JP2650721B2 - 高周波用高電力形薄膜抵抗器 - Google Patents

高周波用高電力形薄膜抵抗器

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JP2650721B2 JP63151418A JP15141888A JP2650721B2 JP 2650721 B2 JP2650721 B2 JP 2650721B2 JP 63151418 A JP63151418 A JP 63151418A JP 15141888 A JP15141888 A JP 15141888A JP 2650721 B2 JP2650721 B2 JP 2650721B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は薄膜抵抗器に係り、特に高周波用高電力形薄
膜抵抗器に関する。
[従来の技術] 近年の情報機器や通信機器の高速化に伴い、これらに
使用される電子部品は高周波数(GHz)に於てその特性
を充分に発揮し、信頼性・精度とも高いものが要求され
るようになった。また、表面実装技術の充実に伴い、形
状の小型化も要求されている。それゆえ、高周波用抵抗
器として使用される皮膜は、金属薄膜が主流であり、形
状も角形チップが多く用いられている(第4図と同
形)。
ところが、一般に高周波用として使用される薄膜抵抗
器は、小さければ小さいほど良好な周波数特性を示す
が、金属薄膜の膜厚は数百オングストロームと薄いた
め、逆に小さいほど、大きな負荷電力に耐えられず、特
に突発的な大電力がかかった時に問題であった。
従来より市販されている薄膜抵抗器は、アルミナや単
結晶サファイヤを基板とし、多くは真空蒸着法により、
ニッケル・クロム、銅・ニッケル、チッ化タンタル等を
合金薄膜として成膜していた。
上記合金薄膜で被覆された基板に、大気中あるいは真
空中で700℃、数分〜数十分の熱処理をし、抵抗温度係
数の調整、および安定化をはかる。
熱処理された基板には、化学メッキや電気メッキある
いは真空蒸着法やスパッタリングにより、端子膜を着膜
し、抵抗体膜、端子膜のそれぞれのパターンをフォトリ
ソグラフィ法により形成し、基板と外部回路との接続の
ためのリード線をハンダ付けして、角形チップ抵抗器と
していた。
また、広帯域にわたり周波数特性の良好な抵抗器に周
波数特性を改善するには、端子の一方を短形に他方を長
形にし、両端子間に連続的に抵抗体を配設したものがあ
るが(第6図と同形)、周波数特性は改善されるが高周
波電力の入力方向が短形端子側に限定され、また、電力
の集中する抵抗体の短形部分で発熱し、抵抗値が大きく
なり断線することもあり問題であった。
[発明が解決すべき課題] 本発明は、良好な周波数特性を示すために小さく薄い
金属薄膜を用いると、大きな負荷電力に耐えられなくな
るという薄膜抵抗器の持つ相反する特性を克服すること
にある。
[発明の目的] 本発明は上記の点を解決するためになされたもので、
小さく薄い金属薄膜から成り、良好な周波数特性を示し
かつ大きな負荷電力に耐えられる高周波用高電力形薄膜
抵抗器を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明による高周波用
高電力形薄膜抵抗器では、基板上に、両端に設けられ一
方を短形に他方を長形に形成した端子と、両端子間に連
続的に配設された抵抗体とを成膜した抵抗器において、
該抵抗体はタンタル・シリコン合金薄膜から成り、上記
抵抗器2個を組合せてその一方の抵抗器の該短形端子と
他方の抵抗器の長形端子とが重なるよう両抵抗器の端子
間を接合した。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本発明による高周波用高電力形薄膜抵抗器に用いられ
