JP2022037034A - 二次電池のための補充された負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電サイクル中に二次電池内に固体電解質中間層が形成されることに起因するキャリアイオンの損失を補償する方法を提供する。【解決手段】負極と、正極と、電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータとを有する二次電池において、負極がアノード活シリコンまたはその合金を含むもの、を活性化するための方法は、キャリアイオンを正極から負極へ輸送して二次電池を少なくとも部分的に充電すること及びキャリアイオンを補助電極から正極へ輸送して、セルが予め定められたVcell,eod値にあるとき、二次電池に正極放電終止電圧Vpos,eodと負極放電終止電圧Vneg,eodとを与えることを含む。Vpos,eodの値は、正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%であるときの電圧に対応している。Vneg,eodは、少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。【選択図】なし

Description

本開示は、一般に、エネルギ蓄積デバイスを補充するための方法、および、二次電池のような、補充されたエネルギ蓄積デバイスに関する。
ロッキングチェア型電池セルでは、正極および負極の両方が、リチウムのようなキャリアイオンが挿入され、また、引き抜かれる材料を有する。セルが放電されると、キャリアイオンが負極から引き抜かれ、正極に挿入される。セルが充電されると、逆のプロセスが起こる。すなわち、キャリアイオンは正極から引き抜かれ、負極に挿入される。
シリコンは、超高容量の二次電池用のアノードとして炭素質材料を代替する有望な候補となっている。バルクシリコンでは、キャリアイオン(例えば、リチウムイオン)挿入時の300%を超える大きな体積増加が観察されている。充放電サイクルに伴う亀裂および粉砕と共に、この体積増加は、実際にバルクシリコンアノードの使用を制限してきた。
二次電池のようなエネルギ蓄積デバイスが組み立てられる場合、コバルト酸リチウムのようなカソード活物質は、リチオ化されたグラファイトのようなリチオ化されたアノード材料に比して周囲空気中で比較的安定(例えば、酸化に対して)であるから、アノードとカソードとの間で循環するために利用可能なキャリアイオンの量は、最初にカソードに与えられることが多い。二次電池が初めて充電される場合、キャリアイオンがカソードから引き抜かれ、アノードに導入される。その結果、アノード電位が大幅に低下(金属キャリアイオンの電位に向かって)され、カソード電位がさらに上昇される(より正になる)。これらの電位における変化は、両方の電極上で寄生的な反応を引き起こすことがあるが、時にはアノード上でより重大な反応を引き起こす可能性がある。例えば、固体電解質中間相(SEI)として知られているリチウム(または他のキャリアイオン)および電解質成分を含む分解生成物は、炭素アノードの表面上に容易に形成される。これらの表面層または被覆層は、アノードと電解質との間にイオン結合を確立し、反応がそれ以上進行しないようにするキャリアイオン導電体である。
SEI層の形成は、アノードと電解質とを含む半電池システムの安定性のために必要であるが、カソードを介してセルに導入されたキャリアイオンの一部は、不可逆的に結合され、したがって、周期的な動作、すなわちユーザが利用可能な容量から除去される。その結果、最初の放電中に、最初の充電動作中にカソードによって最初に与えられたよりも少ないキャリアイオンがアノードからカソードに戻され、不可逆的な容量損失をもたらす。その後の各充放電サイクル中、アノードおよび/またはカソードへの機械的および/または電気的な劣化に起因する容量損失は、1サイクル当たりずっと少ない傾向がある。しかし、1サイクル当たりのキャリアイオンの損失が比較的小さい場合であっても、電池が古くなるに伴ってエネルギ密度とサイクル寿命が大幅に低下する。さらに、化学的および電気化学的な劣化が電極上で発生し、容量損失を引き起こす可能性がある。
本開示の様々な態様の中には、二次電池、燃料電池および電気化学的コンデンサなどのエネルギ蓄積デバイスであって、SEI形成および/または負極および/または正極の機械的または電気的な劣化の結果として失われた容量が回復され得るものの提供がある。有利なことに、本開示のエネルギ蓄積デバイスは、延長されたサイクル寿命、高められたエネルギ密度、および/または、増加された放電率をもたらす。
それゆえ、簡潔には、本開示の一態様は、二次電池の最初のまたはその後の充電サイクル中に上記二次電池内に固体電解質中間相が形成されることに起因するキャリアイオンの損失を補償する方法に関する。
上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値との間で充放電サイクルを行うようにプログラムされた制御ユニットとを有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記負極のクーロン容量は上記正極のクーロン容量を超えている。
上記方法は、
最初のまたはその後の充電サイクル中にキャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を少なくとも部分的に充電することによって、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相を形成するステップ(i)と、
キャリアイオンのソースを含み上記セパレータを介して上記負極および/または上記正極に電解的に結合されている補助電極から、キャリアイオンを、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eod、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodをそれぞれ有するものとすると、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、上記Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であるまで輸送するステップ(ii)とを有することを特徴とする。
本開示の別の態様は、二次電池を活性化する方法である。
上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、制御ユニットとを有し、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのための可逆的クーロン容量を有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記キャリアイオンのための、上記正極のクーロン容量を超える可逆的クーロン容量を有する。
上記方法は、
(i) キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を少なくとも部分的に充電し、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相が形成されること、
(ii) ステップ(i)の後、キャリアイオンを補助電極から上記正極へ輸送すること、
(iii) ステップ(ii)の後、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を充電すること、および、
(iv) 上記制御ユニットを、セル放電終止電圧Vcell,eodを設定するようにプログラムすることを含み、
上記活性化された二次電池は、上記セルがVcell,eodにあるとき、正極放電終止電圧Vpos,eodと負極放電終止電圧Vneg,eodを有し、Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする。
本開示の別の態様は、二次電池を充電する方法である。
上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータとを有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含み、
上記正極は、カソード活物質を含み、
上記負極のクーロン容量の上記正極のクーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1である。
上記方法は、
(i) キャリアイオンを補助電極から上記正極へ輸送すること、および、
(ii) 上記負極を、上記補助電極から上記正極へ輸送された上記キャリアイオンで充電し、これにより、上記二次電池を充電することを含み、
上記充電された二次電池は、放電終止電圧Vcell,eodと負極放電終止電圧Vneg,eodを有し、上記Vcell,eodが達せられるとき、上記Vneg,eodは0.9V未満(対Li)であり且つ少なくとも0.4V(対Li)であることを特徴とする。
本開示の別の態様は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、制御ユニットとを有する二次電池である。
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有する。
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記正極のクーロン容量を超える、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有する。
上記制御ユニットは、コントローラと、上記コントローラに電気的に結合されたセンサとを含み、
上記センサは、上記二次電池の動作中に、上記二次電池のセル電圧を測定し、キャリアイオンのソースを含み上記セパレータを介して上記負極および/または上記正極に電解的に結合されている取り外し可能な補助電極に対する上記正極または負極の電圧を測定するように構成されている。
上記コントローラは、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値との間で充放電サイクルを行うように、すなわち、セル充電終止電圧Vcell,eocが検出されると上記二次電池の充電動作を終了し、セル放電終止電圧Vcell,eodが検出されると上記二次電池の放電動作を終了するようにプログラムされている。
さらに、
最初のまたはその後の充電サイクル中にキャリアイオンが上記正極から上記負極へ輸送されて上記二次電池が少なくとも部分的に充電されることによって、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相が形成され、かつ、
上記取り外し可能な補助電極から、キャリアイオンが輸送されることによって、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eod、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodをそれぞれ有するものとすると、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、上記Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする。
他の目的および特徴は、以下において、部分的に明らかにされ、部分的に指摘される。
シリコン含有負極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
図1のシリコン含有電極の放電容量をもつシリコン含有電極に合致した正極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
シリコン含有負極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
図2のシリコン含有電極の放電容量をもつシリコン含有電極に合致した正極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
シリコン含有負極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
図3のシリコン含有電極の放電容量をもつシリコン含有電極に合致した正極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
シリコン含有負極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
図4のシリコン含有電極の放電容量をもつシリコン含有電極に合致した正極についての典型的な充電/放電サイクルを示す図である。
本開示の一実施形態の二次電池を示す概略図である。
本開示の別の実施形態の二次電池を示す概略図である。
本開示の別の実施形態の二次電池を示す概略図である。
本開示の一実施形態の二次電池の分解図である。
図7の二次電池に含まれた電極アセンブリであって、内部構造を明らかにするために部分的に切り取られているものを示す概略図である。
本開示の別の実施形態の二次電池の分解図である。
本開示の二次電池に含まれた別の実施形態の電極アセンブリの概略図である。
本開示の二次電池に含まれた別の実施形態の電極アセンブリ積層体の概略図である。
図面全体を通して、対応する参照符号は対応する部品を示している。
[定義]
