JP2004238045A - Te性を有するプレスオンツイストオフキャップ及び該キャップと容器との閉栓構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実質的に多角形状の天板と、該天板の各辺から降下した側面パネルとを備え、各側面パネルは互いに連なって全体として筒状側壁を形成しているとともに、各側面パネルの下端部近傍の内面には、容器との係合用突起が設けられているプレスオンツイストオフキャップにおいて、前記筒状側壁の下端には、破断可能なブリッジを介して周状バンドが設けられており、前記周状バンドの内面には、周方向に適当な間隔をおいて、上向きのフラップ片が複数形成されており、各フラップ片の両側面が開栓時に容器と係合する係合面となっていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、TE性(タンパーエビデント性)を有するプレスオンツイストオフキャップ及び該キャップと容器との閉栓構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
多角柱形状(一般に四角柱形状)の容器に装着されるキャップとして、プレスオンツイストキャップが知られている(例えば特許文献1参照)。
このタイプのキャップは、四角形状の天板と、該天板の各辺から降下した側面パネルとからなっており、各側面パネルは互いに連なって全体として筒状側壁を形成し、各側面パネルの下端部近傍の内面には、容器との係合用突起が設けられている。また、このキャップが装着される容器は、胴部が四角柱形状となっており、胴部に連なる肩部に、上記キャップとの係合機構が形成されている。即ち、該容器の肩部は、その側面が、容器胴部の各面の中央部分に対応する位置に形成されている実質上の直立面と、容器胴部の各コーナー部に対応する位置に形成され且つ上方に向かって容器中心側に傾斜している傾斜面とからなっており、該直立面のそれぞれに、キャップとの係合用凹部が形成されている。
【0003】
従って、上記のキャップを、前記容器に押し込むことにより、該キャップの各側面パネルの内面に形成されている係合用突起が、該容器の肩部の直立面に形成されている係合用凹部と係合し、これにより、キャップが容器に安定に保持され、閉栓構造が確立される。
一方、容器に装着されているキャップを、左右何れの方向に回転させた場合にも、キャップの係合用突起と容器の係合用凹部との係合が解除され、該係合用突起が容器肩部の傾斜面によって上方に押し上げられ、これにより、キャップが容易に取り除かれる。
また、実質的に同様の構造を有するプレスオンツイストオフキャップは、他にも知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2566108号公報
【特許文献2】
特公昭55−34071号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来公知のプレスオンツイストオフキャップは、ワンタッチで開栓や閉栓を行うことができ、しかも、容器と一体的な外観を有し、容器の商品価値を高めるなどの利点を有していることから、多角柱形状の容器のキャップとして実用されている。
しかしながら、従来公知のプレスオンツイストオフキャップは、TE性、即ち、開封履歴明示機能を有しておらず、開封履歴を明示させるためには、シュリンクフィルム等で、キャップと容器とを覆っておくなどの面倒な手段を採用しなければならなかった。
【0006】
従って本発明の目的は、TE性を示すためのTEバンドを備えたプレスオンツイストオフキャップ及び該キャップと容器との閉栓構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、実質的に多角形状の天板と、該天板の各辺から降下した側面パネルとを備え、各側面パネルは互いに連なって全体として筒状側壁を形成しているとともに、各側面パネルの下端部近傍の内面には、容器との係合用突起が設けられているプレスオンツイストオフキャップにおいて、
前記筒状側壁の下端には、破断可能なブリッジを介して周状バンドが設けられており、
前記周状バンドの内面には、周方向に適当な間隔をおいて、上向きのフラップ片が複数形成されており、各フラップ片の両側面が開栓時に容器と係合する係合面となっていることを特徴とするプレスオンツイストオフキャップが提供される。
