む、少なくとも一つの緑感性ハロゲン化銀乳剤層からな
るマゼンタ色素画像形成ユニットおよび少なくとも一つ
のイエロー色素生成カプラーを含む少なくとも一つの青
感性ハロゲン化銀乳剤層からなるイエロー色素画像形成
ユニットを支承してなる支持体を含む。この要素は、付
加的な層、例えば、フィルター層、中間層、オーバーコ
ート層、下塗り層等を含むことができる。
【0075】所望の場合、写真要素は、 Research Disc
losure,第34390項、1992年10月、英国ハン
プシャー州 P0107DQ,エムスワース,北通り1
2a,Dudley AnnexのKenneth Mason Publications, Lt
d.発行に記載され、また、発明協会の公開技報 No.94
−6023、1994年3月15日発行(日本特許庁か
ら入手可能)に記載されるように(この内容は、参照す
ることにより本明細書中に含める)、応用磁気層と組合
わせて使用することができる。本発明材料を小型フィル
ムに使用することを望む場合は、 Research Disclosur
e,第36230項、1994年6月が適当な実施態様
を与えてくれる。
【0076】本発明の乳剤および要素に使用する適当な
材料についての以下の議論では、前述したように利用可
能な、 Research Disclosure,第36544項、199
4年9月を参照するが、以後、 "Research Disclosur
e" の語で特定する。 Research Disclosureの内容は、
本明細書中で参照した特許と刊行物を含めて、こゝに参
照することによって本明細書中に含めることとし、以後
言及する節は、 Research Disclosureの節である。
【0077】提供されるものを除いて、本発明で用いる
要素を含むハロゲン化銀乳剤は、該要素に与えられた作
業説明書の種類(即ち、カラーネガ、リバーサルまたは
直接陽画処理)により指示されるように、ネガ型または
ポジ型のいずれにも処理できる。好適な乳剤およびその
調製、並びに化学増感および分光増感法は、第1〜V節
に記載されている。種々の添化剤、例えばUV色素、蛍
光増白剤、カブリ防止剤、安定化剤、光吸収・散乱物
質、並びに物理的特性改質剤、例えば硬膜剤、塗工助
剤、可塑剤、滑剤および艶消剤は、例えば第II節および
第VI〜VIII節に記載されている。カラー材料は第X〜X
III 節に記載されている。支持体、露光、現像システ
ム、および処理法と薬剤は、第XV〜XX節に記載され
ている。一定の望ましい写真要素および処理工程は、特
にカラー反射プリントとの関連で有用なものは、 Resea
rch Disclosure,第37038項、1995年2月に記
載されている。
【0078】シアン画像色素形成カプラーは、本発明の
カプラーの外に要素中に含めてよい。これらのカプラー
は、本発明のカプラーのように同一層あるいは異なる層
に配置してよい。
【0079】酸化した発色現像主薬との反応時にマゼン
タ色素を生成するカプラーは、米国特許第2,311,
082号、同第2,343,703号、同第2,36
9,489号、同第2,600,788号、同第2,9
08,573号、同第3,062,653号、同第3,
152,896号、同第3,519,429号、同第
3,758,309号、同第4,540,654号明細
書、および「Farbkuppler-eine Literature Ubersicht
」, 第 III巻、第126〜156頁(1961年)、
Agfa Mitteilungen発行のような代表的な特許並びに刊
行物に記載されている。好ましくは、かかるカプラー
は、酸化した発色現像主薬との反応時にマゼンタ色素を
生成するピラゾロン、ピラゾロトリアゾール、またはピ
ラゾロベンズイミダゾールである。
【0080】酸化した発色現像主薬との反応時にイエロ
ー色素を生成するカプラーは、米国特許第2,298,
443号、同第2,407,210号、同第2,87
5,057号、同第3,048,194号、同第3,2
65,506号、同第3,447,928号、同第4,
022,620号、同第4,443,536号明細書、
および「Farbkuppler-eine Literature Ubersicht 」,
第 III巻、第126〜156頁(1961年)、 Agfa
Mitteilungen発行のような代表的な特許並びに刊行物に
記載されている。かかるカプラーは、典型的に開鎖ケト
メチレン化合物である。
【0081】酸化した発色現像主薬との反応時に無色の
生成物を生成するカプラーは、英国特許第861,13
8号明細書;米国特許第3,632,345号、同第
3,928,041号、同第3,958,993号およ
び同第3,961,959号明細書のような代表的な特
許に記載されている。典型的には、かかるカプラーは、
酸化した発色現像主薬との反応時に無色の生成物を生成
する化合物を含む環状カルボニルである。
【0082】前述のものに加えて、いわゆる“万能”ま
たは“洗浄”カプラーが使用されてもよい。これらのカ
プラーは、画像の形成には寄与しない。よって、例え
ば、置換されていないカルバモイルまたは2−あるいは
3−位に低分子量置換基で置換されたカルバモイルを有
するナフトールが用いられる。この種のカプラーは、例
えば、米国特許第5,026,628号、同第5,15
