JPH10305250A - 塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

塗布方法及び塗布装置

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JPH10305250A
JPH10305250A JP11558097A JP11558097A JPH10305250A JP H10305250 A JPH10305250 A JP H10305250A JP 11558097 A JP11558097 A JP 11558097A JP 11558097 A JP11558097 A JP 11558097A JP H10305250 A JPH10305250 A JP H10305250A
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JP
Japan
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coating
coating liquid
hopper
outer peripheral
annular
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Application number
JP11558097A
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English (en)
Inventor
Akira Ohira
晃 大平
Junji Ujihara
淳二 氏原
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布液の膜厚変動がなく、ビード切れのない
優れた塗布膜を円筒状基材の外周面に形成する塗布方法
及びその塗布装置。 【解決手段】 塗布液を供給して円筒状基材の外周面を
取り囲むように設けられた環状流出口に塗布液を流出さ
せ、流出した前記塗布液を前記環状流出口より前記円筒
状基材の外周面に近接するホッパー面に流し、前記円筒
状基材を前記ホッパー面に対し上方で垂直方向に移動さ
せてホッパー面を流れた塗布液を上方に移動する前記円
筒状基材の外周面に塗布して塗布膜を形成する塗布方法
において、前記環状流出口より内方で下側に環状傾斜
し、さらに内方で上側に環状傾斜した前記ホッパー面を
塗布液が流れ塗布することを特徴とする塗布方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布方法及び塗布装
置に係わり、さらに詳しくは、円筒状基材の外周面に塗
布液を塗布し塗布膜を形成することを特徴とする塗布方
法及びその塗布装置に関するものである
【0002】
【従来の技術】円筒状基材の外周面に塗布液を塗布し塗
布膜を形成する方法として、スプレー塗布法、浸漬塗布
法、ブレード塗布法、ロール塗布法等の種々の方法があ
る。特に、電子写真感光体ドラムのような薄膜で均一な
塗布については生産性の優れた塗布方法を開発すべく検
討されている。しかしながら、従来の円筒状基材への塗
布方法においては、均一な塗膜が得られなかったり生産
性が悪い等の短所があった。
【0003】スプレー塗布法ではスプレーガンより噴出
した塗布液滴が円筒状基材の外周面上に到達するまでに
溶媒が蒸発するために塗布液滴の固形分濃度が上昇して
しまい、それにともない塗布液滴の粘度上昇が起って液
滴が面に到達したとき、液滴が面上を充分に広がらない
ために、あるいは乾燥固形化してしまった粒子が表面に
付着するために、塗布表面の平滑性の良いものがえられ
ない。また連続面を有する円筒状基材への液滴の到達率
が100%でなく塗布液のロスがあったり部分的にも不
均一である為、膜厚コントロールが非常に困難である。
更に、高分子溶液等では糸引きを起こす事があるため使
用する溶媒等に制限がある。
【0004】ブレード塗布法、ロール塗布法は例えば円
筒状基材の長さ方向にブレードもしくはロールを配置し
該円筒状基材を回転させて塗布を行い円筒状基材を1回
転させた後ブレードもしくはロールを後退させるもので
ある。しかしながら、ブレードもしくはロールを後退さ
せる際、塗布液の粘性により、塗布膜厚の一部に他の部
分より厚い部分が生じ、均一な塗装膜が得られない欠点
がある。
【0005】浸漬塗布法は、上記におけるような塗布液
表面の平滑性、塗布膜の均一性の悪い点は改良される。
