JPH10286923A - 離型フィルム - Google Patents

離型フィルム

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JPH10286923A
JPH10286923A JP9699697A JP9699697A JPH10286923A JP H10286923 A JPH10286923 A JP H10286923A JP 9699697 A JP9699697 A JP 9699697A JP 9699697 A JP9699697 A JP 9699697A JP H10286923 A JPH10286923 A JP H10286923A
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JP
Japan
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polyester
release film
film
release
layer
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Application number
JP9699697A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Izaki
公裕 井崎
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 適度な剥離性、クッション性、平面性、帯電
防止性を十分に兼ね備えた離型フィルムを提供する。 【解決手段】 微細気泡を含有するポリエステルA層の
少なくとも片面に実質的に微細気泡を含有しないポリエ
ステルB層が積層されてなる積層ポリエステルフィルム
の少なくとも片面に離型層が塗設されることを特徴とす
る離型フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離型フィルムに関す
るものであり、詳しくは、カード用、ラベル用、印刷
用、粘着用、セラミック成形等の各種用途に好適な離型
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルフィルムを基材とす
る離型フィルムがカード用、ラベル用、印刷用、粘着
用、セラミック成形用等の各種離型用に利用されている
が、カード用、医療用、印刷用等において隠蔽性を必要
とされる場合には、通常、白色ポリエステルフィルムを
基材とする離型フィルムが用いられる。さらにより高度
な印刷時の鮮映性を必要とする場合には印刷基材として
クッション性を有する離型フィルムが必要である。その
一例として非相溶な熱可塑性樹脂を配合したポリエステ
ルをフィルム化した、微細気泡を含有するポリエステル
フィルムを基材とする離型フィルムが挙げられる。
【0003】離型フィルムの用途によっては平面性良好
なことが要求される場合があり、その一例として、画像
を印刷してシールとする製品の台紙、いわゆるシールプ
リント用途が挙げられる。近年、印刷工程における高速
化に伴い、印刷時の乾燥温度を高く設定する傾向にある
が、高温下で印刷を行う際には、微細気泡を含有するポ
リエステルフィルムを基材とする離型フィルムを使用し
た場合、変形あるいはカールしやすい等の不具合が生じ
る場合がある。
【0004】また、トナー方式の普通紙複写機等で印刷
を行った場合にも、微細気泡を含有するポリエステルフ
ィルムを基材とする離型フィルムを使用すると、変形あ
るいはカールしやすい等の不具合が生じる場合がある。
一方、ポリエステルフィルムを基材とする離型フィルム
の使用上の問題点として、加工工程中にて一旦静電気が
発生すると離型フィルム自体が静電気を保持した状態で
加工を継続するために静電気起因の剥離不良あるいは塗
布むら等の不具合を生じる場合があり、その解決が望ま
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、適度な剥離
性、クッション性、平面性、帯電防止性を十分に兼ね備
えた離型フィルムを提供することを解決課題とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
を鑑み鋭意検討した結果、特定の構成からなる離型フィ
ルムによれば、上記課題を容易に解決し得ることを見い
だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の
要旨は、微細気泡を含有するポリエステルA層の少なく
とも片面に実質的に微細気泡を含有しないポリエステル
B層が積層されてなる積層ポリエステルフィルムの少な
くとも片面に離型層が塗設され、下記式(1)〜(6)
を同時に満足することを特徴とする離型フィルムの存す
る。
【0007】
【数2】0.4≦D≦1.3 …(1) 5≦F≦1500 …(2) R≦1013 …(3) 0.3≦OD …(4) 1≦TA/TB≦500 …(5) S(MD)≦1.0 …(6)
【0008】(上記式中、Dは離型フィルムの見かけの
密度(g/cm3 )、Fは離型フィルムの剥離力(gf
/50mm幅)、Rは離型フィルムの何れか一方の面の
表面固有抵抗(Ω)、ODは離型フィルムの隠蔽度、T
A/TBは微細気泡を含有するポリエステルA層の厚み
TA(μm)と実質的に微細気泡を含有しないポリエス
テルB層の総厚みTB(μm)との比、S(MD)は1
80℃、5分間熱処理後の離型フィルムのMD方向の熱
収縮率(%)を表す)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の離型フィルムを構成する積層ポリエステ
ルフィルムは微細気泡を含有するポリエステルA層の少
なくとも片面に、実質的に微細気泡を含有しないポリエ
ステルB層が積層される。積層ポリエステルフィルムの
層構成としては、B/AもしくはB/A/Bの構成から
なることを特徴とする。
【0010】さらに全てのポリエステル層が押出口金か
ら共に溶融押出される、いわゆる共押出法により積層さ
れるのが好ましい。使用するポリエステルに関しては、
芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させ
て得られるポリエステルであり、芳香族ジカルボン酸と
しては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レート(PEN)等が例示される。当該ポリエステル
は、第三成分を含有した共重合体であってもよい。斯か
る共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イ
ソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、
オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)
の一種または、二種以上が挙げられ、グリコール成分と
して、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一
種または二種以上が挙げられる。
【0011】本発明における積層ポリエステルフィルム
に含有される微細気泡は種々の手段により形成される
が、ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱可塑性樹
脂により形成されることが好ましい。フィルム中に存在
する微細気泡により、ポリエステルション性を得ること
ができる。ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱可
塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリメチルペンテン、ポリメチルブテン等のポリ
オレフィンの他、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンスルファイド等が挙げられる。それらの中
でも、好ましくは生産性の点でポリプロピレンが良い。
【0012】上記ポリプロピレンとしては、通常95モ
ル%以上、好ましくは98モル%以上がプロピレン単位
を有する結晶性ポリプロピレンホモポリマーが好まし
い。非晶性ポリプロピレンの場合には、フィルム製造工
程において、無延伸ポリエステルシート表面にポリプロ
ピレンがブリードアウトし、製造設備を汚損する場合が
ある。また、プロピレン単位以外の例えばエチレン単位
が5モル%を超えて共重合されているポリプロピレンの
場合には、独立気泡の形成が不十分な場合がある。
【0013】用いるポリプロピレンのメルトフローイン
デックス(MFI)としては、0.5〜30g/分、さ
らには1.0〜15g/分の範囲が好ましい。MFIが
0.5g/分未満の場合には、生成する気泡が大きくな
りすぎる場合があり、一方、30g/分を超える場合に
は、密度の制御が困難な場合がある。本発明におけるポ
リエステルA層が含有する、ポリエステルに対して実質
的に非相溶な熱可塑性樹脂の含有量は5〜45重量%、
さらには10〜35重量%、特には15〜25重量%の
範囲が良い。非相溶な熱可塑性樹脂の含有量が5重量%
未満の場合には、積層ポリエステルフィルム中に形成さ
れる気泡の量が少ないため、クッション性が不十分な場
合があり、一方、45重量%を超える場合にはフィルム
の表面粗度が大きくなりすぎる場合がある。
【0014】本発明において、実質的に非相溶な熱可塑
性樹脂をポリエステルに含有させる場合には、ポリエス
テルフィルム中に形成される気泡の大きさを制御するこ
と等を目的として界面活性剤を併用するのが好ましい。
界面活性剤の種類としてはアニオン系、カチオン系、両
性、非イオン性等が挙げられ、中でも非イオン性、特に
シリコーン系界面活性剤が好ましい。シリコーン系界面
活性剤の具体例としては、オルガノポリシロキサンーポ
リオキシアルキレン共重合体、ポリオキシアルキレン側
鎖を有するアルケニルシロキサン等が挙げられる。
【0015】ポリエステルA層中の界面活性剤の含有量
は特に限定されるものではないが、通常0.001〜
1.0重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%の範
囲である。界面活性剤の含有量が0.001重量%未満
では、整泡効果が不十分な場合があり、一方、1.0重
量%を超える場合には、フィルム製造工程中、特に押出
し工程において不具合が生じる場合がある。
【0016】本発明におけるポリエステル層中には隠蔽
性付与を主たる目的として粒子が含有される。含有する
粒子の種類は、隠蔽性付与可能な粒子であれば特に限定
されるものではないが、好ましくは白色粒子であり、さ
らに好ましくは二酸化チタン、硫酸バリウム等である。
【0017】用いる白色粒子の平均粒径は0.01〜5
μm、好ましくは0.01〜3μmの範囲がよい。粒子
の平均粒径が0.01μm未満の場合には、粒子が凝集
しやすく、分散性が不十分な場合があり、一方、5μm
を超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎ
て、後工程において離型層を積層させる場合等に不具合
が生じる場合がある。
【0018】さらにポリエステル層中の粒子含有量は、
0.5〜20重量%、好ましくは1.0〜20重量%の
範囲である。粒子含有量が0.5重量%未満の場合に
は、隠蔽性が不十分な場合があり、一方、20重量%を
超えて添加する場合には、積層ポリエステルフィルムの
表面粗度が粗くなりすぎる場合がある。ポリエステル層
中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるもの
ではなく、従来公知の方法を採用し得る。例えば、ポリ
エステルを製造する任意の段階において添加することが
できるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエス
テル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。
【0019】また、ベント付き混練押出機を用いエチレ
ングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリー
とポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混
練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料と
をブレンドする方法などによって行われる。さらに上述
の粒子以外に隠蔽性向上を目的として蛍光増白剤を併用
してもよい。本発明においてポリエステル層中の蛍光増
白剤含有量は0〜0.30重量%の範囲が好ましい。
【0020】なお、本発明における積層ポリエステルフ
ィルム中には上述の粒子、蛍光増白剤以外に必要に応じ
て従来より公知の酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染
料、顔料等を添加することができる。本発明の離型フィ
ルムの見かけの密度(D)は、0.4〜1.3g/cm
3 の範囲である必要がある。Dが0.4未満の場合に
は、離型フィルムの機械的強度が不十分であり、一方、
