JPH10245052A - 樹脂製キャップ - Google Patents
樹脂製キャップInfo
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- JPH10245052A JPH10245052A JP9053347A JP5334797A JPH10245052A JP H10245052 A JPH10245052 A JP H10245052A JP 9053347 A JP9053347 A JP 9053347A JP 5334797 A JP5334797 A JP 5334797A JP H10245052 A JPH10245052 A JP H10245052A
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Abstract
形成できると共に、開栓に際しては格別の器具を使用す
ることなしに開封が容易に行われ、タンパーエビデント
性も付与されるプラスチック製キャップを提供する。 【解決手段】 頂板部2及びスカート部3から成り且つ
頂板部内面には容器口部と係合する密封部4が設けられ
ている樹脂製キャップにおいて、前記スカート部3は周
の少なくとも大部分にわたって切れ目を刻設された内側
壁6と外側壁7との二重壁構造を有し、前記スカート部
の内側壁6には内向きの突起部8が形成されていると共
に、内側壁6の下端から突起部8を越えて上方に延びる
複数個の切り欠き9が周方向に間隔をおいて設けられ、
前記スカート部3の内側壁6と外側壁7とは前記切れ目
よりも上側或いは下側の複数個の破断可能な橋絡部11
或いは更に連結部12を介して一体に形成されており、
前記外側壁7には上下方向に延びる少なくとも1個の弱
化部10が形成されていると共に、該弱化部10に近接
して引き裂き開始部13が形成されている。
Description
に優れたキャップに関し、より詳細には信頼性のある密
封を形成できると共に容易且つ確実に開封することがで
き、更にタンパーエビデント性(TE)をも兼ね備えた
キャップに関する。
成形性に優れると共に、可撓性にも優れているため、打
栓操作により容器口部に固定することができ、従来より
種々の形態で広く用いられている。
を用いずに容易に取り外すことができるようにした開封
性に優れた樹脂製キャップは、既に種々提案されてお
り、例えば特公昭51−10555号公報には、容器の
頸部に嵌合し、該部に係合する不連続リング状の突状を
その内周面に有し、且つ蓋体の周壁にその両端部を強固
に結合され、周壁に沿ってこれと一定の間隔を保ちつつ
その大部分を囲撓し、その内周面と蓋体の周壁間を切断
容易な連結片をもって連結した把手をもって一体に形成
した合成樹脂よりなる不正防止蓋が記載されている。
等の格別の道具を必要とせずに、手による開封を可能に
し、且つ不正防止機能をも付与したプラスチックキャッ
プを提供したものとして意義深いものではあるが、把手
の付け根の部分では突条と容器頸部との係合が行われて
いないため、密封信頼性に未だ問題があると共に、逆に
密封信頼性が保持される程度に突条と容器頸部との係合
の程度を強くする場合には、開封力が過度に大きくなっ
て、開封しずらいという問題を生じる。
密封信頼性のある密封構造を形成できると共に、開栓に
際しては格別の器具を使用することなしに開封が容易に
行われ、タンパーエビデント性も付与されたプラスチッ
ク製キャップを提供するにある。
ト外周壁がスカート内周壁を保護し、開栓に際してはス
カート外周壁が取り外されることにより、スカート内周
壁の容器口部からの離脱が容易に行われ、タンパーエビ
デント性を有し、ボトルから取り外した状態での分別廃
棄機能をも備えたプラスチック製キャップを提供するに
ある。
及びスカート部から成り且つ頂板部内面には容器口部と
係合する密封部が設けられている樹脂製キャップにおい
て、前記スカート部は周の少なくとも大部分にわたって
切れ目を刻設された内側壁と外側壁との二重壁構造を有
し、前記スカート部の内側壁には内向きの突起部が形成
されていると共に、内側壁の下端から突起部を越えて上
方に延びる複数個の切り欠きが周方向に間隔をおいて設
けられ、前記スカート部の内側壁と外側壁とは前記切れ
目よりも上側或いは下側の複数個の破断可能な橋絡部或
いは更に連結部を介して一体に形成されており、前記外
側壁には上下方向に延びる少なくとも1個の弱化部が形
成されていると共に、該弱化部に近接して引き裂き開始
部が形成されていることを特徴とする樹脂製キャップが
提供される。
工で行われたものであること、 2.前記外側壁の弱化部が外側壁の内面側に設けた溝か
