JPH10217407A - 化粧シート及びその製造方法 - Google Patents
化粧シート及びその製造方法Info
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- JPH10217407A JPH10217407A JP9020136A JP2013697A JPH10217407A JP H10217407 A JPH10217407 A JP H10217407A JP 9020136 A JP9020136 A JP 9020136A JP 2013697 A JP2013697 A JP 2013697A JP H10217407 A JPH10217407 A JP H10217407A
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Abstract
と同調した再現性の良い凹陥模様を有した高意匠の化粧
シートを提供する。 【解決手段】 不透明着色ポリエステルフィルムからな
る基材シート1の表面に任意の絵柄の印刷インキ層2と
その上に接着剤層3を設け、その印刷済み基材シート上
の印刷面上に透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹
脂層を溶融押出しでトップシート4として積層し、これ
と同時にエンボス加工により印刷インキ層の絵柄に同調
した凹陥模様を施す。トップシート4を2層にし、基材
シート側が易接着性透明オレフィン系熱可塑性エラスト
マー樹脂となるように押し出してもよい。
Description
材、金属板等の表面に貼り合わせて使用される高意匠性
の化粧シートに関するものである。
ートの代表的なものの一つに、印刷の絵柄と表面の凹陥
模様を合わせた同調エンボスシートがある。そしてこの
化粧シートの製造方法としては、塩化ビニルの着色不透
明シートに塩酢ビ系インキで絵柄を印刷し、これに透明
な塩ビシートをダブリングエンボスするという方法が採
られている。しかしながら、ダブリングエンボス加工が
約10〜20m/分と遅く非能率である上に、基材シー
トの塩ビシートが溶剤や熱により伸縮するため、得られ
る印刷シートの寸法安定性が悪という問題がある。ま
た、このタイプの化粧シートにあっては、耐熱性が不足
するとか、可塑剤のブリード(滲出)により表面の耐汚
染性が悪いという欠点があった。
レフィン系樹脂やオレフィン系エラストマー樹脂、アク
リル系樹脂を用いた同調エンボスシート、或いはトップ
クリヤ樹脂をTダイ押出しコート法によって設けたエン
ボス化粧シートが考えられているが、基材シートの印刷
時にかかる熱とテンション、及びダブリングエンボス加
工を行った場合にはこの時にかかる熱によりやはりシー
トが伸縮するため、高意匠の同調エンボスシートを得る
のは不可能である。
されたものであり、その目的とするところは、塩ビを使
用しない化粧シートで、しかも絵柄と同調した再現性の
良い凹陥模様を有した高意匠性の建材用化粧シートを提
供することにある。
め、本発明の化粧シートは、不透明着色ポリエステルフ
ィルムからなる基材シートの表面に任意の絵柄の印刷イ
ンキ層、接着剤層、透明オレフィン系熱可塑性エラスト
マー樹脂層が順次積層され、印刷インキ層の絵柄に同調
した凹陥模様が施されてなる化粧シートであって、前記
透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂層を印刷済
み基材シートに溶融押出しでトップシートとして積層す
ると同時にエンボス加工により凹陥模様が施されてなる
ことを特徴としている。
刷インキ層の片側或いは両側にプライマー層が設けるの
が好ましく、またトップシートである透明オレフィン系
熱可塑性エラストマー樹脂層を2層構成にし、基材シー
ト側に易接着性の透明オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー樹脂を使用するのがよい。
エステルフィルムからなる基材シートの表面に任意の絵
柄の印刷インキ層とその上に接着剤層を設け、その印刷
済み基材シートの印刷面上に透明オレフィン系熱可塑性
エラストマー樹脂層を溶融押出しでトップシートとして
積層し、これと同時にエンボス加工により印刷インキ層
の絵柄に同調した凹陥模様を施すことで製造される。
エステルフィルムとして、引張強さ(JIS−C−23
18)が14〜25kgf/mm2 、伸び(JIS−C
−2318)が35〜120%、初期弾性率(ASTM
−D−882)が300〜400kgf/mm2 、耐衝
撃性(ASTM−D−1709)が14〜16kgf・
cm/50μmであるものを使用することにより、印刷
時の張力や熱によるシートの伸縮がなく版面の絵柄寸法
をそのまま再現した印刷シートを得ることができる。
を図1に示す。この化粧シートは、不透明着色ポリエス
テルフィルムからなる基材シート1の表面に任意の絵柄
の印刷インキ層2とその上に接着剤層3を設け、その印
刷済み基材シートの印刷面上に透明オレフィン系熱可塑
性エラストマー樹脂層を溶融押出しでトップシート4と
して積層し、これと同時にエンボス加工により印刷イン
キ層2の絵柄に同調した凹陥模様を施したものである。
そして、図示の如く凹陥模様の凹部にワイピングインキ
5を施し、さらに表面保護樹脂コート6を施してもよい
ものである。
で、この化粧シートでは、印刷インキ層2の両側にプラ
イマー層7,8が設けてあり、またトップシート4であ
