JP2003303720A - フェライトコア及びこれを用いたチップインダクタ - Google Patents

フェライトコア及びこれを用いたチップインダクタ

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JP2003303720A
JP2003303720A JP2002217645A JP2002217645A JP2003303720A JP 2003303720 A JP2003303720 A JP 2003303720A JP 2002217645 A JP2002217645 A JP 2002217645A JP 2002217645 A JP2002217645 A JP 2002217645A JP 2003303720 A JP2003303720 A JP 2003303720A
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ferrite core
leg portion
chip inductor
length
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Chisato Ishida
千里 石田
Naoki Kawai
直樹 河合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で接着強度の高く、Q値の高いチッ
プインダクタを提供する。 【解決手段】胴部の両端に脚部を備え、該脚部の底面と
側面に電極を有する逆凹型フェライトコアにおいて、前
記側面電極が前記脚部底面の外周長さの20%以上の範
囲に存在し、前記底面電極が前記フェライトコアの脚部
底面の外周端部の少なくとも一部に存在せず、且つ前記
底面電極の底面に対する面積割合を50%以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気回路等に
使用されているフェライト及びこれを用いたチップイン
ダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年テレビ、パソコン、移動体通信機器
等の分野において、高周波化の進展とともにこれらの機
器に使用される部品も高周波化の要求が高まっている。
【0003】また、急速に需要が拡大しつつある角形コ
イルの分野において、小型化、軽量化、高信頼性の要求
が大きくなっている。この角形コイルをなすチップイン
ダクタの構造は、図7に示す様に逆凹形状をしたフェラ
イトコア11の胴部11aに導線12を巻回して巻き線
を施し、脚部11bの底面に電極13を形成して、上記
導線12の両端を電極13に接続したものである。フェ
ライトコア11は2〜3mm角の大きさでアルミナ、フ
ェライト、樹脂等から成り、導線12は直径0.02〜
0.1mm程度の銅線から成る。
【0004】また、底面電極13はAg、Ag−Pd等
の厚膜ペーストや、Mo−Mn、W等のメタライズをし
た後、Ni,Au,Sn−Pd等をメッキして形成され
る。そして、前記底面電極13を半田21で基板20に
接合することにより、チップインダクタ22を基板20
に実装することが可能となる。
【0005】また、図9に示す様に、側面がH形状をし
たフェライトコア11を用いたH型チップインダクタ1
6も使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、特に携帯電話等
に使用するチップインダクタは、各周波数における信号
のS/N比を高くするためにQ値が高い事が求められて
いる。このため、チップインダクタの材質としてQ値の
高いフェライトが広く使用されている。しかし、図7に
示す従来のチップインダクタ22をなすフェライトコア
11は抵抗値が1〜100MΩ程度と若干導電性がある
ため、磁束が底面電極13側に流れて導体損を誘発し、
Q値が低下してしまうという問題があった。また、Q値
低下を起こす電極面積を小さくすると基板20との接着
強度が低下し剥がれが生じてしまう問題があった。そこ
で、図8に示すようにフェライトコア11の胴部11a
をフェライトにより形成し、底面電極13側への磁束の
流れを防ぐため脚部11bを絶縁性の高いアルミナセラ
ミックスで形成して、両者を接着剤で接合した構造のチ
ップインダクタが提案されている。しかし、この場合
は、脚部11bがアルミナであるためQ値が低くなり、
また製造工程で胴部11aと脚部11bとを接着する工
程が必要となるだけでなく、テスト時や使用時に高温に
なると接着剤の軟化や胴部11aと脚部11bとの熱膨
張差によって両者の接合が剥がれやすいという問題があ
った。そこで、本発明は、簡単な構造で接着強度が高
く、且つQ値の高いチップインダクタを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のフェライトコア
は、胴部の両端に脚部を備え、該脚部の底面と側面に電
