JPH09288340A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JPH09288340A
JPH09288340A JP8329738A JP32973896A JPH09288340A JP H09288340 A JPH09288340 A JP H09288340A JP 8329738 A JP8329738 A JP 8329738A JP 32973896 A JP32973896 A JP 32973896A JP H09288340 A JPH09288340 A JP H09288340A
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coupler
layer
dye
emulsion
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JP8329738A
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Judith Ann Bose
アン ボース ジュディス
Louis Elbert Friedrich
エルバート フリッードリッヒ ルイス
David Hoke
ホーク デビッド
Joan Christine Potenza
クリスティーヌ ポテンザ ジョーン
Robert Fogg Romanet
フォッグ ロマネット ロバート
Stephen Paul Singer
ポール シンガー スティーブン
Ronald Rudolph Valente
ルドルフ バレント ロナルド
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/36Couplers containing compounds with active methylene groups
    • G03C7/38Couplers containing compounds with active methylene groups in rings
    • G03C7/381Heterocyclic compounds
    • G03C7/382Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings
    • G03C7/3825Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms
    • G03C7/3835Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms four nitrogen atoms
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 pH値の変動に対する感受性を低下させ、同
時に高い画像化効率を維持し且つカプラーの移動による
色汚染を防止する。 【解決手段】 下記一般式(I)で示される色素生成性
カプラーが組み合わされている感光性ハロゲン化銀乳剤
層を含む写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真要素を処理し
た際の感pH性が改良されたピラゾロトリアゾール系マ
ゼンタ色素生成性カプラーを含む改良された写真要素に
関する。
【0002】
【従来の技術】写真要素においてマゼンタ色素を生成さ
せるためにピラゾロトリアゾール系カプラーを使用する
ことは周知である。この目的に用いられるカプラーの一
種に1−H−ピラゾロ(5,1−c)−1,2,4−ト
リアゾール系カプラーがある。このようなカプラーの一
例が米国特許第5,183,728号(Romanet
ら)に記載されている。Romanetの特許明細書に
記載されているカプラーは、ピラゾロトリアゾール核の
3位の炭素のβ位に窒素を含有する。Romanet特
許の好ましいカプラーが、該特許明細書の第25欄に化
合物Vで示されている。この化合物は、本願明細書では
比較用カプラーC−1に相当する。
【0003】Romanet特許のカプラーは、望まし
いレベルの反応性を示し且つ非常に満足のいく色相を有
する色素を生ぜしめることがわかっている。しかしなが
ら、Romanet特許のカプラーは、これを含む写真
要素を処理して現像する際に用いられる現像液のpHに
対して望ましくない感受性を有することがわかった。そ
の結果、該カプラーについての露光量と得られる色素濃
度との関係(D−LogE曲線又はガンマ)が、処理液
のpHを関数として変動してしまう。
【0004】勿論、特定の潜像を有する写真要素は、処
理業において典型的である現像液の目標pH値を維持す
る際の小さな変動とは無関係に、現像時に得られる観察
可能な像は同じになることが重要である。その上、Ro
manet特許のカプラーは、現像主薬酸化体に対する
反応性を高めるため当然に水可溶化基を含有する。この
ため、画像化効率は高くなる。しかしながら、これらの
同じ置換基はまた、該カプラーがpHの高い現像液に部
分的又は完全に溶解し且つ他の画像形成層中に拡散(移
動)し、そこで該層中で生成した現像主薬酸化体と反応
しうる原因ともなる。このことは、ひいては望ましくな
い色汚染を引き起こす。該カプラーの水溶性を低下させ
ることによってカプラーの移動性を最小限に抑えること
は可能であるが、同時に、現像主薬酸化体と反応しうる
カプラーの能力をも低下させてしまう。
【0005】さらに、露光をまったく又はほとんど受け
なかった領域では最低色素濃度を示す写真要素を提供す
ることが望まれる。この露光領域において銀が発生する
と、その結果生じた望ましくない色素濃度は、系にノイ
ズを付加し、コントラストを低下させ、処理における変
動性を増加し、そしてプリント時間を長期化するため、
ラボ業者の処理量は減少することになる。従って、カプ
ラーは、低露光領域で現像された銀によって過剰量の色
素を生ぜしめることなく、現像主薬酸化体に対して高い
反応性を示すことが重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、解決すべ
き課題は、周知のカプラーを含む写真要素による場合よ
りも現像液のpH値の変動に対する感受性がはるかに小
さいマゼンタ色素生成性カプラーであって、同時に、高
い画像化効率を維持し且つカプラーの移動による色汚染
を示さない又は緑Dmin で測定して高いカブリ値を示さ
ない、そのようなマゼンタ色素生成性カプラーを含む写
真要素を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で示される色素生成性カプラーが組み合わされて
いる感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真要素を提供す
るものである。
【0008】
【化2】
【0009】上式中、R1 は、アルキル基、アリール基
及び複素環式基から成る群より選ばれ、R2 は、水素、
アルキル基、アリール基及び複素環式基から成る群より
選ばれ、WはC(O)又はS(O)2 であり、R3 は、
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキ
シ基及びアミノ基から成る群より選ばれ、各R4 は、独
立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリー
ルオキシ基及びアルキルアミノ基から成る群より選ば
れ、且つ、nは1〜4の整数であり、Yは置換基であ
り、そしてXはH又はカップリング離脱基であるが、但
し、R1 、R2 、R3 及びR4 に含まれる炭素原子数の
合計は18以上であり、さらに、R1 、R2 、R3 及び
4 のうち任意の二つ以上が結合して環を形成してもよ
い。
【0010】本発明の写真要素は、周知のカプラーを含
む写真要素による場合よりも現像液のpH値の変動に対
する感受性がはるかに小さいと同時に、画像化効率は高
く、カプラーの移動による色汚染は少なく、また緑Dmi
n で測定したカブリ値は低く維持される。
【0011】発明の詳細な説明 本発明の写真要素に用いられるカプラーは1−H−ピラ
ゾロ(5,1−c)−1,2,4−トリアゾール系カプ
ラーである。しかしながら、本発明は、該カプラーのう
ちピラゾロトリアゾール核の3位に特定の置換基を有す
るものに焦点を合わせる。本発明のカプラーは、上記の
ように、一般式(I)で表すことができる。置換基R1
は、アルキル基、アリール基又は複素環式基であること
ができ、好適にはアルキル基又はアリール基であり、ま
た典型的にはメチル、エチル又はフェニルのような置換
されていないアルキル基又はアリール基である。
【0012】R2 は、水素、アルキル基、アリール基又
は複素環式基であることができ、好適には水素又はアル
キル基、また最も典型的には水素である。R1 とR2
結合して炭素環式環又は複素環式環を形成することは可
能である。R3 は、アルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基又はアミノ基であることがで
き、好ましくは炭素原子を1〜6個有するものである。
鎖長の短いものの方が、カプラーの合成過程は簡略化さ
れる。このR3 基が大きすぎると、未反応部分の除去が
容易でなくなる。典型的には、R3 は、メチル又はメト
キシのような炭素原子数1〜3個のアルキル基又はアル
コキシ基である。
【0013】各R4 は、独立に、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、アリールオキシ基及びアルキルアミ
ノ基から成る群より選ばれ、且つ、nは1〜4の整数で
ある。「n」は1であることが典型的である。使用に便
利な基として、12個以上の炭素原子を有する基、例え
ばアルキル基、アルコキシ基及びフェノキシ基が挙げら
れる。但し、カプラーが移動しないようにするため、R
1 、R2 、R3 及びR4 に含まれる炭素原子数の合計は
18以上である。さらに、R1 、R2 、R3 及びR4
うち任意の二つ以上が結合して環を形成することもでき
る。
【0014】カプラー核の3位のアニリノ環に結合して
いる−COOH基又はカルボキシル基は、該環のいずれ
の場所に配置されていてもよいが、メタ位又はパラ位が
好適である。メタ位を使用することが便利である。Wは
カルボニル基又はスルホニル基である。通常は、合成が
簡略化されるのでカルボニル基を使用することが便利で
ある。
【0015】Yは、アルキル基、アリール基、アミノ
基、オキシ基、アミド基又は複素環式基であることが好
適である。典型的には、アルキル基、アリール基、オキ
シ基又はアシルアミノ基が有用であるが、中でも低級ア
ルキル基(C6 以下)が特に好適である。典型的には、
反応性が向上するため、メチル基を使用する。Xは、水
素又は周知の任意のカップリング離脱基であることがで
きる。例として、ハロゲン、アリールオキシ基、アリー
ルチオ基、アルキルチオ基及び複素環式基が挙げられ
る。典型的には、塩化物のようなハロゲン、又はフェノ
キシのようなアリールオキシを使用する。
【0016】本発明の一態様では、Yがメチルであり、
1 がアルキル基又はアリール基であり、R2 がHであ
り、WがC(O)であり、そしてR3 がアルキル基又は
アルコキシである。カルボキシル基がアニリノ窒素に対
してメタ位に位置し、そしてR4 がアニリノ窒素に対し
てパラ位に位置し且つアルコキシ基又はアリールオキシ
基であることが好適である。本発明による有用なカプラ
ーの代表例を表1a及び表1bに列挙する。両方の表を
参照しなければ、例示のカプラーの全置換基を特定する
ことができない。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】本明細書中では、特に断らない限り、分子
に結合可能な置換基には、写真用途に必要な特性を損な
わないものであれば、置換されているかいないかには係
わらずいずれの基でも含まれる。置換されうる水素を含
む置換基を特定するために用語「基」を適用した場合に
は、その置換基の未置換形のみならず、そのさらに本明
細書中に記載した何らかの基で置換された形をも包含す
ることを意図している。好適には、該基は、ハロゲンで
あること、或いは該分子の残部に対して炭素、ケイ素、
酸素、窒素、リン又は硫黄の原子によって結合されてい
ることが可能である。置換基は、例えば、ハロゲン
(例、塩素、臭素又はフッ素)、ニトロ、ヒドロキシ
ル、シアノ、カルボキシル、又はさらに置換されていて
もよい基、例えば、直鎖又は分岐鎖アルキルをはじめと