る透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂層を2層
(4a,4b)構成にし、基材シート1側の層4aに易
接着性の透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂を
使用している。
は、充填材及び着色顔料、又は着色顔料を含有する厚さ
20〜80μmのポリエチレンテレフタレートを用い
る。充填剤は一般にプラスチックの充填材として用いら
れるものであり、例えば炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、タルク、クレー、珪ソウ土、シリカ、酸化チタン等
が挙げられる。また着色顔料としては公知の無機質顔料
を用いればよい。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、
朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、カーボンブラッ
ク等が挙げられる。
脂は、オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂と
からなる複合材料の熱可塑性エラストマーがあり、以下
に挙げる〜の6種類がある。
ィン系エラストマーと(B)ハードセグメントとしての
オレフィン系樹脂とを単純ブレンドしたもの。具体的に
は、オレフィン系樹脂として、ポリエチレン、エチレン
・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合
体、ポリプロピレン、プロピレン・ブテン−1共重合
体、ポリブテン−1、ブテン−1・プロピレン・エチレ
ン・3元共重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテ
ン−1・3元共重合体、ポリメチルペンテン等の樹脂単
独又は2種以上混合したものが挙げられる。オレフィン
系エラストマーとしては各種ゴム類が挙げら、ゴム類と
しては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム等である
が、中でも水素添加ジエン系ゴムが好ましい。
子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させ
てなるもので、ポリオレフィン系樹脂の結晶化を抑え、
柔軟性、透明性をアップさせる役割がある。また、一般
にポリオレフィン系樹脂にジエン系ゴムを添加するとジ
エン系ゴムの二重結合のため、耐候性、耐熱性はジエン
系ゴム無添加のポリオレフィン系樹脂より低下するが、
本発明では、ジエン系ゴムの二重結合を水素で飽和させ
るため、ポリオレフィン系樹脂の耐候性、耐熱性の低下
もなく良好なものとなる。ジエン系ゴムとしては、イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン
・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレン・ブ
タジエンゴム等がある。本発明の目的からは特にスチレ
ン・ブタジエンゴムが好ましい。
脂の100重量部に対し、1〜90重量部程度とする。
1重量部未満だと、ゴム添加による弾性、伸び率、耐衝
撃性が不足し、Vカット加工、絞り加工等の折り曲げ加
工時に亀裂、割れを生じ易くなる。また90重量部を越
えると、弾性及び伸び率が大きくなりすぎ、印刷時の見
当合わせが不良になり好ましくない。
後述する〜等のオレフィン系熱可塑性エラストマー
を用いてもよい。
き(A)数平均分子量Mnが25,000以上、且つ重
量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn
≦7の沸騰ヘプタン可溶ポリプロピレン10〜90重量
%(ソフトセグメント)と(B)メルトインデックスが
0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピ
レン90〜10重量%(ハードセグメント)との混合物
からなる軟質ポリプロピレン。
如き、(A)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチ
ルペンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)をハ
ードセグメントとし、(B)部分架橋したエチレン・プ
ロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン・プロピレン非
共軛ジエン三共重合体ゴム等のモノオレフィン共重合体
ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一に配合し混
合してなるオレフィン系エラストマー。(B)/(A)
=50/50〜90/10(重量比)の割合で混合す
る。
如き(A)未架橋モノオレフィン共重合体ゴム(ソフト
セグメント)と(B)オレフィン共重合体(結晶性、ハ
ードセグメント)と架橋剤とを混合し、加熱し剪断応力
を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン系エラ
ストマー。(A)/(B)=60/40〜80/20
(重量比)である。
の如き、(A)アイソタクチックポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共