1.3を超える場合には、離型フィルムのクッション性
が損なわれる。
【0021】本発明における離型フィルムの剥離力
(F)は、5〜1500gf/50mm幅の範囲である
必要がある。Fが5gf/50mm幅未満の場合には、
剥離力が軽すぎて、取り扱い時に剥がれる等の不具合が
生じ、一方、1500gf/50mm幅を超える場合に
は、剥離力が大きすぎて、剥離しにくい等の不具合が生
じる。
【0022】本発明の離型フィルムの何れか一方の面の
表面固有抵抗(R)は、1013Ω以下である必要があ
る。Rが1013Ωを超える場合には、帯電防止効果が不
十分である。本発明の離型フィルムの隠蔽度(OD)
は、0.3以上である必要がある。ODが0.3未満で
は、フィルムの隠蔽性が不十分である。
【0023】本発明において、微細気泡を含有するポリ
エステルA層の厚みTA(μm)と実質的に微細気泡を
含有しないポリエステルB層の総厚みTB(μm)との
割合(TA/TB)は、1〜500の範囲である必要が
ある。TA/TBが1未満の場合には、離型フィルムの
柔軟性が不十分であり、一方、500を超える場合に
は、微細気泡を含有するポリエステルA層が製造時に製
造装置を汚染する等の不具合が生じる。
【0024】本発明の離型フィルムのMD方向(フィル
ム長手方向)の180℃、5分間熱処理後の熱収縮率S
(MD)(%)は、1.0%以下である必要がある。S
(MD)が1.0%を超える場合には、印刷時に変形あ
るいはカールが発生しやすい等の不具合が生じる。本発
明の離型フィルムのMD方向の熱収縮率は、好ましくは
0.8%以下、さらに好ましくは0.6%以下である。
【0025】本発明の離型フィルムのMD方向の熱収縮
率が上述の範囲を満足するための具体的な手法として
は、積層ポリエステルフィルム製膜工程において、熱固
定時に縦方向に30%以下の範囲で弛緩を施したり、積
層ポリエステルフィルムに離型層を塗設する前後におい
て、アニール処理を施す方法等が挙げられる。本発明に
おける積層ポリエステルフィルムの厚みは、フィルムと
して製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではな
いが、通常12〜350μm、好ましくは38〜250
μmの範囲がよい。
【0026】次に、本発明における積層ポリエステルフ
ィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製
造例に何ら限定されるものではない。すなわち、先に述
べたポリエステル原料を使用し、複数台の押出機、複数
層のマルチマニホールドダイまたはフィードブロックを
用いて、それぞれのポリエステルを積層して口金から複
数層の溶融シートを押し出し、冷却ロールで冷却固化し
て未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シー
トの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムと
の密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法およ
び/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0027】次に、得られた未延伸シートを二軸方向に
延伸して二軸配向される方法について述べる。すなわ
ち、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまた
は、テンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度
は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃で
あり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.
0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する
方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70〜130℃、
好ましくは80〜120℃であり、延伸倍率は、通常
3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そし
て、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または
30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルム
を得る。
【0028】延伸工程中にフィルム表面を処理する、い
わゆる塗布延伸法(インラインコーティング)を施すこ
とができる。それは以下に限定するものではないが、特
に1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前にコーティ
ング処理を施すことができる。上記の延伸においては、
一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもで
きる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ
上記範囲となる様に行うのが好ましい。また、前記の未
延伸シートを面積倍率が10〜40倍になる様に同時二
軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応じて
熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向
に延伸しても良い。
【0029】上述の塗布延伸法にて積層ポリエステルフ
ィルム上に塗布層が塗設される場合には、延伸と同時に
塗布が可能になるとともに塗布層の厚みを延伸倍率に応
じて薄くすることができ、積層ポリエステルフィルムと
して好適なフィルムを比較的安価に製造できる。
【0030】本発明において離型フィルムに帯電防止性
を付与する方法としては、ポリエステルフィルムにクロ
ム蒸着等の導電性材料を蒸着する「蒸着法」、ポリエス
テルフィルム中に帯電防止剤を練り込む「練り込み
法」、離型層中に帯電防止剤を含有する方法、ポリエス
テルフィルムに帯電防止剤を含有する塗布層を塗設する
方法等、従来公知の方法を用いることができ、特に限定
されるものではないが、離型フィルムの何れか一方の面
の表面固有抵抗を1013Ω以下にすることが必要であ
り、その中でも、ポリエステルフィルムに帯電防止剤を
含有する塗布層を塗設する方法が好ましく、さらに好ま
しくは当該方法が上述の塗布延伸法(インラインコーテ