するアルキル〔例、メチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシ)プロピル及びテトラデシル〕、アルケニル(例、
エチレン、2−ブテン)、アルコキシ〔例、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキ
シ、sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘ
キシルオキシ、テトラデシルオキシ、2−(2,4−ジ
−t−ペンチルフェノキシ)エトキシ及び2−ドデシル
オキシエトキシ〕、アリール(例、フェニル、4−t−
ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナ
フチル)、アリールオキシ(例、フェノキシ、2−メチ
ルフェノキシ、α−又はβ−ナフチルオキシ及び4−ト
リルオキシ)、カルボンアミド〔例、アセトアミド、ベ
ンズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセトアミ
ド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ルアミド、α−(3−ペンタデシルフェノキシ)ヘキサ
ンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェ
ノキシ)テトラデカンアミド、2−オキソ−ピロリジン
−1−イル、2−オキソ−5−テトラデシルピロリン−
1−イル、N−メチルテトラデカンアミド、N−スクシ
ンイミド、N−フタルイミド、2,5−ジオキソ−1−
オキサゾリジニル、3−ドデシル−2,5−ジオキソ−
1−イミダゾリル、N−アセチル−N−ドデシルアミ
ノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニル
アミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキサデシ
ルオキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−t−ブチルフ
ェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミ
ノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフェニル)カルボニル
アミノ、p−ドデシルフェニルカルボニルアミノ、p−
トルイルカルボニルアミノ、N−メチルウレイド、N,
N−ジメチルウレイド、N−メチル−N−ドデシルウレ
イド、N−ヘキサデシルウレイド、N,N−ジオクタデ
シルウレイド、N,N−ジオクチル−N’−エチルウレ
イド、N−フェニルウレイド、N,N−ジフェニルウレ
イド、N−フェニル−N−p−トルイルウレイド、N−
(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N−
(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−N’−エチル
ウレイド及びt−ブチルカルボンアミド〕、スルホンア
ミド(例、メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホンア
ミド、p−トルイルスルホンアミド、p−ドデシルベン
ゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホン
アミド、N,N−ジプロピル−スルファモイルアミノ及
びヘキサデシルスルホンアミド)、スルファモイル
{例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファ
モイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキ
サデシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモ
イル、N−〔3−(ドデシルオキシ)プロピル〕スルフ
ァモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチル〕スルファモイル、N−メチル−N−テ
トラデシルスルファモイル及びN−ドデシルスルファモ
イル}、カルバモイル{例、N−メチルカルバモイル、
N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシルカル
バモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)ブチル〕カルバモイル、N−メチル−N−テト
ラデシルカルバモイル及びN,N−ジオクチルカルバモ
イル}、アシル〔例、アセチル、(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカルボニル、p
−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、メトキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシルオキシカル
ボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニ
ル、3−ペンタデシルオキシカルボニル及びドデシルオ
キシカルボニル〕、スルホニル(例、メトキシスルホニ
ル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシルオキシス
ルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホニル、フェ
ノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェノキ
シスルホニル、メチルスルホニル、オクチルスルホニ
ル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニ
ル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホニル、4
−ノニルフェニルスルホニル及びp−トルイルスルホニ
ル)、スルホニルオキシ(例、ドデシルスルホニルオキ
シ及びヘキサデシルスルホニルオキシ)、スルフィニル
(例、メチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、2
−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフィニ
ル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィニ
ル、4−ノニルフェニルスルフィニル及びp−トルイル
スルフィニル)、チオ〔例、エチルチオ、オクチルチ
オ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−(2,4−
ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、フェニルチ
オ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ及び
p−トリルチオ〕、アシルオキシ(例、アセチルオキ
シ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p−
ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニルカルバ
モイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ及びシク
ロヘキシルカルボニルオキシ)、アミン(例、フェニル
アニリノ、2−クロロアニリノ、ジエチルアミン、ドデ
シルアミン)、イミノ〔例、1−(N−フェニルイミ
ド)エチル、N−スクシンイミド又は3−ベンジルヒダ
ントイニル〕、ホスフェート(例、ジメチルホスフェー
ト及びエチルブチルホスフェート)、ホスフィット
(例、ジエチルホスフィット及びジヘキシルホスフィッ
ト)、酸素、窒素及び硫黄から成る群より選択された少
なくとも1種の異種原子と炭素原子とを含む3〜7員複
素環を含有し、また置換されていてもよいそれぞれ複素
環式基、複素環式オキシ基又は複素環式チオ基(例、2
−フリル、2−チエニル、2−ベンゾイミダゾリルオキ
シ又は2−ベンゾチアゾリル)、第四アンモニウム
(例、トリエチルアンモニウム)、並びにシリルオキシ
(例、トリメチルシリルオキシ)、であることができ
る。
【0031】所望であれば、これらの置換基自体が上記
の置換基でさらに1回以上置換されていてもよい。用い
られる特定の置換基は、特定の用途に望まれる写真特性
が得られるよう当業者であれば選ぶことができ、例え
ば、疎水性基、可溶化基、ブロッキング基、放出性又は
放出可能基、等を含むことができる。一般に、上記の基
とその置換基は、炭素原子を最大48個まで、典型的に
は1〜36個、通常は24個未満で有するものを含むこ
とができるが、選ばれた特定の置換基によっては、炭素
原子数がさらに増加する場合もある。
【0032】本発明の材料は、当該技術分野で知られて
いるいかなる方法でも、またいかなる組合せでも、使用
することができる。典型的には、本発明の材料はハロゲ
ン化銀乳剤中に含められ、その乳剤を支持体上に層とし
て塗布することにより写真要素の一部が形成される。別
法として、それらを、現像時に発色現像剤酸化体のよう
な現像生成物と反応的に組み合わされるハロゲン化銀乳
剤層に隣接した場所に取り込ませることもできる。この
ように、本明細書では、用語「組み合わされる」は、当
該化合物が、ハロゲン化銀乳剤層中にあるか又は処理時
にその化合物がハロゲン化銀現像生成物と反応しうる隣
接した場所にあることを意味する。
【0033】各種成分の移行を制御するため、その成分
分子中に高分子量の疎水性種又は「バラスト」基を含め
ることが望ましいこともある。代表的なバラスト基に
は、8〜48個の炭素原子を含有する置換されているか
又は置換されていないアルキル基又はアリール基が含ま
れる。このような基に結合する代表的な置換基には、ア
ルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アル
キルチオ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシル、
アシルオキシ、アミノ、アニリノ、カルボンアミド、カ
ルバモイル、アルキルスルホニル、アリールスルホニ
ル、スルホンアミド及びスルファモイル基が含まれ、こ
れら置換基は炭素原子を1〜42個含有することが典型
的である。また、このような置換基がさらに置換されて
いてもよい。
【0034】該写真要素は、単色要素であっても多色要
素であってもよい。多色要素は、スペクトルの三つの主
領域の各々に対して感性のある画像色素生成単位を含有
する。各単位は、スペクトルの特定領域に感性のある単
一乳剤層または多重乳剤層を含むことができる。画像形
成単位の層をはじめとする該写真要素の層は、当該技術
分野で知られている様々な順序で配置することができ
る。別のフォーマットでは、スペクトルの三つの主領域
の各々に対して感性のある乳剤を、単一のセグメント化
層として配置することもできる。
【0035】典型的な多色写真要素は、少なくとも1種
のシアン色素生成カプラーと組み合わされている1層以
上の赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色素画像形
成単位と、少なくとも1種のマゼンタ色素生成カプラー
と組み合わされている1層以上の緑感性ハロゲン化銀乳
剤層を含むマゼンタ色素画像形成単位と、少なくとも1
種のイエロー色素生成カプラーと組み合わされている1
層以上の青感性ハロゲン化銀乳剤層を含むイエロー色素
画像形成単位とを担持する支持体を含む。該要素は、フ
ィルター層、中間層、オーバーコート層、下塗層、等の
ような別の層をさらに含有してもよい。
【0036】所望であれば、該写真要素に磁性層を適用
して使用することもできる。磁性層の適用については、
Research Disclosure(1992年
11月、Item 34390、英国のKenneth
Mason Publications社(Dudley An
nex, 12a North Street, Emsworth, Hampshire, P0107D
Q) の刊行物)に記載されており、本明細書ではこれを
参照することにより取り入れることとする。本発明の材
料を小さなフォーマットのフィルムに用いることが望ま
れる場合には、Research Disclosur
