JPH10286922A - 離型フィルム - Google Patents

離型フィルム

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JPH10286922A
JPH10286922A JP9699497A JP9699497A JPH10286922A JP H10286922 A JPH10286922 A JP H10286922A JP 9699497 A JP9699497 A JP 9699497A JP 9699497 A JP9699497 A JP 9699497A JP H10286922 A JPH10286922 A JP H10286922A
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JP
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release film
polyester
release
film
weight
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JP9699497A
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Kimihiro Izaki
公裕 井崎
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な剥離性、クッション性、平面性、帯電
防止性を十分に兼ね備えた離型フィルムを提供する。 【解決手段】 微細気泡含有ポリエステルフィルムの少
なくとも片面に離型層が塗設されてなり、下記式(1)
〜(5)を同時に満足することを特徴とする離型フィル
ム。 【数1】0.40≦D≦1.30 …(1) 5≦F≦1500 …(2) R≦1013 …(3) 0.3≦D …(4) S(MD)≦1.0 …(5) (上記式中、Dは離型フィルムの見かけの密度、Fは離
型フィルムの剥離力、Rは離型フィルムの何れか一方の
面の表面固有抵抗、ODは離型フィルムの隠蔽度、S
(MD)は180℃で5分間熱処理後の離型フィルムの
MD方向の熱収縮率を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離型フィルムに関す
るものであり、詳しくは、カード用、ラベル用、印刷
用、粘着用、セラミック成形等の各種用途に好適な離型
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルフィルムを基材とす
る離型フィルムがカード用、ラベル用、印刷用、粘着
用、セラミック成形用等の各種離型用に利用されている
が、カード用、医療用、印刷用等において隠蔽性を必要
とされる場合には、通常、白色ポリエステルフィルムを
基材とする離型フィルムが用いられる。さらにより高度
な印刷時の鮮映性を必要とする場合には印刷基材として
クッション性を有する離型フィルムが必要である。その
一例として非相溶な熱可塑性樹脂を配合したポリエステ
ルをフィルム化した、微細気泡を含有するポリエステル
フィルムを基材とする離型フィルムが挙げられる。
【0003】離型フィルムの用途によっては平面性良好
なことが要求される場合があり、その一例として、画像
を印刷してシールとする製品の台紙、いわゆるシールプ
リント用途が挙げられる。近年、印刷工程における高速
化に伴い、印刷時の乾燥温度を高く設定する傾向にある
が、高温下で印刷を行う際には、微細気泡を含有するポ
リエステルフィルムを基材とする離型フィルムを使用し
た場合、変形あるいはカールしやすい等の不具合が生じ
る場合がある。
【0004】また、トナー方式の普通紙複写機等で印刷
を行った場合にも、微細気泡を含有するポリエステルフ
ィルムを基材とする離型フィルムを使用すると、変形あ
るいはカールしやすい等の不具合が生じる場合がある。
一方、ポリエステルフィルムを基材とする離型フィルム
の使用上の問題点として、加工工程中にて一旦静電気が
発生すると離型フィルム自体が静電気を保持した状態で
加工を継続するために静電気起因の剥離不良あるいは塗
布むら等の不具合を生じる場合があり、その解決が望ま
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、適度な剥離
性、クッション性、平面性、帯電防止性を十分に兼ね備
えた離型フィルムを提供することを解決課題とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
を鑑み鋭意検討した結果、特定の構成からなる離型フィ
ルムによれば、上記課題を容易に解決し得ることを見い
だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の
要旨は、微細気泡含有ポリエステルフィルムの少なくと
も片面に離型層が塗設されてなり、下記式(1)〜
(5)を同時に満足することを特徴とする離型フィルム
に存する。
【0007】
【数2】0.40≦D≦1.30 …(1) 5≦F≦1500 …(2) R≦1013 …(3) 0.3≦D …(4) S(MD)≦1.0 …(5) (上記式中、Dは離型フィルムの見かけの密度(g/c
3 )、Fは離型フィルムの剥離力(gf/50mm
幅)、Rは離型フィルムの何れか一方の面の表面固有抵
抗(Ω)、ODは離型フィルムの隠蔽度、S(MD)は
180℃で5分間熱処理後の離型フィルムのMD方向の
熱収縮率(%)を表す)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の離型フィルムを構成するポリエステルフ
ィルムは微細気泡を含有することを特徴とする。使用す
るポリエステルに関しては、芳香族ジカルボン酸と脂肪
族グリコールとを重縮合させて得られるポリエステルで
あり、芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪
族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等
が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレ−ト(PEN)等が例示
される。当該ポリエステルは、第三成分を含有した共重
合体であってもよい。共重合ポリエステルのジカルボン
酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、および、オキシカルボン酸(例えば、P−オ
キシ安息香酸など)の一種または二種以上が挙げられ、
グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ−
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチ
ルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
【0009】本発明におけるポリエステルフィルムが含
有する微細気泡は、種々の手段により形成されるが、ポ
リエステルに対して実質的に非相溶な熱可塑性樹脂によ
り形成されることが好ましい。フィルム中に存在する微
細気泡により、ポリエステルフィルムにクッション性が
付与される。ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱
可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン、ポリメチルブテン等のポ
リオレフィンの他、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ポリフェニレンスルファイド等が挙げられる。それらの
中でも、生産性の点でポリプロピレンが好ましい。
【0010】上記ポリプロピレンとしては、通常95モ
ル%以上、好ましくは98モル%以上がプロピレン単位
を有する結晶性ポリプロピレンホモポリマーが好まし
い。非晶性ポリプロピレンの場合には、フィルム製造工
程において、無延伸ポリエステルシート表面にポリプロ
ピレンがブリードアウトし、製造設備を汚損する場合が
ある。また、プロピレン単位以外の例えばエチレン単位
が5モル%を超えて共重合されているポリプロピレンの
場合には、独立気泡の形成が不十分な場合がある。
【0011】用いるポリプロピレンのメルトフローイン
デックス(MFI)としては、0.5〜30g/分、さ
らには1.0〜15g/分の範囲が好ましい。当該範囲
が0.5g/分未満の場合には、生成する気泡が大きく
なりすぎる場合があり、一方、30g/分を超える場合
には、フィルムの密度の制御が困難な場合がある。本発
明において、ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱
可塑性樹脂のポリエステル中の含有量は通常5〜45重
量%、好ましくは10〜35重量%、さらに好ましくは
15〜25重量%の範囲である。当該範囲が5重量%未
満の場合には、ポリエステルフィルム中に形成される気
泡の量が少ないため、クッション性が不十分な場合があ
り、一方、45重量%を超える場合にはフィルム製膜時
に破断しやすく、製膜が困難な場合がある。
【0012】本発明において、実質的に非相溶な熱可塑
性樹脂をポリエステルに含有させる場合には、ポリエス
テルフィルム中に形成される気泡の大きさを制御するこ
と等を目的として界面活性剤を併用するのが好ましい。
界面活性剤の種類としてはアニオン系、カチオン系、両
性、非イオン性等が挙げられ、中でも非イオン性、特に
シリコーン系界面活性剤が好ましい。シリコーン系界面
活性剤の具体例としては、オルガノポリシロキサンーポ
リオキシアルキレン共重合体、ポリオキシアルキレン側
鎖を有するアルケニルシロキサン等が挙げられる。
【0013】ポリエステル中の界面活性剤の含有量は特
に限定されるものではないが、通常0.001〜1.0
重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲であ
る。当該範囲が0.001重量%未満では、整泡効果が
不十分な場合があり、一方、1.0重量%を超える場合
には、フィルム製造工程中、特に押出し工程において不
具合が生じる場合がある。
【0014】本発明におけるポリエステルフィルム中に
は、隠蔽性付与を主たる目的として粒子を配合すること
が好ましい。配合する粒子の種類は、隠蔽性付与可能な
粒子であれば特に限定されるものではないが、好ましく
は白色粒子が良く、さらに好ましくは二酸化チタン、硫
酸バリウム等である。用いる粒子の平均粒径は、通常
0.01〜5μm、好ましくは0.01〜3μmの範囲
である。当該範囲が0.01μm未満の場合には、粒子
が凝集しやすく、分散性が不十分な場合があり、一方、
5μmを超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くな
りすぎて、後工程において離型層を積層させる場合等に
不具合が生じる場合がある。
【0015】さらにポリエステルフィルム中の粒子含有
量は、通常0.5〜20重量%、好ましくは1.0〜2
0重量%の範囲である。当該範囲が0.5重量%未満の
場合には、隠蔽性が不十分な場合があり、一方、20重
量%を超えて添加する場合にはポリエステルフィルムの
表面粗度が粗くなりすぎる場合がある。ポリエステル中
に粒子を添加する方法としては、特に限定されるもので
はなく、従来公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエ
ステルを製造する任意の段階において添加することがで
きるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステ
ル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。
【0016】また、ベント付き混練押出機を用い、エチ
レングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリ
ーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、
混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料
とをブレンドする方法などによって行われる。さらに上
述の粒子以外に隠蔽性向上を目的として蛍光増白剤を併
用してもよい。本発明においてポリエステル層中の蛍光
増白剤含有量は0〜0.30重量%の範囲が好ましい。
【0017】本発明におけるポリエステルフィルムの隠
蔽度は、通常0.3以上、好ましくは0.5以上であ
る。当該範囲が0.3未満では、遮光性を必要とする用
途には隠蔽性が不十分なために適用困難な場合がある。
なお、本発明におけるポリエステルフィルム中には上述
の粒子、蛍光増白剤以外に必要に応じて従来公知の酸化
防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加するこ
とができる。
【0018】本発明におけるポリエステルフィルムの厚
みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定
されるものではないが、通常12〜350μm、好まし
くは38〜250μmの範囲である。次に、本発明にお
けるポリエステルフィルムの製造例について具体的に説
明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではな
い。
【0019】すなわち、先に述べたポリエステル原料を
使用し、ダイから押し出された溶融シートを、冷却ロー
ルで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。
この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回
転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加
密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用さ
れる。
【0020】次に、得られた未延伸シートを二軸方向に
延伸する方法について述べる。すなわち、まず、前記の
未延伸シートを一方向にロールまたは、テンター方式の
延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120
℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通
常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次い
で、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延
伸温度は、通常70〜130℃、好ましくは80〜12
0℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましく
は3.5〜6倍である。そして、引き続き、170〜2
50℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処
理を行い、二軸配向フィルムを得る。
【0021】延伸工程中にフィルム表面を処理する、い
わゆる塗布延伸法(インラインコーティング)を施すこ
とができる。それは以下に限定するものではないが、特
に1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前にコーティ
ング処理を施すことができる。上記の延伸においては、
一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもで
きる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ
上記範囲となるように行うのが好ましい。また、前記の
未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同
時二軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応
じて熱処理を行う前または後に再度縦および/または横
方向に延伸してもよい。
【0022】上述の塗布延伸法にてポリエステルフィル
ム上に塗布層が塗設される場合には、延伸と同時に塗布
が可能になるとともに塗布層の厚みを延伸倍率に応じて
薄くすることができ、ポリエステルフィルムとして好適
なフィルムを比較的安価に製造できる。本発明において
離型フィルムに帯電防止性を付与する方法としては、ポ
リエステルフィルムにクロム蒸着等の導電性材料を蒸着
する「蒸着法」、ポリエステルフィルム中に帯電防止剤
を練り込む「練り込み法」、離型層中に帯電防止剤を含
有する方法、ポリエステルフィルムに帯電防止剤を含有
する塗布層を塗設する方法等、従来公知の方法を用いる
ことができ、特に限定されるものではないが、離型フィ
ルムの何れか一方の面の表面固有抵抗を1013Ω以下に
することが必要であり、その中でも、ポリエステルフィ
ルムに帯電防止剤を含有する塗布層を塗設する方法が好
ましく、さらに好ましくは当該方法が上述の塗布延伸法
(インラインコーティング法)によりポリエステルフィ
ルム上に塗設されるのが良い。
【0023】上述の塗布層中に含有する帯電防止剤とし
ては、第四級アンモニウム塩含有カチオン系、リン酸エ
ステル塩系、有機スルホン酸金属塩基系等の化合物が挙
げられるが、本発明においてはイオン化された窒素元素
またはピロリジウム環の何れかを主鎖に含有するポリマ
ーを使用することが、帯電防止性が良好な点で好まし
い。
【0024】主鎖にイオン化された窒素元素を含有する
ポリマーとして、その一例としてアイオネンポリマーが
挙げられる。具体例としては、特公昭53−23377
