JPH10189343A - チップインダクタ - Google Patents
チップインダクタInfo
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- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Abstract
りほぼ直角方向にのびる脚部11bとを有するコア11
に対し、上記胴部11aに導線12を巻回するととも
に、該導線12の両端を導出する電極13を上記脚部1
1bの端部に形成してなるチップインダクタ10におい
て、電極側13側に流れる磁束の量を減らしてQ値を向
上させる。 【解決手段】上記コア11をフェライトで形成するとと
もに、脚部11bを先細状とするか又は脚部11bに肉
薄部11cを形成とする。
Description
使用されているチップインダクタに関する。
プインダクタが多数使用されている。この構造は、図5
(a)に示すように、側面がコの字型をしたコア11の
柱状の胴部11aに導線12を巻回して巻線を施し、脚
部11bの端部に電極13を形成して、上記導線12の
両端を電極13に接続したものである。
アルミナ、フェライト、樹脂等から成り、導線12は直
径0.02〜0.1mm程度の銅線から成る。また、電
極13は、Ag,Ag−Pd等の厚膜ペーストや、Mo
−Mn、W等の金属をメタライズした後、Ni,Au,
Sn−Pb等をメッキして形成される。
ップインダクタ10を基板20上に実装する際は、脚部
11bの電極13を半田21で接合することにより、電
気的、機械的に接続することができる。
の字型をしたコア11を用いたチップインダクタ10も
使用されている。
携帯電話等に使用するチップインダクタは、信号のS/
N比を高くするために、各周波数域における損失を小さ
くし、Q値を高くすることが求められている。そこで、
コア11の材質としてQ値の高いフェライトが広く使用
されるようになってきた。
が1〜100MΩ程度と若干導電性があるため、磁束が
電極13側に流れて損失が発生し、Q値が低下してしま
うという問題があった。即ち、一般に電気、磁気は抵抗
値の低い方へ、また透磁率の低い方へ流れる傾向があ
り、上記フェライト製のコア11は導電性があるため
に、抵抗値の低い電極13側に磁束が流れて損失が発生
するのである。
部11aをフェライトで形成し、脚部11bを絶縁性の
高いアルミナセラミックスで形成して電極13側への磁
束の流れを防止し、両者を接着剤14で接合した構造の
チップインダクタ10が提案されている。
程で胴部11aと脚部11bを接着する工程が必要とな
るだけでなく、テスト時や使用時に高温になると、接着
剤14の軟化や、胴部11aと脚部11bとの熱膨張差
のために、両者の接合が剥がれやすいという問題があっ
た。
いチップインダクタを提供することを目的とする。
の胴部と、この胴部の両端よりほぼ直角方向にのびる脚
部とを有するコアに対し、上記胴部に導線を巻回すると
ともに、該導線の両端を導出する電極を上記脚部の端部
に形成してなるチップインダクタにおいて、上記コアを
フェライトで形成するとともに、脚部を先細状とするか
又は脚部に肉薄部を備えたことを特徴とする。
端部の電極も小さくなり、電極側に流れる磁束の量を減
らしてQ値を向上させることができるのである。また、
脚部に肉薄部を備えることによっても、電極側に流れる
磁束の量を減らすことができる。
プインダクタにおいて、コアをフェライトで形成すると
ともに、胴部よりも脚部の透磁率を低くしたことを特徴
とする。
ライトを用いることによって、磁束の電極側への流れを
遮断することができ、しかも胴部と脚部を共にフェライ
トで形成することによって、同時焼成により接着剤等を
用いずに接合できる。
チップインダクタにおいて、脚部の端部側面における電
極の幅を0.2mm以下としたことを特徴とする。
電極側に流れる磁束の量を少なくし、Q値を向上させる
ことができる。
を図によって説明する。
ップインダクタ10は、柱状の胴部11aとこの両端よ
りほぼ直角方向に伸びる脚部11bを有し、全体がコの
字型をしたフェライト製のコア11に対し、胴部11a
に導線12を巻回して巻線を施し、脚部11bの端部に
電極13を形成して、上記導線12の両端を電極13に
接合したものである。
形状として、端部の電極13を小さくしてある。そのた
め、この電極13側に流れる磁束の量を少なくして損失
を減らし、Q値を向上させることができるのである。
ンダクタンスはコア11の体積で決定され、直流抵抗を
低減しQ値を向上するためには、コア11の体積を大き
くしてインダクタンスを高く維持することが好ましい。
この点から、本発明のコア11では、脚部11bの根本
部は太くして、端部のみ細くした先細状であるため、高
いインダクタンスを維持したまま、磁束の電極13への
流れを防止できるのである。
