JP3476887B2 - コイル部品および電極の形成方法 - Google Patents

コイル部品および電極の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコイル部品および電極の
形成方法に関し、とくに、フェライトなどの磁性体界面
に電極を有するコイル部品と、その電極の形成に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、チップインダクタなどの電極は、
磁心材のフェライト表面に銀または銀パラジウムを焼付
け、その上に鉛やはんだをめっきした構造であった。図
1はチップインダクタの従来の電極構造の詳細を示す断
面図である。同図において、1はフェライトの磁心、2
は銀パラジウムの第一層、3ははんだの第二層である。
磁心1と第一層2との間には、第一層2を形成する際に
ペースト中に含まれていたガラスがフェライト中に拡散
した拡散層2'が形成される。また、第一層と第二層と
の間には、銀パラジウムとはんだとが拡散した拡散層
3'が形成される。これらの拡散層は、磁心1と電極と
を密着させる作用をもち、その形成状態は電極の強度に
大きく関係する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があった。すなわち、従来
の電極構造においては、フェライト中にはガラスだけで
なく銀または銀パラジウムも拡散され、形成された拡散
層2'は、銀または銀パラジウムも含んでポーラスな状
態であった。このため、拡散層2'は本来の性能を発揮
できず、形成された電極はその密着強度が低いため、素
子を構成する導体を電極に接続しようとすると、電極が
剥離するなど作業性が悪かった。
【0004】本発明は、上記の問題を解決するもので、
磁性体への密着強度を高めて、コイル部品を構成する導
体を接続する際に電極剥離が発生しにくい電極にするこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。本発明に
かかるコイル部品は、少なくとも一つの貫通孔、およ
び、前記貫通孔の形成面とは異なる面に形成された一対
の電極を有する磁性体、並びに、前記貫通孔を貫き、前
記電極に接続される導体を有するコイル部品であって、
前記電極は、前記磁性体の表面に形成されたガラス層、
前記ガラス層の上に形成された銀パラジウム層、およ
び、前記銀パラジウム層の上に形成されたはんだ層から
構成され、前記磁性体の表面近傍にはガラスの拡散層
が、前記ガラス層と前記銀パラジウム層の間にはガラス
および銀パラジウムの拡散層が、前記銀パラジウム層と
前記はんだ層の間には銀パラジウムおよびはんだの拡散
層が形成されていることを特徴とする。
【0006】本発明にかかる電極の形成方法は、少なく
とも一つの貫通孔、および、前記貫通孔の形成面とは異
なる面に形成された一対の電極を有する磁性体、並び
に、前記貫通孔を貫き、前記電極に接続される導体を有
するコイル部品の前記電極の形成方法であって、前記磁
性体の表面にガラス層を形成し、前記ガラス層の上に銀
パラジウム層を形成し、前記銀パラジウム層の上にはん
だ層を形成して、前記磁性体の表面近傍にガラスの拡散
層を、前記ガラス層と前記銀パラジウムの間にガラスお
よび銀パラジウムの拡散層を、前記銀パラジウム層と前
記はんだ層の間に銀パラジウムおよびはんだの拡散層を
形成することを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、本発明にかかる一実施例の電子部品の
電極構造を図面を参照して詳細に説明する。以下、本発
明をフェライト磁心を用いたチップインダクタに適用す
る一実施例を説明するが、本発明は、これに限定される
ものではなく、磁性材料を焼結した磁心または圧粉成形
した磁心(所謂ダストコア)の界面に電極を形成するす
べての電子部品に適用できる。
【0008】図2は本実施例のチップインダクタの形状
例を示す斜視図、図3は図2のA-A矢視断面図である。
同図において、11は磁心で、例えばNi-Zi系やMn-Zn系
の所定透磁率のフェライトからなる。12は電極で、そ
の詳細は後述するが、磁心11の両端部に形成されてい
る。
【0009】13は導体で、所定断面積の銅帯や平角銅
線などからなり、磁心11の二つの孔11aを貫通し
て、その両端は電極12それぞれとはんだ付け,溶接あ
るいは導電性接着剤により接続されている。なお、導体
13の断面積は許容電流値や抵抗値から決定されるもの
である。また、導体13の断面は略円形でもよく、一般
的なマグネットワイヤなども使用できる。さらに、図
2,3においては、二つの孔11aを備えた磁心11の
例を示したが、孔11aの数はインダクタンス値から決
定されるものであり、一つでもあるいは三つ以上でもよ
く、一般に、導体13が孔11aを貫通する数が多いほ
ど大きなインダクタンス値を得ることができる。
【0010】図4は電極12の詳細な構造例を示す断面
図である。同図において、14は所定厚さのガラスの第
一層、15は所定厚さの銀パラジウムの第二層、16は
所定厚さのはんだの第三層であり、磁心11と第一層1
4との間には、ガラスがフェライト中に拡散した拡散層
14aが形成される。また、第一層と第二層との間に
は、ガラスと銀パラジウムとが拡散した拡散層15aが
形成される。さらに、第二層と第三層との間には、銀パ
ラジウムとはんだとが拡散した拡散層16aが形成され
る。なお、第二層15は銀であってもよく、この場合、
拡散層15aはガラスと銀の拡散層になる。また、第三
層16は鉛であってもよく、この場合、拡散層16aは
銀または銀パラジウムと鉛の拡散層になる。
【0011】これらの拡散層は、前述したように、磁心
11と電極12とを密着させる作用をもち、その形成状
態は電極の強度に大きく関係する。すなわち、本実施例
の電極構造によれば、磁心11のフェライトの界面にガ
ラスからなる第一層を形成した後、銀または銀パラジウ
ムなどのペーストを塗布して第二層を焼成するので、フ
ェライト中に銀または銀パラジウムが拡散されることは
なく、フェライト中にはガラスだけが拡散された拡散層
14aが形成される。このため、拡散層14aは本来の
性能を発揮して、形成された電極12はその密着強度が
