JPH10246328A - 操作アシスト装置 - Google Patents

操作アシスト装置

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JPH10246328A
JPH10246328A JP4869497A JP4869497A JPH10246328A JP H10246328 A JPH10246328 A JP H10246328A JP 4869497 A JP4869497 A JP 4869497A JP 4869497 A JP4869497 A JP 4869497A JP H10246328 A JPH10246328 A JP H10246328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作具の位置を検出するポテンショメータが
動作異常に陥った場合であっても、適正なアシスト操作
を行うことができるようにする。 【解決手段】 機械的に連動連係された変速部20を操
作する操作具26の人為操作方向に向けてアシスト力を
付与するように電動モータ23を制御し、操作具26が
操作領域の端部付近に位置しているか否かを検出するポ
テンショメータ41が備えられ、操作具26が操作領域
の端部付近に位置しているときは、それ以外の操作領域
にあるときよりも小さいアシスト力を付与してハンチン
グを防止するようにした操作アシスト装置において、ポ
テンショメータ41が正常に動作していない場合には、
ポテンショメータ41に代えて、操作具26の操作位置
に対応する変速部20の被操作状態を検出して、ハンチ
ングを防止するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被操作対象と、操
作領域の端部にて接当規制される状態で人為操作される
操作具とが機械的に連動連係され、前記操作具が人為操
作されたこと、及び、その操作方向を検出する操作状態
検出手段と、前記操作具の人為操作方向に向けてアシス
ト力を付与するアシスト手段と、このアシスト手段の動
作を制御するアシスト制御手段と、前記操作具が操作領
域の端部付近に位置しているか否かを検出する端部位置
検出手段とが備えられ、前記アシスト制御手段は、前記
操作状態検出手段及び前記端部位置検出手段の検出情報
に基づいて、前記操作具が操作領域の端部付近に位置し
ているときは、それ以外の操作領域にあるときよりも小
さいアシスト力を付与するように前記アシスト手段の動
作を制御するハンチング防止制御を実行するように構成
されている操作アシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記操作アシスト装置は、アシスト手段
のアシスト力を利用して操作具の人為操作を小さい操作
力で軽くかつ適正に行えるようにしたものであるが、こ
の種の操作アシスト装置の一例として、例えば走行用の
無段変速装置の変速操作を行う装置に適用したものにお
いて、従来では、例えば本出願人による特願平8‐11
4476号に示される構成のものがある。つまり、アシ
スト手段としての電動モータに対する電力供給量を変更
調節してアシスト力を変更する構成として、操作具の正
逆操作を操作状態検出手段としての一対の感圧スイッチ
にて検出して、その検出情報に基づいて、操作具の人為
操作に伴って、電動モータを最大アシスト力にて高速で
作動させるように構成するとともに、前記端部位置検出
手段の一例として、操作具の操作位置を検出するポテン
ショメータを備え、そのポテンショメータの検出情報に
基づいて、操作具が前進側操作域の上限位置(操作領域
の端部位置)付近にあることが検出されると、上述した
ような最大アシスト力によるアシスト作動に代えて、無
段変速装置における中立側への復帰付勢力に対抗して位
置保持できる程度の小さい操作力を付与する状態に切り
換えるようにしたものがあった。
【0003】このような構成は、操作領域の端部付近に
おいてハンチング状態が生じるのを抑制するようにした
ものである。つまり、高速操作方向側の感圧スイッチが
ON操作されてアシスト作動が実行され、操作具は前進
側上限位置(操作領域の端部位置)付近においても最大
アシスト力にてアシスト作動を実行すると、操作具が操
作領域の端部位置にて接当規制されるにもかかわらず、
アシスト手段のアシスト作動が行き過ぎて反対方向側の
感圧スイッチがONして、逆向き方向(減速操作方向)
にアシスト作動させるように制御されることになる。と
ころが、このとき、操作具は人為操作されており、操作
具は人為的に高速側に向けて押し操作されているので、
再度、高速操作方向側の感圧スイッチがONしてアシス
ト手段が高速操作方向にアシスト作動することになり、
以後このようなアシスト手段の操作方向の反転が繰り返
されて、所謂ハンチング状態になるという不具合が生じ
るので、このような操作領域の端部位置では、小さいア
シスト力に変更して、勢いよく端部位置に接当して上述
したようなハンチングが生じないようにしたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成によると
きは、前記端部位置検出手段としてのポテンショメータ
が正常に動作している場合には、適正にハンチングが抑
制されることになるが、このような端部位置検出手段が
動作異常に陥った場合には、操作具が端部位置に位置し
ていることが良好に検出できないので、ハンチングを適
正に抑制することができないものとなる。
【0005】そこで、このように端部位置検出手段が動
作異常に陥ったような場合に、上記ハンチング動作を有
効に抑制する為に、操作具の操作状態にかかわらず、常
に、アシスト力を小の状態を維持するように制御する構
成が考えられる。
【0006】しかし、このようにすると、操作具がどの
ような操作位置にあってもアシスト操作力を小の状態に
維持するので、操作具の操作位置を大きく変化させるよ
うな場合であっても、人為的に素早く操作しようとして
もアシスト力が小さいので操作が重くなり、操作が煩わ
しいものになるという不利がある。
【0007】本発明は、上述したような不利を解消し
て、端部位置検出手段が動作異常に陥った場合であって