(1994年6月、Item 36230)に好適な
態様が記載されている。
【0037】本発明の乳剤及び要素において使用するの
に好適な材料に関する以下の記述では、上記のように入
手できるResearch Disclosure(1
994年9月、Item 36544)を参照すること
とする。本明細書ではこの文献を以降「Researc
h Disclosure」と称することとする。この
Research Disclosureの内容は、そ
の中で引用されている特許明細書及び刊行物を含め、本
明細書では参照することにより取り入れることとする。
また、以降でいうセクションとは、このResearc
h Disclosureのセクションをさすものとす
る。
【0038】特に断らない限り、本発明に用いられるハ
ロゲン化銀乳剤含有要素は、要素に与えられている処理
法の指示の種類(即ち、カラーネガ、リバーサル又は直
接ポジ処理)が表示するように、ネガ型であってもポジ
型であってもよい。適当な乳剤やその製法、並びに化学
増感や分光増感の方法が、セクションI〜セクションV
に記載されている。各種添加剤、例えばUV色素、蛍光
増白剤、カブリ防止剤、安定剤、光吸収物質、光散乱物
質、並びに物理特性調節添加剤、例えば硬膜剤、塗布助
剤、可塑剤、滑剤及びマット剤は、例えばセクションI
I及びVI〜VIIIに記載されている。色材について
は、セクションX〜XIIIに記載されている。走査促
進法についてはセクションXIVに記載されている。支
持体、露光法、現像装置及び処理方法についてはセクシ
ョンXV〜XXに記載されている。特定の望ましい写真
要素及び処理工程、特にカラー反射プリントとの関係で
有用なものが、Research Disclosur
(1995年2月、Item 37038)に記載さ
れている。
【0039】カップリング離脱基は当該技術分野では周
知である。このような基は、カプラーの化学当量、すな
わち2当量カプラーであるか4当量カプラーであるかを
決めること、或いはカプラーの反応性を調節することが
できる。このような基は、カプラーから放出された後
に、色素形成、色相調整、現像促進、現像抑制、漂白促
進、漂白抑制、電子移動促進、色補正、等の機能を発揮
することにより、写真記録材料におけるカプラーが塗布
されている層又は他の層に有利な影響を及ぼすことがで
きる。
【0040】カップリング部位に水素が存在すると4当
量カプラーが得られ、別のカップリング離脱基が存在す
ると通常は2当量カプラーが得られる。このようなカッ
プリング離脱基の代表種として、例えば、クロロ、アル
コキシ、アリールオキシ、ヘテロオキシ、スルホニルオ
キシ、アシルオキシ、アシル、複素環、スルホンアミ
ド、メルカプトテトラゾール、ベンゾチアゾール、メル
カプトプロピオン酸、ホスホニルオキシ、アリールチオ
及びアリールアゾが含まれる。これらカップリング離脱
基については、例えば、米国特許第2,455,169
号、同第3,227,551号、同第3,432,52
1号、同第3,476,563号、同第3,617,2
91号、同第3,880,661号、同第4,052,
212号及び同第4,134,766号明細書、英国特
許第1,466,728号、同第1,531,927号
及び同第1,533,039号明細書、並びに英国特許
出願公開第2,006,755号及び同第2,017,
704号公報に記載されており、本明細書ではこれらを
参照することによってその開示を援用する。
【0041】該写真要素には、米国特許第2,367,
531号、同第2,423,730号、同第2,47
4,293号、同第2,772,162号、同第2,8
95,826号、同第3,002,836号、同第3,
034,892号、同第3,041,236号、同第
4,333,999号及び同第4,883,746号明
細書並びに Agfa Mitteilungenの刊行物「Farbkuppler-
eine Literature Ubersicht 」(Band III 、第 156〜17
5 頁、1961年) といった代表的な特許明細書並びに刊行
物に記載されている、発色現像剤酸化体との反応時にシ
アン色素を生成するカプラーのような画像色素生成カプ
ラーを含めることもできる。このようなカプラーは、発
色現像剤酸化体との反応時にシアン色素を生成するフェ
ノールやナフトールであることが好ましい。
【0042】発色現像剤酸化体との反応時にマゼンタ色
素を生成するカプラーについては、米国特許第2,31
1,082号、同第2,343,703号、同第2,3
69,489号、同第2,600,788号、同第2,
908,573号、同第3,062,653号、同第
3,152,896号及び同第3,519,429号明
細書並びに Agfa Mitteilungenの刊行物「Farbkuppler-
eine Literature Ubersicht 」(Band III 、第 126〜15
6 頁、1961年) といった代表的な特許明細書並びに刊行
物に記載されている。このようなカプラーは、発色現像
剤酸化体との反応時にマゼンタ色素を生成するピラゾロ
ン、ピラゾロトリアゾール又はピラゾロベンゾイミダゾ
ールであることが好ましい。
【0043】発色現像剤酸化体との反応時にイエロー色
素を生成するカプラーについては、米国特許第2,29
8,443号、同第2,407,210号、同第2,8
75,057号、同第3,048,194号、同第3,
265,506号、同第3,447,928号、同第
4,022,620号及び同第4,443,536号明
細書並びに Agfa Mitteilungenの刊行物「Farbkuppler-
eine Literature Ubersicht 」(Band III 、第 112〜12
6 頁、1961年) といった代表的な特許明細書並びに刊行
物に記載されている。このようなカプラーは、典型的に
は開鎖ケトメチレン系化合物である。
【0044】発色現像剤酸化体との反応時に無色生成物
を生成するカプラーについては、英国特許第861,1
38号、米国特許第3,632,345号、同第3,9
28,041号、同第3,958,993号及び同第
3,961,959号明細書といった代表的な特許明細
書に記載されている。典型的には、このようなカプラー
は、発色現像剤酸化体との反応時に無色生成物を生成す
る環状カルボニル含有化合物である。
【0045】発色現像剤酸化体との反応時にブラック色
素を生成するカプラーについては、米国特許第1,93
9,231号、同第2,181,944号、同第2,3
33,106号及び同第4,126,461号明細書並
びに独国特許出願公開第2,644,194号及び同第
2,650,764号公報といった代表的な特許明細書
に記載されている。典型的には、このようなカプラー
は、発色現像剤酸化体との反応時にブラック又は中性生
成物を生成するレソルシノール又はm−アミノフェノー
ルである。
【0046】上記のものの他、いわゆる「ユニバーサ
ル」カプラー又は「洗出 (washout)」カプラーを使用し
てもよい。これらのカプラーは画像色素生成には寄与し
ない。こうして、例えば、未置換のカルバモイル又はそ
の2位若しくは3位が低分子量置換基で置換されている
カルバモイルを有するナフトールを使用することができ
る。この種のカプラーについては、例えば、米国特許第
5,026,628号、同第5,151,343号及び
同第5,234,800号明細書に記載されている。
【0047】米国特許第4,301,235号、同第
4,853,319号及び同第4,351,897号明
細書に記載されているもののような、既知のバラスト基
又はカップリング離脱基をいずれかが含有することがで
きるカプラーの組合せを使用することが有用な場合もあ
る。該カプラーは、米国特許第4,482,629号明
細書に記載されているような可溶化基を含有することが
できる。また、該カプラーは、(例えば、中間層修正レ
ベルを調整するために)「逆の (wrong)」着色カプラー
を組み合わせて使用すること、また、カラーネガ用途で
は、欧州特許第213,490号明細書、特開昭58−
172,647号公報、米国特許第2,983,608
号、同第4,070,191号及び同第4,273,8
61号明細書、独国特許出願公開第2,706,117
号及び同第2,643,965号公報、英国特許第1,
530,272号明細書並びに特開昭58−11393
5号公報に記載されているようなマスキングカプラーを
組み合わせて使用することもできる。マスキングカプラ
ーは、所望により、シフトしてもブロックされていても
よい。
【0048】本発明の材料を、例えば漂白や定着といっ
た処理工程を促進、あるいは調節する物質と組み合わせ
て使用することで画質を改善することができる。欧州特
許第193,389号、同第301,477号、米国特
許第4,163,669号、同第4,865,956号
及び同第4,923,784号明細書に記載されている
漂白促進剤放出型カプラーが有用な場合もある。また、
核生成剤、現像促進剤若しくはそれらの前駆体(英国特
許第2,097,140号;同第2,131,188号
明細書);電子移動剤(米国特許第4,859,578
号;同第4,912,025号明細書);カブリ防止剤
及び色混合防止剤、例えばヒドロキノン、アミノフェノ
ール、アミン、没食子酸の誘導体;カテコール;アスコ
ルビン酸;ヒドラジド;スルホンアミドフェノール;及
び非発色カプラーを組み合わせた組成物の使用も考えら
れる。
【0049】本発明の材料は、水中油形分散液、ラテッ
クス分散液または固体粒子分散液として、イエロー、シ
アン及び/若しくはマゼンタフィルター色素又はコロイ
ド銀ゾルを含むフィルター色素層と組み合わせて使用す
ることもできる。さらに、それらは、「スミアリング」
カプラー(例、米国特許第4,366,237号、欧州
特許第96,570号、米国特許第4,420,556
号及び米国特許第4,543,323号明細書に記載さ
れている)と併用してもよい。また、該組成物は、例え
ば、特願昭61−258249号または米国特許第5,
019,492号明細書に記載されているように保護さ
れた形態で塗布またはブロックすることもできる。
【0050】本発明の材料は、さらに「現像抑制剤放出
型」(DIR)化合物のような画像調節化合物と一緒に
使用することができる。本発明の組成物との組合せに有
用なDIRは、当該技術分野では知られており、またそ
れらの例が以下の特許文献に記載されている:米国特許
第3,137,578号、同第3,148,022号、
同第3,148,062号、同第3,227,554
号、同第3,384,657号、同第3,379,52
9号、同第3,615,506号、同第3,617,2
91号、同第3,620,746号、同第3,701,
783号、同第3,733,201号、同第4,04
9,455号、同第4,095,984号、同第4,1
26,459号、同第4,149,886号、同第4,
150,228号、同第4,211,562号、同第
4,248,962号、同第4,259,437号、同
第4,362,878号、同第4,409,323号、
同第4,477,563号、同第4,782,012
号、同第4,962,018号、同第4,500,63
4号、同第4,579,816号、同第4,607,0
04号、同第4,618,571号、同第4,678,
739号、同第4,746,600号、同第4,74
6,601号、同第4,791,049号、同第4,8
57,447号、同第4,865,959号、同第4,
880,342号、同第4,886,736号、同第
4,937,179号、同第4,946,767号、同
第4,948,716号、同第4,952,485号、
同第4,956,269号、同第4,959,299
号、同第4,996,835号及び同第4,985,3
36号明細書;英国特許第1,560,240号、同第
2,007,662号、同第2,032,914号及び
同第2,099,167号明細書;独国特許第2,84
2,063号、同第2,937,127号、同第3,6
36,824号及び同第3,644,416号明細書;
並びに欧州特許第272,573号、同第335,31
9号、同第336,411号、同第346,899号、
同第362,870号、同第365,252号、同第3
65,346号、同第373,382号、同第376,
212号、同第377,463号、同第378,236
号、同第384,670号、同第396,486号、同
第401,612号及び同第401,613号明細書。
【0051】このような化合物は、Photograp
hic Science andEngineerin
(第13巻、第174頁、1969年)の中のC.
