JPH10308212A - 2次電池用電極板処理装置 - Google Patents

2次電池用電極板処理装置

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JPH10308212A
JPH10308212A JP9131733A JP13173397A JPH10308212A JP H10308212 A JPH10308212 A JP H10308212A JP 9131733 A JP9131733 A JP 9131733A JP 13173397 A JP13173397 A JP 13173397A JP H10308212 A JPH10308212 A JP H10308212A
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JP
Japan
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electrode plate
lithium ion
ion supply
supply member
secondary battery
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Application number
JP9131733A
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English (en)
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Shoichi Akiyama
省一 秋山
Nobuo Banba
信夫 番場
Toshiyuki Osawa
利幸 大澤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池内部にリチウム金属が残留する危険性を
生じさせずに負極の初回効率の低さに由来する容量減少
を回避することができるリチウムイオン2次電池用電極
板処理装置の提供。 【解決手段】 多数の開口を有する導電性の基体にリチ
ウム金属層を組合わせたリチウムイオン供給部材、電極
板、リチウムイオン供給部材と電極との間を電気的に接
続する電気接続機構、及び処理対象の電極板をリチウム
イオン供給部材に対向させる電極板保持機構とから構成
され、リチウムイオン供給部材と該処理対象の電極板が
近接する部分にリチウム塩を溶解した非水電解液を保持
していることを特徴とする、電極板にリチウムイオンを
挿入する2次電池用電極板処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオンを
吸蔵、放出するリチウム2次電池用電極板処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末、ノート型パーソナ
ルコンピュータ、PHSなど携帯できる情報機器が急速
に発展している。これらの情報機器では小型で高容量の
電池を用いるために、高性能の小型高容量の2次電池に
対する需要が高まっている。この要求に対応するものと
してリチウム金属を負極とした2次電池が研究され、試
用されている。リチウム電池では充放電を繰り返すこと
により、リチウム金属の樹枝状結晶(デンドライト)が
発生し、この発生を完全に防止することは困難とされて
おり、この発生が原因の一つとなって短絡や容量低下、
まれには発煙発火等を招くことがある。そこで、負極に
炭素系材料を用いて、炭素系材料にリチウムイオンをイ
ンターカレート、デインターカレートさせるリチウムイ
オン型の2次電池が提案された。このような構造のもの
であると、金属状態のリチウムは電池内部に存在しない
ので、デンドライトは発生しない。尚、ここで述べた炭
素系材料とは非晶質炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、炭素繊
維、その他の炭素を含む材料、及びこれらの中のいくつ
かの混合物のなかで上記2次電池動作を行わせることの
できる材料を総称したものである。このようなリチウム
イオン型の2次電池は、現状では最高レベルのエネルギ
ー密度を有している反面、炭素系材料を負極に用いた場
合には、電池作成後の初回の充電に要する電気量に対す
る放電電気量の比(クーロン効率)が小さいという問題
を有している。初回のクーロン効率は、炭素材料の種類
にもよるが、40〜80%と非常に小さく、数回の充放
電の後に初めて90%以上となることが知られている。
リチウムイオン2次電池においては、クーロン効率が低
いことは大きな問題である。このリチウムイオン2次電
池では、炭素負極へインターカレートされるリチウムイ
オンは、電解液を介して正極から供給される。初回のク
ーロン効率が低いと、2回目以降使用しない余分なリチ
ウム量を正極に余分に入れる必要がある。このため、電
池の体積あるいは重量増加になり、エネルギー密度が不
利になっていた。初回の充放電のクーロン効率が低いこ
との原因については、炭素表面の官能基による溶媒や電
解質の分解、炭素表面の官能基自身の分解、あるいは、
炭素質中のデインターカレートされにくい部分にアルカ
リ金属イオンがインターカレートされるため等の様々な
理由が挙げられる。いずれにしても、これらの理由とな
る原因は分解ガスや副生成物をともなうものである。こ
のため、このようなガスや副生成物の発生を防止するこ
とが有効な解決につながるものであると考えられる。
【0003】このような問題を解決するには電池系にリ
チウムイオンを何らかの方法で補給するか、負極に予め
挿入しておくことが考えられている。例えば、電池組み
立て時に、リチウム金属を封入する方法(特開平5−2
42911)、リチウム粉体を負極に散布する方法(特
開平5−234621)、負極に金属リチウムを短絡さ
せた状態に配置する方法(特開平5−251111)な
どが提案されている。しかしながら、これらの方法にお
いては、製造時のばらつき等によりリチウム金属が完全
にイオン化されずに一部が金属状態のまま残留したり、
イオン化が終了する前に負極への短絡部が何らかの原因
で切断された場合には、そのほとんどが金属状態のまま