しかし塗布膜厚の制御が塗布液物性の例えば粘度、表面
張力、密度、温度等と塗布速度に支配され、塗布液物性
の調整が非常に重要となる。また塗布速度も低いし、塗
布液槽を満たすためにはある一定量以上の液量が必要で
ある。さらに重層する場合、下層成分が溶け出し、層界
面が乱れしかも塗布液槽が汚染されやすい等の欠点があ
る。
【0006】そこでホッパー型の塗布装置が開発され
た。図5に従来の装置の一例の構成断面を示す。図で、
塗布液11を送液ポンプ6により供給して、塗布液11
を塗布液スリット手段の塗布スリット8に流し、円筒状
基材1A,1Bの外周面を取り囲むように設けられた環
状流出口9に流出するようにしている。この流出する塗
布液11を環状流出口9より円筒状基材1A,1Bの外
周面に近接するホッパー面4に流す。一方、円筒状基材
1A,1Bをホッパー面4に対し図で矢印の上方で垂直
方向に移動させる。そして、ホッパー面4を流れ上方に
移動する円筒状基材1A,1Bの外周面に塗布液11を
塗布し塗布膜2を形成するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記塗
布装置を用いても、塗布液の脈動変動等による膜厚変
動、また、塗布液によっては塗布膜切れの問題が生じ
る。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
この発明の目的は塗布膜の膜厚変動が少なく、塗布膜切
れのない優れた塗布膜を円筒状基材の外周面に形成する
塗布方法及びその塗布装置を提供することにある。ま
た、本発明の目的は、同ー塗布装置から複数の塗布膜を
同時に円筒状基材上に形成させるいわゆる同時重層塗布
においても前記同様の優れた塗布膜を形成する塗布方法
を提供することにある。さらに、本発明の目的は、複数
の塗布装置から塗布膜を逐次円筒状基材上に形成させる
いわゆる逐次重層塗布においても、前記同様の優れた塗
布方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記のよう
な手段により達成される。即ち、(1)塗布液を供給し
て円筒状基材の外周面を取り囲むように設けられた環状
流出口に塗布液を流出させ、流出した前記塗布液を前記
環状流出口より前記円筒状基材の外周面に近接するホッ
パー面に流し、前記円筒状基材を前記ホッパー面に対し
上方で垂直方向に移動させてホッパー面を流れた塗布液
を上方に移動する前記円筒状基材の外周面に塗布して塗
布膜を形成する塗布方法において、前記環状流出口より
内方で下側に環状傾斜し、さらに内方で上側に環状傾斜
した前記ホッパー面を塗布液が流れ塗布することを特徴
とする塗布方法。
【0010】または、(2)塗布液を供給する塗布液供
給手段と、前記塗布液供給手段により供給される塗布液
を円筒状基材の外周面を取り囲むように環状に設けられ
た環状流出口に流す塗布液スリット手段と、前記環状流
出口より前記円筒状基材の外周面に近接するホッパー面
と、前記円筒状基材を前記ホッパー面に対し上方で垂直
方向に移動させる基材上昇手段とを備え、前記環状流出
口より塗布液をホッパー面に流出し、上方に移動する前
記円筒状基材の外周面に塗布液を塗布し塗布膜を形成す
る塗布装置において、前記ホッパー面が前記環状流出口
より内方で下側に環状傾斜し、さらに内方で上側に環状
傾斜したことを特徴とする塗布装置。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態により本発明の
塗布方法、塗布装置を説明するが、これに限定されるも
のではない。
【0012】(実施形態1)図1は本発明に係わる塗布
装置の一例の構成断面図(a)と要部拡大図(b)で、
図2は図1に係わる塗布装置の斜視図である。
【0013】図で、塗布液供給手段である送液ポンプ6
は塗布液11を塗布液スリット手段である塗布液スリッ
ト8に供給する。また、塗布ヘッド3は液溜まり室7、
塗布液スリット8、ホッパー面4等より構成されてい
る。液溜まり室7は塗布液供給口6Aより塗布液をとり
入れ液溜めする環状の液溜め室である。前記塗布液スリ
ット8は塗布液11を円筒状基材1A,1Bの外周面を
取り囲むように設けられた環状流出口9より流出させる
ようになっている。ホッパー面4は環状流出口9より内
方に環状傾斜の下端部Pまで傾斜した面4bと下端部P
より内方で上側の環状傾斜の上端部Qまで傾斜した面4
aがある。ホッパー面4は下端部Pの近傍に環状の塗布