ィング法)によりポリエステルフィルム上に塗設される
のが良い。
【0031】上述の塗布層中に含有する帯電防止剤とし
ては、第四級アンモニウム塩含有カチオン系、リン酸エ
ステル塩系、有機スルホン酸金属塩基系等の化合物が挙
げられるが、本発明においてはイオン化された窒素元素
またはピロリジウム環の何れかを主鎖に含有するポリマ
ーを使用することが、帯電防止性が良好な点で好まし
い。
【0032】主鎖にイオン化された窒素元素を含有する
ポリマーとして、その一例としてアイオネンポリマーが
挙げられる。具体例としては、特公昭53−23377
号公報、特交昭54−10039号公報、特開昭47−
34581号公報、特開昭56−76451号公報、特
開昭58−93710号公報、特開昭61−18750
号公報、特開昭63−68687号公報等に記載されて
いるものが挙げられる。
【0033】詳細は、ALAN D.WILSON an
d HAVARD J.PROSSER(Ed.) DE
VELOPMENTS IN IONIC POLYME
RS−2 ELSEVIER APPLIED SCIE
NCE PUBLISHER、1986年)、IONE
NE POLYMERS:、PROPERTIES AN
DAPPLICATIONSに記載されている。
【0034】一方、主鎖にピロリジウム環を含有するポ
リマーとは、下記構造(A)、(B)を有するポリマー
が挙げられる。
【0035】
【化1】
【0036】上記式中、R1 、R2 は、アルキル基、フ
ェニル基等であり、R1 、R2 とも同一基でもよい
し、当該アルキル基、フェニル基が以下に示す官能基で
置換されたタイプでもよい。
【0037】置換可能な官能基として一例を挙げると、
ヒドロキシ、アミド、低級アルコキシ、フェノキシ、ナ
フトキシ、シアノ、チオフェノキシ、シクロアルキル、
トリアンモニウム低級アルキル、ニトロ基はアルキル基
上でのみ、またハロゲン基はフェニル基上でのみ置換可
能である。また、R1 、R2 は化学的に結合していても
よく、−(CH2)n−、(nは2〜5の整数)、−C
H=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=N−、
−CH=CH−N=CH−、−(CH22−O−(CH
22−、−(CH23−O−(CH23−等が挙げられ
る。さらに、R1 、R2 の一方のみが水素であってもよ
い。
【0038】上記式中のX- はCl- 、Br- 、1/2
SO4 2-、1/3PO4 3-の無機酸残基、CH3 SO4 -
25 SO4 -、Cl2l+1COO- (lは1〜6の整
数)の有機スルホン酸残基またはカルボン酸残基を示
す。本発明の(A)式のポリマーは下記式(C)の化合
物をラジカル重合触媒存在下、環化重合させることによ
り得ることができる。
【0039】
【化2】
【0040】(B)式のポリマーは上記(C)式の化合
物を二酸化イオウを溶媒とする系にて環化重合させるこ
とにより得られる。本発明における主鎖にピロリジウム
環を有するポリマーは(C)式の化合物と重合性のある
炭素−炭素不飽和結合を有する化合物を共重合成分とし
ていてもよい。さらに当該ポリマーの分子量は500〜
100万、好ましくは1000〜50万の範囲である。
当該範囲が500未満の場合には、帯電防止効果はある
ものの、塗膜強度が弱い、ブロッキングしやすい等の不
具合が生じる場合があり、一方、100万より高い場合
には、塗布液の粘度が高く、塗工性が低下する場合があ
る。
【0041】本発明における塗布層中に帯電防止剤に加
えてバインダポリマーを含有することが塗布層の耐久性
等の点で好ましい。バインダーポリマーとしては、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアルキレ
ングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシセルロース、でんぷん類、ポリエウレタ
ン、ポリエステル、ポリアクリレート、塩素系ポリマー
(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体
等)、ポリオレフィン等が挙げられる。それらの中で
も、塗布層を塗布延伸法にて設ける場合には、ノニオン
系、カチオン系、両性系の水溶液または水分散体として
使用可能な有機ポリマーが好ましく、また、それらの中
でもポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリレートを
使用した場合に、印刷インキ、UV硬化型塗料、PPC
用トナー等に対する接着性が良好となり好ましい。
【0042】これらのポリマーはそのモノマーの一成分
としてノニオン、カチオン、または両性系の親水性成分
を共重合することにより、親水性を付与し、水に分散さ
せることが可能となる。本発明において、上述のとおり
塗布層中に帯電防止剤とバインダーポリマーを含有する
ことが好ましいが、帯電防止剤の含有量は、10〜80
重量%の範囲が好ましい。当該範囲が10重量%未満の
場合には、帯電防止性が不十分な場合があり、一方、8
0重量%を超える場合には、塗膜耐久性が不十分となる
場合があり、また、塗布層上に印刷層等を設ける場合に
は接着性が不十分となる場合がある。
【0043】本発明における塗布層構成成分として架橋
剤を併用してもよく、具体例としてはメチロール化ある
いはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミ
ン系、アクリルアミド系、ポリアミド系化合物、エポキ
シ化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネ
ート、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
ジルコーアルミネートカップリング剤等が挙げられる。
これらの架橋成分はバインダーポリマーと予め結合して
いてもよい。
【0044】また、塗布層の固着性、滑り性改良を目的
として、無機系粒子を含有してもよく、具体例としては
シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チ
タン、バリウム塩等が挙げられる。さらに必要に応じて
消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機系
高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料
等が含有されてもよい。
【0045】本発明における塗布層の厚みは、通常0.