も、操作性を低下させることなく適正なアシスト操作を
行うことが可能となる操作アシスト装置を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、端部位置検出手段が正常に動作していない
異常状態であるか否かを判別する異常判別手段が備えら
れ、この異常判別手段が異常状態であることを判別する
と、アシスト制御手段は、端部位置検出手段に代えて、
操作具の操作位置に対応する被操作対象の被操作状態を
検出する被操作状態検出手段の検出情報に基づいてハン
チング防止制御を実行する。つまり、操作具が操作領域
の端部付近に位置しているときは、それ以外の操作領域
にあるときよりも小さいアシスト力を付与するようにア
シスト手段の動作を制御するのである。
【0009】つまり、被操作対象は、操作具と機械的に
連動連係されており、しかも、操作具の人為操作に基づ
いて操作される対象物であることから、その被操作状態
の検出情報に基づいて操作具が操作領域の端部位置に位
置しているか否かを適正に検出できることになる。そし
て、その検出情報に基づいて、操作具が操作領域の端部
付近に位置していることが検出されると、ハンチング防
止制御を実行するので、端部位置付近においては小さい
アシスト力にてアシスト作動を実行することでハンチン
グが生じるのを有効に回避でき、操作具が端部位置以外
の操作領域にあるときは、大きいアシスト力にて適正に
アシスト操作を行うことができることになる。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、被操
作対象が車体走行用のベルト式無段変速装置の変速部で
構成され、被操作状態検出手段は、車体走行速度を検出
する車速センサの検出情報に基づいて、被操作対象の被
操作状態を検出するように構成されている。
【0011】つまり、操作具の操作に応じてベルト式無
段変速装置が変速操作されるので、車速センサにて検出
される車体走行速度は、操作具の操作位置に対応するも
のとなる。従って、この車速センサの検出情報に基づい
て、操作具が操作端部付近、例えば最高速位置付近に位
置していることを検出すると、ハンチング防止制御を実
行することになる。しかも、このような車体走行速度に
関する検出情報は、アシスト制御とは異なる別の制御、
例えば、車体走行時の負荷が目標負荷になるように車速
を自動調節するような制御や、走行用変速装置以外の別
の作動部の制御等に用いられることがあり、このように
別の制御に用いられる検出情報を利用することで、構成
を簡素化することが可能となるという利点がある。
【0012】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項2に記載の特徴構成において、車体走行用の動力伝達
経路途中に、無段変速装置に対して直列状態で副変速装
置が備えられ、この副変速装置の変速状態を検出する副
変速センサが設けられて、被操作状態検出手段は、車速
センサと、副変速センサとを備えて構成されている。
【0013】このように無段変速装置に対して直列状態
で副変速装置が設けられる構成においては、副変速装置
の変速状態を切り換えると、操作具の操作位置が同じで
あっても車速が異なることになる。従って、このような
場合に車速センサだけの情報では、操作具が操作領域の
端部付近に位置しているか否かを適正に検出できないお
それがあるが、副変速装置の変速状態を検出する副変速
センサを備えて、その検出情報と、車速センサの検出情
報との夫々に基づいて、被操作対象の被操作状態、即
ち、無段変速装置の変速部の操作状態を検出するので、
副変速装置の変速状態にかかわらず、操作具の操作状態
に対応する適正な状態で検出できるものとなる。
【0014】請求項4に記載の特徴構成によれば、アシ
スト手段が電動モータにて構成され、アシスト制御手段
は、電動モータに供給する電力を変更させてアシスト力
を変更調節するように構成されている。
【0015】電動モータを用いるので、例えば油圧アク
チュエータやその他のアクチュエータに較べてアシスト
力の変更調節の制御を比較的容易に行い易い利点がある
とともに、このように電動モータにてアシスト操作を行
う場合に、上述したようなハンチングが生じると、電動
モータに対して短い時間間隔で正逆方向に交互に繰り返
して起動用の大電流が供給されるので駆動回路部分が損
傷し易いおそれがあるが、ハンチング防止制御が有効に
実行されることにより、このような駆動回路部分が損傷
するといった不利を未然に回避することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る操作アシスト
装置について、コンバインの車体走行速度の変速用操作
装置に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図3は作業車としてのコンバインの伝動系を示してお
り、エンジン1からの動力が、ベルトテンション式の脱
穀クラッチ45を介して脱穀装置46に伝達されるとと
もに、テンションクラッチを備えたベルト伝動機構2を
介して、ベルト式の無段変速装置3の入力プーリ4に伝
達される。無段変速装置3からの動力がミッションケー
ス5の油圧クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、
及び走行用のギヤ式の副変速装置55を介して、左右の
クローラ走行装置6に伝達される。副変速装置55の直
前から分離した動力が、ミッションケース5からベルト
伝動機構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達され
る。従って、ベルト式無段変速装置3及び副変速装置5
5により車体走行用の変速装置が構成されることにな
る。前記副変速装置55は、ギアシフト操作により変速
操作されるものであり、図示しない操作具の操作によ
り、「高」、「中」、「低」の3段階に変速操作自在に
構成されている。尚、「高」位置は、路上走行時等に用
いられ、圃場での刈取作業においては主に「中」に設定
されることになる。又、運搬トラック等への積み込み時
や植立穀稈の倒伏が非常に激しいような作業条件におい
ては「低」位置に設定して低速で走行させるようになっ