液11の小さいホッパー面液溜まり部12が形成されて
いる。このことにより、ホッパー面4と円筒状基材1
A,1Bの外周面の間により安定したビードが形成し易
く、塗布液11による円周及び長手方向の膜厚変動が少
なく、塗布膜切れがない。また、表面張力が大きく塗布
性が悪い塗布液でもビードが安定して塗布できる。
【0014】また、前記下端部Pと上端部Qとの垂直方
向の長さをD(μm)とし、ホッパー面4の塗布液11
の膜厚をhw(μm)としたとき、前記Dは0.1hw
<D≦1hwなる条件を満足する。長さDが上記条件式
を満足することにより、ホッパー面と円筒状基材の外周
面の間により安定したビードが形成し易く、塗布液によ
る円周及び長手方向の膜厚変動がさらに少なく、塗布膜
切れがない。また、表面張力が大きく塗布性が悪い塗布
液でもビードがより安定して塗布できる。なお、傾斜面
4bと傾斜面4aとの間に平行な面があっても良い。
【0015】なお、塗布装置本体の水平に対する前記傾
斜面4bとのなす角をホッパー角θ1とし、装置本体の
水平に対する傾斜面4aとのなす角をホッパー角θ2と
したとき、ホッパー角θ1は40°<θ1≦70°が好
ましい。ホッパー角θ1が前記範囲にあると、塗布液が
安定して傾斜面4bを流れる。さらに好ましくは45°
<θ1≦65である。また、ホッパー角θ2は0°<θ
2≦70°が好ましい。ホッパー角θ2が前記範囲にあ
ると、ホッパー面と円筒状基材の外周面の間に安定した
ビードが形成し易く、塗布液による円周及び長手方向の
膜厚変動が少なく、塗布膜切れがない。さらに好ましく
は5°<θ2≦65°である。
【0016】基材上昇手段13は円筒状基材1A,1B
を把持し、ホッパー面4に対し上方で垂直方向に移動さ
せるようになっている。円筒状基材1A,1Bは円筒状
の基材で、中空ドラム、例えば、アルミニウムドラム、
プラスチックドラムの他、シームレスベルトの円筒状基
材でも良い。
【0017】次に、円筒状基材の円周面上への塗布方法
について説明する。塗布液11を塗布液タンク5より供
給して円筒状基材1A,1Bの外周面を取り囲むように
設けられた環状流出口9に流出する。流出した塗布液1
1を環状流出口9より円筒状基材1A,1Bの外周面に
近接するホッパー面4に流す。すると、塗布液11は環
状流出口9より傾斜面4bを流れ、下端部Pまで来る
と、今度は下端部Pより上端部Qまで流れる。
【0018】一方、円筒状基材を上昇させる基板上昇手
段13により、円筒状基材1A,1Bをホッパー面4に
対し垂直方向に上昇させる。前記上端部Qより塗布液を
流し、上方に移動する円筒状基材1A,1Bの外周面に
塗布して塗布膜2を形成するようになっている。
【0019】以上のように塗布するので、ホッパー面と
円筒状基材の外周面の間に安定したビードが形成し易
く、塗布液による円周及び長手方向の膜厚変動が少な
く、塗布膜切れがない。また、表面張力が大きく塗布性
が悪い塗布液でもビードが安定して塗布できる。
【0020】(実施形態2)図3は、本発明に係わる同
時重層の塗布装置の一例の構成断面図で、さらに、詳し
くは前記図1、2の塗布装置を同時に重層塗布する装置
である。図1、2と機構的、機能的に同じ部材は同一符
号を付すとともに説明を省略する。
【0021】図で、塗布液供給手段は送液ポンプ61に
より塗布液111を塗布液スリット手段である塗布液ス
リット81に供給する。また、塗布ヘッド3は液溜まり
室7、71、塗布液スリット8、81、ホッパー面4等
より構成されている。液溜まり室71は塗布液供給口6
Bより塗布液をとり入れ液溜めする環状の液溜め室であ
る。塗布液スリット81は塗布液111を円筒状基材1
A,1Bの外周面を取り囲むように設けられた環状流出
口91に流出するようにする。基材上昇手段13は前述
のように円筒状基材1A,1Bをホッパー面4に対し上
方で垂直方向に移動させるようになっている。ホッパー
面4は下端部Pの近傍に環状の塗布液の小さいホッパー
面液溜まり部12が形成され、このことによりホッパー
面と円筒状基材との間に安定した塗布液のビードが形成
され良好な塗布ができるようになっている。次に、円筒
状基材の同時重層の塗布方法について説明すると、塗布
液11を塗布液タンク5より供給して環状流出口9に流
出するようにする。流出する塗布液11を環状流出口9
よりホッパー面4に流す。塗布液11は実施の形態1で
説明したように、傾斜面4b、傾斜面4a(図1)を流