ら成ること、 3.前記外側壁の弱化部が内側壁の切り欠きに対応する
位置に設けられていること、 4.前記内側壁の切り欠きは、前記弱化部に対応する切
り欠きを除いて、内側壁と外側壁との上端境界部に露出
しないように形成され、且つ前記弱化部に対応する切り
欠きは内側壁と外側壁との上端境界部に露出している
か、或いは前記内側壁の切り欠きは、内側壁と外側壁と
の上端境界部を越えて上に延びており、外部に露出して
いること、 5.前記外側壁の弱化部の少なくとも上部は上方に向け
て次第に肉厚が小さくなるように形成されていること、 6.前記連結部がスカート部の周の1/10乃至4/9
の長さにわたって設けられていること、 7.頂板部とスカート部とのコーナ部が頂板部の厚さの
1乃至2倍の厚さに形成されていること、 8.密封部が頂板部より突出したインナーリングであ
り、インナーリングの外周先端にはガス抜き用リブ乃至
溝が形成されていること、 9.内側壁と外側壁の下方境界部の内少なくとも切れ目
或いは切れ目の延長線上には、下端から上方向に延びる
溝が形成されていること、 10.前記溝は、橋絡部の部分では低く且つそれ以外の
部分では高く形成されていること、 が好ましい。
ート部から成り且つ頂板部内面には容器口部と係合する
密封部が設けられているが、(A)前記スカート部は周
の少なくとも大部分にわたって切れ目を刻設された内側
壁(内周壁とも呼ぶ)と外側壁(外周壁とも呼ぶ)との
二重壁構造を有すること、(B)前記スカート部の内側
壁には内向きの突起部が形成されていると共に、内側壁
の下端から突起部を越えて上方に延びる複数個の切り欠
きが周方向に間隔をおいて設けられていること、(C)
前記スカート部の内側壁と外側壁とは前記切れ目よりも
上側或いは下側の複数個の破断可能な橋絡部或いは更に
連結部を介して一体に形成されていること、及び(D)
前記外側壁には上下方向に延びる少なくとも1個の弱化
部が形成されていると共に、該弱化部に近接して引き裂
き開始部が形成されていること、の組み合わせにを特徴
を有するものである。
(C)及び(D)の構成にも関連するが、打栓時におけ
る密封性並びにタンパーエビデント性の確保、開栓時に
おける易開封性の確保が可能となると共に、複雑な金型
を使用することなしに、上記機能を備えた樹脂製キャッ
プの製造が容易となる。
器口部の外周側と係合して、確実な密封が可能となり、
また前記寸法の切り欠きを設けたことにより、前記突起
部が容器口部の外周側から解除されて、開封が容易に行
われる。特に前記構成(A)との組み合わせにより、打
栓状態では、外周壁のタガ締め力が作用するので、密封
保持性は万全であり、外周壁が取り除かれた状態では、
内周壁の径外方向への広がりは自由となって、易開封性
が保証される。
とが破断可能な橋絡部を介して連結され、外周壁が切り
取られていないことにより、タンパーエビデント性、即
ち内容物に手が加えられていない保証を購入者に与える
ことが可能となる。更に、前記橋絡部以外では内側壁と
外側壁とが分離されているため、その破断による開封操
作も容易に行われる。
外周壁の取り外しが容易に行われる。即ち、外周壁に
は、上下方向に延びる弱化部が形成されていると共に、
該弱化部に近接して引き裂き開始部が形成されているた
め、外周壁を前記弱化部の部分で切り裂きを先ず行い、
次いでこの切り裂き部分から、外周壁の周に沿って、剥
離による引き剥がしを行うことが可能となる。一般に、
隣接する外周壁と内周壁とを、その界面で剪断方向に破
断する場合には、かなり大きな力を必要とする(これが
ラップ接合の原理にもなっている)が、その界面にほぼ
直角方向に剥離を行う場合には、剪断破壊に比して、は
るかに小さな力で、界面破壊を行うことができる。これ
が、開栓時における外周壁の取り外しが容易となる理由
である。
成形後の樹脂製キャップにカッテイング等の後加工で行
うのが好ましく、これにより、複雑な金型の使用を避け
て、製造コストを低減することができる。また、内側壁
と外側壁とが切れ目により分離しているが、密接してい
るため、打栓した状態での密封保持性に優れている。
の内面側に設けた溝を備えていることが特に好ましく、
これにより、外周壁の引き裂きを容易にすることができ
ると共に、外側壁の外面を滑らかにすることができ、外
面に溝を設けた場合のような他の部材との偶発的な接
触、係合による破損を防止し、また外観特性を良好にす
ることができる。一方、外面に溝を設けた場合、後加工
で切れ目を刻設するとき、弱化部の破断のおそれを生じ
たり、溝の形成及び切れ目の刻設に精度が要求されるの
で、内面側に溝を設けるのが好ましい。
に対応する位置に設けられていることが好ましく、この