01〜5μm、好ましくは0.02〜1μmの範囲であ
る。当該範囲が0.01μm未満の場合には、塗布厚み
の均一性が不十分な場合があり、一方、5μmを超えて
塗布する場合には、滑り性低下による不具合が生じる場
合がある。本発明においてポリエステルフィルムに塗布
層を設ける方法に関しては、後述する離型層を塗設させ
る場合と同様に、バーコート方式、グラビアコート方式
等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
【0046】本発明における離型フィルムを構成する離
型層は離型性を有する材料を含有していれば、特に限定
されるものではない。中でも、硬化型シリコーン樹脂を
含有しているのが好ましい。硬化型シリコーン樹脂を主
成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等
による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。
【0047】硬化型シリコーン樹脂の種類としては付加
型・縮合型・紫外線硬化型・電子線硬化型・無溶剤型等
何れの硬化反応タイプでも用いることができる。具体例
を挙げると、信越化学工業(株)製KS−774、KS
−775、KS−778、KS−779H、KS−85
6、X−62−2422、X−62−2461、ダウ・
コーニング・アジア(株)製DKQ3−202、DKQ
3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、D
KQ3−210、東芝シリコーン(株)製YSR−30
22、TPR−6700、TPR−6720、TPR−
6721、東レ・ダウ・コーニング(株)製SD722
0、SD7226、SD7229等が挙げられる。
【0048】さらに離型層の剥離性等を調整するため
に、剥離コントロール剤を併用してもよい。本発明にお
いて、ポリエステルフィルムに離型層を塗設する方法と
して、バーコート、リバースロールコート、グラビアコ
ート、エアドクターコート、ドクターブレードコート
等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
【0049】離型層の厚みは塗工性の面から、0.01
〜5μmが好ましい。離型層の厚みが0.01μm未満
になると、塗工性の面より安定性に欠け、均一な塗膜を
得るのが困難になる場合がある。一方、5μmを超えて
厚塗りにすると、離型層自体の塗膜密着性、硬化性等が
低下する場合がある。ポリエステルフィルムと離型層と
の間には、帯電防止層、接着層等の中間層を設けてもよ
く、また、ポリエステルフィルムにはコロナ処理、プラ
ズマ処理等の表面処理を施してもよい。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。
【0051】(1)ポリエステルの有粘度 ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を
除去したポリエステル1gに対して、フェノール/テト
ラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒10
0mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。 (2)平均粒径(d50:μm) 遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製
SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布にお
ける積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
【0052】(3)メルトフローインデックス(MF
I):(g/10分) JIS−K−6758−1981に準じて測定した。こ
の値が高いほどポリマーの溶融粘性が低いことを示す。 (4)離型フィルムの剥離力(F)の評価 測定試料の離型層に両面粘着テープ(日東電工製「N
o.502」)の片面を貼り付けた後、50mm×30
0mmのサイズにカットした後、1時間放置後の剥離力
を測定する。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ
製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速
度300mm/分の条件下に行った。
【0053】(5)離型フィルムの見かけの密度(D)
の評価 離型フィルムの任意の部分から10cm×10cmの正
方形のサンプルを切り出して重量を測定すると共にマイ
クロメーターで任意の点9点の厚みを測定し、その平均
値と重量とから単位体積当たりの重量を算出した。測定
数はn=5とし、その平均値を離型フィルムの密度とし
た。ただし、少数点第2位以下は四捨五入した。
【0054】(6)離型フィルムの帯電防止性(R)の
評価 横河・ヒューレット・パッカード社製の内部電極50m
m径、外部電極70mm径の同心型電極である1600
8A(商品名)を23℃、50%RH雰囲気下にて測定
試料を設置し、100Vの電圧を印加し、同社高抵抗計
4329A(商品名)で表面固有抵抗を測定し、下記判
定基準にて判定した。
【0055】《判定基準》 ○:109 Ω以下 △:109 Ωを超えて1013Ω以下 ×:1013Ωを超える △以上は実用上問題ないレベルである。
【0056】(7)帯電防止層とUV硬化インキとの接
着性評価 下記組成のUV硬化インキを300メッシュのシルクス
クリーンを用いて10μmになるように帯電防止層上に
塗布した。その後、ウシオ電機製UV照射装置「UVC
−402/1HN:302/1MH」に通して、水銀灯
出力160w/cm、ラインスピード5m/分、ランプ
〜フィルム間間隔100mmにてインキを硬化させ、硬
化後、直ちにセロテープ剥離試験にて下記判定基準にて
接着性を評価した。
【0057】 《UV硬化インキ組成》 (東洋インキ製スクリーンインキ:FDSS21 391藍) 100部 レジューサーP 10部
【0058】《セロテープ剥離試験》インキ面にニチバ
ン(株)製セロテープ(18mm幅)を気泡が混入しな
いように7cmの長さに貼り、さらに3kgの手動式荷
重ロールで一定荷重を与え、フィルムを固定し、セロハ
ンテープの一端を500gの錘に接続し、錘が45cm
の距離を自然落下後に180度方向の剥離試験が開始す
る方法で評価した。
【0059】《判定基準》 評価5:セロハンテープ面にインキが全く剥離しない 評価4:10%未満しかインキがセロハンテープ面に剥
離しない 評価3:10〜50%の部分のインキがセロハンテープ
面に剥離する 評価2:50%以上の部分のインキがセロハンテープ面
に剥離する 評価1:完全にインキがセロハンテープ面に剥離する 評価4以上は実用上問題ないレベルである。
【0060】(8)離型フィルムの隠蔽性(OD)の評
価 マクベス濃度計TD−904型を使用し、ビジュアル光
による透過濃度を測定した。5点の測定値の平均値を隠
蔽度値とした。この値が大きい程、光線透過率が低いこ
とを示す。
【0061】(9)離型フィルムの各ポリエステル層の
厚み測定 横方向に切断した試料サンプルの小片を、エポキシ樹脂
に硬化剤、加速剤を配合した樹脂に包埋処理し、ウルト