極を有する逆凹型フェライトコアにおいて、前記側面電
極が前記脚部側面の外周長さの20%以上に存在し、前
記底面電極が前記底面の外周端部の少なくとも一部に存
在せず、且つ前記底面電極の底面に対する面積割合が5
0%以下に存在することを特徴とする。
【0008】また、本発明のフェライトコアは、前記脚
部の高さをhとするとき前記側面電極が前記脚部の底面
端部から前記脚部の高さ方向に対して0.05h以上の
位置に存在することを特徴とする。
【0009】また、本発明のフェライトコアは前記脚部
底面の長手方向の長さ及び底面電極の長さをD及びD1
とし、前記長手方向と垂直方向の底面の長さ及び底面電
極の長さをW及びW1とするとき、D1/D=0.60〜
0.92、W1/W=0.54〜0.88であることを
特徴とする。
【0010】また、本発明のフェライトコアは、前記側
面電極の下側端部と前記底面電極の外側端部とが繋がっ
ていることを特徴とする。
【0011】また、本発明のフェライトコアは、前記側
面電極の下側端部と前記底面電極の外側端部との間隔比
が前記脚部底面の底面幅の10%以上であることを特徴
とする。
【0012】また、本発明のチップインダクタは前記フ
ェライトコアの胴部に導線が巻回されるとともに、該導
線の両端を前記脚部の底面電極または側面電極に導出し
てなることを特徴とする。
【0013】また、本発明のチップインダクタは、前記
チップインダクタにおいてQ値の最大値が使用周波数5
〜10MHzの範囲で得られることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフェライトコアに
ついて図1〜4を用いて説明する。なお、これらの図で
は説明のために実装時とは上下を逆にして示してある。
【0015】本発明のフェライトコアは、図1〜4に示
す様に胴部11aの両端に脚部11bを備え、脚部11b
の底面と側面に底面電極13と側面電極14を有する逆
凹型フェライトコア11である。そして側面電極14が
フェライトコア11の脚部11bの側面の外周長さの2
0%以上に存在することが接着高度を高くするために重
要である。また、製造上好ましくは脚部11bの長手部
の外側に存在することである。また、図2に示す様に側
面電極14がフェライトコア11の脚部11bの側面の
外周長さの100%に存在することで最も高い接着強度
が得られる。
【0016】側面電極14がフェライトコア11の脚部
11bの底面の外周長さの20%以上に存在する事とす
るのは次の理由による。前記側面電極14が前記外周長
さの20%未満の範囲に存在すると接着強度の向上が低
く、20%以上の範囲に存在すると接着強度が著しく向
上する。また、前記側面電極14が外周長さの20%以
上に存在すると磁束の流れに電極面が平行となるため電
極による導体損の影響が小さい。
【0017】また、本発明のフェライトコアは底面電極
13がフェライトコア11の脚部11bの底面の外周端
部の少なくとも一部に存在せず、且つ前記底面における
底面電極13の底面に対する面積割合が50%以下にす
ることがQ値を高くするために重要である。好ましくは
前記面積割合が10〜30%である。底面電極13がフ
ェライトコア11の脚部11bの底面の外周端部の少な
くとも一部に存在しない事とするのは次の理由による。
磁束は前記底面の外周端部に集中しやすいため、前記外
周端部の底面電極13で導体損が発生して著しくQ値が
低下する。したがってQ値の低下を抑制するためには底
面電極13がフェライトコア11の脚部11bの底面の
外周端部の少なくとも一部に存在しない事が重要であ
る。
【0018】また、前記底面における前記底面電極13
の面積割合を50%以下にするとしたのは、Q値を高く
するためである。また、前記面積割合が50%より大き
い場合は、底面電極13が外周端部に近くなるのでQ値
が低下する。前記面積割合が10%未満の場合は、図1
の底面電極13と基板20との接着強度の向上が著しく
ない。
【0019】また、本発明のフェライトコアにおいて
は、前記脚部11bの高さをhとするとき脚部底面端部
より前記高さ方向に対して前記側面電極14が0.05
h以上の位置に存在させることによりさらに高い接着強
度が得られる。ここで前記側面電極14の高さを0.0
5h以上の位置に存在させるのは接着強度の著しい向上
が見られるからである。前記側面電極14の高さが0.
05h未満にのみ存在すると接着強度が著しくない。
【0020】また、図3に示す様に本発明のフェライト
コアにおいては、前記脚部11b底面の長手方向の長さ
及び底面電極13の長さをD及びD1とし、前記長手方
向と直角方向の底面の長さ及び底面電極13の長さをW
及びW1とするとき、D1/D=0.60〜0.92、W
1/W=0.54〜0.83であることが特にQ値を高
くするために好ましい。D1/Dが0.66及びW1/W
が0.54より小さい場合は接着強度の向上が著しくな
く、D1/Dが0.92より大きい場合やW1/Wが0.