配置関係では、弱化部の引き裂きが最も容易且つ確実に
行えると共に、キャップの成形操作及び金型の構造も簡
単なものとなる。
り欠きは、前記弱化部に対応する切り欠きを除いて、内
側壁と外側壁との上端境界部に露出しないように形成さ
れ、且つ前記弱化部に対応する切り欠きは内側壁と外側
壁との上端境界部に露出している。弱化部に対応する切
り欠きは、弱化部の引き裂き性の点で外部に露出するの
は避け得ないが、その他の切り欠きを内側壁と外側壁と
の上端境界部に露出しないようにすることにより、キャ
ップ内部或いはボトル口外周部にほこり等が侵入するの
を防止でき、衛生的となる。本発明の他の態様では、前
記内側壁の切り欠きは、内側壁と外側壁との上端境界部
を越えて上に延びており、外部に露出している。切り欠
きをこのように形成することにより、内側壁を外方に広
げることが容易となり、キャップの容器口部からの取り
外しが容易に行われるようになる。この場合、キャップ
の上にヒートシュリンクフィルムの覆いを設けることに
より、ほこり等の侵入を防止することができる。
部を、上方に向けて次第に肉厚が小さくなるように形成
することにより、弱化部の引き裂き開始の際の引き裂き
力を小さくし、易開封性能を向上させることができる。
部の周の1/10乃至4/9の長さにわたって設けるこ
とができ、これにより弱化部で引き裂かれた外側壁を上
方に持ち上げることにより、内側壁とボトル口部の係合
を解除して、一回の操作で、ボトルの開封を行うことも
できる。
端部に隣接して2個の弱化部が形成されており、連結部
の下端には、径外方に延びるキャップ取り外し用タブが
形成されている。この変形では、一方の弱化部から他方
の弱化部間の外側壁を全て取り外した後、タブを押し上
げることにより、キャップの静かな取り外しが可能とな
り、内容物がこぼれ出すのを防止できる。
頂板部の厚さの1乃至2倍の厚さに形成し、これによ
り、スカート部の過度の変形を抑制して、前記突起部と
ボトル口部外周部との係合による密封を一層確実なもの
とすることができる。
り突出したインナーリングを備えていることが、容器口
部内周面との間で密封を行わせ、これにより、内容物の
持続密封性や耐衝撃密封性を向上させる点で好適であ
る。しかしながら、打栓に際して、インナーリングと容
器口部内周面と早期にシールされると、容器内のエアー
スペース内の空気が過度に圧縮されるため、温度の上昇
により漏れを生じる恐れがある。インナーリングの外周
先端に、ガス抜き用のリブ乃至溝を形成することによ
り、空気の過度な圧縮を防止し、漏れを防止することが
できる。
側壁の下方境界部の内少なくとも切れ目或いは切れ目の
延長線上には、下端から上方向に延びる溝を形成してお
くことが望ましい。上記溝を形成することにより、橋絡
部は内側壁及び外側壁で覆われて保護された状態とな
り、橋絡部の偶発的な破断を防止できる。更に、前記溝
を橋絡部の部分では低く且つそれ以外の部分では高く形
成することにより、橋絡部の部分で確実に内側壁と外側
壁とを連結させることが可能となると共に、橋絡部の成
形も容易に行うことができる。
明する。本発明のキャップの一実施例を示す上面図(図
1)、側面図(図2)、下面図(図3)、図1のA−
A’断面図(図4)、図4のBの拡大図(図5)、図3
のCの拡大図(図6)、図6のDの断面図(図7)、図
1のEの矢視拡大図(図8)、図3のFの拡大断面図
(図9)、図3のGの拡大断面図(図10)及び図3の
Hの拡大図(図11)において、キャップ本体1は、頂
板部2とその外周から垂下しているスカート部3とから
成り、頂板部2の内面には容器口部と係合する密封部4
が形成されている。
以上にわたって刻設された切れ目5を介して設けられた
内側壁6と外側壁7とから成っており、切れ目の部分で
は二重壁構造となっている(図4及び5)。
部内側壁6の内周には、容器口部の外周側の凸部と係合
する内向きの突起部8が形成されており、容器口部を頂
板部2の内面の密封部4に密接させ、密封を行わせるよ
うになっている。この具体例においては、密封部4が、
容器口部の内周側と係合するインナーリングであって、
容器口部の内周側でも密封が行われ、密封が一層確実な
ものとなるようになっている。
6の外面の少なくとも一部を連続したリングの形で覆う
ように設けられている。このスカート部外側壁7で覆わ
れたキャップ1のスカート部内側壁6には、内側壁の下
端から突起部8を越えて軸線方向に延びる複数個の切り
欠き9が周方向に間隔をおいて設けられている。
ト部外側壁7とは、周状の切れ目5を介して分離されて
いると共に、スカート部内側壁6とスカート部外側壁7