1,343号および同第5,234,800号明細書に
記載されている。
【0083】米国特許第4,301,235号、同第
4,853,319号および同第4,351,897号
明細書に記載されるような周知のバラストまたはカップ
リング離脱基をいずれかのカプラーが含むカプラー同士
の組合わせで使用することも有用であるかもしれない。
カプラーは、米国特許第4,482,629号明細書に
記載されるような可溶性基を含んでもよい。カプラー
は、また、“慣用に反した”カラードカプラーと一緒に
(例えば、中間層補正のレベルを調整するため)使用し
てもよいし、更に、カラーネガへの利用に当り、欧州特
許第213,490号明細書;特開昭58−17264
7号公報;米国特許第2,983,608号、同第4,
070,191号および同第4,273,861号明細
書;独国特許第2,706,117号および同第2,6
43,965号明細書;英国特許第1,530,272
号明細書;および特願昭58−113935号明細書に
記載されるようなマスキングカプラーと一緒に使用して
もよい。このマスキングカプラーは、所望なら、シフト
してもよいし、またブロックしてもよい。
【0084】本発明の材料は、画像特性を改善するため
に、処理工程、例えば漂白または定着を促進し、さもな
ければそれを緩和する材料と一緒に用いてもよい。欧州
特許第193,389号、同第301,477号明細
書;米国特許第4,163,669号、同第4,86
5,956号および同第4,923,784号明細書に
記載されるもののような漂白促進剤放出型カプラーは、
いずれも有用である。また、核剤、現像促進剤またはそ
れらの先駆体(英国特許第4,859,578号明細
書;米国特許第4,912,025号明細書);電子移
動剤(米国特許第4,859,578号、同第4,91
2,025号明細書);ヒドロキノン、アミノフェノー
ル、アミン、没食子酸;カテコール;アスコルビン酸;
ヒドラジド;スルホンアミドフェノールのようなカブリ
防止剤および色混合防止剤;そして無発色カプラーとの
併用になる組成物の使用も考えている。
【0085】本発明の材料は、また、コロイド状銀ゾル
またはイエロー、シアンおよび/またはマゼンタフィル
ター色素を、水中油型エマルジョン、ラテックス分散体
あるいは固体粒子分散体のいずれかの形態で含むフィル
ター色素層と組合わせて使用しもよい。更に、それら
は、“油性 (smearing)”カプラー(例えば、米国特許
第4,366,237号明細書;欧州特許第96,57
0号明細書;米国特許第4,420,556号および同
第4,543,323号明細書に記載されるようなも
の)と共に使用してもよい。また、この組成物は、例え
ば、特願昭61−258249号明細書、または米国特
許第5,019,492号明細書に記載されるように、
ブロックされあるいは保護された形に被覆されてもよ
い。
【0086】本発明の材料は、更に“現像抑制剤放出
型”化合物(DIR)のような画像改質化合物と一緒に
使用してもよい。本発明の組成物との組合せで有用なD
IRは、当該分野で知られており、そしてその具体例
は、米国特許第3,137,578号、同第3,14
8,022号、同第3,148,062号、同第3,2
27,554号、同第3,384,657号、同第3,
379,529号、同第3,615,506号、同第
3,617,291号、同第3,620,746号、同
第3,701,783号、同第3,733,201号、
同第4,049,455号、同第4,095,984
号、同第4,126,459号、同第4,149,88
6号、同第4,150,228号、同第4,211,5
62号、同第4,248,962号、同第4,259,
437号、同第4,362,878号、同第4,40
9,323号、同第4,477,563号、同第4,7
82,012号、同第4,962,018号、同第4,
500,634号、同第4,579,816号、同第
4,607,004号、同第4,618,571号、同
第4,678,739号、同第4,746,600号、
同第4,746,601号、同第4,791,049
号、同第4,857,447号、同第4,865,95
9号、同第4,880,342号、同第4,886,7
36号、同第4,937,179号、同第4,946,
767号、同第4,948,716号、同第4,95
2,485号、同第4,956,269号、同第4,9
59,299号、同第4,966,835号、および同
第4,985,336号明細書;並びに英国特許第1,
560,240号、同第2,007,662号、同第
2,032,914号、および同第2,099,167
号明細書;独国特許第2,842,063号、同第2,
937,127号、同第3,636,824号および同
第3,644,416号明細書;並びに欧州特許第27
2,573号、同第335,319号、同第336,4
11号、同第346,899号、同第362,870
号、同第365,252号、同第365,346号、同
第373,382号、同第376,212号、同第37
7,463号、同第378,236号、同第384,6
70号、同第396,486号、同第401,612号
および同第401,613号明細書に記載されている。
【0087】かかる化合物は、また、 C. R. Barr, J.