により、図1(b)のように基板20に接合する際に、
脚部11bの側面と基板20の成す角度が90°未満と
なり、半田21の密着性を向上させて接合強度を高める
こともできる。
状となったものを示したが、図1(c)に示すように、
脚部11bの先端を複数に分割して、段状に細くしても
よく、このような形状とすれば、基板20上に安定して
実装することができる。また、その他に曲線状やその他
の形状で先細状となったものでも良い。
とは、図1(a)に示すように脚部11bの根本部にお
ける断面積S0 に比べて脚部11bの端面の面積S1 が
小さくなっていることを言う。
/S0 が0.1〜0.6となるようにする。これは、上
記比が0.1未満では電極13が小さくなり過ぎて接合
強度が低下してしまうためであり、一方0.6を超える
と、本発明の効果が乏しくなるためである。
の一部を薄くして肉薄部11cを形成したり、図1
(e)に示すように脚部11bに貫通孔を形成して肉薄
部11cを形成し、この肉薄部11cによって電極13
側に流れる磁束の量を減らすこともできる。
きさで、初透磁率が1〜2000のフェライトで形成す
ることによりQ値を向上させることができる。具体的に
は、Fe−Mn−Zn又はFe−Ni−Zn等を主成分
とし、SiO2 、CuO、Bi2 O3 、CoO等の一種
以上を含有するフェライトを用い、この原料をプレス成
形等で所定形状に成形した後、焼成することによってコ
ア11を得ることができる。
m程度の銅線からなり、コア11の胴部11aに巻回し
て両端を電極13に接合する。さらに、電極13は、A
g,Ag−Pd等の厚膜ペーストや、Mo−Mn,W等
の金属をメタライズした後、Ni,Au,Sn−Pd等
をメッキして形成される。
る。
的に上述したものと同様であるが、コア11を成す胴部
11aを透磁率の高いフェライトで形成し、二つの脚部
11bを透磁率の低いフェライトで形成し、両者を同時
焼成して一体化したものである。
と、これらを繋ぐ胴部の一部を透磁率の低いフェライト
で形成し、また図2(b)では脚部11bのみを透磁率
の低いフェライトで形成したが、いずれの構造であって
も良い。
が透磁率の低いフェライトからなるため、磁束の脚部1
1bへの流れを遮断し、損失を減らしてQ値を向上させ
ることができる。しかも、胴部11aと脚部11bがい
ずれもフェライトから成るため、接着剤等を用いること
なく同時焼成で一体化することができ、熱膨張差もない
ことから、テスト時や使用時等に高温になっても、両者
が剥離する恐れはない。
フェライトの材質としては、前述したMn−Zn系、N
i−Zn系等のフェライトを用いるが、副成分の種類や
各組成比によって種々の透磁率を有するフェライトを得
ることができる。そして、本発明では胴部11aよりも
脚部11bの方が透磁率が低くなるような組合せのフェ
ライトを用いれば良く、好ましくは、胴部11a側は透
磁率55〜150のフェライトを用い、脚部11b側は
透磁率1〜25のフェライトを用いる。
法を説明する。
32によって形成される凹部に、まず脚部11bを成す
透磁率の低いフェライト原料34を充填し、この上に胴
部11aを成す透磁率の高いフェライト原料35を続け
て充填する。その後、上パンチ33で加圧してプレス成
形することによって、二種類のフェライトが一体化され
た成形体を得る。次に、得られた成形体を同時焼成する
ことによって、図2に示すような二種類のフェライトを
一体化したコア11を得ることができる。この時、胴部
11aと脚部11bは同じフェライトであるため、焼成
条件がほぼ一致し、同時焼成によって完全に一体させる
ことができるのである。
煩雑となることはなく、容易に製造することができる。
る。
したものと基本的に同様であるが、電極13は脚部11
bの端面と側面にわたって形成され、この側面の電極1
3の幅tを0.2mm以下としてある。
の幅tを0.2mm以下と小さくすることによって、電
極13自体の面積を小さくし、電極13側へ流れる磁束
の量を少なくしてQ値を向上させることができるのであ
る。
m以下にするとは、脚部11bの側面全体にわたって、
電極13の幅tが0.2mm以下であることを言い、好
ましくは幅tを0.1mm以下とする。
電極13の塗布方法にある。従来は、予め平板上に電極
ペーストを塗布しておき、この上にコア11の脚部11
bを押し当てて電極ペーストを塗布していた(ディッピ
ング法)ため、脚部11bの側面にも電極ペーストが
0.2mm以上の範囲に塗布されることを避けられなか
った。そこで、本発明では、コア11の脚部11bの端
面にスクリーン印刷で電極ペーストを塗布することによ
って、側面の幅tを0.2mm以下とできるようにし
た。
通りであるが、Ag,Ag−Pd等を用いて上述したス
クリーン印刷により厚み10〜20μmに形成する。そ
の後、耐熱性を向上させるためにNiメッキを0.5〜
3μm施し、さらに酸化防止のためにAuメッキを0.