とは、上記切れ目5よりも下側の複数個の破断可能な橋
絡部11と、破断不能な連結部12を介して一体に形成
されている。スカート部内側壁6の外面とスカート部外
側壁7の内面とは、キャップ本体2が容器口部に打栓さ
れている状態において、前記切れ目5の部分で相互に密
接可能となっている。
下方向に延びる弱化部10が形成されており、この弱化
部10に近接して、スカート部外側壁7の上端縁よりも
上方に突出した引き裂き開始部13が形成されており、
開栓に際して、これを把持して剪断力を加えることによ
り、弱化部10での切り裂きが進行する。一旦、スカー
ト部外側壁7が幅方向に引き裂かれると、引き裂き開始
部13を把持して、周方向に対して直角方向へのピール
力を加えることにより、前記橋絡部11を破断して、ス
カート部外側壁7を、少なくとも半周程度にわたって、
スカート部内側壁6から切り離すことができる。
図7に明確に示されるように、外側壁7の内面側に設け
た溝14を備えていることが特に好ましく、更にこの溝
14は内側壁6の切り欠き9aに対応する位置に設けら
れていることが好ましい。これにより、外周壁7の引き
裂きを容易にすることができると共に、外側壁7の外面
を滑らかにすることができ、また、この配置関係では、
弱化部10の引き裂きが最も容易且つ確実に行えると共
に、キャップの成形操作及び金型の構造も簡単なものと
なる。即ち、外側壁7の外面側に溝を設けた場合のよう
に、キャップ本体成形後に切れ目5を形成させる際に弱
化部10を破断させるおそれがなく、また溝14及び切
れ目5の成形に精度を要求されることがない。弱化部1
0の厚みは0.2乃至0.7mm程度であるのが引き裂
き性の点で好ましい。
とおり、弱化部10に対応する切り欠き9aは高く形成
されていて、内側壁と外側壁との上端境界部に露出する
開口15を形成しており、これにより弱化部10の引き
裂きを確実なものとしている。一方、内側壁の切り欠き
9は、前記弱化部10に対応する切り欠き9aを除い
て、図5に明確に示されるとおり、内側壁6と外側壁7
との上端境界部16に露出しないように低く形成されて
いる。こうすることにより、キャップ内部或いはボトル
口外周部にほこり等が侵入するのを防止でき、衛生的と
なる。
壁7の弱化部10の少なくとも上部17を、上方に向け
て次第に肉厚が小さくなるように形成することにより、
弱化部10の引き裂き開始の際の引き裂き力を小さく
し、易開封性能を向上させることができる。引き裂き開
始部13の外表面には、引き裂き方向及び剥離進行方向
を示すマーク18を形成しておくと、包装容器の購入者
にとって便利である。
けた軸線方向に延びる複数個の切り欠き9は、開栓(ス
カート部外側壁7が取り外された状態)に際してはスカ
ート部内側壁6が径外方向に広がり、これにより容器口
外周の凸部とスカート部内向き突起部8との係合が解除
されて、キャップ本体1の容器口部からの取り外しが容
易に行われる様なものであり、その設置個数や周方向間
隔はこれらの観点から適宜決定される。
に設ける切り欠き9の数は、キャップの口径等によって
も相違するが、一般に周方向における切り欠き9間のピ
ッチが5乃至25mm、特に10乃至17mmの範囲と
なるものが好ましく、また切り欠き9の周方向の幅は
0.5乃至5mm、特に1.0乃至2.5mmの範囲に
あるのがよい。また、切り欠き9の軸方向寸法は、一般
に3乃至10mm、特に4乃至8mmの範囲が適当であ
る。
とを切れ目5の部分で密接させることにより、少なくと
も打栓状態でキャップ本体スカート部内側壁6がスカー
ト部外側壁7によりタガ締めされ、スカート部内側壁6
が外方に広がるのが防止され、容器口部に対する確実な
密封性が維持される。スカート部内側壁6に軸方向に延
びる切り欠き9が設けられている本発明のキャップの場
合、この密接状態が特に重要である。即ち、スカート部
内側壁6の切り欠き9は、容器口部外周の凸部とスカー
ト部内側壁6の突起部8との係合状態を弱めるように作
用するが、これにスカート部外側壁7によるタガ締め力
が作用することにより、係合状態を強固且つ確実のもの
とすることができる。
体のスカート部内側壁6とスカート部外側壁7とを連結
する複数個の破断可能な橋絡部11と破断不能な連結部
12を設けたので、切れ目5の刻設が橋絡部11や連結
部12に悪影響を及ぼすのが防止され、更に打栓時に
も、キャップ本体スカート部内側壁6の外面とスカート
部外側壁7の内面とが切れ目5の部分で密着するので、
破断しやすい橋絡部11に外力が作用するのが防止さ
れ、打栓時における橋絡部11の保護が万全である。
内側壁6とスカート部外側壁7との切断面を介しての密