R. ThirtleおよびP. W. Vittum共著の「カラー写真用現
像抑制剤放出型(DIR)カプラー(Developer-Inhibi
tor-Releasing (DIR) Couplers for Color Photograph
y) 」、第13巻、第174頁(1969年)のPhotogr
aphic Science and Engineering, (こゝに引用したこ
とによって本明細書中に含める)にも開示されている。
一般に、現像抑制剤放出型(DIR)カプラーには、カ
プラー部分と抑制剤離脱部分(IN)とが含まれる。抑
制剤放出型カプラーは、遅延された抑制剤の放出を生じ
る調時部分即ちタイムスイッチをも含む時間遅延型のも
の(DIARカプラー)であってもよい。典型的な抑制
剤部分の具体例は、オキサゾール、チアゾール、ジアゾ
ール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾー
ル、オキサチアゾール、チアトリアゾール、ベンゾトリ
アゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、インダ
ゾール、イソインダゾール、メルカプトテトラゾール、
セレノテトラゾール、メルカプトベンゾチアゾール、セ
レノベンゾチアゾール、メルカプトベンゾオキサゾー
ル、セレノベンゾオキサゾール、メルカプトベンズイミ
ダゾール、セレノベンズイミダゾール、ベンゾジアゾー
ル、メルカプトオキサゾール、メルカプトチアジアゾー
ル、メルカプトチアゾール、メルカプトトリアゾール、
メルカプトオキサジアゾール、メルカプトジアゾール、
メルカプトオキサチアゾール、テルロテトラゾールまた
はベンズイソジアゾールである。好ましい具体例では、
抑制剤部分即ち基は、次式から選ばれる。
【0088】
【化32】
【0089】式中、RI は、1〜8個の炭素原子の直鎖
および分枝アルキル、ベンジル、フェニル、およびアル
コキシ基、並びにかかる置換基を全くもたないかあるい
は1つ以上有する基からなる群より選ばれ;RIIは、R
I および−SRI より選ばれ;RIII は、1〜約5個の
炭素原子の直鎖または分枝アルキルで、mは1〜3であ
り;そしてRIVは、水素、ハロゲンおよびアルコキシか
らなる基、フェニルおよびカルボンアミド基、−COO
V および−NHCOORV (ここで、RV は、置換お
よび非置換のアルキルおよびアリール基より選ばれる)
より選ばれる。
【0090】典型的には、現像抑制剤放出型カプラーに
含まれるカプラー部分は、それが配合された層に相当す
る画像色素を生成するが、それは、別のフィルム層に含
まれるもののような異なる色を生成してもよい。現像抑
制剤放出型カプラーに含まれるカプラー部分が無色の生
成物および/または処理中に写真材料を洗い流す生成物
を生成することも有用である(いわゆる“万能型”カプ
ラー)。
【0091】前述したように、現像抑制剤放出型カプラ
ーは、その抑制剤基の遅延した放出をもたらすタイミン
グ基を含んでもよく、かかる基には、ヘミアセタールの
開裂反応を利用する基(米国特許第4,146,396
号明細書;特願昭60−249148号、特願昭60−
249149号明細書);分子内求核置換反応を用いる
基(米国特許第4,248,962号明細書);共役系
に沿う電子連鎖移動反応を用いる基(米国特許第4,4
09,323号、同第4,421,845号明細書;特
願昭57−188035号、特願昭58−98728
号、特願昭58−209736号、特願昭58−209
738号明細書);エステル加水分解を利用する基(独
国出願第2,626,315号明細書);イミノケター
ルの開裂を利用する基(米国特許第4,546,073
号明細書);カプラーまたはそのカプラー反応後に還元
剤として機能する基(米国特許第4,438,193
号、同第4,618,571号明細書)および前述した
特徴を併せ有する基がある。典型的には、タイミング基
もしくはその部分は、次式の一つからなる:
【0092】
【化33】
【0093】式中、INは、抑制剤部分であり、Zは、
ニトロ、シアノ、アルキルスルホニル;スルファモイル
(−SO2 NR2 );およびスルホンアミド(−NRS
2R)基からなる群より選ばれ、nは、0または1で
あり;そして、RVIは、置換および非置換のアルキルお
よびフェニル基からなる群より選ばれる。各タイミング
基の酸素原子は、DIARのそれぞれのカプラー部分の
離脱位置に結合している。
【0094】本発明で用いる好適な現像抑制剤放出型カ
プラーは、次のものを含むが、これに限定されない。
【化34】
【0095】
【化35】
【0096】
【化36】
【0097】本発明の発想は、 Research Disclosure
第18716項、1979年、英国,ハンプシャー州
P01017DQ,エムスワース,北通り12a, Dud
leyAnnex.の Kenneth Mason Publications, Ltd. より
入手可能(こゝに引用することにより本明細書中に含め
る)に記載されているような反射カラープリントを得る
のに使用できると考えてもいる。本発明の材料は、米国
特許第4,917,994号明細書に記載されるような
PH調整した支持体上に塗布されてよく;減少した酸素透
過性をもつ支持体上に(欧州特許第553,339号明
細書);エポキシ溶媒で(欧州特許第164,961号
明細書);ニッケル複合体安定化剤を用いて(米国特許
第4,346,165号、同第4,540,653号お
よび同第4,906,559号明細書、例示);カルシ
ウムのような多価カチオンに対する感度を下げるために
米国特許第4,994,359号明細書におけるそれと
同じバラスト化されたキレート剤を用いて;そして、米
国特許第5,068,171号明細書に記載されるよう
なステイン減力化合物を用いて支持体上に塗布してもよ
い。本発明と組合わせて有用な他の化合物は、次の登録
番号をもつダーウェントの抄録に記載される日本公開出
願に開示されている:90−072,629、90−0
72,630、90−072,631、90−072,
632、90−072,633、90−072,63
4、90−077,822、90−078,229、9
0−078,230、90−079,336、90−0
79,337、90−079,338、90−079,
690、90−079,691、90−080,48
7、90−080,488、90−080,489、9
0−080,490、90−080,491、90−0
80,492、90−080,494、90−085,
928、90−086,669、90−086,67
0、90−087,360、90−087,361、9
0−087,362、90−087,363、90−0
87,364、90−088,097、90−093,
662、90−093,663、90−093,66
4、90−093,665、90−093,666、9
0−093,668、90−094,055、90−0
94,056、90−103,409、83−62,5
86、83−09,959。
【0098】本発明で特に有用であるのは、平板状ハロ
ゲン化銀粒子の乳剤である。特に意図している平板状粒
子乳剤は、乳剤粒子の全投影面積の50%以上が、0.