る基板2は、窒化アルミニウムを本体とし、第7図に示
すようなスパッタリング装置を用いて被膜される。ベル
ジャー3内の真空度を3×10-6Torrまで吸引し、ついで
アルゴンガス導入口4からアルゴンガスを導入し、圧力
を2×10-2Torrにした後、直流高圧電源により、ターゲ
ット5(タンタル・シリコンの組成比は面積比で2:7)
と陽極6との間に放電を発生させ、上記ターゲット5を
スパッタリングして、陽極6上の窒化アルミニウムに80
0Åのタンタル・シリコン合金薄膜7を成膜した。
上記薄膜7で被覆された基板2には、大気中で700
℃、10分間の熱処理をし、抵抗温度係数の調整、および
安定化をはかった。
熱処理された基板2を、スパッタリングにより、まず
端子の密着強度を増すために下地膜としての端子膜8
(クロム500Å)を着膜し、同様に端子膜9(銅200Å)
を着膜した。これら端子膜8および9は、基板と外部回
路との接続のためのリード線をハンダ付けするためのも
のである。更に銅の電気メッキを施し総厚2〜3μmと
した。なお、これらの端子膜8および9は、リード線と
のハンダ付けが可能ならば他の金属でもよいが、周波数
特性の面からは非磁性の金属が望ましい。
その後、抵抗体膜7、端子膜8、9のそれぞれを全体
としては第6図に示すように一方を短形に他方を長形に
成形し、それぞれのパターンを、フォトリソグラフィ法
により形成し、薄膜抵抗器とした。
本発明では、上記の方法でパターンを形成された薄膜
抵抗器2個のそれぞれの端子膜9が、第1図、第2図に
示すように一方の薄膜抵抗器の短形の抵抗体と、他方の
薄膜抵抗器の長形の抵抗体とが重なるようにハンダ付け
し1個の高周波用高電力形薄膜抵抗器とした。第2図に
示す500W用の高周波用高電力形薄膜抵抗体の大きさはA
×B=11mm×5mmである。その諸特性を測定した結果を
以下に示す。
本発明による高周波用高電力形薄膜抵抗器を構成する
部材を用い、従来より市販されている角形チップと同型
の薄膜抵抗器(第3図、第4図)とし、その諸特性を測
定した結果は第11図(リターンロスの周波数依存性)お
よび第12図(50W/1秒負荷印加回数による抵抗値変化
率)に示す通りである。第11図の薄膜抵抗器の反射特性
から、使用に耐える周波数の上限は、(リターンロスが
良否判断の限界値−20.8dBとしたとき)約0.2GHz位であ
ることがわかる。
第12図の500Wを1秒間印加した時の印加回数による初
期抵抗値に対する抵抗値変化率から、従来より市販され
ている角形チップ抵抗器のそれのように通電後瞬時に切
れることはない。これは高耐熱性のタンタル・シリコン
合金薄膜の利点が生かされたものである。この形状の抵
抗器は、抵抗体の寸法は50Wに対しては、従来より市販
されている薄膜抵抗器では5mm×8mm位であり、本発明に
用いるタンタル・シリコン薄膜で形成された抵抗体を角
形チップとした薄膜抵抗器では3mm×4mm位と小さくなっ
た。第4図のタンタル・シリコン薄膜で形成された抵抗
体を角形チップとした薄膜抵抗器は500W用でA×B=15
mm×15mmである。
本発明による高周波用高電力形薄膜抵抗器を構成する
部材を用い、従来より市販されている抵抗体の一方を短
形とし他方を長形とした抵抗器と同型の薄膜抵抗器(第
5図、第6図)とし、その諸特性を測定した結果は、第
13図(リターンロスの周波数依存性)、第14図(500W/1
秒負荷印加回数による抵抗値変化率)、第15図(逆方向
端子から入力時のリターンロスの周波数依存性)に示す
通りである(第6図に示す500W用の大きさはA×B=15
mm×7mm)。第13図に示すように周波数特性が改善され
たが(上限は約1.0GHz)、第15図に示すように、逆方向
端子からの高周波入力に対しては周波数特性は改善が認
められない。高周波の入力方向を限定する場合にはこれ
でも問題はないが、双方向から高周波電力を入力する必