着状態及び橋絡部11並びに連結部12の形成は、両者
を一体に射出又は圧縮成形した後、両者間にカッター等
で切り込みを入れて、橋絡部11及び連結部12を除く
部分を分離させることにより行われる。このため、本発
明のキャップは、通常のコアとキャビテイとから成る金
型を用いて、能率よく短時間で製造でき、またキャップ
各部の精度も高く、不良品の発生も少ないという利点を
与える。
ート部外側壁7との間に設ける橋絡部11の数は、隣り
合った切り欠き9、9間のスカート部内側壁6とスカー
ト部外側壁7とが少なくとも1個の橋絡部11を介して
連結されるようなものである。また、橋絡部11を設け
る位置も種々変化させることができ、例えば図3に示す
とおり、切り欠き9、9間に橋絡部11を4個設けるこ
とができる。要するに、打栓時において、橋絡部の破損
が防止され且つ開栓時にその破断が容易に行われるもの
であればよく、その位置及び個数は特に制限を受けな
い。橋絡部11の切れ目5方向の断面積は、1個当たり
0.5乃至2mm2 、特に0.8乃至1mm2 の範囲に
あることが好ましい。
記連結部12をスカート部3の周の1/10乃至4/9
の長さにわたって設けることができ、これにより引き裂
かれた外側壁7を上方に持ち上げることにより、内側壁
6とボトル口部の係合を解除して、一回の操作で、ボト
ルの開封を行うこともできる。
ート部3とのコーナ部19を、頂板部2の厚さの1乃至
2倍の厚さに形成し、これにより、スカート部3の過度
の変形を抑制して、前記突起部8とボトル口部外周部と
の係合による密封を一層確実なものとすることができ
る。
の密封部4が頂板部2より下方に突出したインナーリン
グ20を備えていることが、容器口部内周面との間で密
封を行わせ、これにより、内容物の持続密封性や耐衝撃
密封性向上させる点で好適である。インナーリング20
は、下向きに径が徐々に増大する内周部21と外周部2
2とを有し、外周部22の中間には突起部23が形成さ
れている。外周部22の突起部23よりも下方では、次
第に外径が減少する外周先端(テーパー部)24となっ
ている。インナーリングの外周先端24に、図3に示す
とおり、ガス抜き用のリブ25乃至溝26を形成するこ
とにより、打栓時における空気の過度な圧縮を防止し、
漏れを防止することができる。
とおり、内側壁6と外側壁7の下方境界部の内少なくと
も切れ目5或いは切れ目5の延長線上には、下端から上
方向に延びる溝27を形成しておくことが望ましい。上
記溝27を形成することにより、橋絡部11は内側壁6
及び外側壁7で覆われて保護された状態となり、橋絡部
11の偶発的な破断を防止することができる。
り、橋絡部11の部分では低く、図9に示すとおり、そ
れ以外の部分では高く形成することにより、橋絡部11
の部分で確実に内側壁6と外側壁7とを連結させること
が可能となると共に、橋絡部11の成形も容易に行うこ
とができる。
2(上面図)、図13(部分断面側面図)及び図14
(底面図)において、図1乃至図11の実施例と共通の
部分は共通の引照数字で示されており、構造も大部分共
通しているが、次の点で前の実施例と相違している。
隣接して2個の弱化部10a、10bが形成されてお
り、連結部12の下端には、径外方に延びるキャップ取
り外し用タブ29が形成されている。連結部12の一方
の側の弱化部10aに近接する外側壁7には引き裂き開
始部13が設けられている。開栓に際しては、この引き
裂き開始部13を把持して、弱化部10aの引き裂き、
外側壁7の剥離、最後に弱化部bの破断を行って、連結
部12を除く外側壁7を全て取り外す。この状態で、タ
ブ29を押し上げることにより、容器口部からのキャッ
プの静かな取り外しが可能となり、内容物がこぼれ出す
のを防止できる。
と外側壁7との上端境界部を越えて上に延びており、外
部に露出した開口部15を形成している。切り欠き9を
このように長く形成することにより、開栓に際して(外
側壁が取り外された状態で)、内側壁6を外方により大
きく広げることが容易となり、キャップの容器口部から
の取り外しが容易に行われるようになる。
クフィルムの覆いを設けることにより、ほこり等の侵入
を防止することができる。また、内用品の表示をヒート
シュリンクフィルムに印刷すると、天面のみに印刷する
場合より面積が大きくなり、好都合である。
囲内で多くの変更が可能である。例えば、頂板部には、
ガスバリアー性材料をインサート成形等により設けてお
くことができ、これによりプラスチックキャップ壁を通
してのガスの透過を防止し、内容物の保存性を向上させ
ることができる。ガスバリアー性材料としては、アルミ
箔等の金属箔、エチレン−ビニールアルコール共重合