3μ(青感性乳剤の場合は0.5μ)より薄い厚さを有
し、かつ、25より大(好ましくは100より大)の平
均平板度(T)を有する平板状粒子で占められているも
のである。こゝで、用語“平板度 (tabularity) ”は、 T=ECD/t2 として、当該分野の公認された用法で使用されている。
式中、ECDは、平板状粒子の平均等価円直径(μm)
であり、tは、平板状粒子の平均厚さ(μm)である。
【0099】写真乳剤の平均有効ECDは、約10μm
までの範囲にわたることができるが、実際上は、乳剤の
ECDが4μmを超えることはめったにない。感光と粒
度は、共に増加するECDに伴って増加するので、目的
の感度要件に合致させて最も小さい平板状粒子のECD
を採用することが一般に好ましい。
【0100】乳剤の平板度は、平板状粒子の厚さが減少
するに伴って著しく増大する。目的の平板状粒子の投影
面積は薄い(t<0.2μm)平板状粒子で満足される
と一般に考えられている。最低レベルの粒度を達成する
ためには、目的とする平板状粒子の投影面積は、極度に
薄い(t<0.06μm)平板状粒子で満足されると考
えられている。平板状粒子の厚さは、典型的には約0.
02μm未満の範囲にある。しかし、更に小さい平板状
粒子の厚さが意図されている。例えば、Daubendiek外の
米国特許第4,672,027号明細書は、0.017
μmの粒子厚さを有する3モル%の沃化物平板状粒子の
臭沃化銀乳剤について報告している。極度に薄い平板状
粒子の高塩化物乳剤が、Maskaskyの米国特許第5,21
7,858号明細書により開示されている。
【0101】前述したように、所定の厚さ未満の平板状
粒子は、乳剤の全粒子投影面積の少なくとも50%の割
合を占める。高平板度の利点を最大限度にするために
は、所定の厚さ基準を満足する平板状粒子は、乳剤の全
粒子投影面積の最高で手ごろに達成できる割合を占める
ことが一般に好ましい。例えば、好ましい乳剤では、所
定の厚さ基準を満足する平板状粒子は、全粒子投影面積
の少なくとも70%以上の割合を占める。最も高い性能
の平板状粒子乳剤では、厚さ基準を満足する平板状粒子
は、全粒子投影面積の少なくとも90%以上の割合を占
める。
【0102】好適な平板状粒子の乳剤は、多くの従来の
教示、例えば以下に記載のものから選択することができ
る:Research Disclosure,第22534項、1983
年1月、英国,ハンプシャー州 P0107DQ,エム
スワースのKenneth Mason Publications, Ltd.発行;米
国特許第4,439,520号、同第4,414,31
0号、同第4,433,048号、同第4,643,9
66号、同第4,647,528号、同第4,665,
012号、同第4,672,027号、同第4,67
8,745号、同第4,693,964号、同第4,7
13,320号、同第4,722,886号、同第4,
755,456号、同第4,775,617号、同第
4,797,354号、同第4,801,522号、同
第4,806,461号、同第4,835,095号、
同第4,853,322号、同第4,914,014
号、同第4,962,015号、同第4,985,35
0号、同第5,061,069号および同第5,06
1,616号明細書。
【0103】乳剤は、表面感光性乳剤、即ち、主として
ハロゲン化銀粒子の表面に潜像を形成する乳剤であって
よく、また、主としてハロゲン化銀粒子の内部に内部潜
像を形成する乳剤であってもよい。乳剤は、表面感光性
乳剤またはカブリを与えない内部潜像形成乳剤のような
ネガ型乳剤、あるいは、現像が均一露光または核剤の存
在下に行われる際にポジ型であり、カブリを与えない内
部潜像形成型の直接ポジ乳剤であってよい。
【0104】写真要素は、化学放射、典型的には可視領
域スペクトルに露光して潜像を形成し、次いで可視色素
像を形成するため処理することができる。可視色素像を
形成するための処理には、該要素を発色現像主薬と接触
させて現像可能ハロゲン化銀を還元し、そして発色現像
主薬を酸化する工程が含まれる。酸化した発色現像主薬
は、次にカプラーと反応させて色素を得る。
【0105】ネガ型ハロゲン化銀では、前述した処理工
程はネガ像を与える。前記要素は、The British Journa
l of Photography, 1988年版、第191〜198頁
に記載されるような、周知のKodak C−41カラー処理
で処理することができる。適切な場合には、要素は、Th
e British Journal of Photography, 1988年版、第
198〜199頁に記載されるような Eastman Kodak社
のRA−4処理によるカラープリント処理に従って処理
してもよい。このようなネガ型乳剤は、一般に、C−4
1またはRA−4処理といわれるようなカラーネガ法を