本発明によれば、また、上記のプレスオンツイストオフキャップと容器との閉栓構造において、
前記容器は、前記キャップの天板に対応する多角柱形状の胴部を有しており、該胴部の上部には、バンド係合用周状凹部を介して肩部が形成され、且つ該肩部の天面中央部分に口部が形成されているとともに、
前記肩部の側面は、前記胴部の各面の中央部分に対応する位置に形成されている実質上の直立面と、前記胴部の各コーナー部に対応する位置に形成され且つ上方に向かって容器中心側に傾斜している傾斜面とからなっており、該直立面のそれぞれに、キャップとの係合用凹部が形成されており、
前記バンド係合用周状凹部には、周方向に間隔をおいて縦方向リブが複数形成されており、
前記キャップは、上方から前記容器に押し込むことにより該容器に装着され、容器に装着された状態において、該キャップの各側面パネルの内面に形成されている係合用突起が、該容器の肩部の直立面に形成されている係合用凹部と係合し、且つ該キャップの周状バンドが、該容器の肩部と胴部との間に形成されているバンド係合用周状凹部に対面して位置し、該周状凹部に形成されている複数の縦方向リブの間の空間に、該周状バンド内面に形成されている各フラップ片が入り込み、
容器に装着されている前記キャップを、左右何れの方向に回転させた場合にも、フラップ片の係合面と縦方向リブとが係合し、周状バンドの回転が制限されると同時にフラップ片の上端が周状凹部の上面に当接して周状バンドの上昇も制限され、周状バンドとキャップの筒状側壁とを繋ぐブリッジが破断して周状バンドが切り離され、さらに回転すると、キャップの係合用突起と容器の係合用凹部との係合が解除され、該係合用突起が容器肩部の傾斜面によって上方に押し上げられることを特徴とする閉栓構造が提供される。
【0008】
本発明のプレスオンツイストオフキャップでは、多角形状の筒状側壁の下端に、内面に上向きのフラップ片を複数備えている周状バンド(TEバンドとして機能する)が設けられているが、このフラップ片の両側面が係合面となっていることが重要な特徴である。即ち、このフラップ面の両側面は、何れも、周状バンドの内面から中心に向かって上方に延びており、容器の外面としっかりと噛み合う(係合)ようになっている。従って、容器に装着された状態で、該キャップを何れの方向に回転させた場合にも、フラップ片と容器の外面とが係合し、周状バンドの回転が制限されることとなり、該バンドがキャップから切り離され、これにより、TE性が示されるのである。
【0009】
また、上記のプレスオンツイストオフキャップと容器との閉栓構造においては、容器胴部(多角柱形状を有している)と、該キャップとの係合機構を備えた肩部との間に、周状バンドとの係合用凹部が形成されていることが重要な特徴である。即ち、この係合用凹部には、複数の縦方向リブが形成されており、上記キャップを装着したとき、周状バンドは、容器の係合用凹部に対面して位置し、周状バンド内面のフラップ片は、それぞれ、隣り合う縦方向リブの間の空間に入り込む。従って、容器に装着されたキャップを左右何れの方向に回転した場合にも、フラップ片の係合面と縦方向リブとが係合して周状バンドの回転が制限され、且つフラップ片の上端が周状凹部の上面に当接して周状バンドの上昇も制限され、周状バンドと筒状側壁下端とを繋ぐブリッジが破断し、周状バンドが切り離される。一方、キャップの筒状側壁の内面に形成されている係合突起は、容器肩部の係合用凹部と係合しているが、キャップの回転(左右何れでもよい)により、両者の係合が解除され、係合突起は、容器の肩部に形成されている傾斜面に乗り上げ、強制的に上方に押し上げられることにより、キャップが開栓される。従って、開栓されたキャップからはTEバンドが切り離されており、これにより、TE性が示されることとなる。
【0010】
本発明の閉栓構造においては、前記容器のバンド係合用周状凹部に形成されている複数の縦方向リブは、容器の成形時に生じるパーティングライン上のコーナー部側の側面が傾斜のついたなだらかな非係合面となっており、該コーナー部とは離れた側の側面は、切り立った係合面となっており、コーナー部を間に挟んで隣り合う領域では、一方の領域に形成されている縦方向リブの非係合面と係合面との位置関係が、他方の領域に形成されている縦方向リブの非係合面と係合面との位置関係とは逆になっていることが好ましい。
【0011】