ラミクロトームにて切削して断面観察溶サンプルとし
た。当該断面を日立(株)製透過型電子顕微鏡H−90
00を用いて撮影し、各層の厚みを測定した。ただし、
撮影条件は加速電圧300kV、倍率は最表層厚みに応
じて、1千倍〜10万倍の範囲で設定した。厚み測定は
50点行い、測定値の厚い方から10点、薄い方から1
0点を削除して30点の合計値を平均して測定値とし
た。
【0062】(10)製造装置(キャストロール)の汚
染程度の評価 積層ポリエステルフィルム製膜時のキャストロールの汚
染の程度を下記判定基準にて評価した。 《判定基準》 ○:キャストロールの汚染が殆ど見られない ×:キャストロールの汚染が確認される ○は実用上問題ないレベルである。
【0063】(11)離型フィルムの熱収縮率S(M
D)の評価 田葉井製作所製熱風循環炉を用いて、試料フィルムを1
80℃、5分間、自由端熱処理を行い、処理前後の離型
フィルムの縦方向の寸法変化を%で表した。
【0064】
【数3】 (上記式中、L0は熱処理前のフィルム長(mm)、L
1は熱処理後のフィルム長(mm)を意味する)
【0065】(12)離型フィルムの平面性評価 離型フィルムをA4カット版サイズに断裁した後、トナ
ー方式の普通紙複写機(シャープ(株)製「SD−20
50」型)を用いて、反離型面側に市松模様の印刷を施
した。得られた離型フィルムのカール状態を目視観察し
て、下記判定基準にて判定を行った。 《判定基準》 ○:カールが認められず、平面性良好 △:殆ど目立たないが、僅かにカールが認められ、やや
平面性に劣る ×:明らかにカールが認められ、平面性に劣る △以上は実用上問題ないレベルである。
【0066】〈ポリエステルの製造〉 製造例1(ポリエステルA1) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去
し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要
して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了した。次いでエチレングリコールスラリー、エチルア
シッドフォスフェート0.04部、酸化ゲルマニウム
0.01部を添加した後100分で温度を280℃、圧
力を15mmHgに達せしめ以後も徐々に圧力を減じ最
終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻
しポリエステルA1を得た。ポリエステルA1の固有粘
度は0.66であった。
【0067】製造例2(ポリエステルA2) 製造例1で得たポリエステルA1とMFIが10g/1
0分の結晶性ポリプロピレンチップを7:1の比で混合
し、さらに平均粒径0.35μmの酸化チタンを2.5
重量%、蛍光増白剤を0.050重量%、シリコーン系
界面活性剤を0.3重量%添加し、ポリエステルA2を
得た。
【0068】製造例3(ポリエステルA3) 製造例2において、ポリエステルA1と結晶性ポリプロ
ピレンチップの混合比を2:6とする以外は製造例2と
同様にしてポリエステルA3を得た。 製造例4(ポリエステルA4) 製造例2において、酸化チタンの添加量を0.05重量
%とする以外は製造例2と同様にしてポリエステルA4
を得た。
【0069】製造例5(ポリエステルA5) 製造例2において、ポリエステルA1と結晶性ポリプロ
ピレンチップの混合比を5:3とする以外は製造例2と
同様にしてポリエステルA5を得た。 製造例6(ポリエステルB) 製造例2において、結晶性ポリプロピレンチップおよび
シリコーン系界面活性剤を添加しない以外は製造例2と
同様にして、ポリエステルBを得た。
【0070】〈積層ポリエステルフィルムの製造〉 製造例7(積層ポリエステルフィルムF1) ポリエステルA2、Bをそれぞれ180℃で4時間不活
性ガス雰囲気中で乾燥し、別々の溶融押出機により29
0℃で溶融押出し、これらのポリマーをフィードブロッ
ク内で合流して積層し、静電印加密着法を用いて表面温
度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延
伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.7倍縦
方向に延伸した。次いで、下記組成の塗布剤をポリエス
テルA2層側に塗布した後、フィルムをテンターに導き
100℃で3.6倍横方向に延伸した後、240℃にて
熱固定を行いながら、縦方向に5%の弛緩を施し、厚み
0.15μmの塗布層(乾燥後)を塗設した厚み125
μmの積層ポリエステルフィルムF1を得た。層構成は
B/A2/B=5/115/5(μm)であった。
【0071】 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 70重量% バインダー (ポリアクリレートカチオン系水分散体:日本カーバイド(株) ニカゾールFX−625) 30重量%
【0072】
【化3】《ポリマーAの構造》
【0073】製造例8(積層ポリエステルフィルムF
2) 製造例7において、ポリエステルA2をポリエステルA
5に変更する以外は製造例7と同様にして、層構成がB
/A5/B=5/115/5(μm)の積層ポリエステ
ルフィルムF2を得た。
【0074】製造例9(積層ポリエステルフィルムF
3) 製造例7において、ポリエステルBをポリエステルA2
に変更する以外は製造例7と同様にして、厚さ125
(μm)のポリエステルフィルムF3を得た。 製造例10(積層ポリエステルフィルムF4) 製造例7において、層構成をB/A2/B=62/1/
62(μm)とする以外は製造例7と同様にして、積層
ポリエステルフィルムF4を得た。
【0075】製造例11(積層ポリエステルフィルムF
5) 製造例7において、ポリエステルA2をポリエステルA
3に変更すること、および層構成を変更すること以外は
製造例7と同様にして、層構成がB/A3/B=1/1
23/1(μm)の積層ポリエステルフィルムF5を得
た。 製造例12(積層ポリエステルフィルムF6) 製造例7において、ポリエステルA2をポリエステルA
4に変更すること、および層構成を変更すること以外は
製造例7と同様にして、層構成がB/A4/B=1/1
23/1(μm)の積層ポリエステルフィルムF6を得
た。
【0076】製造例13(積層ポリエステルフィルムF
7) 製造例7において、ポリエステルA2をポリエステルB
に変更すること以外は製造例7と同様にして、厚さ12
5(μm)のポリエステルフィルムF7を得た。 製造例14(積層ポリエステルフィルムF8) 製造例7において、層構成をB/A2/B=1/123
/1(μm)とする以外は製造例7と同様にして、積層
ポリエステルフィルムF8を得た。
【0077】製造例15(積層ポリエステルフィルムF
9) 製造例7において、縦横の延伸倍率を2.4倍にするこ
と、および熱固定時に縦方向に弛緩を加えないこと以外
は製造例7と同様にして、層構成がB/A2/B=5/
115/5(μm)の積層ポリエステルフィルムF9を
得た。 製造例16(積層ポリエステルフィルムF10) 製造例7において、塗布剤配合比率を下記配合比率に変
更すること以外は製造例7と同様にして、積層ポリエス
テルフィルムF10を得た。