用いて処理するための説明書を付して市販されている。
ポジ(または、リバーサル)像を得るため、カラー現像
工程は、先に非カラー現像液を用いた現像を行って、露
光したハロゲン化銀を現像し(しかし、色素を形成しな
い)、次いで要素に均一にカブリを与えて未露光のハロ
ゲン化銀を現像可能にすることができる。このようなリ
バーサル乳剤は、E−6のようなカラーリバーサル処理
を用いて処理するための説明書を付して一般に市販され
ている。また、ポジ像を得るため、直接ポジ乳剤を使用
することもできる。
【0106】好ましい発色現像主薬は、以下のようなp
−フェニレンジアミンである:4−アミノ−N,N−ジ
エチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,
N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−(2−メタンスルホンアミド−エチ
ル)アニリン3/2硫酸1水塩、4−アミノ−3−メチ
ル−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アニリ
ン硫酸塩、4−アミノ−3−(2−メタンスルホンアミ
ド−エチル)−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、およ
び4−アミノ−N−エチル−N−(2−メトキシエチ
ル)−m−トルイジン−ジ−p−トルエンスルホン酸。
【0107】現像の後、通常は漂白、定着または漂白−
定着して銀またはハロゲン化銀を取り除き、次に洗浄お
よび乾燥という慣用の工程が続く。
【0108】
【実施例】合成例 本発明のシアンカプラーは、アルキルまたはアリール酸
塩化物を適当なアミノフェノール、例えば、2−アミノ
−5−ニトロフェノールまたは2−アミノ−4−クロロ
−5−ニトロフェノールと反応させて2−カルボンアミ
ドカプラー中間体を生成することによって調製すること
ができる。カプラー中間体のニトロ基は、次いで還元さ
れ、そしてこれに対して別個に調製したスルホン含有バ
ラストを慣用手段によって結合することができる。カプ
ラー化合物IC−3の合成は、更に本発明を説明するも
のである。
【0109】A.フェノール系カプラー中間体の調製
【化37】
【0110】2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロフェ
ノール(1)37.7g(0.20モル)および500
ml THF中のN,N−ジメチルアニリン48.5g
(0.40モル)の撹拌溶液に対して、ベンゾイルクロ
ライド(2)30.9g(0.22モル)を添加した。
室温下3時間撹拌した後、反応混合物を氷水と20ml濃
塩酸との液中に浸した。沈殿した固体を集め、水洗した
後、CH3 CNから再結晶したところ、ニトロ化合物
(3)54.6gを得た。
【0111】150ml THF中での8.8g(0.0
3モル)の(3)溶液を、茶さじ1杯の10%Pd/Cと
一緒に加熱して、3時間、50lb/in2 水素圧下室温で
水素化した。触媒を濾別して還元されたアミノフェノー
ル(4)を得、これをスルホン含有バラストが調製され
る間窒素雰囲気下に保管した。
【0112】B.バラスト酸塩化物の調製
【化38】
【0113】m−ペンタデシルフェニルチオール(5)
40g(0.13モル)および500mlアセトン中のメ
チル−α−ブロモブチレート(6)27g(0.15モ
ル)の十分撹拌した溶液に対して、K2 CO3 104g
(0.75モル)を添加した。混合物をスチーム浴上で
加熱し、1時間還流させた。室温まで冷却した後に不溶
解物を濾別した。濾液を水に注ぎ、エチルアセテートで
抽出した。エチルアセテートを減圧下で除去して、残留
粗生成混合物をリグロインに溶解した。溶液を、短いシ
リカゲルカラムを通してクロマトグラフにかけ、最初に
リグロインを溶離し、最後に50%リグロイン−CH2
Cl2 混合物を溶離した。純生成物を含む留分を一緒に
して溶媒を取り除いたところ、43gの(7)を得た。
【0114】バラスト中間体(7)を300mlの酢酸に
溶解して、10〜15℃まで冷却し、23mlの30%H
2 2 で処理した。混合物を30分間室温下撹拌し、そ
れからスチーム浴上で更に1時間加熱した。室温下に一
晩放置したところ生成物が晶出した。純白色固体結晶を
集めたところ41.5gの(8)を得た。
【0115】このスルホンバラストエステル(8)を、
200ml CH3 OHおよび200ml THFに溶解し
た。それからこの溶液を150mlの水に溶解した18g
のNaOHで加熱した。1時間室温で撹拌した後、混合
物を希塩酸中に注入した。沈降した白色固体を集め、水
洗、乾燥したところ、スルホンバラスト酸(9)40g
を白色固体として得た。
【0116】100ml CH2 Cl2 中の(9)13.