号公報、特交昭54−10039号公報、特開昭47−
34581号公報、特開昭56−76451号公報、特
開昭58−93710号公報、特開昭61−18750
号公報、特開昭63−68687号公報等に記載されて
いるものが挙げられる。 詳細は、ALAN D.WI
LSON and HAVARD J.PROSSER
(Ed.) DEVELOPMENTS IN IONI
C POLYMERS−2 ELSEVIER APPL
IED SCIENCE PUBLISHER、1986
年)、IONENE POLYMERS:、PROPE
RTIES ANDAPPLICATIONSに記載さ
れている。
【0025】一方、主鎖にピロリジウム環を含有するポ
リマーとは、下記構造(A)、(B)を有するポリマー
が挙げられる。
【0026】
【化1】 上記式中、R1 、R2 は、アルキル基、フェニル基等で
あり、R1 、R2 とも同一基でもよいし、当該アルキ
ル基、フェニル基が以下に示す官能基で置換されたタイ
プでもよい。
【0027】置換可能な官能基として一例を挙げると、
ヒドロキシ、アミド、低級アルコキシ、フェノキシ、ナ
フトキシ、シアノ、チオフェノキシ、シクロアルキル、
トリアンモニウム低級アルキル、ニトロ基はアルキル基
上でのみ、またハロゲン基はフェニル基上でのみ置換可
能である。また、R1 、R2 は化学的に結合していても
よく、−(CH2)n−、(nは2〜5の整数)、−C
H=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=N−、
−CH=CH−N=CH−、−(CH22−O−(CH
22−、−(CH23−O−(CH23−等が挙げられ
る。さらに、R1 、R2 の一方のみが水素であってもよ
い。
【0028】上記式中のX- はCl- 、Br- 、1/2
SO4 2-、1/3PO4 3-の無機酸残基、CH3 SO4 -
25 SO4 -、Cl2l+1COO- (lは1〜6の整
数)の有機スルホン酸残基またはカルボン酸残基を示
す。本発明の(A)式のポリマーは下記式(C)の化合
物をラジカル重合触媒存在下、環化重合させることによ
り得ることができる。
【0029】
【化2】 (B)式のポリマーは上記(C)式の化合物を二酸化イ
オウを溶媒とする系にて環化重合させることにより得ら
れる。
【0030】本発明における主鎖にピロリジウム環を有
するポリマーは(C)式の化合物と重合性のある炭素−
炭素不飽和結合を有する化合物を共重合成分としていて
もよい。さらに当該ポリマーの分子量は500〜100
万、好ましくは1000〜50万の範囲である。当該範
囲が500未満の場合には、帯電防止効果はあるもの
の、塗膜強度が弱い、ブロッキングしやすい等の不具合
が生じる場合があり、一方、100万より高い場合に
は、塗布液の粘度が高く、塗工性が低下する場合があ
る。
【0031】本発明における塗布層中に帯電防止剤に加
えてバインダポリマーを含有することが塗布層の耐久性
等の点で好ましい。バインダーポリマーとしては、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアルキレ
ングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシセルロース、でんぷん類、ポリエウレタ
ン、ポリエステル、ポリアクリレート、塩素系ポリマー
(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体
等)、ポリオレフィン等が挙げられる。それらの中で
も、塗布層を塗布延伸法にて設ける場合には、ノニオン
系、カチオン系、両性系の水溶液または水分散体として
使用可能な有機ポリマーが好ましく、また、それらの中
でもポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリレートを
使用した場合に、印刷インキ、UV硬化型塗料、PPC
用トナー等に対する接着性が良好となり好ましい。
【0032】これらのポリマーはそのモノマーの一成分
としてノニオン、カチオン、または両性系の親水性成分
を共重合することにより、親水性を付与し、水に分散さ
せることが可能となる。本発明において、上述のとおり
塗布層中に帯電防止剤とバインダーポリマーを含有する
ことが好ましいが、帯電防止剤の含有量は、10〜80
重量%の範囲が好ましい。当該範囲が10重量%未満の
場合には、帯電防止性が不十分な場合があり、一方、8
0重量%を超える場合には、塗膜耐久性が不十分となる
場合があり、また、塗布層上に印刷層等を設ける場合に
は接着性が不十分となる場合がある。
【0033】本発明における塗布層構成成分として架橋
剤を併用してもよく、具体例としてはメチロール化ある
いはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミ
ン系、アクリルアミド系、ポリアミド系化合物、エポキ
シ化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネ
ート、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
ジルコーアルミネートカップリング剤等が挙げられる。
これらの架橋成分はバインダーポリマーと予め結合して
いてもよい。
【0034】また、塗布層の固着性、滑り性改良を目的
として、無機系粒子を含有してもよく、具体例としては
シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チ
タン、バリウム塩等が挙げられる。さらに必要に応じて
消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機系
高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料
等が含有されてもよい。
【0035】本発明における塗布層の厚みは、通常0.