ている。そして、この副変速装置55の変速状態がいず
れの状態に操作されているかを検出する副変速センサ5
6が備えられている。
【0017】図6に示すように、脱穀クラッチ45の入
切操作用の脱穀クラッチレバー48の操作状態に基づい
てクラッチ入状態であるか否かを検出する脱穀スイッチ
49が設けられ、前記エンジン1には、その回転数を検
出する電磁ピックアップ式の回転数センサ50が設けら
れている。このエンジン1は負荷が増大するに応じて回
転数が低下することから、前記回転数センサ50が、エ
ンジンの負荷を検出する負荷検出手段に相当する。又、
前記刈取部8には、刈取穀稈の存否に基づいて刈取走行
状態であるか否かを検出する株元センサ47が設けられ
ている。更に、変速後の出力回転数を検出することによ
り、実際の車速を検出する車速センサ53が設けられて
いる。
【0018】次に、ベルト式の無段変速装置3及びその
変速操作構造について説明する。図2に示すように、無
段変速装置3は、入力プーリ4が固定された入力軸9に
第1割りプーリ11が備えられ、出力軸10に第2割り
プーリ12が備えられて、第1及び第2割りプーリ1
1,12に亘り伝動ベルト13が巻回されている。第1
及び第2割りプーリ11,12は、入力軸9及び出力軸
10に一体形成されたプーリ部分14、及び軸芯方向に
移動自在なプーリ部分15から構成されており、第2割
りプーリ12の移動側のプーリ部分15はバネ16で固
定側のプーリ部分14側に付勢され、出力軸10側の負
荷が大きくなるのに比例して移動側のプーリ部分15を
固定側のプーリ部分14に押すカム機構17が設けられ
ている。
【0019】第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分
15にベアリングを介してリング部材18が外嵌され、
リング部材18に固定された一対のピン18aが、無段
変速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、入力軸
9の軸芯方向にスライド移動自在に且つ回転が阻止され
る状態でリング部材18が回り止めされている。図2及
び図4に示すように、円筒状のカム部材20がベアリン
グを介して入力軸9に外嵌されて、直線状の底部20a
と左右対象な一対の傾斜面20bとで構成された凹部が
カム部材20に一対形成されており、リング部材18の
ピン18aのローラー18bが、カム部材20の一対の
凹部に入り込んでいる。このピン18a及びローラ18
bが接当案内部SOを構成する。
【0020】図2及び図4(イ)に示す状態は、第1割
りプーリ11の移動側のプーリ部分15が固定側のプー
リ部分14から紙面左方に最も離れ、第2割りプーリ1
2の移動側のプーリ部分15が固定側のプーリ部分14
に最も接近した最低速位置の状態である。この状態から
カム部材20をいずれかの方向に回転させると、傾斜面
20bに接当案内部SOが乗り上げて、リング部材18
及び第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分15が、
固定側のプーリ部分14側に押し操作されて接近し、第
1割りプーリ11での伝動ベルト13の巻回半径が大き
くなっていく。これに伴って第2割りプーリ12の移動
側のプーリ部分15が、固定側のプーリ部分14から紙
面右方に離れていくのであり、無段変速装置3が高速側
に変速操作されていく。つまり、カム部材20が無段変
速用の変速部に相当する。
【0021】無段変速装置3の外側においてカム部材2
0の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に扇
型ギヤ22が固定されている。又、図1に示すように、
機体の固定部にアシスト手段としての電動モータ23が
固定され、平ギヤによる減速機構24が電動モータ23
に備えられており、減速機構24のピニオンギヤ24a
が扇型ギヤ22に咬合している。ボス部材21にリング
部材25が遊転自在に外嵌されており、リング部材25
に対して人為操作される変速レバー26(操作具に相
当)が入力軸9の軸芯周りで一体的に回動自在で、且
つ、図2にて紙面左右方向(図1では紙面前後方向)に
相対揺動自在に支持されている。リング部材25のアー
ム25aに設けられたピン25bが、扇型ギヤ22の開
孔22aに入り込んでいる。つまり、変速部としてのカ
ム部材20は、変速レバー26と一体移動するように、
リング部材25、ピン25b、扇型ギア22等からなる
機械式連係機構を介して連係され、正逆方向に作動可能
に構成されている。
【0022】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側
(中立位置側)に沿って操作される際に、前進変速用ガ
イド溝44a・後進変速用ガイド溝44cの内縁kにお
いて、変速レバー26が強制的に受止め規制されるよう
構成され、過剰操作によって前後逆方向の走行状態に切
り換わることがないように構成されている。又、後進域
Rの最高速位置Rmaxでも、後進変速用ガイド溝44
cの内縁にて受け止め規制されるようになっている。
尚、前進域Fの上限位置Fmaxは、例えば、機種の違
い等によって異なった位置になることがあるので、図
1,図2に示すように、前記リング部材25のアーム2
5aに対して、固定部に別途付設した牽制部材57にて
接当規制されるようになっている。この牽制部材57
は、略L字形に屈曲成形した棒材とそれに固定された板
状の連結用部材からなり、連結用部材を無段変速装置3
のケーシングにおけるフランジ連結部に共締め連結する
状態で固定されている。
【0023】又、ゴム状の一対の感圧スイッチ27,2
8が、アーム25aのピン25bを挟み込むように扇型
ギヤ22に固定されている。前後進切換装置を前進位
置、後進位置及び中立停止位置に切換操作する切換弁
(図示せず)が備えられており、扇型ギヤ22と切換弁
とがプッシュプルワイヤ30を介して連係されている。
【0024】無段変速装置3側の固定壁43にポテンシ
ョメータ41を取付けるとともに、このポテンショメー
タ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向きピン