残留するということとなる。このようなことは、本来リ
チウム電池にはリチウムを金属の形で含まないので、根
本的な安全性を有する、というリチウムイオン電池の特
徴を大きく減じるものである。さらに、これらの中のい
くつかの発明で用いられているリチウム金属を保持する
部材等は、リチウムがイオン化した後には全く不要のも
のであるにもかかわらず、電池内に残留するから、電池
内部に本来の電池動作には利用されないスペースを生じ
させ、エネルギー密度を低下させる結果となる。又、リ
チウム粉体を負極上に散布する方法では、リチウム粉が
イオン化した後に、リチウム粉による間隙が生じ、電池
の特性を大きく低下させることがあるという問題があっ
た。これらに対する別の解決方法としては、前記特開平
5−251111において従来技術としても示されてい
るように、電池の製造工程において負極へ予めリチウム
イオンをインターカレートするいくつかの方法、つま
り、加熱により気相のリチウムを炭素質材料に接触反応
させる方法や、不活性ガス、または除湿空気雰囲気中
で、炭素質粉末とリチウム金属粉末とを混合した後、加
熱または加圧する方法、リチウム塩を含む有機電解液中
で、炭素質材料極に対極をリチウム金属として外部短
絡、または電解する方法等がある。しかしながら、これ
らはいずれも煩雑な処理を伴い、量産設備設置のための
費用や工数の増加およびこれらに伴う製造単価の増大を
招く欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、電池
内部にリチウム金属が残留する危険性を生じさせずに負
極の初回効率の低さに由来する容量減少を回避すること
ができるリチウムイオン2次電池用電極板処理装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは種々検討した結果、特定の処理装置に
より電極板を処理すれば、従来技術の問題点を解決でき
ることを見出した。これは、多数の開口を有する導電性
基体と、該導電性基体の片側に接合され主にリチウム金
属層を主要な構成要素とするリチウムイオン供給部材を
組合わせ、リチウムイオン供給部材と処理対象の電極板
をリチウムイオン供給部材に対向させる電極板保持機構
と、リチウムイオン供給部材と該電極との間を電気的に
接続する電気接続機構を設け、リチウムイオン供給部材
と処理対象の電極板が近接する部分にリチウム塩を溶解
した非水電解液を保持させる構造とすると有効であるこ
とを見出したものである。
【0006】本発明によれば、多数の開口を有する導電
性の基体にリチウム金属層を組合わせたリチウムイオン
供給部材、電極板、リチウムイオン供給部材と電極との
間を電気的に接続する電気接続機構、及び処理対象の電
極板をリチウムイオン供給部材に対向させる電極板保持
機構とから構成され、リチウムイオン供給部材と該処理
対象の電極板が近接する部分にリチウム塩を溶解した非
水電解液を保持していることを特徴とする、電極板にリ
チウムイオンを挿入する2次電池用電極板処理装置が提
供される。
【0007】
【発明の実施の形態】図面により本発明の内容を説明す
る。図1は、本発明の2次電池用電極板処理装置であ
る。処理対象の負極の電極板1に、多孔質性樹脂膜セパ
レータ3、4により両側を挟んだ、導電性基体を組合わ
されたリチウムイオン供給部材2を重合わせて電極保持
機構7に巻き込んで、リール状のリチウムイオン供給部
材、多孔質樹脂膜及び電極板を組み合わせた構造を形成
し、非水電解液6を満たした電解液槽5中に固定する。
図2は、本発明の2次電池用電極板処理装置のリチウム
イオン供給部材、電気接続機構14、及び電極からなる
構造を示すものである。リチウムイオン供給部材は、金
網11、13により両側を挟まれたリチウム金属層12
により構成される。負極16は、集電体15の両側に形
成される。電気接続機構14は、リチウムイオン供給部
材と負極を一定の間隔をおいて連絡している。図4は、
電気接続機構の他の形態を示すものである。これは図2
の電気接続機構に更に抵抗器18及び樹脂被覆19をほ
どこしたものである。この電気接続機構は、リチウムイ
オン供給部材及び負極を個別に挟む電気接続部に、セラ
ミック上に金属薄膜を形成した抵抗器18が接続してお
り、抵抗器の外側は電解液に不溶な樹脂19により被覆
されている。この電気接続機構では供給する電流を調節
することができる。図5は、本発明の他の2次電池用電
極板処理装置である。処理対象の負極の電極板1は、電
解液槽5中に設置されている小さく切断されているリチ
ウムイオン供給部材2の間を連続して通過している。こ
れらに対して電気接続機構17により電流を供給する。
電流は電流値が個別に調節できるようになっている。ま
た、処理対象の電極リチウムイオン供給部材の間隔は個
別に調節できるようになっている。
【0008】本発明のリチウムイオン供給部材は、リチ
ウム金属板の片面又は両面に金網からなる導電性基体を
圧接したものである。リチウム板の厚さは0.03〜3
mmである。金網に用いられる導電性基体の材料には、
銅、ステンレス(SUS304、SUS316)、ニッ
ケルなどが用いられる。これらの中では無酸素銅が好ま
しい。この無酸素銅は不純物の総量が0.25%以下で
あり、酸素の含有量は0.001%以下である。金網の
開口大きさは電極板と対向した部分の面積に対する開口
部の面積の総和の0.2から0.8の範囲であり、口の
大きさは0.1mm〜10mmである。
【0009】リチウムイオン供給部材は多孔質の樹脂膜
からなるセパレータを介して電極と接触している。これ
を、リチウム塩を溶解している非水電解液に浸漬するこ
とにより2次電池用電極板が処理される。電極の活物質
には黒鉛、カーボン、その他リチウムイオンがインタカ
レートされるチタン、スズ等の混合物などがある。電極
には結着剤としてポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフ
ロロエチレンなどを用いる。これらを、ジメチルホルム
アミドなどの溶剤に溶解させた後に集電体の両面に塗付
することにより電極が形成される。集電体の材料には
銅、ステンレスなどが用いられる。集電体の厚さは0.