即ち、キャップの周状バンドに形成されているフラップ片の両側面が係合面となっており、このため、容器の周状凹部に形成されている縦方向リブの両側面も、基本的には同様の係合面とすることが望ましい。しかしながら、縦方向リブの両側面を係合面とすると、成形後の型抜きが無理抜きとなる部分が存在することとなり、縦方向リブの破損や変形等を生じやすくなってしまう。このため、一方を型抜きが容易ななだらかな非係合面とし、他方を切り立った係合面とすることにより、型抜きに際しての縦方向リブの破損や変形等を有効に回避することができる。また、コーナー部を間に挟んで隣り合う領域において、縦方向リブの非係合面と係合面との位置関係が互いに逆になっているため、キャップを左右何れの方向に回転させた場合にも、縦方向リブの係合面がフラップ片の何れか一方の側面(係合面である)と係合する領域が必ず存在することとなり、周状バンドの回転が制限され、該バンドの切り離しが有効に行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明を、以下、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のプレスオンツイストオフキャップの側断面図であり、
図2は、図1のキャップの底面図であり、
図3は、図1のキャップのTEバンドの平面図であり、
図4は、図1のキャップが適用される容器の要部側面図であり、
図5は、図4の容器の上面図であり、
図6は、図5の容器におけるI−I側面断面図であり、
図7は、図4の容器における周状凹部の平面断面(II−II断面)を示す図であり、
図8は、図1のキャップと図4の容器との閉栓構造を示す側断面図であり、
図9は、本発明の閉栓構造の他の例を示す要部側断面図である。
【0013】
(プレスオンツイストオフキャップの構造)
図1乃至図3を参照して、本発明のプレスオンツイストオフキャップは、大まかに言って、キャップ本体1と、周状のTEバンド2とから構成されている。
【0014】
キャップ本体1は、四角形状の天板5と、天板5の各辺から降下した側面パネル6a〜6dとからなっており(図2参照)、これら側面パネル6a〜6dは互いに連なって全体として筒状側壁6を形成している(図1参照)。また、各側面パネル6a〜6dの下端部近傍の内面には、後述する容器との係合用突起7が設けられている。この係合用突起7は、図1から明らかな通り、横方向に延びている。
【0015】
天板5の内面には、リング状のシール突起8が設けられており、このシール突起8の外側に、背の高い保護突起9がリング状に形成されている。これらの突起8,9の機能については、後述する。
【0016】
周状のTEバンド2は、破断可能な多数のブリッジ10を介して、筒状側壁6の下端に接続されている。即ち、筒状側壁6を構成している各側面パネル6a〜6dの下端にブリッジ10を介して接続されており、図3から明らかな通り、天板5の形状に対応して、全体として四角形状となっている。
【0017】
また、周状のTEバンド2の内面には、多数のフラップ片12が設けられている。
このフラップ片12は、図1から理解されるように、径方向内方で且つ上向きに形成されており、先端12aが厚肉となっている。
また図2或いは図3に示されているように、その両側面12bは、周状バンド2の内面から、径方向内方で且つ上向きに切り立って延びている係合面となっている。
尚、フラップ片12は、下向きの状態に成形され、成形後に、ポンチ等を用いての後加工による上向きに反転される。従って、その両側面12bを径方向内方で且つ上方に延びた係合面としても、成形時の型抜きに支障を来たすことはない。
【0018】
(容器の構造)
上述したプレスオンツイストオフキャップが装着される容器を示す図4乃至図7において、この容器は、前述したキャップの天板5の形状に対応する四角柱状の胴部20を有しており、この胴部20上に、バンド係合用周状凹部21を介して肩部22が形成され、この肩部22の天面中央部分に、胴部20や肩部口部22に比して小径であり、且つ円柱形状の口部23が形成されている。
【0019】
図4、図5及び図6に示した通り、肩部22の側面は、胴部20の各面の中央部分に対応する位置に形成されている実質上の直立面22aと、胴部22の各コーナー部に対応する位置に形成されている傾斜面22bとからなっている。
上記の直立面22aのそれぞれに、キャップとの係合用凹部25が形成されており、この係合用凹部25が、前述したキャップの係合用突起7と係合するものとなっている。