01〜5μm、好ましくは0.02〜1μmの範囲であ
る。当該範囲が0.01μm未満の場合には、塗布厚み
の均一性が不十分な場合があり、一方、5μmを超えて
塗布する場合には、滑り性低下による不具合が生じる場
合がある。本発明においてポリエステルフィルムに塗布
層を設ける方法に関しては、後述する離型層を塗設させ
る場合と同様に、バーコート方式、グラビアコート方式
等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
【0036】本発明における離型フィルムを構成する離
型層は離型性を有する材料を含有していれば、特に限定
されるものではない。中でも、硬化型シリコーン樹脂を
含有しているのが好ましい。硬化型シリコーン樹脂を主
成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等
による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。
【0037】硬化型シリコーン樹脂の種類としては付加
型・縮合型・紫外線硬化型・電子線硬化型・無溶剤型等
何れの硬化反応タイプでも用いることができる。具体例
を挙げると、信越化学工業(株)製KS−774、KS
−775、KS−778、KS−779H、KS−85
6、X−62−2422、X−62−2461、ダウ・
コーニング・アジア(株)製DKQ3−202、DKQ
3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、D
KQ3−210、東芝シリコーン(株)製YSR−30
22、TPR−6700、TPR−6720、TPR−
6721、東レ・ダウ・コーニング(株)製SD722
0、SD7226、SD7229等が挙げられる。
【0038】さらに離型層の剥離性等を調整するため
に、剥離コントロール剤を併用してもよい。本発明にお
いて、ポリエステルフィルムに離型層を塗設する方法と
して、バーコート、リバースロールコート、グラビアコ
ート、エアドクターコート、ドクターブレードコート
等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
【0039】離型層の厚みは塗工性の面から、0.01
〜5μmが好ましい。離型層の厚みが0.01μm未満
になると、塗工性の面より安定性に欠け、均一な塗膜を
得るのが困難になる場合がある。一方、5μmを超えて
厚塗りにすると、離型層自体の塗膜密着性、硬化性等が
低下する場合がある。ポリエステルフィルムと離型層と
の間には、帯電防止層、接着層等の中間層を設けてもよ
く、また、ポリエステルフィルムにはコロナ処理、プラ
ズマ処理等の表面処理を施してもよい。
【0040】かくして得られた離型フィルムの見かけの
密度(D)は、0.40〜1.30(g/cm3)の範
囲である。Dが0.40未満の場合には、離型フィルム
の機械的強度が不十分であり、一方、1.30を超える
場合には、離型フィルムのクッション性が損なわれる。
本発明の離型フィルムの剥離力(F)は、5〜1500
(gf/50mm幅)の範囲である。Fが5gf/50
mm幅未満の場合には、剥離力が軽すぎて取り扱い時に
剥がれる等の不具合が生じる場合があり、一方、150
0gf/50mm幅を超える場合には、剥離力が大きす
ぎて、剥離しにくい等の不具合が生じる。
【0041】本発明の離型フィルムの何れか一方の面の
表面固有抵抗(R)は、1013Ω以下である必要があ
る。Rが1013Ωを超える場合には、帯電防止効果が不
十分である。本発明の離型フィルムの隠蔽度(OD)
は、0.3以上である必要がある。ODが0.3未満で
は、隠蔽性が不十分である。
【0042】本発明において、180℃、5分間熱処理
後の離型フィルムのMD方向(フィルム長手方向)の熱
収縮率S(MD)は、1.0%以下である必要がある。
S(MD)が1.0%を超える場合には、印刷時に変形
あるいはカールする等の不具合が生じる。S(MD)
は、好ましくは0.8%、さらに好ましくは0.6%以
下である。
【0043】本発明の離型フィルムのS(MD)を上述
の範囲にする具体的な手法としては、ポリエステルフィ
ルム製膜工程において、熱固定時に縦方向に30%以下
の範囲で弛緩を施したり、ポリエステルフィルムに離型
層を塗設する前後においてアニール処理を施す等の手法
が挙げられる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。 (1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を
除去したポリエステル1gに対して、フェノール/テト
ラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒10
0mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。 (2)平均粒径(d50:μm) 遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製
SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布にお
ける積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。 (3)メルトフローインデックス(MFI):(g/1
0分) JIS−K−6758−1981に準じて測定した。こ
の値が高いほどポリマーの溶融粘性が低いことを示す。 (4)離型フィルムの剥離力(F)の評価 測定試料の離型層に両面粘着テープ(日東電工製「N
o.502」)の片面を貼り付けた後、50mm×30