01〜0.003mmである。集電体電体の両面に前記
の活物質及び結着剤を溶剤に溶解したものを塗布し、こ
れを乾燥させることにより電極を形成する。この溶剤と
しては、N−メチルピロリドン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコー
ル、メチレングリコール、プロピレングリコール、ピロ
リドン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、トルエン、キシレンなどを単独、または混
合して用いることができる。非水電解液には有機溶媒と
電解質を適宜組合わされることにより調整される。有機
溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネート、1,2−ジメトキシエタン、γ−ブチロラク
トン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジ
オキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン等を挙げる
ことができる。又、電解質としては、LiClO4、L
iAsF4、LiBF4、LiPF3、LiCF3、S
3、LiCl等を挙げることができる。リチウム塩の
濃度は非水電解液に対して0.5〜2モル/リットルの
範囲である。処理中の温度は50〜70℃の範囲に保持
される。この操作によるLiイオン挿入量と浸漬時間の
関係の結果を図に示すと図3のとおりである。
【0010】この2次電池用電極板製造に利用されるリ
チウムイオン挿入反応は、リチウム金属と処理対象の電
極板が、非水電解液中で示す電位差を利用したものであ
る。これら2つを外部で短絡すれば、非水電解液中をリ
チウムイオンが泳動し、電極板にリチウムが挿入される
ことはよく知られている。その際、リチウムイオンの挿
入量が電極板の容量値に近づくに連れてこれら2つの電
位差が小さくなっていくので単位時間当たりのリチウム
イオン挿入量、つまり外部電流が減少し、電極板に満充
電となるまでリチウムイオンを挿入させようとする場合
には非常に長時間を要することとなる(図3)。この時
間を短縮するためにリチウムイオン供給部材と電極板の
距離を狭めたり、使用する非水電解液の導電率を高めた
りする対策が必要となる。しかし、発明者らの行った実
験では、これらの対策を実施すると処理時間の短縮は可
能であるが、処理開始時に流れる電流が非常に大きくな
り、処理対象の電極板がダメージを受ける場合がある事
が分かった。電極へのダメージの発生を避けつつ、でき
るだけ短時間で処理を完了させる2次電池用電極板処理
装置において、電気接続機構はこれを通り処理対象の電
極からリチウムイオン供給部材へ流れる電流を予め設定
された電流値もしくは外部より設定された電流値に等し
いか、またはそれを下回るように制御するようにするこ
とが有効であることが分かった。この処理装置では電気
接続機構により処理開始時の電流を制限することができ
る。この電気接続機構により処理時間の短縮を行うと、
処理対象の電極板に過大な電流が流入するために損傷を
受けることが防止される。この場合、処理開始時の電流
を制限するようにすることにより、処理時間は幾分長く
なることがあっても、本来処理開始時の大きな電流の流
れる時間は短いので処理時間の増加は問題となるほどで
はない。
【0011】このようなことから、電気接続機構では、
処理対象の電極からリチウムイオン供給部材へ流れる電
流を予め設定された電流値もしくは外部より設定された
電流値に等しくまたはそれを下回るように制御する。具
体的には、電気接続機構は、これを通り処理対象の電極
からリチウムイオン供給部材へ流れる単位面積当たりの
電流値を、処理開始時、処理対象の電極板の単位面積当
たりの容量に対し1/5C以下、好ましくは1/20C
以下となるように制御する。このような条件とすること
により、ほとんどの電極に対して損傷を生じさせる恐れ
のない処理条件を有する2次電池用電極板処理装置とす
ることができる。
【0012】電極板保持機構は、帯状に形成されたリチ