88より大きい場合は脚部11bの外周端部に電極が近
くなるため、Q値の向上が著しくない。
【0021】また、図4に示す様に本発明のフェライト
コアにおいては、前記脚部11bの外側の側面11cに
印刷された側面電極14の下側端部と底面電極13の外
側端部とが繋がり一体化した電極形状の時にQ値の著し
い向上が見られる。この理由は、図4の側面11cに印
刷された側面電極14の下側端部と底面電極13の外側
端部とが繋がり一体化した時、底面電極13の外側端部
での磁束の損失が小さくなるためと考えられる。より好
ましくは、側面11cに印刷された側面電極14の下側
端部と底面電極13の外側端部とが繋がっている部分の
長さ(図4ではD1に相当する)が、底面の長さDに対
して80%以上となっていることである。
【0022】一方、図3に示す様に側面11cの側面電
極14の下側端部と底面電極13の外側端部とが離れて
いる場合は、両者の間隔W2を脚部11bの底面の長さ
Wに対して10%以上とする事によりQ値をさらに向上
させることが出来る。この理由は、間隔W2を本発明の範
囲とすることにより、側面11cに印刷された脚部11
bの側面電極14の下側端部と底面電極13の外側端部
の間の磁束が損失することによって起こるQ値低下を抑
制することが出来るためと考えられる。より、好ましく
はW2が前記脚部11bの底面長さWの16%以上であ
る。
【0023】本発明のフェライトコア11に用いるフェ
ライト材料は、Ni−Zn系、Ni−ZnーCu系、N
i−Zn−Mn系、Ni−Zn−CuーMn系等のフェ
ライト材料からなり、好ましくはFe23が25mol
%〜50mol%、NiOが10mol%〜55mol
%、ZnOが35mol%以下、CuOが10mol%
以下及びMnOが3mol%以下の組成比からなること
が望ましい。更に本発明のフェライトコアの組成は、例
えばFe23が47mol%〜48.5mol%、Ni
Oが21.5mol%〜23.5mol%、ZnOが2
2mol%〜24mol%、CuOが4mol%〜6m
ol%、MnOが0.5mol%〜1.5mol%の割
合で所定のSiO2、Al23、MgO、CaOを少な
くとも1種以上含有し、好ましくはSiO2が1mol
%以下、Al23が0.5mol%以下、MgOが0.
5mol%以下、CaOが0.5mol%以下含有する
Ni−Zn−Cu−Mn系フェライトが好ましく、透磁
率については140〜200、好ましくは160〜18
0のフェライト材料で形成する。
【0024】本発明のフェライトコアは透磁率を上述し
た範囲内にすることにより特にQ値を高くする事が出来
る。
【0025】本発明のフェライトコアの製造方法は例え
ば以下に示す通りである。
【0026】Ni−Zn系フェライト粉末を用いて調合
し振動ミル等で湿式混合粉砕を経て乾燥噴霧造粒装置に
て粉体を得る。得られた粉体を750℃〜900℃で仮
焼し仮焼粉を得る。
【0027】得られた仮焼粉にSiO2、Al23、M
gO、CaO、Bi23、ZrO2、CoO等とバイン
ダーを加え、ボールミル等で湿式粉砕、混合を経て乾式
噴霧造粒装置にて造粒体を得る。得られた粉体を圧縮成
型機にて加圧してプレスすることによって、所定の形を
なす成形体を得る。次に得られた成形体を950℃〜1
200℃の温度で焼成することでフェライトコアを得る
ことができる。
【0028】底面電極13は得られたフェライトコアに
Agペーストを18〜22μmの厚さでディッピングす
る。次に側面電極14はコア側面を表にし容器に並べ電
極形状の型取りされたスクリーンを被せ、その上からス
クリーン印刷する。次に600℃〜800℃でAgペー
ストを焼き付ける。次に電解メッキにてNi及びSn、
Pdを各2〜4μmの厚さでメッキする。
【0029】本発明のチップインダクタは前記フェライ
トコア11に導線12が巻回され、該導線12の両端を
導出する両端を上記逆凹型フェライトコアの脚部の底面
電極13または側面電極14に形成してなることが重要
である。即ち、本発明のチップインダクタは、図3に示
すように本発明のフェライトコア11の胴部11aに導
線12を巻回し、導線12の両端を脚部コア11bの端
部に形成した底面電極13に導出して接合してなるもの
である。また、フェライトコア11に巻回す導線12の
巻回し数を制御することにより所望のインダクタンスを
得る事ができ、図6に示す様に更に底面電極13と側面
電極14を基板20と半田21により接合する事で回路
基板への表面実装を可能にする。また、本発明のチップ
インダクタはQ値の最大値が周波数5〜10MHzの範
囲で得られることが重要である。その理由は、周波数5
〜10MHzの範囲にQ値の最大値があることにより、
Q値のばらつきが少ないチップインダクタを得ることが
できるからである。
【0030】
【実施例】実施例1 本発明の実施例として、図1〜4に示すチップインダク