R.Barr、J.R.Thirtle及びP.W.V
ittumの「カラー写真用の現像抑制剤放出型(DI
R)カプラー」にも記載されており、本明細書ではこれ
を参照することによって援用する。一般に、現像抑制剤
放出型(DIR)カプラーは、カプラー部分と抑制剤カ
ップリング離脱部分(IN)を含む。抑制剤放出型カプ
ラーは、抑制剤の放出を遅らせるタイミング部分又は化
学スイッチをさらに含む時間遅延型(DIARカプラ
ー)のものであってもよい。典型的な抑制剤部分の例と
して、オキサゾール、チアゾール、ジアゾール、トリア
ゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、オキサチ
アゾール、チアトリアゾール、ベンゾトリアゾール、テ
トラゾール、ベンゾイミダゾール、インダゾール、イソ
インダゾール、メルカプトテトラゾール、セレノテトラ
ゾール、メルカプトベンゾチアゾール、セレノベンゾチ
アゾール、メルカプトベンゾオキサゾール、セレノベン
ゾオキサゾール、メルカプトベンゾイミダゾール、セレ
ノベンゾイミダゾール、ベンゾジアゾール、メルカプト
オキサゾール、メルカプトチアジアゾール、メルカプト
チアゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトオキ
サジアゾール、メルカプトジアゾール、メルカプトオキ
サチアゾール、テルロテトラゾール又はベンゾイソジア
ゾールが挙げられる。好ましい実施態様では、抑制剤部
分又は基は以下の化学式の中から選ばれる。
【0052】
【化16】
【0053】上式中、RI は、炭素原子数1〜約8の直
鎖及び分岐鎖アルキル、ベンジル、フェニル及びアルコ
キシ基並びにこれらの置換基を含まないか又は1個以上
含むこのような基から成る群より選ばれ、RIIはRI
び−SRI の中から選ばれ、RIII は炭素原子数1〜約
5の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり且つmは1〜3で
あり、そしてRIVは、水素、ハロゲン、アルコキシ基、
フェニル基、カルボンアミド基、−COORV 及び−N
HCOORV (ここで、RV は置換及び未置換のアルキ
ル及びアリール基の中から選ばれる)から成る群より選
ばれる。現像抑制剤放出型カプラー中に含まれるカプラ
ー部分は、それが位置している層に対応する画像色素を
形成することが典型的であるけれども、別のフィルム層
と組み合わされているものとして別の色を発生すること
もできる。また、現像抑制剤放出型カプラー中に含まれ
るカプラー部分が、無色生成物及び/又は処理の際に写
真材料から洗い出される生成物を形成することが有用な
場合もある(いわゆる「ユニバーサル」カプラー)。
【0054】上述したように、現像抑制剤放出型カプラ
ーは、抑制剤基の放出を時間的に遅らせるタイミング
基、例えば、ヘミアセタールの開裂反応を利用する基
(米国特許第4,146,396号明細書、特願昭60
−249148号及び同60−249149号明細
書);分子内求核置換反応を利用する基(米国特許第
4,248,962号明細書);共役系に沿った電子移
動反応を利用する基(米国特許第4,409,323
号、同第4,421,845号、特願昭57−1880
35号、同58−98728号、同58−209736
号及び同58−209738号明細書);エステル加水
分解を利用する基(ドイツ国特許出願公開(OLS)第
2,626,315号明細書);イミノケタールの開裂
を利用する基(米国特許第4,546,073号明細
書);カプラー反応後に還元剤またはカプラーとして機
能する基(米国特許第4,438,193号及び同第
4,618,571号明細書)並びに上記の特徴を組み
合わせて有する基、を含むことができる。タイミング基
又は部分は下記式の一方であることが典型的である。
【0055】
【化17】
【0056】上式中、INは抑制剤部分であり、Zはニ
トロ、シアノ、アルキルスルホニル、スルファモイル
(−SO2 NR2 )及びスルホンアミド(−NRSO2
R)基であり、nは0又は1であり、そしてRVIは置換
又は未置換のアルキル及びフェニル基から成る群より選
ばれる。各タイミング基の酸素原子は、DIARの各カ
プラー部分のカップリング離脱部位に結合されている。
【0057】本発明において用いられるのに好適な現像
抑制剤放出型カプラーには、以下の化合物が含まれる
が、これらに限定はされない。
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】Research Disclosure
(1979年11月、Item 18716、英国のK
enneth Mason Publications
社(Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth, Hamps
hire, P010 7DQ) の刊行物であって、本明細書ではこれ
を参照することにより援用する)に記載されているよう
に、本発明の概念を利用して反射カラープリントを得る
ことができることも考えられる。本発明の材料は、米国
特許第4,917,994号明細書に記載されているよ
うなpH調整済支持体上に、欧州特許第553,339
号明細書に記載されているような酸素透過性を低減した
支持体上に、欧州特許第164,961号明細書に記載
されているようなエポキシ溶剤と共に、例えば米国特許
第4,346,165号、同第4,540,653号及
び同第4,906,559号明細書に記載されているよ
うなニッケル錯体安定剤と共に、カルシウムなどの多価
カチオンに対する感度を低下させるための米国特許第
4,994,359号明細書に記載されているようなバ
ラスト化キレート化剤と共に、そして米国特許第5,0
68,171号明細書に記載されているようなステイン
低減性化合物と共に、塗布することができる。本発明の
要素に有用なその他の化合物については、以下のアクセ
ス番号を有するDerwent Abstracts に記載されている特
許出願公開公報に開示されている:90−72629、
90−72630、90−72632、90−7263
3、90−72634、90−77822、90−78
229、90−78230、90−79336、90−
79338、90−79690、90−79691、9
0−80487、90−80489、90−8049
0、90−80491、90−80492、90−80
494、90−85928、90−86669、90−
86670、90−87361、90−87362、9
0−87363、90−87364、90−8809
6、90−88097、90−93662、90−93
663、90−93664、90−93665、90−
93666、90−93668、90−94055、9
0−94056、90−103409、83−6258
6及び83−9959。
【0061】本発明に特に有用な乳剤は平板状粒子ハロ
ゲン化銀乳剤である。特に企図される平板状粒子乳剤
は、厚さが0.3μm未満(青感性乳剤については0.