また、傾斜面22bは、上方に向かって容器中心側に傾斜しており、この傾斜面22bによって、キャップの容器からの脱着がスムーズに行われるようになっている。
【0020】
バンド係合用周状凹部21には、周方向に間隔をおいて、縦方向リブ28が複数形成されている。隣り合う縦方向リブ28の間の空間に、前述したキャップのTEバンド2のフラップ片12がそれぞれ収容されるようになっている。この点については後述する。
【0021】
上記のような容器は、割金型を用いての射出成形やブロー成形などによって成形されるため、パーティングラインPLが成形時に生じる。
例えば、図7に示されているように、対向するコーナー部を結ぶように一本のパーティングラインPLが形成されるが、上述した複数の縦方向リブ28の一方の側面(パーティングラインPL上のコーナー部側の側面)は、傾斜のついたなだらかな非係合面28aとなっており、他方の側面(上記コーナー部から離れた側の側面)は、周状凹部21の面から切り立った係合面28bとなっている。即ち、係合面28bは、垂線Xに対して傾斜して延びている。
【0022】
即ち、縦方向リブ28の両側面を切り立った係合面とすると、成形後の型抜き時に無理抜きとなる部分が存在することとなり、縦方向リブ28の破損や変形等を生じやすくなるが、一方の側面を型抜きが容易ななだらかな非係合面28aとし、他方を切り立った係合面28bとすることにより、型抜きに際しての縦方向リブ28の破損や変形等を有効に回避することが可能となる。
【0023】
また、図7に示されているように、上述した縦方向リブ28が形成されている周状凹部21は、パーティングラインPLを軸とした線対称の形状となっており、コーナー部を間に挟んで隣り合う領域(図7において、一方の領域をA、他方の領域をBで示した)では、領域Aに形成されている縦方向リブ28の非係合面28aと係合面28bとの位置関係が、領域Bに形成されている非係合面28aと係合面28bとの位置関係とは逆になっている。従って、隣り合う縦方向リブ28の間の空間にTEバンド2のフラップ片12が収容された状態で、キャップを左右何れの方向に回転させた場合にも、常に、半数のフラップ片12の側面12b(係合面)は、縦方向リブ28の係合面28bに当接することとなるわけである。
【0024】
(キャップと容器との閉栓構造)
上述したキャップとの閉栓構造を示す図8において、所定の内容物が充填された容器の口部23には、中栓30が嵌め込まれて固定される。
中栓30は、例えば底壁32と、底壁32の周縁から立ち上がっている第1の筒状壁34と、筒状壁34を取り囲むように形成され且つ上端が第1の筒状壁34の上部外面から外方に延びているフランジ部を介して接続されている第2の筒状壁36とから構成され、第2の筒状壁36の下端部分には係止突起36aが形成されている。即ち、第1の筒状壁34と第2の筒状壁36との間の空間に容器口部23の壁部が嵌め込まれ、係止突起36aによって、中栓30は、容器口部23に安定に固定される。
【0025】
また、底壁32には、注出用開口を形成するためのスコア38が形成されており、底壁32の上面側には、スコア破断用のプルリング40が支柱39を介して設けられている。即ち、このプルリング40を引っ張ることにより、スコア38が破断し、内容物を注ぎ出すための開口が底壁32に形成されるようになっている。
【0026】
上述した本発明のプレスオンツイストオフキャップは、所定の位置決めをして、上方から容器に被せるようにして押し込むことにより、容器に装着されて閉栓構造を形成する。
即ち、かかる閉栓構造において、キャップの天板5の内面に形成されているリング状のシール突起8は、中栓30の第1の筒状壁34の内面に密着する。これにより、スコア38を破断して底壁32に注出用開口を形成したときのシール性を確保することができる。
また、背の高い保護突起9は、容器の肩部22の上面近傍に位置する(場合によっては、軽く当接していてもよい)。従って、キャップの上方から偶発的に押圧力が作用した場合、保護突起9と容器肩部22の上面との当接により、過度にキャップが押し込まれ、キャップの破断や変形が生じることが有効に防止される。
【0027】
さらに、キャップの筒状側壁6を構成している各側面パネル6a〜6dの内面に形成されている係合用突起7は、容器の肩部22の直立面22aに形成されている係合用凹部25と係合し、これにより、キャップは、しっかりと保持され、安定な閉栓構造が確保される。