6g(0.031モル)の溶液に対して、11.4g
(0.09モル)のオキシアリル塩化物および5滴のD
MFを撹拌しながら添加した。2時間室温下に撹拌した
後、混合物を濃縮したところ、バラスト酸塩化物(1
0)13.9gをオイルとして得た。
【0117】C.カプラー化合物IC−3の調製
【化39】
【0118】150ml THF中のアミノフェノール
(4)7.9g(0.03モル)の撹拌溶液に対して、
N,N−ジメチルアニリン7.3g(0.06モル)お
よびバラスト酸塩化物(10)13.9g(0.03モ
ル)を添加した。2時間室温下で撹拌した後、反応混合
物を5mlの濃塩酸を含む水に注入した。黄変色の固体を
集め、水洗して、CH3 CNから再結晶したところ、結
晶質の白色固体17.4g(85%)を得た。結晶をH
1 NMRおよび元素分析によって確認した。 計算値(C38511 2 5 Sに関して):C,6
6.79;H,7.52;N,4.10 実測値:C,66.61;H,7.56;N,4.02
【0119】写真実施例 本発明のカプラーを含有する多層写真カラーペーパーを
以下のように集成した:
【0120】乳剤の調製:粒縁長0.38μmを有する
CE1として特定される塩化銀立方晶乳剤を、 pAg=
7.2に調節して、46℃下、1,8−ジヒドロキシ−
3,6−ジチアオクタンの存在下に条件を設定して、慣
用の同時混合法を用いて調製した。乳剤を洗浄して過剰
の塩を除去し、コロイド状金硫化物の存在下にそれを6
5℃まで加熱することによって化学増感した。
【0121】化学増感時に、カブリ防止剤1−(3−ア
セトアミドフェニル−5−メルカプトテトラゾール)
を、1.28×10-3M/Ag−Mの量で添加し、次いで
臭化カリウムの水溶液を全部で1.1モル%になる量で
添加した。乳剤を冷却した後、赤増感色素RSD−1
(3.62×10-5M−色素/Ag−M)を添加して、増
感を完了させた。
【0122】粒縁長0.28μmを有する塩化銀立方晶
乳剤ME1を、 pAg=7.2に調節して、46℃下、
1,8−ジヒドロキシ−3,6−ジチアオクタンの存在
下に条件を設定して、慣用の同時混合法を用いて調製し
た。乳剤を洗浄して過剰の塩を除去した。緑分光増感色
素GSD−1を、2.84×10-4M−色素/Ag−Mの
量で添加し、この乳剤をコロイド状金硫化物の存在下に
70℃までそれを加熱することによって化学増感した。
化学増感後、カブリ防止剤1−(3−アセトアミドフェ
ニル−5−メルカプトテトラゾール)を1.78×10
-3M/Ag−Mで添加し、次いで臭化カリウムの水溶液を
全部で0.5モル%になる量で添加した。
【0123】粒縁長0.75μmを有する塩化銀立方晶
乳剤YE1を、 pAg=7.2、68℃下、1,8−ジヒ
ドロキシ−3,6−ジチアオクタンの存在下に条件を設
定して、慣用の同時混合法を用いて調製した。乳剤を洗
浄して、過剰の塩を除去し、コロイド状金硫化物の存在
下に60℃までそれを加熱することによって化学増感し
た。
【0124】化学増感時に、青増感色素BSD−1を
3.06×10-4M/Ag−Mの量で添加し、次いでカブ
リ防止剤1−(3−アセトアミドフェニル−5−メルカ
プトテトラゾール)を、1.00×10-3M/Ag−Mの
量で添加し、その後、臭化カリウムの水溶液を全部で
0.6モル%になる量で添加して増感を完了させた。
【0125】分散体の調製 水中油型分散体の各カプラーは、慣用の分散技術を用い
て調製した。一般に、カプラー(または、UV−光吸収
体)、永久溶媒、所望の色素安定化剤および補助溶媒
(即ち、エチルアセテート)を適当な割合で組合わせ、
溶解を効果的にするため加熱した。それが得られたら、
熱油相を骨ゼラチンおよび Alkanol−XCa界面活性剤
と一緒に混合し、次いで慣用の微粉砕技術を用いて急速
に分散させた。
【0126】多層コーティングの構成 以下に記載されるような通常の多層カラーペーパーコー
ティングの構成を各試験用に作製した。ハロゲン化銀の
付着量は、試験に必要な最大濃度およびコントラスト要
件を維持するように調節した。カプラーは、以下の多層
コーティングの構成に挙げられたものと等モル量に塗布
した。
【0127】
【表1】
【0128】多層コーティングの具体例を作製した後、
これらを0.1秒当り色温度3000°Kで、Kodak Mo
del 1B感光計の光に露光させた。選ばれた色分離を得
るため、サンプルは、所望のシアン、マゼンタおよびイ
エローの特性曲線を得るための3色分離フィルターであ
るKodak Wrattenae 29,28および99を通して濾光
した光で別々に露光した。露光スケールは、ペーパーサ
ンプルと0.15 logEの増分を有する階段状の0〜3
logE中性露光タブレットを組合せて提示した。
【0129】単層コーティングの構成 通常の単層コーティングの構成は、本発明のシアンカプ
ラーの事前評価をなすために使用した。シアンカプラー
のサンプルは、溶媒S1および/またはS2に分散し