体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン樹
脂、ガスバリアー性ポリエステル等のガスバリアー性樹
脂を挙げることができる。
スバリアー性材料と共に、上記天面部に酸素吸収性の層
を設けることもできる。酸素吸収性の層としては、例え
ば鉄系酸素吸収剤を樹脂中に分散させたものなどを用い
ることができる。
種プラスチック、例えば、低−、中−又は高−密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、
ABS樹脂等が挙げられる。
脂を用い、通常、射出成形、圧縮成形等によりキャップ
本体及びリング状部材が一体化した状態で製造される。
環状切断面は、通常、この成形工程の後に公知のカッテ
ィング加工を施すことにより形成される。
こともでき、この場合、低密度ポリエチレン、エチレン
系共重合体、各種ゴム乃至熱可塑性エラストマー、アク
リル樹脂プラスチゾル、塩化ビニル樹脂プラスチゾル等
を用いることができる。
に際しては、密封信頼性のある密封構造を形成できると
共に、開栓に際しては格別の器具を使用することなしに
開封が容易に行われ、タンパーエビデント性も付与され
る。
カート内周壁を保護し、開栓に際してはスカート外周壁
が取り外されることにより、スカート内周壁の容器口部
からの離脱が容易に行われる。また、外周壁には、上下
方向に延びる弱化部が形成されていると共に、該弱化部
に近接して引き裂き開始部が形成されているため、外周
壁を前記弱化部の部分で切り裂きを先ず行い、次いでこ
の切り裂き部分から、外周壁の周に沿って、剥離による
引き剥がしを行うことが可能となる。
る。
る。
る。
る。
ある。
ある。
である。
4は密封部、5は切れ目、6は内側壁、7は外側壁、8
は突起部、9は切り欠き、10は弱化部、11は橋絡
部、12は連結部、13は引き裂き開始部、14は溝、
15は開口、16は内側壁と外側壁との接続部上部、1
7は弱化部上部、18はマーク、19は頂板部とスカー
ト部との接続部、20はインナーリング、24はインナ
ーリングの外周先端、25はガス抜き用リブ、26はガ
ス抜き用溝、27は溝、29は押上用タブ。
Claims (13)
- 【請求項1】 頂板部及びスカート部から成り且つ頂板
部内面には容器口部と係合する密封部が設けられている
樹脂製キャップにおいて、前記スカート部は周の少なく
とも大部分にわたって切れ目を刻設された内側壁と外側
壁との二重壁構造を有し、前記スカート部の内側壁には
内向きの突起部が形成されていると共に、内側壁の下端
から突起部を越えて上方に延びる複数個の切り欠きが周
方向に間隔をおいて設けられ、前記スカート部の内側壁
と外側壁とは前記切れ目よりも上側或いは下側の複数個
の破断可能な橋絡部或いは更に連結部を介して一体に形
成されており、前記外側壁には上下方向に延びる少なく
とも1個の弱化部が形成されていると共に、該弱化部に
近接して引き裂き開始部が形成されていることを特徴と
する樹脂製キャップ。 - 【請求項2】 前記切れ目の刻設が成形後の樹脂製キャ
ップに後加工で行われたものであることを特徴とする請
求項1記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項3】 前記外側壁の弱化部が外側壁の内面側に
設けた溝から成ることを特徴とする請求項1または2記
載の樹脂製キャップ。 - 【請求項4】 前記外側壁の弱化部が内側壁の切り欠き
に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求
項1乃至3の何れかに記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項5】 前記内側壁の切り欠きは、前記弱化部に
対応する切り欠きを除いて、内側壁と外側壁との上端境
界部に露出しないように形成され、且つ前記弱化部に対
応する切り欠きは内側壁と外側壁との上端境界部に露出
していることを特徴とする請求項4記載の樹脂製キャッ
プ。 - 【請求項6】 前記内側壁の切り欠きは、内側壁と外側
壁との上端境界部を越えて上に延びており、外部に露出
していることを特徴とする請求項4記載の樹脂製キャッ
プ。 - 【請求項7】 前記外側壁の弱化部の少なくとも上部は
上方に向けて次第に肉厚が小さくなるように形成されて
いることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
樹脂製キャップ。 - 【請求項8】 前記連結部がスカート部の周の1/10
乃至4/9の長さにわたって設けられている請求項1乃