【0028】
一方、TEバンド2は、容器のバンド係合用周状凹部21に対面して位置し、その内面に形成されているフラップ片12は、それぞれ、隣り合う縦方向リブ28の間の空間に収容される。
【0029】
上記のような閉栓構造によれば、容器に装着されているキャップを左右何れの方向に回転させた場合にも、TEバンド2がスムーズにキャップ本体1から切り離された状態で、キャップ本体1が容器から取り外される。
【0030】
即ち、容器に装着されているキャップを、左右何れの方向に回転させた場合にも、キャップの係合用突起7と容器の係合用凹部25との係合が解除され、係合用突起7は、容器肩部22の傾斜面22bに乗り上げ、該傾斜面22bによってキャップ本体1は、上方に押し上げられる。
一方、フラップ片12の両側面は、何れも係合面12bとなっており、さらに、コーナー部を間に挟んで互いに隣り合う領域(例えば図7における領域A,B)においては、縦方向リブ28の非係合面28aと係合面28bとの位置関係が互いに逆になっている。従って、キャップを、左右何れの方向に回転させた場合においても、常に、半数のフラップ片12の係合面12bが、縦方向リブ28の係合面28bに当接する。従って、これら係合面12b、28b同士の係合により、TEバンド2の回転が制限される。また、フラップ片12の上端12aが周状凹部21の上面に当接し、TEバンド12の上昇も制限される。従って、TEバンド2とキャップの筒状側壁6(各側面パネル6a〜6d)とを繋ぐブリッジ10が破断し、TEバンド2は、キャップ本体1から切り離されることとなる。
【0031】
かくして本発明によれば、TEバンド2の切り離しにより、キャップの開封履歴が明示されることとなる。
【0032】
上述した本発明のプレスオンツイストオフキャップや、このキャップが適用される容器は、各種のプラスチック、例えば、低−、中−または高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ΑΒS樹脂等の公知の合成樹脂を用いての射出成形、ブロー成形等により、容易に製造することができる。例えば、容器の成形に際しては、縦方向リブ28の両側面を、図6に示すように特定の方向に指向させることにより、無理抜きによる破損や変形等を生じることなく、成形を行うことができる。
【0033】
また、上述した具体例においては、キャップの形状(天板5の平面形状)を四角形として説明したが、勿論、五角形や六角形等の形状とすることも可能であり、三角形とすることも可能である。
【0034】
さらに、図8に示す閉栓構造では、容器口部23に中栓30が設けられているが、このような中栓30を設けることなく、直接、本発明のプレスオンツイストオフキャップを容器に装着することもできる。
この例を図9に示した。
即ち、図9においては、プレスオンツイストオフキャップのキャップ本体1の天板5の内面には、インナーリング50が形成され、その外側に、環状の小突起52が形成され、さらにその外側に、小突起52よりも背の高い環状突起54が形成されている。これらの点を除けば、キャップの構造は、図1乃至図3に示されたものと同じ構造であり、さらに容器も図4乃至図8に示したものと同じ構造である。
かかるキャップの閉栓構造では、このキャップを容器に装着したとき、容器口部23の上端部分がインナーリング50と環状突起54との間で保持され、環状の小突起52が容器口部23の上端面に当接し、且つインナーリング50の外面が容器口部23の内面に密着し、これにより、容器内部が完全にシールされるものとなっている。閉栓及び開栓の操作は、前述した例と全く同じである。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、TEバンドをプレスオンツイストオフキャップに設けることができ、シュリンクフィルムのように格別の部材を用いることなく、キャップ自体に開封履歴証明機能(TE性)を持たせることができた。特に、本発明では、左右何れの方向にキャップを回転させた場合にも、キャップを容器から取り外すことができるというプレスオンツイストオフキャップの性質を損なうことなしにTE性を発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレスオンツイストオフキャップの側断面図。
【図2】図1のキャップの底面図。
【図3】図1のキャップのTEバンドの平面図。
【図4】図1のキャップが適用される容器の要部側面図。
【図5】図4の容器の上面図。
【図6】図4の容器における周状凹部の平面断面(I−I断面)を示す図。
【図7】図5の容器におけるII−II側面断面図。
【図8】図1のキャップと図4の容器との閉栓構造を示す側断面図。
【図9】本発明の閉栓構造の他の例を示す要部側断面図。
【符号の説明】
1:キャップ本体 2:TEバンド
5:天板 6:筒状側壁
6a〜6d:側壁パネル 7:係合用突起
12:フラップ片 20:容器胴部
21:バンド係合用周状凹部 22:容器肩部
23:容器口部 25:係合用凹部
28:縦方向リブ PL:パーティングライン
Claims (5)
- 実質的に多角形状の天板と、該天板の各辺から降下した側面パネルとを備え、各側面パネルは互いに連なって全体として筒状側壁を形成しているとともに、各側面パネルの下端部近傍の内面には、容器との係合用突起が設けられているプレスオンツイストオフキャップにおいて、
前記筒状側壁の下端には、破断可能なブリッジを介して周状バンドが設けられており、
前記周状バンドの内面には、周方向に適当な間隔をおいて、上向きのフラップ片が複数形成されており、各フラップ片の両側面が開栓時に容器と係合する係合面となっていることを特徴とするプレスオンツイストオフキャップ。 - 請求項1に記載のプレスオンツイストオフキャップと容器との閉栓構造において、
前記容器は、前記キャップの天板に対応する多角柱形状の胴部を有しており、該胴部の上部には、バンド係合用周状凹部を介して肩部が形成され、且つ該肩部の天面中央部分に口部が形成されているとともに、
前記肩部の側面は、前記胴部の各面の中央部分に対応する位置に形成されている実質上の直立面と、前記胴部の各コーナー部に対応する位置に形成され且つ上方に向かって容器中心側に傾斜している傾斜面とからなっており、該直立面のそれぞれに、キャップとの係合用凹部が形成されており、
前記バンド係合用周状凹部には、周方向に間隔をおいて縦方向リブが複数形成されており、
前記キャップは、上方から前記容器に押し込むことにより該容器に装着され、容器に装着された状態において、該キャップの各側面パネルの内面に形成されている係合用突起が、該容器の肩部の直立面に形成されている係合用凹部と係合し、且つ該キャップの周状バンドが、該容器の肩部と胴部との間に形成されているバンド係合用周状凹部に対面して位置し、該周状凹部に形成されている複数の縦方向リブの間の空間に、該周状バンド内面に形成されている各フラップ片が入り込み、
容器に装着されている前記キャップを、左右何れの方向に回転させた場合にも、フラップ片の係合面と縦方向リブとが係合し、周状バンドの回転が制限されると同時にフラップ片の上端が周状凹部の上面に当接して周状バンドの上昇も制限され、周状バンドとキャップの筒状側壁とを繋ぐブリッジが破断して周状バンドが切り離され、さらに回転すると、キャップの係合用突起と容器の係合用凹部との係合が解除され、該係合用突起が容器肩部の傾斜面によって上方に押し上げられることを特徴とする閉栓構造。 - 前記容器のバンド係合用周状凹部に形成されている複数の縦方向リブは、容器の成形時に生じるパーティングライン上のコーナー部側の側面が傾斜のついたなだらかな非係合面となっており、該コーナー部から離れた側の面が切り立った係合面となっており、コーナー部を間に挟んで隣り合う領域では、一方の領域に形成されている縦方向リブの非係合面と係合面との位置関係が、他方の領域に形成されている縦方向リブの非係合面と係合面との位置関係とは逆になっている請求項2に記載の閉栓構造。
- 前記容器の口部には、注出用開口を形成するための引裂き領域を有する中栓が嵌め込まれている請求項2または3に記載の閉栓構造。
- 前記多角形が四角形である請求項2乃至4の何れかに記載の閉栓構造。
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2003
- 2003-02-07 JP JP2003030326A patent/JP4227813B2/ja not_active Expired - Fee Related
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