42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、変速レバー26の操作位置を全操作範囲にわ
たって検出可能に構成してある。説明を加えると、実際
の作業走行を行う前に、具体的には生産ラインでの出荷
前に、変速レバー26を操作領域の一端部から中立位置
を介して他端側に向けて操作したときの、一端部、中立
位置、他端部の夫々におけるポテンショメータ41の実
際の検出値を逐次読み取り、記憶手段としての不揮発性
メモリMに記憶させるとともに、最小値(約0.2ボル
ト)を零とし、最大値(約4.8ボルト)を256ポイ
ントとして、その中間の出力値を1ポイント単位で検出
できるようになっている。従って、このポテンショメー
タ41が、変速レバー26が操作領域の端部に位置して
いるか否かを検出する端部位置検出手段として機能する
ことになる。
【0025】図6に示すように、電動モータ23に対す
る制御情報を指令する制御装置31が備えられ、この制
御装置31は、マイクロコンピュータを備えて構成さ
れ、各種の入力情報に基づいて、予め設定記憶されてい
る制御プログラムにて所定の制御を実行するように構成
されている。前記制御装置31からの制御情報により前
進側の駆動状態に切換操作される(即ち、変速レバー2
6が、図1において反時計周りである正転側に揺動する
ように切換操作される)第1電磁リレー32、後進側の
駆動状態に切換操作される(即ち、変速レバー26が、
図1において時計周りである逆転側に揺動するように切
換操作される)第2電磁リレー33、第1,2電磁リレ
ー32,33の励磁駆動用のトランジスタ35,36、
制御装置31からの制御信号に基づいて電動モータ23
に供給する電流量を調整する電流調整用トランジスタ3
7、電動モータ23に通流する実電流値を両端電圧値と
して検出する基準抵抗器38、基準抵抗器38の両端電
圧を直流信号に変換して電動モータ23に対する電流検
出情報として制御装置31に入力するための平滑回路3
9等が備えられている。
【0026】前記基準抵抗器38と前記平滑回路39と
により電流検出手段としての電流検出回路が構成され、
0アンペア〜5アンペアの検出範囲で電流値を検出する
ように構成されている。前記ポテンショメータ41の検
出値(電圧値)がアナログ信号にて制御装置31に入力
されるが、上述したように、そのアナログ信号は、全ス
トローク範囲(0.2ボルト〜4.8ボルト)が256
ビットの分解能にてアナログ/デジタル変換されて、制
御に用いられるようになっている。
【0027】前記制御装置31に対しては、前記各感圧
スイッチ27,28、ポテンショメータ41の検出値が
入力されると共に、株元センサ47、脱穀スイッチ4
9、車速センサ53、回転数センサ50及び副変速セン
サ56の検出値も入力されるようになっている。
【0028】ところで、前記制御装置31は、車速オー
トスイッチ52の入状態で自動車速制御を実行可能な状
態に設定されるように構成され、この自動車速制御にお
いては、エンジンの負荷が設定負荷を下回ると車速を減
速させ、エンジン負荷が設定負荷を越えると上限車速設
定器51にて設定された上限車速を越えない範囲で車速
を増速させるようにして、エンジン負荷が設定負荷に維
持されるように車速を自動制御する。尚、この自動車速
制御よりも変速レバー26の操作に基づく手動変速操作
が優先して実行される構成となっている。
【0029】前記自動車速制御について説明する。先
ず、株元センサ47がONで、脱穀クラッチがONであ
り、車速が0.1m/sのときのエンジン回転数を刈取
作業に伴う負荷が生じていない無負荷状態における基準
回転数STとして設定して予め記憶しておく。そして、
前記基準回転数STからのエンジン回転数Xのダウン量
で定義されるエンジン負荷(ST−X)が、予め設定さ
れた設定負荷としての目標負荷(目標ダウン量)に維持
されるように、前記電動モータ23を増速側あるいは減
速側に作動させる。
【0030】制御装置31は、電流調整用トランジスタ
37に対してパルス信号を印加して間欠的に電動モータ
を作動させるように構成され、パルス信号の周期に対す
るON時間の比率(デューティ比)を変更させて電流量
を変更調節するようになっている。尚、エンジン負荷
(ST−X)と目標負荷との差が大きいほど高速で変速
操作するように、前記デューティ比を大に設定する。例
えば、増速側では、500msecのパルス周期に対し
てON時間を30〜120msecの範囲で変化させて
デューティ比を設定し、減速側では、500msecの
パルス周期に対してON時間を30〜110msecの
範囲で変化させてデューティ比を設定する。
【0031】次に手動変速操作に対するアシスト操作に
ついて説明する。前記制御装置31は、手動変速操作に
おいては、前記各感圧スイッチ27,28のいずれかが
ON操作され、変速レバー26が人為的に正逆いずれか
の方向に操作されていることが検出されると、その人為
操作方向に向けてアシスト力が与えられるように、前記
電動モータ23にアシスト操作電流を供給するように構
成され、電動モータ23のアシストにより変速操作を軽
い操作力で適正に行えるようになっている。従って、各
感圧スイッチ27,28により操作状態検出手段が構成
されることになる。又、各感圧スイッチ27,28の検
出情報に基づいて変速レバー26が人為的に操作されて
いないことが検出されると、無段変速装置3が中立位置
への復帰付勢力により変速状態が変化することを阻止す
べく、前記電動モータ23に保持電流を供給するように
構成されている。更に、各感圧スイッチ27,28の検
出情報、並びに、前記電流検出回路の検出情報に基づい
て、前記保持電流の供給量を適正値に調整するように構
成されている。具体的には、アシスト操作電流として
は、電流調整用トランジスタ37に対してON状態を維
持するように一定電圧を出力させ、保持電流の供給状態
では、電流調整用トランジスタ37に対してパルス電圧
にて間欠的にON/OFF状態を繰り返し、そのON時
間の調整(デューティ比制御)を行い電流量を調整する
ようになっている。尚、電動モータ23の正逆の動作方
向は、各感圧スイッチ27、28のON操作に基づい
て、いずれかの電磁リレー32,33が電源供給状態に