重合体等のペルオキシドと混合、加熱すると分子量を減
じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合体
(ハードセグメント)と、(B)エチレン・プロピレン
共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共軛ジエン三
共重合体ゴム等のペルオキシドと混合加熱することによ
り、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モノオ
レフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(C)ポ
リイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合、
加熱しても架橋せず、流動性が不変のペルオキシド非架
橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質成
分)、及び(D)パラフィン系、ナフテン系、芳香族系
等の鉱物油系軟化剤とを混合し、有機ペルオキシドの存
在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマ
ー。(A)が90〜40重量部、(B)が10〜60重
量部、(C)及び(D)が5〜100重量部の配合比と
なる。
如き、エチレン・スチレン・ブチレン共重合体からなる
オレフィン系エラストマー。
ストマーには、所望により、紫外線吸収剤、光安定剤、
熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等
が添加される。
好な耐候性(耐光性)を付与するためのものであり、そ
の添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜1
0重量%程度である。一般的には紫外線吸収剤と光安定
剤とを併用するのが好ましい。紫外線吸収剤としては、
ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エス
テル等の有機物、又は0.2μm径以下の微粒子状の酸
化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いる
ことができる。光安定剤としては、ビス−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート
等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系
ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができ
る。
度は紫外線により経時的に劣化するため、製造時に化粧
シートとしての初期密着強度を確保するだけでは不十分
であり、ウェザ・オ・メーター2000時間(プラック
パネル63℃)照射後においてもなおかつ化粧シートと
して十分な密着強度をもたせるためには、トップシート
に紫外線吸収剤を添加するとよい。この紫外線吸収剤と
しては、種々の検討の結果、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤を0.1重量%以上添加するか、或いはヒンダ
ードアミン系ラジカル捕捉剤を0.1重量%以上添加す
るとよい。
ァイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、ア
ミン系等公知のものが用いられ、これらは熱加工時の熱
変色等の劣化の防止性をより向上させる。
酸化マグネシウム等の粉末が用いられ、これらは難燃性
を付与する必要がある場合に添加する。
性エラストマーとして好ましいものは、上述したオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーの説明で挙げたもので、
アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプ
ロピレンとの混合系からなる、複合立体構造を有する無
色又は着色透明な軟質ポリプロピレン系樹脂からなるシ
ートである。上記複合立体構造を有する軟質ポリプロピ
レン樹脂からなるシートによれば、化粧シートとして要
求される性能、すなわち、耐クリープ変形性、耐有
機溶剤性、破断時伸度、耐衝撃強度、適度な曲げ
弾性率、良好な透明性、耐候性(エンボス加工等に
伴う加熱と冷却が加わっても再結晶による白化や濁りを
生じない)を満足するものが得られる。この軟質ポリプ
ロピレン系樹脂としては、具体的には、(A)(イ)マ
グネシウム、チタン、ハロゲン原子及び電子供与体を必
須成分として含有する固体触媒成分、(ロ)有機アルミ
ニウム化合物及び(ハ)一般式〔化1〕
素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニトロソ基、m
は1〜6の整数、nは0又は1〜(6−m)の整数であ
る)で表されるアルコキシ基含有芳香族化合物の組み合
わせからなる触媒の存在下、プロピレンを重合させるこ
とにより得られる、数平均分子量(Mn)が25,00
0以上で、且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)が7以下の沸騰ヘプタン
可溶性ポリプロピレン(アタクチックポリプロピレン)
10〜90重量%と、(B)メルトインデックスが0.