5μm未満)で且つ平均平板度(T)が25よりも高い
(好ましくは100よりも高い)平板状粒子が、乳剤粒
子の全投影面積の50%を超える面積を占めている乳剤
である。ここで、用語「平板度」は当該技術分野で認識
されている用語であって、下式: T=ECD/t2 で示される。式中、ECDは平板状粒子の平均等価円直
径(μm)であり、またtは平板状粒子の平均厚さ(μ
m)である。
【0062】写真乳剤の平均的な有用なECDは最大で
約10μmまでの範囲をとることができるが、実際の乳
剤でECDが約4μmを超えることはまずない。ECD
の増加に伴い、写真スピードと粒状度が共に増大するの
で、目的とする写真スピードの要件を達成することを妨
げない最小の平板状粒子ECDを採用することが一般に
好ましい。
【0063】乳剤の平板度は平板状粒子厚の減少に伴い
著しく増加する。目的とする平板状粒子の投影面積が薄
い(t<0.2μm)平板状粒子によって占められてい
ることが一般に好ましい。最低レベルの粒状度を達成す
るためには、目的とする平板状粒子の投影面積が極薄の
(t<0.06μm)平板状粒子によって占められてい
ることが好ましい。平板状粒子の厚さは最小で約0.0
2μmまでの範囲をとることが典型的である。しかしな
がら、さらに薄い平板状粒子厚も考えられる。例えば、
Daubendiekらの米国特許第4,672,02
7号明細書は、粒子厚が0.017μmの平板状粒子臭
ヨウ化銀乳剤(ヨウ化物含有量3モル%)について記載
している。極薄の平板状粒子高塩化物乳剤については、
Maskaskyの米国特許第5,217,858号明
細書に記載されている。
【0064】上記のように、規定の厚さよりも薄い平板
状粒子が、乳剤の全粒子投影面積の50%以上を占め
る。高平板度の利点を最大限に引き出すためには、上記
の厚さ基準を満たす平板状粒子が、乳剤の全粒子投影面
積の便利に達成可能な最高パーセントを占めることが一
般に好ましい。例えば、好ましい乳剤では、上記の厚さ
基準を満たす平板状粒子が、全粒子投影面積の70%以
上を占める。最高性能を示す平板状粒子乳剤では、上記
の厚さ基準を満たす平板状粒子が、全粒子投影面積の9
0%以上を占める。
【0065】好適な平板状粒子乳剤を従来の様々な教示
の中から選ぶことができる。このような教示の例とし
て、下記のものが挙げられる:Research Di
sclosure(第22534項、1983年1
月);米国特許第4,439,520号、同第4,41
4,310号、同第4,433,048号、同第4,6
43,966号、同第4,647,528号、同第4,
665,012号、同第4,672,027号、同第
4,678,745号、同第4,693,964号、同
第4,713,320号、同第4,722,886号、
同第4,755,456号、同第4,775,617
号、同第4,797,354号、同第4,801,52
2号、同第4,806,461号、同第4,835,0
95号、同第4,853,322号、同第4,914,
014号、同第4,962,015号、同第4,98
5,350号、同第5,061,069号及び同第5,
061,616号明細書。
【0066】該乳剤は、表面感性乳剤、すなわち、ハロ
ゲン化銀粒子の主に表面で潜像を形成する乳剤であって
もよいし、また乳剤がハロゲン化銀粒子の内部に優先的
に内部潜像を形成することもできる。該乳剤は、ネガ型
乳剤、例えば、表面感性乳剤若しくは未カブリ内部潜像
形成乳剤であってもよいし、また均一露光を施すか若し
くは成核剤存在下で現像した場合にポジ型となる未カブ
リの内部潜像形成タイプの直接ポジ乳剤であってもよ
い。
【0067】写真要素に、典型的にはスペクトルの可視
領域にある化学線を露光することにより潜像を形成させ
ることができ、また、その後これを処理することにより
可視色素像を形成させることができる。可視色素像を形
成させるための処理には、写真要素を発色現像剤と接触
させて現像可能なハロゲン化銀を還元し且つその発色現
像剤を酸化する工程が含まれる。酸化された発色現像剤
が、順にカプラーと反応して色素を生成させる。
【0068】ネガ型ハロゲン化銀を使用すると、上記処
理工程によりネガ像が得られる。上記写真要素は、Th
e British Journal of Phot
ography Annual(1988年、第191
〜198頁)に記載されている既知のC−41カラープ
ロセスで処理することができる。適用可能であれば、T
he British Journal of Pho
tography Annual(1988年、第19
8〜199頁)に記載されているイーストマン・コダッ
ク社のRA−4処理のようなカラープリント処理に従い
要素を処理してもよい。このようなネガ型乳剤は、上記
C−41又はRA−4処理のようなカラーネガ法で処理
するための指示書付きで市販されていることが典型的で
ある。ポジ像(または反転像)を得るために、発色現像
工程に先立ち、非発色現像剤で現像することにより色素
を生成させずに露光済ハロゲン化銀を現像し、次いでそ
の要素を均一にカブらせて未露光ハロゲン化銀を現像可
能にさせてもよい。このようなリバーサル乳剤は、E−
6のようなカラーリバーサル処理で処理するための指示
書付きで市販されていることが典型的である。別法とし
て、直接ポジ乳剤を使用してポジ像を得ることもでき
る。
【0069】好ましい発色現像剤は、下記のようなp−
フェニレンジアミン類である:4−アミノ−N,N−ジ
エチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,
N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−〔2−(メタンスルホンアミド)エ
チル〕アニリンセスキスルフェート水和物、4−アミノ
−3−メチル−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチ
ル)アニリンスルフェート、4−アミノ−3−(2−メ
タンスルホンアミドエチル)−N,N−ジエチルアニリ
ン塩酸塩、及び4−アミノ−N−エチル−N−(2−メ
トキシエチル)−m−トルイジン−ジ−p−トルエンス
ルホン酸。
【0070】通常、現像工程に続いて、銀やハロゲン化
銀を除去するための漂白、定着又は漂白−定着といった
常用の工程、水洗工程及び乾燥工程が行われる。本明細
書では、各種同時係属中の出願明細書並びに本明細書で
引用した特許文献及びその他文献の内容全体を援用す
る。
【0071】
【実施例】合成例 合成経路1は、本発明の代表的カプラーである化合物
nv−1の合成を説明するものである。
【0072】
【化20】
【0073】
【化21】
【0074】
【化22】
【0075】
【化23】
【0076】5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾー
ル(1a)のジアゾ化に続いて、活性メチレン化合物3
−クロロ−2,4−ペンタンジオンとの Japp-Klingman
反応によってクロロヒドラゾン(1c)を得、これを還
元反応及び閉環反応によりピラゾロトリアゾール(
)に転化する。1dを1,3−ジクロロ−5,5−ジ
メチルヒダントイン(DCDMH)でジクロル化した
後、アセチル化及び脱クロル化によって1gを得る。次
いで、この化合物を1iと脱離−付加反応で反応させて
1jを得る。化合物(1j)を塩化アセチルでアシル化
し、得られた生成物を塩基で処理するとInv−1が得
られる。
【0077】以下の実施例は、本発明の代表的化合物の
合成を説明するものである。すべての化合物を質量分析
法、NMR法、IR法及び/又は燃焼分析をはじめとす
る分光分析法で特性決定した。例Inv−1の合成 ステップ1&2:10.9gの亜硝酸ナトリウムを30
mLの水に溶かした溶液を、19.2gの5−アミノ−
3−メチルピラゾール(1a)を25mLの12M H
Cl及び40mLの水に溶かした溶液へ、ゆっくりと添
加した。その反応温度を氷浴を用いて5℃未満に維持し
た。30分攪拌後、そのジアゾニウム塩(1b)溶液
を、20gの3−クロロ−2,4−ペンタンジオンを3
0mLのイソプロピルアルコールに溶かした溶液へ添加
し、その温度を15〜17℃に維持した。その反応混合
物を室温で90分攪拌した後、得られたスラリーへ、1
3gの酢酸ナトリウムを40mLの水に溶かした溶液を
添加した。その固形分を集め、水でよく洗浄し、そして
乾燥すると、21g(収率73%)の1cが得られた。
M/e=200、mp=165〜168℃、NMR及び
IRスペクトルは、報告した構造式と一致していた。
【0078】ステップ3〜6:13.3gの1cを45
mLのイソプロピルアルコール及び15mLのメタノー
ルに溶かした溶液へ、3.1gのホウ水素化ナトリウム
を12mLの0.1NNaOHに溶かした溶液を滴下
し、その温度を35℃未満に維持した。その混合物を1
時間攪拌した後、4gのアセトンを添加して過剰分のホ
ウ水素化物を分解させた。その溶液を12M HClで
中和し、炭素及び硫酸マグネシウムで処理し、そして濾
過した。その1dを含有する濾液に、13gの1,3−
ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(DCDM
H)を添加し、温度を40℃未満に維持した。その反応
混合物を1時間攪拌した後、130mLの水及び100
mLのジクロロメタンを激しく攪拌しながらそこへ添加
した。二つの相に分離し、その水層を各100mLのジ
クロロメタンで2回抽出した。すべてのジクロロメタン