ウムイオン供給部材と処理対象の電極板とをほぼ均一な
間隙をおいて重ねて巻回する構造である。このような構
造とすることにより、リチウムイオン供給部材と処理対
象の電極板とをほぼ均一な間隙をおいて重ねて巻回すた
め、処理中の電極が占めるスペースが少なく、比較的小
さな設置面積の装置が実現できる。
【0013】また、処理対象の電極板を集電体の両面
し、リチウムイオン供給部材として、対向した2枚の多
数の開口を有する導電性の基体の間にリチウムイオン金
属層が設けられ、且つ該金属層は両方の導電性基体に接
合している構造を有する部材を使用し、これを処理対象
の電極板と重ねて巻回することにより、電極の両面が同
時に処理され、かつ処理対象の電極板とリチウム金属層
が接触して、リチウム金属の粘着性により電極が損傷を
受けること等が生じないという利点が得られる。
【0014】電極板保持機構の構造を次のような構造と
するとさらに有効であることがわかった。電解液に不溶
な多孔質の樹脂等からなるスペーサを、帯状に形成され
たリチウムイオン供給部と処理対象の電極板との間に配
置し、リチウムイオン供給部材と処理対象の電極板との
間隙が、導電性の基体に設けられた開口に内接する円の
直径の0.1倍から5倍の範囲にあるようにする。この
電極板保持機構はリール状の機構により構成することが
できるが、間隙を均一に保つために構造上巻回した部分
の直径が比較的大きくなる。そこで、電解液に不溶な多
孔質の樹脂等からなるスペーサを、帯状に形成されたリ
チウムイオン供給部と処理対象の電極板との間に配置
し、リチウムイオン供給部材と処理対象の電極板との間
隙の大きさが、導電性の基体に設けられた開口に内接す
る円の直径の0.1倍から0.5倍の範囲となるように
調節する。このようにすると、上記スペーサを使用して
均一な間隙を保つことができるので、巻回した処理中の
電極の占めるスペースをさらに縮小することができる。
しかし、この処理装置においては上記スペーサを新たに
必要とするからその分コストが増加する。
【0015】電極保持機構については別の構造とするこ
ともできる(図5)。この電極板保持機構は、処理対象
の電極板を、その片面もしくは両面に対向して設置され
た該リチウムイオン供給部材に平行に搬送する機構であ
り、リチウムイオン供給部材は処理対象の電極板の搬送
方向に複数の領域に分割され、電気接続機構はこれら各
々のリチウムイオン供給部材の領域に流入する電流値を
個々の値に制御する構造とするものである。この構造と
することにより、前記巻回する構造の処理装置と異な
り、連続的に供給される電極板を処理することができ
る。この場合に処理対象の電極板が長い場合、おおむね
500m以上の場合には、処理コストが低減される。そ
して処理開始部分の電流密度を制限する必要がある場合
には対応するためリチウムイオン供給部材は処理対象の
電極板の搬送方向に複数の領域に分割され、電気接続機
構はこれら各々のリチウムイオン供給部材の領域に流入
する電流値を個々の値に制御することができるものであ
る。そして、処理対象の電極板の片面もしくは両面に設
置されたリチウムイオン供給部材は、それぞれ少なくと
も2つ以上の領域に分割され、電極板が最初に通過する
リチウムイオン供給部材に対し、電気接続機構はこの領
域の単位面積当たりの電流を該電極板の単位面積当たり
の容量に対して1/5C以下、好ましくは1/20以下
となるように制御することが有効である。そして、リチ
ウムイオン供給部材の各領域と処理対象の電極板との間
隙の大きさが、導電性の基体に設けられた開口に内接す
る円の直径の0.1倍から5倍の範囲にあることが有効
である。
【0016】
【実施例】以下実施例により、本考案の2次電池用電極
板処理装置の動作を説明する。
【0017】実施例1 図1に示す2次電池用電極板処理装置を作製した。処理
対象の電極板1にリチウムイオン供給部材2、多孔質の
樹脂膜3、4を重ねてリール状の電極板保持機構7に巻
き込み、電解液槽5に保持された非水電解液6へ所定時
間浸漬してリチウムイオンの挿入を行った。リチウムイ
オン供給部材は厚さ0.5mmのリチウム板12の両面