0mmにカットした後、1時間放置後の剥離力を測定し
た。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「イン
テスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300
mm/分の条件下に行った。 (5)離型フィルムの見かけの密度(D)の評価 離型フィルムの任意の部分から10cm×10cmの正
方形のサンプルを切り出して重量を測定するとともにマ
イクロメーターで任意の点9点の厚みを測定し、その平
均値と重量とから単位体積当たりの重量を算出した。測
定数は5とし、その平均値を離型フィルムの密度とし
た。 (6)離型フィルムの帯電防止性(R)の評価 横河・ヒューレット・パッカード社製の内部電極50m
m径、外部電極70mm径の同心型電極である1600
8A(商品名)を23℃、50%RH雰囲気下にて測定
試料を設置し、100Vの電圧を印加し、同社高抵抗計
4329A(商品名)で表面固有抵抗を測定し、下記判
定基準にて判定した。 《判定基準》 ○:109 Ω以下 △:109 Ωを超えて1013Ω以下 ×:1013Ωを超える △以上は実用上問題ないレベルである。 (7)帯電防止層と印刷インキとの接着性評価 下記組成のUV硬化インキを300メッシュのシルクス
クリーンを用いて10μmになるように帯電防止層上に
塗布した。その後、ウシオ電機製UV照射装置「UVC
−402/1HN:302/1MH」に通して、水銀灯
出力160w/cm、ラインスピード5m/分、ランプ
〜フィルム間間隔100mmにてインキを硬化させ、硬
化後、直ちにセロテープ剥離試験にて下記判定基準にて
接着性を評価した。 《UV硬化インキ組成》 UV硬化インキ(東洋インキ製スクリーンインキ:FDSS21 391藍) 100部 レジューサーP 10部 《セロテープ剥離試験》インキ面にニチバン(株)製セ
ロテープ(18mm幅)を気泡が混入しないように7c
mの長さに貼り、さらに3kgの手動式荷重ロールで一
定荷重を与え、フィルムを固定し、セロハンテープの一
端を500gの錘に接続し、錘が45cmの距離を自然
落下後に180度方向の剥離試験が開始する方法で評価
した。 《判定基準》 評価5:セロハンテープ面にインキが全く剥離しない 評価4:10%未満しかインキがセロハンテープ面に剥
離しない 評価3:10〜50%の部分のインキがセロハンテープ
面に剥離する 評価2:50%以上の部分のインキがセロハンテープ面
に剥離する 評価1:完全にインキがセロハンテープ面に剥離する 評価4以上は実用上問題ないレベルである。 (8)離型フィルムの隠蔽性(OD)の評価 マクベス濃度計TDー904型を使用し、ビジュアル光
による透過濃度を測定した。5点の測定値の平均値を隠
蔽度値とした。この値が大きい程、光線透過率が低いこ
とを示す。 (9)離型フィルムの熱収縮率S(MD)の評価 田葉井製作所製熱風循環炉を用いて、試料フィルムを1
80℃、5分間、自由端熱処理を行い、処理前後の離型
フィルムの縦方向の寸法変化を%で表した。
【0045】
【数3】 (上記式中、L0は熱処理前のフィルム長(mm)、L
1は熱処理後のフィルム長(mm)を意味する) (10)離型フィルムの平面性評価 離型フィルムをA4カット版サイズに断裁した後、トナ
ー方式の普通紙複写機(シャープ(株)製「SD−20
50」型)を用いて、反離型面側に市松模様の印刷を施
した。得られた離型フィルムのカール状態を目視観察し
て、下記判定基準にて判定を行った。 《判定基準》 ○:カールが認められず、平面性良好 △:ほとんど目立たないが、僅かにカールが認められ、
やや平面性に劣る ×:明らかにカールが認められ、平面性に劣る △以上は実用上問題ないレベルである。 〈ポリエステルの製造〉 製造例1(ポリエステルA1) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去
し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要
して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了した。次いでエチレングリコールスラリー、エチルア
シッドフォスフェート0.04部、酸化ゲルマニウム
0.01部を添加した後、100分で温度を280℃、
圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最
終的に0.3mmHgとした。4時間後、系内を常圧に
戻してポリエステルA1を得た。ポリエステルA1の固
有粘度は0.66であった。
【0046】製造例2(ポリエステルA2) 製造例1で得たポリエステルA1とMFIが10g/1
0分の結晶性ポリプロピレンチップを7:1の比で混合
し、さらに平均粒径0.35μmの酸化チタンを2.5
重量%、蛍光増白剤を0.050重量%、シリコーン系
界面活性剤を0.3重量%添加し、ポリエステルA2を
得た。
【0047】製造例3(ポリエステルA3) 製造例2において、ポリエステルA1と結晶性ポリプロ
ピレンチップの混合比を2:6とする以外は製造例2と
同様にしてポリエステルA3を得た。 製造例4(ポリエステルA4) 製造例2において、結晶性ポリプロピレンチップおよび
シリコーン系界面活性剤を添加しない以外は製造例2と
同様に製造し、ポリエステルA4を得た。
【0048】製造例5(ポリエステルA5) 製造例2において、酸化チタンの添加量を0.05重量
%とする以外は製造例2と同様にしてポリエステルA5
を得た。 製造例6(ポリエステルA6) 製造例2において、ポリエステルA1と結晶性ポリプロ
ピレンチップの混合比を5:3とする以外は製造例2と
同様にしてポリエステルA6を得た。