抽出液を一緒にし、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして
濾過した。その中間体1eを含有するジクロロメタン溶
液を最初の容積の半分の容積になるまで濃縮し、そして
温度を30℃未満に維持しながら、10.4gのピリジ
ン、0.3gの4−N,N−ジメチルアミノピリジン
(DMAP)及び26gの無水酢酸を添加した。その反
応混合物を1時間攪拌し、そして13gの亜ジチオン酸
ナトリウムを70mLの水に溶かした溶液を添加した。
その二相反応混合物を1時間よく攪拌した後、相分離さ
せ、そしてその水層を廃棄した。有機層を1M HCl
及び水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濾
過した。その溶液を減圧下で濃縮して油状物にした。そ
の油状物を20mLのトルエン及び20mLのヘプタン
から結晶化させた。その固形分を濾過し、シクロヘキサ
ンで洗浄し、そして乾燥すると5.5g(1cからの全
体収率34%)の1gが得られた。M/e=242、m
p=110〜112℃、NMR及びIRスペクトルは、
報告した構造式と一致していた。
【0079】ステップ7:2−クロロ−5−ニトロ安息
香酸(86.5g、0.43モル)及び3−ペンタデシ
ルフェノール(137.2g、0.45モル、95%工
業用)をトルエン(700mL)及びDMSO(150
mL)に含む混合物を攪拌しながらそこへNaOH(3
7.8g、0.95モル)を添加した。その混合物を9
0〜95℃に3時間加熱した。トルエンを減圧除去し
た。得られた混合物を50℃に温めた後、酢酸(350
mL)で処理し、次いで水(175mL)で処理した。
混合物を室温にまで冷却させ、そして攪拌して生成物を
析出させた。その生成物を濾過して集め、水で洗浄し、
そして風乾させると190g(94%)の1hが得られ
た。
【0080】ステップ8:1h(72g、0.15モ
ル)をTHF(600mL)に溶かした溶液へ、6gの
5%Pd/炭素触媒を添加した。その反応混合物を約
3.4×106 Pa(500psi)の水素雰囲気下に
4時間配置した。次いで、触媒を濾過して除去し、そし
てその濾液を減圧下で濃縮すると油状物が得られた。そ
の油状物をEtOAc(200mL)に溶解させ、そし
て室温で一晩攪拌して生成物を析出させた。生成物を濾
過して集め、乾燥すると、54g(82%)の1iがオ
フホワイト色の固体として得られた。mp=109〜1
11℃。
【0081】ステップ9:1g(4.85g、20.0
ミリモル)をTHF(109mL)に溶かした溶液を室
温で攪拌しながらこれに1i(8.8g、20.0ミリ
モル)及びトリエチルアミン(2.0g、20.0ミリ
モル)を添加した。その混合物を45℃に6時間加熱
し、その後TLCによりすべての1gが消費されたこと
が示された。その混合物をEtOAc(350mL)で
希釈した後、各350mLの5%HClで2回洗浄し、
次いで各350mLの水で、そして各350mLのブラ
インで洗浄した。その有機層をMgSO4 で乾燥し、そ
して減圧下で濃縮した。得られたフォーム状物をEtO
Ac/ヘプタン(1:7)から結晶化して精製すると、
10.4g(84%)の1jが褐色固体として得られ
た。mp=117〜119℃。
【0082】ステップ10:1j(160g、0.26
モル)をトルエン(1000mL)に溶かした溶液を攪
拌しながらこれに塩化アセチル(61.0g、0.78
モル)を添加した。ピリジン(185g、2.34モ
ル)を15分かけて少しずつ添加した。発熱が若干認め
られた。次いで、反応混合物を90℃に16時間加熱し
た。その後、その反応混合物をEtOAc(600m
L)で希釈し、そして600mLの1MHClで1回洗
浄した後、600mLのブラインで1回洗浄した。その
有機層を減圧下で濃縮して油状物にし、これを即座にT
HF(700mL)、イソプロパノール(360m
L)、メタノール(75mL)及び10%NaOH(6
00mL)に溶解させた。発熱が若干認められた。その
反応混合物を15分攪拌した。次いで、その混合物をE
tOAc(300mL)で希釈し、そして600mLの
1M HClで1回洗浄した後、600mLのブライン
で1回洗浄した。その有機層をMgSO4 で乾燥し、そ
して減圧下で濃縮した。得られた油状物をEtOAc/
ヘプタン(1:2.5)から結晶化すると、113g
(65%)のInv−1が白色固体として得られた。m
p=118〜120℃。
【0083】写真例 単層フィルムの感pH性を測定するため、以下の実験を
行った。フィルムの同等な3本のストリップに段階露光
を施した。ストリップの一つは通常のC−41処理法で
pH=約10において処理した。第二のストリップは、
pHを9.75に低下させた同じ現像液で処理し、また
第三のストリップはpHを10.37に上昇させた同じ
現像液で処理した。
【0084】本発明の原理を例証する単層フィルムは、
酢酸セルロース支持体の上に、乳剤と共にDIR−3を
存在させてマゼンタカプラーを塗布することにより製作
した。乳剤は、色素は添加しないが化学増感を施した、
ヨウ化物含有量3.5モル%の0.7μm多形ヨウ臭化
銀乳剤とした。以下にコーティングの構造を示す。単層
コーティングにパンクロ露光を施し、そしてpH値の異
なる現像液で処理した。カップリング反応の継続による
複雑化を避けるため、停止浴を使用した。処理手順及び
溶液の配合を以下に記載する。
【0085】単層フォーマット オーバーコート:ゼラチン(2690mg/m2 )、ビ
ス(ビニルスルホニルメチル)エーテル(129mg/
2 ) 単層:ゼラチン(3766mg/m2 )、乳剤(904
mg/m2 )、カプラー分散体(1.08ミリモル/m
2 )、+/−DIR分散体(75mg/m2 ) 酢酸セルロース支持体
【0086】現像処理(約38℃(100°F)で実
施) C−41現像(各種pH) 2分 停止浴 30秒 水洗 2分 Flexicolor II 漂白 3分 水洗 3分 C−41定着補充 4分 水洗 3分 Photoflo 30秒
【0087】処理液の配合 1.C−41現像液(pH=10) 水 800.0mL 炭酸カリウム(無水) 34.30g 重炭酸カリウム 2.32g 亜硫酸ナトリウム(無水) 0.38g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.78g ヨウ化カリウム 1.20mg 臭化ナトリウム 1.31g ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩 (40%溶液)(KODAK Anti-Calcium No. 8) 8.43g 硫酸ヒドロキシルアミン(HAS) 2.41g KODAK 発色現像主薬 CD-4 4.52g 全体を1Lとするに要する量の水 約27℃(80°F)のpH=10.00±0.05
【0088】2.pH=9.75の現像液:pH=10
の現像液を硫酸で調整して得た。 3.pH=10.37の現像液:pH=10の現像液を
水酸化ナトリウムで調整して得た。
【0089】Kodak Flexicolor Bleach II(商標)漂白液 水 600.0mL 臭化アンモニウム 50.00g 1,3−プロパンジアミン四酢酸(PDTA) 30.27g 水酸化アンモニウム(28%アンモニア) 35.20g 硝酸第二鉄9水和物 36.40g 氷酢酸 26.50g 1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸 (Rexpronol Acid, Grace) 1.00g アンモニウム第二鉄EDTA(1.56 M、pH 7.05 44重量%)(10モル%過剰量のEDTAを含有、3.5 重量%) (KODAK溶液No. 3422) 149.00g 全体を1Lとするに要する量の水 約27℃(80°F)のpH=5.25±0.10 pH調整はNH4 OH又はHNO3 による
【0090】Kodak Flexicolor Fix(商標)定着液 水 500.0mL チオ硫酸アンモニウム(58%溶液) (亜硫酸アンモニウム含有量1%未満) 214.00g (エチレンジニトリロ)四酢酸二ナトリウム二水和物 1.29g メタ重亜硫酸ナトリウム 11.00g 水酸化ナトリウム(50%溶液) 4.70g 全体を1Lとするに要する量の水 約27℃(80°F)のpH=6.50±0.15
【0091】各フィルムについてD−logEステータ
スMガンマを測定し、最小自乗回帰法への入力値として
三つのガンマを使用した。この方法では、切片を有する
線型モデルにおいてガンマを応答とし、因子をpH及び
pHの自乗とした。回帰の前に、三つのpH値を移動さ
せ(中心点を見い出し)、平均値を零(−0.31、
0、0.31)にした。この回帰法における主効果、p
H、の係数をガンマの感pH性とし、この値を、各試験
用カプラーと同時に処理した比較用カプラーC−1(表
2)の感pH性の値で割り算することにより正規化し
た。 表2:比較用カプラー
【0092】
【化24】
【0093】
【化25】
【0094】
【化26】
【0095】
【化27】
【0096】これらガンマの相対感pH性を表3に示
す。表3:単層のガンマの感pH性(正規化) 化合物番号 感pH性 Inv−1 0.47 Inv−2 0.58 Inv−7 0.47 Inv−11 0.35 Inv−12 0.54 Inv−18 0.16 Inv−19 0.75 Inv−24 0.24 Inv−25 0.71 Inv−27 0.87 Inv−29 0.62 C−1 1.00 C−2 1.39 C−3 1.52 C−4 1.32 C−5 1.32 C−6 2.12 C−7 1.32 C−8 1.43