に無酸素銅を材質とする金網(16メッシュ)11、1
3を圧接したものを用いた。多孔質の樹脂膜にはセパレ
ータとして使用されるセルガード(商品名)の25μm
厚さのものを使用した。処理対象の電極板はリチウムイ
オン2次電池用の負極であり、ここでは活物質として粒
径2μmの黒鉛100部に対し結着剤としてポリフッカ
ビニリデン10部を加え、N−メチルピロリドンを用い
てペースト状にしたものを、厚さ10μmの銅箔集電体
15の両面に塗布、乾燥したのち、ロールプレスにより
圧縮したものを使用した。電極の長さは200m、塗布
幅は0.15mで、塗布厚さは乾燥後100μmとなる
ようにし、これを70μmまで圧縮した。これらを巻回
する際、集電体端部の電極未塗布部分とリチウムイオン
供給部材とを図2に示すような、導電性を持つクリップ
状の電気接続機構14により3メートルおきに挟み短絡
した。巻回体の直径はおよそ95cmとなった。これら
の巻回が終了後、電解液槽を密閉し、内部が1.33P
aまで減圧した後、非水電解液を注入した。非水電解液
はプロピレンカーボネートにLiPF6を1mol/l
の濃度に溶解したものを使用した。非水電解液は30リ
ットル必要とした。別の実験により測定した電解液中へ
の浸漬時間に対する挿入されたリチウムイオン量の電極
容量に対する比の変化は図3に示す通りである。ここで
は電極容量の30%に相当するリチウムイオンが挿入さ
れるよう浸漬時間を20分とした。このように処理した
電極板の特性を調べるためテストセルを作製した。正極
は活物質としてLiCoO2100部に対し導電材とし
て炭素粉末を10部、結着剤としてポリフッカビニリデ
ン5部を加え、N−メチルピロリドンを用いてペースト
状にしたものを、厚さ20μmのアルミニウム箔集電体
に塗布、乾燥したのちロールプレスにより圧縮したもの
を使用した。上記の工程により処理した電極の巻回体を
巻戻し、長さ50mmに切断し、端部の集電体露出部分
に同材質の引き出しタブを抵抗溶接して負極とした。こ
の両側にセパレータおよび上記正極を負極と同寸法に切
断したものを積層し、ポリエチレンとアルミニウム箔を
積層した防湿ラミネート製の袋に非水電解液とともに封
入しテストセルを得た。200メートルの電極から切断
時生じる使用できない部分を除き380セルを作製し
た。これらのセルは全て正極容量に近い容量を示し、サ
イクル特性は500サイクル後において初期容量の80
%を保持し良好な特性を有していた。
【0018】比較例1 次に、上記実施例1と同じ負極用電極(長さ200メー
トル、塗布幅15cm)を予め50mmの長さに切断
し、これらを電極槽に入れてリチウム板を対極とし外部
短絡をすることによりリチウムイオンを上記実施例と等
量挿入し、同様の構成でテストセルを380個作製し
た。この場合、リチウム極板は自立性を持たせるため
1.5mmの厚さが必要であった。また組み付け作業時
にリチウム板の曲がりが発生することを完全には防ぐこ
とができないことから、負極とリチウム極が接触して負
極が損傷を受けることを避けるため、リチウム極板と負
極の間には10mmの間隙が必要であった。電解液中に
おける間隔が非常に大きくなったことにより、リチウム
イオンが挿入されるのに要する時間が長くなり、負極容
量の30%に相当するリチウムイオンを導入するために
は3時間を要した。比較例1はリチウム金属を何らかの
方法で電池内部に封入する等の方法で懸念されるリチウ
ム金属の残留を生じる恐れがなく、負極の初回効率の低
さに由来する電池の容量低下の問題を解決するために行
われてきた従来の方法である。実施例1に示した本発明
の処理装置によれば、リチウムイオン供給部材が十分な
機械的強度を有するため、従来のリチウム板を使用する
方法に比べてリチウム金属の使用量を3分の1に減らす
ことができた。さらに処理に要する時間を短縮すること
ができ、量産工程に適した処理工程が実現できるという
効果が確認された。
【0019】実施例2 実施例1と同じ処理装置において、使用する電解液組成
に検討を加え、プロピレンカーボネート8部に対し、ジ
メチルカーボネート2部を混合した溶液にLiPF6