て、以下に示される構成で塗布した。
【0130】
【表2】
【0131】単層サンプルは、露光関数としてのDmin
〜Dmax の範囲を得るために、以下に述べる多層サンプ
ルと同じ方法で露光した。
【0132】Dmin とDmax 間の一連の増加する濃度
で、単層または多層サンプルから得られる吸収スペクト
ルは、市販され入手可能な可視分光光度計を用いて40
0nm〜800nmの波長の間で得られた。次に、各色素の
特異な特性スペクトルは、濃度の関数としての各色素の
吸収スペクトルを濃度と無関係の該色素の単一スペクト
ルに換算するコンピュータ制御の回帰アルゴリズムを用
いて決定した。このスペクトルは、任意波長での色素の
分光分布を計算するのに使われる色素の特性ベクトルと
して知られているが、これを次のカラーモデリングの決
定に用いた。
【0133】前記の特性吸収スペクトルを用いて、染色
域を、組合わすべきシアン、マゼンタおよびイエローの
量を一定にし、また変化させることによって決定し、そ
して、CIELABにより標準化された式を用いて
* ,b* ,L* およびC* についての結果値を定める
ことによって決定した。
【0134】以下の露光、具体例は、Kodak Ektacolor
RA−4のカラー現像処理機内で処理した。発色現像処
理並びに発色現像液および漂白−定着液の組成は、次の
表3〜5に示す。
【0135】
【表3】
【0136】前記の処理に用いた処理液は、次の組成を
有していた。 (処理液1リットル当りの量):
【表4】
【0137】
【表5】
【0138】染色域の分析 作製したサンプルについて、それぞれの染色域を決定し
た。比較を容易にするため、三原色、赤、緑および青の
彩度(C* )を決定した。染色域を測定するためには、
要素のDmin およびDmax によって限定される明度の範
囲でできるだけ多くの色(a* ,b* およびL* の組合
わせ)を再現することが必要である(これらの例では、
色の再現は、フィルムネガやプリンターフレア上の観察
フレア、カメラフレアのような二義的な色再現要素との
混乱を避けようとするため、2.0のステータスA濃度
に相当する明度レベルに意図的に制限した。)。コーテ
ィング例1〜20を作製し、それぞれの色彩度(C*
を、L* =50の再現明度下での赤、緑および青の色に
関して測定した。比較を簡単にするため、各色に係るC
* 値は、比較例1を1.0の値とし、続いてこれに対し
て標準化した。結果を表6に示す。
【0139】
【表6】
【0140】相対C* の大きな値は、増大した色彩度と
大きい染色域を示している。本発明のカプラーの組合わ
せによると、増加した色彩度と大きな染色域が認められ
る。本発明のカプラーの組合わせの合計では、3.37
の低いものから3.63の範囲に及ぶが、これに対して
比較例では、全部が3.0〜3.42の範囲にあり、2
例を除いて3.37より低い。周知のことであるが、人
間の眼は、赤に対してよりも緑および青に対しての方が
一層感度が高い。これら数値の相対C* は、比較例に対
し本発明のカプラーの組合わせの場合には非常に高めら
れている。本発明のシアン色素生成カプラーと式3のマ
ゼンタカプラーとの組合わせは、緑色と青色の色彩度を
増大させる能力において特に顕著である。本発明のシア
ン色素形成カプラーと式2のマゼンタカプラーとの組合
わせは、赤色、緑色および青色の色彩度を増大させる能
力において特に顕著である。
【0141】
【発明の効果】本発明のシアンカプラーは、本発明で選
定するマゼンタまたはイエロー色素形成カプラーと組合
わせて用いる場合に、緑および青の色彩度の増加を促進
する。
【0142】比較例のカプラー
【化40】
【0143】
【化41】
【0144】
【化42】
【0145】
【化43】
【0146】多層で使用した化合物:
【化44】
【0147】
【化45】
【0148】
【化46】
【0149】最後に、本発明の好ましい実施態様を列記
すると、以下のとおりである。
【0150】1.以下の式Iを有するシアン色素生成カ
プラーを含む赤感性ハロゲン化銀乳剤層および以下の式
IIAまたはIIBを有するマゼンタ色素生成カプラーを含
む緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素。
【化47】 式中、R1 は、水素またはアルキル基を表わし;R
2 は、アルキル基またはアリール基を表わし;nは、
1,2または3を表わし;Xは、それぞれスルホニル基
に対してフェニル環のメタまたはパラ位にあり、そし
て、独立してアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリ
ールオキシ、アシルオキシ、アシルアミノ、スルホニル
オキシ、スルファモイルアミノ、スルホンアミド、ウレ
イド、オキシカルボニル、オキシカルボニルアミノおよ
びカルバモイル基からなる群より選ばれ;そして、Z
は、水素原子または酸化された発色現像主薬とのカプラ