れる。
【0022】一方、基材上昇手段13により円筒状基材
1A,1Bをホッパー面4に対し上方で垂直方向に移動
させる。ホッパー面4を流れた塗布液11を上方に移動
する円筒状基材1A,1Bの外周面に塗布液11を塗布
し塗布膜2を形成する。次に、塗布液111を塗布液タ
ンク51より供給して、環状流出口91に流出するよう
にする。流出した塗布液111を環状流出口91より円
筒状基材1A,1Bの外周面に近接するホッパー面4に
流す。
【0023】一方、前述のよに、円筒状基材1A,1B
をホッパー面4に対し上方で垂直方向に移動させる。ホ
ッパー面4を流れた塗布液111を上方に移動する円筒
状基材1A,1Bの外周面に塗布液11を塗布し塗布膜
2の上に塗布膜2Aを形成し同時重層するようになって
いる。
【0024】以上のように塗布するので、ホッパー面と
円筒状基材の外周面の間に安定したビードが形成し易
く、塗布液による円周及び長手方向の膜厚変動が少な
く、塗布膜切れがない。また、表面張力が大きく塗布性
が悪い塗布液でもビードが安定し優れた同時重層の塗布
膜を形成することができる。
【0025】(実施形態3)図4は、本発明に係わる逐
次重層の塗布装置の1例の構成断面図で、さらに詳しく
は図1、2の塗布装置を上下に配置した逐次重層塗布す
る塗布装置である。図1、2と機構的、機能的に同じ部
材は同一符号を付すとともに説明を省略する。
【0026】塗布液供給手段は送液ポンプ62で塗布液
タンク52よりの塗布液112を塗布液スリット手段で
ある塗布液スリット82に供給する。塗布ヘッド32は
液溜まり室72、塗布液スリット82、ホッパー面42
等より構成されている。液溜まり室72は塗布液供給口
6Cより塗布液をとり入れ液溜めする環状の液溜め室で
ある。塗布液スリット82は塗布液112を円筒状基材
1A,1Bの外周面を取り囲むように設けられた環状流
出口92に流出するようにする。ホッパー面42は環状
流出口92より円筒状基材1A,1Bの外周面に近接す
る。ホッパー面42は環状流出口92より内方で下側に
環状の下端部Pまで傾斜し、前記傾斜下端部より内方で
上側に環状傾斜の上端部Qまで傾斜し、前記下端部Pと
前記上端部Qとの垂直方向の長さをD(μm)とし、ホ
ッパー面の塗布液の膜厚をhw(μm)としたとき、D
は0.1hw<D≦1hwを満足するようになってい
る。ホッパー面42は環状流出口92より内方で下側に
環状の下端部Pまで傾斜した面42b、下端部Pより内
方で上端部Qまで傾斜した面42aがある。ホッパー面
42は下端部Pの近傍に環状の塗布液112の小さいホ
ッパー面液溜まり部12が形成され、このことにより、
ホッパー面と円筒状基材の外周面の間に安定したビード
が形成し易く、塗布液による円周及び長手方向の膜厚変
動が少なく、塗布膜切れがない。また、表面張力が大き
く塗布性が悪い塗布液でもビードが安定して塗布でき
る。
【0027】装置本体の水平に対する傾斜した面42b
とのなす角をホッパー角θ1とし、装置本体の水平に対
する傾斜した面42aとのなす角をホッパー角θ2とし
たとき、前述の実施形態1の理由によりホッパー角θ1
は40°<θ1≦70°が好ましい、さらに好ましくは
45°<θ1≦65である。また、ホッパー角θ2は0
°<θ2≦70°が好ましい、さらに好ましくは5°<
θ2≦65°である。
【0028】次に、逐次重層の塗布方法について説明す
ると、塗布液11を塗布液タンク5より供給して環状流
出口9に流出する。塗布液11を環状流出口9よりホッ
パー面4に流す。塗布液11は下端部、上端部を流れ
る。
【0029】一方、基材上昇手段13により、円筒状基
材1A,1Bをホッパー面4に対し垂直方向に上昇させ
る。そして、ホッパー面4を流れた塗布液11を上方に
移動する円筒状基材1A,1Bの外周面に塗布液11を
塗布して塗布膜2を形成する。ここで、乾燥部Hで乾燥
される。
【0030】さらに、塗布液112を塗布液タンク52
より供給して環状流出口92に流出し、塗布液112を
環状流出口92より円筒状基材1A,1Bの外周面に近
接するホッパー面42に流す。塗布液112は下端部、
上端部を流れる。
【0031】一方、円筒状基材1A,1Bをホッパー面
42に対し上方で垂直方向に移動させる。ホッパー面4
を流れた塗布液112を上方に移動する円筒状基材1
A,1Bの外周面に塗布液112を塗布し塗布膜2Aを
形成する。なお、上記逐次重層の塗布装置は2つの塗布
ヘッド32を設けたものであるが、更に塗布ヘッド32