高く、導体13を電極12に接続しようとする際に、電
極剥離が発生し難く作業性を向上することができる。
【0012】さらに、磁心11と電極13とは、第一層
14によって電気的に絶縁されるので、電極13と磁心
11との絶縁性を高めることができる。これは、Mn-Zn
系フェライトで磁心11を構成する場合など、磁心11
の材料の比抵抗が比較的小さい場合にとくに有用であ
り、磁心11を介して電極13間に電流が流れるのを防
いで、インダクタのQを向上し損失を低減する効果があ
る。
【0013】なお、第一層14の形成に用いる材料は、
フェライトなどの磁性体と密着性が良好な絶縁材料であ
ればよく、例えば、SiO_2-Al_2O_3-BaO系の緻密なガラ
スが好ましいが、これに限定されるものではない。次
に、本実施例の製造方法について説明するが、電極形成
に関するペーストの塗布やその焼成、はんだや鉛のめっ
きなどについては周知の技術であるので、その詳細は省
略する。
【0014】図5は本実施例の製造工程の一例を示す工
程図である。まず、工程P1でフェライトを所定サイズ
に形成し、工程P2で、所定サイズに形成したフェライ
ト(磁心11)の端部に、ガラスペーストを塗布し焼成
して第一層14を形成し、工程P3で、形成した第一層
14の上に、銀または銀パラジウムのペーストを塗布し
焼成して第二層15を形成し、工程P4で、形成した第
二層15の上に、はんだまたは鉛をめっきして第三層1
6を形成する。
【0015】続いて、工程P5で、複数の磁心11に同
時に電極形成を行った場合は、各磁心11を分割する。
図6はその様子を示す概略図で、短冊状のフェライト1
7の対向する端部に電極12を形成し、その後、カッタ
などで切断して一つ一つの磁心11に分割する。なお、
磁心11一つ一つに電極を形成することも可能であり、
この場合、工程P5は不要である。
【0016】続いて、工程P6で、孔11aを貫通して
導体13を取付けて、その両端を電極12へ接続する。
続いて、工程P7で、磁心11の表面に印刷するなどに
よって、インダクタンスや製品番号などをマーキング
し、最後に、工程P8で検査を実施してインダクタが完
成する。
【0017】このように、本実施例によれば、磁心の界
面にガラスからなる第一層を形成した後、銀または銀パ
ラジウムなどのペーストを塗布して第二層を焼成するの
で、フェライト中に銀または銀パラジウムが拡散される
ことはなく、フェライト中にはガラスだけが拡散された
拡散層が形成される。このため、その拡散層は本来の性
能を発揮して、形成された電極の密着強度を高くする効
果があり、導体を電極に接続しようとする際に、電極剥
離が発生し難く作業性を向上することができる。
【0018】さらに、本実施例によれば、磁心と電極と
は第一層によって電気的に絶縁され、電極と磁心との絶
縁性を高めることができるので、磁心を介して電極間に
電流が流れるのを防ぎ、インダクタのQを向上し損失を
低減する効果がある。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁性体への密着強度を高めて、コイル部品を構成する導
体を接続する際に電極剥離が発生しにくい電極にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップインダクタの従来の電極構造の詳細を示
す断面図である。
【図2】本発明にかかる一本実施例の電子部品の電極構
造を適用するチップインダクタの形状例を示す斜視図で
ある。
【図3】図2のA-A矢視断面図である。
【図4】図2の電極の詳細な構造例を示す断面図であ
る。
【図5】図2のチップインダクタの製造工程の一例を示
す工程図である。
【図6】複数の磁心に同時に電極形成を行った場合に、
図5の工程P5において各磁心に分割する様子を示す概
略図である。
【符号の説明】
11 磁心 12 電極 13 導体 14 第一層 14a 拡散層 15 第二層 15a 拡散層 16 第三層 16a 拡散層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの貫通孔、および、前記
    貫通孔の形成面とは異なる面に形成された一対の電極を
    有する磁性体と、 前記貫通孔を貫き、前記電極に接続される導体とを有
    し、 前記電極は、前記磁性体の表面に形成されたガラス層、
    前記ガラス層の上に形成された銀パラジウム層、およ
    び、前記銀パラジウム層の上に形成されたはんだ層から
    構成され、前記磁性体の表面近傍にはガラスの拡散層
    が、前記ガラス層と前記銀パラジウム層の間にはガラス
    および銀パラジウムの拡散層が、前記銀パラジウム層と
    前記はんだ層の間には銀パラジウムおよびはんだの拡散
    層が形成されていることを特徴とするコイル部品。
  2. 【請求項2】 前記導体は銅帯または平角導線であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載されたコイル部品。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの貫通孔、および、前記
    貫通孔の形成面とは異なる面に形成された一対の電極を
    有する磁性体、並びに、前記貫通孔を貫き、前記電極に
    接続される導体を有するコイル部品の前記電極の形成方
    法であって、 前記磁性体の表面にガラス層を形成し、前記ガラス層の
    上に銀パラジウム層を形成し、前記銀パラジウム層の上
    にはんだ層を形成して、前記磁性体の表面近傍にガラス
    の拡散層を、前記ガラス層と前記銀パラジウムの間にガ
    ラスおよび銀パラジウムの拡散層を、前記銀パラジウム
    層と前記はんだ層の間に銀パラジウムおよびはんだの拡
    散層を形成することを特徴とする形成方法。
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JP6034553B2 (ja) * 2011-08-25 2016-11-30 太陽誘電株式会社 電子部品の電極形成方法
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