JPH10323955A - 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体 - Google Patents

滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体

Info

Publication number
JPH10323955A
JPH10323955A JP9136957A JP13695797A JPH10323955A JP H10323955 A JPH10323955 A JP H10323955A JP 9136957 A JP9136957 A JP 9136957A JP 13695797 A JP13695797 A JP 13695797A JP H10323955 A JPH10323955 A JP H10323955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blister
layer
blister packaging
laminated film
uncoated portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9136957A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Uchida
純一 内田
Jun Fujiki
純 藤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP9136957A priority Critical patent/JPH10323955A/ja
Publication of JPH10323955A publication Critical patent/JPH10323955A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】接着剤層にパターン状の未塗布部を設けること
により、レーザー穿孔の作業性を上げ、かつ、透気度の
安定化を図る。 【解決手段】薄紙11と積層フィルム13とをパターン
状に未塗布部12aを有する接着剤層12を介して貼り
合わせた複合シート16からなるブリスター包装台紙で
あって、積層フィルム13は、被シール体であるブリス
ターにヒートシールするシール層を一方の表面層として
有し、シール層とブリスターとのヒートシール強度より
も弱い強度で分離する易剥離部を含んでなり、積層フィ
ルム13には多数の貫通孔14が穿設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注射器等の医療器
具の包装に適した滅菌用ブリスター包装体の台紙に関
し、特に、ヒートシールにより熱融着された台紙の開封
を容易にし、かつ、開封部に開封の痕跡を残すようにし
た滅菌用ブリスター包装用台紙と該ブリスタ−包装用台
紙を用いてブリスター包装した滅菌用ブリスター包装体
に関する。
【0002】
【従来の技術】注射器、手術用手袋等の医療器具の包装
にブリスター包装を応用する試みがなされている。これ
は、プラスチックシートを成形して収納部を形成したブ
リスターと、このブリスターの収納部を封止するブリス
ター台紙をブリスターの周縁で熱融着し、注射器等の収
容物を封入し、その後エチレンオキサイドガス(EO
G)滅菌、γ線滅菌等を行って、包装体毎収容物を滅菌
処理するものである。
【0003】医療器具包装用の台紙として必要な特性
に、不正開封を防止し安全性を保証する観点から開封し
た際に開封部に開封の痕跡が残ること、EOG滅菌等の
滅菌作業を行う必要から気体透過性を有すること、開封
時に紙粉の発生や紙繊維の脱落がなく、かつ、器具を使
わずに容易に開封可能な所謂イージーオープン性を有す
ること等がある。
【0004】そして、この滅菌可能な台紙は、滅菌適性
を有する滅菌紙に目止め剤やヒートシールラッカーをコ
ーティングしたものや、滅菌紙にポリエチレン樹脂やポ
リプロピレン樹脂の繊維を混抄してヒートシール性を持
たせたものや、高密度ポリエチレン繊維から作られたシ
ート状の不織布等であった。
【0005】しかし目止め剤やヒートシールラッカーを
コーティングした台紙は、医療器具包装用のブリスター
台紙の要求品質である気体透過性と開封の痕跡、イージ
ーピール性の両立が困難であり、また、ポリエチレン樹
脂やポリプロピレン樹脂の繊維を混抄したものや高密度
ポリエチレン樹脂から作られたシート状の不織布等は、
開封時の痕跡が残り難い、コスト高である、ブリスター
の材質に制約をうける等の問題がある。
【0006】そこで発明者等は、薄紙とプラスチックフ
ィルムから成る滅菌用ブリスター包装用台紙に関する上
記のような問題点を除去するために、薄紙と積層フィル
ムとを貼り合わせた複合シートからなるブリスター包装
用台紙であって、前記積層フィルムは、被シール体であ
るブリスターにヒートシールするシール層を一方の表面
層として有し、該シール層とブリスターとのヒートシー