の上部に別の塗布ヘッドを設け塗布ヘッドが3つの逐次
重層の塗布装置としてもよいことは言うまでもない。
【0032】以上のように塗布するので、ホッパー面と
円筒状基材の外周面の間に安定したビードが形成し易
く、塗布液による円周及び長手方向の膜厚変動が少な
く、塗布膜切れがない。また、表面張力が大きく塗布性
が悪い塗布液でもビードが安定し優れた逐次重層の塗布
膜を形成することができる。
【0033】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、これ
に限定されるものではない。
【0034】<実施例1>円筒状基材である導電性支持
体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355
mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。前記円筒状
基材の上に下記の塗布液組成物UCL−1(ポリマー濃
度3wt%)を調製し、図1に記載の塗布装置を用い、
表1に記載の条件で塗布し、塗布ドラム No.1−1
〜1−4を得た。なお、円筒状基材の移動速度は25m
m/secで、液膜厚hwは30μmで行った。比較例
として図5の従来の塗布装置を用いた。ここに塗布結果
を表1に示す。
【0035】UCL−1塗布液組成物 共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製) メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比)
【0036】
【表1】
【0037】本発明の塗布装置を用いると、高さDが、
D=0.1hw〜1hwにある時、ホッパー面液溜まり
部の波立ちや塗布液の脈動がみられず、円筒状基材の外
周面に膜厚変動がなく、塗布膜切れが見られず良好であ
る。
【0038】<実施例2>円筒状基材である導電性支持
体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355
mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。前記円筒状
基材の上に下記の各塗布液組成物CGL−1を調製し、
図1、2に記載の塗布装置を用い、表2に記載の条件で
塗布し、塗布ドラムNo.2−1〜2−4を得た。な
お、円筒状基材の移動速度は25mm/secで、液膜
厚hwは70μmで行った。比較例として図5の従来の
塗布装置を用いた。ここに塗布結果を表2に示す。
【0039】CGL−1塗布液組成物 フルオレノン型ジスアゾ顔料(CGM−1):25g ブチラール樹脂(エスレックBX−L、積水化学社
製):10g メチルエチルケトン:2430ml 上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CG
M−1:BX−L=3:1に固定)をサンドミルを用い
て20時間分散したもの。
【0040】上記CGM−1の化学式を化1に示す。
【0041】
【化1】
【0042】塗布結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】本発明の塗布装置で高さDが、D=0.1
hw〜1hwにある時、ホッパー面液溜まり部の波立ち
や塗布液の脈動、あるいは滞留等による膜厚変動、膜厚
ムラが見られず良好である。
【0045】<実施例3>円筒状基材である導電性支持
体としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355
mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。前記円筒状
基材の上に下記の如く塗布液組成物CTL−1を調製
し、図1に記載の塗布装置を用い、表3に記載の条件で
塗布し、塗布ドラムNo.3−1〜3−4を得た。なお
円筒状基材の移動速度は10mm/secで行った。液
膜厚hwは100μmで行った。比較例として図5の従
来の塗布装置を用いた。塗布結果を表3に示す。
【0046】CTL−1塗布液組成物 CTM−1:5000g ポリカーボネート(Z−200 三菱瓦斯化学社製):
5600g 1,2−ジクロロエタン:28000ml CTM−1の化学式を化2に示す。
【0047】
【化2】