本明細書で使用される「或る(A)」、「或る(an)」および「その(the)」(すなわち、単数形)は、文脈がそうでないことを明確に指示しない限り、複数の指示対象を指す。例えば、一例では、「或る電極(an electrode)」への言及は、単一の電極と複数の同様の電極との両方を含む。「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」という用語は包括的であり、挙げられた要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
本明細書で使用される「約(About)」および「近似的に(approximately)」は、記載された値の±10%、5%、または1%を意味する。例えば、一例では、約250μmは225μm~275μmを含む。さらなる例として、一例では、約1000μmは900μm~1100μmを含む。他に示さない限り、本明細書および特許請求の範囲などで使用される量(例えば、測定値など)を表す全ての数字は、全ての場合において「約(about)」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、反対のことが示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは近似値である。各数値パラメータは少なくとも、報告された有効数字の数と通常の丸め技法を適用することによって、解釈されるべきである。
本明細書で二次電池の状態の文脈で使用される「充電状態」とは、二次電池がその定格容量の少なくとも75%に充電されている状態をいう。例えば、上記電池は、定格容量の少なくとも80%、定格容量の少なくとも90%、定格容量の少なくとも95%、定格容量の100%までのように充電され得る。
本明細書で、負極に関連して使用される「放電容量」という用語は、電池の放電動作中に、予め定められた1組のセル充電終止電圧と放電終止電圧の限界間で、負極からの引き抜きおよび正極への挿入に利用可能なキャリアイオンの量を意味する。
本明細書で二次電池の状態の文脈で使用される「放電状態」とは、二次電池がその定格容量の25%未満に放電されている状態をいう。例えば、上記電池は、定格容量の20%未満、定格容量の10%未満、定格容量の5%未満、定格容量の0%のように放電され得る。
本明細書で二次電池の文脈で使用される「定格容量」とは、標準温度条件(25℃)下で、測定された或る期間にわたって電流を配送する二次電池の能力を指す。例えば、定格容量は、特定された時間について電流出力を決定することによって、または、特定された電流についてその電流を出力することができる時間を決定することによって、および、電流と時間との積を取ることによって、アンペア時間(Ah)の単位で測定され得る。例えば、20アンペア時間の定格の電池の場合に、定格について電流が2アンペアで特定されているとき、上記電池はその電流出力を10時間提供するものである、と理解され得る。逆に、定格について時間が10時間で特定されていれば、上記電池は、10時間の間、2アンペアを出力するものである、と理解され得る。
本明細書で電極(すなわち、正極、負極または補助電極)に関連して使用される用語「可逆的クーロン容量」は、対向電極との可逆的交換に利用可能なキャリアイオンのための電極の総容量を意味する。
本開示の様々な態様の中でも、二次電池についてのセルの設計および形成方法は、例えば、より改善されたサイクル寿命、より大きなエネルギ密度、より大きな充電率、および/または、より大きな放電率を含む様々な利点を提供することが、注目されるかもしれない。一般的に、二次電池は、その二次電池、正極(カソード)および負極(アノード)の充放電サイクルについてのセル電圧限界を持っており、正極の可逆的クーロン容量は、電池の形成後(すなわち、最初の充電/放電サイクルの後)の負極の放電容量と一致されている。
先に述べたように、最初の充電/放電サイクルの間の固体電解質中間相(SEI)の形成は、可逆的サイクルに利用可能なキャリアイオンの量を減少させる。電池のサイクル中の機械的および/または電気的な劣化は、可逆サイクルに利用可能なキャリアイオンの量をさらに減少させる可能性がある。したがって、SEI(または、負極の機械的および/または電気的な劣化などの他のキャリアイオン消費メカニズム)の形成を補償するために、電池の形成後に、補助電極から付加的または補足的なキャリアイオンが提供され得る。
一般に、二次電池とその二次電池の正極、負極の電圧限界は次のように関係する。
Vcell,eoc = Vpos,eoc - Vneg,eoc [1]
Vcell,eod = Vpos,eod - Vneg,eod [2]
ここで、Vcell,eocはセルについての充電終止電圧、Vpos,eocは正極についての充電終止電圧、Vneg,eocは負極についての充電終止電圧、Vcell,eodはセルについての放電終止電圧、Vpos,eodは正極についての放電終止電圧、Vneg,eodは負極についての放電終止電圧である。
一般に、Vcell,eocは、セル電圧が理想的には常にこの値以下であるという点で最大値である一方、Vcell,eodは、セル電圧が理想的には常にこの値以上である点で最小値である。設計上、セルの電圧限界、Vcell,eocおよびVcell,eodは、電池の寿命の間固定される一方、個々の電極の電圧限界は変動し得る。したがって、本明細書で使用されるように、充電終了時または放電終了時の正極および負極の電圧限界の特定は、電池の形成後の充電または放電サイクル、すなわち最初の充放電サイクル後を指す、ということが理解されるべきである。
二次電池に使用される正極活物質についての充電終止電圧Vpos,eocは、せいぜい5V(対Li)、典型的には約4.3V~4.5V(対Li)の範囲内であり、二次電池で典型的に使用される正極活物質についての放電終止電圧Vpos,eodは、典型的には少なくとも2.5V(対Li)である。シリコン含有負極の場合、充電終止電圧Vneg,eocは、典型的には0.1V(対Li)であり、放電終止電圧は、電池の制御ユニットにプログラムされて制御される設計選択事項である。したがって、式[1]および[2]によれば、このような材料を含むセルについてのセル充電終止電圧Vcell,eocは、典型的には、少なくとも約4.2V、少なくとも約4.4V(対Li)、または、より大きな値である。そのような材料についてのセル放電終止電圧Vcell,eodは、典型的には、2.5VとVneg,eod(対Li)との間の差(すなわち、Vcell,eod = 2.5V - Vneg,eod)によって決定される値を有する。
本開示の一実施形態では、二次電池の放電サイクル中(SEIが形成される初期の充放電サイクルの後)に二次電池がセル放電終止電圧Vcell,eodに達するとき、負極放電終止電圧Vneg,eodは、0.9V未満(対Li)で、0.4V(対Li)より大きい。したがって、例えば、このような一実施形態では、二次電池の放電サイクル中(すなわち、電池が放電負荷の下にあるとき)に二次電池がセル放電終止電圧Vcell,eodに達するとき、負極放電終止電圧Vneg,eodは、約0.5V(対Li)~約0.8V(対Li)の範囲内にある。さらなる例として、このような一実施形態では、二次電池の放電サイクル中(すなわち、電池が放電負荷の下にあるとき)に二次電池がセル放電終止電圧Vcell,eodに達するとき、負極放電終止電圧Vneg,eodは、約0.6V(対Li)~約0.8V(対Li)の範囲内にある。そのような一実施形態では、二次電池の放電サイクル中(すなわち、電池が放電負荷の下にあるとき)に二次電池がセル放電終止電圧Vcell,eodに達するとき、負極放電終止電圧Vneg,eodは、約0.6V(対Li)~約0.7V(対Li)の範囲内にある。
図1~4は、シリコン含有負極のための例示的な充電/放電サイクルを示している。シリコン含有負極は、0.1V(対Li)の充電終止電圧Vneg,eocと、0.9V(図1)、0.8V(図2)、0.7V(図3)、または0.6V(図4)(対Li)の放電終止電圧Vneg,eodとを有している。これらの充放電限界を有するシリコン含有電極の放電容量は、Ca(図1)、Cb(図2)、Cc(図3)およびCd(図4)によって与えられる。図1~図4の各々に図示されたシリコン含有電極の放電容量を比較すると、放電終止電圧Vneg,eodの値が減少するにつれて電極の放電容量が減少することが観察され得る(可逆的クーロン容量が一定の場合)。
図1-4に示すように、0.4V未満(対Li)の放電終止電圧の値は、セル全体のエネルギ密度を低下させ、それほど好ましくない。少なくとも0.9V(対Li)のVneg,eodの値は、セル全体のエネルギ密度を著しく向上させるが、サイクル寿命を低下させる傾向があり、一般にあまり好ましくない。本開示の一態様によれば、シリコン含有電極を含むリチウムイオン電池についての放電終止電圧Vneg,eodは、0.9V未満(対Li)である。例えば、そのような実施形態の1つでは、Vneg,eodは0.8V(対Li)を超えない。さらなる一例として、そのような実施形態の1つでは、Vneg,eodは0.7V(対Li)を超えない。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、Vneg,eodは0.6V(対Li)を超えない。さらなる一例として、そのような実施形態の1つでは、Vneg,eodは0.5V(対Li)を超えない。そのような例示的な一実施形態では、Vneg,eodは0.4Vを超えるが、0.9V未満(対Li)である。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、Vneg,eodは約0.5Vから約0.8V(対Li)の範囲内にある。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、Vneg,eodは約0.6Vから約0.8V(対Li)の範囲内にある。このような例示的な一実施形態では、Vneg,eodは、約0.6Vから約0.7V(対Li)の範囲内にある。
一般に、本開示の二次電池の正極は、負極の放電容量に一致した可逆的クーロン容量を有することが好ましい。換言すれば、カソードは、負極の放電容量に対応する可逆的クーロン容量を有するように寸法設定され、順番に、負極放電終止電圧Vneg,eodの関数である(図1~4参照)。例えば、図1A~図4Aを参照すると、図1~図4の放電終止電圧限界を有する負極の放電容量と一致するように寸法設定された正極の可逆的クーロン容量は、Ce(図1A)、Cf(図2A)、Cg(図3A)およびCh(図4A)によって与えられる。図1A~図4Aを比較すると、負極の放電容量に一致した正極の可逆的クーロン容量は、負極(一定の可逆的クーロン容量を有する)についての放電終止電圧Vneg,eodの値が減少するにつれて減少している。
一実施形態では、正極の可逆的容量は負極の放電容量に一致され、その結果、Vcell,eodに達するとき、正極は、正極の充電状態がその可逆的クーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応するVpos,eod値を有し、Vneg,eodが少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。例えば、そのような実施形態の1つでは、Vcell,eodに達するとき、正極は、正極の充電状態がその可逆的クーロン容量の少なくとも96%である電圧に対応するVpos,eod値を有し、Vneg,eodが少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。さらなる例として、そのような一実施形態では、Vcell,eodに達するとき、正極は、正極の充電状態がその可逆的クーロン容量の少なくとも97%である電圧に対応するVpos,eod値を有し、Vneg,eodが少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。さらなる例として、そのような一実施形態では、Vcell,eodに達するとき、正極は、正極の充電状態がその可逆的クーロン容量の少なくとも98%である電圧に対応するVpos,eod値を有し、Vneg,eodが少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。さらなる例として、そのような一実施形態では、Vcell,eodに達するとき、正極は、正極の充電状態がその可逆的クーロン容量の少なくとも99%である電圧に対応するVpos,eod値を有し、Vneg,eodが少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)である。
本開示の1つの態様によれば、負極は、正極の可逆的クーロン容量を有意に超える可逆的クーロン容量を有するように設計される。例えば、一実施形態では、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1である。さらなる例として、一実施形態では、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1である。さらなる例として、一実施形態では、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1である。さらなる例として、一実施形態では、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1である。さらなる例として、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1である。さらなる例として、負極の可逆的クーロン容量の正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1である。有利には、負極の過剰なクーロン容量はアノード活物質のソースを提供して、電池が、負極上の結晶相(キャリアイオンを含んだ)の形成を阻害する特定の電圧内で可逆的に動作することを可能にする。負極上の結晶相は、電池のサイクル使用の結果として負極(したがって、電池)のサイクル寿命を低下させる。さらに、過剰なアノードのクーロン容量と、放電時に負極の電圧を低下させることは、(より大きな平均電圧の結果として)より大きいエネルギ密度を有する電池を提供する。