1mol/l溶解した組成とすることにより、電解液の
粘度を低下することができることが判った。電解液の粘
度を低下させることにより、リチウムイオン挿入に要す
る時間を1/2に短縮できることが分かった。しかし、
この組成の電解液を使用して処理を行うと処理開始時に
過大な電流が流れるため、活物質中にひずみを生じ、後
工程において負極活物質の脱落を生じる場合があった。
そこで、図4に示すような電気接続機構を、実施例1の
構造のものに換えて、同様の処理を実施した。図4にお
いて、15はセラミック上に金属薄膜を形成した抵抗器
で、両端はそれぞれ集電体およびリチウムイオン供給部
材をはさむクリップ状の部品に接合したものである。こ
れを電解液に不溶な樹脂16で被覆した。この樹脂には
変性ポリエチレン樹脂を使用した。この電気接続機構の
抵抗器を種々の抵抗値を持つものに換えて実験を行った
ところ、処理開始時に流れる電流値を1/5C以下とす
る抵抗値を使用すれば活物質の脱落は生じないことが分
かった。またこれによる処理時間の増加はわずかであっ
た。
【0020】実施例3 実施例1に記載した負極において容量を増加させるため
ポリフッカビニリデンの割合を5部に減らした電極の処
理を試みたところ、実施例2に記載の処理装置において
も活物質の脱落を生じることがあった。これは結着剤の
割合が減少したため負極の機械的強度が低下したことに
よると考えられる。これに対し前記抵抗値を処理開始時
に流れる電流が1/20Cとなるように選んだところこ
の問題は生じなかった。
【0021】実施例4 図5に示す連続的な処理が可能な装置を作製した。リチ
ウムイオン供給部材2は実施例1と同じ物を1mに切断
し使用した。これらを3組設け電気接続機構17により
電流値が個別に調節される構造とした。この装置では任
意の長さの電極を処理することができ、実施例1に比べ
てより処理量の大きい場合に適することが分かった。
【0022】実施例5 実施例2で処理対象とした電極と同じ電極を処理する実
験を行った。初段のリチウムイオン供給部材の電流値を
1/5C以下とした場合、活物質の脱落は生じなかっ
た。
【0023】実施例6 実施例3で処理対象とした電極と同じ電極を処理する実
験を行った。初段のリチウムイオン供給部材の電流値を
1/20C以下とした場合、活物質の脱落は生じなかっ
た。
【0024】実施例7 図5の構成の処理装置において、処理対象の電極とリチ
ウムイオン供給部材との間隔を種々の値に設定して、処
理を行った。その結果、この間隔が導電性基体に設けら
れた開口に内接する円の直径の1/10を下回る場合
は、電極の搬送時に巻き込まれたアルゴンガス等の外気
が間隙に滞留したままとなることがあり、処理にむらを
生じることがあった。また間隔が5倍を超えると、リチ
ウムイオンが泳動する距離が長くなることにより、処理
時間が増し、処理コストの増加を招いた。
【0025】実施例8 リチウムイオン供給部材に使用する導電性の基体の材質
について種々の金属を使用してその変化を観察した。そ
の結果、銅を使用すると、リチウムと化合物を形成した
り、合金化することがなく、使用する材質として適して
いることが分かった。この中で不純物の総量が0.25
%以下の銅を使用すると、電解液の繰り返し使用可能な
期間が延長され処理コストが低減されることが分かっ
た。さらに、酸素の含有量が0.001%以下のいわゆ
る無酸素銅を使用すれば電解液の加熱を行って処理時間
を短縮した場合など電解液あるいはリチウム金属との反
応が懸念される場合において、電解液に与える影響がほ
とんどなく、電解液の繰り返し使用可能な期間が延長さ
れ処理コストが低減されることが分かった。
【0026】実施例9 導電性基体の開口部について最適な条件を求めるため種
々の開口形状及び大きさの基体を使用して処理時間を比
較した。その結果、開口部の比率が0.2を下回る範囲
では処理時間が大幅に伸び処理コストの増加を招いた。
また、この割合が0.8を超える範囲では導電性基体と
リチウム金属の接合力が弱くなり、リチウム金属の脱落
を生じることがあり使用できなかった。したがって0.