【0048】塗布結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】本発明の塗布装置で高さDが、D=0.1
hw〜1hwにある時、ホッパー面液溜まり部の波立ち
や塗布液の脈動、あるいは滞留等による膜厚変動、膜厚
ムラが見られず良好である。
【0051】<実施例4>円筒状基材である導電性支持
体は鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mmの
アルミニウムの塗布ドラムを用いた。前記円筒状基材の
上にUCL−1塗布液組成物を塗布ドラムNo.1−3
の条件で塗布膜厚30μmになるように塗布し、この上
に実施例2−3のCGL−1塗布液組成物を、塗布ドラ
ムNo.2−3の条件で、塗布膜厚40μmになるよう
に塗布し、さらに、この上に実施例3のCTL塗布組成
物を塗布ドラムNo.3−3の条件で塗布膜厚50μm
になるように、図4に記載の逐次型の塗布装置(コータ
ーを3台使用、基材移動速度は15mm/sec)を用
いて塗布し、感光体ドラムを得た。このドラムを用いて
実写したところ膜厚ムラ等の画像故障は見られなかっ
た。
【0052】
【発明の効果】以上のように構成したので下記の効果を
奏する。
【0053】請求項1に記載の発明の塗布方法は、塗布
液を供給して円筒状基材の外周面を取り囲むように設け
られた環状流出口に塗布液を流出させ、流出した前記塗
布液を前記環状流出口より前記円筒状基材の外周面に近
接するホッパー面に流し、前記円筒状基材を前記ホッパ
ー面に対し上方で垂直方向に移動させてホッパー面を流
れた塗布液を上方に移動する前記円筒状基材の外周面に
塗布して塗布膜を形成する塗布方法において、前記環状
流出口より内方で下側に環状傾斜し、さらに内方で上側
に環状傾斜した前記ホッパー面を塗布液が流れ塗布する
ので、ホッパー面と円筒状基材の外周面の間に安定した
ビードが形成し易く、塗布液による円周及び長手方向の
膜厚変動が少なく、塗布膜切れがない。また、表面張力
が大きく塗布性が悪い塗布液でもビードが安定して塗布
できる。
【0054】請求項2に記載の発明の塗布方法は、前記
ホッパー面の前記上側の環状傾斜の下端部と前記上側の
環状傾斜の上端部との垂直方向の長さをD(μm)とし
て、ホッパー面の塗布液の膜厚をhw(μm)としたと
き、0.1hw<D≦1hwなる条件を満足するホッパ
ー面で塗布するので、請求項1の効果がさらに顕著とな
る。
【0055】請求項3に記載の発明の塗布装置は、塗布
液を供給する塗布液供給手段と、前記塗布液供給手段に
より供給される塗布液を円筒状基材の外周面を取り囲む
ように環状に設けられた環状流出口に流す塗布液スリッ
ト手段と、前記環状流出口より前記円筒状基材の外周面
に近接するホッパー面と、前記円筒状基材を前記ホッパ
ー面に対し上方で垂直方向に移動させる基材上昇手段と
を備え、前記環状流出口より塗布液をホッパー面に流出
し、上方に移動する前記円筒状基材の外周面に塗布液を
塗布し塗布膜を形成する塗布装置において、前記ホッパ
ー面が前記環状流出口より内方で下側に環状傾斜し、さ
らに内方で上側に環状傾斜したので、ホッパー面と円筒
状基材の外周面の間に安定したビードが形成し易く、塗
布液による円周及び長手方向の膜厚変動が少なく、塗布
膜切れがない。また、表面張力が大きく塗布性が悪い塗
布液でもビードが安定して塗布できる。
【0056】請求項4に記載の発明の塗布装置は、前記
ホッパー面が上側環状傾斜の下端部と上端部との垂直方
向の長さをD(μm)として、ホッパー面の塗布液の膜
厚をhw(μm)としたとき、0.1hw<D≦1hw
なる条件を満足するので、請求項3の効果がさらに顕著
となる。
【0057】請求項5に記載の発明の塗布方法は、異な
る塗布液を各々複数の円筒状基材の外周面を取り囲むよ
うに環状に設けられた環状流出口に流す塗布液スリット
に供給し、各々複数の前記環状流出口から同一のホッパ
ー面に流出させ、複数の塗布膜を同時に円筒状基材の外
周面上に形成させるので、請求項1の効果の記載に加
え、同時重層性がよく、塗布膜が複数の場合に塗布処理
時間が短縮できる。
【0058】請求項6に記載の発明の塗布方法は、異な
る塗布液を各々複数の円筒状基材の外周面を取り囲むよ
うに環状に設けられた環状流出口に流す塗布液スリット
に供給し、各々複数の前記環状流出口から各々の前記ホ
ッパー面に供給させ、複数の塗布膜を前記円筒状基材の
上に逐次形成させるので、請求項1の効果の記載に加
え、逐次重層性がよく、塗布膜が複数の場合に塗布処理