一般に、キャリアイオンは、二次電池での使用に適した任意のキャリアイオンであり得る。1つの好ましい例示的な実施形態では、二次電池は、二次電池の充放電に伴って電極および対向電極の集団のメンバー要素の間を循環する、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンおよびアルミニウムイオンから選択されるキャリアイオンを利用する。例えば、このような実施形態の1つでは、キャリアイオンはリチウムイオンである。さらなる例として、別のこのような実施形態では、キャリアイオンはマグネシウムイオンであってもよい。さらなる例として、別のそのような実施形態では、キャリアイオンはアルミニウムイオンであってもよい。
さて、図5を参照すると、全体的に10で示される、本開示の二次元電池の一実施形態が図示されている。電池10は、電池外囲体11内に、少なくとも1つの正極構造体20と、少なくとも1つの負極構造体22と、正極構造体20に対して選択的に電気的に(例えば、スイッチ32によって)接続または結合され得る補助電極24と、制御ユニット(図示せず)とを含んでいる。補助電極24は、電池10のヘッドスペースに示されているが、所望に応じて、他の場所に設けられてもよい。タブ26,28,30は、正極、負極および補助電極を、エネルギ源または消費物への接続のために電池端子(図示せず)に接続することを可能にし、また、スイッチ32は正極構造体20と補助電極24との間の電気的接続を可能にする。制御ユニットは、セル電圧(すなわち、正極と負極との間の電圧)を検知するとともに、補助電極に対する正極、負極、または、正極と負極の両方の電圧を検知するためのセンサを含んでいる。さらに、制御ユニットは、上記センサによって検知された電圧に応答して上記電池の充電および放電サイクルを制御するコントローラを備えている。
電池外囲体11は、二次電池に従来採用されている材料の範囲内のいずれかで構成され得る。例えば、一実施形態では、電池外囲体11は、プラスチック材料またはプラスチック箔ラミネート材料(例えば、ポリオレフィン層およびポリエステル層の中間に設けられたアルミニウム箔)からなっていてもよい。それに代えて、電池外囲体11は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウムまたは他の金属またはそれらの合金からなっていてもよい。
一実施形態では、正極構造体20は、リチウムまたは他のキャリアイオンを蓄積できるカソード活物質の範囲のいずれかを含む。例えば、正極は、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属硫化物、およびリチウム遷移金属窒化物から選択されるカソード活物質を選択的に使用することができる。これらの遷移金属酸化物、遷移金属硫化物および遷移金属窒化物の遷移金属元素は、d殻またはf殻をもつ金属元素を含むことができる。そのような金属元素の特定の例は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、およびAuである。さらに、カソード活物質は、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、オキシ硫化モリブデン、リン酸塩、ケイ酸塩およびバナジウム酸塩およびこれらの組み合わせを含む。カソード活物質は、例えば、電気泳動堆積、電着、共堆積またはスラリ堆積を含む任意の範囲の技術によって、正極構造体を形成するように堆積され得る。例示的な一実施形態では、前述のカソード活物質の1つまたはそれらの組み合わせが、粒子形態で、電気泳動的に堆積される。別の例示的な実施形態では、Vのようなカソード活物質が電着される。別の例示的な実施形態では、前述のカソード活物質の1つまたはそれらの組み合わせが、粒子形態で、ポリアニリンのような導電性マトリックス中に共蒸着される。別の例示的な実施形態では、上記のカソード活物質の1つ、またはそれらの組み合わせが、粒子形態で、スラリ堆積される。
負極構造体22は、シリコン含有アノード活物質を含む。一実施形態では、負極構造体22は、シリコン、シリコン合金、シリコンと他のアノード活物質との混合物、シリコンと電気化学的に不活性な材料との混合物、またはそれらの組み合わせを含む。例えば、1つの例示的な実施形態では、負極構造体22は、シリコン、または、シリコンと炭素、ゲルマニウム、セレン、ニッケル銅、スズ、マンガン、ビスマス、銀、金、亜鉛、鉛および/または鉛との組み合わせ、を含む。さらなる例として、そのような例示的な一実施形態では、負極構造体22は、シリコン、シリコンおよびゲルマニウム、シリコンおよび炭素、シリコンおよびセレン、シリコン、セレンおよび炭素、シリコンとニッケルおよび/または銅との混合物、またはそれらの組み合わせを含む。1つの例示的な実施形態では、負極構造体22は、シリコンまたはその酸化物または窒化物、そのフッ化物、またはその他の合金を含む。別の例示的な実施形態では、負極構造体22は、シリコンまたはその合金を含む。この段落に記載された実施形態および実施形態の各々において、負極構造体22は、粒状凝集体電極またはモノリシック電極であってもよい。負極構造体22は、電着、電気泳動堆積、蒸着、気相-液相-固相法などの触媒に基づく成長、ゲルキャスティング、テープキャスティング、パターン加工およびスラリ堆積などの方法を用いて形成、さもなければ組み立てされ得る。続いて、焼結、結合などの方法によって緻密化される。
一実施形態では、負極構造体22は、充放電サイクル中に、キャリアイオンが負極構造体22に組み込まれるか又は負極構造体22を離れるのに伴う体積膨張および収縮に適応するために、有意な空隙体積率を有するマイクロ構造化されたシリコン含有活物質を含む。一般に、このアノード活物質の空隙体積率は0.1以上である。しかしながら、典型的には、アノード活物質の空隙体積率は0.8以下である。例えば、一実施形態では、アノード活物質の空隙体積率は約0.15~約0.75である。さらなる例として、一実施形態では、アノード活物質の空隙体積率は、約0.2~約0.7である。さらなる例として、一実施形態では、アノード活物質の空隙体積率は、約0.25~約0.6である。
マイクロ構造化されたアノード活物質の組成およびその形成方法に依存して、マイクロ構造化されたアノード活物質は、マクロポーラス、マイクロポーラス若しくはメソポーラスな材料層、または、例えば、マイクロポーラスとメソポーラス、または、メソポーラスとマクロポーラスのような、それらの組み合わせを備えてもよい。マイクロポーラス材料は、典型的には、10nm未満の細孔寸法、10nm未満の壁寸法、1~50マイクロメートルの細孔深さ、および、「海綿状」で不規則な外観、滑らかではない壁、分岐した細孔によって概ね特徴付けられる細孔形態によって特徴付けられる。メソポーラス材料は、典型的には、10~50nmの細孔寸法、10~50nmの壁寸法、1~100マイクロメートルの細孔深さ、および、幾分明確に形成された枝分かれ細孔または樹枝状の細孔によって概ね特徴付けられる細孔形態によって特徴付けられる。マクロポーラス材料は、典型的には、50nmより大きい細孔寸法、50nmより大きい壁寸法、1~500マイクロメートルの細孔深さ、および、様々な、直鎖状、分枝状または樹状状で、かつ、平滑または粗い壁があり得る細孔形態によって特徴付けられる。さらに、空隙容積は、開いた若しくは閉じた空隙、またはそれらの組み合わせを含むことができる。一実施形態では、空隙容積は開いた空隙を含む。すなわち、アノード活物質は、このアノード活物質の側面(すなわち、セパレータおよびカソード活物質に面する表面)に開口を有する空隙を含む。その空隙を通して、リチウムイオン(または他のキャリアイオン)はそのアノード活物質に入り又はそのアノード活物質を離れることができる。例えば、リチウムイオンは、カソード活物質を離れた後に空隙開口を通してアノード活物質に入ることができる。別の実施形態では、空隙容積は閉じた空隙を含む。すなわち、アノード活物質は、アノード活物質によって囲まれた空隙を含む。一般に、開いた空隙は、キャリアイオンのためのより大きな界面表面積を提供するのに対して、閉じた空隙は、固体電解質中間層(「SEI」)の影響を受けにくい傾向がある。それと共に、開いた空隙と閉じた空隙の各々は、キャリアイオンの侵入時にアノード活物質を膨張させる余地を提供する。したがって、特定の実施形態では、アノード活物質が開いた空隙と閉じた空隙との組み合わせを含むことが好ましい。
一実施形態では、負極構造体22は、ポーラス(多孔質)シリコンまたはその合金を含む。ポーラスシリコン層は、例えば、陽極酸化、エッチング(例えば、金、白金、銀または金/パラジウムなどの貴金属を単結晶シリコンの(100)面に堆積させ、その表面をフッ化水素酸と過酸化水素との混合物でエッチングすることによって)、または、パターン化された化学エッチングのような当該技術分野で公知の他の方法によって、形成され得る。さらに、ポーラスアノード活物質は、一般に、前述のように少なくとも約0.1であるが0.8未満の空隙体積率を有する。
別の実施形態では、負極構造体22は、シリコンの繊維またはその合金を含む。個々の繊維は、約5nm~約10,000nmの直径(厚さ寸法)を有することができる。シリコンの繊維(ナノワイヤ)は、例えば気相-液相-固相(VLS)成長および固相-液相-固相(SLS)成長のような当該技術分野で公知の化学気相成長または他の技術によって形成され得る。さらに、アノード活物質22は、一般に、前述のように、少なくとも約0.1であるが0.8未満の空隙体積率を有する。
一実施形態では、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量が正極の可逆的クーロン容量の少なくとも120%になるように寸法設定される。例えば、そのような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量が正極の可逆的クーロン容量の少なくとも130%になるように寸法設定される。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量が正極の可逆的クーロン容量の少なくとも200%になるように寸法設定される。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量が正極の可逆的クーロン容量の少なくとも300%になるように寸法設定される。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量は正極の可逆的クーロン容量の少なくとも400%になるように寸法設定される。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量は正極の可逆的クーロン容量の少なくとも500%となるように寸法設定される。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、正極と負極は、形成後に参照電極に対して循環されるとき、負極の可逆的クーロン容量は正極の可逆的クーロン容量の約120%~約175%、または、正極の可逆的クーロン容量の約120%~約150%となるように寸法設定される。
正極と負極の構造体20,22は、電池10の平坦な又は平面的な構成要素として設けられてもよく、螺旋状または他の構成で巻かれてもよく、折り畳まれた形態で設けられてもよい。例えば、電極は、比較的角柱状の電池ケースに挿入するために楕円形に巻かれたコイルを形成するように、比較的長方形の心棒の周りに巻き付けられてもよい。
補助電極は、電池の形成後に失われたエネルギ容量を補充するための(すなわち、最初の充電および/または放電サイクルでのSEIの形成時のキャリアイオンの損失および他のキャリアイオン損失を補償するための)キャリアイオンのソースを含む。補助電極は、金属形態のキャリアイオンの箔(例えば、リチウム、マグネシウムまたはアルミニウムの箔)、またはそれらのキャリアイオン含有形態にある前述の正極若しくはアノード活物質のいずれかを含むことができる。例えば、補助電極は、リチオ化されたシリコンまたはリチオ化されたシリコン合金を含むことができる。補助電極は、所望の材料から作られた電極を電池セルの不活性領域に配置することによって形成されるが、セパレータを通して負極および/または正極に依然として電解的に結合されている。それに代えて、補助電極は、電気化学的堆積、無電解堆積、電気泳動堆積、真空アシスト充填、ステンシルアシスト充填、ディップコーティングなどの技術を用いて、所望の補助電極材料を堆積させることによって形成され得る。