至7の何れかに記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項9】 前記連結部の両端部に隣接して2個の弱
化部が形成されており、連結部には、径外方に延びるキ
ャップ取り外し用タブが形成されている請求項1乃至8
の何れかに記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項10】 頂板部とスカート部とのコーナが頂板
部の厚さの1乃至2倍の厚さに形成されていることを特
徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の樹脂製キャッ
プ。 - 【請求項11】 前記密封部が頂板部より突出したイン
ナーリングであり、インナーリングの外周先端にはガス
抜き用リブ乃至溝が形成されている請求項1乃至10の
何れかに記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項12】 内側壁と外側壁の下方境界部の内少な
くとも切れ目或いは切れ目の延長線上には、下端から上
方向に延びる溝が形成されている請求項1乃至11の何
れかに記載の樹脂製キャップ。 - 【請求項13】 前記溝は、橋絡部の部分では低く且つ
それ以外の部分では高く形成されていることを特徴とす
る請求項12記載の樹脂製キャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05334797A JP3958398B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 樹脂製キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05334797A JP3958398B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 樹脂製キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245052A true JPH10245052A (ja) | 1998-09-14 |
JP3958398B2 JP3958398B2 (ja) | 2007-08-15 |
Family
ID=12940251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05334797A Expired - Fee Related JP3958398B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 樹脂製キャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3958398B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004231278A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 封緘式キャップ |
JP2016141411A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社吉野工業所 | 打栓キャップ |
JP2018030620A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社吉野工業所 | 吐出キャップ |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP05334797A patent/JP3958398B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004231278A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 封緘式キャップ |
JP2016141411A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社吉野工業所 | 打栓キャップ |
JP2018030620A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社吉野工業所 | 吐出キャップ |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3958398B2 (ja) | 2007-08-15 |
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