2から0.8の範囲が適していることが分かった。
【0027】実施例10 処理温度の最適な条件を求めるため電解液の温度を種々
の値に設定し処理時間を比較した。その結果、当然なが
らより高温であるほど処理時間が短縮され、特に50℃
を超えるところからその効果が顕著であった。一方、7
0℃を超える範囲では処理装置を構成する材質、特に絶
縁性を要求される部分について安価な樹脂が使用できな
くなるため装置コストの上昇を招いた。したがって50
℃から70℃の範囲が適していることが分かった。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明の処理装置では、負極の
初回効率の低さを改善するという課題に対して、電池内
にリチウム金属が残留する危険を生じさせずに、解決を
可能としたものであり、且つ従来は困難であった量産に
適した処理工程により実現できるという効果を有する。
請求項2の発明では、リチウムイオン供給部材と処理対
象の電極板とをほぼ均一な間隙をおいて重ねて巻回する
ため、処理中の電極が占めるスペースが少なく、比較的
小さな設置面積の装置が実現できるという利点を有して
いる。ただし、リチウムイオン供給部材は処理する電極
と同じ長さのものが必要となるから、1回の処理単位の
電極長さがあまり長いと、リチウムイオン供給部材が大
きくコストがかさむため、1回の処理単位の電極長さが
比較的短い場合、おおむね500m以下の場合に適して
いる。請求項3の発明は、リチウムイオン供給部材とし
て、対向した2枚の多数の開口を有する導電性の基体の
間に、リチウム金属層が設けられ且つ該金属層は両方の
導電性基体に接合している構造を有する部材を使用し、
処理対象の電極板が集電体の両面に形成されているもの
である場合には、これらを重ねて巻回することにより、
電極の両面が同時に処理され、かつ処理対象の電極板と
リチウム金属層が接触してその粘着性により電極が損傷
を受けること等が生じないという利点が得られる。請求
項4の発明の処理装置では、電気接続機構により処理開
始時の電流を制限することができるので、処理時間の短
縮をはかりながら処理対象の電極板が過大な電流により
損傷を受けることを防止することができる。請求項5の
発明では、この発明の条件により処理を行う装置ではほ
とんどの電極に対して損傷を生じないという効果を有す
る。請求項6の発明では、この発明の条件により処理を
行う装置では特に損傷を受けやすい電極に対しても損傷
を生じないという効果を有する。請求項7の発明では、
電極とリチウムイオン供給部材との間隔を小さくした場
合でも、スペーサを使用して均一な間隙を保つことがで
きるので、巻回した処理中の電極の占めるスペースをさ
らに縮小することができる。しかしながら、この処理装
置においては上記スペーサを新たに必要とするからその
分コストが増加する。請求項8の発明では、前記巻回す
る構造の処理装置と異なり、連続的に供給される電極板
を連続的に処理することができる。この処理装置は、処
理対象の電極板が長い場合、おおむね500m以上の場
合には処理コストが低減されるので特に適している。請
求項9の発明では、ほとんどの電極に対して損傷を生じ
ないという効果を有する。請求項10の発明では、特に
損傷を受けやすい電極に対しても損傷を生じないという
効果を有する。請求項11の発明では、2次電池用電極
板処理装置に、気泡等による処理むらを生じることなく
かつ処理時間の増大による処理コストの上昇を生じない
という効果が得られる。請求項12の発明では、リチウ
ムイオン供給部材に使用する導電性基体の材質に銅を使
用することにより、リチウムが化合物を形成したり合金
化することがないという効果を有する。請求項13の発
明では、リチウムイオン供給部材に使用する導電性の基
体の材質に不純物の総量が0.25%以下の銅を使用す
ることにより、電解液の繰り返し使用可能な期間が延長
され、処理コストが低減されるという効果を有する。請
求項14の発明では、電解液の加熱を行って処理時間を
短縮した場合など、電解液あるいはリチウム金属との反
応が特に懸念される場合においても、リチウムイオン供
給部材に使用する導電性基体の材質に酸素の含有量が
0.001%以下のいわゆる無酸素銅を使用すれば電解
液に与える影響がほとんどなく、電解液の繰り返し使用
可能な期間が延長され処理コストが低減されるという効
果を有する。請求項15の発明では、導電性の基体の開
口率が0.2から0.8とする結果、処理時間が短くか
つリチウム金属の脱落を生じないという効果を有する。
請求項16の発明では、処理温度が50℃から70℃の
範囲とすることにより、処理時間が短縮されるとともに
構成部材に安価な樹脂材料が使用可能であるため装置コ
ストを低くすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置である。
【図2】リチウムイオン供給機構の構造の詳細を示して
いる。
【図3】Liイオン挿入量の時間に対する変化を示す。
【図4】電流制限機構を有する電気接続機構の構造を示
している。
【図5】本発明の別の処理装置である。
【符号の説明】
1 電極板 2 リチウムイオン供給部材 3 多孔質性樹脂膜セパレータ 4 多孔質性樹脂膜セパレータ 5 電解槽 6 非水電解液 7 電極保持機構 11 導電性基体 12 リチウム金属層 13 導電性基体 14 電気接続機構 15 集電体 16 負極 17 電気接続機構 18 抵抗器 19 樹脂

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の開口を有する導電性基体にリチウ
    ム金属層を組合わせたリチウムイオン供給部材、電極
    板、リチウムイオン供給部材と電極板との間を電気的に
    接続する電気接続機構、及び電極板を該リチウムイオン