1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレン
(アイソタクチックポリプロピレン)90〜10重量%
とからなる軟質ポリプロピレン樹脂組成物が挙げられ
る。
断伸び(Tb )が400%以上、好ましくは500〜7
00%、100%伸長後の残留伸び(PS100 )が80
%以下、好ましくは50〜75%、及び破断時応力(M
B )と降伏時応力(MY )との比(MB /MY )が1.
0以上、好ましくは1.5〜3.5の範囲にあることは
望ましい。
ては、(A)成分のアタクチックポリプロピレンとし
て、沸騰ヘプタンに可溶性であって、数平均分子量(M
n)が25,000以上、好ましくは30,000〜6
0,000の範囲にあり、且つ重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが7以下、好
ましくは2〜6の範囲にあるものが用いられる。このM
nが25,000未満のものやMw/Mn比が7を超え
るものでは、得られる樹脂における該アタクチックポリ
プロピレンの力学特性への寄与効果が十分に発揮され
ず、得られる樹脂の破断時応力(MB )と降伏時応力
(MY )との比が1.0未満になったり、100%伸長
後の残留伸び(PS100 )が80%を超えたりして望ま
しくない。
レンはプロピレンの単独重合体であってもよいし、プロ
ピレン単位と40重量%以下、好ましくは30重量%以
下の他の炭素数2〜30のα−オレフィン単位とを含有
するプロピレン共重合体であってもよい。また、このア
タクチックポリプロピレンは1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。このような(A)成
分のアタクチックポリプロピレンは公知の方法(特公平
6−23278号公報等)によって製造することができ
る。
ては、(B)成分として、メルトインデックス(MI)
が0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性の結晶性
アイソタクチックポリプロピレンが用いられる。このメ
ルトインデックスが0.1g/10分未満では溶融特性
が低く、シート成形が困難になるし、4g/10分を超
えると機械的強度が不十分となってVカット加工が良好
に行えなくなる虞れがある。上記(B)成分のアイソタ
クチックポリプロピレンは、アイソタクチックの立体規
則性を有するプロピレン単独重合体であってもよいし、
該立体規則性を有するプロピレンと他のα−オレフィン
との共重合体であってもよい。このα−オレフィンとし
ては炭素数2〜8のもの、例えばエチレン、ブテン−1
ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などが好ま
しく、中でもエチレン及びブテン−1が好適である。ま
た該共重合体としては、前記のα−オレフィン単位を通
常40重量%以下、好ましくは30重量%以下含有する
ブロック共重合体やランダム共重合体が用いられる。
ロピレンの好ましいものとしては、プロピレン単独重合
体、及びエチレン単位1〜30重量%、好ましくは3〜
25重量%を含有するプロピレンとエチレンとのランダ
ム共重合体又はブロック共重合体が挙げられる。このよ
うなアイソタクチックポリプロピレンの製造は従来の結
晶性ポリプロピレンの製造と同様に行うことができる。
ては、この(B)成分のアイソタクチックポリプロピレ
ンは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。また、前記(A)成分のアタクチックポリプ
ロピレンと(B)成分のアイソタクチックポリプロピレ
ンは、(A)成分の含有量が10〜90重量%、好まし
くは25〜80重量%で、(B)成分の含有量が90〜
10重量%、好ましくは75〜20重量%になるような
割合で用いられる。該(A)成分の含有量が10重量%
未満では、樹脂の降伏時応力(MY )が大きくなりすぎ
て、破断時応力(MB )と降伏時応力(MY )との比M
B /MY 比が1.0未満となり、且つ100%伸長後の
残留伸び(PS100 )も80%より大きくなってしま
う。一方含有量が90重量%を超えると破断時応力(M
B )が小さくなりすぎて、該MB /MY 比が1.0未満
となり、且つ機械的強度が低下する虞れがある。また、
(B)成分の比率を高くすることにより、得られる軟質
ポリプロピレンのヤング率は高くなる。(A)成分と
(B)成分の特に好ましい比率は1:1である。
トマーは、上記透明オレフィン系熱可塑性エラストマー
において、オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹
脂、例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン
共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチ
レンの如きポリα−オレフィン及びポリブタジエン、ポ
リイソプレンの如きポリジオレフィン或いはこれらの共
重合体等と、例えばカルボン酸、カルボン酸塩、カルボ
ン酸無水物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド乃
至イミド、アルデヒド、ケトン等に基づくカルボニル基
を単独で、或いはシアノ基、ヒドロキシ基、エーテル
基、オキシラン環基等との組合せで有するエチレン系不
飽和単量体の1種又は2種以上との共重合体等のエチレ
ン系不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。一般的
には厚さ10μm程度に形成されていれば十分である。
しては、 A.エチレン系不飽和カルボン酸:アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2.3−ジカル
ボン酸等。 B.エチレン系不飽和無水カルボン酸:無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2.3−ジ
カルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸等。 C.エチレン系不飽和エステル:アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、マ
レイン酸モノまたはジエチル、酢酸ビニル、プロビオン
酸ビニル、γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピル、β−
ヒドロキシアクリル酸エチル、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、β−N−エチルアミノ
エチルアクリレート等。 D.エチレン系不飽和アミド乃至イミド:アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、マレイミド等。 E.エチレン系不飽和アルデヒド乃至ケトン:アクロレ
イン、メタクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニルブ
チルケトン等。 が挙げられる。
しいものは、ホモの非塩素系変性ポリオレフィンやラン
ダム重合した非塩素系ポリオレフィンである。なお、上
記カルボン酸塩としては、以下の金属イオンが用いられ
る。1価金属イオンとして、Na+ 、K+ 、Li+ 、C
s+ 、Ag+ 、Hg+ 、Cu+ があり、2価金属イオン
として、Be++、Mg++、Ca++、Ba++、Cu++、C
d++、Hg++、Sn++、Pb++、Fe++、Co++、Ni
++、Zn++、3価金属イオンとしては、Al+++ 、Sc
+++ 、Fe+++ 、Yt+++ が挙げられる。なお、中和度
は共重合体カルボン酸を金属イオンで中和した後のMI
が2〜20の範囲程度とする。
を印刷形成したもので、公知のビヒクルに顔料等を分散
したインキを用いて、グラビア印刷、オフセットグラビ
ア印刷、オフセット印刷、静電印刷、インクジェット印
刷等の公知の手段によって設けられる。樹脂としてはベ
ースのポリエステルフィルムの密着性を考慮して選定す
ればよいが、ウレタン系高温反応型(150〜250
℃)のインキが好適である。
レフィン系熱可塑性エラストマー樹脂層の密着性を上げ
るために印刷インキ層の上に設ける。接着剤としては、
ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、酢ビ−ア
クリレート系、カルボキシル含有アクリル樹脂、酢ビ−
エチレン系、ポリビニルエーテル等の各種樹脂が使用で
きる。
着性を向上させるためのプライマー層を設けることによ
り、絵柄インキのベヒクルの選択の幅が広がる。同様の
ことは印刷インキ層と接着剤層との間についても言える
が、工程数が増すため必要とする密着強度との兼ね合い
で決定する。プライマー層の樹脂としては、アクリル、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリ
ウレタン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン
等が用いられるが、特にポリウレタンが好ましい。
は、ダブリング或いはダブリングエンボス等の熱融着に
よって行う。ダブリングエンボスに使用するエンボス版
は、例えば木材表面の如き凹凸の状態を電鋳法により写
し取って導管のエンボス模様を形成してなるもの、或い
は、例えば木材表面の如き凹凸の状態を写真製版法によ
り写し取って作成した原版を用いてフォトエッチング法
により導管のエンボス模様を形成してなるものが好まし
い。また、例えば石目柄の場合には割れ目等を含む石材
表面の凹凸の状態を同様に写し取ることができる。この