タ22を次の様に作製した。Ni−Zn系のフェライト
粉末を用いて調合し振動ミルで湿式粉砕して乾燥噴霧造
粒装置にて造粒体を得た。得られた造粒体を750℃〜
900℃で仮焼した。次に、得られた仮焼粉にSi
2、Al23、MgO、CaO、Bi23、ZrO2
CoO等とバインダーを加えボールミルで湿式粉砕し乾
式噴霧造粒装置にて造粒体を得た。得られた造粒体を圧
縮成形機にて加圧してプレス成形することによって、所
定の形をなす成形体を得た。得られた成形体を950℃
〜1200℃で焼成することによって脚部11bの底面
の長さDが1.98〜2.02mm、Wが0.48〜
0.52mmのフェライトコア11を得た。次に、得ら
れたフェライトコア11の脚部11bの底面にAgペー
ストを20μmの厚みでディッピングした後、脚部11
bの側面にもAgペーストを20μmの厚みでスクリー
ン印刷する。次に600℃〜800℃でAgペーストを
焼き付けた後に電解メッキにてNi及びSn−Pdメッ
キを1〜5μmの厚みでメッキする。次に直径0.05
mmの導線12をフェライトコア11の胴部11cに3
0回巻き回し本発明のチップインダクタ22を作製し
た。更に巻き回した前記導線12の両端を前記フェライ
トコア11の脚部11bの底面電極13または側面電極
14に導出して接合した。得られたチップインダクタ2
2の75KHz〜30MHzの周波数範囲におけるQ値
をLCRメータを用いて測定した。
【0031】また、図6に示す様なチップインダクタ2
2を基板20に半田付けし、基板20の面と平行な方向
から加圧器により速度5mm/secの条件で加圧し接着
強度を評価した。合否判定の基準として、接着強度は1
0N以上およびQ値は35以上を合格とした。その結果
を表1と表2に示す。表1に脚部底面の面積に対する底
面電極13の面積の割合を25%、脚部11bの高さh
に対する側面電極14の高さを5%と固定し前記脚部1
1bの側面電極14の外周長さの割合を表1に示したよ
うに条件を振り評価した。その結果、試料No.3〜9
はチップインダクタと基板との接着強度が15〜29N
得られ、Q値が40〜51と高い値が得られた。一方、
本発明の範囲外の試料No.1、2は、接着強度が弱い
ため9N以下の低い値でチップインダクタと基板が剥離
した。
【0032】また、表2に脚部11bの側面電極14の
外周長さの割合を20%、脚部11bの高さhに対する
側面電極14の高さを5%と固定し脚部11bの底面面
積に対する底面電極13の面積の割合を表2に示した様
に条件を振り評価した。その結果、試料No.10〜1
5は、チップインダクタと基板との接着強度14〜34
Nが得られ、Q値が36〜52と高い値が得られた。ま
た、本発明の範囲外の試料No.14、15はQ値が3
2、27と低い値となった。なお、さらに実験を重ねた
ところW=0.2mm〜1.0mm、D=0.5mm〜
4.0mmの範囲において、側面電極14がフェライト
コアの前記脚部の外周長さの20%以上であり、前記底
面電極が前記フェライトコアの脚部底面の外周端部の少
なくとも一部に存在せず、且つ面電極の面積割合が50
%以下であればQ値が35以上、接着強度が10N以上
のフェライトコアが得られた。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】実施例2 実施例1と同様にフェライトコア11を作製しフェライ
トコア脚部の底面と側面に電極を塗布しチップインダク
タを作製した。これらのチップインダクタをLCRメー
ターを用いて75KHz〜30MHzの周波数範囲でQ
値を測定した。また、図6に示す様にチップインダクタ
22を基板20に半田付けし、実施例1と同様に加圧し
た。この時、前記脚部底面面積に対する底面電極13の
面積割合を25%、脚部11aの外周長さに対する脚部
11の側面電極14の長さの割合を100%と固定し、
脚部11bの高さhに対する脚部11bの底面端部から
脚部の高さ方向に対する側面電極14の高さの割合を表
3に示す様に条件を振り評価した。その結果、試料N
o.16〜21はQ値が36〜40と高く、接着強度が
29〜46Nと実施例1より更に高い接着強度が得られ
た。
【0036】
【表3】
【0037】実施例3 実施例1と同様にして、チップインダクタを作製し、同
様の評価を行った。この際、底面電極13の面積の割
合、側面電極14の長さと高さの割合を表1〜3の本発
明試料と同じ値とし、D1/D、W1/Wの値を変化させ
た。その結果D1/D=0.60〜0.92、W1/W=
0.54〜0.88の場合、接着強度が10N以上で且
つ実施例1、2よりもQ値の高いチップインダクタが得
られた。
【0038】実施例4 実施例1と同様にフェライトコア11を作製しフェライ
トコア脚部の底面と側面に電極を塗布しチップインダク
タを作製した。これらのチップインダクタをLCRメー