    供給部材に対向させる電極板保持機構とから構成され、
    リチウムイオン供給部材と処理対象の電極板が近接して
    いる部分にリチウム塩を溶解した非水電解液を保持して
    いることを特徴とする電極板にリチウムイオンを挿入す
    る2次電池用電極板処理装置。
  2. 【請求項2】 電極板保持機構は、帯状に形成されたリ
    チウムイオン供給部材と処理対象の電極板とをほぼ均一
    な間隙をおいて重ねて巻回した状態に保ち固定する機構
    であることを特徴とする、請求項1に記載の2次電池用
    電極板処理装置。
  3. 【請求項3】 電極板が集電体の両面に形成されている
    ものであり、リチウムイオン供給部材は、対向した2枚
    の多数の開口を有する導電性基体の間にはさまれて設け
    られたリチウム金属層であり、リチウム金属層は両方の
    導電性基体に接合していることを特徴とする、請求項1
    に記載の2次電池用電極板処理装置。
  4. 【請求項4】 電気接続機構はこれを通り処理対象の電
    極板からリチウムイオン供給部材へ流れる電流を予め設
    定された電流値もしくは外部より設定された電流値に等
    しくまたはそれを下回るように制御する機能を有するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の2次電池用電極板処
    理装置。
  5. 【請求項5】 電気接続機構は、これを通り処理対象の
    電極板からリチウムイオン供給部材へ流れる単位面積当
    たりの電流値を、処理開始時、処理対象の電極板の単位
    面積当たりの容量に対し1/5C以下となるように制御
    することを特徴とする、請求項4に記載の2次電池用電
    極板処理装置。
  6. 【請求項6】 電気接続機構は、これを通り処理対象の
    電極板からリチウムイオン供給部材へ流れる単位面積当
    たりの電流値を、処理開始時、処理対象の電極板の単位
    面積当たりの容量に対し1/20C以下となるように制
    御することを特徴とする、請求項4又は5に記載の2次
    電池用電極板処理装置。
  7. 【請求項7】 電解液に不溶な多孔質の樹脂からなるス
    ペーサを、帯状に形成されたリチウムイオン供給部と処
    理対象の電極板との間に配置し、リチウムイオン供給部
    材と処理対象の電極板との間隙が、導電性基体に設けら
    れた開口に内接する円の直径の0.1倍から5倍の範囲
    にあることを特徴とする、請求項2又は3に記載のいず
    れかである2次電池用電極板処理装置。
  8. 【請求項8】 電極板保持機構は、処理対象の電極板
    を、その片面もしくは両面に対向して設置された該リチ
    ウムイオン供給部材に平行に搬送する機構であり、リチ
    ウムイオン供給部材は処理対象の電極板の搬送方向に複
    数の領域に分割され、電気接続機構はこれら各々のリチ
    ウムイオン供給部材の領域に流入する電流値を個々の値
    に制御することを特徴とする、請求項1に記載の2次電
    池用電極板処理装置。
  9. 【請求項9】 処理対象の電極板の片面もしくは両面に
    設置されたリチウムイオン供給部材は、それぞれ少なく
    とも2つ以上の領域に分割され、電極板が最初に通過す
    るリチウムイオン供給部材に対し、電気接続機構はこの
    領域の単位面積当たりの電流を電極板の単位面積当たり
    の容量に対して1/5C以下となるように制御すること
    を特徴とする、請求項8に記載の2次電池用電極板処理
    装置。
  10. 【請求項10】 電極板の片面もしくは両面に設置され
    たリチウムイオン供給部材は、それぞれ少なくとも2つ
    以上の領域に分割され、電極板が最初に通過するリチウ
    ムイオン供給部材に対し、電気接続機構はこの領域の単
    位面積当たりの電流を電極板の単位面積当たりの容量に
    対して1/20C以下となるように制御することを特徴
    とする、請求項8に記載の2次電池用電極板処理装置。
  11. 【請求項11】 リチウムイオン供給部材の各領域と処
    理対象の電極板との間隙が、導電性基体に設けられた開
    口に内接する円の直径の0.1倍から5倍の範囲にある
    ことを特徴とする、請求項8から10に記載のいずれか
    である2次電池用電極板処理装置。
  12. 【請求項12】 多数の開口を有する導電性基体が銅で
    あることを特徴とする、請求項1から11に記載のいず
    れかである2次電池用電極板処理装置。
  13. 【請求項13】 多数の開口を有する導電性基体の材質
    である銅は不純物の総量が0.25%以下であることを
    特徴とする、請求項12に記載の2次電池用電極板処理
    装置。
  14. 【請求項14】 多数の開口を有する導電性基体の材質
    である銅は酸素の含有量が0.001%以下であること
    を特徴とする、請求項12に記載の2次電池用電極板処
    理装置。
  15. 【請求項15】 多数の開口を有する導電性基体の電極
    板と対向した部分の面積に対する開口部の面積の総和の
    比率が0.2から0.8の範囲にあることを特徴とす
    る、請求項1から14に記載のいずれかである2次電池
    用電極板処理装置。
  16. 【請求項16】 リチウムイオン供給部材と処理対象の
    電極板が近接する部分に保持された非水電解液の温度が
    50〜70℃の範囲にあることを特徴とする、請求項1
    から15に記載のいずれかである2次電池用電極板処理
    装置。
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