切り換わって電動モータ23の回転方向が規定されるよ
うになっている。
【0032】前記制御装置31は、ポテンショメータ4
1が正常に動作しているか否かを自動的に判別するよう
に構成され、ポテンショメータ41の動作異常が判別さ
れると、上述したような自動車速制御を牽制するととも
に、アシスト操作における動作を異なる制御で実行する
ように構成されている。従って、制御装置31を利用し
て、アシスト制御手段100、異常判別手段101が構
成されることになる。
【0033】次に、制御装置31の制御動作について、
フローチャートに基づいて説明する。尚、この制御フロ
ーチャートは10msecに1回、繰り返して実行する
ようになっている。又、変速レバー26を中立停止領域
Nの一端から前進側の範囲に操作していると、プッシュ
プルワイヤ29及び切換弁により、前後進切換装置が前
進位置に操作されており、変速レバー26を中立停止領
域Nの他端から後進側の範囲に操作していると、プッシ
ュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進切換装置が
後進位置に操作されることになる。
【0034】図7に示すように、制御が開始されると、
先ずエンジン回転数が500rpmを越えてエンジン1
が回転しているか否か、つまり、エンジン1が正常に回
転しているか否かを判断する(ステップ1)。ベルト無
段変速装置3はエンジン1が回転していない状態では、
変速操作が非常に重くなるからである。エンジン1が回
転していれば、図示しない指示スイッチにてレバー位置
記憶モードに設定されているか否かが判断される(ステ
ップ2)。但し、このモードは、工場出荷段階で実行さ
れるものであり、通常のコンバイン使用者は実行しない
ようになっている。レバー位置記憶モードが指示されて
いると、レバー位置記憶モードを実行する(ステップ
3)。つまり、操作者が、変速レバー26を後進側最高
速位置、中立位置、前進側最高速位置の夫々に移動操作
させて、夫々の操作位置におけるポテンショメータ41
の検出値を読み込み不揮発性メモリMにデジタルデータ
として記憶する。
【0035】次に、ポテンショメータ41の出力値が適
正範囲内か否かを判断する(ステップ201)。具体的
に説明すると、ポテンショメータ41の出力値が0.2
ボルト以上であって且つ4.8ボルト以下であれば適正
範囲にあると判断し、0.2ボルトよりも小さい値かあ
るいは4.8ボルトより大きい値であれば、ポテンショ
メータ41が断線又は短絡等の動作異常状態であると判
断するのである。ポテンショメータ41の出力値が適正
範囲内にあれば、車速オートスイッチ52の状態を判断
し、ON操作されていれば後述するような自動車速制御
状態に移行し、ONしていなければ手動変速状態に移行
する(ステップ4,5,6)。
【0036】ポテンショメータ41の出力値が適正範囲
内にない状態が200msec以上継続すると、ポテン
ショメータ41が故障しているものと判定して、動作異
常モードによるアシスト操作を実行するようになってい
る(ステップ202,203)。
【0037】この動作異常モードにおいては、図8に示
すように、変速レバー26が操作され、正転側に操作し
始めると、ピン25bにより正転側の感圧スイッチ(正
転スイッチ)27が押圧されてON状態になると(ステ
ップ204)、車速センサ53の検出情報(現在の車体
走行速度の情報)と、副変速センサ56の検出情報(副
変速装置がどの変速位置に操作されているかについての
情報)の夫々に基づいて、変速レバー26の現在位置を
判別する(ステップ205)。つまり、副変速装置55
の変速状態が判明していれば、変速レバー26の位置と
車体走行速度との対応関係は予め求めて記憶させておく
ことにより、その情報に基づいて、変速レバー26の位
置を推測することができるのである。従って、車速セン
サ53と副変速センサ56により被操作状態検出手段H
Sが構成されることになる。
【0038】そして、正転スイッチ27のON状態への
操作が、逆転作動が終了してから200msec以上経
過していれば、上述したように判別された変速レバー2
6の位置が前進変速域Fの上限位置付近にあるか否かが
判断され、上限位置になければ電流調整用トランジスタ
37を連続ON状態にさせて電動モータ23を高速で正
転作動させる(ステップ206,207,208)。つ
まり、大きいアシスト力でアシスト操作する。そして、
変速レバー26が上限位置付近にあれば、無段変速装置
3の中立側への復帰付勢力に抗して位置保持できる程度
の保持用の操作力(小さいアシスト力)が出力されるよ
うに、予め設定されたデューティ比のパルス信号にて電
流調整用トランジスタ37を駆動して電動モータ23に
小さい駆動電流を供給する(ステップ209)。つま
り、大きいアシスト力にて操作することでハンチングが
生じないように、小さいアシスト力にてアシスト操作す
ることになる。
【0039】変速レバー26が逆転側に操作され、ピン
25bにより逆転側の感圧スイッチ(逆転スイッチ)2
8が押圧されてON状態になると(ステップ210)、
正転作動が終了してから200msec以上経過してい
れば、電流調整用トランジスタ37を連続ON状態にさ
せて電動モータ23を高速で逆転作動させる(ステップ
211,212)。変速レバー26が操作されずにいず
れの感圧スイッチもOFFしている状態では、電動モー
タ23の両側端子を共に接地して電動モータ自身のブレ
ーキ作用により位置保持させるようにする(ステップ2
13)。
【0040】そして、このような動作異常モードにおい
てはポテンショメータ41の出力値を監視しており、そ
の出力値が適正範囲内に復帰して、その状態が200m
sec継続すれば、ステップ1にリターンして後述する
ような自動車速制御や手動操作による通常の制御に復帰
するようになっている(ステップ214,215)。適
正範囲内に復帰していなければ、ステップ204に戻
り、ステップ204〜ステップ214を繰り返して実行
する。
【0041】次に、制御装置35における手動変速操作
の制御動作について、図9〜図14の制御フローチャー
トに基づいて説明する。変速レバー26が操作され正転
スイッチ27が押圧されてON状態になると(ステップ