要がある場合には不都合である。また、抵抗体の短形部
分に電流が集中するため発熱し、抵抗値の変化を大きく
するばかりでなく時には断線する。
本発明の高周波用高電力形薄膜抵抗器(第1図、第2
図)の諸特性は第8図(リターンロスの周波数依存
性)、第9図(500W/1秒負荷印加回数による抵抗値変化
率)、第10図(逆方向端子から入力時のリターンロスの
周波数依存性)に示す通りである。第8図の抵抗器の反
射特性から、使用に耐える周波数の上限は約1.0GHz位ま
で上昇し、第10図に示すように逆方向の端子からの高周
波入力に対しても周波数特性は上限が約1.0GHzとなり、
高周波高電力の入力方向に依らずほとんど同等である。
また、第9図の500Wを1秒間印加した時の印加回数に
よる初期抵抗値に対する抵抗値変化率から、これらの印
加に充分耐え、抵抗値も安定していることがわかる。こ
れは高耐熱性のタンタル・シリコン合金薄膜の利点が生
かされたものであり、また、抵抗体の短形部分を抵抗器
全体としては対称形に2個備え、負荷がそれぞれの抵抗
体に二分されて印加されるため、耐熱性は明らかに向上
している。
更に、本発明では、端子膜が非磁性のクロム・銅であ
るため高周波特性に良い結果をもたらした。
使用にあたっては、それぞれの使用電力や周波数特性
に応じて、寸法、形状、基板の厚さ等を調整することが
望ましい。また、これらの抵抗器に適当な放熱板、ある
いはケースを取り付けることで耐熱性は更に向上する。
なお、第8、10、11、13、15図の周波数特性は横河ヒ
ューレットパッカード社のネットワークアナライザHP85
10を用いて測定した。
[発明の効果] 以上の説明からも明らかなように、本発明の薄膜抵抗
器によれば、基板上に、両端に設けられ一方を短形に他
方を長形に形成した端子と、両端子間に連続的に配設さ
れた抵抗体とを成膜した抵抗器において、該抵抗体はタ
ンタル・シリコン合金薄膜から成り、上記抵抗器2個を
組合せてその一方の抵抗器の該短形端子と他方の抵抗器
の長形端子とが重なるよう両抵抗器の端子間を接合した
ので、従来より小型化され、高周波特性が良好で、かつ
双方向の端子から高周波電力の入力が可能となり、耐熱
性の大きい高周波用高電力形薄膜抵抗器が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による高周波用高電力形薄膜抵抗器の断
面図、第2図はその透視平面図、第3図は本発明による
薄膜抵抗器と同じ材質で従来の角形チップと同型の薄膜
抵抗器の断面図、第4図はその平面図、第5図は本発明
による薄膜抵抗器と同じ材質で別の従来の薄膜抵抗器と
同型の薄膜抵抗器の断面図、第6図はその平面図、第7
図は本発明で使用したスパッタリング装置の断面図、第
8図、第9図、第10図は本発明による高周波用高電力形
薄膜抵抗器の諸特性を示す図、第11図、第12図は第4図
の薄膜抵抗器の諸特性を示す図、第13図、第14図、第15
図は、第6図の薄膜抵抗器の諸特性を示す図である。 1……高周波用高電力形薄膜抵抗器 2……基板 3……ベルジャー 4……Arガス導入口 5……ターゲット 6……陽極 7……抵抗体膜 8、9……端子膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、両端に設けられ一方を短形に他
    方を長形に形成した端子と、前記両端子間に連続的に配
    設された抵抗体とを成膜した抵抗器において、前記抵抗
    体はタンタル・シリコン合金薄膜から成り、前記抵抗器
    2個を組合せてその一方の抵抗器の該短形端子と他方の
    抵抗器の長形端子とが重なるよう前記端子間を接合して
    成る高周波用高電力形薄膜抵抗器。
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