ル強度よりも弱い強度で分離する易分離部を含んでな
り、複合シートの前記薄紙以外の各層には、多数の貫通
孔が穿設されていることを特徴とする、滅菌用ブリスタ
ー包装用台紙を特願平8−8935号として出願した。
【0007】この特願平8−8935号では、前述の問
題点は解消したものの、接着剤層までレーザー光をあて
て貫通孔を穿設するため、レーザー光の出力を上げ、さ
らには、加工速度を下げねばならず、作業性が低下する
という新たな問題点が生じた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、先に出願し
た特願平8−8935号の改良に関する発明で、接着剤
層にパターン状の未塗布部を設けることにより、レーザ
ー穿孔の作業性を上げ、かつ、透気度の安定化を図るこ
とを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
薄紙と積層フィルムとをパターン状に未塗布部を有する
接着剤層を介して貼り合わせた複合シートからなるブリ
スター包装用台紙であって、前記積層フィルムは、被シ
ール体であるブリスターにヒートシールするシール層を
一方の表面層として有し、該シール層とブリスターとの
ヒートシール強度よりも弱い強度で分離する易分離部を
含んでなり、該積層フィルムには、多数の貫通孔が穿設
されていることを特徴とする、滅菌用ブリスター包装用
台紙である。
【0010】また、第2の発明は、第1の発明におい
て、前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、格子状の
未塗布部であることを特徴とする、滅菌用ブリスター包
装用台紙である。
【0011】また、第3の発明は、第1の発明におい
て、前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、網点状の
未塗布部であることを特徴とする、滅菌用ブリスター包
装用台紙である。
【0012】また、第4の発明は、第1の発明におい
て、前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、市松模様
状の未塗布部であることを特徴とする、滅菌用ブリスタ
ー包装用台紙である。
【0013】また、第5の発明は、第1の発明におい
て、前記複合シートの透気度が1000秒以下(JIS
P8117による)であることを特徴とする、滅菌用
ブリスター包装用台紙である。
【0014】また、第6の発明は、第1ないし第5の発
明において、前記積層フィルムのシール層と非シール層
の層間剥離強度ないしは非シール層の凝集破壊強度が1
00〜2000g/15mm幅(JIS Z1707に
よる)であることを特徴とする、滅菌用ブリスター包装
用台紙である。
【0015】また、第7の発明は、第1ないし第6の発
明において、前記薄紙と接着剤層以外の各層に穿設され
る貫通孔は、直径が100〜1500μmであるか、あ
るいは密度が50〜200個/cm2 設けられているこ
とを特徴とする、滅菌用ブリスター包装用台紙である。
【0016】また、第8の発明は、第1ないし第7の発
明において、前記貫通孔は、レーザー光の照射による溶
融孔であることを特徴とする、滅菌用ブリスター包装用
台紙である。
【0017】また、第9の発明は、請求項1ないし8記
載の滅菌用ブリスター包装用台紙を用いてブリスター包
装したことを特徴とする滅菌用ブリスター包装体であ
る。
【0018】上記のように本発明の滅菌用ブリスター包
装用台紙は、薄紙と、シール層と被シール体との接着強
度よりも弱い層間強度を有する部分を含む積層フィルム
とを貼り合わせた複合シートから成り、積層フィルムに
は、多数の貫通孔が穿設されており、接着剤層には、パ
ターン状に未塗布部が設けられているので、適度の通気
性を保ち、収容物の滅菌に必要なガス、蒸気等は通過さ
せることができる。また、薄紙自体には貫通孔を設けて
ないので、細菌が内部に侵入することはない。さらに易
開封性や開封の痕跡は、シーラント層となる積層フィル
ムで発現できるので、ヒートシール部を開封する際に問
題となる薄紙の繊維の毛羽立ちや紙むけが発生しづら
い。
【0019】なお、接着剤層に、パターン状に未塗布部
を設けたことにより、接着剤層の塗工面積を少なくする
と薄紙と積層フィルムとの接着力が弱くなり、剥離した
際に2重ブタになる危険性が生じ、逆に塗工面積を多く
すると通気度が高くなる。従って、被シール体であるブ
リスターのシール面積の大小によって、パターン形状を
変更する必要がある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を説明す
る。図1ないし図7において、10は本発明に係る滅菌
用ブリスター包装用台紙で、この滅菌用ブリスター包装
用台紙は、薄紙11にパターン状に未塗布部12aを有
する接着剤層12を介して積層フィルム13を貼り合わ
せて構成され、積層フィルム13には貫通孔14が穿設
されている。
【0021】薄紙11としては、通常用いられる滅菌紙