7)、変速レバー26が前進上限域Faや中立域Nでな
ければ、逆転側の作動が終了して200msec以上経
過していれば、トランジスタ37を連続ON状態にして
電動モータ23を正転側に高速で駆動する(ステップ
8,10,11,12)。又、逆転側の感圧スイッチ
(逆転スイッチ)28がONすると、変速レバー26が
中立域付近でなければ、正転側の作動が終了して200
msec以上経過していれば、トランジスタ37を連続
ON状態にして電動モータ23を逆転側に高速で駆動す
る(ステップ17〜20)。変速レバー26が前進上限
域Faにあるか否かの判別は、ポテンショメータ41の
検出値Vxが前進最高速度値(VFm)と、設定値(V
Fm−10)との間にあれば前進上限域Faにあると判
断し、それ以外であれば前進上限域Faにないと判断す
るようになっている。
【0042】前進上限域Faにあれば、前回の逆転側の
作動がその前に実行された正転作動が終了してから10
0msec以内に実行されたものであれば、ハンチング
状態であるとして、後述するような保持動作に移行し、
そうでなければステップ10に移行する。尚、図5に示
すように、変速レバー26が中立域Nでは、変速レバー
26がガイド溝の内縁に接当して、ハンチングを起こす
おそれがあるので、このような中立域であれば、感圧ス
イッチのON操作が前回の逆方向作動が終了した後に、
100msec以内に行われた場合には、すぐに、感圧
スイッチがOFFするまで微速で電動モータ23を作動
させるようにしている(ステップ13,14,15、ス
テップ21,22,23)。
【0043】そして、変速レバー26が操作されていな
い状態(いずれの感圧スイッチもOFFしている状態)
では、自動車速制御が入り状態であるか否かが判断さ
れ、入り状態でないとき、あるいは、自動車速制御が実
行されているときにポテンショメータ41の検出値が2
5ポイント(25/256)以上の大きな減速操作があ
れば、反力作用状態の判別動作として、感圧スイッチの
操作に基づく減速操作が実行されて且つその減速操作が
停止してから、ポテンショメータ41の検出値が2ポイ
ント以上増速側に変化したことが検出されたか否かが判
断される(ステップ25,26,28)。つまり、減速
操作が実行されているときに、電動モータ23によるカ
ム部材20の回動操作が、第1割りプーリ11のプーリ
部分15の移動付勢力による移動速度よりも速く、図4
(ロ)に示すように、接当案内部SOがカム部材20の
傾斜カム面20bから浮き上がった状態になっていると
きに、電動モータ23による保持力が操作すると、カム
部材20、即ち、変速レバー26が増速側に移動してし
まうおそれがあるから、接当案内部SOがカム部材20
に接当して反力が作用し、その移動操作力にてカム部材
20が少し増速側に移動したことを検出するまで待機し
て保持動作を実行しないようにしている。しかし、2ポ
イント以上の増速側への移動が検出されなくても、減速
操作が実行されてその減速操作が停止してから設定待機
時間(1.6秒)が経過した後は、後述する出力異常フ
ラグがONしていなければ後述の保持用の制御に移行し
(ステップ27)、出力異常フラグがONしていればリ
ターンする(ステップ29)。
【0044】ステップ28において、自動車速制御が実
行されているときに、25ポイント以上の大きな減速操
作があったか否かを判断しているのは次のような理由に
よる。つまり、自動車速制御においては車速とエンジン
負荷の検出情報にて電動モータ23を制御することにな
るが、その増速の際に前記逆転スイッチ28がON操作
されることがあり、その結果、ステップ19の判別が実
行され、保持動作が待機されるという不都合があり、増
速操作が行われる毎にこのような動作が繰り返されるの
で、このような不利を回避するようにしたものである。
【0045】変速レバー26が操作されていない状態
(いずれの感圧スイッチもOFFしている状態)では、
その後、無段変速装置3の中立復帰力に抗して、現在の
変速位置に保持されるように、電動モータ23に保持電
流を供給して、この電動モータ23による保持力(保持
用の操作力)と、無段変速装置3の中立復帰力(接当案
内部SOの移動付勢力)とが均衡して位置保持されるよ
うに制御する。尚、上述したような中立復帰力は、変速
状態によって変化するので、変速状態に応じて異なった
保持力を初期設定すると共に、ポテンショメータ41の
検出状態や電流検出回路の検出状態に基づいて、適正値
になるように保持電流を調整するようになっている。
【0046】具体的に説明すると、ポテンショメータ4
1の検出値と車速センサ46の検出値に基づいて、「前
進低速」、「前進中速」、「前進高速」、「後進」、
「前進域での車体停止」、「後進域での車体停止」の6
つの変速状態に区分けして、夫々の変速状態に応じて、
夫々異なる保持力(具体的には、電流調整用トランジス
タ37に印加するパルスのデューティ比)を初期設定す
る(ステップ23)。尚、前進域Fの上限位置にあると
きは、前記初期設定値よりも設定量大きい値に増加させ
る(ステップ30,31,32)。
【0047】このようにして設定されたデューティ比に
て保持動作を実行し、電流検出回路にて検出される保持
電流の値を過去の4回分の移動平均値を演算する(ステ
ップ33,34)。この演算は、制御ルーチンが実行さ
れる毎に、つまり、10msec毎に実行される。
【0048】保持電流が供給され始めてから200ms
ec以上経過すると、そのときのレバー位置、つまり、
保持が開始されたときのレバー位置(具体的にはポテン
ショメータ41の検出値)を記憶し(ステップ35,3
6,37)た後に、ポテンショメータ41の検出情報、
及び、電流検出回路の検出情報に基づく保持力制御を実
行する。尚、この記憶値が一度記憶された後は、アシス
ト操作が実行されてフラグがリセットされるまでは記憶
動作は実行しないようになっている(ステップ16,2
4,36,38)。
【0049】次に保持力制御について説明する。尚、こ
の保持力制御は、エンジン回転数が2000rpm以上
であり、電流検出回路にて検出される検出値Ixが設定
値Is以上であって電動モータ23が正常に作動してい
ることが条件となる(ステップ39,40)。前記保持