【0097】表3に示した感性の値は、本発明の写真要
素の感pH性の現像液pH依存性が従来技術の比較用要
素と比べてはるかに低いことを確証するものである。本
発明の場合の感pH性は0.24〜0.87の範囲にあ
り、そのほとんどは0.55未満である。一方、比較用
単層要素の感pH性の値は1.0〜2.12の範囲にあ
り、典型的な値は1.4〜1.5の範囲にある。このよ
うに、本発明の写真要素は現像液のpHに対する感性が
低く、望ましいものである。
【0098】本発明の原理を例証する多層フィルムを、
三酢酸セルロースフィルム支持体の上に下記層を塗布す
ることによって製作した(被覆量の単位はグラム/平方
メートルであり、乳剤の大きさはディスク遠心法で測定
し、直径×厚さ(各μm)で報告した)。多層有機成分
の化学式は実施例の後に記載する。本発明の範囲を十分
に例証するため、二種の多層フォーマット、ISO20
0スピードフォーマット(ML−A)及びISO400
スピードフォーマット(ML−B)、を採用した。
【0099】カプラーの移動性(pHの高い現像液にお
けるカプラーの溶解及び別の画像形成層内への拡散)の
測定は、多層コーティングに青層及び赤層のみの段階露
光を施し(緑層は露光しない)、上記のpH=10の標
準的なC41条件を採用して処理することにより行っ
た。次いで、これらのコーティングの断面を光学顕微鏡
で検査した。緑露光は施していないので、マゼンタ色素
は(カブリを除いて)生成しないはずである。マゼンタ
カプラーが移動した場合には、イエロー(青光感性)層
又はシアン(赤光感性)層にマゼンタ色素が認められ
る。表6に、移動性試験の結果と共に、緑のガンマの正
規化した感pH性を示す。
【0100】フォーマットML−A 第1層(ハレーション防止層):ブラックコロイド銀ゾ
ル(0.140)、ゼラチン(2.15)、OxDS−
1(0.108)、色素−1(0.049)、色素−2
(0.017)、色素−3(0.014)、色素−3
(0.065)及び色素−5(0.075) 第2層(低感度シアン層):3種類の赤増感(いずれも
RSD−1及びRSD−2の混合物で増感)ヨウ臭化銀
乳剤の配合物〔(1)大きな平板状粒子乳剤(1.3×
0.118、4.1モル%I)(0.522)、(2)
小さな平板状粒子乳剤(0.85×0.115、4.1
モル%I)(0.337)及び(3)非常に小さな平板
状粒子乳剤(0.55×0.115、1.5モル%I)
(0.559)〕、ゼラチン(2.85)、シアン色素
生成カプラーCC−1(0.452)、DIRカプラー
DIR−1(0.043)、漂白促進剤放出型カプラー
B−1(0.054)及びカブリ防止剤4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン
(0.016) 第3層(高感度シアン層):赤増感(上記と同様)ヨウ
臭化銀平板状乳剤(2.2×0.128、4.1モル%
I)(0.086)、シアン色素生成カプラーCC−1
(0.081)、DIRカプラーDIR−1(0.03
4)、MC−1(0.043)、ゼラチン(1.72)
及びカブリ防止剤4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン(0.010) 第4層(中間層):ゼラチン(1.29)
【0101】第5層(低感度マゼンタ層):2種類の緑
増感(いずれもGSD−1及びGSD−2の混合物で増
感)ヨウ臭化銀乳剤の配合物〔(1)0.54×0.0
91、4.1モル%I(0.194)及び(2)0.5
2×0.085、1.5モル%I(0.559)〕、マ
ゼンタ色素生成カプラー(表示の被覆量)、ゼラチン
(1.08)及びカブリ防止剤4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(0.0
05) 第6層(中感度マゼンタ層):2種類の緑増感(上記と
同様)ヨウ臭化銀平板状乳剤の配合物〔(1)1.3×
0.113、4.1モル%I(0.430)及び(2)
0.54×0.91、4.1モル%I(0.17
2)〕、マゼンタ色素生成カプラー(表示の被覆量)、
MC−2(0.015)、DIR−2(0.016)、
ゼラチン(2.12)及びカブリ防止剤4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン
(0.003) 第7層(高感度マゼンタ層):緑増感ヨウ臭化銀平板状
乳剤(1.8×0.127、4.1モル%I)(0.6
89)、ゼラチン(1.61)、マゼンタ色素生成カプ
ラー(表示の被覆量)、MC−2(0.054)及びD
IR−3(0.003)
【0102】第8層(イエローフィルター層):ゼラチ
ン(0.86)、Carey-Lea 銀(0.043)及びOx
DS−2(0.054) 第9層(低感度イエロー層):3種類の青増感(いずれ
もBSD−1で増感)ヨウ臭化銀平板状乳剤の等量配合
物〔(1)0.50×0.085、1.5モル%I、
(2)直径0.60、3モル%I及び(3)直径0.6
8、3モル%I(合計0.430)〕、イエロー色素生
成カプラーY−1(0.699)、イエロー色素生成カ
プラーY−2(0.215)、DIR−4(0.08
6)、C−1(0.097)及びゼラチン(2.06
6) 第10層(高感度イエロー層):2種類の青増感(いず
れもBSD−1で増感)ヨウ臭化銀平板状乳剤の配合物
〔(1)3.1×0.137、4.1モル%I(0.3
96)及び(2)直径0.95、7.1モル%I(0.
47)〕、F(0.131)、B(0.215)、DI
R−4(0.075)、C−1(0.011)、B−1
(0.008)及びゼラチン(1.08) 第11層(保護オーバーコート及びUVフィルター
層):ゼラチン(1.61)、臭化銀リップマン乳剤
(0.215)、色素−4及び色素−5(比率1:1)
(合計0.023)並びにビス(ビニルスルホニル)メ
タン硬膜剤(全ゼラチン重量の1.6%)
【0103】当該技術分野では一般的に行われているよ
うに、界面活性剤、塗布助剤、乳剤添加物、金属イオン
封鎖剤、潤滑剤、マット剤及びティント色素を適当な層
に添加した。表4に、実験番号、比較例又は本発明の区
別、上記フォーマット中の第5層、第6層及び第7層に
用いたマゼンタカプラーの種類、及びそれら各層におけ
る被覆量を表示する。表4:多層フォーマットAのマゼンタカプラー及び被覆量(g/m2 実験番号 比較例/本発明 マゼンタ 第5層 第6層 第7層 ML-A-1 比較例 C-9 0.237 0.065 0.043 ML-A-2 比較例 C-1 0.199 0.060 0.036 ML-A-3 比較例 C-10 0.267 0.069 0.038 ML-A-4 比較例 C-11 0.151 0.065 0.029 ML-A-5 本発明 Inv-12 0.212 0.064 0.038 ML-A-6 本発明 Inv-1 0.278 0.086 0.054 ML-A-7 本発明 Inv-2 0.312 0.099 0.062 ML-A-8 本発明 Inv-8 0.291 0.100 0.056 ML-A-9 本発明 Inv-1 0.278 0.090 0.057 ML-A-10 本発明 Inv-25 0.272 0.099 0.056 ML-A-11 本発明 Inv-2 0.303 0.099 0.062 ML-A-12 本発明 Inv-37 0.297 0.077 0.061
【0104】フォーマットML−B 第1層(ハレーション防止層):ブラックコロイド銀ゾ
ル(0.344)及びゼラチン(2.44) 第2層(低感度シアン層):2種類の赤増感(色素セッ
ト1)ヨウ臭化銀乳剤の配合物〔(1)小さな平板状粒
子乳剤(1.1×0.09、4.1モル%I)(0.4
30)及び(2)非常に小さな平板状粒子乳剤(0.5
×0.08、1.3モル%I)(0.492)〕、ゼラ
チン(1.78)、シアン色素生成カプラーCC−1
(0.538)、漂白促進剤放出型カプラーB−1
(0.038)及びマスキングカプラーMC−1(0.
027) 第3層(中感度シアン層):赤増感(上記と同様)ヨウ
臭化銀乳剤(1.3×0.12、4.1モル%I)
(0.699)、ゼラチン(1.79)、CC−1
(0.204)、DIR−1(0.010)、MC−1
(0.022) 第4層(高感度シアン層):赤増感(上記と同様)ヨウ
臭化銀平板状乳剤(2.9×0.13、4.1モル%
I)(1.076)、CC−1(0.072)、DIR
−1(0.019)、DIR−5(0.048)、MC
−1(0.032)、ゼラチン(1.42) 第5層(中間層):ゼラチン(1.29)
【0105】第6層(低感度マゼンタ層):2種類の緑
増感(色素セット2)ヨウ臭化銀乳剤の配合物〔(1)
1.0×0.09、4.1モル%I(0.308)及び
(2)0.5×0.08、1.3モル%I(0.58
4)〕、マゼンタ色素生成カプラー(表示の被覆量)、
マスキングカプラーMC−2(0.064)及びゼラチ
ン(1.72) 第7層(中感度マゼンタ層):緑増感(上記と同様)ヨ
ウ臭化銀乳剤〔1.3×0.12、4.1モル%I
(0.968)〕、マゼンタ色素生成カプラー(表示の
被覆量)、MC−2(0.064)、DIR−6(0.
024)及びゼラチン(1.37) 第8層(高感度マゼンタ層):緑増感(上記と同様)ヨ
ウ臭化銀平板状乳剤〔2.3×0.13、4.1モル%
I(0.968)〕、ゼラチン(1.275)、マゼン
タ色素生成カプラー(表示の被覆量)、MC−2(0.