時間が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる塗布装置の一例の構成断面図と
要部拡大図である。
【図2】図1に係わる塗布装置の斜視図である。
【図3】本発明に係わる同時重層の塗布装置の一例の構
成断面図である。
【図4】本発明に係わる逐次重層の塗布装置の一例の構
成断面図である。
【図5】従来の塗布装置の一例の構成断面図である。
【符号の説明】
1A,1B 円筒状基材 2,2A 塗布膜 3,32 塗布ヘッド 4,42 ホッパー面 4a、4b 傾斜面 42a,42b 傾斜面 5,51, 52 塗布液タンク 6,61,62 送液ポンプ 6A,6B,6C 塗布液供給口 7,71,72 液溜まり室 8,81,82 塗布液スリット 9,91,92 環状流出口 10 泡抜き口 11,111,112 塗布液 12 ホッパー面液溜まり部 13 基材上昇手段 D 高さ θ1,θ2 ホッパー角 P 下端部 Q 上端部 hw 塗布液膜厚

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を供給して円筒状基材の外周面を
    取り囲むように設けられた環状流出口に塗布液を流出さ
    せ、流出した前記塗布液を前記環状流出口より前記円筒
    状基材の外周面に近接するホッパー面に流し、前記円筒
    状基材を前記ホッパー面に対し上方で垂直方向に移動さ
    せてホッパー面を流れた塗布液を上方に移動する前記円
    筒状基材の外周面に塗布して塗布膜を形成する塗布方法
    において、前記環状流出口より内方で下側に環状傾斜
    し、さらに内方で上側に環状傾斜した前記ホッパー面を
    塗布液が流れ塗布することを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記ホッパー面の前記上側の環状傾斜の
    下端部と前記上側の環状傾斜の上端部との垂直方向の長
    さをD(μm)として、ホッパー面の塗布液の膜厚をh
    w(μm)としたとき、 0.1hw<D≦1hw なる条件を満足するホッパー面で塗布することを特徴と
    する請求項1に記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】 塗布液を供給する塗布液供給手段と、前
    記塗布液供給手段により供給される塗布液を円筒状基材
    の外周面を取り囲むように環状に設けられた環状流出口
    に流す塗布液スリット手段と、前記環状流出口より前記
    円筒状基材の外周面に近接するホッパー面と、前記円筒
    状基材を前記ホッパー面に対し上方で垂直方向に移動さ
    せる基材上昇手段とを備え、前記環状流出口より塗布液
    をホッパー面に流出し、上方に移動する前記円筒状基材
    の外周面に塗布液を塗布し塗布膜を形成する塗布装置に
    おいて、前記ホッパー面が前記環状流出口より内方で下
    側に環状傾斜し、さらに内方で上側に環状傾斜したこと
    を特徴とする塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記ホッパー面の前記上側の環状傾斜の
    下端部と前記上側の環状傾斜の上端部との垂直方向の長
    さをD(μm)として、ホッパー面の塗布液の膜厚をh
    w(μm)としたとき、 0.1hw<D≦1hw なる条件を満足することを特徴とする請求項3に記載の
    塗布装置。
  5. 【請求項5】 異なる塗布液を各々複数の円筒状基材の
    外周面を取り囲むように環状に設けられた環状流出口に
    流す塗布液スリットに供給し、各々複数の前記環状流出
    口から同一の前記ホッパー面に流出させ、複数の塗布膜
    を同時に円筒状基材の外周面上に形成させることを特徴
    とする請求項1または2に記載の塗布方法。
  6. 【請求項6】 異なる塗布液を各々複数の円筒状基材の
    外周面を取り囲むように環状に設けられた環状流出口に
    流す塗布液スリットに供給し、各々複数の前記環状流出
    口から各々前記ホッパー面に供給させ、複数の塗布膜を
    前記円筒状基材の上に逐次形成させることを特徴とする
    請求項1または2に記載の塗布方法。
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