電流の移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定さ
れた許容上限値IMAX を越えると、第1カウンタNaを
カウントアップ(+1)する(ステップ41,42)。
又、移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定され
た許容下限値IMIN を下回ると、第2カウンタNbをカ
ウントアップする(ステップ43,44)。許容上限値
MAX を越えていず許容下限値IMIN を下回っていなけ
れば、各カウンタをカウントダウン(−1)する(ステ
ップ45)。そして、第1カウンタNaのカウント値が
「100」を越え、現在のデューティ比が予め設定され
た調整可能範囲内であれば、保持電流が超過しているも
のと判断して、保持電流が減少するようにデューティ比
を設定単位量減少させる(ステップ46,47,4
8)。又、第2カウンタNbのカウント値が「100」
を下回って、現在のデューティ比が予め設定された調整
可能範囲内であれば、保持電流が不足しているものと判
断して、保持力が増加するようにデューティ比を設定単
位量減少させる(ステップ49,50,51)。上述し
たような各カウンタのカウント動作は10msec毎に
実行されるから、保持電流の超過状態や不足状態が連続
で生じていれば、カウント値が「100」に達する1秒
毎に保持力が変更調整されることになり、間欠的に生じ
ていれば、カウント値が「100」になるまでの変更調
整間隔は1秒間よりも長くなる。
【0050】現在のデューティ比が調整可能範囲におけ
る前進側あるいは後進側の操作限界に達している場合
に、例えば、前進側操作限界にあるときにポテンショメ
ータ41の検出値が更に異常判定用の設定量(52ポイ
ント)以上増速側に増加(移動付勢力が作用する方向に
移動した)ことを判別するか、又は、後進側操作限界に
あるときにポテンショメータ41の検出値が更に異常判
定用の設定量(52ポイント)以上減速側に増加(移動
付勢力が作用する方向と反対方向に移動)したことを判
別すると(ステップ52,53,54)、駆動回路ある
いは電動モータ23等が動作異常となり、供給電流を制
御しているにもかかわらず適正な保持力の付与が行えな
い動作異常状態であると判断して、出力異常フラグをO
Nしてステップ1にリターンする(ステップ55)。こ
のような出力異常フラグがONしている状態では、ステ
ップ22においてステップ1にリターンするので、電動
モータ23による位置保持動作が行われないことにな
る。
【0051】次に、変速レバー26が前進域Fにある状
態でポテンショメータ41の検出値が、記憶されている
保持開始時の値から20ポイント(20/256)以上
減少(前進減速)した場合、及び、後進域Rにある状態
で20ポイント以上増加(後進減速)した場合、言い換
えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力の作用
する方向に移動した場合には、保持力が不足しているも
のと判断して、そのとき保持力が初期設定値よりも小さ
ければ初期設定値まで戻して保持力を増加させ、初期設
定値よりも大きい状態であれば保持力が増大するように
デューティ比を設定単位量増加させる(ステップ56,
58,60,61,62)。又、変速レバー26が前進
域Fにある状態でポテンショメータ41の検出値が、記
憶されている保持開始時の値から5ポイント(5/25
6)以上増加(前進増速)した場合、及び、後進域Rに
ある状態で5ポイント以上減少(後進増速)した場合、
言い換えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力
の作用する方向と反対方向に移動した場合には、保持力
が超過しているものと判断して、そのときの保持力が初
期設定値よりも大きければ初期設定値まで戻して保持力
を減少させ、初期設定値よりも小さい状態であれば保持
力が減少するようにデューティ比を設定単位量減少させ
る(ステップ57,59,63,64,65)。尚、デ
ューティ比を変更した場合には、そのときのポテンショ
メータ41の検出値を新たな保持開始時の値(記憶値)
として書換え変更する(ステップ66)。
【0052】次に、自動車速制御の作動について、図1
5に示すフローチャートに基づいて説明する。感圧スイ
ッチ27,28が共にOFFのときは、制御作動の起動
条件、即ち、車体を走行しながら刈取作業を行っている
状態にあるかをチェックする(ステップ101,10
2)。つまり、脱穀スイッチ49及び株元スイッチ47
が共にONで、車速が0.1m/s以上で、且つ、エン
ジン回転数Xが500rpm以上であれば、条件が成立
しているものと判断して、自動車速制御を実行する。
尚、この自動車速制御を実行中にいずれかの感圧センサ
がONすると、自動車速制御による増減速操作を停止し
て手動変速モードに移行する(103)。
【0053】自動車速制御では、エンジン回転数Xを検
出し、前記基準回転数STとの差であるエンジン負荷
(ST−X)が目標負荷になっているか否かを判断する
(ステップ103,104)。エンジン負荷(ST−
X)が目標負荷よりも大きいことが検出された場合に
は、車速センサ53にて検出される車速が予め設定され
た設定車速以上で、且つ、ポテンショメータ41の検出
値が図5に示す前進域Fにおいて設定された設定位置よ
りも高速側の位置であるときは、上述したようなデュー
ティ比の設定処理をして電動モータ23を作動させて車
速を減速させる(ステップ105,106,107,1
08)。従って、車速センサ53にて検出される車速が
設定車速よりも小さいとき、又は、ポテンショメータ4
1の検出値が設定位置よりも低速側のときは、減速操作
が行われず、そのときの変速位置に保持される。
【0054】前記設定車速としては約0.15m/se
c程度、即ち、副変速装置55が最低速(「低」位置)
に変速された状態で、且つ、無段変速装置3が最低速位
置又はそれに近い位置に操作された状態に対応する車速
に設定され、前記設定位置spとしては、図5に示す中
立位置Nにおける前進領域側端部の値に20ポイント
(20/256)加算した値、つまり、無段変速装置3