一実施形態では、補助電極は、正極の可逆的クーロン容量の少なくとも15%を提供できるように寸法設定される。例えば、そのような実施形態の1つでは、補助電極は、それが正極の可逆的クーロン容量の少なくとも30%を提供するのに十分なキャリアイオン(例えば、リチウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオン)を含むように寸法設定される。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極は、それが正極の可逆的クーロン容量の少なくとも100%を提供するのに十分なキャリアイオンを含むように寸法設定される。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極は、それが正極の可逆的クーロン容量の少なくとも200%を提供するのに十分なキャリアイオンを含むように寸法設定される。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、補助電極は、それが正極の可逆的クーロン容量の少なくとも300%を提供するのに十分なキャリアイオンを含むように寸法設定される。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極は、それが正極の可逆的クーロン容量の約100%~約200%を提供するのに十分なキャリアイオンを含むように寸法設定される。
セルが組み立てられると、正極から負極へキャリアイオンを輸送することによって、そのセルが充電される。正極がVpos,eocの設計値に達するとき、充電が中止される。初期充電サイクル中、SEIは負極構造体の表面上に容易に形成される。再び図5を参照すると、キャリアイオンのSEIへの喪失を補償するために、スイッチ32を閉じて、補助電極24と正極構造体20との間に電圧を印加して補助電極から正極にキャリアイオンを運ぶことによって、正極構造体20が補充され得る。補助電極から正極へのキャリアイオンの輸送が完了すると、負極が再び、今回は補助電極から転送されたキャリアイオンで、Vcell,eoc値が達せられるまで充電される。これは典型的には、0.1VのVneg,eoc値と、Vcellと0.1V(対Li)との和に等しいVpos,eoc値とに対応する。
さらに別の実施形態では、キャリアイオンを正極から負極へ輸送しながら、同時にキャリアイオンを補助電極から正極へ輸送することによって、正極はキャリアイオンで補充され得る。図5を参照すると、正極構造体20と負極構造体22との間に電圧が印加されて、正極構造体20から負極構造体22へキャリアイオンが運ばれる。キャリアイオンが正極構造体20から負極構造体22へ輸送されている間に、スイッチ32が閉じられて、補助電極24と正極構造体20との間に電圧が印加されて補助電極24から正極構造体20へキャリアイオンを運んでもよい。このようにして、キャリアイオンが正極構造体20から負極へ輸送されるのと同時に、キャリアイオンが補助電極24から正極構造体20へ輸送される。すなわち、正極構造体20と負極構造体22との間に、正極構造体20から負極構造体22へキャリアイオンを運ぶのに十分な電圧が維持されるのと同時に、補助電極24と正極構造体20との間に、補助電極から正極構造体へキャリアイオンを運ぶのに十分な電圧が維持される。一実施形態では、正極構造体20と負極構造体22との間に電圧が印加されてキャリアイオンを負極構造体に運ぶのをt0で開始し、それから所定時間後である時刻t1にスイッチ32が閉じられて、補助電極24と正極構造体20との間に電圧が印加されて、キャリアイオンが正極構造体20に運ばれてもよい。すなわち、正極構造体20から負極構造体22へのキャリアイオンの輸送の開始は、最初の時刻t0から始まり、補助電極24から正極構造体20へのキャリアイオンの輸送の開始は、時刻t0から所定時間後の時刻t1に始まり、時刻t1以降の時間には、正極構造体から負極構造体22へのキャリアイオンの輸送と同時に、キャリアイオンが補助電極24から正極構造体20へ輸送される。別の実施形態では、補助電極24から正極構造体20へのキャリアイオンの輸送の開始は、正極構造体20から負極構造体22へのキャリアイオンの転移の開始と同時に、時刻t0で開始してもよい。同様に、一実施形態では、補助電極24から正極構造体20へのキャリアイオンの輸送は、正極構造体20から負極構造体22へのキャリアイオンの輸送が停止された時刻と同時に、時刻t2で停止され、および/または、補助電極24からのキャリアイオンの輸送は、正極構造体20から負極構造体22へのキャリアイオンの輸送が停止される時刻t3よりも所定時間前である時刻t2に、停止されてもよい。
一実施形態では、正極構造体20から負極構造体22へのキャリアイオンの輸送速度は、補助電極24から正極構造体20へのキャリアイオンの輸送速度以上であり、これにより、正極構造体20を介した補助電極24から負極構造体22へのキャリアイオンの総輸送速度が良好に維持され得る。すなわち、正極構造体20と負極構造体22との間、および、補助電極24と正極構造体20との間の相対的な輸送速度は、追加のキャリアイオンについて正極構造体20の総容量が超えられないように維持され得る。このように、正極構造体20は、補助電極24から新しいキャリアイオンを受け入れる能力を有する状態に維持され得、これにより、負極構造体22へのキャリアイオンの続く輸送が可能になる。例えば、一実施形態では、正極構造体20と負極構造体22との間に印加される電圧と、補助電極24と正極構造体20との間に印加される電圧は、補助電極24と正極構造体20との間のキャリアイオンの輸送速度以上である、正極構造体と負極構造体22との間のキャリアイオンの輸送速度を提供するように選択される。電極間のキャリアイオンの輸送速度は、例えば、センサを用いて測定することができる電極間の電流に関連している。したがって、一例では、正極構造体20と負極構造体22との間のキャリアイオンの輸送速度に比して低い補助電極24と正極構造体20との間のキャリアイオンの輸送速度を反映して、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流よりも小さい。例えば、一実施形態では、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流の80%以下であってもよい。さらに、一実施形態において、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流の60%以下であってもよい。さらに別の例として、一実施形態では、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流の50%以下であってもよい。さらに別の例として、一実施形態では、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流の30%以下であってもよい。さらに別の例として、一実施形態では、補助電極24と正極構造体20との間の電流は、正極構造体20と負極構造体22との間の電流の20%以下であってもよい。
一実施形態では、特定の理論に限定されることなく、キャリアイオンは、補助電極24から正極構造体20へ、負極構造体22の補充の一部として輸送される(補助電極24から負極構造体22への直接的な輸送とは対照的に)。その理由は、正極構造体20がその表面全体に均一にキャリアイオンを受容することができ、したがって、キャリアイオンは、正極構造体20と負極構造体22との間のその輸送に一層均一に関与することができるからである。対照的に、シリコン含有材料のような、負極構造体22の形成に使用される特定の材料の場合、補助電極24から負極構造体22への直接的なキャリアイオンの輸送は、補助電極24に最も近い負極構造体22の表面上のような、負極構造体の表面上にキャリアイオンの不均一な蓄積を招く。したがって、充放電過程における正極構造体20と負極構造体22との間の輸送に、蓄積されたキャリアイオンが均一に関与する能力が制限される。したがって、補助電極24から正極構造体20へキャリアイオンを輸送することによって、負極構造体22へのキャリアイオンのより均一な輸送が可能となり、補充された負極構造体22を有する電池の全体性能を向上させることができる。
一般に、補助電極から正極(それから、最終的には負極)へ輸送されたキャリアイオンの量は、正極の可逆的な容量を負極の放電容量に一致させるのに十分である(ここで、二次電池がセル放電終止電圧Vcell,eodに達するとき、負極放電終止電圧Vneg,eodは0.4V(対Li)より大きく、0.9V(対Li)より小さい。)。一実施形態では、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は、正極の可逆的な容量の少なくとも10%である。例えば、そのような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は、正極の可逆的クーロン容量の少なくとも15%である。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は正極の可逆的クーロン容量の少なくとも20%である。さらなる実施例として、このような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は、正極の可逆的クーロン容量の少なくとも25%である。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は、正極の可逆的クーロン容量の少なくとも30%である。さらなる実施例として、このような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は正極の可逆的クーロン容量の少なくとも40%である。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、補助電極から正極へ輸送されるキャリアイオンの量は、正極の可逆的クーロン容量の少なくとも50%である。
再び図5を参照すると、正極構造体20と負極構造体22との間、および、補助電極24と正極構造体および/または負極構造体との間には、ポーラス(多孔質)セパレータ(図示せず)が配置されている。ポーラスセパレータ材料は、例えば、マイクロポーラスなポリエチレン、ポリプロピレン、TiO-ポリマ複合材、SiO、Alなどを含む、二次電池セパレータとして従来使用されているポーラス材料のいずれかを含むことができる(ピー・アローラ(P. Arora)とジェイ・チャン(J. Zhang)、「電池セパレータ(Battery Separators)」、ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)、2004年、104巻、4419-4462)。そのような材料は、例えば粒状セパレータ材料の電気泳動堆積、粒状セパレータ材料のスラリ堆積(スピンまたはスプレーコーティングを含む)、またはイオン導電性の粒状セパレータ材料のスパッタコーティングによって堆積させることができる。一実施形態では、ポーラスセパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2500Åの直径、および、約25%~約75%、より典型的には約35~55%の範囲内の空隙体積率を有する細孔を含む。
ポーラスセパレータ材料は、正極と負極と補助電極との間でキャリアイオンを伝導させるための媒体として働く非水性電解質で含浸される。一般に、この非水性電解質は、二次電池電解質としての使用に適した一連の非水性電解質のいずれであってもよい。典型的には、この非水性電解質は、有機溶媒に溶解されたマグネシウム、アルミニウムまたはリチウム塩のようなキャリアイオンの塩を含む。例示的なリチウム塩としては、LiClO,LiBF,LiPF,LiAsF,LiCl,LiBrなどの無機リチウム塩、LiB(C,LiN(SOCF,LiN(SOCF,LiNSOCF,LiNSOCF,LiNSO,LiNSO11,LiNSO13,LiNSO15などの有機リチウム塩を含む。リチウム塩を溶解するための例示的な有機溶媒には、環状エステル、鎖状エステル、環式エーテルおよび鎖状エーテルが含まれる。環状エステルの具体例としては、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、およびγ-バレロラクトンが挙げられる。鎖状エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン酸アルキル、マロン酸ジアルキル、およびアルキルアセテートが挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、および1,4-ジオキソランが挙げられる。鎖状エーテルの具体例としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、およびテトラエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。環状エーテルの具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソランが挙げられる。さらなる例には、キャリアイオンを有するアルコキシ溶液、ジクロロ錯体電解質、有機ボレート、オルガノハレート、オルガノハロアルミネート、グリニャールオルガノハロアルミネート、水素化ホウ素、フェノラートおよびハロ酸化物が挙げられる。
図5に示すように、補助電極は完成した二次電池の構成要素である。代替的な実施形態では、正極または負極の補充後であるが最終的な梱包の前に、二次電池セルから補助電極が除去される。