ようなエンボス版を用いて加熱加圧成形して凹陥模様を
形成するものである。
に充填される着色剤としては、例えば、セラック、コー
バル、ダンマル、ロジン、ロジンエステル等の天然樹脂
又はその変成樹脂類、ニトロセルロース、アセチルセル
ロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース等のセ
ルロース誘導体類、フェノール系樹脂、尿素系樹脂、フ
タル酸系樹脂、マレイン酸系樹脂、メラミン系樹脂、ポ
リ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、その他等
の合成樹脂類、その他塩化ゴム、環化ゴム、合成ゴム等
ゴム誘導体等をビヒクルの構成材料とし、ビヒクル中に
着色剤、沈降性硫酸バリウム等の体質顔料、可塑剤等を
添加してなる塗料若しくはインキが用いられる。そし
て、透明熱可塑性樹脂シートにアクリルシートを用いた
場合には、アクリル系又はウレタン系水性エマルジョン
タイプの透明乃至不透明着色インキを使用するのが好ま
しい。また、該着色剤に抗菌剤を添加することによって
抗菌性を付与することができる。
ト或いはナイフコートにてシート表面凹部にコーティン
グした後、ドクターブレード或いはワイピングペーパー
等で掻き取ることにより、シート凸部のコーティングし
た着色塗料若しくはインキを除去し、凹部にのみ着色塗
料若しくはインキを残すようにして充填する。ここにお
いて、凹部の部分にのみ塗料若しくはインキ組成物が残
るように塗料若しくはインキ組成物の粘度、ロールの回
転数、ドクターの刃先角度、厚み、シートスピード、ワ
イピングペーパーのスピード、ゴムロールの硬度等を調
製することが必要である。この着色塗料若しくはインキ
の色調は、例えば木目柄の場合には導管と同一若しくは
類似であり、また、例えば石目柄の場合には割れ目と同
一若しくは類似であることが望ましい。
を付与するとともに表面の艶の調整を行うため、表面保
護樹脂コート層を設けることが好ましい。この表面保護
樹脂コート層としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂などの透明又は半透明な樹脂が使用さ
れ、トップシートの表面側にアクリル樹脂を用いた場合
には、アクリル系又はウレタン系水性エマルジョンタイ
プのものを使用するのが好ましい。そして、グラビアコ
ート、或いはロールコート、ナイフコート、エアーナイ
フ等の方法で塗工する。
色ポリエステルフィルム(ダイアホイルヘキスト製「ダ
イアホイルWタイプ」)を使用した。そして、その基材
シートの表面に、2液硬化型ポリエステル樹脂からなる
インキ(昭和インク工業所製「AFS」)を用いてプラ
イマー層を施し、その上に塩化ビニル系樹脂からなるイ
ンキ(昭和インク工業所製「化X」)を用いて柾目柄印
刷を形成し、さらに2液硬化型ポリウレタン樹脂からな
るインキ(昭和インク工業所製「ALFA」)を用いて
プライマー層を施し、その上に塩ビ・アクリル系樹脂か
らなるアンカーコート剤(三井石油化学製「ユニストー
ルP−805」)により接着剤層を形成した。
多層押出機により溶融状態の透明オレフィン系熱可塑性
エラストマーと易接着性透明オレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを同時に押し出して積層し、これと同時にエン
ボス加工により印刷インキ層の絵柄に同調した凹陥模様
を施した。この実施例では、透明オレフィン系熱可塑性
エラストマーとして出光石油化学工業製「E−260
0」を、易接着性透明オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーとして出光石油化学工業製「ポリタック」を使用し
た。基材シート側の易接着性透明オレフィン系熱可塑性
エラストマー層の厚さは20μm、表面側の透明オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー層の厚さは100μmであ
る。
ピング加工及び表面保護コートを施し、意匠性に優れた
化粧シートを得た。またこの実施例では、表面コート樹
脂としてウレタン系樹脂に抗菌剤(シナネン製「ゼオミ
ック」)を3重量%添加した組成のものを使用すること
により抗菌性化粧シートを得た。
プライマー層と接着剤層とを設けた基材シート上に、多
層押出機により溶融状態の透明オレフィン系熱可塑性エ
ラストマーと易接着性透明オレフィン系熱可塑性エラス
トマーを同時に押し出して積層し、これと同時にエンボ
ス加工により印刷インキ層の絵柄に同調した凹陥模様を
施した。この実施例では、透明オレフィン系熱可塑性エ
ラストマーとして三井石油化学工業製「タフマーXR1
10T」を、易接着性透明オレフィン系熱可塑性エラス
トマーとして三井石油化学工業製「アドマーQF30
5」を使用した。基材シート側の易接着性透明オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー層の厚さは20μm、表面側