における前進側最低速度に対応する位置よりも設定量高
速側の位置に設定されている。
【0055】そして、エンジン負荷(ST−X)が目標
負荷よりも小さく、且つ、現在の車速が上限車速設定器
51にて設定された上限車速でなければ、前記デューテ
ィ比の設定処理をして電動モータ23を作動させて車速
を増速させる(ステップ109,110,111)。
又、エンジン負荷(ST−X)が目標負荷に対する不感
帯内であれば適正負荷状態であるとして変速操作は停止
して現在の車速を維持する(ステップ112)。
【0056】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、被操作状態検出手段HSとし
て、車速センサ53と副変速センサ56とにより構成さ
れる場合を例示したが、このような構成に代えて、車速
センサ53の検出情報のみに基づいて被操作状態を検出
する構成としてもよい。 具体的に説明すると、副変速装置が「低」に設定された
状態において、変速レバー26が前進域Fの上限位置に
あるときの車速は予め求めることができるので、このと
きの車速を基準車速として設定しておいて、図8に示す
フローチャートにおけるステップ205、ステップ20
7の上限位置判別動作において、そのときの検出車速が
前記基準車速以上であれば、前進上限位置にあるものと
判別するように構成するのである。このようにすると、
副変速装置55が「中」であれば、前記基準車速を越え
る操作位置になると操作が重くなるが、上限位置付近で
のハンチングを有効に防止できるとともに、副変速セン
サを別途設ける必要がなく、構成が簡素化できるものと
なる。
【0057】(2)上記実施形態では、前進域Fの上限
位置においてのみハンチング制御を実行するようにした
が、後進域Rの高速限度位置においても実施する構成と
してもよい。
【0058】(3)上記実施形態では、無段変速装置と
して、ベルト式無段変速装置を示したが、本発明は、ベ
ルト式無段変速装置に限らず、油圧式の無段変速装置や
その他の無段変速装置の操作構造に適用してもよい。
又、副変速装置を備えない構成であってもよく、コンバ
インに限らず、トラクタ等のその他の農作業車や建設機
械等の作業車にも適用できる。
【0059】(4)上記実施形態では、車体走行用の変
速操作に適用した場合を示したが、本発明は、このよう
な構成に限らず、要するに被操作対象を操作具にて操作
させる場合にアシスト手段にて補助操作させるような構
成であればよく、その対象は限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速操作構成を示す側面図
【図2】ベルト無段変速装置の断面図
【図3】コンバインの伝動系を示す図
【図4】カム機構の側面図
【図5】変速レバーの操作域を示す図
【図6】電気回路ブロック図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】制御動作のフローチャート
【図13】制御動作のフローチャート
【図14】制御動作のフローチャート
【図15】制御動作のフローチャート
【符号の説明】
3 無段変速装置 20 被操作対象 23 アシスト手段 26 操作具 27,28 変速操作検出手段 41 端部位置検出手段 53 車速センサ 55 副変速装置 56 副変速センサ 100 アシスト制御手段 101 異常判別手段 HS 被操作状態検出手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被操作対象と、操作領域の端部にて接当
    規制される状態で人為操作される操作具とが機械的に連
    動連係され、 前記操作具が人為操作されたこと、及び、その操作方向
    を検出する操作状態検出手段と、 前記操作具の人為操作方向に向けてアシスト力を付与す
    るアシスト手段と、 このアシスト手段の動作を制御するアシスト制御手段
    と、 前記操作具が操作領域の端部付近に位置しているか否か
    を検出する端部位置検出手段とが備えられ、 前記アシスト制御手段は、 前記操作状態検出手段及び前記端部位置検出手段の検出
    情報に基づいて、前記操作具が操作領域の端部付近に位
    置しているときは、それ以外の操作領域にあるときより
    も小さいアシスト力を付与するように前記アシスト手段
    の動作を制御するハンチング防止制御を実行するように
    構成されている操作アシスト装置であって、 前記端部位置検出手段が正常に動作していない異常状態
    であるか否かを判別する異常判別手段と、 前記操作具の操作位置に対応する前記被操作対象の被操
    作状態を検出する被操作状態検出手段とが備えられ、 前記アシスト制御手段は、前記異常判別手段が異常状態
    であることを判別すると、前記端部位置検出手段に代え
    て、前記被操作状態検出手段の検出情報に基づいて、前
    記ハンチング防止制御を実行するように構成されている
    操作アシスト装置。
  2. 【請求項2】 前記被操作対象が車体走行用のベルト式
    無段変速装置の変速部で構成され、 前記被操作状態検出手段は、車体走行速度を検出する車
    速センサの検出情報に基づいて、前記被操作対象の被操
    作状態を検出するように構成されている請求項1記載の
    操作アシスト装置。
  3. 【請求項3】 車体走行用の動力伝達経路途中に、前記
    無段変速装置に対して直列状態で副変速装置が備えら
    れ、この副変速装置の変速状態を検出する副変速センサ
    が設けられて、 前記被操作状態検出手段は、車体走行速度を検出する車
    速センサと、前記副変速センサとを備えて構成されてい
    る請求項2記載の操作アシスト装置。
  4. 【請求項4】 前記アシスト手段が電動モータにて構成
    され、 前記アシスト制御手段は、前記電動モータに供給する電
    力を変更させて前記アシスト力を変更調節するように構
    成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の操作
    アシスト装置。
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