ー反応によって離脱できる基を表わす。
【化48】 式中、Zは、水素原子またはカップリング部位に結合し
たカップリング離脱基を表わし;そしてR1dおよびR1f
は、水素原子または置換基を表わす。
【0151】2.以下の式 IIIを有するイエロー色素生
成カプラーを含む青感性ハロゲン化銀乳剤を更に含んで
なる1に記載の要素。
【化49】 式中、R1aは、脂肪族炭化水素を表わし、そしてR
1bは、アリール基を表わす。
【0152】3.前記R1b置換基が、アニリド窒素に対
するオルソ位にアルコキシまたはハロゲン置換基を有す
るフェニル基である2に記載の要素。 4.前記オルソ置換基がアルコキシ基である3に記載の
要素。
【0153】5.前記R1 が水素である1に記載の要
素。 6.前記R1 が10個までの炭素原子のアルキル基であ
る1に記載の要素。
【0154】7.前記R2 がフェニル基である1に記載
の要素。 8.前記フェニル基が、シアノ、ハロゲン、カルボニ
ル、アルコキシ、アリールオキシ、スルホニル、オキシ
スルホニル、スルホキシド、チオ、スルファモイル、カ
ルボキシ、スルホンアミド、カルボンアミドおよびカル
バモイル基から選ばれ群より選ばれる基で置換されてい
る7に記載の要素。
【0155】9.前記R2 がアルキル基である1に記載
の要素。 10.前記R2 が、ヘプタフルオロプロピル、4−クロ
ロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−シアノフ
ェニル、3−クロロ−4−シアノフェニル、ペンタフル
オロフェニル、4−カルボンアミドフェニル、4−スル
ホンアミドフェニルおよびアルキルスルホニル基からな
る群より選ばれる1に記載の要素。
【0156】11.前記nが少なくとも1であり、そし
て少なくとも1つのXがアルキル基である1に記載の要
素。 12.前記少なくとも1つのXが、アルキル、アルコキ
シ、カルボキシ、スルホンアミドおよびハロゲンからな
る群より選ばれる1に記載の要素。
【0157】13.Zが水素である1に記載の要素。 14.Zがヘテロ原子によってカプラーと結合している
1に記載の要素。
【0158】15.式IIAのマゼンタカプラーを含む1
に記載の要素。 16.式IIBのマゼンタカプラーを含む1に記載の要
素。
【0159】17.直視用に使用される1に記載の要
素。
【0160】18.前記要素が反対ペーパー支持体を含
む1に記載の要素。 19.前記要素が透明支持体を含み、投影表示に適して
いる1に記載の要素。
【0161】20.前記要素を光に像様に露光した後、
該要素を発色現像主薬と接触させることを含む、1に記
載の要素に画像を形成する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スタンレー レイ コワン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,シーファラーズ レーン 77

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 (式中、R1 は、水素またはアルキル基を表わし;R2
    は、アルキル基またはアリール基を表わし;nは、1,
    2または3を表わし;Xは、それぞれフェニル環のスル
    ホニル基に対してメタまたはパラ位にあり、そして、独
    立してアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールオ
    キシ、アシルオキシ、アシルアミノ、スルホニルオキ
    シ、スルファモイルアミノ、スルホンアミド、ウレイ
    ド、オキシカルボニル、オキシカルボニルアミノおよび
    カルバモイル基からなる群より選ばれ;そしてZは、水
    素原子または酸化された発色現像主薬とのカプラー反応
    によって離脱できる基を表わす。)を有するシアン色素
    生成カプラーを含む赤感性ハロゲン化銀乳剤層;および
    式IIAまたはIIB: 【化2】 (式中、Zは、水素またはカップリング部位に結合した
    カップリング離脱基であり;そしてR1dおよびR1fは、
    水素原子または置換基を表わす。)を有するマゼンタ色
    素生成カプラーを含む緑感性ハロゲン化銀乳剤層を含ん
    でなる写真要素。
  2. 【請求項2】 式 III: 【化3】 (式中、R1aは、脂肪族炭化水素基を表わし;そしてR
    1bは、アニリド窒素に対するオルソ位にアルコキシまた
    はハロゲン置換基を有するフェニル基を表わす。)を有
    するイエロー色素生成カプラーを含む青感性ハロゲン化
    銀乳剤層を更に含んでなる請求項1に記載の写真要素。
  3. 【請求項3】 直視用に使用される請求項1に記載の写
    真要素。
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