ターを用いて75KHz〜30MHzの周波数範囲でQ
値を測定した。また、図6に示す様にチップインダクタ
22を基板20に半田付けし、実施例1と同様に加圧し
た。この時、脚部11bの底面面積に対する底面電極1
3の面積割合を25%、側面電極14の外周長さに対す
る脚部11bの側面電極14の長さの割合を40%と固
定し、脚部11bの高さhに対する脚部11bの底面端
部から脚部の高さ方向に対する側面電極14の高さの割
合を17%と固定し、側面電極14の下側端部と底面電
極13の外側端部との間隔W2を脚部11bの底面の長
さWに対する間隔W2の比を、表4、図5に示す様に条件
を変えて評価した。その結果、試料No.29は間隔W
2が0、すなわち側面電極14と底面電極13が繋がっ
ておりQ値が50と実施例1〜3よりさらに高く、接着
強度が29と実施例1より更に高い接着強度が得られ
た。
【0039】一方、側面電極14と底面電極13が離れ
ている場合は、その間隔W2が底面長さWの10%以上
のもの(No23〜27)が高いQ値を得られた。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上の様に電極面積と電極形状等を本発
明の範囲内としたフェライトコアを用いることにより接
着強度が高く、Q値の高いチップインダクタを提供する
ことが出来る。これによりテレビ、パソコン、移動体通
信機の高周波機器に充分適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチップインダクタを示す斜視図であ
る。
【図2】本発明のチップインダクタを示す斜視図であ
る。
【図3】本発明のチップインダクタを示す斜視図であ
る。
【図4】本発明のチップインダクタを示す斜視図であ
る。
【図5】本発明のチップインダクタにおける底面電極長
さWに対する電極間隔W2の比とQ値の関係を示すグラ
フである。
【図6】本発明のチップインダクタを基板へ実装した状
態を示す斜視図である。
【図7】従来のチップインダクタを示す斜視図である。
【図8】従来のチップインダクタを示す斜視図である。
【図9】従来のチップインダクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
11:フェライトコア 11a:胴部 11b:脚部 12:導線 13:底面電極 14:側面電極 16:H型チップインダクタ 20:基板 21:半田 22:チップインダクタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴部の両端に脚部を備え、該脚部の底面と
    側面に電極を有する逆凹型フェライトコアにおいて、前
    記側面電極が前記脚部底面の外周長さの20%以上の範
    囲に存在し、前記底面電極が前記底面の外周端部の少な
    くとも一部に存在せず、且つ前記底面電極の底面に対す
    る面積割合が50%以下であることを特徴とするフェラ
    イトコア。
  2. 【請求項2】前記フェライトコアの脚部の高さをhとす
    るとき、前記側面電極が前記脚部の底面端部から前記脚
    部の高さ方向に対して0.05h以上の位置に存在する
    ことを特徴とする請求項1に記載のフェライトコア。
  3. 【請求項3】前記脚部底面の長手方向の長さ及び底面電
    極長さをD及びD1とし、前記長手方向と直角方向の底
    面長さ及び底面電極の長さをW及びW1とするとき、D1
    /D=0.60〜0.92、W1/W=0.54〜0.
    88であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに
    記載のフェライトコア。
  4. 【請求項4】前記側面電極の下側端部と前記底面電極の
    外側端部とが繋がっていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のフェライトコア。
  5. 【請求項5】前記側面電極の下側端部と前記底面電極の
    外側端部との間隔比が前記脚部底面の底面幅の10%以
    上あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のフェライトコア。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれかに記載のフェライ
    トコアの胴部に導線が巻回されるとともに、該導線の両
    端を上記脚部の底面電極または側面電極に導出してなる
    チップインダクタ。
  7. 【請求項7】Q値の最大値が周波数5〜10MHzの範囲
    で得られることを特徴とする請求項6に記載のチップイ
    ンダクタ。
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