【0049】実施例1 製造例2で製造したポリエステルA2を180℃で4時
間不活性ガス雰囲気中で乾燥し、溶融押出機により29
0℃で溶融し、口金から押出し、静電印加密着法を用い
て表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化
して未延伸シートを得た。得られたシートを85℃で
3.7倍縦方向に延伸した。次いで、下記組成の塗布剤
を塗布した後、フィルムをテンターに導き100℃で
3.5倍横方向に延伸した後、230℃にて熱固定を行
いながら、縦方向に6%の弛緩を施し、乾燥後の塗布層
の厚みが0.15μmの厚さ75μmの塗布層が塗設さ
れたポリエステルフィルムを得た。さらにオフラインに
て下記組成からなる離型層を塗布層が塗設された面とは
反対面に乾燥後の塗布厚みが0.1(g/m2)になる
ようにして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 70重量% バインダー (ポリアクリレートカチオン系水分散体:日本カーバイド(株) ニカゾールFX−625) 30重量%
【0050】
【化3】《ポリマーAの構造》 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KSー847H:信越化学製) 100部 硬化剤 (PLー50T: 信越化学製) 1部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例2 実施例1における塗布剤の配合比を下記比率に変更する
以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 20重量% バインダー(日本カーバイド(株)ニカゾールFX−625) 80重量% 実施例3 実施例1における塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーB 70重量% バインダー(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メチロールアク リルアミドの3元共重合体のノニオン系水分散体:モノマー比率:47.5/4 7.5/5モル%) 30重量%
【0051】
【化4】《ポリマーBの構造》 実施例4 実施例1における塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーC 40重量% バインダー(ポリビニルアルコール:日本合成化学工業(製)ゴーセノール GL−05) 30重量% 架橋剤(メトキシメチルメラミン) 30重量%
【0052】
【化5】《ポリマーCの構造》 実施例5 実施例1における塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーD 70重量% バインダー(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メチロールアクリ ルアミドの3元共重合体のノニオン系水分散体:モノマー比率:47.5/47 .5/5モル%) 30重量%
【0053】
【化6】《ポリマーDの構造》 実施例6 実施例1における塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(第一工業製薬製:シャロールDC −902P) 20重量% バインダー(アクリル樹脂) 60重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 実施例7 実施例1における塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(日東紡社製:PAS−88) 20重量% バインダー(アクリル樹脂) 60重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 実施例8 実施例1における離型剤組成を下記離型剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KS−723A:信越化学製) 100部 硬化型シリコーン樹脂 (KS−723B:信越化学製) 5部 硬化剤 (PS−3: 信越化学製) 3部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例9 実施例1における離型剤組成を下記離型剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KSー881:信越化学製) 100部 硬化剤 (PS−80 :信越化学製) 2.5部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例10 実施例1におけるポリエステルA2をポリエステルA6
に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィルム
を得た。
【0054】比較例1 実施例1における離型層を塗設しない以外は実施例1と
同様にして離型フィルムを得た。 比較例2 実施例1におけるポリエステルA2をポリエステルA4
に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルムを
得た。
【0055】比較例3 実施例1におけるポリエステルA2をポリエステルA3
に変更する以外は実施例1と同様にして、フィルムを製
膜しようとしたが、破断してフィルムが得られなかっ
た。 比較例4 実施例1において塗布剤を構成する各ポリマーの添加量
を下記添加量に変更する以外は実施例1と同様にして離