二次電池セルに補助電極を含めることは、電池の監視とメンテナンスに重要な利点をもつ。例えば、補助電極は、参照電極として機能し、充電状態および健康状態の正確な測定のために使用され、時間の経過に伴うセル電圧対充電状態の関係の変化の測定、またはセル電圧が充電状態と比較的独立しているときの測定を可能にする。例えば、補助電極は、負極の電圧が補助電極に対して特定の限界を超えるとき放電を遮断するための参照電極として働くことができる。1つのこのような実施形態では、これは、センサを用いて補助電極に対する負極での電圧を検出することによって実施することができ、コントローラは、予め定められた電圧限界が超えられたときに電力を供給していた回路からセルを分離する。
一実施形態では、一方の電極の充電状態が予め定められた範囲の外にあるとき、補助電極がアクセスされてキャリアイオンを正極および/または負極に輸送して、予め定められた充電状態の充電状態を回復させることができる。例えば、二次電池の寿命のある時点で、制御ユニットが、負極が0.9V(対Li)を超える放電終止電圧Vneg,eod値をもつことを検出した場合、その制御ユニットは、補助電極から正極および/または負極へのキャリアイオンの輸送を活性化して、Vneg,eodを0.9V未満(対Li)の値に回復させることができる。さらなる例として、二次電池の寿命のある時点で、制御ユニットが、負極が0.8V(対Li)を超える放電終止電圧Vneg,eod値をもつことを検出した場合、その制御ユニットは、補助電極から正極および/または負極へのキャリアイオンの輸送を活性化して(前述のように)、Vneg,eodを0.8V未満(対Li)の値に回復させることができる。さらなる例として、二次電池の寿命のある時点で、制御ユニットが、負極が0.7V(対Li)を超える放電終止電圧Vneg,eod値をもつことを検出した場合、その制御ユニットは、補助電極から正極および/または負極へのキャリアイオンの輸送を活性化して(前述のように)、Vneg,eodを0.7V未満(対Li)の値に回復させることができる。さらなる例として、二次電池の寿命のある時点で、制御ユニットが、負極が0.6V(対Li)を超える放電終止電圧Vneg,eod値をもつことを検出した場合、その制御ユニットは、補助電極から正極および/または負極へのキャリアイオンの輸送を活性化して(前述のように)、Vneg,eodを0.6V未満(対Li)の値に回復させることができる。
1つの代替的な実施形態では、キャリアイオンは、予め定められた充電状態の充電状態を回復させるため又は電極(複数)のバランスをとるために、正極から補助電極へ輸送され得る。例えば、幾つかの正極材料は、セルの負極の第1サイクルを有意に超える第1サイクル損失を有する。このような実施形態では、正極と負極の第1サイクル損失の差は、正極の可逆的クーロン容量を有意に超える可逆的クーロン容量を有する負極を提供することによって補償され得る。これに代えて、またはそれに加えて、第1サイクル損失の差は、電池の形成中にキャリアイオンを正極から補助電極に輸送することによって適応され得る。
図6を参照すると、1つの代替実施形態では、二次電池10は、複数の正極構造体20と、複数の負極構造体22と、1つの補助電極24と、1つの制御ユニット27と、それらの正極および負極構造体を支持する基板29とを備えている。各正極構造体は、正極電流コレクタ21と、正極電流コレクタ21を覆って直接接触しているカソード活物質120とを含んでいる。また、各負極構造体は、負極電流コレクタ23と、負極電流コレクタ23を覆って直接接触しているアノード活物質122とを備えている。二次電池10が図6に示すように複数の正極構造体20を含む場合、それらの正極構造体は、互いに電気的に結合されていてもよい。同様に、二次電池10が図6に示すように複数の負極構造体22を含む場合、それらの負極構造体は、互いに電気的に結合されていてもよい。制御ユニット27は、セル電圧(すなわち、正極と負極との間の電圧差)を検知するため、および、補助電極と(i)正極、(ii)負極、または(iii)正極および負極の各々の間の電圧差を検知するためのセンサを備えている。制御ユニットは、本明細書の他の箇所に記載されているように、そのセンサと通信して、電池の充放電動作、および、補助電極から正極および/または負極へのキャリアイオンの輸送を制御するためのコントローラをさらに備えている。
一実施形態では、アノード活物質122は、約1~約100マイクロメートルの厚さを有する層の形態にある。例えば、一実施形態では、アノード活物質122は、ポーラスシリコンを含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の空隙体積率を有する。さらなる例として、一実施形態では、アノード活物質122は、ポーラスシリコンを含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の空隙体積率を有する。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、アノード活物質122は、ポーラスシリコンを含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の空隙体積率を有する。さらなる例として、一実施形態では、アノード活物質122は、ポーラスシリコン合金(ニッケルシリサイドなど)を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の空隙体積率を有する。
別の実施形態では、アノード活物質122は、シリコンナノワイヤ(複数)を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の空隙体積率を有する。例えば、このような実施形態の1つでは、アノード活物質122は、シリコンナノワイヤ(複数)を含み、約10~約80マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.7の空隙体積率を有する。さらなる例として、そのような実施形態の1つでは、アノード活物質122は、シリコンナノワイヤ(複数)を含み、約20~約50マイクロメートルの厚さを有し、約0.25~約0.6の空隙体積率を有する。さらなる例として、一実施形態では、アノード活物質122はシリコン合金(ニッケルシリサイドなど)のナノワイヤ(複数)を含み、約5~約100マイクロメートルの厚さを有し、約0.15~約0.75の空隙体積率を有する。
負極電流コレクタ23は、典型的には、少なくとも約10ジーメンス/cmの導電率を有する。例えば、そのような実施形態の1つでは、負極電流コレクタ23は少なくとも約10ジーメンス/cmの導電率を有する。さらなる例として、このような実施形態の1つでは、負極電流コレクタ23は、少なくとも約10ジーメンス/cmの導電率を有する。一般に、負極電流コレクタ23は、負極用の電流コレクタ材料として従来から使用されている任意の金属または他の導体、例えば炭素、コバルト、クロム、銅、ニッケル、チタン、またはそれらの1つ以上の合金などを含むことができる。負極電流コレクタ23は、電着、無電解析出、浸漬堆積、物理蒸着、化学蒸着などのプロセスによって製造され得る。
セパレータ25は、正極構造体集団の各メンバー要素20を取り囲んで負極構造体集団の各メンバー要素22から電気的に分離し、前述したように非水電解質で含浸され得るマイクロポーラスセパレータ材料を含む。例えば、一実施形態では、マイクロポーラスセパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2500Åの直径の細孔を含み、約25%~約75%の範囲内、より典型的には約35%~約55%の範囲内の空隙体積率を有する。
また、セパレータ25は、補助電極24を正極および負極の構造体20,22から電気的に絶縁する。図示のように、セパレータ25は、正極構造体20と負極構造体22との間の領域と同様に、補助電極24と負極と正極の構造体20,22との間の領域に同じマイクロポーラス材料を含むことができる。それに代えて、セパレータ25は、正極構造体20と負極構造体22との間の領域のマイクロポーラス材料と組成的に異なるマイクロポーラス材料を、補助電極24と負極および正極の構造体20,22との間の領域に含むことができる。
充電限界と放電限界との間で、補助電極と正極との間の電圧差が補助電極と負極との間の電圧差よりも大きい実施形態では、正極は負極よりも急速に補充され得る。さらに、キャリアイオンの輸送が相変化反応を伴う、すなわち結晶シリコンをアモルファスシリコンに変換する実施形態では、キャリアイオンを補助電極から負極へ直接的に輸送することは、負極内でのキャリアイオンの不均一な集中を生ずるかも知れない(キャリアイオンは補助電極に最も近い場所に集中する傾向がある。)。したがって、そのような実施形態では、補助電極から負極への直接的な輸送ではなく、補助電極から正極へ、次いで負極へキャリアイオンを輸送することによって、二次電池を補充することが好ましいかも知れない。それにもかかわらず、補助電極24を、正極構造体20の代わりに(またはそれに加えて)(そして、そうでなければ図6に示すように)、負極構造体22に電気的に結合することが有利であり得る幾つかの実施形態が存在する。例えば、そのような実施形態の1つでは、補助電極24は、負極構造体22に電気的に結合され、補助的な負極として機能する能力を有する。負極構造体22と補助負極との組み合わせは、負極単独よりも良好な性能を達成することができる。
上述したように、二次電池10は、負極構造体22の集団および正極構造体20の集団を含む。図6に示すように、一実施形態では、2つの集団のメンバー要素は、交互の順序で互いにかみ合わされて積み重ねられている(すなわち、負極構造体、正極構造体、負極構造体、正極構造体、…)。図示を容易にするために、図6では、正極構造体の集団は4つのメンバー要素20を含み、負極構造体の集団は3つのメンバー要素22を含んでいる。しかしながら、実際には、負極構造体の集団および正極構造体の集団は、各々より多くの又はより少ない数のメンバー要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、本開示の二次電池に含まれる負極構造体の集団および正極構造体の集団は、各々少なくとも5つのメンバー要素を含むことができる。さらなる例として、一実施形態では、負極構造体の集団および正極構造体の集団は、各々少なくとも10個のメンバー要素を含む。さらなる例として、一実施形態において、負極構造体の集団および正極構造体の集団は、各々少なくとも50個のメンバー要素を含む。さらなる例として、一実施形態では、負極構造体の集団および正極構造体の集団は、各々少なくとも100個のメンバー要素を含む。
図6において、負極集団の各メンバー要素22は、正極構造体の集団の2つのメンバー要素20の間にあり、かみ合わされた連なりが正極構造体20で始まり、正極構造体20で終わり、各負極構造体22は2つの正極構造体20の間にある(例えば、一連の電極は、次の繰り返し順序を有している:正極、負極、正極、負極、正極、…)。例えば、1つのこのような実施形態では、負極構造体集団は、N個のメンバー要素を有し、正極構造体集団はN+1個のメンバー要素を有し、各負極は2つの正極の間にあり、Nは少なくとも5、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、または少なくとも100である。
1つの代替的な実施形態では、1つの例外を除いて、負極構造体の集団の各メンバー要素22は、正極集団の2つのメンバー要素20の間にあり、1つの例外を除いて、正極の集団の各メンバー要素20は、負極集団の2つのメンバー要素22の間にある。より一般的に言えば、一実施形態では、正極構造体の集団および負極構造体の集団は各々N個のメンバー要素を有し、N-1個の正極構造体の各々は2つの負極構造体の間にあり、N-1個の負極構造体の各々は2つの正極構造体の間にあり、Nは少なくとも2である。例えば、一実施形態では、Nは少なくとも4(図4に示されたように)、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、または、さらに少なくとも100である。
別の代替的な実施形態では、例えば、正極構造体の集団の各メンバー要素20は、負極構造体の集団の2つのメンバー要素22の間にあり、その結果、かみ合わされた連なりは、負極構造体22で始まり、負極構造体22で終わり、各正極構造体20は2つの負極構造体22の間にある(例えば、次の繰り返し順序を有する電極の連なりを含む:負極、正極、負極、正極、負極、…)。1つのこのような実施形態において、正極構造体の集団はN個のメンバー要素を有し、負極構造体の集団はN+1個のメンバー要素を有し、各正極構造体は2個の負構造体の間にあり、Nは少なくとも5、少なくとも25、少なくとも50、または、さらに少なくとも100である。
図6に示すように、補助電極24は、単一の要素として示されている。特定の実施形態では、補助電極は、複数の補助電極要素または部分を含むことができる。例えば、一実施形態では、補助電極は、正極電流コレクタ上に堆積された(例えば、スパッタ堆積された)リチウム金属層、負極電流コレクタ、正極構造体を支持する基板、負極構造体を支持する基板(例えば、図6参照)、または、例えば電池外囲体のような二次電池内の他の表面または構造を含んでもよい。さらに、補助電極は、電池形成プロセス内で消費されてもよいし、または、形成後に、補助電極は、アクセスされて、正極構造体または負極構造体に追加のリチウムを提供できるように、十分なリチウムを含有してもよい。