【0078】 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 20重量% バインダー (FX−625) 80重量% 製造例17(積層ポリエステルフィルムF11) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF11を得た。
【0079】 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーB 70重量% バインダー 30重量% (メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メチロールアクリルアミド の3元共重合体のノニオン系水分散体) モノマー比率:47.5/47.5/5モル%
【0080】
【化4】《ポリマーBの構造》
【0081】製造例18(積層ポリエステルフィルムF
12) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF12を得た。
【0082】 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーC 40重量% バインダー(ポリビニルアルコール:日本合成化学工業(製)ゴーセノール GL−05) 30重量% 架橋剤(メトキシメチルメラミン) 30重量%
【0083】
【化5】《ポリマーCの構造》
【0084】製造例19(積層ポリエステルフィルムF
13) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF13を得た。 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーD 70重量% バインダー(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メチロールアクリ ルアミドの3元共重合体のノニオン系水分散体:モノマー比率:47.5/47 .5/5モル%) 30重量%
【0085】
【化6】《ポリマーDの構造》
【0086】製造例20(積層ポリエステルフィルムF
14) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF14を得た。
【0087】 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(第一工業製薬製:シャロールDC −902P) 20重量% バインダー(アクリル樹脂) 60重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 製造例21(積層ポリエステルフィルムF15) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF15を得た。
【0088】 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(日東紡社製:PAS−88) 20重量% バインダー(アクリル樹脂) 60重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 製造例22(積層ポリエステルフィルムF16) 製造例7において、塗布剤配合比率を下記比率に変更す
る以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフィ
ルムF16を得た。
【0089】 《塗布剤組成》 主鎖にイオン化した窒素元素を含有するポリマーA 5重量% バインダー (FX−625) 90重量% 架橋剤 メトキシメチルメラミン 5重量% 製造例23(積層ポリエステルフィルムF17) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF17を得た。
【0090】 《塗布剤組成》 側鎖に4級アンモニウム塩を含むポリアクリレート系帯電防止剤(三菱化学製 ST−1000) 40重量% 架橋剤 (メトキシメチルメラミン) 60重量% 製造例24(積層ポリエステルフィルムF18) 製造例7において、塗布剤組成を下記塗布剤組成に変更
する以外は製造例7と同様にして、積層ポリエステルフ
ィルムF18を得た。
【0091】 《塗布剤組成》 主鎖にピロリジウム環を含有するポリマー(DC−902P) 5重量% バインダー(アクリル樹脂) 75重量% 架橋剤(メトキシメラミン) 20重量% 実施例1 製造例7で得られた積層ポリエステルフィルムF1に下
記組成からなる離型層を塗布層が塗設された面とは反対
面に乾燥後の塗布厚みが0.1(g/m2 )になるよう
にして、離型フィルムを得た。
【0092】 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KS−847H:信越化学製) 100部 硬化剤 (PL−50T: 信越化学製) 1部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例2 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
0に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。
【0093】実施例3 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
1に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。 実施例4 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
2に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。
【0094】実施例5 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
3に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。 実施例6 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
4に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。
【0095】実施例7 実施例1における積層ポリエステルフィルムF1をF1
5に変更する以外は実施例1と同様にして、離型フィル
ムを得た。 実施例8 実施例1における離型剤組成を下記離型剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。
【0096】 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KS−723A:信越化学製) 100部 硬化型シリコーン樹脂 (KS−723B:信越化学製) 5部 硬化剤 (PS−3: 信越化学製) 3部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例9 実施例1における離型剤組成を下記離型剤組成に変更す
る以外は実施例1と同様にして、離型フィルムを得た。