の透明オレフィン系熱可塑性エラストマー層の厚さは1
00μmである。
ピング加工及び表面保護コートを施し、意匠性に優れた
化粧シートを得た。またこの実施例においても、実施例
1と同様に、表面コート樹脂としてウレタン系樹脂に抗
菌剤(シナネン製「ゼオミック」)を3重量%添加した
組成のものを使用することにより抗菌性化粧シートを得
た。
トは、基材シートとトップシートにそれぞれポリエステ
ル樹脂とオレフィン系エラストマー樹脂を使用し、トッ
プシートを溶融して基材シートに積層すると同時にエン
ボス加工を施したものであるので、絵柄と同調した再現
性の良い凹陥模様を有した高意匠性の建材用化粧シート
となる。
である。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 不透明着色ポリエステルフィルムからな
る基材シートの表面に任意の絵柄の印刷インキ層、接着
剤層、透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂層が
順次積層され、印刷インキ層の絵柄に同調した凹陥模様
が施されてなる化粧シートであって、前記透明オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー樹脂層を印刷済み基材シート
に溶融押出しでトップシートとして積層すると同時にエ
ンボス加工により凹陥模様が施されてなることを特徴と
する化粧シート。 - 【請求項2】 印刷インキ層の片側或いは両側にプライ
マー層が設けられた請求項1に記載の化粧シート。 - 【請求項3】 透明オレフィン系熱可塑性エラストマー
樹脂層が2層構成になっており、基材シート側が易接着
性の透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂である
請求項1,2に記載の化粧シート。 - 【請求項4】 不透明着色ポリエステルフィルムの引張
強さが14〜25kgf/mm2 、伸びが35〜120
%、初期弾性率が300〜400kgf/mm2 、耐衝
撃性が14〜16kgf・cm/50μmである請求項
1,2又は3に記載の化粧シート。 - 【請求項5】 不透明着色ポリエステルフィルムからな
る基材シートの表面に任意の絵柄の印刷インキ層とその
上に接着剤層を設け、その印刷済み基材シートの印刷面
上に透明オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂層を溶
融押出しでトップシートとして積層し、これと同時にエ
ンボス加工により印刷インキ層の絵柄に同調した凹陥模
様を施すことを特徴とする化粧シートの製造方法。 - 【請求項6】 印刷インキ層を設ける前後の片方或いは
両方にプライマー層を設ける請求項5に記載の化粧シー
トの製造方法。 - 【請求項7】 透明オレフィン系熱可塑性エラストマー
樹脂層を、基材シート側が易接着性の透明オレフィン系
熱可塑性エラストマー樹脂であるように2層で押し出す
請求項5又は6に記載の化粧シート。 - 【請求項8】 不透明着色ポリエステルフィルムとし
て、その引張強さが14〜25kgf/mm2 、伸びが
35〜120%、初期弾性率が300〜400kgf/
mm2 、耐衝撃性が14〜16kgf・cm/50μm
であるものを使用した請求項5,6又は7記載の化粧シ
ートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9020136A JPH10217407A (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 化粧シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9020136A JPH10217407A (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 化粧シート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10217407A true JPH10217407A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12018727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9020136A Pending JPH10217407A (ja) | 1997-02-03 | 1997-02-03 | 化粧シート及びその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10217407A (ja) |
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