ここで図7を参照すると、1つの代替的な実施形態では、二次電池10は、電極アセンブリ積層体74と制御ユニット27とを備えている。この実施形態では、電極アセンブリ積層体74は、2つの電極アセンブリ75を備え、各々が、正極構造体20の集団、負極構造体22の集団、正極構造体および負極構造体を支持する基板29、および補助電極24を含んでいる。この実施形態では、電極アセンブリは、平面的な基板29に対して垂直である方向に、互いに対して積み重ねられている。正極構造体と負極構造体の集団(複数)は、各電極アセンブリ75内で、平面的な基板29と平行である方向に、互いに対して並べ重ねられている。制御ユニット27は、正極構造体、負極構造体および補助電極に電気的に接続されており、前述したように各電極アセンブリ75をキャリアイオンで補充するように動作可能である。図示を容易にするために、電極アセンブリ75の各々は、2つの負極構造体の集団と2つの正極構造体の集団とを含んでいる。実際には、これらの集団の各々は、より多くのメンバー要素を含むことができる。さらに、特定の実施形態では、基板29を省略することができ、その場合、(この段落で説明したような)積み重ね(並べ重ね)の方向は、基板29と平行な仮想的な平面を基準とする。
さて、図8を参照すると、一実施形態では、本開示の二次電池10は、電池外囲体72と、電極アセンブリ積層体74と、補助電極24と、電極アセンブリ積層体74を外部のエネルギ供給源または消費物(図示せず)に電気的に接続するための負極タブ41および正極タブ42と、前述したようなセンサおよびコントローラを含む制御ユニット(図示せず)とを含んでいる。電極アセンブリ積層体74は、鉛直に互いに対して積み重ねられた6つの電極アセンブリ75の集団を含み、その積み重ねの方向は各電極アセンブリ75(図9参照)内の正極と負極の並べ重ねの方向に対して垂直である。電極アセンブリ積層体74内の電極アセンブリ75の数は、重要な意味を持たず、例えば1~50の範囲であり得、1つの電極積層体内に2~20個の電極構造体が典型的である。電池外囲体を非水電解液で満たした後、電池外囲体72は、蓋72Aをヒンジ72Bで折り畳み、蓋72Aを上面72Cに接着することによって封止され得る。以下でより詳細に説明するように、補助電極24は、封止された二次電池内に(すなわち、その構成要素として)組み込まれてもよい。それに代えて、二次電池の形成中にアクセスされ、前述したように、封止の前に除去されてもよい。
負極タブ延長部25は各電極アセンブリ75の各負極構造体22(図9参照)に電気的に接続され、また、正極タブ延長部26は各電極アセンブリ75の正極構造体20(図8参照)に電気的に接続されている。タブ41は、例えば導電性の接着剤を用いて負極タブ延長部25に電気的に接続され得、また、タブ42は、例えば導電性接着剤を用いて正極タブ延長部26に電気的に接続され得る。それに代えて、タブ41,42は、それぞれ負極タブ延長部25、正極タブ延長部26の折り畳まれた端部であってもよい。
さて、図9を参照すると、各電極アセンブリ75は、図5および図6に関してより詳細に説明されたように、負極構造体22の集団と、正極構造体20の集団と、ポーラスセパレータ(図示せず)とを含んでいる。2つの集団のメンバー要素は、D方向(これは、電極アセンブリ積層体74(図7参照)における電極アセンブリ75の積み重ね方向に対して垂直である)に交互の順序で、かみ合わされ、並べ重ねられている。
さて、図10を参照すると、1つの代替的な実施形態では、本開示の二次電池10は、図9に関して別途記載されているが、積層体74の上部および下部に2つの補助電極構造を含む。電池に含まれた制御ユニット(図示せず)は、上述したように、補助電極の一方若しくは他方、または両方から電極アセンブリ75の各々を補充するように動作可能である。
ここで図11を参照すると、別の実施形態では、電極アセンブリ75は、補助電極24と、正極バックボーン80および負極バックボーン82をそれぞれ含む正極構造体20および負極構造体22の集団とを含んでいる。また、本実施形態では、正極構造体の集団の各メンバー要素20は、バックボーン80とカソード活物質120との間に配置された電流コレクタ21を備えている。負極構造体の各メンバー要素22は、そのメンバー要素の表面に(すなわち、アノード活物質122とセパレータ25との界面に)電流コレクタ23を備えている。バックボーン80および負極バックボーン82は、それぞれ、カソード活物質層120およびアノード活物質層122の機械的安定性を提供する。典型的には、それらのバックボーンは、少なくとも1マイクロメートルの厚さを有する。用途に応じて、正極バックボーン80および負極バックボーン82は、独立して導電性または絶縁性であってもよい。
さて、図12を参照すると、この代替的な実施形態では、電極アセンブリ積層体74は、図7及び図11に関して別途記載されているが、この実施形態では、電極アセンブリ積層体74は、それらの電極アセンブリ積層体中の電極アセンブリよりも多くの補助電極構造体24を含む。電池に含まれた制御ユニット(図示せず)は、先に説明したように、1つまたは複数の補助電極構造体から各電極アセンブリ75を補充するように動作可能である。
以下の番号1~84が付されたさらなる実施形態では、本開示の態様は次のものを含む。
実施形態1
二次電池を活性化する方法であって、
上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、制御ユニットとを有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記負極のクーロン容量は上記正極のクーロン容量を超えており、
上記方法は、
(i) キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を少なくとも部分的に充電し、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相が形成されること、
(ii) ステップ(i)の後、キャリアイオンを補助電極から上記正極へ輸送すること、
(iii) ステップ(ii)の後、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を充電すること、および、
(iv) 上記制御ユニットを予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値でプログラムすることを含み、
上記活性化された二次電池は、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、正極放電終止電圧Vpos,eodと負極放電終止電圧Vneg,eodを有し、Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態2
実施形態1の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態3
実施形態1の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも96%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態4
実施形態1の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも97%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態5
実施形態1の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも98%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態6
実施形態1の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも99%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態7
実施形態1~6のいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態8
実施形態1~6のいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態9
実施形態1~6のいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態10
実施形態1~6のいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態11
負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、補助電極と、制御ユニットとを有する二次電池であって、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記正極のクーロン容量を超える、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記制御ユニットは、コントローラと、センサに電気的に結合されたセンサとを含み、
上記センサは、上記二次電池の動作中に、上記二次電池のセル電圧を測定し、上記二次電池の上記補助電極に対する上記正極または負極の電圧を測定するように構成され、
上記コントローラは、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と、予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値とを有し、
上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eodを有するとともに、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodを有し、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする二次電池。
実施形態12
実施形態11の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.9V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態13
実施形態11の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.8V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態14
実施形態11の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.7V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態15
実施形態11の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.6V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態16
実施形態11の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.5V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態17
実施形態1~10のいずれかの方法または実施形態11~16のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンであるもの。
実施形態18
実施形態1~10のいずれかの方法または実施形態11~16のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンであるもの。
実施形態19
実施形態1~10のいずれかの方法または実施形態11~16のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオンであるもの。
実施形態20
実施形態1~10のいずれかの方法または実施形態11~16のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはマグネシウムイオンであるもの。
実施形態21
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1であるもの。
実施形態22
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1であるもの。
実施形態23
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1であるもの。
実施形態24
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1であるもの。
実施形態25
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1であるもの。
実施形態26
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1であるもの。
実施形態27
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1であるもの。
実施形態28
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1であるもの。
実施形態29
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1であるもの。
実施形態30
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1であるもの。