のほかに、上質紙、純白ロール紙、晒クラフト紙等が好
適に使用できる。使用坪量としては40〜100g/m
2 程度である。医療器具の包装材料として用いられるた
め、EOG滅菌等の滅菌適性が必要になり、適度の通気
性が要求されることは勿論のこと、開封時に紙粉の発生
や繊維の脱落の少ないこと、紙の引っ張り強さが強いこ
とも薄紙を選定する際の重要な要素となる。薄紙11の
引っ張り強度は、縦方向 3.0〜20.0kg/15
mm幅程度、横方向 1.0〜15.0kg/15mm
幅程度(JIS P8113による)が好ましく、ま
た、透気度は10〜500秒程度のものが好ましく使用
できる。なお必要に応じて、薄紙の積層フィルムを貼り
合わせてない側の面に印刷インキ等により表示層15を
設けても良い。
【0022】接着剤層12は、薄紙11に後記する積層
フィルム13を積層接着するためのもので、薄紙11と
積層フィルム13は接着剤層12を介してドライラミネ
ーティングによって積層されている。接着剤層12を形
成させる接着剤としては、ポリエステル系接着剤、ポリ
ウレタン系接着剤等二液反応型の周知のドライラミネー
ト用接着剤が使用でき、その塗布量は0.5〜10g/
2 であることが好ましい。
【0023】また、接着剤層12は、全面に設けるので
はなく、例えば、図3ないし図7に示すように、接着剤
層にパターン状の未塗布部12aを設けておくと、薄紙
11と積層フィルム13を接着剤層12を介して貼り合
わせた複合シート16に後記するレーザー光により貫通
孔14を穿設する際、接着剤層に貫通孔を穿設する必要
がないので(未塗布部が貫通孔の役割を果たす)、レー
ザー光の出力を上げたり、穿設速度を下げたりすること
は不要となり、作業性が低下することはない。
【0024】未塗布部12aの形状は、例えば、格子
状、網点状、市松模様状、くも柄状等が好ましく使用で
きる。
【0025】格子状パターンの場合、例えば図3
(a)、(b)に示すように、未塗布部12aと塗布部
12bの比率が1/1〜7/3程度、ピッチ1.8m
m、塗布部の厚さが1〜10μm程度となるようなグラ
ビア版を用いて、格子状の未塗布部を形成する。
【0026】また、網点状パターンの場合は、例えば図
4(a)、(b)に示すように、未塗布部12aと塗布
部12bの比率が1/1〜7/3程度、ピッチ1.8m
m、塗布部の厚さが1〜10μm程度となるようなグラ
ビア版を用いて、網点状の未塗布部を形成する。
【0027】市松模様状パターンの場合は、例えば図5
(a)、(b)に示すように、未塗布部12aと塗布部
12bの比率が1/1程度、ピッチが5mm、塗布部の
厚さが1〜10μm程度となるようなグラビア版を用い
て、市松模様状の未塗布部を形成する。
【0028】くも柄状パターンの場合は、例えば図6に
示すように、未塗布部12aと塗布部12bの比率が7
/3程度、塗布部の厚さが1〜10μm程度となるよう
なグラビア版を用いて、くも柄状の未塗布部を形成す
る。
【0029】積層フィルム13は、ブリスター包装用台
紙10をブリスター20に熱接着させると共に、ブリス
ター包装用台紙10をブリスター20から剥がす際、積
層フィルムの層間で層間剥離を生じさせるためのもので
ある。
【0030】積層フィルム13の層構成は、例えば、ポ
リエチレンベースの多層共押出し易開封性フィルムが使
用でき、具体的な例を示せばその層構成は図7に示すよ
うに、ポリエチレン13a/タイレイヤー13b/ポリ
エチレン13c/タイレイヤー13d/ポリエチレン1
3eの5層構成から成る。その総厚は40〜80μmで
あることが好ましい。40μm未満になると各層の厚み
管理が難しく、安定した易開封性が発現しづらい等の問
題が発生し、80μmを超えるとブリスター包装用台紙
10の総厚みが上がり、熱伝達が悪化するためシール不
良が発生し易い等の問題が発生するので好ましくない。
【0031】ここでいうタイレイヤーとは、接着性ポリ
オレフィン系樹脂のことである。この例はブリスターの
材質がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニール等の時に好ましいものである。ブリス
ターの材質に合わせて、積層フィルムの一方の外面層を
変更することで様々なブリスターへの適用が可能にな
る。
【0032】積層フィルムの最外面であるポリエチレン
13e面を被シール体であるブリスター20に重ね合わ
せ、その周縁部をヒートシールし、その後ブリスター包
装用台紙10をシール部から剥がす時、積層フィルム1
3のフィルム界面(13d/13e)の剥離強度が、シ
ール層であるポリエチレン13eと被シール体であるブ
リスター20の接着強度よりも弱く、かつ、タイレイヤ
ー13dの凝集破壊強度よりも弱く設定してあるので、
フィルム界面(13d/13e)はイージーピールとな
って、タイレイヤー13dとポリエチレン13eの界面
から滑らかに剥がれ、ポリエチレン13eはブリスター
20の周縁に痕跡Aとなって残る(図2(a)参照)。
【0033】また、タイレイヤー13dの凝集破壊強度