型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 5重量% バインダー (日本カーバイド(株)ニカゾールFX−625)75重量% 架橋剤 メトキシメチルメラミン 20重量% 比較例5 実施例1においてポリエステルA2の代わりにポリエス
テルA5を使用する以外は実施例1と同様にして離型フ
ィルムを得た。
【0056】比較例6 実施例1において塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更す
る以外は同様にして離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 側鎖に4級アンモニウム塩を含むポリアクリレート系帯電防止剤(三菱化学( 製)ST−1000) 40重量% 架橋剤 (メトキシメチルメラミン) 60重量% 比較例7 実施例1において塗布層を積層しない以外は同様にして
離型フィルムを得た。
【0057】比較例8 実施例1において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は同様にして離型フィルムを得た。 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(第一工業製薬製シャロールDC− 902P) 5重量% バインダー(アクリル樹脂) 75重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 比較例9 実施例1においてポリエステルフィルム製膜時の延伸倍
率を縦横2.4倍にして、かつ熱固定時に縦方向に弛緩
を施さない以外は同様にして離型フィルムを得た。
【0058】上記各離型フィルムの特性をまとめて下記
表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の離型フィルムは、離型性、クッ
ション性、平面性、帯電防止性に優れ、各種離型用に使
用した場合、極めて有用であり、本発明の工業的価値は
高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/20 B32B 27/20 A C08K 3/22 C08K 3/22 3/30 3/30 C08L 67/00 C08L 67/00 C09D 183/04 C09D 183/04 201/00 201/00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細気泡含有ポリエステルフィルムの少
    なくとも片面に離型層が塗設されてなり、下記式(1)
    〜(5)を同時に満足することを特徴とする離型フィル
    ム。 【数1】0.40≦D≦1.30 …(1) 5≦F≦1500 …(2) R≦1013 …(3) 0.3≦D …(4) S(MD)≦1.0 …(5) (上記式中、Dは離型フィルムの見かけの密度(g/c
    3 )、Fは離型フィルムの剥離力(gf/50mm
    幅)、Rは離型フィルムの何れか一方の面の表面固有抵
    抗(Ω)、ODは離型フィルムの隠蔽度、S(MD)は
    180℃で5分間熱処理後の離型フィルムのMD方向の
    熱収縮率(%)を表す)
  2. 【請求項2】 微細気泡含有ポリエステルフィルムの少
    なくとも片面に、帯電防止剤とバインダーポリマーを含
    有する塗布層を有することを特徴とする請求項1に記載
    の離型フィルム。
  3. 【請求項3】 帯電防止剤がイオン化された窒素元素ま
    たはピロリジウム環の何れかを主鎖に含有するポリマー
    であることを特徴とする請求項2に記載の離型フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 微細気泡含有ポリエステルフィルムが、
    ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱可塑性樹脂を
    含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の離型フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルに対して実質的に非相溶な
    熱可塑性樹脂がポリプロピレン樹脂であることを特徴と
    する請求項4記載の離型フィルム。
  6. 【請求項6】 帯電防止剤とバインダーポリマーを含有
    する塗布層が、微細気泡含有ポリエステルフィルムの製
    造工程内で塗設されることを特徴とする請求項2〜5の
    何れかに記載の離型フィルム。
  7. 【請求項7】 塗布層中の帯電防止剤の含有量が10〜
    80重量%であることを特徴とする請求項1〜6の何れ
    かに記載の離型フィルム。
  8. 【請求項8】 離型層が硬化型シリコーン樹脂を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の離型
    フィルム。
  9. 【請求項9】 微細気泡含有ポリエステルフィルムが白
    色粒子を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れ
    かに記載の離型フィルム。
  10. 【請求項10】 白色粒子が酸化チタン粒子または硫酸
    バリウム粒子であることを特徴とする請求項9に記載の
    離型フィルム。
  11. 【請求項11】 離型フィルムがシールプリント用であ
    ることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の離
    型フィルム。
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