実施形態31
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1であるもの。
実施形態32
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1であるもの。
実施形態33
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1であるもの。
実施形態34
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1であるもの。
実施形態35
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
上記負極は、充電および放電サイクル中にキャリアイオンが上記負極に組み込まれるか又は上記負極を離れるのに伴う体積の膨張および収縮に適応するための、有意な空隙体積率を有するマイクロ構造化されたシリコン含有活物質を含むもの。
実施形態36
実施形態35の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、少なくとも0.1であるもの。
実施形態37
実施形態35または36の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、0.8未満であるもの。
実施形態38
実施形態35または36の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.15~約0.75であるもの。
実施形態39
実施形態35または36の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.2~約0.7であるもの。
実施形態40
実施形態35または36の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.25~約0.6であるもの。
実施形態41
実施形態35または36の方法または二次電池であって、
上記マイクロ構造化されたアノード活物質は、マクロポーラス、マイクロポーラス若しくはメソポーラスな材料層、または、それらの材料層の組み合わせを備えるもの。
実施形態42
二次電池を活性化する方法であって、
上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値でプログラムされた制御ユニットとを有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記負極のクーロン容量は上記正極のクーロン容量を超えており、
上記方法は、
(i) キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を少なくとも部分的に充電し、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相が形成されること、および、
(ii) キャリアイオンを補助電極から上記正極へ輸送して、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記二次電池に正極放電終止電圧Vpos,eodと負極放電終止電圧Vneg,eodを与えることを含み、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態43
実施形態42の方法において、
ステップ(i)の後、または、ステップ(i)と同時に、ステップ(ii)が実行されることを特徴とする方法。
実施形態44
実施形態43の方法において、
ステップ(i)の後にステップ(ii)が実行される場合に、
さらに、ステップ(ii)の後、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を充電するステップ(iii)を備えたことを特徴とする方法。
実施形態45
実施形態43の方法において、
ステップ(i)と同時にステップ(ii)が実行され、ステップ(ii)は、キャリアイオンを上記補助電極から上記負極へ第1速度で輸送することを含み、また、ステップ(i)は、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ第2速度で輸送することを含み、
上記第2速度は上記第1速度よりも高いことを特徴とする方法。
実施形態46
実施形態42の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態47
実施形態42の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも96%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態48
実施形態42の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも97%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態49
実施形態42の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも98%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態50
実施形態42の方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも99%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態51
実施形態42から50までのいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態52
実施形態42から50までのいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態53
実施形態42から50までのいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態54
実施形態42から50までのいずれかの方法において、
上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
実施形態55
負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、補助電極と、制御ユニットとを有する二次電池であって、
上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記正極のクーロン容量を超える、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
上記制御ユニットは、コントローラと、センサに電気的に結合されたセンサとを含み、
上記センサは、上記二次電池の動作中に、上記二次電池のセル電圧を測定し、上記二次電池の上記補助電極に対する上記正極または負極の電圧を測定するように構成され、
上記コントローラは、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と、予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値とでプログラムされており、
上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eodを有するとともに、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodを有し、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする二次電池。
実施形態56
実施形態55の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.9V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態57
実施形態55の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.8V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態58
実施形態55の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.7V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態59
実施形態55の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.6V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態60
実施形態55の二次電池において、
コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.5V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
実施形態61
実施形態42~54のいずれかの方法または実施形態55~60のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンであるもの。
実施形態62
実施形態42~54のいずれかの方法または実施形態55~60のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンであるもの。
実施形態62
実施形態42~54のいずれかの方法または実施形態55~60のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはリチウムイオンであるもの。
実施形態63
実施形態42~54のいずれかの方法または実施形態55~60のいずれかの二次電池であって、
上記キャリアイオンはマグネシウムイオンであるもの。
実施形態64
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1であるもの。
実施形態65
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1であるもの。
実施形態66
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1であるもの。
実施形態67
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1であるもの。
実施形態68
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1であるもの。
実施形態69
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1であるもの。
実施形態70
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1であるもの。
実施形態71
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1であるもの。
実施形態72
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1であるもの。
実施形態73
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1であるもの。
実施形態74
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1であるもの。
実施形態75
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1であるもの。
実施形態76
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1であるもの。
実施形態77
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1であるもの。
実施形態78
上記いずれかの実施形態の方法または二次電池であって、
上記負極は、充電および放電サイクル中にキャリアイオンが上記負極に組み込まれるか又は上記負極を離れるのに伴う体積の膨張および収縮に適応するための、有意な空隙体積率を有するマイクロ構造化されたシリコン含有活物質を含むもの。
実施形態79
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、少なくとも0.1であるもの。
実施形態80
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、0.8未満であるもの。
実施形態81
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.15~約0.75であるもの。
実施形態82
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.2~約0.7であるもの。
実施形態83
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.25~約0.6であるもの。
実施形態84
実施形態78の方法または二次電池であって、
上記マイクロ構造化されたアノード活物質は、マクロポーラス、マイクロポーラス若しくはメソポーラスな材料層、または、それらの材料層の組み合わせを備えるもの。