をシール層であるポリエチレン13eと被シール体であ
るブリスター20の接着強度よりも弱く、かつ、積層フ
ィルム13のフィルム界面(13d/13e)よりも弱
く設定することによって、タイレイヤー13dが凝集破
壊されて2分され、一部はブリスター包装用台紙10側
にとられるが、一部はブリスター20の周縁に痕跡Bと
なって残る(図2(b)参照)。
【0034】上記の接着剤層12を介してドライラミネ
ートされた薄紙11と積層フィルム13からなる複合シ
ート16には、積層フィルム面からレーザー光があてら
れ積層フィルムに貫通孔14が穿設される。
【0035】この貫通孔14は、滅菌用ブリスター包装
体50とした後のEOG滅菌等の滅菌を行う際、ガスや
蒸気の導入を行うためのものであって、貫通孔の大きさ
は直径が100〜1500μm、もしくは密度が50〜
200個/cm2 であることが好ましい。直径が100
μm未満、もしくは密度が50個/cm2 未満になる
と、ガスや蒸気の導入が不十分になったり必要以上の時
間を要したりして、滅菌性や作業性を損なうおそれがあ
る。また、直径が1500μm以上、もしくは密度が2
00個/cm2 以上になると、滅菌後、細菌が貫通孔を
通ってブリスター包装体の内部に侵入する可能性が出て
くるので好ましくない。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1ないし図7を参
照してさらに具体的に説明する。 〈実施例1〉薄紙11として坪量64g/cm2 の上質
紙(商品名 KFD、日本製紙株式会社製)を用意し、
その片面には印刷インキを用いて表示層15を設けてお
く。易開封性を有する積層フィルム13として50μm
厚のポリエチレンベースの5層共押出しフィルム(商品
名 レイヨピール RX、UCB Transpac
S.A.製)を用意する。
【0037】別に、塗布後の状態が図3(a)、(b)
に示されるような、格子状の未塗布部を有する接着剤層
12となるようなグラビア版を用意する。このグラビア
版の未塗布部12aと塗布部12bの比率は12a/1
2b=3/1、版深度は60μm、ピッチは1.8mm
である。
【0038】用意した積層フィルム13である50μm
厚の5層共押出しフィルム(レイヨピール RX)に、
上記グラビア版により二液反応型のポリウレタン系接着
剤(商品名 アドコート300、東洋モートン株式会社
製)を塗布し(塗布量 5g/m2 (固形分))、乾燥
させてパターン状の未塗布部12aを有する接着剤層1
2を形成させ、薄紙である坪量64g/cm2 の上質紙
(KFD)の表示層15を施してない方の面と貼り合わ
せ、複合シートとした。
【0039】つぎに、レーザー開孔機(ニダイキ株式会
社製)を用いて、この複合シートの積層フィルム面から
レーザー光をあてて、直径200〜300μmの孔を1
00〜120個/cm2 穿設し、滅菌用ブリスター包装
用台紙10とした。レーザー光であるから微細孔は薄紙
には開かず、また、接着剤層には微細孔を開ける必要が
ないので、高速での穿設作業が可能である。
【0040】ブリスター20として、最内面がポリエチ
レン系樹脂からなるシートを成形し、この成形シートの
内側に収容物30、例えば注射器を入れ、滅菌用ブリス
ター包装用台紙10の積層フィルム13面がブリスター
20の内面と重なるようにブリスター包装用台紙を載せ
てブリスターの周囲をヒートシールして密封し、滅菌用
ブリスター包装体50を作製した。
【0041】〈実施例2〉接着剤を塗布した後の状態
が、図4(a)、(b)に示されるような、網点状の未
塗布部を有する接着剤層となるようなグラビア版を用い
た以外は実施例1と同じ材料、方法で滅菌用ブリスター
包装体を作製した。なお、このグラビア版の未塗布部1
2aと塗布部12bの比率は12a/12b=4/3、
版深度は60μm、ピッチは1.8mmである。
【0042】〈実施例3〉接着剤を塗布した後の状態
が、図5(a)、(b)に示すような市松模様状の未塗
布部を有する接着剤層となるようなグラビア版を用い、
それ以外は実施例1と同じ材料、方法で滅菌用ブリスタ
ー包装体を作製した。なお、このグラビア版の未塗布部
12aと塗布部12bの比率は12a/12b=1/
1、版深度は60μm、ピッチは1.8mmである。
【0043】作製した3種類の滅菌用ブリスター包装体
の易剥離製の効果を確認するため、ヒートシール部より
ブリスター包装用台紙を剥がしたところ、3種類とも積
層フィルムのフィルム界面(13d/13e)より剥離
し、積層フィルムの最内層のポリエチレン13eは破断
してブリスターのヒートシール部に開封痕跡Aとして残
っていた。薄紙が層間剥離を起こしたり、紙粉を発生す
ることはなかった。
【0044】なお、ヒートシール部の接着強度は、市松
模様状、格子状、網点状の順に強くなる。収容物の要求
品質(例えば、ピール強度、透気度など)によって、パ
ターンの形状を決定する。
【0045】
【発明の効果】本発明は上述のような構成を有している
ので、開封時にブリスターのヒートシール部に積層フィ