01〜0.1μm施すことが好ましい。
たが、これらの発明の二種以上を組み合わせてチップイ
ンダクタを構成すればより好適である。また、各実施形
態では、側面がコの字型のコア11を用いたものを示し
たが、図5(c)に示すように側面がHの字型のコア1
1を用いたものでも同様に本発明を適用できる。
話やパソコン等における電気回路に使用することができ
るが、特に携帯電話に用いると、Q値が高いため信号の
S/N比を向上し、性能を向上させることができる。
ダクタ10を作製した。Ni−Zn系で初透磁率が50
のフェライトを用いてコア11を形成し、その寸法は
2.5×2.0mmとし、脚部11bの根本部の断面積
S0 に対する端面の面積S1 の比S1 /S0 が0.4と
なるように先細状とした。
の厚みで塗布し、Ni及びSn−Pbメッキを1〜5μ
mの厚みで施した。また、直径0.02mmの導線12
を26ターン巻いて本発明のチップインダクタ10を作
製した。
ア11の脚部11bが同一太さの先細状でないものを比
較例として作製した。
LCRメーターを用いて8MHzでのQ値を測定した。
それぞれ5個測定した平均値を表1に示すように、比較
例が22であったのに対し、本発明実施例は45と高く
できることがわかった。
ダクタ10を作製した。コア11の材質、寸法は実施例
1と同様にし、脚部11bは先細状ではなく、同じ太さ
とした。
ペーストを厚み20μmで塗布し、この上にNiを1μ
m、Auを0.01μmでメッキして、側面の幅tが
0.2mm以下の電極13を形成した。
ンダクタ10を基板20上に実装する試験を行ったとこ
ろ、電極13への半田21の濡れ性は良好であった。ま
た、耐熱性の高いNiメッキを施してあるため、270
℃、30秒間の耐熱テストを行っても電極13の剥離は
生じなかった。
グ法で塗布したものを用意し、上記本発明実施例ととも
に、側面の電極13の幅tを測定し、また8MHzでの
Q値の値を測定した。
電極13の幅tが0.3mmと大きいためQ値が16と
小さいのに対し、本発明実施例では側面の電極13の幅
tを0.2mm以下と小さくでき、Q値を向上できるこ
とがわかる。
柱状の胴部と、この胴部の両端よりほぼ直角方向にのび
る脚部とを有するコアに対し、上記胴部に導線を巻回す
るとともに、該導線の両端を導出する電極を上記脚部の
端部に形成してなるチップインダクタにおいて、上記コ
アをフェライトで形成するとともに、脚部を先細状とす
るか又は脚部に肉薄部を備えたことによって、端部の電
極も小さくなり、電極側に流れる磁束の量を減らしてQ
値を向上させることができる。
のチップインダクタにおいて、コアをフェライトで形成
するとともに、胴部よりも脚部の透磁率を低くしたこと
によって、磁束の電極側への流れを遮断することがで
き、しかも胴部と脚部を共にフェライトで形成するた
め、同時焼成により接着剤等を用いずに接合でき、テス
ト時や使用時に高温となっても剥離の恐れを防止でき
る。
様のチップインダクタにおいて、脚部の端部側面におけ
る電極の幅を0.2mm以下としたことによって、電極
側に流れる磁束の量を少なくし、Q値を向上させること
ができる。
で、Q値の高いチップインダクタを得ることができ、携
帯電話等の用途に好適に使用することができる。
タを示す側面図、(b)はこのチップインダクタを基板
に実装した際の接合部の側面図である。(c)〜(e)
は脚部のさまざまな実施形態を示す側面図である。
インダクタを示す側面図である。
る工程を示す断面図である。
側面図である。
を示しており、(a)は斜視図、(b)(c)は側面図
である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】柱状の胴部と、この胴部の両端よりほぼ直
角方向にのびる脚部とを有するコアに対し、上記胴部に
導線を巻回するとともに、該導線の両端を導出する電極
を上記脚部の端部に形成してなるチップインダクタにお
いて、上記コアをフェライトで形成するとともに、脚部
を先細状とするか又は脚部に薄肉部を備えたことを特徴
とするチップインダクタ。 - 【請求項2】柱状の胴部と、この胴部の両端よりほぼ直
角方向にのびる脚部とを有するコアに対し、上記胴部に
導線を巻回するとともに、該導線の両端を導出する電極
を上記脚部の端部に形成してなるチップインダクタにお
いて、上記コアをフェライトで形成するとともに、胴部
よりも脚部の透磁率を低くしたことを特徴とするチップ
インダクタ。 - 【請求項3】柱状の胴部と、この胴部の両端よりほぼ直
角方向にのびる脚部とを有するコアに対し、上記胴部に
導線を巻回するとともに、該導線の両端を導出する電極
を上記脚部の端部に形成してなるチップインダクタにお
いて、上記脚部の端部側面における電極の幅を0.2m
m以下としたことを特徴とするチップインダクタ。
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