本開示の範囲から逸脱することなく、上記の物品、組成物および方法において様々な変更が行われ得る。その際、上記説明に含まれ、添付の図面に示された全ての事項は、例示的なものであり、限定的な意味ではなく解釈されることが意図されている。

Claims (44)

  1. 二次電池の最初のまたはその後の充電サイクル中に上記二次電池内に固体電解質中間相が形成されることに起因するキャリアイオンの損失を補償する方法であって、
    上記二次電池は、負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値との間で充放電サイクルを行うようにプログラムされた制御ユニットとを有し、
    上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
    上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
    上記負極のクーロン容量は上記正極のクーロン容量を超えており、
    上記方法は、
    最初のまたはその後の充電サイクル中にキャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を少なくとも部分的に充電することによって、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相を形成するステップ(i)と、
    キャリアイオンのソースを含み上記セパレータを介して上記負極および/または上記正極に電解的に結合されている補助電極から、キャリアイオンを、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eod、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodをそれぞれ有するものとすると、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、上記Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であるまで輸送するステップ(ii)とを有することを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    ステップ(i)の後、または、ステップ(i)と同時に、ステップ(ii)が実行されることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、
    ステップ(i)の後にステップ(ii)が実行される場合に、
    さらに、ステップ(ii)の後、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ輸送して上記二次電池を充電するステップ(iii)を備えたことを特徴とする方法。
  4. 請求項2に記載の方法において、
    ステップ(i)と同時にステップ(ii)が実行され、ステップ(ii)は、キャリアイオンを上記補助電極から上記負極へ第1速度で輸送することを含み、また、ステップ(i)は、キャリアイオンを上記正極から上記負極へ第2速度で輸送することを含み、
    上記第2速度は上記第1速度よりも高いことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも96%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも97%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも98%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、上記Vpos,eodの値は、上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも99%である電圧に対応し、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  10. 請求項1から9までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  11. 請求項1から9までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.8V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  12. 請求項1から9までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  13. 請求項1から9までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記セルがVcell,eodにあるとき、Vneg,eodは少なくとも0.5V(対Li)であるが0.7V未満(対Li)であることを特徴とする方法。
  14. 負極と、正極と、上記負極と正極との間の、上記負極と正極とにイオン接触しているキャリアイオン含有電解質で含浸されたマイクロポーラスセパレータと、制御ユニットとを有する二次電池であって、
    上記正極は、カソード活物質を含むとともに、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
    上記負極は、アノード活シリコンまたはこのアノード活シリコンの合金を含むとともに、上記正極のクーロン容量を超える、上記キャリアイオンのためのクーロン容量を有し、
    上記制御ユニットは、コントローラと、上記コントローラに電気的に結合されたセンサとを含み、
    上記センサは、上記二次電池の動作中に、上記二次電池のセル電圧を測定し、キャリアイオンのソースを含み上記セパレータを介して上記負極および/または上記正極に電解的に結合されている取り外し可能な補助電極に対する上記正極または負極の電圧を測定するように構成され、
    上記コントローラは、予め定められたセル充電終止電圧Vcell,eoc値と予め定められたセル放電終止電圧Vcell,eod値との間で充放電サイクルを行うようにプログラムされており、
    最初のまたはその後の充電サイクル中にキャリアイオンが上記正極から上記負極へ輸送されて上記二次電池が少なくとも部分的に充電されることによって、その輸送の間に上記負極の表面に固体電解質中間相が形成され、かつ、
    上記取り外し可能な補助電極から、キャリアイオンが輸送されることによって、上記セルが上記予め定められたVcell,eod値にあるとき、上記正極は放電終止電圧Vpos,eod、上記負極は放電終止電圧Vneg,eodをそれぞれ有するものとすると、上記Vpos,eodの値は上記正極の充電状態がその正極のクーロン容量の少なくとも95%である電圧に対応し、上記Vneg,eodは少なくとも0.4V(対Li)であるが0.9V未満(対Li)であることを特徴とする二次電池。
  15. 請求項14に記載の二次電池において、
    コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.9V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
  16. 請求項14に記載の二次電池において、
    コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.8V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
  17. 請求項14に記載の二次電池において、
    コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.7V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
  18. 請求項14に記載の二次電池において、
    コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.6V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
  19. 請求項14に記載の二次電池において、
    コントローラは、上記二次電池がこの二次電池の放電サイクルの終了時に上記予め定められたVcell,eod値にある場合に、上記Vneg,eodの値が0.5V(対Li)を超えるとき、キャリアイオンを上記補助電極から上記正極または負極へ輸送するようにプログラムされていることを特徴とする二次電池。
  20. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記キャリアイオンはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンである方法。
  21. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記キャリアイオンはリチウムイオン、マグネシウムイオンまたはアルミニウムイオンである方法。
  22. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記キャリアイオンはリチウムイオンである方法。
  23. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記キャリアイオンはマグネシウムイオンである方法。
  24. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1である方法。
  25. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1である方法。
  26. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1である方法。
  27. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1である方法。
  28. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1である方法。
  29. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1である方法。
  30. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記負極の可逆的クーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1である方法。
  31. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.2:1である方法。
  32. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.3:1である方法。
  33. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも1.5:1である方法。
  34. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも2:1である方法。
  35. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも3:1である方法。
  36. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも4:1である方法。
  37. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    対向電極に対して循環されるとき、上記補助電極のクーロン容量の上記正極の可逆的クーロン容量に対する比は、この順番で、少なくとも5:1である方法。
  38. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記負極は、充電および放電サイクル中にキャリアイオンが上記負極に組み込まれるか又は上記負極を離れるのに伴う体積の膨張および収縮に適応するための、有意な空隙体積率を有するマイクロ構造化されたシリコン含有活物質をアノード活物質として含む方法。
  39. 請求項38に記載の方法において、
    上記アノード活物質の空隙体積率は、少なくとも0.1である方法。
  40. 請求項38に記載の方法において、
    上記アノード活物質の空隙体積率は、0.8未満である方法。
  41. 請求項38に記載の方法において、
    上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.15~約0.75である方法。
  42. 請求項38に記載の方法において、
    上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.2~約0.7である方法。
  43. 請求項38に記載の方法において、
    上記アノード活物質の空隙体積率は、約0.25~約0.6である方法。
  44. 請求項38に記載の方法において、
    上記マイクロ構造化されたアノード活物質は、マクロポーラス、マイクロポーラス若しくはメソポーラスな材料層、または、それらの材料層の組み合わせを備える方法。
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