ルムの最内層フィルムの痕跡を残すことができ、開封し
たことが一目瞭然でわかる。また、台紙とブリスターの
剥離強度や開封時の開封痕跡は、積層フィルムで発現で
きるので、開封する際に問題になる紙繊維の毛羽立ちや
紙剥けが発生しづらく従来使用されている滅菌紙ほどの
層間剥離強度を必要としないため、紙の洗濯範囲が拡が
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である滅菌用ブリスター包装
用台紙の断面図である。
【図2】ブリスターにヒートシールされた滅菌用ブリス
ター包装用台紙の一部を開封した状態を示す部分断面図
で、(a)はタイレイヤー13dとポリエチレン13e
の界面から滑らかに剥がれ、ポリエチレン13eはブリ
スター20の周縁部に痕跡Aとなって残っている状態を
示し、(b)はタイレイヤー13dが凝集破壊されて2
分され、一部がポリエチレン13eと共にブリスター2
0の周縁部に痕跡Bとなって残っている状態を示す。
【図3】格子状に未塗布部を設けた接着剤層の(a)は
平面図、(b)はA−A’断面図である。
【図4】網点状に未塗布部を設けた接着剤層の(a)は
平面図、(b)はA−A’断面図である。
【図5】市松模様状に未塗布部を設けた接着剤層の
(a)は平面図、(b)はA−A’断面図である。
【図6】くも柄状に未塗布部を設けた接着剤層の平面図
である。
【図7】積層フィルムの断面図である。
【符号の説明】
10‥‥滅菌用ブリスター包装用台紙 11‥‥薄紙 12‥‥接着剤層 12a‥未塗布部 12b‥塗布部 13‥‥積層フィルム 13a、13c、13e‥‥ポリエチレン 13b、13d‥‥タイレイヤー 14‥‥貫通孔 15‥‥表示層 16‥‥複合シート 20‥‥ブリスター 30‥‥収容物 50‥‥滅菌用ブリスター包装体 A、B‥‥痕跡

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄紙と積層フィルムとをパターン状に未塗
    布部を有する接着剤層を介して貼り合わせた複合シート
    からなるブリスター包装用台紙であって、 前記積層フィルムは、被シール体であるブリスターにヒ
    ートシールするシール層を一方の表面層として有し、該
    シール層とブリスターとのヒートシール強度よりも弱い
    強度で分離する易分離部を含んでなり、 該積層フィルムには、多数の貫通孔が穿設されているこ
    とを特徴とする、滅菌用ブリスター包装用台紙。
  2. 【請求項2】前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、
    格子状の未塗布部であることを特徴とする、請求項1記
    載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  3. 【請求項3】前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、
    網点状の未塗布部であることを特徴とする、請求項1記
    載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  4. 【請求項4】前記接着剤層のパターン状の未塗布部が、
    市松模様状の未塗布部であることを特徴とする、請求項
    1記載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  5. 【請求項5】前記複合シートの透気度が1000秒以下
    (JIS P8117による)であることを特徴とす
    る、請求項1、2、3または4記載の滅菌用ブリスター
    包装用台紙。
  6. 【請求項6】前記積層フィルムのシール層と非シール層
    の層間剥離強度ないしは非シール層の凝集破壊強度が1
    00〜2000g/15mm幅(JIS Z1707に
    よる)であることを特徴とする、請求項1、2、3、4
    または5記載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  7. 【請求項7】前記薄紙と接着剤層以外の各層に穿設され
    る貫通孔は、直径が100〜1500μmであるか、あ
    るいは密度が50〜200個/cm2 設けられているこ
    とを特徴とする、請求項1、2、3、4、5または6記
    載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  8. 【請求項8】前記貫通孔は、レーザー光の照射による溶
    融孔であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、
    5、6または7記載の滅菌用ブリスター包装用台紙。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8記載の滅菌用ブリスター
    包装用台紙を用いてブリスター包装したことを特徴とす