054)、DIR−3(0.0011)及びDIR−2
(0.0011)
【0106】第9層(イエローフィルター層):YFD
−1(0.108)及びゼラチン(1.29) 第10層(低感度イエロー層):3種類の青増感(BS
D−1で増感)ヨウ臭化銀平板状乳剤の配合物〔(1)
0.5×0.08、1.3モル%I(0.295)、
(2)1.0×0.25、6モル%I(0.50)及び
(3)0.81×0.087、4.5モル%I(0.2
15)〕、ゼラチン(2.51)、イエロー色素生成カ
プラーY−1(0.725)及びY−2(0.28
9)、DIR−4(0.064)、C−1(0.02
7)及びB−1(0.003) 第11層(高感度イエロー層):2種類の青増感(上記
と同様)ヨウ臭化銀乳剤の配合物〔(1)大きな平板状
乳剤、3.3×0.14、4.1モル%I(0.22
7)及び(2)3D乳剤、1.1×0.4、9モル%I
(0.656)〕、Y−1(0.725)、Y−2
(0.289)、DIR−4(0.029)、C−1
(0.048)、B−1(0.007)及びゼラチン
(2.57) 第12層(UVフィルター層):ゼラチン(0.69
9)、臭化銀リップマン乳剤(0.215)、色素−4
(0.011)及び色素−5(0.011) 第13層(保護オーバーコート):ゼラチン(0.88
2)
【0107】当該技術分野では一般的に行われているよ
うに、ビス(ビニルスルホニル)メタン硬膜剤(全ゼラ
チン重量の1.75%)、カブリ防止剤(4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデ
ンを含む)、界面活性剤、塗布助剤、乳剤添加物、金属
イオン封鎖剤、潤滑剤、マット剤及びティント色素を適
当な層に添加した。表5に、実験番号、比較例又は本発
明の区別、上記フォーマット中の第6層、第7層及び第
8層に用いたマゼンタカプラーの種類、及びそれら各層
における被覆量を表示する。表5:多層フォーマットBのマゼンタカプラー及び被覆量(g/m2 実験番号 比較例/本発明 マゼンタ 第6層 第7層 第8層 ML-B-1 比較例 C-9 0.269 0.077 0.079 ML-B-2 比較例 C-1 0.215 0.064 0.065 ML-B-3 本発明 Inv-36 0.226 0.070 0.070 ML-B-4 本発明 Inv-1 0.252 0.082 0.082 ML-B-5 本発明 Inv-11 0.256 0.076 0.076 ML-B-6 本発明 Inv-24 0.225 0.073 0.073 ML-B-7 本発明 Inv-25 0.250 0.081 0.081 ML-B-8 本発明 Inv-7 0.237 0.076 0.076 ML-B-9 本発明 Inv-7 0.204 0.064 0.064
【0108】多層フィルムの緑感pH性を測定するた
め、以下の実験を行った。9本の35mmストリップの
フィルムに中性段階露光を施した。ストリップの一つは
通常のC−41処理法で処理した。他の8本のストリッ
プは23 要因設計(factorial design)で処理し、現像液
のpHを9.95〜10.15の範囲で変動させ、臭化
物濃度を0.8g/L〜1.8g/Lの範囲で変動さ
せ、また現像主薬濃度を3.5g/L〜5.5g/Lの
範囲で変動させた。各フィルムについて中間露光量の緑
ステータスM写真D−logEガンマを測定し、各ガン
マ値を、9本すべてのストリップの平均ガンマ値で割り
算することにより正規化した。
【0109】pH、Br及び現像主薬濃度の9通りの組
合せで得られた9個の正規化ガンマ値を、最小自乗回帰
法への入力値として三つのガンマを使用した。この方法
では、切片を有する線型モデルにおいて正規化ガンマ値
を応答とし、因子をpH、Br及び現像主薬濃度とし
た。pHの係数を、正規化ガンマのpHに対する感性値
とし、さらにこの値を各試験用カプラーと同時に処理し
た比較用カプラーC−1(表2)の感性値で正規化(割
り算)した。これらガンマの正規化感pH性の値を表6
及び表7に示す。
【0110】表6:多層フォーマットAの正規化ガンマの正規化感pH性及び移動性 コーティング番号 化合物番号 感pH性 移動性 ML−A−2 C−1 1.00 無 ML−A−3 C−10 0.83 有 ML−A−4 C−11 0.59 有 ML−A−5 Inv−12 0.85 無 ML−A−6 Inv−1 0.77 無 ML−A−7 Inv−2 0.95 無 ML−A−8 Inv−8 0.65 無 ML−A−9 Inv−1 0.77 無 ML−A−10 Inv−25 0.83 無 ML−A−11 Inv−2 0.88 無 ML−A−12 Inv−37 0.89 無
【0111】表7:多層フォーマットBの正規化ガンマ
の正規化感pH性 コーティング番号 化合物番号 感pH性 ML−B−2 C−1 1.00 ML−B−3 Inv−36 0.87 ML−B−4 Inv−8 0.73 ML−B−5 Inv−11 0.71 ML−B−6 Inv−24 0.85 ML−B−7 Inv−25 0.98 ML−B−8 Inv−7 0.40 ML−B−9 Inv−7 0.82
【0112】表6及び表7のデータは、本発明の結果を
確証するものである。本発明のカプラーを含有する写真
要素は、典型的に20〜30%又はそれ以上低下したレ
ベルの感pH性を示し、しかも移動性が低下しているた
めに色再現性が改良される。各種マゼンタカプラーを含
有するいくつかの多層コーティングに、上記したように
段階中性露光を施して処理をし、その緑Dmin を表8に
記載した。緑Dminは、カプラーが望ましくないカブリ
を示す傾向の直接的な作用である。表8のデータから、
本発明のカプラーは比較用カプラーよりも低い緑Dmin
値を示すので、カブリの傾向が小さいことがわかる。
【0113】表8:マゼンタカプラーのカブリ表示 多層 カプラー 緑Dmin ML−A−3 C−10 0.811 ML−A−4 C−11 0.801 ML−A−5 Inv−12 0.597 ML−A−6 Inv−1 0.765 ML−A−7 Inv−2 0.613 ML−A−8 Inv−8 0.753 ML−A−9 Inv−1 0.765 ML−A−10 Inv−25 0.694 ML−A−12 Inv−37 0.625
【0114】多層に用いた材料の化学式を以下に記載す
る。
【0115】
【化28】
【0116】
【化29】
【0117】
【化30】
【0118】
【化31】
【0119】
【化32】
【0120】
【化33】
【0121】
【化34】
【0122】
【化35】
【0123】
【化36】
【0124】
【化37】
【0125】以下、本発明の好ましい実施態様を項分け
記載する。 〔1〕下記一般式(I)で示される色素生成性カプラー
が組み合わされている感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む
写真要素。
【0126】
【化38】
【0127】〔上式中、R1 は、アルキル基、アリール
基及び複素環式基から成る群より選ばれ、R2 は、水
素、アルキル基、アリール基及び複素環式基から成る群
より選ばれ、WはC(O)又はS(O)2 であり、R3
は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
オキシ基及びアミノ基から成る群より選ばれ、各R
4 は、独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール
基、アリールオキシ基及びアルキルアミノ基から成る群
より選ばれ、且つ、nは1〜4の整数であり、Yは置換
基であり、そしてXはH又はカップリング離脱基である
が、但し、R1 、R2 、R3 及びR4 に含まれる炭素原
子数の合計は18以上であり、さらに、R1 、R2 、R
3 及びR4 のうち任意の二つ以上が結合して環を形成し
てもよい。〕
【0128】〔2〕WがC(O)である、〔1〕項に記
載の写真要素。 〔3〕WがS(O)2 である、〔1〕項に記載の写真要
素。 〔4〕アニリノ環に結合したカルボキシル基が、アニリ
ノ窒素に対してメタ位又はパラ位に位置している、
〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の写真要素。 〔5〕R4 の少なくとも一つがアリールオキシ基であ
る、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の写真要素。 〔6〕R4 の少なくとも一つがアルコキシ基である、
〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の写真要素。 〔7〕R3 がアルキル基及びアルコキシ基から成る群よ
り選ばれた、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の写
真要素。 〔8〕R3 が、炭素原子数1〜6のアルキル基及びアル
コキシ基から成る群より選ばれた、〔7〕項に記載の写
真要素。
〔9〕カップリング離脱基がハロゲン、アリールチオ
基、アリールオキシ基及び複素環式基から成る群より選
ばれた、〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の写真要
素。 〔10〕カップリング離脱基がハロゲンである、
〔9〕
項に記載の写真要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビッド ホーク アメリカ合衆国,ニューヨーク 14607, ロチェスター,アレキサンダー ストリー ト 325 (72)発明者 ジョーン クリスティーヌ ポテンザ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14543, ラッシュ,ラッシュ−ウェスト ロード 119 (72)発明者 ロバート フォッグ ロマネット アメリカ合衆国,ニューヨーク 14615, ロチェスター,ジェームズタウン テラス 263 (72)発明者 スティーブン ポール シンガー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ウォールナット ヒル ドライブ 22 (72)発明者 ロナルド ルドルフ バレント アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ハンフォード ウェイ 27

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される色素生成性
    カプラーが組み合わされている感光性ハロゲン化銀乳剤
    層を含む写真要素。 【化1】 〔上式中、 R1 は、アルキル基、アリール基及び複素環式基から成
    る群より選ばれ、 R2 は、水素、アルキル基、アリール基及び複素環式基
    から成る群より選ばれ、 WはC(O)又はS(O)2 であり、 R3 は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリ
    ールオキシ基及びアミノ基から成る群より選ばれ、 各R4 は、独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリー
    ル基、アリールオキシ基及びアルキルアミノ基から成る
    群より選ばれ、且つ、nは1〜4の整数であり、 Yは置換基であり、そしてXはH又はカップリング離脱
    基であるが、 但し、R1 、R2 、R3 及びR4 に含まれる炭素原子数
    の合計は18以上であり、さらに、R1 、R2 、R3
    びR4 のうち任意の二つ以上が結合して環を形成しても
    よい。〕
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