【0097】 《離型剤組成》 硬化型シリコーン樹脂 (KS−881:信越化学製) 100部 硬化剤 (PS−80 :信越化学製) 2.5部 MEK/トルエン混合溶媒 1500部 実施例10 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
2に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。
【0098】実施例11 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
8に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。 比較例1 実施例1において、離型層を塗設しない以外は実施例1
と同様にして離型フィルムを得た。
【0099】比較例2 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
7に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。 比較例3 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
5に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。
【0100】比較例4 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
16に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィル
ムを得た。 比較例5 実施例1において、M積層ポリエステルフィルムF1を
F6に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィル
ムを得た。
【0101】比較例6 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
17に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィル
ムを得た。 比較例7 実施例1において、塗布層を塗設しない以外は実施例1
と同様にして離型フィルムを得た。
【0102】比較例8 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
18に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィル
ムを得た。 比較例9 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
3に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。
【0103】比較例10 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
4に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。 比較例11 実施例1において、積層ポリエステルフィルムF1をF
9に変更する以外は実施例1と同様にして離型フィルム
を得た。
【0104】以上、得られた離型フィルムの特性をまと
めて下記表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【発明の効果】本発明の離型フィルムは離型性、クッシ
ョン性、平面性、帯電防止性に優れ、各種離型用に使用
した場合、極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/20 B32B 27/20 A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細気泡を含有するポリエステルA層の
    少なくとも片面に実質的に微細気泡を含有しないポリエ
    ステルB層が積層されてなる積層ポリエステルフィルム
    の少なくとも片面に離型層が塗設され、下記式(1)〜
    (6)を同時に満足することを特徴とする離型フィル
    ム。 【数1】0.4≦D≦1.3 …(1) 5≦F≦1500 …(2) R≦1013 …(3) 0.3≦OD …(4) 1≦TA/TB≦500 …(5) S(MD)≦1.0 …(6) (上記式中、Dは離型フィルムの見かけの密度(g/c
    3 )、Fは離型フィルムの剥離力(gf/50mm
    幅)、Rは離型フィルムの何れか一方の面の表面固有抵
    抗(Ω)、ODは離型フィルムの隠蔽度、TA/TBは
    微細気泡を含有するポリエステルA層の厚みTA(μ
    m)と実質的に微細気泡を含有しないポリエステルB層
    の総厚みTB(μm)との比、S(MD)は180℃、
    5分間熱処理後の離型フィルムのMD方向の熱収縮率
    (%)を表す)
  2. 【請求項2】 微細気泡含有ポリエステルフィルムの少
    なくとも片面に、帯電防止剤とバインダーポリマーを含
    有する塗布層を有することを特徴とする請求項1に記載
    の離型フィルム。
  3. 【請求項3】 帯電防止剤がイオン化された窒素元素ま
    たはピロリジウム環の何れかを主鎖に含有するポリマー
    であることを特徴とする請求項2に記載の離型フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 微細気泡含有ポリエステルフィルムが、
    ポリエステルに対して実質的に非相溶な熱可塑性樹脂を
    含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の離型フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルに対して実質的に非相溶な
    熱可塑性樹脂がポリプロピレン樹脂であることを特徴と
    する請求項4記載の離型フィルム。
  6. 【請求項6】 帯電防止剤とバインダーポリマーを含有
    する塗布層が、微細気泡含有ポリエステルフィルムの製
    造工程内で塗設されることを特徴とする請求項2〜5の
    何れかに記載の離型フィルム。
  7. 【請求項7】 塗布層中の帯電防止剤の含有量が10〜
    80重量%であることを特徴とする請求項1〜6の何れ
    かに記載の離型フィルム。
  8. 【請求項8】 離型層が硬化型シリコーン樹脂を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の離型
    フィルム。
  9. 【請求項9】 微細気泡含有ポリエステルフィルムが白
    色粒子を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れ
    かに記載の離型フィルム。
  10. 【請求項10】 白色粒子が酸化チタン粒子または硫酸
    バリウム粒子であることを特徴とする請求項9に記載の
    離型フィルム。
  11. 【請求項11】 離型フィルムがシールプリント用であ
    ることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の離
    型フィルム。
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