    る滅菌用ブリスター包装体。
JP9136957A 1997-05-27 1997-05-27 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体 Pending JPH10323955A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9136957A JPH10323955A (ja) 1997-05-27 1997-05-27 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9136957A JPH10323955A (ja) 1997-05-27 1997-05-27 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10323955A true JPH10323955A (ja) 1998-12-08

Family

ID=15187465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9136957A Pending JPH10323955A (ja) 1997-05-27 1997-05-27 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10323955A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118987A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Nipro Corp 局所麻酔剤の包装構造
JP2011195168A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Toyo Aluminum Ekco Products Kk 食品収容容器
US8079475B2 (en) 2008-01-24 2011-12-20 Sonoco Development, Inc. Blister package
JP2013163523A (ja) * 2012-01-13 2013-08-22 Fuji Seal International Inc スキンパック包装体
US9138378B2 (en) 2011-07-06 2015-09-22 Sonoco Development, Inc. Blister package and method of forming same
US9169052B2 (en) 2006-09-26 2015-10-27 Intercontinental Great Brands Llc Rupturable blister package
US9216850B2 (en) 2006-09-26 2015-12-22 Intercontinental Great Brands Llc Rupturable substrate
JP2017222376A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体
WO2017217404A1 (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体
JP2017222375A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体
US10450126B2 (en) 2011-07-06 2019-10-22 Sonoco Development, Inc. Die-cut patterns for blister package

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59174234U (ja) * 1983-05-09 1984-11-21 大日本印刷株式会社 ブリスタ−包装用台紙
JPH0356567U (ja) * 1989-10-04 1991-05-30
JPH0429840A (ja) * 1990-05-25 1992-01-31 Asahi Chem Ind Co Ltd 通気性包材及びその包体
JPH0471837A (ja) * 1990-07-13 1992-03-06 Asahi Chem Ind Co Ltd 通気性複合シート
JPH05220880A (ja) * 1992-02-08 1993-08-31 Nidaiki Kk プラスチック複合資材

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59174234U (ja) * 1983-05-09 1984-11-21 大日本印刷株式会社 ブリスタ−包装用台紙
JPH0356567U (ja) * 1989-10-04 1991-05-30
JPH0429840A (ja) * 1990-05-25 1992-01-31 Asahi Chem Ind Co Ltd 通気性包材及びその包体
JPH0471837A (ja) * 1990-07-13 1992-03-06 Asahi Chem Ind Co Ltd 通気性複合シート
JPH05220880A (ja) * 1992-02-08 1993-08-31 Nidaiki Kk プラスチック複合資材

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118987A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Nipro Corp 局所麻酔剤の包装構造
US9169052B2 (en) 2006-09-26 2015-10-27 Intercontinental Great Brands Llc Rupturable blister package
US9216850B2 (en) 2006-09-26 2015-12-22 Intercontinental Great Brands Llc Rupturable substrate
US10220996B2 (en) 2006-09-26 2019-03-05 Intercontinental Great Brands Llc Rupturable substrate
US8079475B2 (en) 2008-01-24 2011-12-20 Sonoco Development, Inc. Blister package
JP2011195168A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Toyo Aluminum Ekco Products Kk 食品収容容器
US9138378B2 (en) 2011-07-06 2015-09-22 Sonoco Development, Inc. Blister package and method of forming same
US10450126B2 (en) 2011-07-06 2019-10-22 Sonoco Development, Inc. Die-cut patterns for blister package
JP2013163523A (ja) * 2012-01-13 2013-08-22 Fuji Seal International Inc スキンパック包装体
JP2017222376A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体
WO2017217404A1 (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体
JP2017222375A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 旭化成株式会社 プレススルーパック包装体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0127466B1 (en) Method of producing a container structure
US6098800A (en) Reinforced sterilizable containers
US6080456A (en) Packaging for articles that are to be sterilized
JP6214668B2 (ja) 滅菌袋
JP4793546B2 (ja) 滅菌用袋およびその製造方法
JP5858413B1 (ja) 剥離開封包装体、及び剥離開封包装体の開封構造
JP2015534897A5 (ja)
JPH10323955A (ja) 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体
EP0846445B1 (en) Sealable sterilizable bag
JPH10218250A (ja) 包装用材料およびそれを使用した包装用容器
JP2007131323A (ja) 医療用包装体
JP6755476B2 (ja) 繊維通気性材料を有する包装体の封着部
JPH11292140A (ja) 易開封性ヒートシール包装体およびその製造方法
JP2007276803A (ja) 医療器具用の包装ラベル
JPH09202355A (ja) 滅菌用ブリスター包装用台紙およびブリスター包装体
JPH08207964A (ja) 袋体およびその包材
JP2002096841A (ja) 滅菌袋
JP2017043866A (ja) 滅菌紙、滅菌紙の製造方法、滅菌用包装材料、滅菌用包装袋及び滅菌用蓋材
JP4856601B2 (ja) 滅菌バッグ
JP3376542B2 (ja) 包装構造
JP2019177894A (ja) 易開封性包装袋および易開封性包装容器
JPH10129720A (ja) ガス滅菌用包装体
IE44443B1 (en) Package construction
JPH0239979Y2 (ja)
JPH0329151Y2 (ja)